JPH0575645B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、可撓性の無端ベルトによつて運ばれ
る物品の姿勢の向きを変えるためのコンベヤ装置
に関する。

（従来の技術） 様々な型式のパツケージのような、規則的な形
状の物品の大量生産においては、それら物品を製
造機械から、更に次の処理または取扱いを行なう
別の機械へ搬送するのに、チエーンまたはベル
ト・コンベヤを使用することが多い。例えばミク
ルまたはジユースの使い捨てパツケージの製造で
は、その各パツケージ容器は通常、それら容器を
一緒に集めてトレイ型の集合パツケージに包装す
る機械へ運ばれる。この場合、各パツケージ容器
が製造機械から送出されてくるときの姿勢の向き
が、集合パツケージ内に置かれるときに必要な姿
勢の向きと異なるようあれば、搬送していく間に
それらパツケージを回転させなければならない。
例えば、上記使い捨てパツケージは包装機械から
水平の姿勢で送出されるが、そのパツケージ容器
は集合パツケージ内に垂直の姿勢で設置すること
が望まれる。この場合はそれぞれのパツケージ容
器の姿勢を起こさなければならないが、この起こ
し操作は通常、コンベヤ上で搬送されていくパツ
ケージ容器を可動要素で支持し回転させる別個の
パツケージ取扱い装置によつて行なわれる。

（発明が解決しようとする問題点） 従つて従来のそのような型式のパツケージ起こ
し装置は、別個の駆動装置及びこれと組合せの制
御装置によつて駆動される別個のユニツトを構成
する。このようなパツケージ起こし装置は２つの
コンベヤの間の中断部に設置し、そしてこれらコ
ンベヤに対する所要の位置にパツケージ起こし装
置を支持するための特別なスタンドを備えなけれ
ばならない。このような構成は比較的高価にな
り、そしてユニツトからユニツトへの移送は誤操
作の潜在的な原因を作り、安全性を低くする。

（問題点を解決するための手段） そこで本発明の目的は、操作の安全性を維持す
る簡単で安価な設計で上述のような欠点を改良す
るコンベヤ装置を提供することにある。

本発明による可撓性の無端コンベヤ要素によつ
て運ばれる物品の姿勢の向きを変えるためのコン
ベヤ装置においては、 前記コンベヤ要素は単一であり、前記コンベヤ
要素の３つの搬送部分が、コンベヤ装置の動き方
向で見て、実質的に同じ方向に、しかし、相互位
置関係を連続的に変えながら走行する行路に沿つ
て、前記コンベヤ要素がコンベヤ装置の送入端部
と送出端部との間で導かれており、 前記３つの搬送部分の内の第１搬送部分と第３
搬送部分とが相互に平行であり、第１搬送部分が
コンベヤ装置の送入端部に接続され、第３搬送部
分がコンベヤ装置の送出端部に接続され、第２搬
送部分が前記第１及び第３搬送部分に対して或る
角度を以て走行しており、 コンベヤ要素の送入端部側では、前記第２搬送
部分が、第１搬送部分によつて搬送される物品の
一部分で該第２搬送部分上へ突出するように前記
第１搬送部分と同じ高さで前記第１搬送部分の一
方の側に横に並んで走行し、前記第３搬送部分
が、前記第１搬送部分より少し高い位置で前記第
１搬送部分の他方の側を横に並んで走行し、 コンベヤ要素の送出端部側では、第１搬送部分
及び第２搬送部分によつて搬送されている物品の
前記突出部を前記第２搬送部分が持ち上げて前記
第３搬送部分上に物品を転回載置させるように、
前記第２搬送部分が前記第１搬送部分の実質的に
上方であると共に、前記第３搬送部分より物品高
さのほぼ２分の１の高さだけ高い位置を走行して
おり、 前記コンベヤ要素を所要行路に案内する複数個
のプーリがコンベヤ装置の送入端部側と送出端部
側に備えられていることを特徴とする。

本発明によるコンベヤ装置の既存の搬送装置の
一部分として設計することにより、別個の駆動ユ
ニツトだけでなく、その他の全ての凍結要素、総
作要素等を省略することができ、従つて搬送装置
の全体的なコストを非常に低くでき、同時に操作
の安全性を実質的に高くすることができる。

（実施例） 次に、本発明の理解に必要な部分だけを示す添
付の概略図を参照に、本発明によるコンベヤ装置
の好適な実施例を更に詳細に説明する。

本発明のコンベヤ装置は図示のように普通のコ
ンベアの一部として設計できる。このコンベヤは
チエーンの形のコンベヤ要素１を備え、このコン
ベヤ要素１は個々のリンク２で構成され、これら
リンク２は相互に枢着結合され、従つてコンベヤ
要素すなわちチエーンは枢動でき、そして垂直方
向と横方向の可撓性をもつている。コンベヤ装置
は更に、コンベヤ要素を支持する多数のプーリと
ローラ、及び、コンベヤ要素のかじ取りと支持に
行つて所要の行路に導くための適当なかじ取りレ
ール、案内、その他の要素を備える。コンベヤ要
素１は電気モータ（図示せず）によりプーリを介
して駆動される。コンベヤ要素の上部の両側部
に、このコンベヤ要素１の上面で搬送される物品
がそこから滑り落ちつのを防ぐ案内またはかじ取
りプレートが備えられる。それらの諸要素の他に
コンベヤ装置はまた、スタンド、支持及び固定部
材のような機械的要素を備えるが、それらは何で
も当該技術者には周知の多くのコンベヤ要素と同
じものであるから、その詳細な説明は行わない。
またそれら一般的な要素は、図面の明瞭を保ため
に添付図面に示すことはしない。それらはまた、
本発明のコンベヤ装置の基本的な構造の理解に不
必要である。

本発明によるコンベヤ装置は在来のコンベヤの
一部分を成すものであり、そして既述のように、
コンベヤ要素１を備える。本発明によるコンベヤ
装置の中で、そのコンベヤ要素１は、側部どうし
が隣接する横並びに同じ方向に走行する部分を有
しており、該部分が相互に協動して、コンベアで
運ばれるパツケージ容器のような物品の姿勢の向
きを変えるように機能している。コンベヤ要素１
の他に、本発明のコンベヤ装置はプーリ３，４，
５，６を備え、これらプーリによつてコンベヤ要
素１は、これの複数個の搬送部分が実質的に同じ
方向に走行するようにコンベヤ装置の送入端部側
から送出端部側へ（第１図と第２図の左側から右
側へ）と導かれる。コンベヤ装置の搬送部分は、
従来のコンベヤとの直線連続部を構成する第１搬
送部分７，そしてこの第１搬送部分の各側部に設
定される第２搬送部分８と第３搬送部分９を含
む。これら搬送部分の内、少なくとも２つの搬送
部分の間の相互位置関係は、コンベヤ装置の動き
方向、即ち第１図と第２図の左側から右側の方向
に見て、連続的に変えられている。

コンベヤ装置の各搬送部分は上記プーリ３から
６までによつてそれぞれ所要の行路に沿つて導か
れている。第１搬送部分７は先ず、コンベヤ装置
の送入端部に設置されたプーリ４，６の個所を通
過して、コンベヤ装置の反対側端部に設置された
プーリ３まで実質的に直線状に走行する。ここか
らコンベヤ要素１はそのプーリ３を周つて進み、
そしてプーリの下側平面内を通つてコンベヤ装置
の送入端部へ戻り、ここでプーリ４によつて再び
上方へ道かれ、第１搬送部分７と実質的に同じ高
さに上げられている。プーリ４を通過した後、コ
ンベヤ要素１は第２搬送部分８となる。この第２
搬送部分８は、先に述べたように、コンベヤ装置
の送入端部においては第１搬送部分７と同じ高さ
で横並びになつて進み、そしてコンベヤ装置の送
出端部側で実質的に第１搬送部分７の上方に重な
つて走行する。このために第２搬送部分８は、プ
ーリ４からの行路でその第２搬送部分の下に置か
れるかじ取りレール（図示せず）によつて連続的
に持上げられ、また同時に、第１図でよく分かる
ように、第１搬送部分７の上方へと横方向に曲げ
られている。第２搬送部分８はコンベヤ装置の送
出端部近くで第１搬送部分７の実質的に直上の位
置になり、それからプーリ５に達し、このプーリ
によつて再びコンベヤ装置の下側平面へと導か
れ、ここで非搬送部分となつて搬送方向の逆方向
に走行し、コンベヤ装置の送入端部側へ戻る。こ
の送入端部においてコンベヤ要素１はプーリ６に
掛かる。このプーリ６は好適にはプーリ４と同じ
中心軸を有するがより大きい直径とされ、そして
第１搬送部分７の反対側に設置されている。コン
ベヤ要素１はプーリ６によつて再び情報へ導かれ
て、コンベヤ装置の上側搬送部分へと回され、こ
こでコンベヤ装置の第３搬送部分９となる。コン
ベヤ装置の送入端部側で、第２搬送部分８と第３
搬送部分９は第１搬送部分７の両側端部に分かれ
て置かれるが、ここで第３搬送部分９が他の２つ
の搬送部分７，８より少し高く設定される。この
少し高い高さで第３搬送部分９は第１搬送部分７
と平行にこれの全長に沿つて走行し、そしてコン
ベヤ装置の送出端部を越えた後、再び従来のコン
ベヤの好適には直線的な連続部としてそのまま前
進していく。

上述からわかるように、コンベヤ要素１の３つ
の搬送部分７，８，９は実質的に同方向に延在す
る。２つの搬送部分、即ち第１搬送部分７と第３
搬送部分９は相互に平行であるが、第２搬送部分
８はコンベヤ装置の動き方向で見て第１搬送部分
７へ連続的に近付いていく。同時に第２搬送部分
８は斜め上方へ導かれ、従つて第２搬送部分８は
第１搬送部分７と同じ高さに在る最初の位置から
第１搬送部分の直上に在る最終位置に達する。コ
ンベヤ装置の送出端部における第２搬送部分８と
第３搬送部分９との間の高さの差は、本発明のコ
ンベヤ装置によつて姿勢の向きを変えられる物品
の高さの実質的に２分の１までにされる。一般的
に、取扱われ物品の種類に応じて、各搬送部分の
相互位置関係をある程度調整する必要がある。コ
ンベヤ要素の幅は、もちろん、コンベヤ装置にお
いて物品に合わせて既に調整されているが、その
他に第１搬送部分７と第３搬送部分９の間の相互
高さ関係の調節も必要であろう。コンベヤ要素１
のそれら搬送部分７，９に沿つて更にかじ取りレ
ールまたは案内１０，１１が図示のようにそれぞ
れにコンベヤ装置の送入端部と送出端部に備えら
れる。案内１０は第１搬送部分７より高い所に設
けられ、そして第１搬送部分７の動く方向で見て
第１搬送部分７に連続的に近付いていく。第２案
内１１は第３搬送部分９の一方の側部に沿つて実
質的に平行に延在する。その他の案内も適宜に備
えてよいが、これはコンベヤ装置によつて取り扱
われる物品の形状に応じて決められ、また案内１
０，１１は、各プーリ３から６までと同じく、横
方向及び垂直方向に調節できるようにすべきであ
る。

本発明のコンベヤ装置の運転中、コンベヤ要素
１は電気モータのようなコンベヤ駆動要素によ
り、図示されないプーリを介して周知のように駆
動される。コンベヤ要素１は、プーリ３から６ま
でによりかじ取りされて本発明のコンベヤ装置の
通り所要の速度で走行する。コンベヤ上へ放出さ
れる物品は均等で間隔でコンベヤ要素１の上面に
乗つて、本発明のコンベヤ装置の送入端部へ送ら
れる。それら物品はコンベヤ要素１に対し実質的
に対称的に置かれ、そしてコンベヤ要素１の両側
部に沿つて配置された案内またはかじ取り面（図
示せず）によつて本発明のコンベヤ装置の方へ導
かれる。物品がコンベヤ装置に近付くと、コンベ
ヤ要素１の一方の側に備えられた案内１０に接触
する。この案内１０はコンベヤ要素の動き方向で
見て第１搬送部分７の左側部に備えられ（第３Ａ
図）、そしてコンベヤ要素へ近付くように少し斜
めに設置される。この結果、案内１０は、物品
を、これのコンベヤ要素に対する最初の対称位置
から第２搬送部分８の方へ横へ動かすようにかじ
取りする。コンベヤ装置の送入端部における第２
搬送部分８と第１搬送部分７との間の距離は、第
３Ａ図に明瞭に示されるように、搬送される物品
１２が部分的に第２搬送部分８上に突出して乗る
ように選択される。コンベヤ装置の全ての搬送部
分は同じ速度で実質的に同じ方向に動き、従つて
それによつて運ばれる物品も第１図と第２図の左
側から右側へと連続的に動かされていく。第２搬
送部分８はその位置を垂直方向と横方向に連続的
に変えるので、その第２搬送部分８上に乗つた物
品１２の部分は第３Ｂ図でよく分かるように連続
的に持上げられる。この位置において、物品、例
えばパツケージ容器は案内１０の後端部から既に
離れ、これ以後、物品が第３Ｂ図の左側へ滑り落
ちるのを防ぐことは、第１搬送部分７より少し高
い平面内にある第３搬送部分９によつて行われ
る。物品またはパツケージ容器１２のベース面が
第３搬送部分９に対して当たると同時に、そのベ
ース面の１つの縁が第１搬送部分７と第３搬送部
分９との間で下方向に少し突出し、これによつ
て、物品が第２搬送部分８から横へ滑りおちるこ
とが効果的に防止される。

物品１２が第１図と第２図で右へ更に動いてい
くと、その物品は更に、第３搬送部分９へ連続的
に近付いていく第２搬送部分８によつて持上げら
れる。第２搬送部分８は最終的には、第３Ｃ図に
示されるように、第１搬送部分７の直上に位置す
る。この位置において、搬送される物品１２はそ
の姿勢を完全に垂直に起こされ、コンベヤ要素１
の第３搬送部分９の上に乗つている。ここで案内
１１が、更に動いていく物品がコンベヤ要素から
滑り落ちないように物品を正しく導き、そこで物
品は起こされた姿勢のまま、コンベヤ要素１によ
つてコンベヤの更にその先に延長部に沿つて運ば
れていく。ここに示したもの以外の案内またはか
じ取りレールによつて物品の横方向位置の修正を
行なうようにすることもでき、そしてそのような
装置はコンベヤの延長部に周知のようにして備え
られよう。

（発明の効果） 以上の記述から明らかなように、物品の姿勢の
向きの変更は、もつぱら、コンベヤ要素の各搬送
部分の間の協働だけによつて行われ、物品に対し
て作用するそれ以外の可動要素は全く必要としな
い。従つて、本発明によるコンベヤ装置は非常に
簡単であり、またこのコンベヤ装置は通常の要素
だけで構成されるから、その製作及び操作コスト
は低い。更にこのコンベヤ装置の簡単さと堅固さ
はコンベヤ装置の洗浄と保守を非常に容易にし、
このことは、食品工業の例えばパツケージ容器を
取扱う場合、特に重要な長所となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるコンベヤ装置の平面図、
第２図は第１図のコンベヤ装置の側面図、第３Ａ
図、第３Ｂ図、及び第３Ｃ図は、コンベヤ要素の
各搬送部分の概略断面図で、コンベヤで搬送され
る物品の姿勢が次第に起こされていく状態を示す
図面である。 １……コンベヤ要素、３，４，５，６……プー
リ、７……第１搬送部分、８……第２搬送部分、
９……第３搬送部分、１０，１１……案内、１２
……物品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 可撓性の無端コンベヤ要素１によつて運ばれ
   る物品１２の姿勢の向きを変えるためのコンベヤ
   装置において、 前記コンベヤ要素１は単一であり、前記コンベ
   ヤ要素１の３つの搬送部分７，８，９が、コンベ
   ヤ装置の動き方向で見て、実質的に同じ方向に、
   しかし、相互位置関係を連続的に変えながら走行
   する行路に沿つて、前記コンベヤ要素１がコンベ
   ヤ装置の送入端部と送出端部との間で導かれてお
   り、 前記３つの搬送部分の内の第１搬送部分７と第
   ３搬送部分９とが相互に平行であり、第１搬送部
   分７がコンベヤ装置の送入端部に接続され、第３
   搬送部分９がコンベヤ装置の送出端部に接続さ
   れ、第２搬送部分８が前記第１及び第３搬送部分
   ７，９に対して或る角度を以て走行しており、 コンベヤ要素１の送入端部側では、前記第２搬
   送部分８が、第１搬送部分７によつて搬送される
   物品１２の一部分が該第２搬送部分８上へ突出す
   るように前記第１搬送部分７と同じ高さで前記第
   １搬送部分７の一方の側に横に並んで走行し、前
   記第３搬送部分９が、前記第１搬送部分７より少
   し高い位置で前記第１搬送部分７の他方の側を横
   に並んで走行し、 コンベヤ要素１の送出端部側では、第１搬送部
   分７及び第２搬送部分８によつて搬送されている
   物品１２の前記突出部を前記第２搬送部分８が持
   ち上げて前記第３搬送部分９上に物品１２を転回
   載置させるように、前記第２搬送部分８が前記第
   １搬送部分７の実質的に上方であると共に、前記
   第３搬送部分９より物品１２高さのほぼ２分の１
   の高さだけ高い位置を走行しており、 前記コンベヤ要素１を所要行路に案内する複数
   個のプーリ３，４，５，６がコンベヤ装置の送入
   端部側と送出端部側に備えられていることを特徴
   とするコンベヤ装置。