JPH08258583A - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

作業車の走行変速構造

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JPH08258583A
JPH08258583A JP6544795A JP6544795A JPH08258583A JP H08258583 A JPH08258583 A JP H08258583A JP 6544795 A JP6544795 A JP 6544795A JP 6544795 A JP6544795 A JP 6544795A JP H08258583 A JPH08258583 A JP H08258583A
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Akihiro Asada
朝田  晃宏
Akio Inamori
稲森  秋男
Yuichi Kitao
裕一 北尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数段に変速可能な主変速装置と高低2段に
変速可能な副変速装置とを直列に配置した作業車の走行
変速構造において、副変速装置の変速操作に伴う機体の
走行速度の大きな変化を抑える。 【構成】 主変速装置10,11がある変速位置に変速
操作されている状態で、副変速装置12を低速位置から
高速位置に変速操作すると、変速操作前の主変速装置1
0,11の変速位置よりも低速側の変速位置となるよう
に、主変速装置10,11を自動的に変速操作する。逆
に、主変速装置10,11がある変速位置に変速操作さ
れている状態で、副変速装置12を高速位置から低速位
置に変速操作すると、この変速操作前の主変速装置1
0,11の変速位置よりも高速側の変速位置となるよう
に、主変速装置10,11を自動的に変速操作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業車の走行変速構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】作業車においては、走行用として複数段
に変速可能な主変速装置と高低2段に変速可能な副変速
装置とを直列に配置したものがある。この場合、主変速
装置と副変速装置とは変速レバー(第1及び第2人為操
作具に相当)等により、各々独立に変速操作自在に構成
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のような主変速装
置及び副変速装置を装備した場合、例えば図1に示すよ
うに、主変速装置が8段に変速可能で副変速装置が高低
2段に変速可能に構成されていたと仮定する。これによ
り走行系としては、副変速装置の低速位置での主変速装
置の1速〜8速の変速位置、副変速装置の高速位置での
主変速装置の1速〜8速の変速位置の合計16段に変速
可能となる。
【0004】例えば図11に示すように副変速装置を低
速位置に変速操作し、主変速装置を5速の変速位置に変
速操作した状態で、例えば副変速装置を低速位置から高
速位置に変速操作したとする。この場合、副変速装置の
変速操作とは無関係に主変速装置は5速の変速位置に残
されているので、走行系としては低速位置での5速の変
速位置(走行系としての5速位置)から、高速位置での
5速の変速位置(走行系としての13速位置)に変速操
作されることになる(例えば、5速位置の走行速度が
0.59km/hであると、13速位置の走行速度は
5.80km/hとなる)。逆に副変速装置を高速位置
に変速操作し主変速装置を5速の変速位置に変速操作し
た状態で、例えば副変速装置を高速位置から低速位置に
変速操作した場合、副変速装置の変速操作とは無関係に
主変速装置は5速の変速位置に残されているので、走行
系としては高速位置での5速の変速位置(走行系として
の13速位置)から、低速位置での5速の変速位置(走
行系としての5速位置)に変速操作されることになる。
【0005】以上のように、副変速装置を変速操作する
と走行系としての変速位置が大幅に変化する場合(図1
1に示す5速位置と13速位置等)があるので、これに
伴い機体の走行速度も大きく変化してショックの生じる
ことがあり、乗り心地の面で改善の余地がある。本発明
は、走行用として複数段に変速可能な主変速装置と高低
2段に変速可能な副変速装置とを直列に配置した作業車
の走行変速構造において、副変速装置の変速操作時の乗
り心地の向上を図ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行変速構造において、次のように構成す
ることにある。 〔1〕複数段に変速可能な主変速装置と高低2段に変速
可能な副変速装置とを直列に配置し、人為的に操作され
る第1人為操作具に基づいて、第1人為操作具の操作に
対応する変速位置に主変速装置を変速操作する変速制御
手段と、副変速装置を変速操作するもので人為的に操作
される第2人為操作具とを備えると共に、第1人為操作
具により主変速装置がある変速位置に変速操作されてい
る状態で、第2人為操作具により副変速装置が低速位置
から高速位置に変速操作されると、変速操作前の主変速
装置の変速位置よりも低速側の変速位置となるように、
変速制御手段に優先して主変速装置を自動的に変速操作
する第1変速手段と、第1人為操作具により主変速装置
がある変速位置に変速操作されている状態で、第2人為
操作具により副変速装置が高速位置から低速位置に変速
操作されると、変速操作前の主変速装置の変速位置より
も高速側の変速位置となるように、変速制御手段に優先
して主変速装置を自動的に変速操作する第2変速手段と
を備えてある。
【0007】〔2〕前項〔1〕の構成において、第2人
為操作具により副変速装置が低速位置から中立停止位置
に変速操作され再び低速位置に変速操作されると、この
変速操作前の変速位置に主変速装置を残す第1牽制手段
と、第2人為操作具により副変速装置が高速位置から中
立停止位置に変速操作され再び高速位置に変速操作され
ると、この変速操作前の変速位置に主変速装置を残す第
2牽制手段とを備えてある。
【0008】〔3〕前項〔1〕又は〔2〕の構成におい
て、第2人為操作具により副変速装置が低速位置又は高
速位置から中立停止位置に変速操作された状態におい
て、第1人為操作具により主変速装置が変速操作される
と、この第1人為操作具による変速操作後に第2人為操
作具によって副変速装置が低速位置及び高速位置に変速
操作されても、第1及び第2変速手段に優先して、中立
停止位置での第1人為操作具による変速操作後の変速位
置に主変速装置を維持する補助変速制御手段を備えてあ
る。
【0009】
【作用】
〔I〕例えば図1及び図10に示すように主変速装置1
0,11を8段に変速可能に構成して、副変速装置12
を高低2段に変速可能に構成し、走行系として16段に
変速可能に構成したと仮定する。この場合、前項〔1〕
のように構成すると例えば図10の実線A1,A2に示
すように、第1人為操作具により主変速装置10,11
を5速の変速位置に変速操作し、第2人為操作具により
副変速装置12を低速位置Lに変速操作していたとする
(走行系としての5速位置)。この状態で、第2人為操
作具により副変速装置12を低速位置Lから高速位置H
に変速操作すると、主変速装置10,11が5速の変速
位置よりも低速側の変速位置に自動的に変速操作される
(例えば1速の変速位置に変速操作すると、走行系とし
ての9速位置となる)。
【0010】これにより、副変速装置の変速操作前の走
行系としての変速位置(図10に示す5速位置)と変速
操作後の走行系としての変速位置(図10に示す9速位
置)との差は、従来の構成(図11に示す5速位置から
13速位置)よりも小さなものとなり、これに伴う機体
の走行速度の変化も小さなものとなる。(例えば、5速
位置の走行速度が0.59km/hである場合に13速
位置の走行速度が5.80km/hであるのに対して、
5速位置の走行速度が0.59km/hである場合に9
速位置の走行速度が1.90km/hとなる)。
【0011】逆に、図10において第1人為操作具によ
り主変速装置10,11を5速の変速位置に変速操作
し、第2人為操作具により副変速装置12を高速位置H
に変速操作した状態で(走行系としての13速位置)、
第2人為操作具により副変速装置12を高速位置Hから
低速位置Lに変速操作すると、主変速装置10,11が
5速の変速位置よりも高速側の変速位置に自動的に変速
操作される(例えば8速の変速位置に変速操作すると、
走行系としての8速位置となる)。これにより、副変速
装置の変速操作前の走行系としての変速位置(図10に
示す13速位置)と変速操作後の走行系としての変速位
置(図10に示す8速位置)との差は、従来の構成(図
11に示す13速位置から5速位置)よりも小さなもの
となり、これに伴う機体の走行速度の変化も小さなもの
となる。
【0012】〔II〕前項〔2〕のように構成すると、
前項〔1〕の構成の場合と同様に前項〔I〕に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作
用」を備えている。前項〔2〕のように構成すると例え
ば図10の実線A1及び一点鎖線A3に示すように、第
1人為操作具により主変速装置10,11を5速の変速
位置に変速操作し、第2人為操作具により副変速装置1
2を低速位置Lに変速操作している状態において、第2
人為操作具により副変速装置12を低速位置Lから中立
停止位置Nに変速操作し、再び低速位置Lに変速操作し
たとする。この場合、主変速装置10,11の自動的な
変速操作は行われず、主変速装置10,11は副変速装
置12の変速操作前の変速位置である5速の変速位置に
残される。
【0013】逆に、第1人為操作具により主変速装置1
0,11を5速の変速位置に変速操作し、第2人為操作
具により副変速装置12を高速位置Hに変速操作してい
る状態において、第2人為操作具により副変速装置12
を高速位置Hから中立停止位置Nに変速操作し、再び高
速位置Hに変速操作したとする。この場合、主変速装置
10,11の自動的な変速操作は行われず、主変速装置
10,11は副変速装置12の変速操作前の変速位置で
ある5速の変速位置に残される。
【0014】以上のように、第2人為操作具により副変
速装置を変速操作し始めて再び元の変速位置に戻し操作
した場合には、主変速装置の自動的な変速操作は行われ
ず、主変速装置が元の変速位置に残されている。これに
より、作業者が副変速装置を実際には変速操作していな
いのに、主変速装置の変速位置が不必要に変化してしま
うことによる作業者の違和感を伴うことがない。
【0015】〔III〕前項〔3〕のように構成する
と、前項〔1〕又は〔2〕の構成の場合と同様に前項
〔I〕又は〔II〕に記載の「作用」を備えており、こ
れに加えて以下のような「作用」を備えている。前項
〔3〕のように構成すると例えば図10の実線A1及び
一点鎖線A4に示すように、第1人為操作具により主変
速装置10,11を5速の変速位置に変速操作し、第2
人為操作具により副変速装置12を低速位置L(又は高
速位置H)に変速操作している状態において、第2人為
操作具により副変速装置12を中立停止位置Nに変速操
作したとする。次に、副変速装置12の中立停止位置N
において、第1人為操作具により主変速装置を例えば5
速の変速位置から3速の変速位置に変速操作した場合、
この後に第2人為操作具によって副変速装置12を、中
立停止位置Nから高速位置Hに変速操作しても低速位置
Lに変速操作しても、主変速装置10,11は第1人為
操作具による変速操作後の変速位置(図10に示す3速
の変速位置)に維持される。
【0016】以上のように、副変速装置の実際の変速操
作(低速位置から高速位置への変速操作や高速位置から
低速位置への変速操作)が行われても、又、このような
実際の変速操作が行われなくても、副変速装置の中立停
止位置Nにおいて作業者が第1人為操作具により主変速
装置を変速操作すると、この作業者の変速操作の意思が
尊重されて、主変速装置が第1人為操作具による変速操
作後の変速位置に維持されるので、作業者にとって違和
感がない。
【0017】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、走行用と
して複数段に変速可能な主変速装置と高低2段に変速可
能な副変速装置とを直列に配置した作業車の走行変速構
造において、副変速装置の変速操作に伴い走行系として
の変速位置が大幅に変化しないように主変速装置を自動
的に変速操作することによって、副変速装置の変速操作
前後の機体の走行速度の変化及びショックを抑えること
ができて、作業車の乗り心地を向上させることができ
た。
【0018】請求項2のように構成すると、請求項1の
ように構成した場合と同様に前述の請求項1の「発明の
効果」を備えている。請求項2のように構成すると、副
変速装置を変速操作し始めて再び元の変速位置に戻し操
作した場合には、主変速装置を元の変速位置に残してお
くことによって、主変速装置の不必要な変速操作による
作業者の違和感を抑えて、作業車の操作感の低下を未然
に防止することができた。
【0019】請求項3のように構成すると、請求項1又
は2のように構成した場合と同様に前述の請求項1又は
2の「発明の効果」を備えている。請求項3のように構
成すると、副変速装置の中立停止位置において作業者が
主変速装置を変速操作すると、この作業者の変速操作の
意思が尊重されて、主変速装置が第1人為操作具による
変速操作後の変速位置に維持されるので、作業者にとっ
ての違和感が抑えられて、作業車の操作感の低下を未然
に防止することができた。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図1は作業車の一例である四輪駆動型の農用トラ
クタのミッションケース8内を示しており、エンジン1
からの動力が伝動軸2及び油圧多板式のPTOクラッチ
3を介して、PTO軸4に伝達される。エンジン1から
の動力が前進クラッチ5又は後進クラッチ6、円筒軸
7、第1主変速装置10(主変速装置に相当)、第2主
変速装置11(主変速装置に相当)、副変速装置12、
及び後輪デフ装置13を介して左右の後輪14に伝達さ
れる。後輪デフ装置13の直前から分岐した動力が伝動
軸15、油圧クラッチ型式の前輪変速装置16、前輪伝
動軸17及び前輪デフ装置18を介して左右の前輪19
に伝達される。
【0021】前進クラッチ5及び後進クラッチ6は、摩
擦板(図示せず)とピストン(図示せず)とを組み合わ
せた油圧多板式で、作動油を供給することにより伝動側
に操作される。前進クラッチ5を伝動側に操作すると、
エンジン1の動力が前進クラッチ5から円筒軸7に直接
流れて機体は前進する。後進クラッチ6を伝動側に操作
すると、エンジン1の動力が後進クラッチ6及び伝動軸
20を介して、逆転状態で円筒軸7に伝達されて機体は
後進する。
【0022】第1主変速装置10は4個の油圧多板式の
1速クラッチ21、2速クラッチ22、3速クラッチ2
3及び4速クラッチ24を並列的に配置した油圧クラッ
チ型式に構成されて4段に変速可能であり、1速〜4速
クラッチ21〜24のうちの一つを伝動側に操作するこ
とにより、エンジン1側の円筒軸7からの動力が4段に
変速操作されて下手側の伝動軸25に伝達される。
【0023】第2主変速装置11も2個の油圧多板式の
低速クラッチ26及び高速クラッチ27を並列的に配置
した油圧クラッチ型式に構成されており、低速及び高速
クラッチ26,27の一方を伝動側に操作することによ
り、第1主変速装置10側の伝動軸25からの動力が2
段に変速操作されて下手側の副変速装置12に伝達され
る。副変速装置12はシフト部材53をスライド操作す
るシンクロメッシュ型式に構成されて2段に変速可能で
あり、後述する変速レバー28(第2人為操作具に相
当)によって機械的に変速操作される。
【0024】(2)次に前進及び後進クラッチ5,6、
第1及び第2主変速装置10,11等用の油圧回路につ
いて説明する。図3に示すようにポンプ29からの油路
30に、前進及び後進クラッチ5,6に対する電磁比例
弁35及びパイロット操作式の切換弁36a,37a、
第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24に
対するパイロット操作式の切換弁31a,32a,33
a,34a、第2主変速装置11の低速及び高速クラッ
チ26,27に対する電磁比例弁38,39が並列的に
接続されている。
【0025】油路30から分岐した油路40に、前輪デ
フ装置18におけるデフロック操作用の油圧クラッチ4
1に対するパイロット操作式の切換弁42a、後輪デフ
装置13におけるデフロック操作用の油圧クラッチ43
に対するパイロット操作式の切換弁44a、前輪変速装
置16の標準クラッチ45及び増速クラッチ46(図1
参照)に対するパイロット操作式の切換弁47a,48
aが並列的に接続されている。各切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
は、バネで排油側(伝動遮断側)に付勢されており、後
述するようにパイロット作動油が供給されることで供給
側(伝動側)に操作される。
【0026】油路30から減圧弁49を介してパイロッ
ト油路50が分岐して、このパイロット油路50が切換
弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,
47a,48aの操作部に接続されており、各操作部に
電磁操作弁31b,32b,33b,34b,36b,
37b,42b,44b,47b,48bが接続されて
いる。各電磁操作弁31b〜34b,36b,37b,
42b,44b,47b,48bは、バネで排油側(伝
動遮断側)に付勢されており、これらを電気的に供給側
に操作すると、パイロット作動油が切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
の操作部に供給されて、これらが供給側(伝動側)に操
作される。
【0027】(3)次に、前進及び後進クラッチ5,
6、第1及び第2主変速装置10,11等の操作部の構
成について説明する。図2及び図3に示すように、前進
及び後進クラッチ5,6の切換弁36a,37aの操作
部からパイロット作動油を排油可能な開閉弁51を備え
て、開閉弁51をバネで閉側に付勢しており、開閉弁5
1を機械的に開側に操作するクラッチペダル52を備え
ている。前輪19用の操縦ハンドル58の基部に、電気
的な前進信号及び後進信号を発信する前後進レバー59
を備えている。
【0028】図2に示すように、機体の操縦部の横軸芯
周りに変速レバー28が揺動操作自在に支持されて、副
変速装置12(図1参照)のシフト部材53をスライド
操作するシフトフォーク54と変速レバー28とが、連
係機構55により機械的に連動連結されており、変速レ
バー28を中立停止位置N、低速位置L及び高速位置H
の3位置に操作して副変速装置12を変速操作する。変
速レバー28が低速位置L及び高速位置Hに操作されて
いることを検出する一対のリミットスイッチ9が備えら
れている。
【0029】変速レバー28の横側部に上下に移動自在
なロックピン56が備えられて、ロックピン56を上下
に移動操作する操作ボタン57が変速レバー28の上部
に備えられている。ロックピン56はバネ(図示せず)
により紙面上方の固定位置に移動するように付勢されて
おり(操作ボタン57も紙面左方の突出側に付勢されて
いる)、固定側のガイド板60にロックピン56を係合
させることにより、変速レバー28を中立停止位置N、
低速位置L及び高速位置Hの各々で保持する。操作ボタ
ン57を押し操作するとロックピン56が紙面下方の保
持解除位置に移動操作されて、変速レバー28を中立停
止位置N、低速位置L及び高速位置Hに操作できる。
【0030】変速レバー28の左横側面に、シフトアッ
プボタン61(第1人為操作具に相当)、及びシフトダ
ウンボタン62(第1人為操作具に相当)が上下に配置
されており、後述するようにシフトアップボタン61及
びシフトダウンボタン62を一度押し操作すると、一つ
のシフトアップ信号及びシフトダウン信号が発信され
て、図1に示す第1及び第2主変速装置10,11の変
速操作が行われる。
【0031】図2に示すように、第1及び第2主変速装
置10,11の変速位置(1速〜8速)を表示する7セ
グメントの変速表示部64、前後進レバー59により前
進及び後進クラッチ5,6のどちらが伝動側に操作され
ているかを表示する前進ランプ65及び後進ランプ6
6、変速レバー28が中立停止位置Nに操作されている
ことを示す中立停止ランプ67が操縦部に備えられてい
る。図3に示すように、前進及び後進クラッチ5,6の
作動圧が伝動状態の所定圧に達しているか否かを検出す
る圧力センサー74が備えられており、圧力センサー7
4の検出により前進及び後進ランプ65,66を点灯さ
せる。
【0032】(4)次に、変速レバー28のシフトアッ
プボタン61及びシフトダウンボタン62による変速操
作について、図4に基づいて説明する。図2に示す前後
進レバー59が前進位置Fに操作されていると(ステッ
プS1)、図3に示す電磁操作弁36bに操作電流が供
給され(ステップS2)、切換弁36aが供給側に操作
されて前進クラッチ5が伝動側に操作され、前進ランプ
65が点灯する(ステップS3)。逆に、前後進レバー
59が後進位置Rに操作されていると(ステップS
1)、図3に示す電磁操作弁37bに操作電流が供給さ
れ(ステップS4)、切換弁37aが供給側に操作され
て後進クラッチ6が伝動側に操作され、後進ランプ66
が点灯し(ステップS5)、図2に示すブザー71が間
欠的に作動する(ステップS6)。
【0033】図1に示すように第1主変速装置10が4
段に変速可能で、第2主変速装置11が2段に変速可能
であるから、第1及び第2主変速装置10,11により
8段の変速が可能である。この場合、第2主変速装置1
1の低速クラッチ26が伝動側に操作されている状態
で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜2
4が1速〜4速の変速位置に対応するのであり、第2主
変速装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作されて
いる状態で、第1主変速装置10の1速〜4速クラッチ
21〜24が5速〜8速の変速位置に対応する。
【0034】図3に示すように第1主変速装置10の1
速〜4速クラッチ21〜24、第2主変速装置11の低
速及び高速クラッチ26,27の各々に、作動圧が伝動
状態の所定圧に達しているか否かを検出する圧力センサ
ー74を設けており、各圧力センサー74の検出により
現在の第1及び第2主変速装置10,11の変速位置
(1速〜8速)が検出されて、この検出された変速位置
が変速表示部64に表示される(ステップS7)。
【0035】以上の状態で、変速レバー28のシフトア
ップボタン61又はシフトダウンボタン62を一度押し
操作したとする(ステップS8,S9)。この場合、図
5の実線A1(時点B1)に示すように、シフトアップ
ボタン61を押し操作した場合には、現在の変速位置よ
りも1段高速側の変速位置における第1主変速装置10
用の電磁操作弁31b〜34bに対して操作電流が供給
され始め、逆にシフトダウンボタン62を押し操作した
場合には、現在の変速位置よりも1段低速側の変速位置
における第1主変速装置10用の電磁操作弁31b〜3
4bに対して操作電流が供給され始める(ステップS1
0)。
【0036】これと同時に図5の実線A2(時点B1)
に示すように、第2主変速装置11において伝動側に操
作されている低速又は高速クラッチ26,27の電磁比
例弁38,39により、伝動側に操作されている低速又
は高速クラッチ26,27の作動圧が伝動状態の作動圧
P2から、所定低圧P3にまで減圧操作される(ステッ
プS11)。この場合、4速の変速位置から5速の変速
位置への変速操作時には第2主変速装置11の低速クラ
ッチ26の作動圧が零にまで落とされ、高速クラッチ2
7の作動圧が零から所定低圧P3にまで上昇操作され
る。逆に5速の変速位置から4速の変速位置への変速操
作時には、第2主変速装置11の高速クラッチ27の作
動圧が零にまで落とされ、低速クラッチ26の作動圧が
零から所定低圧P3にまで上昇操作される。
【0037】そして、図5の実線A1(時点B2から時
点B3)に示すように、第1主変速装置10における1
段高速側又は1段低速側の1速〜4速クラッチ21〜2
4の作動圧が、電磁操作弁31b〜34bにより伝動状
態の作動圧P1にまで上昇操作される。これと同時に、
図5の一点鎖線A3(時点B2から時点B3)に示すよ
うに、第1主変速装置10におけるシフトアップボタン
61又はシフトダウンボタン62の押し操作前の1速〜
4速クラッチ21〜24の作動圧が、電磁操作弁31b
〜34bにより伝動状態の作動圧P1から零にまで下降
操作される(ステップS12)。
【0038】次に、所定低圧P3に維持されていた第2
主変速装置11の低速又は高速クラッチ26,27の作
動圧が、図5の実線A2(時点B3から時点B4)に示
すように、電磁比例弁38,39により漸次的に上昇操
作されていき、低速又は高速クラッチ26,27の作動
圧が伝動状態の作動圧P2に達する(ステップS1
3)。この場合、図5に示す実線A2の時点B3から時
点B4において、低速又は高速クラッチ26,27の作
動圧の上昇特性が各変速位置に対して設定されており、
低速側(1速側)の変速位置ほど、時点B3から時点B
4の作動圧が短時間で急上昇操作される。
【0039】以上のようにして、シフトアップボタン6
1又はシフトダウンボタン62の押し操作による1回の
変速操作を終了するのであり、変速操作が終了すると変
速操作後の変速位置が変速表示部64に表示され(ステ
ップS14)、ブザー71が1回だけ作動して変速操作
の終了が作業者に報知される(ステップS15)。以上
のような変速操作は、シフトアップボタン61又はシフ
トダウンボタン62を押し続けていても連続的に行われ
ることはなく、シフトアップボタン61又はシフトダウ
ンボタン62を一度戻し操作して再び押し操作しない
と、次の一回の変速操作は行われない(以上、変速制御
手段に相当)。
【0040】(5)次に、変速レバー28による副変速
装置12に変速操作について説明する。例えば前後進レ
バー59を前進位置Fに操作し(前進クラッチ5が伝動
側に操作され、後進クラッチ6が伝動遮断側に操作され
ている状態)、変速レバー28を低速位置Lに操作して
いる状態において(操作ボタン57及びロックピン56
により変速レバー28を低速位置Lに保持している状
態)、操作ボタン57を押し操作してロックピン56を
ガイド板60から下方に外し操作すると、図3に示す電
磁操作弁36bにより切換弁36aが排油側に操作され
て、前進クラッチ5が伝動遮断側に自動的に操作され
る。
【0041】これにより、操作ボタン57を押し操作し
た状態で変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置
N又は高速位置Hに操作し、操作ボタン57を戻し操作
してロックピン56により変速レバー28を中立停止位
置N又は高速位置Hに保持する。この場合、中立停止位
置Nにおいて操作ボタン57を戻し操作すると、電磁操
作弁36bにより切換弁36aが供給側に操作されて、
電磁比例弁35により前進クラッチ5が直ちに伝動側に
自動的に操作される。高速位置Hにおいて操作ボタン5
7を戻し操作すると、電磁操作弁36bにより切換弁3
6aが供給側に操作されて、電磁比例弁35により前進
クラッチ5が漸次的に伝動側に自動的に操作される。
【0042】前後進レバー59を後進位置Rに操作した
状態において(後進クラッチ6が伝動側に操作され、前
進クラッチ5が伝動遮断側に操作されている状態)、前
述のように変速レバー28の操作ボタン57を押し及び
戻し操作すると、後進クラッチ6が自動的に伝動遮断側
及び伝動側に操作される。
【0043】(6)次に、変速レバー28を低速位置L
に操作している状態で、副変速装置12を変速操作した
場合の第1及び第2主変速装置10,11の自動変速に
ついて説明する。図6及び図7に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を低速位置Lに操作している状態に
おいて、現在の第1及び第2主変速装置10,11の変
速位置が変速表示部64に表示されている(ステップS
21)。
【0044】次に変速レバー28を低速位置Lから中立
停止位置Nに操作し(ステップS22)、シフトアップ
ボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作せず
に(ステップS23,S24)、変速レバー28を中立
停止位置Nから高速位置Hに操作すると(ステップS2
5,S26,S27)、第1及び第2主変速装置10,
11が1速の変速位置に自動的に変速操作されて(ステ
ップS28)(第1変速手段に相当)、変速表示部64
に1速の変速位置が表示される(ステップS29)。
【0045】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
図10の実線A1,A2に示すように第1及び第2主変
速装置10,11を5速の変速位置に変速操作して、変
速レバー28を低速位置Lに操作し、変速表示部64が
5速の変速位置を表示している状態において、変速レバ
ー28を低速位置Lから中立停止位置Nに操作し、シフ
トアップボタン61及びシフトダウンボタン62を押し
操作せずに、変速レバー28を中立停止位置Nから高速
位置Hに操作すると、第1及び第2主変速装置10,1
1が5速の変速位置から1速の変速位置に自動的に変速
操作され、変速表示部64に1速の変速位置が表示され
る。
【0046】次に図6及び図7に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を低速位置Lに操作して、現在の第
1及び第2主変速装置10,11の変速位置が変速表示
部64に表示されている状態において(ステップS2
1)、変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置N
に操作し(ステップS22)、シフトアップボタン61
及びシフトダウンボタン62を押し操作せずに(ステッ
プS23,S24)、変速レバー28を中立停止位置N
から再び低速位置Lに操作すると(ステップS25,S
26,S27)、第1及び第2主変速装置10,11は
変速操作されず、元の変速位置(ステップS21での変
速位置)に残されるのであり(ステップS30)(第1
牽制手段に相当)、変速表示部64は元の変速位置を表
示している。
【0047】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
図10の実線A1及び一点鎖線A3に示すように、第1
及び第2主変速装置10,11を5速の変速位置に変速
操作して、変速レバー28を低速位置Lに操作し、変速
表示部64が5速の変速位置を表示している状態におい
て、変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置Nに
操作して、シフトアップボタン61及びシフトダウンボ
タン62を押し操作せずに、変速レバー28を中立停止
位置Nから再び低速位置Lに操作すると、第1及び第2
主変速装置10,11は変速操作されず5速の変速位置
に残されて、変速表示部64は元の5速の変速位置を表
示している。
【0048】次に図6及び図7に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を低速位置Lに操作して、現在の第
1及び第2主変速装置10,11の変速位置が変速表示
部64に表示されている状態において(ステップS2
1)、変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置N
に操作し(ステップS22)、変速レバー28の中立停
止位置Nにおいてシフトアップボタン61及びシフトダ
ウンボタン62を押し操作したとする(ステップS2
3,S24)。この場合、前項(4)での説明、図4の
ステップS10〜S15及び図5と同様に、シフトアッ
プボタン61及びシフトダウンボタン62の押し操作に
基づく1段高速側及び1段低速側への変速操作が行われ
て、変速操作後の変速位置が変速表示部64に表示され
ブザー71が1回だけ作動する(ステップS31〜S3
2)。
【0049】以上のように、シフトアップボタン61及
びシフトダウンボタン62により、第1及び第2主変速
装置10,11を所望の変速位置に変速操作した後、変
速レバー28を中立停止位置Nから高速位置Hに操作し
ても、再び低速位置Lに操作しても(ステップS25,
S26のN=1の状態)、第1及び第2主変速装置1
0,11がシフトアップボタン61及びシフトダウンボ
タン62により変速操作された変速位置のままで維持さ
れるのであり(補助変速制御手段に相当)、変速表示部
64はシフトアップボタン61及びシフトダウンボタン
62による変速位置を表示している。
【0050】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
図10の実線A1及び一点鎖線A4に示すように、第1
及び第2主変速装置10,11を5速の変速位置に変速
操作して、変速レバー28を低速位置Lに操作し、変速
表示部64が5速の変速位置を表示している状態におい
て、変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置Nに
操作したとする。次に変速レバー28の中立停止位置N
において、シフトダウンボタン62を2回押し操作し
て、第1及び第2主変速装置10,11を5速の変速位
置から3速の変速位置に変速操作した場合、この後に変
速レバー28を中立停止位置Nから高速位置Hに操作し
ても再び低速位置Lに操作しても、第1及び第2主変速
装置10,11は3速の変速位置に維持されるのであ
り、変速表示部64は3速の変速位置を表示している。
【0051】(7)次に、変速レバー28を高速位置H
に操作している状態で、副変速装置12を変速操作した
場合の第1及び第2主変速装置10,11の自動変速に
ついて説明する。図8及び図9に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を高速位置Hに操作している状態に
おいて、現在の第1及び第2主変速装置10,11の変
速位置が変速表示部64に表示されている(ステップS
41)。
【0052】次に変速レバー28を高速位置Hから中立
停止位置Nに操作し(ステップS42)、シフトアップ
ボタン61及びシフトダウンボタン62を押し操作せず
に(ステップS43,S44)、変速レバー28を中立
停止位置Nから低速位置Lに操作すると(ステップS4
5,S46,S47)、第1及び第2主変速装置10,
11が8速の変速位置に自動的に変速操作されて(ステ
ップS48)(第2変速手段に相当)、変速表示部64
に8速の変速位置が表示される(ステップS49)。
【0053】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
第1及び第2主変速装置10,11を5速の変速位置に
変速操作して、変速レバー28を高速位置Hに操作し、
変速表示部64が5速の変速位置を表示している状態に
おいて、変速レバー28を高速位置Hから中立停止位置
Nに操作し、シフトアップボタン61及びシフトダウン
ボタン62を押し操作せずに、変速レバー28を中立停
止位置Nから低速位置Lに操作すると、第1及び第2主
変速装置10,11が5速の変速位置から8速の変速位
置に自動的に変速操作され、変速表示部64に8速の変
速位置が表示される。
【0054】次に図8及び図9に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を高速位置Hに操作して、現在の第
1及び第2主変速装置10,11の変速位置が変速表示
部64に表示されている状態において(ステップS4
1)、変速レバー28を高速位置Hから中立停止位置N
に操作し(ステップS42)、シフトアップボタン61
及びシフトダウンボタン62を押し操作せずに(ステッ
プS43,S44)、変速レバー28を中立停止位置N
から再び高速位置Hに操作すると(ステップS45,S
46,S47)、第1及び第2主変速装置10,11は
変速操作されず、元の変速位置(ステップS41での変
速位置)に残されるのであり(ステップS50)(第2
牽制手段に相当)、変速表示部64は元の変速位置を表
示している。
【0055】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
第1及び第2主変速装置10,11を5速の変速位置に
変速操作して、変速レバー28を高速位置Hに操作し、
変速表示部64が5速の変速位置を表示している状態に
おいて、変速レバー28を高速位置Hから中立停止位置
Nに操作して、シフトアップボタン61及びシフトダウ
ンボタン62を押し操作せずに、変速レバー28を中立
停止位置Nから再び高速位置Hに操作すると、第1及び
第2主変速装置10,11は変速操作されずに5速の変
速位置に残されて、変速表示部64は元の5速の変速位
置を表示している。
【0056】次に図8及び図9に示すように、第1及び
第2主変速装置10,11をある変速位置に変速操作
し、変速レバー28を高速位置Hに操作して、現在の第
1及び第2主変速装置10,11の変速位置が変速表示
部64に表示されている状態において(ステップS4
1)、変速レバー28を高速位置Hから中立停止位置N
に操作し(ステップS42)、変速レバー28の中立停
止位置Nにおいてシフトアップボタン61及びシフトダ
ウンボタン62を押し操作したとする(ステップS4
3,S44)。この場合、前項(4)での説明、図4の
ステップS10〜S15及び図5と同様に、シフトアッ
プボタン61及びシフトダウンボタン62の押し操作に
基づく1段高速側及び1段低速側への変速操作が行われ
て、変速操作後の変速位置が変速表示部64に表示され
ブザー71が1回だけ作動する(ステップS51〜S5
2)。
【0057】以上のように、シフトアップボタン61及
びシフトダウンボタン62により、第1及び第2主変速
装置10,11を所望の変速位置に変速操作した後、変
速レバー28を中立停止位置Nから低速位置Lに操作し
ても、再び高速位置Hに操作しても(ステップS45,
S46のM=1の状態)、第1及び第2主変速装置1
0,11がシフトアップボタン61及びシフトダウンボ
タン62により変速操作された変速位置のままで維持さ
れるのであり(補助変速制御手段に相当)、変速表示部
64はシフトアップボタン61及びシフトダウンボタン
62による変速位置を表示している。
【0058】以上の状態をさらに具体的に説明すると、
第1及び第2主変速装置10,11を5速の変速位置に
変速操作して、変速レバー28を高速位置Hに操作し、
変速表示部64が5速の変速位置を表示している状態に
おいて、変速レバー28を高速位置Hから中立停止位置
Nに操作したとする。次に変速レバー28の中立停止位
置Nにおいて、シフトダウンボタン62を2回押し操作
して、第1及び第2主変速装置10,11を5速の変速
位置から3速の変速位置に変速操作した場合、この後に
変速レバー28を中立停止位置Nから低速位置Lに操作
しても再び高速位置Hに操作しても、第1及び第2主変
速装置10,11は3速の変速位置に維持されるのであ
り、変速表示部64は3速の変速位置を表示している。
【0059】〔別実施例〕図6に示すステップS28に
おいて、例えば第1及び第2主変速装置10,11を5
速の変速位置に変速操作している状態で、変速レバー2
8を低速位置Lから高速位置Hに操作すると、第1及び
第2主変速装置10,11が5速の変速位置から、4速
〜1速のうちのいずれかの変速位置に自動的に変速操作
されるように構成してもよい。図8に示すステップS4
8において、例えば第1及び第2主変速装置10,11
を5速の変速位置に変速操作している状態で、変速レバ
ー28を高速位置Hから低速位置Lに操作すると、第1
及び第2主変速装置10,11が5速の変速位置から、
6速〜8速のうちのいずれかの変速位置に自動的に変速
操作されるように構成してもよい。
【0060】図10に示す構成では副変速装置12が低
速位置Lで第1及び第2主変速装置10,11が8速の
変速位置よりも、副変速装置12が高速位置Hで第1及
び第2主変速装置10,11が1速の変速位置の方が高
速になるように設定されて、低速位置Lでの変速範囲
(1速〜8速の変速位置)と高速位置Hでの変速範囲
(1速〜8速の変速位置)とが、全く重ならないように
分離しているが、低速位置Lでの6速〜8速の変速位置
付近と高速位置Hでの1速〜3速の変速位置付近とが重
なるように設定された作業車にも本発明は適用できる。
第1及び第2主変速装置10,11が10段や6段に変
速可能に構成された作業車にも、本発明は適用できる。
図1に示す構成では、第1及び第2主変速装置10,1
1が油圧クラッチ型式に構成されているが、第1及び第
2主変速装置10,11を副変速装置12のようにシフ
ト部材をスライド操作するギヤ変速型式に構成し、この
シフト部材を油圧シリンダによりスライド操作して変速
操作するように構成してもよい。
【0061】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。又、本発明の
作業車の走行変速構造は、作業車の走行変速方法として
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケース内の伝動系を示す概略図
【図2】変速レバーと副変速装置との連係状態、変速表
示部及び各部の連係状態を示す図
【図3】第1及び第2主変速装置等の油圧回路図
【図4】変速レバーのシフトアップボタン及びシフトダ
ウンボタンによる変速操作の流れを示す図
【図5】変速レバーのシフトアップボタン及びシフトダ
ウンボタンによる変速操作時における各部の状態を示す
【図6】変速レバーにより副変速装置を低速位置から高
速位置に変速操作する場合の流れを示す図
【図7】変速レバーにより副変速装置を低速位置から高
速位置に変速操作する場合の流れを示す図
【図8】変速レバーにより副変速装置を高速位置から低
速位置に変速操作する場合の流れを示す図
【図9】変速レバーにより副変速装置を高速位置から低
速位置に変速操作する場合の流れを示す図
【図10】変速レバーにより副変速装置を変速操作する
場合の流れを示す図
【図11】変速レバーにより副変速装置を変速操作する
場合の従来の流れを示す図
【符号の説明】
10,11 主変速装置 12 副変速装置 28 第2人為操作具 61,62 第1人為操作具 L 副変速装置の低速位置 H 副変速装置の高速位置 N 副変速装置の中立停止位置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段に変速可能な主変速装置(1
    0),(11)と高低2段に変速可能な副変速装置(1
    2)とを直列に配置し、 人為的に操作される第1人為操作具(61),(62)
    に基づいて、前記第1人為操作具(61),(62)の
    操作に対応する変速位置に前記主変速装置(10),
    (11)を変速操作する変速制御手段と、前記副変速装
    置(12)を変速操作するもので、人為的に操作される
    第2人為操作具(28)とを備えると共に、 前記第1人為操作具(61),(62)により前記主変
    速装置(10),(11)がある変速位置に変速操作さ
    れている状態で、前記第2人為操作具(28)により前
    記副変速装置(12)が低速位置(L)から高速位置
    (H)に変速操作されると、この変速操作前の前記主変
    速装置(10),(11)の変速位置よりも低速側の変
    速位置となるように、前記変速制御手段に優先して前記
    主変速装置(10),(11)を自動的に変速操作する
    第1変速手段と、 前記第1人為操作具(61),(62)により前記主変
    速装置(10),(11)がある変速位置に変速操作さ
    れている状態で、前記第2人為操作具(28)により前
    記副変速装置(12)が高速位置(H)から低速位置
    (L)に変速操作されると、この変速操作前の前記主変
    速装置(10),(11)の変速位置よりも高速側の変
    速位置となるように、前記変速制御手段に優先して前記
    主変速装置(10),(11)を自動的に変速操作する
    第2変速手段とを備えてある作業車の走行変速構造。
  2. 【請求項2】 前記第2人為操作具(28)により前記
    副変速装置(12)が前記低速位置(L)から中立停止
    位置(N)に変速操作され再び低速位置(L)に変速操
    作されると、この変速操作前の変速位置に前記主変速装
    置(10),(11)を残す第1牽制手段と、 前記第2人為操作具(28)により前記副変速装置(1
    2)が前記高速位置(H)から中立停止位置(N)に変
    速操作され再び高速位置(H)に変速操作されると、こ
    の変速操作前の変速位置に前記主変速装置(10),
    (11)を残す第2牽制手段とを備えてある請求項1記
    載の作業車の走行変速構造。
  3. 【請求項3】 前記第2人為操作具(28)により前記
    副変速装置(12)が前記低速位置(L)又は高速位置
    (H)から中立停止位置(N)に変速操作された状態に
    おいて、前記第1人為操作具(61),(62)により
    前記主変速装置(10),(11)が変速操作される
    と、この第1人為操作具(61),(62)による変速
    操作後に前記第2人為操作具(28)によって前記副変
    速装置(12)が低速位置(L)及び高速位置(H)に
    変速操作されても、前記第1及び第2変速手段に優先し
    て、前記中立停止位置(N)での第1人為操作具(6
    1),(62)による変速操作後の変速位置に前記主変
    速装置(10),(11)を維持する補助変速制御手段
    を備えてある請求項1又は2記載の作業車の走行変速構
    造。
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