JPH0825826B2 - ジルコニア系セラミックス用メタライズ組成物 - Google Patents
ジルコニア系セラミックス用メタライズ組成物Info
- Publication number
- JPH0825826B2 JPH0825826B2 JP62020778A JP2077887A JPH0825826B2 JP H0825826 B2 JPH0825826 B2 JP H0825826B2 JP 62020778 A JP62020778 A JP 62020778A JP 2077887 A JP2077887 A JP 2077887A JP H0825826 B2 JPH0825826 B2 JP H0825826B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zirconia
- metallized
- metal layer
- based ceramics
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジルコニア系セラミックスにメタライズ金属
層を被着形成するためのジルコニア系セラミックス用メ
タライズ組成物に関するものである。
層を被着形成するためのジルコニア系セラミックス用メ
タライズ組成物に関するものである。
従来より、酸化イットリウム（Y2O3）や酸化カルシウ
ム（CaO）等を固溶させた安定化ジルコニアや部分安定
化ジルコニアは、優れた耐熱性、耐食性、断熱性ならび
にイオン導電性とともに高靭性、高強度であるという種
々の特徴を有することから、耐火物や導電材料、あるい
は内燃機関の燃焼関係等に用いられる各種高温用構造部
材としての適用等が検討されている。
ム（CaO）等を固溶させた安定化ジルコニアや部分安定
化ジルコニアは、優れた耐熱性、耐食性、断熱性ならび
にイオン導電性とともに高靭性、高強度であるという種
々の特徴を有することから、耐火物や導電材料、あるい
は内燃機関の燃焼関係等に用いられる各種高温用構造部
材としての適用等が検討されている。
しかしながら、このように優れた特性を有するジルコ
ニア系セラミックスといえども、セラミックス共通の課
題として加工性に難点があり、そのために各種構造部材
等として使用すべく、セラミック部材は加工性に優れた
金属部材と組み合わせた複合構造体とすることが注目さ
れ、種々のセラミック部材と金属部材の接合方法が研究
され提案されている。
ニア系セラミックスといえども、セラミックス共通の課
題として加工性に難点があり、そのために各種構造部材
等として使用すべく、セラミック部材は加工性に優れた
金属部材と組み合わせた複合構造体とすることが注目さ
れ、種々のセラミック部材と金属部材の接合方法が研究
され提案されている。
前記セラミック部材と金属部材を接合する方法として
は、従来より固相接合法や接着剤を用いる方法、あるい
はロウ付け法等が知られている。
は、従来より固相接合法や接着剤を用いる方法、あるい
はロウ付け法等が知られている。
しかしながら、前記固相接合法では接合界面に低融点
層や脆化層を生成し易く、一方、接着剤を用いる方法や
ロウ付け法等では接合強度が今一つ低い等、いずれも耐
熱性や耐衝撃性に乏しく接合体としての信頼性を欠くも
のであった。
層や脆化層を生成し易く、一方、接着剤を用いる方法や
ロウ付け法等では接合強度が今一つ低い等、いずれも耐
熱性や耐衝撃性に乏しく接合体としての信頼性を欠くも
のであった。
そこで、かかる欠点を解消すべくジルコニア系セラミ
ックスをロウ付け法で接合する例として、ジルコニア系
セラミックスに対して極めて反応性の良いチタンにロウ
材と濡れ性の良い銅を含有させたメタライズ金属層を、
前記ジルコニア系セラミックスに被着形成してロウ付け
接合する方法が提案されている。
ックスをロウ付け法で接合する例として、ジルコニア系
セラミックスに対して極めて反応性の良いチタンにロウ
材と濡れ性の良い銅を含有させたメタライズ金属層を、
前記ジルコニア系セラミックスに被着形成してロウ付け
接合する方法が提案されている。
しかしながら、従来のメタライス金属層はロウ付けに
際し、該金属層の表面に存在する極めて活性なチタンが
フラックス等と反応してロウ材との濡れ性を劣化させる
酸化チタン等の反応層を形成すると考えられ、これがた
めに接合強度が低いという問題があった。
際し、該金属層の表面に存在する極めて活性なチタンが
フラックス等と反応してロウ材との濡れ性を劣化させる
酸化チタン等の反応層を形成すると考えられ、これがた
めに接合強度が低いという問題があった。
本発明者は、上記欠点に鑑み鋭意研究の結果、前述の
メタライズ金属層を形成するチタンはその強い還元作用
のためジルコニア系セラミックスと反応することは勿
論、メタライズペーストを構成する銅の金属粉末に含有
された微量の酸素とも反応する結果、前記メタライズ金
属層はジルコニア系セラミックスとの界面にチタンの層
と、該チタンの層の上にはチタンと銅を含有した層の２
層から成ることが判明した。
メタライズ金属層を形成するチタンはその強い還元作用
のためジルコニア系セラミックスと反応することは勿
論、メタライズペーストを構成する銅の金属粉末に含有
された微量の酸素とも反応する結果、前記メタライズ金
属層はジルコニア系セラミックスとの界面にチタンの層
と、該チタンの層の上にはチタンと銅を含有した層の２
層から成ることが判明した。
そこで、ジルコニア系セラミックスのメタライズ組成
物としてジルコニウム、ハフニウムと銅に銀を含有させ
ておくと、該メタライズ組成物により形成されるメタラ
イズ金属層は、先ず銅が銀と固溶して共晶合金を形成す
るため活性なジルコニウム、ハフニウムはジルコニア系
セラミックスと反応して該セラミックスとメタライズ金
属層の界面に凝集し、その上にロウ材と濡れ性の良好な
銀と銅の共晶合金層の２層をなすことから、ロウ材と濡
れ性が良いメタライズ金属層をジルコニア系セラミック
スに強固に被着し得ることを知見した。
物としてジルコニウム、ハフニウムと銅に銀を含有させ
ておくと、該メタライズ組成物により形成されるメタラ
イズ金属層は、先ず銅が銀と固溶して共晶合金を形成す
るため活性なジルコニウム、ハフニウムはジルコニア系
セラミックスと反応して該セラミックスとメタライズ金
属層の界面に凝集し、その上にロウ材と濡れ性の良好な
銀と銅の共晶合金層の２層をなすことから、ロウ材と濡
れ性が良いメタライズ金属層をジルコニア系セラミック
スに強固に被着し得ることを知見した。
本発明は上記知見に基づき、ロウ材との濡れ性が極め
て良好なメタライズ金属層をジルコニア系セラミックス
に強固に被着させることが可能なジルコニア系セラミッ
クス用メタライズ組成物を提供することをその目的とす
るものである。
て良好なメタライズ金属層をジルコニア系セラミックス
に強固に被着させることが可能なジルコニア系セラミッ
クス用メタライズ組成物を提供することをその目的とす
るものである。
本発明のジルコニア系セラミックス用メタライズ組成
物は、ジルコニウムまたはハフニウムの少なくとも１種
を5.0乃至20.0重量％と、銀（Ag）を62.4乃至74.0重量
％及び残部がを銅（Cu）として各平均粒径が１乃至５μ
ｍの金属粉末を含有させたことを特徴とするものであ
る。
物は、ジルコニウムまたはハフニウムの少なくとも１種
を5.0乃至20.0重量％と、銀（Ag）を62.4乃至74.0重量
％及び残部がを銅（Cu）として各平均粒径が１乃至５μ
ｍの金属粉末を含有させたことを特徴とするものであ
る。
次に、本発明を実施例に基づき説明する。
出発原料として平均粒径が１乃至５μｍのジルコニウ
ム（Zr）、ハフニウム（Hf）、銀（Ag）及び銅（Cu）を
第１表に示す組成となるように秤量し、これに有機バイ
ンダー、溶剤を適宜添加するとともに、混練機で10時間
混練し、メタライズ用ペースト試料を得た。
ム（Zr）、ハフニウム（Hf）、銀（Ag）及び銅（Cu）を
第１表に示す組成となるように秤量し、これに有機バイ
ンダー、溶剤を適宜添加するとともに、混練機で10時間
混練し、メタライズ用ペースト試料を得た。
なお、試料番号16は本発明品と比較するための比較試
料であり、従来一般に使用されているチタン（Ti）と銅
（Cu）を含有するメタライズ用ペーストである。
料であり、従来一般に使用されているチタン（Ti）と銅
（Cu）を含有するメタライズ用ペーストである。
かくして得られたメタライス用ペーストを使用し、Zr
O2に安定化剤としてY2O3を３モル％添加した部分安定化
ジルコニアセラミック焼結体より成る直径7mm、厚さ約4
mmの円板表面に、前記ペーストを厚さ50乃至100μｍに
塗布し、これを150乃至200℃の乾燥機で乾燥後、アルゴ
ン雰囲気中、600℃の温度で約１時間保持して脱脂し、
次に真空炉にて約900℃の温度で焼成して前記円板表面
にメタライズ金属層を被着させた。
O2に安定化剤としてY2O3を３モル％添加した部分安定化
ジルコニアセラミック焼結体より成る直径7mm、厚さ約4
mmの円板表面に、前記ペーストを厚さ50乃至100μｍに
塗布し、これを150乃至200℃の乾燥機で乾燥後、アルゴ
ン雰囲気中、600℃の温度で約１時間保持して脱脂し、
次に真空炉にて約900℃の温度で焼成して前記円板表面
にメタライズ金属層を被着させた。
そして、次に直径7mm、厚さ0.3mmの円板状のBAg4規格
の銀ロウとフラックスを用い、真空炉にて前記メタライ
ズ金属層を被着させた部分安定化ジルコニアセラミック
焼結体と、外径7mm、内径4mmのフランジ付円筒状のクロ
ムモリブデン鋼をロウ付け接合した。
の銀ロウとフラックスを用い、真空炉にて前記メタライ
ズ金属層を被着させた部分安定化ジルコニアセラミック
焼結体と、外径7mm、内径4mmのフランジ付円筒状のクロ
ムモリブデン鋼をロウ付け接合した。
その後、前記接合体を鋼製治具に固定し、クロムモリ
ブデン鋼側の内径部より押し抜き治具を介して前記部分
安定化ジルコニアセラミック焼結体面を加圧し、押し抜
き強度を測定し、接合強度の評価とした。
ブデン鋼側の内径部より押し抜き治具を介して前記部分
安定化ジルコニアセラミック焼結体面を加圧し、押し抜
き強度を測定し、接合強度の評価とした。
以上の結果を第１表に示す。
第１表から明らかなように、従来のメタライズ組成物
を使用した試料番号16では、接合強度が4.0Kg/mm2と極
めて低いのに対して、本発明のジルコニア系セラミック
ス用メタライズ組成物を使用したメタライズ金属層は、
金属部材と7.2Kg/mm2以上の高い接合強度で接合するこ
とができる。
を使用した試料番号16では、接合強度が4.0Kg/mm2と極
めて低いのに対して、本発明のジルコニア系セラミック
ス用メタライズ組成物を使用したメタライズ金属層は、
金属部材と7.2Kg/mm2以上の高い接合強度で接合するこ
とができる。
なお、本発明のメタライズ組成物において、ジルコニ
ウム、ハフニウムはジルコニア系セラミックスと反応し
てメタライズ金属層を強固に被着させるための成分であ
り、その含有量が5.0重量％未満であるとジルコニア系
セラミックスとの反応が不十分となり、メタライズ金属
層を強固に被着させることができず、また、20.0重量％
を越えると溶融温度が高くなり、接合時に発生する残留
応力が高くなり、メタライズ金属層の密着性が劣化して
しまう。
ウム、ハフニウムはジルコニア系セラミックスと反応し
てメタライズ金属層を強固に被着させるための成分であ
り、その含有量が5.0重量％未満であるとジルコニア系
セラミックスとの反応が不十分となり、メタライズ金属
層を強固に被着させることができず、また、20.0重量％
を越えると溶融温度が高くなり、接合時に発生する残留
応力が高くなり、メタライズ金属層の密着性が劣化して
しまう。
また、銀と銅は共晶合金を形成してメタライズ金属層
の表面にロウ材の濡れ性に劣化させる酸化チタン等の反
応層が形成されるのを抑制し、接合時に発生する残留応
力を緩和し、溶融温度を下げるための成分であり、銀の
含有量が62.4重量％未満であると溶融温度が高くなり、
その結果、前記残留応力が高くなってジルコニア系セラ
ミックスの強度劣化を招き、一方、その含有量が74.0重
量％を越えるとメタライズ金属層の密着性が低下してし
まい望ましくない。
の表面にロウ材の濡れ性に劣化させる酸化チタン等の反
応層が形成されるのを抑制し、接合時に発生する残留応
力を緩和し、溶融温度を下げるための成分であり、銀の
含有量が62.4重量％未満であると溶融温度が高くなり、
その結果、前記残留応力が高くなってジルコニア系セラ
ミックスの強度劣化を招き、一方、その含有量が74.0重
量％を越えるとメタライズ金属層の密着性が低下してし
まい望ましくない。
更に、上述した実施例においては代表例を記載した
が、実施例記載の部分安定化ジルコニアセラミック焼結
体に代えて他のジルコニア系セラミック焼結体、例えば
安定化ジルコニアセラミック焼結体に対しても強固なメ
タライズ金属層が形成されることを確認している。
が、実施例記載の部分安定化ジルコニアセラミック焼結
体に代えて他のジルコニア系セラミック焼結体、例えば
安定化ジルコニアセラミック焼結体に対しても強固なメ
タライズ金属層が形成されることを確認している。
以上、詳細に説明したように、本発明のジルコニア系
セラミックス用メタライズ組成物は、ロウ材と濡れ性が
極めて良好なメタライズ金属層をジルコニア系セラミッ
クスに強固に被着形成させるとができ、セラミックスと
金属との接合体として極めて高い信頼性が要求される各
種高温用構造部材への適用が可能である。
セラミックス用メタライズ組成物は、ロウ材と濡れ性が
極めて良好なメタライズ金属層をジルコニア系セラミッ
クスに強固に被着形成させるとができ、セラミックスと
金属との接合体として極めて高い信頼性が要求される各
種高温用構造部材への適用が可能である。
Claims (1)
- 【請求項１】ジルコニウム（Zr）またはハフニウム（H
f）の少なくとも１種を5.0乃至20.0重量％と、銀（Ag）
を62.4乃至74.0重量％及び残部が銅（Cu）の各々の平均
粒径が１乃至５μｍから成る金属粉末を含有したことを
特徴とするジルコニア系セラミックス用メタライズ組成
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62020778A JPH0825826B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-01-30 | ジルコニア系セラミックス用メタライズ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62020778A JPH0825826B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-01-30 | ジルコニア系セラミックス用メタライズ組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63190787A JPS63190787A (ja) | 1988-08-08 |
| JPH0825826B2 true JPH0825826B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=12036600
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62020778A Expired - Fee Related JPH0825826B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-01-30 | ジルコニア系セラミックス用メタライズ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0825826B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2777733B2 (ja) * | 1989-06-27 | 1998-07-23 | 東芝タンガロイ株式会社 | 丸鋸刃用セラミックス製複合チップ及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5051511A (ja) * | 1973-09-10 | 1975-05-08 | ||
| JPH0699199B2 (ja) * | 1986-02-20 | 1994-12-07 | 株式会社東芝 | 窒化アルミニウム基板 |
| JP2690850B2 (ja) * | 1993-08-09 | 1997-12-17 | 東洋木材防腐 株式会社 | 木質製品の製造方法 |
-
1987
- 1987-01-30 JP JP62020778A patent/JPH0825826B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63190787A (ja) | 1988-08-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |