JP3331086B2 - 油圧クラッチの操作構造 - Google Patents

油圧クラッチの操作構造

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JP3331086B2 JP06544895A JP6544895A JP3331086B2 JP 3331086 B2 JP3331086 B2 JP 3331086B2 JP 06544895 A JP06544895 A JP 06544895A JP 6544895 A JP6544895 A JP 6544895A JP 3331086 B2 JP3331086 B2 JP 3331086B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行用や作業装置への
伝動用等に使用されている湿式多板の油圧クラッチの操
作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば作業車の走行用として使用した湿
式多板の油圧クラッチにおいては、油圧クラッチの作動
圧を変更調節可能な制御弁と、人為操作具(クラッチペ
ダル等)とを機械的に連係して、人為操作具の操作によ
り制御弁を操作し油圧クラッチの作動圧を変更調節する
ように構成しているものがある。これにより、人為操作
具を操作することによって、油圧クラッチを伝動側及び
伝動遮断側に操作するのであり、人為操作具を中間位置
に操作することにより、油圧クラッチを半クラッチ状態
とすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のような湿式多板
の油圧クラッチは、摩擦板の静止摩擦係数が動摩擦係数
よりも大きい点や潤滑油等の条件により、一般に伝動遮
断状態から伝動状態に切り換わり難く、逆に一度伝動状
態になると伝動状態から伝動遮断状態に切り換わり難い
と言う特性(つながり難く、切れ難いと言う特性)を備
えている。
【0004】これにより、人為操作具を伝動遮断側から
伝動側に操作した場合と、人為操作具を伝動側から伝動
遮断側に操作した場合とにおいて、油圧クラッチの伝動
トルクに差が生じることがある。つまり、人為操作具を
同じ操作位置に操作していても、伝動遮断側から前述の
操作位置に操作した場合には、油圧クラッチの伝動トル
クが比較的小さく、逆に人為操作具を伝動側から前述の
操作位置に操作した場合には、油圧クラッチの伝動トル
クが比較的大きいと言う状態となって、人為操作具を操
作する作業者が違和感を持つことがある。本発明は油圧
クラッチの操作構造において、人為操作具の操作方向の
違いにより、油圧クラッチの伝動トルクが異なってしま
う状態を防止することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな油圧クラッチの操作構造において、次のように構成
することにある。 〔1〕 湿式多板の油圧クラッチと、油圧クラッチの作
動圧を変更調節可能な制御弁と、人為的に操作される人
為操作具と、人為操作具の操作位置を検出する位置セン
サーとを備え、位置センサーの検出値に基づいて、人為
操作具の操作位置に対応する作動圧を得るように制御弁
を操作する制御手段を備えると共に、前記油圧クラッチ
を伝動側から伝動遮断側へ切り換えるクラッチ切り操作
経路と、前記油圧クラッチを伝動遮断側から伝動側へ切
り換えるクラッチ入り操作経路との夫々の操作経路にお
ける前記人為操作具の操作位置が同一操作位置である場
合に、前記油圧クラッチの伝動側から伝動遮断側に操作
される際における人為操作具の操作位置に対応する作動
よりも、前記油圧クラッチの伝動遮断側から伝動側に
操作される際における人為操作具の操作位置に対応する
作動圧が高圧となるように、前記制御手段で制御される
前記制御弁でのクラッチ切り操作経路とクラッチ入り操
作経路との間における作動圧の設定値にヒステリシスを
設定してある。
【0006】〔2〕 前項〔1〕の構成において、油圧
クラッチの下手側に配置される変速装置が高速側に変速
操作されているほど、人為操作具が油圧クラッチの伝動
側から伝動遮断側に操作される際及び伝動遮断側から伝
動側に操作される際の作動圧の差が、大きなものとなる
ように設定してある。
【0007】
【作用】〔I〕 前項〔1〕のように構成すると例えば
図4の実線A1及び一点鎖線A2に示すように、人為操
作具52を伝動遮断側(踏み位置)と伝動側(戻し位
置)との間に操作していると、位置センサーによる人為
操作具52の操作位置の検出に基づいて、制御弁により
油圧クラッチ5,6の作動圧Pが、人為操作具52の操
作位置に対応する値となるように変更調節される。この
場合、前項〔1〕のように構成すると図4の実線A1及
び一点鎖線A2に示すように、人為操作具52が伝動側
(戻し位置)から伝動遮断側(踏み位置)に操作される
際の人為操作具52の操作位置に対応する作動圧P(一
点鎖線A2)よりも、人為操作具52が伝動遮断側(踏
み位置)から伝動側(戻し位置)に操作される際の人為
操作具52の操作位置に対応する作動圧P(実線A1)
が高圧側となる。
【0008】これにより、伝動遮断状態から伝動状態に
切り換わり難い油圧クラッチにおいて、人為操作具の操
作位置に対応する作動圧が高めに設定されて、人為操作
具の操作位置のわりに油圧クラッチの伝動状態への切り
換わりが遅れる状態が少なくなる。逆に伝動状態から伝
動遮断状態に切り換わり難い油圧クラッチにおいて、人
為操作具の操作位置に対応する作動圧が低めに設定され
て、人為操作具の操作位置のわりに油圧クラッチの伝動
遮断状態への切り換わりが遅れる状態が少なくなる。従
って、人為操作具を伝動遮断側からある操作位置に操作
した場合と、人為操作具を伝動側から前述の操作位置に
操作した場合とにおいて、油圧クラッチの伝動トルクに
差が生じると言う状態を少なくすることができる。
【0009】〔II〕 前項〔2〕のように構成する
と、前項〔1〕の構成の場合と同様に前項〔I〕に記載
の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。一般に油圧クラッチの下手側に
変速装置を配置して、油圧クラッチからの動力を変速装
置を介して、走行用の車輪や作業装置に伝達するように
構成することがある。この場合、下手側の変速装置が高
速側に変速操作されているほど油圧クラッチに大きな負
荷が掛かることになるので、変速装置が高速側に変速操
作されているほど、油圧クラッチは伝動遮断状態から伝
動状態に切り換わり難く、伝動状態から伝動遮断状態に
切り換わり難いと言う特性(つながり難く、切れ難いと
言う特性)が強くなる。
【0010】そこで、前項〔2〕のように構成すると、
下手側の変速装置が高速側に変速操作されているほど、
前項〔1〕での作動圧Pの差(図4に示す実線A1と一
点鎖線A2との差)が大きなものに設定される。これに
より、下手側の変速装置が高速側に変速操作されて油圧
クラッチに大きな負荷が掛かっていても、前項〔I〕に
記載のように人為操作具を伝動遮断側からある操作位置
に操作した場合と、人為操作具を伝動側から前述の操作
位置に操作した場合とにおいて、油圧クラッチの伝動ト
ルクに差が生じると言う状態を少なくすることができ
る。
【0011】
【発明の効果】請求項1のように構成すると湿式多板の
油圧クラッチの操作構造において、人為操作具の操作方
向の違いにより人為操作具の同じ操作位置でも、油圧ク
ラッチの伝動トルクが異なると言う状態を少なくするこ
とができて、作業者への違和感を抑え油圧クラッチの操
作感を向上させることができた。
【0012】請求項2のように構成すると、請求項1の
ように構成した場合と同様に前述の請求項1の「発明の
効果」を備えている。請求項2のように構成すると、油
圧クラッチの下手側の変速装置の変速位置に関係なく、
人為操作具の同じ操作位置でも油圧クラッチの伝動トル
クが異なると言う状態を少なくすることができて、作業
者への違和感を抑え油圧クラッチの操作感をさらに向上
させることができた。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1) 図1は四輪駆動型の農用トラクタのミッション
ケース8内を示しており、エンジン1からの動力が伝動
軸2及び油圧多板式のPTOクラッチ3を介して、PT
O軸4に伝達される。エンジン1からの動力が、前進ク
ラッチ5(油圧クラッチに相当)、又は後進クラッチ6
(油圧クラッチに相当)、円筒軸7、主変速装置10
(変速装置に相当)、第1副変速装置11(変速装置に
相当)、第2副変速装置12(変速装置に相当)、及び
後輪デフ装置13を介して左右の後輪14に伝達され
る。後輪デフ装置13の直前から分岐した動力が、伝動
軸15、油圧クラッチ型式の前輪変速装置16、前輪伝
動軸17及び前輪デフ装置18を介して左右の前輪19
に伝達される。
【0014】前進クラッチ5及び後進クラッチ6は、摩
擦板(図示せず)とピストン(図示せず)とを組み合わ
せた湿式多板式の油圧式で、作動油を供給することによ
り伝動側に操作され、バネ(図示せず)により伝動遮断
側に付勢されている。前進クラッチ5を伝動側に操作す
ると、エンジン1の動力が前進クラッチ5から円筒軸7
に直接流れて機体は前進する。後進クラッチ6を伝動側
に操作すると、エンジン1の動力が後進クラッチ6及び
伝動軸20を介して、逆転状態で円筒軸7に伝達されて
機体は後進する。
【0015】主変速装置10は4個の油圧多板式の1速
クラッチ21、2速クラッチ22、3速クラッチ23、
及び4速クラッチ24を並列的に配置した油圧クラッチ
型式に構成されて4段に変速可能であり、1速〜4速ク
ラッチ21〜24のうちの一つを伝動側に操作すること
により、エンジン1側の円筒軸7からの動力が4段に変
速操作されて下手側の伝動軸25に伝達される。
【0016】第1副変速装置11も2個の油圧多板式の
低速クラッチ26、及び高速クラッチ27を並列的に配
置した油圧クラッチ型式に構成されており、低速及び高
速クラッチ26,27の一方を伝動側に操作することに
より、主変速装置10側の伝動軸25からの動力が2段
に変速操作されて下手側の第2副変速装置12に伝達さ
れる。第2副変速装置12はシフト部材53をスライド
操作するシンクロメッシュ型式に構成されて2段に変速
可能であり、後述する変速レバー28によって機械的に
変速操作される。
【0017】(2) 次に前進及び後進クラッチ5,
6、主変速装置10等用の油圧回路について説明する。
図3に示すようにポンプ29からの油路30に、前進及
び後進クラッチ5,6に対する電磁比例弁35(制御弁
に相当)、及びパイロット操作式の切換弁36a,37
a、主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24に
対するパイロット操作式の切換弁31a,32a,33
a,34a、第1副変速装置11の低速及び高速クラッ
チ26,27に対する電磁比例弁38,39が並列的に
接続されている。
【0018】油路30から分岐した油路40に、前輪デ
フ装置18におけるデフロック操作用の油圧クラッチ4
1に対するパイロット操作式の切換弁42a、後輪デフ
装置13におけるデフロック操作用の油圧クラッチ43
に対するパイロット操作式の切換弁44a、前輪変速装
置16の標準クラッチ45及び増速クラッチ46(図1
参照)に対するパイロット操作式の切換弁47a,48
aが並列的に接続されている。各切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
は、バネで排油側(伝動遮断側)に付勢されており、後
述するようにパイロット作動油が供給されることで、供
給側(伝動側)に操作される。
【0019】油路30から減圧弁49を介してパイロッ
ト油路50が分岐して、このパイロット油路50が切換
弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,
47a,48aの操作部に接続されており、各操作部に
電磁操作弁31b,32b,33b,34b,36b,
37b,42b,44b,47b,48bが接続されて
いる。各電磁操作弁31b〜34b,36b,37b,
42b,44b,47b,48bは、バネで排油側(伝
動遮断側)に付勢されており、これらを電気的に供給側
に操作すると、パイロット作動油が切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
の操作部に供給されて、これらが供給側(伝動側)に操
作される。
【0020】(3) 次に、前進及び後進クラッチ5,
6、主変速装置10等の操作部の構成について説明す
る。図2及び図3に示すように、前輪19用の操縦ハン
ドル58の基部に、電気的な前進信号及び後進信号を発
信する前後進レバー59が備えられ、機体の操縦部の横
軸芯周りに変速レバー28が揺動操作自在に支持されて
いる。第2副変速装置12(図1参照)のシフト部材5
3をスライド操作するシフトフォーク54と変速レバー
28とが、連係機構55により機械的に連動連結されて
おり、変速レバー28を中立停止位置N、低速位置L及
び高速位置Hの3位置に操作して第2副変速装置12を
変速操作する。変速レバー28が低速位置L及び高速位
置Hに操作されていることを検出する一対のリミットス
イッチ9が備えられている。
【0021】変速レバー28の横側部に上下に移動自在
なロックピン56が備えられて、ロックピン56を上下
に移動操作する操作ボタン57が変速レバー28の上部
に備えられている。ロックピン56はバネ(図示せず)
により紙面上方の固定位置に移動するように付勢されて
おり(操作ボタン57も紙面左方の突出側に付勢されて
いる)、固定側のガイド板60にロックピン56を係合
させることにより、変速レバー28を中立停止位置N、
低速位置L及び高速位置Hの各々で保持する。操作ボタ
ン57を押し操作するとロックピン56が紙面下方の保
持解除位置に移動操作されて、変速レバー28を中立停
止位置N、低速位置L及び高速位置Hに操作できる。
【0022】変速レバー28の左横側面にシフトアップ
ボタン61及びシフトダウンボタン62が上下に配置さ
れており、後述するようにシフトアップボタン61及び
シフトダウンボタン62を一度押し操作すると、一つの
シフトアップ信号及びシフトダウン信号が発信されて、
図1に示す主及び第1副変速装置10,11の変速操作
が行われる。
【0023】図2に示すように、主及び第1副変速装置
10,11の変速位置(1速〜8速)を表示する7セグ
メントの変速表示部64、前後進レバー59により前進
及び後進クラッチ5,6のどちらが伝動側に操作されて
いるかを表示する前進ランプ65及び後進ランプ66、
変速レバー28が中立停止位置Nに操作されていること
を示す中立停止ランプ67が操縦部に備えられている。
図3に示すように、前進及び後進クラッチ5,6の作動
圧が伝動状態の所定圧に達しているか否かを検出する圧
力センサー74が備えられており、圧力センサー74の
検出により前進及び後進ランプ65,66を点灯させ
る。
【0024】(4) 次に前後進レバー59、変速レバ
ー28、シフトアップボタン61及びシフトダウンボタ
ン62による変速操作について説明する。図2に示す前
後進レバー59が前進位置Fに操作されていると、図3
に示す電磁操作弁36bに操作電流が供給されて切換弁
36aが供給側に操作され、前進クラッチ5が伝動側に
操作されて前進ランプ65が点灯する。逆に、前後進レ
バー59が後進位置Rに操作されていると、図3に示す
電磁操作弁37bに操作電流が供給されて切換弁37a
が供給側に操作され、後進クラッチ6が伝動側に操作さ
れて後進ランプ66が点灯し図2に示すブザー71が間
欠的に作動する。
【0025】図1に示すように主変速装置10が4段に
変速可能で、第1副変速装置11が2段に変速可能であ
るから、主変速装置10及び第1副変速装置11により
8段の変速が可能である。この場合、第1副変速装置1
1の低速クラッチ26が伝動側に操作されている状態
で、主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が
1速〜4速の変速位置に対応するのであり、第1副変速
装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作されている
状態で、主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜2
4が5速〜8速の変速位置に対応する。
【0026】図3に示すように主変速装置10の1速〜
4速クラッチ21〜24、第1副変速装置11の低速及
び高速クラッチ26,27の各々に、これらの作動圧が
伝動状態の所定圧に達しているか否かを検出する圧力セ
ンサー74を設けており、各圧力センサー74の検出に
より現在の主及び第1副変速装置10,11の変速位置
(1速〜8速)が検出されて、検出された変速位置が変
速表示部64に表示される。
【0027】図2に示す変速レバー28を低速位置L又
は高速位置Hに操作している状態において、変速レバー
28のシフトアップボタン61を一度押し操作すると、
主及び第1副変速装置10,11が現在の変速位置より
も一つ高速側の変速位置に変速操作されて、変速後の変
速位置が変速表示部64に表示され、ブザー71が一回
だけ作動して変速操作の終了が作業者に報知される。逆
に、シフトダウンボタン62を一度押し操作すると、主
及び第1副変速装置10,11が現在の変速位置よりも
一つ低速側の変速位置に変速操作されて、変速後の変速
位置が変速表示部64に表示され、ブザー71が一回だ
け作動して変速操作の終了が作業者に報知される。
【0028】次に、例えば前後進レバー59を前進位置
Fに操作し(前進クラッチ5が伝動側に操作され、後進
クラッチ6が伝動遮断側に操作されている状態)、変速
レバー28を低速位置Lに操作している状態において
(操作ボタン57及びロックピン56により変速レバー
28を低速位置Lに保持している状態)、操作ボタン5
7を押し操作してロックピン56をガイド板60から下
方に外し操作すると、図3に示す電磁操作弁36bによ
り切換弁36aが排油側に操作されて、前進クラッチ5
が伝動遮断側に自動的に操作される。
【0029】これにより、操作ボタン57を押し操作し
た状態で変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置
N又は高速位置Hに操作し、操作ボタン57を戻し操作
してロックピン56により変速レバー28を中立停止位
置N又は高速位置Hに保持する。この場合、中立停止位
置Nにおいて操作ボタン57を戻し操作すると、電磁操
作弁36bにより切換弁36aが供給側に操作されて、
電磁比例弁35により前進クラッチ5が直ちに伝動側に
自動的に操作される。高速位置Hにおいて操作ボタン5
7を戻し操作すると、電磁操作弁36bにより切換弁3
6aが供給側に操作されて、電磁比例弁35により前進
クラッチ5が漸次的に伝動側に自動的に操作される。前
後進レバー59を後進位置Rに操作した状態において
(後進クラッチ6が伝動側に操作され、前進クラッチ5
が伝動遮断側に操作されている状態)、前述のように変
速レバー28の操作ボタン57を押し及び戻し操作する
と、後進クラッチ6が自動的に伝動遮断側及び伝動側に
操作される。
【0030】(5) 次に、クラッチペダル52による
前進及び後進クラッチ5,6の伝動側及び伝動遮断側へ
の操作について説明する。図2及び図3に示すように、
前進及び後進クラッチ5,6の操作用のクラッチペダル
52(人為操作具に相当)が備えられ、クラッチペダル
52の操作位置を検出するポテンショメータ68(位置
センサーに相当)が備えられている。切換弁36a,3
7aの操作部からパイロット作動油を排油可能な開閉弁
51(バネ(図示せず)により閉側に付勢)が備えられ
ており、クラッチペダル52を限度の少し手前まで踏み
操作すると、クラッチペダル52により開閉弁51が機
械的に開側に操作される。
【0031】これにより図4の実線A1に示すように、
クラッチペダル52を限度まで踏み込んだ踏み位置に操
作している状態では、クラッチペダル52により開閉弁
51が機械的に開側に操作されて切換弁36a,37a
が排油側に操作され、前進クラッチ5(又は後進クラッ
チ6)が伝動遮断側に操作されている。この状態で、ク
ラッチペダル52を戻し位置(伝動側)に操作していく
と、図4の実線A1に示すようにポテンショメータ68
によるクラッチペダル52の操作位置の検出に基づい
て、電磁比例弁35により前進クラッチ5(又は後進ク
ラッチ6)の作動圧Pが、クラッチペダル52の操作位
置に対応する値となるように変更調節されていく。上記
実線A1が、クラッチ入り操作経路での作動圧Pの変化
を示す。そして、クラッチペダル52を戻し位置に操作
していくほど作動圧Pが高くなって、前進クラッチ5
(又は後進クラッチ6)が伝動側に操作されていくので
あり、クラッチペダル52を中間位置に操作していると
前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)が半クラッチ状
態となる(以上、制御手段に相当)。
【0032】逆に図4の一点鎖線A2に示すように、ク
ラッチペダル52を戻し位置に操作して、前進クラッチ
5(又は後進クラッチ6)が伝動側に操作されている状
態において、クラッチペダル52を踏み位置(伝動遮断
側)に操作していくと、前述と同様にポテンショメータ
68によるクラッチペダル52の操作位置の検出に基づ
いて、電磁比例弁35により前進クラッチ5(又は後進
クラッチ6)の作動圧Pが、クラッチペダル52の操作
位置に対応する値となるように変更調節されていく。
の実線A2が、クラッチ切り経路での作動圧Pの変化を
示している。そして、クラッチペダル52を踏み位置に
操作していくほど作動圧Pが低くなって、前進クラッチ
5(又は後進クラッチ6)が伝動遮断側に操作されてい
くのであり、クラッチペダル52を中間位置に操作して
いると前進クラッチ5(又は後進クラッチ6)が半クラ
ッチ状態となる(以上、制御手段に相当)。
【0033】この場合、図4の実線A1及び一点鎖線A
2に示すように、クラッチペダル52がクラッチ切り操
作経路で戻し位置(伝動側)から踏み位置(伝動遮断
側)に操作される際のクラッチペダル52の操作位置に
対応する作動圧P(一点鎖線A2)よりも、クラッチペ
ダル52がクラッチ入り操作経路で踏み位置(伝動遮断
側)から戻し位置(伝動側)に操作される際のクラッチ
ペダル52の操作位置に対応する作動圧P(実線A1)
が、高圧側となるように、前記入り操作経路における実
線A1と切り操作経路における一点鎖線A2の間に、作
動圧Pの差によるヒステリシスを有した状態に設定され
ている。
【0034】前項(1)及び図1に示すように、4段に
変速可能な主変速装置10、高低2段に変速可能な第1
及び第2副変速装置11,12によって、走行系として
は合計16段に変速可能であり、図1及び図2に示す圧
力センサー74及びリミットスイッチ9により、現在の
走行系の変速位置(1速位置(最低速)〜16速位置
(最高速))を認識することができる。これによって、
現在の走行系の変速位置が高速側に設定されているほ
ど、クラッチペダル52が踏み位置(伝動遮断側)から
戻し位置(伝動側)に操作される際の作動圧P(実線A
1)が高圧側に設定変更されるか、又は、クラッチペダ
ル52が戻し位置(伝動側)から踏み位置(伝動遮断
側)に操作される際の作動圧P(一点鎖線A2)が低圧
側に設定変更されて、前述の作動圧Pの差(図4に示す
実線A1と一点鎖線A2との差)が大きなものに設定さ
れる。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケース内の伝動系を示す概略図
【図2】変速レバーと第2副変速装置との連係状態、変
速表示部及び各部の連係状態を示す図
【図3】主変速装置及び第1副変速装置等の油圧回路図
【図4】クラッチペダルの操作位置と前進クラッチ(後
進クラッチ)の作動圧との関係を示す図
【符号の説明】
5,6 油圧クラッチ 10,11,12 変速装置 35 制御弁 52 人為操作具 68 位置センサー P 油圧クラッチの作動圧
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−312223(JP,A) 特開 平2−253012(JP,A) 特開 昭62−151631(JP,A) 特開 昭61−102343(JP,A) 特開 昭61−140621(JP,A) 特開 昭60−146730(JP,A) 特開 昭63−308226(JP,A) 特開 平5−8668(JP,A) 特開 昭59−6453(JP,A) 特開 平1−108421(JP,A) 特開 昭54−8325(JP,A) 特開 昭59−81231(JP,A) 特開 平4−244462(JP,A) 特開 昭61−256027(JP,A) 実開 昭62−153431(JP,U) 実開 昭62−37534(JP,U) 実開 平3−35824(JP,U) 実開 昭61−77426(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 48/02 B60K 23/00 - 23/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式多板の油圧クラッチ(5),(6)
    と、前記油圧クラッチ(5),(6)の作動圧(P)を
    変更調節可能な制御弁(35)と、人為的に操作される
    人為操作具(52)と、前記人為操作具(52)の操作
    位置を検出する位置センサー(68)とを備え、 前記位置センサー(68)の検出値に基づいて、前記人
    為操作具(52)の操作位置に対応する作動圧(P)
    得るように前記制御弁(35)を操作する制御手段を備
    えると共に、前記油圧クラッチ(5),(6)を伝動側から伝動遮断
    側へ切り換えるクラッチ切り操作経路と、前記油圧クラ
    ッチ(5),(6)を伝動遮断側から伝動側へ切り換え
    るクラッチ入り操作経路との夫々の操作経路における前
    記人為操作具(52)の操作位置が同一操作位置である
    場合に、 前記油圧クラッチ(5),(6)の伝動側から伝動遮断
    側に操作される際における人為操作具(52)の操作位
    置に対応する作動圧(P)よりも、前記油圧クラッチ
    (5),(6)の伝動遮断側から伝動側に操作される際
    における人為操作具(52)の操作位置に対応する作動
    圧(P)が高圧となるように、前記制御手段で制御され
    る前記制御弁(35)でのクラッチ切り操作経路とクラ
    ッチ入り操作経路との間における作動圧(P)の設定値
    にヒステリシスを設定してある油圧クラッチの操作構
    造。
  2. 【請求項2】 前記油圧クラッチ(5),(6)の下手
    側に配置される変速装置(10),(11),(12)
    が高速側に変速操作されているほど、前記人為操作具
    (52)が油圧クラッチ(5),(6)の伝動側から伝
    動遮断側に操作される際、及び伝動遮断側から伝動側に
    操作される際の前記作動圧(P)の差が、大きなものと
    なるように設定してある請求項1記載の油圧クラッチの
    操作構造。
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