JPH0825886B2 - 白血球捕捉用フィルター材およびその製造方法 - Google Patents

白血球捕捉用フィルター材およびその製造方法

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JPH0825886B2
JPH0825886B2 JP1180277A JP18027789A JPH0825886B2 JP H0825886 B2 JPH0825886 B2 JP H0825886B2 JP 1180277 A JP1180277 A JP 1180277A JP 18027789 A JP18027789 A JP 18027789A JP H0825886 B2 JPH0825886 B2 JP H0825886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、白血球捕捉用フィルター材およびその製造
方法に関するものである。詳しく述べると本発明は白血
球に対して安定した捕捉能を示しかつ異物の混入の虞れ
のない白血球捕捉用フィルター材およびその製造方法に
関するものである。本発明はさらに高圧蒸気滅菌可能な
白血球捕捉用フィルター材およびその製造方法に関する
ものである。
(従来の技術) 輸血の形態が従来の全血輸血から、患者が必要として
いる成分のみを輸血する成分輸血へと変化して久しい
が、この成分輸血においては、いかに分画した血液成分
の純度を高くするかが課題となってくる。従来、献血に
よって得られた血液は、遠心操作によって赤血球濃厚液
(CRC)、濃縮血小板血漿(PC)および乏血小板血漿(P
PP)に分離される。このようにして分離された赤血球濃
厚液は、赤血球の成分製剤として赤血球を必要とする患
者への成分輸血に広く用いられているが、赤血球濃厚液
は、多くの白血球を含み、いわゆる全成分血液であると
の考え方が定着しつつあり、赤血球のみを必要としてい
る患者に、赤血球濃厚液の輸血により併せて多量の白血
球が輸血されていることが問題視されている。このよう
に赤血球濃厚液のような赤血球分画中に含まれる白血球
は、輸血後の副作用を防止する上からも極力除去する必
要があり、このために従前より多くの工夫がなされてい
る。赤血球製剤の純度を高くする方法としては、血球の
比重差を利用した重力遠心分離方法、血球の粘着ないし
は付着等の作用を利用した捕捉材利用の方法、赤血球凝
集剤を用いた白血球分離方法等の方法が使用されてい
る。
これらの方法の中で、捕捉材利用の方法が白血球除去
効率の良さ、手技の簡便なことなどから広く用いられて
いる。ここで捕捉材利用の方法においては、白血球を効
率よく捕捉することと同時に赤血球収率向上を目的とし
た生理食塩水等による洗浄・回収操作において、捕捉さ
れた白血球が脱離してこないことが求められる。捕捉材
としては天然セルロース、ポリエステル、ポリアミド、
ポリアクリロニトリル、ガラス繊維などの繊維径の非常
に小さな繊維をカラム内にそのまま詰めたものや不織布
等に二次加工したものが多くの場合用いられている。
しかしながら上述の方法において繊維そのものをカラ
ムに詰める場合においては繊維を均一に充填するのがむ
ずかしく、作製に手間がかかると同時に繊維の詰め方に
より操作時におけるチャンネリングの発生の恐れが大き
く、さらに白血球の充分な捕捉を行なうように繊維の充
填密度を高めると、濾過時間を非常に長いものとしてし
まい、加えて、繊維同士の絡合が充分でないために操作
中に繊維が流出してしまう恐れのあるものであった。ま
た繊維を不織布等に二次加工した場合においては上記の
ごとき問題は起こりにくいものの捕捉された血球による
目詰まりが発生しやすいという問題の残るものであっ
た。
このような繊維に代わる捕捉材として多孔質体を利用
することも種々提唱されている。
例えば、特公昭61−39060号には平均孔径が25〜60μ
mの連続細孔を有する多孔質体の利用が提唱されてい
る。しかしながら、この技術においては、他の血球細胞
に比較して単球および顆粒球が高い粘着性を有すること
を利用してこれらの細胞を捕捉しようとするものであっ
て、上記のごときリンパ球を含むすべての白血球を捕捉
除去しようとする要望を満たすためには十分なものとは
言えなかった。
また、特公昭63−26089号には平均孔径が5〜20μm
の連続細孔を有する多孔質体の利用が述べられている。
この技術においては、白血球細胞の粘着性と細孔での瀘
過によって白血球を捕捉しようとすることが述べられて
いる。しかしながら、この技術において規定されるもの
は多孔質体の細孔の大きさのみであり、実際、このよう
な細孔径を有し、かつ空孔率、バブルポイントが本発明
のものと異なる各種の多孔質体を用いて本発明者らが白
血球分離実験を行なった結果、有効な白血球分離がなさ
れない場合が多く、特に、かなりの厚さ、具体的には少
なくとも10mm以上の厚さを有するものでない限り、ある
程度満足すべき白血球捕捉性がほとんど得られないとい
うことが明らかとなった。このように捕捉材としての多
孔質体の肉厚が10mm以上と大きなものとなると、捕捉さ
れた血球による目詰まりが発生しやすいという問題があ
るのみならず、プライミングボリュームの増大、瀘過時
間の長時間化などといった欠点も同時に発生してくるも
のであった。
さらに、白血球捕捉用フィルター材として、平均気孔
径5〜60μmの連続開放気孔を有する三次元網目状連続
組織のポリビニルホルマール多孔質体の使用も提唱され
ている(特開昭64−75014号)。このポリビニルホルマ
ールからなる多孔質体は、上記のような孔径のみが制御
された多孔質体とは異なり、その複雑な細孔構造を生か
し、薄肉においても比較的効率のよい白血球細胞除去が
期待できるものであった。ところで、今後、このような
白血球捕捉用フィルターとして、血液バッグシステムに
フィルターを組込んだインラインタイプのものが要望さ
れるところであり、一般に、塩化ビニル樹脂等の可撓性
樹脂から形成される血液バッグ中に薬剤を収納してなる
血液バッグシステムは高圧蒸気滅菌法により滅菌が施さ
れるため、このようなインラインタイプとして白血球捕
捉用フィルターを使用するには耐高圧蒸気滅菌性という
特性も必要となってくるものである。しかしながら、上
記ポリビニルホルマール多孔質体からなるフィルター材
の場合、高圧蒸気滅菌には耐えられないものであるた
め、このような用途への適用が困難なものであった。
このように白血球捕捉用フィルターとして充分かつ安
定した性能を示す捕捉材は今だ得られていないのが現状
である。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は新規な白血球捕捉用フィルター材お
よびその製造方法を提供することを目的とする。本発明
はまた白血球に対して高くかつ安定した捕捉能を有し、
血液中より効率よく白血球を分離し得る白血球捕捉用フ
ィルター材およびその製造方法を提供することを目的と
する。本発明はさらに操作時における異物の流出の恐れ
がなく、安全に白血球除去操作を行ない得る白血球捕捉
用フィルター材およびその製造方法を提供することを目
的とする。本発明はまた高圧蒸気滅菌が可能である白血
球捕捉フィルター材およびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸目的は、少なくとも1種以上の高分子材料より
なり、平均気孔径が1〜60μm、比表面積が0.5〜10m2/
g、空孔率が30〜95%、バブルポイントが0.08〜0.40kg/
cm2、肉厚が0.3〜9.0mmである三次元網目状連続多孔質
体からなる高圧蒸気滅菌可能な白血球捕捉用フィルター
材により達成される。
本発明はまた、平均気孔径が2〜50μm、更に好まし
くは5〜20μm、比表面積が1〜5m2/g、更に好ましく
は1.5〜3.0m2/g、空孔率が50〜95%、更に好ましくは60
〜95%、バブルポイントが0.13〜0.27kg/cm2、肉厚が0.
5〜5.0mm、更に好ましくは0.5〜3.0mmである白血球捕捉
用フィルター材を示すものである。本発明はまた、高分
子材料がポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリ
(メタ)アクリレート、ブタジエン−アクリロニトリル
コポリマー、ポリアミド、ポリエーテルポリアミドブロ
ックコポリマーおよびエチレン−ビニルアルコールコポ
リマーからなる群から選ばれたいずれかのものである白
血球捕捉用フィルター材を示すものである。本発明はさ
らに、高分子材料がポリウレタンである白血球捕捉用フ
ィルター材を示すものである。
上記諸目的は、少なくとも1種以上の高分子材料と、
該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非
溶剤に溶解ないしは膨潤する1種または2種以上の気孔
形成剤とを含む原料組成物を、押出し機により押出し賦
形した後、前記高分子材料に対する非溶剤を主成分とす
る浴中に導き浸漬させることによってゲル化させると同
時に気孔形成剤をその良溶媒中に溶出除去させることを
特徴とする白血球捕捉用フィルター材の製造方法、なら
びに、少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材
料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非溶剤に溶解
ないしは膨潤する1種または2種以上の気孔形成剤とを
含む原料組成物を、基材表面にコーティングし、前記高
分子材料に対する非溶剤を主成分とする浴中に導き浸漬
させることによってゲル化させると同時に気孔形成剤を
その良溶媒中に溶出除去させることを特徴とする白血球
捕捉用フィルター材の製造方法によっても達成される。
本発明はまた、高分子材料がポリウレタン、ポリフッ
化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、
ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン
−アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエー
テルポリアミドブロックコポリマーおよびエチレン−ビ
ニルアルコールコポリマーからなる群から選ばれたいず
れかのものである白血球捕捉用フィルター材の製造方法
を示すものである。本発明はさらに高分子材料がポリウ
レタンである白血球捕捉用フィルター材の製造方法を示
すものである。本発明はまた、気孔形成剤が水溶性化合
物である白血球捕捉用フィルター材の製造方法を示すも
のである。本発明はさらに、気孔形成剤が水溶性高分子
である白血球捕捉用フィルター材の製造方法を示すもの
である。本発明はさらにまた、気孔形成剤がポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロー
ス、ポリエーテル、多糖類、ポリアクリル酸またはその
塩、ポリアクリルアミドからなる群から選ばれたいずれ
かのものである白血球捕捉用フィルター材の製造方法を
示すものである。
(作用) しかして、本発明の白血球捕捉用フィルター材は、少
なくとも1種以上の高分子材料よりなり、平均気孔径が
1〜60μm、非表面積が0.5〜10m2/g、空孔率が30〜95
%、バブルポイントが0.08〜0.40kg/cm2、肉厚が0.3〜
9.0mmである三次元網目状連続多孔質体からなることを
特徴とする。
このようにマトリックスが三次元網目状連続組織を有
し、上記のごとき一定の範囲の気孔径、比表面積、空孔
率、バブルポイントおよび肉厚からなる特性を満たす高
分子多孔質体で、血液もしくは赤血球濃厚液等の白血球
懸濁液を処理すると白血球懸濁液中に含まれる白血球は
多孔体のマトリックス間に形成される連続開放気孔より
なる複雑な流路を通過する間に該気孔内面に効率よく吸
着捕集されるものである。さらにフィルター材の流路
は、多孔体の三次元網目状連続組織、すなわち多孔体の
マトリックスにより形成される連続開放気孔である。従
って、フィルター材の流路は多孔体の成形時に形成され
ることとなるゆえ、該多孔体を用いて白血球捕捉用フィ
ルター材を製造する際の製造工程は極めて簡易なもの
で、また製品の性能のバラツキは少ないものとなる。さ
らに多孔体のマトリックスは連続組織であるために安定
したものであり、操作時における該多孔体からの異物の
流出あるいは流路のチャンネリングなどの問題も本質的
に生じないものである。さらにこのような高分子多孔質
体は、例えばポリウレタンなどのように比較的耐熱性の
高い樹脂より形成することが可能であるために、高圧蒸
気滅菌にも十分耐え得るものである。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明す
る。
本発明に係わる上記のごとき構造を有する白血球捕捉
用フィルター材において、連続開放気孔の平均気孔径は
1〜60μm、さらに望ましくは2〜50μm、最も望まし
くは5〜20μmであることが好ましい。すなわち気孔径
が1μm未満であると白血球除去操作時において、処理
される血液、赤血球濃厚液等の白血球懸濁液中に含まれ
る赤血球までもが捕捉されてしまい、赤血球回収率が低
下するとともに圧倒的に数の多い赤血球が捕捉されるこ
とによって目詰まりを引起こす恐れがあり、一方、気孔
径が60μmを越えるものであると処理される白血球懸濁
液との接触頻度が低下するために白血球の捕捉率が低下
してしまう恐れがあるためである。なお本明細書におけ
る「平均気孔径」とは、水銀圧入法によって測定された
ときの値を表すものである。
また本発明の白血球捕捉フィルター材においては、比
表面積が0.5〜10m2/g、望ましくは1〜5m2/g、最も望ま
しくは1.5〜3.0m2/gである。すなわち、比表面積が0.5m
2/g未満では、白血球捕捉量が少なすぎて実用に至ら
ず、一方比表面積が10m2/gを越えるものであると、気孔
径が小さくなりすぎる虞れがあるためである。なお本明
細書における「比表面積」とは、水銀圧入法によって測
定されたときの値を表すものである。
また本発明の白血球捕捉用フィルター材の空孔率は、
30〜95%、望ましくは50〜95%、より望ましくは60〜95
%程度であることが好ましい。すなわち空孔率が30%未
満であると白血球除去処理操作における処理時間が遅す
ぎて実用に至らず、一方空孔率が95%を越えるものであ
るとフィルター材としての強度が不足してしまうためで
ある。なお本明細書における「空孔率」とは、水銀圧入
法によって測定されたときの値を表すものである。
さらに、本発明の白血球捕捉用フィルター材におい
て、バブルポイントは、0.08〜0.40kg/cm2、より好まし
くは0.13〜0.27kg/cm2である。すなわち、バブルポイン
トが0.08kg/cm2未満では、回収液中に白血球が洩れ出
し、一方0.40kg/cm2を越えるものであると、目詰りを起
す虞れが高いためである。ここで「バブルポイント」と
は、多孔質体のフィルター材の分野で広く用いられてい
る言葉であり、完全に濡らされたフィルター材の孔を通
って空気が押出されるときの圧力である。
加えて本発明における白血球分離用フィルター材の肉
厚は、0.3〜9.0mm、より望ましくは0.5〜5.0mm、最も好
ましくは0.5〜3.0mm程度であることが好ましい。すなわ
ち、気孔質体の肉厚が0.3mm未満であると白血球除去処
理操作時において、十分な量の白血球を捕捉しきれず、
一方9.0mmを越えるものであると、処理速度が遅すぎて
実用性に欠けるものとなるためである。
本発明の白血球捕捉用フィルター材を構成する高分子
としては、高圧蒸気滅菌に耐えうる耐熱性を有するもの
であれば特に限定はなく、各種のものを用いることがで
きる。具体的には、例えば、ポリウレタン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−
アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテ
ルポリアミドブロックコポリマーあるいはエチレン−ビ
ニルアルコールコポリマーなどが挙げられるが、もちろ
んこれらに限定されるものではない。本発明の白血球捕
捉用フィルター材においては、このような高分子材料の
比較的良好な耐熱性を享受でき、高圧蒸気滅菌条件にも
十分耐えうるものとなるために、例えば、血液バッグシ
ステムに組込まれるインラインタイプの白血球捕捉用フ
ィルター材として好適に使用されるものとなる。なお、
このような高分子材料として特にポリウレタンは好まし
いものの1つとして挙げることができるものである。
上記のごとき特性を有する本発明の白血球捕捉用フィ
ルター材は、例えば次のようにして製造される。すなわ
ち、少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料
の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非溶剤に溶解な
いしは膨潤する1種または2種以上の気孔形成剤とを含
む原料組成物を、押出し機により押出し賦形した後、前
記高分子材料に対する非溶剤を主成分とする浴中に導き
浸漬させることによってゲル化させると同時に気孔形成
剤をその良溶媒中に溶出除去させることにより製造され
るものである。
この製造方法において、用いられる高分子材料として
は、前記したようなものがあり、1種あるいは2種以上
組合せて用いられる。またこの高分子材料の配合量は、
原料組成物中に5〜70重量%、より好ましくは10〜50重
量%程度が適当である。すなわち、高分子材料の配合量
が5重量%未満であると、得られる多孔質体の強度が十
分とならない虞れが大きく、一方、70重量%を越えるも
のであると、原料組成物の粘度が極度に上昇し取扱いが
困難なものとなるためである。
高分子材料の良溶剤としては、用いられる高分子材料
を溶解するとともに、ゲル化の際に使用される非溶剤と
の相溶性を示すものが用いられる。従って、用いられた
高分子材料の種類によって適宜選択され得るが、例え
ば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ア
セトン、ジオキサン、メチルセルソルブアセテート、テ
トラヒドロフラン、エチルアルコール、メチルアルコー
ル、メチルエチルケトン、フェノール、ギ酸の他、芳香
属炭化水素あるいは塩素化炭化水素、フッ素化アルコー
ル等が代表的なものとして示される。
また気孔形成剤としては、使用される高分子材料およ
び溶剤等により異なるが、上記高分子材料の良溶剤と相
溶性のある非溶剤に溶解するあるいは膨潤するものが用
いられる。特に、その取扱いの容易さから水溶性高分子
などの水溶性化合物であることが望まれる。具体的に
は、例えば、一般に非溶剤として使用される水、アルコ
ール等に溶解するジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、アセトン、酢酸エチル等を良溶剤として選択
した場合、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、メチルセルロース、ポリエーテル、多糖類、ポリア
クリル酸またはその塩、ポリアクリルアミドなどが気孔
形成剤として使用可能である。これらの気孔形成剤の添
加量は、原料組成物中に1〜60重量%、より好ましくは
5〜50重量%程度が適当である。すなわち、気孔形成剤
の添加量が1重量%未満であると、得られた多孔質体が
前記したような三次元網目状連続組織、すなわち多孔質
体のマトリックスにより形成される連続開放気孔を形成
しない虞れが大きく、一方、60重量%を越えるものであ
ると、原料組成物の粘度が極度に上昇し取扱いが困難な
ものとなるためである。
またさらに、この原料組成物中には必要に応じて、原
料組成物中の50重量%以下、好ましくは3〜20重量%の
配合量で、気孔径調整剤を添加することも可能である。
この気孔径調整剤は、高分子材料の非溶剤に溶解し、か
つ良溶剤には溶解しないもので、しかも気孔形成剤と相
溶性を有するあるいは非溶解性であっても均一混和が可
能なものであり、例えばアルギン酸、カルボキシメチル
セルロース、ポリアクリル酸塩、各種澱粉、デキストリ
ンあるいはナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロ
ンチウム、アルミニウム等の塩化物、硫酸塩等の無機塩
が用いられる。
これらの成分を含む原料組成物の調製は、溶剤の沸点
以下、好ましくは10〜80℃程度の温度で行なわれ、均一
な分散体が形成されるまで十分に撹拌混合される。
次にこのように調製された原料組成物は、先端部に偏
平なスリットを有する適当なダイ、例えばTダイ等を有
する押出機により押出し賦形されて、前記高分子材料に
対する非溶剤を主成分とする浴中に導かれ、この浴中に
浸漬させることによってゲル化されると同時に気孔形成
剤をその良溶媒中に溶出除去される。
前記高分子材料に対する非溶剤としては、使用された
良溶媒と相溶性を示すものであればよいが、前記したよ
うに通常水、アルコールあるいはその混合物などが用い
られる。また、このようなゲル化を行なう浴中には、必
要に応じて、前記非溶剤以外に、該高分子材料の良溶剤
等を添加しておくことも可能である。また、この浴の温
度は良好なゲル化を達するために、0〜70℃、より好ま
しくは15〜60℃程度の温度に保たれていることが望まし
い。さらに、このような浴への浸漬のみでは気孔形成剤
の溶出除去が十分とはならない場合には、必要に応じ
て、この浸漬処理の後に非溶剤による洗浄工程を設ける
ことも可能である。
あるいはまた、上記のごとき特性を有する本発明の白
血球捕捉用フィルター材は、少なくとも1種以上の高分
子材料と、該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶
性のある非溶剤に溶解ないしは膨潤する1種または2種
以上の気孔形成剤とを含む原料組成物を、基材表面にコ
ーティングし、前記高分子材料に対する非溶剤を主成分
とする浴中に導き浸漬させることによってゲル化させる
と同時に気孔形成剤をその良溶媒中に溶出除去させるこ
とによっても製造されるものである。
この製法において用いられる基材としては、例えば不
織布、織布、編布などのような多孔質基材、あるいはガ
ラス板、皮革、剥離紙等の緻密質基材などのいずれであ
ってもよい。なお、多孔質基材を用いた場合において
は、これらの多孔質基材が白血球捕捉処理操作におい
て、特に影響を与えないものである限りにおいては、原
料組成物をゲル化させ気孔形成剤を溶出除去して本発明
に係わる多孔質体を形成した後に、該多孔質体を基材か
ら剥離する必要はなく、該多孔質材を多孔質体の支持体
として機能させることができる。
また原料組成物のコーティング法としても特に限定さ
れるものではなく、ドクターナイフ法、ローラーコーテ
ィング法、ディッピング法、スピンコーティング法など
の公知のいずれの方法によってもよい。
なお、この第2の製造方法において、その他の点に関
する詳細は、前記第1の製造方法におけるものとほぼ同
様であるために、説明を省略する。
第1図は本発明の白血球捕捉用フィルター材の一実施
態様を用いた白血球捕捉用フィルターの断面図である。
本実施態様において白血球捕捉用フィルター1は、血液
流入口2と血液流出口3とを備えてなるハウジング4内
に上記したような構成を有する白血球捕捉用フィルター
材5がハウジング4の内部空間を横切って設けられてい
るものである。なおこのような白血球捕捉用フィルター
1において、白血球捕捉用フィルター材5をハウジング
4内に保持するために、例えば白血球捕捉用フィルター
材5の前後に通液性の支持材6a、6bを設け、該支持材6
a、6bにより白血球捕捉用フィルター材5を挟持するこ
とは任意である。この白血球捕捉用フィルター1は例え
ば第2図に示されるような回路中に組入れられて実際に
使用される。第2図に示される回路において、処理しよ
うとする血液を入れた血液バッグ7および生理食塩水を
入れた生理食塩水バッグ8が白血球捕捉用フィルター1
より上方に位置させられ、それぞれクレンメ9a、9bを具
備してなる導液チューブ10a、10bにより白血球捕捉用フ
ィルター1の血液流入口2に連通されており、一方、白
血球捕捉用フィルター1の下方には生理食塩水回収用バ
ッグ11と処理された血液を回収するための血液回収用バ
ッグ12が位置させられ、それぞれクレンメ9c、9dを具備
してなる導液チューブ10c、10dにより白血球捕捉用フィ
ルター1の血液流出口3に連通されている。白血球分離
操作はまずクレンメ9b、9cを開き、クレンメ9a、9dを閉
じた状態で生理食塩水バッグ8より生理食塩水を白血球
捕捉用フィルター1に流し、白血球捕捉用フィルター1
内をプライミングする。なおプライミングに用いられた
生理食塩水は生理食塩水回収バッグ11に回収される。プ
ライミングを行なった後に今後はクレンメ9a、9dを開
き、クレンメ9b、9cを閉じて血液バッグ7より血液を白
血球捕捉用フィルター1に流す。白血球捕捉用フィルタ
ー1内において血液は上記のごとき構成を有する白血球
捕捉用フィルター材5を通過する際に該白血球捕捉用フ
ィルター材5により白血球成分を吸着捕捉され、白血球
を分離されたものとなる。このように白血球成分を除去
された血液は連通する血液回収バッグ12に回収される。
血液バッグ7より血液を流し終わったなら、白血球捕捉
用フィルター1内に残った血液を回収するために、さら
にクレンメ9bを開き白血球捕捉用フィルター1内に再び
生理食塩水を流して白血球捕捉用フィルター1内に残存
する血液を押し出して血液回収用バッグ12に回収し、ほ
ぼ血液を回収し終えた時点でクレンメ9bを閉じクレンメ
9cを開いて血液回収に用いた生理食塩水を生理食塩水回
収用バッグ11内に回収して、白血球分離操作を終える。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
実施例1〜5および比較例1〜2 ポリウレタン(商品名パラプレン P395R NAT、日本エ
ラストラン(株)製)を、ジメチルホルムアミド(DM
F)に20w/v%の濃度となるよう50℃で溶解し、室温まで
冷却後、さらに第1表に示す所定の割合にて孔形成剤と
してのメチルセルロースを添加した。そして30℃で十分
撹拌することによって、原液を調製した。
次に、上記のようにして調製された原液を、Tダイ付
きの押出し機に装填し、50℃の温度でダイスリットから
30℃の水浴中へ吐出させ、原液をゲル化させた。その
後、このゲル化物を60℃の水を用いて洗浄することによ
り孔形成剤を溶出除去し、多孔質体を得た。
得られた多孔質体を、アルコール置換した後乾燥さ
せ、さらに121℃で20分間の高圧蒸気滅菌を施し、以下
の評価実験に供した。結果を第1表および第2表に示
す。
実施例6〜8および比較例3〜4 ポリウレタン(商品名パラプレンP395R NAT、日本エ
ラストラン(株)製)を、ジメチルホルムアミド(DM
F)に20w/v%の濃度となるよう50℃で溶解し、室温まで
冷却後、さらに第1表に示す所定の割合にて孔形成剤と
してのポリビニルアルコールを添加した。そして30℃で
十分撹拌することによって、原液を調製した。
次に、上記のようにして調製された原液を、室温でコ
ーターにてガラス基板上にコートし、ガラス基板ごと30
℃の水浴中へ浸漬し、原液をゲル化させた。その後、こ
のゲル化物を60℃の水を用いて洗浄することにより孔形
成剤を溶出除去し、多孔質体を得た。
得られた多孔質体を、アルコール置換した後乾燥さ
せ、さらに121℃で20分間の高圧蒸気滅菌を施して実施
例1と同様に以下の評価実験に供した。結果を第1表お
よび第2表に示す。
比較例5 市販のポリビニルホルマールスポンジをフィルター材
として用いて実施例1と同様の評価試験を行なった。結
果を第1表および第2表に示す。
比較例6 市販のポリウレタン発泡体をフィルター材として用い
て実施例1と同様の評価試験を行なった。結果を第1表
および第2表に示す。
評価実験 (1)平均気孔径 水銀圧入計(カルロエルバ社マクロポアユニット120
&ポロシメーター2000)を用いて測定した。
(2)比表面積 水銀圧入計(カルロエルバ社マクロポアユニット120
&ポロシメーター2000)を用いて測定した。
(3)空孔率 水銀圧入計(カルロエルバ社マクロポアユニット120
&ポロシメーター2000)を用いて測定した。
(4)バブルポイント 測定直前に多孔質体の片側に水を張り完全に湿らせ、
他方の側の空気圧を次第に上げていき、フィルターを通
過する空気の着実で連続した微細な気泡の流れが見られ
るときの圧力をバブルポイントとした。
(5)肉厚 マイクロメータを用いて測定した。
(6)白血球除去率 直径4.7cmに打抜いた多孔質体を、第3図に示すよう
に血液流入口2と血液流出口3とを備えてなるハウジン
グ4内に固定し、このようにして作製したフィルター1
の血液流入口2にポリ塩化ビニル製チューブ13aを用い
て血液収納容器14の血液導出口15を接続し、一方、該フ
ィルター1の血液流出口3には、前記チューブ13aとほ
ぼ等しい長さを有するポリ塩化ビニル製チューブ13bを
接続し、このチューブ13bの開口末端16下に血液回収容
器17を配置した。なお、血液収納容器14に入れた血液の
液面18とチューブの開口末端16までの距離は70cmとされ
た。そしてこの70cmの落差で50mlの血液を流し、処理前
後の血液中の白血球数を自動血球測定装置(オルソ・イ
ンスツルメント社製、ELT−8)を用いて算定の後、下
式により算出した。
(白血球除去率)% =[1−(瀘過後白血球数)/(瀘過前白血球数)] ×100 比較例7 比較例5におけるものと同様の市販のポリビニルホル
マールスポンジに対し、121℃で20分間の高圧蒸気滅菌
を施したのち、前記と同様に評価試験を行なおうとした
が、スポンジの変形劣化が著しく試験を行なうことがで
きなかった。
実施例9および比較例8 実施例3および比較例6における多孔質体に対し、上
記白血球除去率算定のための実験を行なった後に、さら
にこれらの多孔質体に血漿を含む生理的溶液50mlを流速
5ml/分で流し、多孔質体に振動を加えながら、多孔質体
に捕捉された白血球細胞の回収を試みた。
この結果、比較例6における多孔質体の場合(比較例
8)捕捉された白血球の50%と高い回収率が得られたの
に対し、実施例3における多孔質体の場合(実施例9)
わずか数%にすぎなかった。この結果から本発明に係わ
る白血球捕捉用フィルターが、その三次元網目状構造等
に帰因して、白血球細胞をより確実に捕捉していること
が示唆された。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、少なくとも1種以上の高
分子材料よりなり、平均気孔径が1〜60μm、比表面積
が0.5〜10m2/g、空孔率が30〜90%、バブルポイントが
0.08〜0.40kg/cm2、肉厚が0.3〜9.0mmである三次元網目
状連続多孔質体からなる高圧蒸気滅菌可能な白血球捕捉
用フィルター材であるから、白血球に対して高く安定し
た捕捉能を有し、血液、赤血球濃厚液等の白血球懸濁液
中より簡単な操作にて白血球成分を効率良く除去し得る
ものであり、また操作時における目詰りやチャンネリン
グ、さらには濾材の脱落による異物の混入の恐れもなく
安全に白血球除去操作を行ない得るものであり、例えば
成分輸血において用いられる赤血球分画をより高純度で
安全なものとして提供できるものである。また高圧蒸気
滅菌可能なものであることから、例えばインラインタイ
プのものとしても好適に適用され得るものである。さら
に本発明のフィルター材においては、その肉厚も極めて
薄いものであるためにプライミングボリュームも少な
く、落差で白血球懸濁液を流しても目詰りがなく、瀘過
時間も短いものである。
さらに本発明において、高分子材料がポリウレタン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブ
タジエン−アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、
ポリエーテルポリアミドブロックコポリマーおよびエチ
レン−ビニルアルコールコポリマーからなる群から選ば
れたいずれかのもの、より望ましくはポリウレタンであ
ると、高圧蒸気滅菌処理後においてもより一層安定した
特性を示すために、その用途はさらに拡大されるものと
なる。
本発明はまた、少なくとも1種以上の高分子材料と、
該高分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非
溶剤に溶解ないしは膨潤する1種または2種以上の気孔
形成材とを含む原料組成物を、押出し機により押出し賦
形した後、前記高分子材料に対する非溶剤を主成分とす
る浴中に導き浸漬させることによってゲル化させると同
時に気孔形成剤をその良溶媒中に溶出除去させることを
特徴とする白血球捕捉用フィルター材の製造方法、並び
に、少なくとも1種以上の高分子材料と、該高分子材料
の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非溶剤に溶解な
いしは膨潤する1種または2種以上の気孔形成剤とを含
む原料組成物を、基材表面にコーティングし、前記高分
子材料に対する非溶剤を主成分とする浴中に導き浸漬さ
せることによってゲル化させると同時に気孔形成材をそ
の良溶媒中に溶出除去させることを特徴とする白血球捕
捉用フィルター材の製造方法であるから、上記したよう
な優れた特性を有する白血球捕捉用フィルター材を容易
に作製することができるものである。
さらに、本発明の白血球捕捉用フィルター材の製造方
法において、高分子材料が、ポリウレタン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−
アクリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテ
ルポリアミドブロックコポリマーおよびエチレン−ビニ
ルアルコールコポリマーからなる群から選ばれたいずれ
かのもの、より好ましくは、ポリウレタンであり、また
気孔形成剤が水溶性化合物、より好ましくは水溶性高分
子、さらに好ましくはポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロース、ポリエーテル、多糖
類、ポリアクリル酸またはその塩、ポリアクリルアミド
からなる群から選ばれたいずれかのものであると、得ら
れた白血球捕捉用フィルター材の特性はより一層優れた
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の白血球捕捉用フィルター材の一実施態
様を用いた白血球捕捉用フィルターの構造を示す断面
図、第2図は本発明の白血球分離用フィルター材の一実
施態様をを用いた白血球捕捉用フィルターを組込んだ血
液処理回路を示す回路図であり、また第3図は白血球除
去率測定のために用いられた装置構成を示す図面であ
る。 1……白血球捕捉用フィルター、2……血液流入口、 3……血液流出口、4……ハウジング、 5……白血球捕捉用フィルター材、 6a,6b……支持材、7……血液バッグ、 8……生理食塩水バッグ、 9a,9b,9c,9d……クレンメ、 10a,10b,10c,10d……導液チューブ、 11……生理食塩水回収用バッグ、 12……血液回収用バッグ。 13a,13b……チューブ、14……血液収納容器、 15……血液導出口、16……開口末端、 17……血液回収容器、18……血液の液面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−136955(JP,A) 特開 平1−75015(JP,A) 特開 平1−224324(JP,A) 特開 平1−224325(JP,A) 特開 昭54−46811(JP,A) 特表 平3−502094(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1種以上の高分子材料よりな
    り、平均気孔径が1〜60μm、比表面積が0.5〜10m2/
    g、空孔率が30〜95%、バブルポイントが0.08〜0.40kg/
    cm2、肉厚が0.3〜9.0mmである三次元網目状連続多孔質
    体からなる高圧蒸気滅菌可能な白血球捕捉用フィルター
    材。
  2. 【請求項2】高分子材料がポリウレタン、ポリフッ化ビ
    ニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
    エステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−ア
    クリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテル
    ポリアミドブロックコポリマーおよびエチレン−ビニル
    アルコールコポリマーからなる群から選ばれたいずれか
    のものである請求項1に記載の白血球捕捉用フィルター
    材。
  3. 【請求項3】高分子材料がポリウレタンである請求項1
    に記載の白血球捕捉用フィルター材。
  4. 【請求項4】少なくとも1種以上の高分子材料と、該高
    分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非溶剤
    に溶解ないしは膨潤する1種または2種以上の気孔形成
    剤とを含む原料組成物を、押出し機により押出し賦形し
    た後、前記高分子材料に対する非溶剤を主成分とする浴
    中に導き浸漬させることによってゲル化させると同時に
    気孔形成剤をその良溶媒中に溶出除去させることを特徴
    とする白血球捕捉用フィルター材の製造方法。
  5. 【請求項5】少なくとも1種以上の高分子材料と、該高
    分子材料の良溶剤と、この良溶剤と相溶性のある非溶剤
    に溶解ないしは膨潤する1種または2種以上の気孔形成
    剤とを含む原料組成物を、基材表面にコーティングし、
    前記高分子材料に対する非溶剤を主成分とする浴中に導
    き浸漬させることによってゲル化させると同時に気孔形
    成剤をその良溶媒中に溶出除去させることを特徴とする
    白血球捕捉用フィルター材の製造方法。
  6. 【請求項6】高分子材料がポリウレタン、ポリフッ化ビ
    ニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
    エステル、ポリ(メタ)アクリレート、ブタジエン−ア
    クリロニトリルコポリマー、ポリアミド、ポリエーテル
    ポリアミドブロックコポリマーおよびエチレン−ビニル
    アルコールコポリマーからなる群から選ばれたいずれか
    のものである請求項4または5に記載の白血球捕捉用フ
    ィルター材の製造方法。
  7. 【請求項7】高分子材料がポリウレタンである請求項4
    または5に記載の白血球捕捉用フィルター材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】気孔形成剤が水溶性化合物である請求項4
    〜7のいずれかに記載の白血球捕捉用フィルター材の製
    造方法。
  9. 【請求項9】気孔形成剤が水溶性高分子である請求項4
    〜7のいずれに記載の白血球捕捉用フィルター材の製造
    方法。
  10. 【請求項10】気孔形成剤がポリビニルアルコール、ポ
    リビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリエーテ
    ル、多糖類、ポリアクリル酸またはその塩、ポリアクリ
    ルアミドからなる群から選ばれたいずれかのものである
    請求項4〜9のいずれかに記載の白血球捕捉用フィルタ
    ー材の製造方法。
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