JPH08258956A - 箱状物品姿勢変更装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 箱状物品の支持機構全体を反転させることな
く箱状物品を高速で確実に１８０度反転させる。 【構成】 箱状物品Ａの両側面Ａ１，Ａ１を両エンドレ
ス移動ベルト１，１の内側面１ａ，１ａに圧接させて挟
み込むことにより、この箱状物品Ａが傾斜ガイド３沿い
に移送されて傾斜され、該傾斜ガイド３の先端から傾斜
したまま水平移動して、箱状物品Ａの前面Ａ２がストッ
パー４に突き当たると共に、これと連続する傾斜ガイド
摺接面Ａ３の移送方向下流側部分Ａ４が反転中心ガイド
５に当接し、その後の両エンドレス移動ベルト１，１の
移動に伴って、この箱状物品Ａの傾斜ガイド摺接面Ａ３
の移送方向中間部分Ａ５が反転中心ガイド５の突出先端
部５ａに当接したまま該当接位置を中心として移送方向
へ９０度以上反転しながら通路６を通過し、この通過し
た反転中の箱状物品Ａが受けガイド７に当接して箱状物
品Ａの姿勢が１８０度反転状態で保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙巻きタバコや
菓子などの箱状に包装された物品の姿勢変更装置及び方
法、詳しくは略水平に搬入された箱状物品を移送しなが
ら９０度以上反転し、この反転状態のまま搬出するもの
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の箱状物品姿勢変更装置と
して、例えば特開平３−２６４４２３号公報に開示され
る如く、水平な搬入コンベヤから平置き状態で搬入され
た箱状物品の下流側角部と係合する切欠き部が複数周設
された回転ホィールを連続回転させ、これら回転ホィー
ルの切欠きと夫々対向して該切欠きと係合した箱状物品
の両側面に接離する一対の挟持部材を設け、搬入された
箱状物品の下流側角部が切欠き部に係合すると同時に、
挟持部材が該箱状物品の両側面を遠心力より大きな力で
挟持することによって、回転ホィールを高速で連続回転
させても切欠き部から箱状物品が外れて飛び出すのを防
止しながら９０度反転し、水平な受け台上に直立させさ
せ、これに後続して回動するプッシャ部により受け台上
の箱状物品を直立状態のまま１個分以上押し出し順次搬
出されるものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来の箱状物品姿勢変更装置では、箱状物品を高速で
確実に反転させる点で優れるものの回転ホィールや挟持
部材など箱状物品の支持機構全体を反転させるため、こ
れら支持機構全体の構造が複雑化して装置全体が大型化
するだけでなくコスト高になるという問題があり、更に
箱状物品を９０度反転することしかできず、箱状物品を
１８０度反転して裏返すことができないという問題もあ
る。

【０００４】また、箱状物品の下流側角部を構成する連
続した２面と嵌合する略直角な支持面を各切欠き部に夫
々形成しないと箱状物品を確実に保持できないため、回
転ホィールの径に対する切欠き部の数が限定されて箱状
物品のサイズ変化に対する許容範囲が狭く、サイズが大
きく異なる多種類の箱状物品と対応させるには、径の異
なる回転ホィールに交換する必要があるだけでなく、こ
の交換した回転ホィールの各切欠き部に対応して挟持部
材を配置し直すために、挟持部材の全体を交換したり挟
持部材の数を増減する必要があって、装置の主な部分を
交換しなければならず、更にこれらの調整に伴って回転
ホィールの上流側に配置される搬入コンベヤなどの搬入
手段や下流側に配置される受け台などの搬出手段の接続
端を再調整する必要があり、箱状物品のサイズ変更に伴
う調整作業が面倒であるという問題がある。

【０００５】本発明は斯かる従来事情に鑑み、箱状物品
の支持機構全体を反転させることなく箱状物品を高速で
確実に１８０度反転させることを目的とし、装置の主な
部分を交換することなくサイズが大きく異なる多種類の
箱状物品に対して移送方向の寸法を変化させずに調整可
能にすることを他の目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講ずる技術的手段は、搬入された箱状物品の
対向する両側面と圧接する一対の平行なエンドレス移動
ベルトを平行に横設し、これら箱状物品の両側面と圧接
する両エンドレス移動ベルトの内側面を夫々箱状物品の
搬入方向へ同速度で移動させ、両エンドレス移動ベルト
の内側面の間に、略水平に搬入された箱状物品を所定角
度に傾斜させる傾斜ガイドと、この傾斜ガイドの傾斜方
向延長線上に配置された箱状物品の最も移送方向下流側
に位置する前面が突き当たるストッパーと、このストッ
パーに突き当たった箱状物品の前面と連続する傾斜ガイ
ド摺接面の移送方向下流側部分と当接して、該傾斜ガイ
ド摺接面の移送方向中間部を中心として９０度以上反転
させる反転中心ガイドと、この反転中心ガイドの突出先
端部と上記傾斜ガイドとの間に形成された該反転中心ガ
イドの突出先端部に当接したまま状態で箱状物品を移送
方向へ反転しながら通過させる通路と、この通過した反
転中の箱状物品が当接してその姿勢を反転状態に矯正す
る受けガイドとを、箱状物品の移送方向へ順次設けたこ
とを特徴とするものである。

【０００７】そして、一対のエンドレス移動ベルトをこ
れら内側面の間隔がサイズ変更した箱状物品の両側面間
の長さ寸法と対応するように調整移動自在に配置し、傾
斜ガイド、ストッパー及び反転中心ガイドを、サイズ変
更した箱状物品の移送方向への幅寸法と対応するように
調整移動自在に配置すると共に、受けガイドをサイズ変
更した箱状物品の高さ寸法と対応するように調整移動自
在に配置することが好ましい。

【０００８】

【作用】本発明は上記技術的手段によれば、箱状物品の
両側面を両エンドレス移動ベルトの内側面に圧接させて
挟み込むことにより、この箱状物品が傾斜ガイド沿いに
移送されて傾斜され、該傾斜ガイドの先端から傾斜した
まま水平移動して、箱状物品の前面がストッパーに突き
当たると共に、これと連続する傾斜ガイド摺接面の移送
方向下流側部分が反転中心ガイドに当接し、その後の両
エンドレス移動ベルトの移動に伴って、この箱状物品の
傾斜ガイド摺接面の移送方向中間部分が反転中心ガイド
の突出先端部に当接したまま該当接位置を中心として移
送方向へ９０度以上反転しながら通路を通過し、この通
過した反転中の箱状物品Ａが受けガイドに当接して箱状
物品の姿勢が１８０度反転状態で保持されるものであ
る。

【０００９】また、一対のエンドレス移動ベルトをこれ
ら内側面の間隔がサイズ変更した箱状物品の両側面間の
長さ寸法と対応するように調整移動自在に配置し、傾斜
ガイド、ストッパー及び反転中心ガイドをサイズ変更し
た箱状物品の移送方向への幅寸法と対応するように調整
移動自在に配置すると共に、受けガイドをサイズ変更し
た箱状物品の高さ寸法と対応するように調整移動自在に
配置すれば、箱状物品の両側面間の長さ寸法がサイズ変
更した時に、これと対応して両エンドレス移動ベルトの
内側面の間隔を調整し、箱状物品の移送方向への幅寸法
がサイズ変更した時に、これと対応して傾斜ガイド、ス
トッパー及び反転中心ガイドを調整し、箱状物品の高さ
寸法がサイズ変更した時に、これと対応してストッパ
ー、反転中心ガイド及び受けガイドを調整することによ
り、箱状物品のサイズ変更に伴う調整作業が終了するも
のである。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１１】この実施例は図１に示す如く、幅寸法Ｗが
高さ寸法Ｈより長い平置き状態の箱状物品Ａを搬入コン
ベヤＢ上に上下方向へ積み重ね、この搬入コンベヤＢの
作動に伴って最下位の箱状物品Ａから略水平方向へ順次
等間隔毎に搬送することにより、該搬入コンベヤＢによ
る箱状物品Ａの搬送方向と直交する左右方向へ離して横
設された一対のエンドレス移動ベルト１，１の間に平置
き状態のまま搬入させ、これら両エンドレス移動ベルト
１，１の下流端から１８０度反転された箱状物品Ａを搬
出コンベヤＣに受け渡して、反転状態のまま略水平に搬
出するものである。

【００１２】エンドレス移動ベルト１，１は、例えば目
が粗くて箱状物品Ａとの圧接時に滑り易い材質により形
成され、図２及び図３に示す如く左右方向へ調整移動自
在に支持したフレームＦ，Ｆに対して夫々平行に巻回
し、これら対向する内側面１ａ，１ａの間隔を箱状物品
Ａの左右方向へ対向する両側面Ａ１，Ａ１間の長さ寸法
Ｌと同じか又はそれより若干短く調整すると共に、夫々
の駆動プーリー１ｂ，１ｂを例えばモーターなどの駆動
源（図示せず）に連係して、前記搬入コンベヤＢによる
箱状物品Ａの搬送速度と略同じ速さか或いはそれ以上の
速さで夫々内側面１ａ，１ａを箱状物品Ａの搬入方向へ
同速度で移動することにより、内側面１ａ，１ａが箱状
物品Ａの両側面Ａ１，Ａ１に圧接して挟み込みながら移
送させるようにする。更に、両エンドレス移動ベルト
１，１の内部には、ベルトガイド１ｃ，１ｃを内側面１
ａ，１ａに沿って夫々配設することにより、内側面１
ａ，１ａが箱状物品Ａの両側面Ａ１，Ａ１との圧接時に
左右方向外側へ変形しないようにしており、これらベル
トガイド１ｃ，１ｃは、本実施例の場合図２に示す如
く、一枚の帯板を前記フレームＦ，Ｆに対して左右方向
へ調整移動自在に支持して構成したが、この一枚の帯板
に代えて箱状物品Ａの移送方向へ分割された複数のバネ
板やブラシなど弾性変形可能なものを使用しても良い。

【００１３】また、両エンドレス移動ベルト１，１の内
側面１ａ，１ａの間には、これら内側面１ａ，１ａの移
動に伴って前記搬入コンベヤＢから搬入された平置き状
態の箱状物品Ａを後述する傾斜ガイド３へ略水平に案内
しながら移送させる移送面２、この移送面２上に沿って
移送された平置き状態の箱状物品Ａを傾斜させる傾斜ガ
イド３と、この傾斜ガイド３によって傾斜された箱状物
品Ａの最も移送方向下流側に位置する前面Ａ２が突き当
たるストッパー４と、このストッパー４に突き当たった
箱状物品Ａの前面Ａ２と連続する傾斜ガイド摺接面Ａ３
の移送方向下流側部分Ａ４と当接する反転中心ガイド５
と、これら反転中心ガイド４の突出先端部５ａと上記傾
斜ガイド３の先端との間に形成された通路６と、この通
路６を通過した反転中の箱状物品Ａが当接する受けガイ
ド７とを、夫々箱状物品Ａの移送方向へ順次設ける。こ
れら移送面２、傾斜ガイド３、ストッパー４、反転中心
ガイド５及び受けガイド７は、本実施例の場合図２及び
図３に示す如く、夫々が左右方向へ一対設けられて前記
フレームＦ，Ｆに対し左右対象となるように取り付ける
ことにより、前記搬入コンベヤＢにより搬入された箱状
物品Ａの左右方向両端部と夫々当接して支持させると共
に、フレームＦ，Ｆの左右方向へ調整移動に伴って夫々
を連動させるようにする。

【００１４】傾斜ガイド３は、箱状物品Ａの移送方向へ
の幅寸法Ｗより長く形成され、上記移送面２に対して斜
め上向きへ所定角度、例えば１０〜５０度で更に好まし
くは約３０〜４５度に傾斜させることにより、前記両エ
ンドレス移動ベルト１，１で移送面２上沿いに移送され
た平置き状態の箱状物品Ａの前側下方の稜線部Ａ９が傾
斜ガイド３の下部に当って徐々に上向きへ傾斜させると
共に、該傾斜ガイド３の傾斜面に沿って箱状物品Ａの傾
斜ガイド摺接面Ａ３を移動させ、この傾斜ガイド３の先
端から後述するストッパー４へ向け略水平方向へ移動さ
せるようにする。更に、傾斜ガイド３は、前記各フレー
ムＦに対してストッパー４へ向け接近及び離れる方向
と、両エンドレス移動ベルト１，１による箱状物品Ａの
移送方向及びその逆方向と、必要に応じては傾斜角度を
夫々調整移動可能となるように取り付ける。

【００１５】ストッパー４は、上記傾斜ガイド３の傾斜
方向延長線上に離して前記両エンドレス移動ベルト１，
１の内側面１ａ，１ａの上端１ｄ，１ｄ付近に配置する
ことにより、傾斜ガイド３の先端から斜め上向きへ移動
した箱状物品Ａの最も移送方向下流側に位置する前面Ａ
２の少なくとも一部を部分的に突き当てるか、或いは前
面Ａ２の全体を突き当てて、両エンドレス移動ベルト
１，１による略水平方向への箱状物品Ａの移動を一時停
止させるようにする。更に、ストッパー４は、前記各フ
レームＦに対して傾斜ガイド３へ向け接近及び離れる方
向と、両エンドレス移動ベルト１，１による箱状物品Ａ
の移送方向及びその逆方向と、上下方向へ夫々調整移動
可能となるように取り付ける。本実施例の場合には、ス
トッパー４を後述する反転中心ガイド５に対して傾斜ガ
イド３へ向け接近及び離れる方向へ調整移動可能となる
ように取り付けている。

【００１６】反転中心ガイド５は、上記ストッパー４の
下方位置から傾斜ガイド３の傾斜方向延長線より若干移
送方向下流側に略平行となるように略同じ傾斜角度で斜
め下向きへ突出し、その最も下方に位置する突出先端部
５ａを必ず前記両エンドレス移動ベルト１，１の内側面
１ａ，１ａの上端１ｄ，１ｄより下方に配置して、スト
ッパー４に突き当たって一時停止した箱状物品Ａの前面
Ａ２と連続する傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向下流側
部分Ａ４、詳しくは箱状物品Ａの移送方向への幅寸法Ｗ
の半分以下の部分を当接させると共に、この箱状物品Ａ
の傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向中間部分Ａ５を該反
転中心ガイド５の突出先端部５ａに当接させることによ
り、ストッパー４に当接した後の両エンドレス移動ベル
ト１，１の移動に伴って、この箱状物品Ａの傾斜ガイド
摺接面Ａ３の移送方向中間部分Ａ５が該反転中心ガイド
５の突出先端部５ａに当接したまま、この当接位置を中
心として下方へ突出する傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方
向上流側部分Ａ６、詳しくは箱状物品Ａの移送方向への
幅寸法Ｗの半分以上の部分が移送方向へ９０度以上反転
しながら通路６を通過させるようにする。更に、反転中
心ガイド５は、前記各フレームＦに対して両エンドレス
移動ベルト１，１による箱状物品Ａの移送方向及びその
逆方向と、上下方向へ夫々調整移動可能となるように取
り付ける。

【００１７】受けガイド７は、上記反転中心ガイド５の
突出先端部５ａより移送方向下流側に連続して配置した
略水平な反転終止面部７ａと、この反転終止面部７ａの
移送方向上流側部分と対向して前記傾斜ガイド３の先端
より通路６に沿って斜め上方へ緩やかに傾斜する誘導面
部７ｂと、この誘導面部７ｂの上端に連続して反転終止
面部７ａの移送方向下流側部分との間に反転した箱状物
品Ａの上下寸法Ｈより若干長い間隔をあけて略平行に対
向する略水平な姿勢制御部７ｃとからなり、通路６を通
過した反転中の箱状物品Ａの後面下側角部Ａ７を誘導面
部７ｂに沿って導き、これに続いて上側面Ａ８を反転終
止面部７ａに当接すると共に、該反転終止面部７ａと姿
勢制御部７ｃと間に反転中の箱状物品Ａを挟み込んで反
転を完全に終了させるようにする。更に、これら反転終
止面部７ａ、誘導面部７ｂ及び姿勢制御部７ｃは、前記
各フレームＦに対して上下方向へ夫々調整移動可能とな
るように取り付ける。本実施例の場合には、反転終止面
部７ａを反転中心ガイド５の下面に一体形成し、誘導面
部７ｂ及び姿勢制御部７ｃを板材を屈曲して一体形成し
ている。また、この姿勢制御部７ｃの移送方向下流側に
は、これと接近して前記搬出コンベヤＣを配設する。

【００１８】そして、前記フレームＦ，Ｆには、これら
を夫々左右方向へ調整移動させる調整手段８を設ける。
この調整手段８は、フレームＦ，Ｆにネジ棒８ａを左右
方向へ挿通して螺合させ、このネジ棒８ａに装着した例
えばハンドルなどの操作部（図示せず）か、或いはネジ
棒８ａと一体的に設けた例えばハンドルなどの操作部
（図示せず）を回転することにより、フレームＦ，Ｆを
相互に接近する方向又は離れる方向へ同じ寸法ずつ調整
移動させるか、若しくはフレームＦ，Ｆのどちらか一方
だけを他方に対して接近する方向又は離れる方向へ調整
移動させるようにする。

【００１９】次に、斯かる箱状物品姿勢変更装置の作動
について説明する。

【００２０】先ず、搬入コンベヤＢの作動に伴って最下
位の箱状物品Ａが両エンドレス移動ベルト１，１の間に
平置き状態のまま搬入されると、この搬入した箱状物品
Ａが移送面２、２上に乗り移ると共に、該箱状物品Ａの
両側面Ａ１，Ａ１が両エンドレス移動ベルト１，１の内
側面１ａ，１ａに圧接して挟み込まれ、これにより箱状
物品Ａが移送面２、２上に沿って移送される。

【００２１】その後、移送面２、２上に沿って移送され
た箱状物品Ａは、傾斜ガイド３、３乗り移り、これら傾
斜ガイド３、３に沿って移送しながら徐々に上向きへ傾
斜される。この傾斜ガイド３、３の先端から離れると、
箱状物品Ａの傾斜は、幾分小さくなるが傾斜したままス
トッパー４，４へ向け水平に移動する。これに続いて箱
状物品Ａは、その最も移送方向下流側に位置する前面Ａ
２がストッパー４、４に突き当たったまま下方へ摺動し
ながら傾斜が大きくなる方向へ回動する。この動作によ
り前面Ａ２と連続する傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向
下流側部分Ａ４が反転中心ガイド５、５に当接すると共
に、傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向中間部分Ａ５が反
転中心ガイド５、５の突出先端部５ａに当接する。

【００２２】その後の両エンドレス移動ベルト１，１の
移動によって、反転中心ガイド５、５に当接した箱状物
品Ａは、その傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向中間部分
Ａ５が反転中心ガイド５、５の突出先端部５ａに当接し
たまま、該当接位置を中心として両エンドレス移動ベル
ト１，１による回転モーメントを受け、それにより下方
へ突出する傾斜ガイド摺接面Ａ３の移送方向上流側部分
Ａ６が移送方向へ９０度以上反転しながら通路６を通過
する。

【００２３】その後、この通路６を通過した反転中の箱
状物品Ａは、その後側下方角部Ａ７が受けガイド７、７
の誘導面部７ｂ、７ｂに沿って導かれ、これに続いて上
側面Ａ７が反転終止面部７ａ、７ａに当接すると同時
に、該反転終止面部７ａ、７ａと姿勢制御部７ｃ、７ｃ
と間に挟み込まれて姿勢が矯正され、これにより反転が
完全に終止され、姿勢制御部７ｃ、７ｃの下流端から１
８０度反転された箱状物品Ａが搬出コンベヤＣに受け渡
して、反転状態のまま略水平に搬出される。

【００２４】そして、箱状物品Ａのサイズ変更に伴って
その両側面Ａ１，Ａ１間の長さ寸法Ｌがサイズ変更した
時には、これと対応してフレームＦ，Ｆの調整手段８を
操作してフレームＦ，Ｆが調整移動され、これにより両
エンドレス移動ベルト１，１の内側面１ａ，１ａの間隔
が調整されると同時に、移送面２、２、傾斜ガイド３、
３、ストッパー４、４、反転中心ガイド５、５及び受け
ガイド７、７の間隔が調整される。箱状物品Ａの移送方
向への幅寸法Ｗがサイズ変更した時には、これと対応し
て傾斜ガイド３、３、ストッパー４、４及び反転中心ガ
イド５、５を調整移動する。箱状物品の高さ寸法Ｈがサ
イズ変更した時には、これと対応してストッパー４、４
及び反転中心ガイド５、５を調整移動すると共に受けガ
イド７、７の誘導面部７ｂ、７ｂ及び姿勢制御部７ｃ、
７ｃを調整移動し、これにより反転終止面部７ａ、７ａ
と誘導面部７ｂ、７ｂ及び姿勢制御部７ｃ、７ｃの間隔
が調整される。

【００２５】尚、前示実施例では、積み重ねられた平置
き状態の箱状物品Ａを搬入コンベヤＢにより最下位の箱
状物品Ａから順次等間隔毎に搬送して、両エンドレス移
動ベルト１，１の間に搬入したが、これに限定されず、
例えば箱状物品Ａ…を相互に当接する連続状態、所謂押
せ押せ状態で両エンドレス移動ベルト１，１の間に搬入
しても良く、この場合には、押せ押せ状態で箱状物品Ａ
…が搬入される速度より両エンドレス移動ベルト１，１
の移動速度を速くして、押せ押せ状態で搬入される箱状
物品Ａ…を分離しながら夫々反転させるようにする。

【００２６】更に、フレームＦ，Ｆの調整手段８も前述
したものに限定されず、両エンドレス移動ベルト１，
１、移送面２、傾斜ガイド３、ストッパー４、反転中心
ガイド５及び受けガイド７を箱状物品Ａのサイズ変更に
伴って調整移動できるものであればどのような構造のも
のでも良い。

【００２７】

【発明の効果】本発明は上記構成であるから、以下の利
点を有する。

【００２８】１．略水平に搬入された箱状物品の両側面
を夫々同速度で移動する両エンドレス移動ベルトに圧接
させて挟み込むことにより、該箱状物品が搬入方向と同
じ方向へ移送されると共に、傾斜ガイドに沿って所定角
度に傾斜され、該傾斜ガイドから傾斜したまま水平移動
して、箱状物品の前面がストッパーに突き当たると共
に、この前面と連続する傾斜ガイド摺接面の移送方向下
流側部分が反転中心ガイドに当接し、その後の両エンド
レス移動ベルト移動によって、この箱状物品の傾斜ガイ
ド摺接面の移送方向中間部分が反転中心ガイドの先端部
に当接したまま該当接位置を中心として箱状物品が移送
方向へ９０度以上反転しながら通路を通過し、この通過
した反転中の箱状物品が受けガイドに当接して、該受け
ガイド沿いに箱状物品の姿勢が１８０度反転状態で保持
されるので、箱状物品の支持機構全体を反転させること
なく箱状物品を高速で確実に１８０度反転できる。従っ
て、回転ホィールや挟持部材など箱状物品の支持機構全
体を反転させる従来のものに比べ、構造が簡素化して装
置全体をコンパクト化できると共にコストを低減でき、
しかも箱状物品を高速で確実に裏返せる。

【００２９】２．一対のエンドレス移動ベルトをこれら
内側面の間隔がサイズ変更した箱状物品の両側面間の長
さ寸法と対応するように調整移動自在に配置し、傾斜ガ
イド、ストッパー及び反転中心ガイドをサイズ変更した
箱状物品の移送方向への幅寸法と対応するように調整移
動自在に配置すると共に、受けガイドをサイズ変更した
箱状物品の高さ寸法と対応するように調整移動自在に配
置すれば、箱状物品の両側面間の長さ寸法がサイズ変更
した時に、これと対応して両エンドレス移動ベルトの内
側面の間隔を調整し、箱状物品の移送方向への幅寸法が
サイズ変更した時に、これと対応して傾斜ガイド、スト
ッパー及び反転中心ガイドを調整し、箱状物品の高さ寸
法がサイズ変更した時に、これと対応して受けガイドを
調整することにより、箱状物品のサイズ変更に伴う調整
作業が終了するので、装置の主な部分を交換することな
くサイズが大きく異なる多種類の箱状物品に対して移送
方向の寸法を変化させずに調整できる。従って、回転ホ
ィールにより箱状物品を移送しながら反転させる従来の
ものに比べ、箱状物品のサイズが大きく変化しても装置
の主な部分を交換する手間が省けるだけでなく、搬入手
段や搬出手段の接続端を再調整せずに対応できて調整作
業が簡単になり汎用性に優れると共に、交換部品を製作
及び管理する必要もなくなるからコストを低減でき、装
置全体の占有スペースも狭くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す箱状物品姿勢変更装置
の縦断正面図である。

【図２】同横断平面図である。

【図３】図２の（３）−（３）線に沿える部分拡大縦断
側面図である。

【符号の説明】

Ａ 箱状物品 Ａ１ 側面 Ａ２ 前面 Ａ３ 傾斜ガイド摺
接面 Ａ４ 移送方向下流側部分 Ａ５ 移送方向中間
部分 Ｈ 箱状物品の上下寸法 Ｌ 箱状物品の長
さ寸法 Ｗ 箱状物品の幅寸法 １ エンドレス移
動ベルト １ａ 内側面 ３ 傾斜ガイド ４ ストッパー ５ 反転中心ガイ
ド ５ａ 突出先端部 ６ 通路 ７ 受けガイド ７ａ 反転終止面部 ７ｃ 姿勢制御部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略水平に搬入された箱状物品（Ａ）を移
   送しながら９０度以上反転し、この反転状態のまま搬出
   する箱状物品姿勢変更装置において、前記搬入された箱
   状物品（Ａ）の対向する両側面（Ａ１，Ａ１）と圧接す
   る一対のエンドレス移動ベルト（１，１）を平行に横設
   し、これら箱状物品（Ａ）の両側面（Ａ１，Ａ１）と圧
   接する両エンドレス移動ベルト（１，１）の内側面（１
   ａ，１ａ）を夫々箱状物品（Ａ）の搬入方向へ同速度で
   移動させ、両エンドレス移動ベルト（１，１）の内側面
   （１ａ，１ａ）の間に、略水平に搬入された箱状物品
   （Ａ）を所定角度に傾斜させる傾斜ガイド（３）と、こ
   の傾斜ガイド（３）の傾斜方向延長線上に配置された箱
   状物品（Ａ）の最も移送方向下流側に位置する前面（Ａ
   ２）が突き当たるストッパー（４）と、このストッパー
   （４）に突き当たった箱状物品（Ａ）の前面（Ａ２）と
   連続する傾斜ガイド摺接面（Ａ３）の移送方向下流側部
   分（Ａ４）と当接して、該傾斜ガイド摺接面（Ａ３）の
   移送方向中間部分（Ａ５）を中心として９０度以上反転
   させる反転中心ガイド（５）と、この反転中心ガイド
   （５）の突出先端部（５ａ）と上記傾斜ガイド（３）と
   の間に形成された該反転中心ガイド（５）の突出先端部
   （５ａ）に当接したまま状態で箱状物品（Ａ）を移送方
   向へ反転しながら通過させる通路（６）と、この通過し
   た反転中の箱状物品（Ａ）が当接してその姿勢を反転状
   態に矯正する受けガイド（７）とを、箱状物品（Ａ）の
   移送方向へ順次設けたことを特徴とする箱状物品姿勢変
   更装置。
2. 【請求項２】 前記受けガイド（７）が、反転中心ガイ
   ド（５）の突出先端部（５ａ）より移送方向下流側に連
   続して配置した反転終止面部（７ａ）と、この反転終止
   面部（７ａ）との間に反転した箱状物品（Ａ）の上下寸
   法（Ｈ）より若干長い間隔をあけて略平行に対向する姿
   勢制御部（７ｃ）とからなる請求項１記載の箱状物品姿
   勢変更装置。
3. 【請求項３】 前記一対のエンドレス移動ベルト（１，
   １）をこれら内側面（１ａ，１ａ）の間隔がサイズ変更
   した箱状物品（Ａ）の両側面（Ａ１，Ａ１）間の長さ寸
   法（Ｌ）と対応するように調整移動自在に配置し、傾斜
   ガイド（３）、ストッパー（４）及び反転中心ガイド
   （５）を、サイズ変更した箱状物品（Ａ）の移送方向へ
   の幅寸法（Ｗ）と対応するように調整移動自在に配置す
   ると共に、受けガイド（７）をサイズ変更した箱状物品
   （Ａ）の高さ寸法（Ｈ）と対応するように調整移動自在
   に配置した請求項１または２記載の箱状物品姿勢変更装
   置。
4. 【請求項４】 略水平に搬入された箱状物品（Ａ）を移
   送しながら９０度以上反転し、この反転状態のまま搬出
   する箱状物品姿勢変更方法において、前記搬入された箱
   状物品（Ａ）の対向する両側面（Ａ１，Ａ１）を、夫々
   箱状物品（Ａ）の搬入方向へ同速度で移動する一対のエ
   ンドレス移動ベルト（１，１）の平行な内側面（１ａ，
   １ａ）の間に挟み込んで水平に移送する段階と、これら
   エンドレス移動ベルト（１，１）の内側面（１ａ，１
   ａ）の間に配置された傾斜ガイド（３）に沿って移送中
   の箱状物品（Ａ）を所定角度に傾斜させる段階と、この
   傾斜ガイド（３）の先端から傾斜したまま水平移動した
   箱状物品（Ａ）の前面（Ａ２）をストッパー（４）に突
   き当てる段階と、このストッパー（４）に突き当たった
   箱状物品Ａの前面（Ａ２）と連続する傾斜ガイド摺接面
   （Ａ３）の移送方向下流側部分（Ａ４）を反転中心ガイ
   ド（５）に当接させる段階と、該傾斜ガイド摺接面（Ａ
   ３）の移送方向中間部分（Ａ５）を上記反転中心ガイド
   （５）の突出先端部（５ａ）に当接したまま該当接位置
   を中心として移送方向へ９０度以上反転しながら、これ
   ら反転中心ガイド（５）の突出先端部（５ａ）と上記傾
   斜ガイド（３）との間に形成された通路（６）を通過さ
   せる段階と、この通路（６）を通過した反転中の箱状物
   品（Ａ）を受けガイド（７）に当接してその姿勢を反転
   状態に矯正する段階とからなることを特徴とする箱状物
   品姿勢変更方法。