JPH08257893A - ウェーハ研磨装置および研磨方法 - Google Patents

ウェーハ研磨装置および研磨方法

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JPH08257893A
JPH08257893A JP7215095A JP7215095A JPH08257893A JP H08257893 A JPH08257893 A JP H08257893A JP 7215095 A JP7215095 A JP 7215095A JP 7215095 A JP7215095 A JP 7215095A JP H08257893 A JPH08257893 A JP H08257893A
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JP
Japan
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wafer
polishing
polishing pad
carrier
outer peripheral
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Withdrawn
Application number
JP7215095A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kobayashi
弘之 小林
Osamu Endo
修 遠藤
Hiroo Miyairi
広雄 宮入
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP7215095A priority Critical patent/JPH08257893A/ja
Publication of JPH08257893A publication Critical patent/JPH08257893A/ja
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェーハ研磨量の均一化が図れるウェーハ研
磨装置および研磨方法を提供する。 【構成】 ウェーハ保持ヘッド32は、ヘッド本体34
と、ダイヤフラム44と、流体室52内の流体圧力を調
整する圧力調整機構56と、ダイヤフラム44に固定さ
れて互いに同心に配置されたキャリア46およびリテー
ナリング50とを有する。キャリヤ46は、研磨時にウ
ェーハWが張り付けられるウェーハ貼付面を有し、この
ウェーハ貼付面には、ウェーハの外周部と対応する箇所
の全周に亙って凹部46Aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウェーハ研磨装置および
研磨方法に関し、特にウェーハ表面の研磨量均一性を向
上するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のウェーハ研磨装置として、表面
に研磨パッドが貼付された円盤状のプラテンと、研磨す
べきウェーハの一面を保持して研磨パッドにウェーハの
他面を当接させる複数のウェーハ保持ヘッドと、これら
ウェーハ保持ヘッドをプラテンに対し相対回転させるヘ
ッド駆動機構とを具備し、研磨パッドとウェーハの間に
研磨砥粒を含むスラリーを供給することにより研磨を行
うものが広く知られている。
【0003】この種のウェーハ研磨装置としては、構成
が簡単なテンプレート型と称されるものが現在も広く使
用されている。この装置のウェーハ保持ヘッドは、ウェ
ーハよりも大きい外径を有する水平な円盤状のキャリア
を有し、このキャリアの下面にウェーハの外周を包囲す
る円環状かつ薄肉のテンプレートを固定し、このテンプ
レートでウェーハの外周を引っかけながら、ウェーハの
下面をプラテン上の研磨パッドに擦り付けて研磨を行
う。この場合、テンプレートの下面は一般に、研磨パッ
ドに当接しないように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記テンプレート型の
ウェーハ研磨装置においては、ウェーハを一定圧力で研
磨パッドに押し付けながら研磨を行うため、ウェーハは
研磨パッドに僅かに沈み込むことになる。したがって、
ウェーハの外周部ではウェーハ中央部に比して研磨パッ
ドとの当接圧力が大きくならざるを得ず、ウェーハ外周
部の研磨量が中央部の研磨量に比して大きくなり、研磨
量を均一化し難いという問題があった。
【0005】一方、米国特許5,205,082号に
は、図7に示すようなウェーハ保持ヘッドが開示されて
いる。このウェーハ保持ヘッドは、中空のヘッド本体1
と、ヘッド本体1内に水平に張られたダイヤフラム2
と、ダイヤフラム2の下面に固定されたキャリア4とを
有し、ダイヤフラム2によって画成された空気室6へ、
シャフト8を通じて加圧空気源10から加圧空気を供給
することにより、キャリア4を下方へ押圧できるフロー
ティングヘッド構造になっている。このようなフローテ
ィングヘッド構造は、研磨パッドに対するウェーハの当
接圧力が均一化できる利点を有する。
【0006】キャリア4の外周には同心状にリテーナリ
ング12が配置され、このリテーナリング12もダイヤ
フラム2に固定されている。リテーナリング12の下端
はキャリア4よりも下方に突出し、これにより、キャリ
ア4の下面に付着されたウェーハの外周を保持する。こ
のようにウェーハ外周を保持することにより、研磨中の
ウェーハがキャリア4から外れる不具合が防止できる。
また、ウェーハをリテーナリング12で囲み、このリテ
ーナリング12の下端をウェーハ下面と同じ高さで研磨
することにより、ウェーハ外周部での過研磨が防止でき
るとされている。
【0007】しかし、本発明者らがこのウェーハ研磨装
置について子細に検討した結果、研磨パッドの材質やリ
テーナリング12の当接圧力によっては、図8に示すよ
うに、リテーナリング12に当接した箇所の内周縁に沿
って研磨パッドPが局部的に盛り上がり(以下、便宜の
ため「波打ち変形」と称する)、この盛り上がり部分T
によってウェーハWの外周部Gが過剰に研磨され、ウェ
ーハWの研磨均一性が阻害されるという新規な現象が発
見された。すなわち、ウェーハ外周部の過研磨の問題は
完全には解決されていなかったのである。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ウェーハ外周部における過研磨を防止し、研磨量均
一性が高められるウェーハ研磨装置および研磨方法を提
供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るウェーハ研磨装置は、表面に研磨パッ
ドが貼付されたプラテンと、研磨すべきウェーハの一面
を保持して前記研磨パッドにウェーハの他面を当接させ
る1または2以上のウェーハ保持ヘッドと、これらウェ
ーハ保持ヘッドを駆動することにより前記研磨パッドで
ウェーハの前記他面を研磨するヘッド駆動機構とを具備
し、前記ウェーハ保持ヘッドは、ウェーハの外周部がウ
ェーハ厚さ方向へ弾性変形可能な状態でウェーハの前記
一面を保持可能とされていることを特徴とする。
【0010】一方、本発明に係るウェーハ研磨方法は、
表面に研磨パッドが貼付されたプラテンと、研磨すべき
ウェーハを保持して前記研磨パッドにウェーハを当接さ
せる1または2以上のウェーハ保持ヘッドとを用意し、
前記ウェーハ保持ヘッドに、ウェーハの外周部がウェー
ハ厚さ方向へ弾性変形可能な状態でウェーハの一面を保
持させたうえ、前記ウェーハ保持ヘッドに保持されたウ
ェーハの他面を前記研磨パッドに当接させ、前記ウェー
ハ保持ヘッドを前記プラテンに対し相対運動させること
により前記研磨パッドによりウェーハ他面を研磨するこ
とを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明に係るウェーハ研磨装置および研磨方法
では、ウェーハの外周部がウェーハ厚さ方向へ弾性変形
可能な状態でウェーハを保持しつつ研磨を行うため、ウ
ェーハの外周部において研磨パッドとの当接圧力が相対
的に高くなると、その当接圧力に応じてウェーハ外周部
が研磨パッドから逃れる方向へ弾性変形し、ウェーハ外
周部の過研磨が緩和される。
【0012】
【実施例】
[第1実施例]図1〜図4は、本発明に係るウェーハ研
磨装置の第1実施例として、フローティング型研磨装置
を示す図である。始めに図1を参照して全体の構成を簡
単に説明すると、図中符号21は基台であり、この基台
21の中央には円盤状のプラテン22が水平に設置され
ている。このプラテン22は基台21内に設けられたプ
ラテン駆動機構により軸線回りに回転されるようになっ
ており、その上面には全面に亙って研磨パッド24が貼
付されている。
【0013】プラテン22の上方には、複数の支柱26
を介して上側取付板28が水平に固定されている。この
上側取付板28の下面には円盤状のカルーセル(ヘッド
駆動機構)30が固定され、このカルーセル30にはプ
ラテン22と対向する計6基のウェーハ保持ヘッド32
が設けられている。これらウェーハ保持ヘッド32は、
図2に示すように、カルーセル30の中心から同一距離
において中心軸回りに60゜毎に配置され、カルーセル
30によりそれぞれ遊星回転される。ただし、ウェーハ
保持ヘッド32の個数は6基に限定されず、1〜5基ま
たは7基以上でもよい。
【0014】次に、図3および図4を参照してウェーハ
保持ヘッド32を説明する。ウェーハ保持ヘッド32
は、図3に示すように、軸線垂直に配置され下端が開口
する中空のヘッド本体34と、このヘッド本体34の内
部に張られたダイヤフラム44と、このダイヤフラム4
4の下面に固定された円盤状のキャリア46と、このキ
ャリア46の外周に同心に配置された円環状のリテーナ
リング50とを具備している。
【0015】ヘッド本体34は円板状の天板部36と、
この天板部36の外周に固定された円筒状の周壁部38
とから構成され、天板部36はカルーセル30のシャフ
ト42に同軸に固定されている。周壁部38の下端部に
は、全周に亙って半径方向内方へ突出する円環状の支持
部40が形成されている。周壁部38の内周壁には水平
な段部38Aが形成され、ここに円板状のダイヤフラム
44の外周部が載置されて固定リング45で固定されて
いる。ダイヤフラム44は、各種ゴム等の弾性材料で形
成されたものである。
【0016】キャリア46は、セラミック等の高い剛性
を有する材料で成形された一定厚さのものであり、弾性
変形はしない。キャリア46は、ダイヤフラム44の上
面に同軸に配置された固定リング48に対して複数のボ
ルトで固定されている。固定リング48の上端には、全
周に亙って外方に広がるフランジ部48Aが形成され、
ヘッド上昇時には、天板部36に設けられた支持部材6
0によりフランジ部48Aが支持されて、キャリア46
の重量が支えられるようになっている。支持部材60
は、天板部36の周方向複数箇所にそれぞれ上下動可能
に貫通支持され、C字状のスペーサ62を上部に装着す
ることにより、支持部材60の高さ調整が可能となって
いる。
【0017】この実施例のキャリア46の下面(ウェー
ハ貼付面)の外周部には、外周の全周に亙る円環状の凹
部46Aが形成されている。この凹部46Aは、キャリ
ア半径方向に対して一定幅を有し、キャリア軸線方向に
対する深さも全周に亙って一定とされている。このよう
な凹部46Aを形成したことにより、ウェーハWの外周
縁から半径方向内方に向けて一定幅A1のウェーハ外周
部は、キャリア46により支持されておらず、凹部46
A内へ向けて弾性変形可能とされている。幅A1はウェ
ーハの弾性変形可能領域の幅を示し、例えば後述するウ
ェーハ付着シートSの外周縁が凹部46Aの内周縁より
も内周側に位置する場合には、幅A1はウェーハ付着シ
ートSの外周縁からウェーハWの外周縁までとなる。
【0018】弾性変形可能領域の幅A1は、好ましくは
ウェーハWの直径の4%未満、より好ましくは0.5〜
2%、さらに好ましくは0.5〜1.5%とされる。す
なわち、実質的なウェーハ貼付面の直径は、ウェーハW
の直径よりも8%未満、より好ましくは1〜4%、さら
に好ましくは1〜3%とされる。弾性変形可能領域の幅
A1が4%より大であると、ウェーハ外周部の研磨量が
相対的に不足してかえって研磨量が不均一になるためで
ある。ただし、ウェーハ材質や研磨条件によっては上記
各範囲を外れてもよい。
【0019】一方、凹部46Aの深さは、ウェーハWの
外周部の必要な弾性変形量を許容できる値以上であれば
よく、例えば2mm以上とされるがこの値に限定される
ことはない。また、凹部46Aの断面形状を、キャリア
の内周側から外周側へ向けて漸次深くなるような傾斜
面、または曲面としてもよい。さらに、ウェーハ外周部
の弾性変形を妨害さえしなければ、凹部46A内に柔ら
かいエラストマーなどの弾性体を充填することも可能で
ある。
【0020】なお、研磨を行う場合には、キャリア46
の下面に、例えば円形のウェーハ付着シートSやワック
ス等を介してウェーハWが貼り付けられる。本明細書で
は、このようなウェーハWをキャリア46に貼付するた
めの手段も、キャリアの一部を構成するものとする。し
たがって、以下のような各構成も、本発明の技術的範囲
に含まれる。
【0021】(a)キャリア本体の下面を平坦面とする
一方、ウェーハ付着シートSとしてウェーハWよりも直
径の小さい肉厚の大きいものを使用することにより、ウ
ェーハWの外周部をキャリア本体の下面から離間させた
構成。この場合には、キャリア本体とウェーハ外周部と
の間隙が凹部となる。 (b)ウェーハ付着シートSとキャリア本体との間に、
ウェーハWよりも直径の小さい厚さ一定のスペーサを配
置することにより、ウェーハWの外周部をキャリア本体
から離間させた構成。キャリア本体とウェーハ外周部と
の間隙が凹部となる。これらの場合においても、凹部の
幅や深さは図3および図4に示す実施例と同様の基準で
決定される。
【0022】ウェーハ付着シートSは、例えば吸水性を
有する材質で形成されたもので、水分を吸収すると表面
張力でウェーハを吸着する。ウェーハ付着シートSの材
質としては不織布等が挙げられるが、それに限定される
ことはない。また、ウェーハ付着シートSの厚さは限定
されないが、好ましくは0.4〜0.8mmである。た
だし、前述したとおり、本発明は必ずしもウェーハ付着
シートSを使用しなくてもよく、例えばキャリア46の
ウェーハ貼付面にワックスを介してウェーハWを付着さ
せる構成としてもよいし、他の付着手段を使用してもよ
い。
【0023】リテーナリング50は、上端面および下端
面が水平かつ平坦な円環状をなし、キャリア46の外周
面との間に僅かな透き間を空けて同心状に配置され、キ
ャリア46とは独立して上下変位可能とされている。ま
た、リテーナリング50の外周面には半径方向外方に突
出する支持部50Aが形成されており、ウェーハ保持ヘ
ッド32を引き上げた場合には、この支持部50Aが周
壁部38の下端に形成された支持部40により支持され
る。
【0024】リテーナリング50の上端はダイヤフラム
44の下面に当接される一方、ダイヤフラム44上には
固定リング58がリテーナリング50と対向して同心に
配置され、リテーナリング50と固定リング58は複数
のネジで固定されている。
【0025】シャフト42には流路54が形成されてお
り、ヘッド本体34とダイヤフラム44との間に画成さ
れた流体室52は、流路54を通じて圧力調整機構56
に接続されている。そして、圧力調整機構56で流体室
52内の流体圧力を調整することにより、ダイヤフラム
44が上下に変位して研磨パッド24へのキャリア46
およびリテーナリング50の押圧圧力が同時に変化す
る。なお、流体としては一般に空気を使用すれば十分で
あるが、必要に応じては他種のガスや液体を使用しても
よい。
【0026】上記ウェーハ研磨装置によりウェーハ研磨
を行うには、まず、研磨パッド24と各キャリア46と
の間にウェーハWを配置するとともに、リテーナリング
50を研磨パッド24に当接させ、ウェーハWの外周を
リテーナリング50で支持する。次に、研磨パッド24
に対するウェーハWの当接圧力(キャリアによる押圧圧
力)が所望値になるように圧力調整機構56による流体
圧を調整しつつ、プラテン22を回転させ、ウェーハ保
持ヘッド32をプラテン22に対し遊星回転させる。
【0027】上記のようなウェーハ研磨装置および方法
によれば、キャリア46の下面に凹部46Aを形成した
ことにより、ウェーハWの外周部がウェーハ厚さ方向へ
弾性変形可能とされているので、図4に示すように、研
磨時にリテーナリング50の内周側での研磨パッド24
の表面に波打ち変形Tが生じて、ウェーハ外周部に対す
る研磨パッド24の当接圧力が高くなった場合にも、当
接圧力に応じてウェーハ外周部が研磨パッド24から逃
れる方向へ弾性変形する。これにより、当接圧力が減少
してウェーハ外周部の過研磨が緩和されるから、ウェー
ハの全面に亙って研磨量の均一性を高めることが可能で
ある。
【0028】なお、研磨パッド24として、従来一般に
使用されている1層型パッドの代わりに、ウェーハWに
当接する表面硬質層、および表面硬質層とプラテン22
との間に位置する弾性支持層の少なくとも2層を有する
ものであってもよい。このような積層研磨パッドは、後
述するようにウェーハ研磨精度を高める上で特別の効果
を奏するものであるが、同時に、図8で説明した問題が
1層型研磨パッドよりも顕著に現れる傾向を有する。し
たがって、本発明と組み合わせた場合に、両者の効果は
相乗し合い、ウェーハの研磨精度を高めるうえで特に良
好な効果を奏する。ただし、本発明はこのような積層研
磨パッドにのみ限定されるものではないことは勿論であ
る。以下、積層研磨パッドについて具体的に説明する。
【0029】硬質表面層のショア硬度は好ましくは80
〜100、より好ましくは90〜100、弾性支持層の
ショア硬度は好ましくは50〜70、より好ましくは5
0〜65とされる。また、硬質表面層の厚さは好ましく
は0.5〜1.5mm、より好ましくは0.8〜1.3
mm、弾性支持層の厚さは好ましくは0.5〜1.5m
m、より好ましくは0.8〜1.3mmとされる。
【0030】硬質表面層および弾性支持層としてはそれ
ぞれ発泡ポリウレタンまたは不織布が好適で、特に、硬
質表面層としては発泡ポリウレタン、弾性支持層として
はポリエステル等の不織布が好ましい。硬質表面層,弾
性支持層を不織布で形成する場合、ポリウレタン樹脂等
の含浸剤を含浸させてもよい。ただし前記硬度範囲を満
足すれば、前記以外の材質で研磨パッド24を構成して
もよい。
【0031】この種の2層型研磨パッドを使用した場
合、特に、絶縁膜分離技術におけるウェーハ研磨に優れ
た効果を発揮する。この種の絶縁膜分離技術は、例えば
ウェーハの鏡面に配線用のアルミニウム等を蒸着して回
路パターンを形成し、その上にBPSG,PTEOS、
またはCVD法等によるSiO2 等の絶縁膜を積層形成
した後、この絶縁膜を研磨により平坦化して、さらにそ
の上に素子の内部構造を形成するものである。
【0032】上記絶縁膜研磨の場合、ウェーハ表面に回
路パターンなどに起因する初期凹凸が存在する場合があ
るが、積層研磨パッドにおいては、パッド表面が相対的
に硬い表面硬質層により構成されているので、凹凸に追
従して研磨パッド24の表面が弾性変形することが少な
い。したがって、初期凹凸に起因する研磨後の段差発生
が低減できる。
【0033】また、ウェーハWに直接当接する表面硬質
層は、弾性支持層により裏側から弾性的に支持されてい
るので、フローティング型ヘッド32によるウェーハ当
接圧力の均一化作用、および弾性支持層によるクッショ
ン効果が相乗しあい、研磨パッド24あるいはウェーハ
Wにうねりが生じている場合にも、表面硬質層をうねり
に沿って変形させウェーハWの全面に亙って均一に当接
させる効果が得られる。これにより、研磨パッド24に
よるウェーハWの研磨速度がウェーハ全面に亙って均一
化されるから、研磨後のウェーハ厚さの不均一性が低減
でき、従来は両立しがたかった段差の低減および厚さ均
一性の向上が同時に達成できる。
【0034】さらに、上記積層研磨パッドでは、表面硬
質層が柔らかい弾性支持層で裏打ちされているので、リ
テーナリング50で表面硬質層を強く抑えると、その押
圧箇所の周囲が図8に示すように波打って盛り上がる傾
向が強い。しかし、ウェーハ外周部を研磨パッドから逃
れる方向へ弾性変形させることにより、ウェーハ外周部
の過研磨を緩和し、積層研磨パッドの効果を十分に発揮
させることができるのである。これは以下の第2実施例
にも共通する。
【0035】[第2実施例]図5は本発明の第2実施例
におけるウェーハ保持ヘッド32を示す断面図である。
この第2実施例は、第1実施例のようなフローティング
式ではなく、より構造が単純なテンプレート式の研磨ヘ
ッドに本発明を適用した例である。なお、第1実施例と
同一構成の要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】この実施例のウェーハ保持ヘッド32で
は、シャフト72の下端に直接、円盤状のキャリア70
が水平に固定されている。このキャリア70の外径はウ
ェーハWよりも大きく、その下面(ウェーハ貼付面)に
はウェーハ付着シートSを介してウェーハWが同心に付
着されるようになっている。キャリア70の下面の、ウ
ェーハWの外周部と対向する位置には、円環状の凹部7
4が同心に形成されている。これにより、図6に示すよ
うに、ウェーハWの外周縁から半径方向内方に向けて一
定幅A2のウェーハ外周部は、キャリア70により支持
されておらず、凹部74内へ向けて弾性変形可能とされ
ている。幅A2はウェーハの弾性変形可能領域の幅を示
すものであり、例えばウェーハ付着シートSの外周縁が
凹部74の内周縁よりも内周側に位置する場合には、幅
A2はウェーハ付着シートSの外周縁からウェーハWの
外周縁までとなる。幅A2の値は、第1実施例と同様に
設定されていることが望ましい。
【0037】また、キャリア70の下面には、凹部74
よりも外周側の部分に、テンプレート76が固定されて
いる。このテンプレート76は、キャリア70と同軸な
円環板状をなし、その内径はウェーハWよりも若干大き
く形成されている。テンプレート76の肉厚はウェーハ
付着シートSの厚さよりも大きく、かつ、ウェーハ付着
シートSの厚さとウェーハWの厚さを合計した厚さより
は小さくされている。これにより、研磨中はテンプレー
ト76がウェーハWの外周縁を押さえてキャリア70か
らウェーハWがはみ出さないように保持しつつ、テンプ
レート76は研磨パッド24に当接しない。
【0038】研磨中でのウェーハWの外周部の状態を図
6に示す。キャリア70からの押圧力によりウェーハW
は研磨パッド24に若干沈み込むため、凹部74が形成
されていない従来のウェーハ保持ヘッドでは、ウェーハ
外周部によって常に研磨パッドを急激に押し下げること
になり、ウェーハ外周部ではウェーハ中央部よりも研磨
パッドとの当接圧力が大きくなる。さらに、ウェーハ外
周部には新たなスラリーが供給されやすいため、ウェー
ハ外周部では過研磨が起きやすい。
【0039】これに対し、この実施例では、凹部74を
形成したことによりウェーハ外周部の幅A2の領域が厚
さ方向へ弾性変形可能にされているので、ウェーハ外周
部が研磨パッド24から逃れる方向へ弾性変形し、ウェ
ーハ外周部における研磨パッド24との当接圧力がほぼ
均一化される。したがって、ウェーハ外周部における過
研磨を緩和することができ、ウェーハWの研磨量均一性
を高めることが可能である。
【0040】なお、本発明は上記2種の実施例に限定さ
れるものではなく、従来より公知の様々なウェーハ研磨
装置に適用することが可能である。また、前記各実施例
ではウェーハ保持ヘッド32を上、プラテン22を下に
配置した構成であったが、これに限定されず、上下関係
を逆にしてもよいし、横倒しした配置状態にしてもよ
い。
【0041】[実 験]図3に示すウェーハ保持ヘッド
32を具備した研磨装置(実験例1,2)を実際に作成
してウェーハ研磨試験を行い、研磨後のウェーハの研磨
量均一性を従来装置(比較例)と比較した。実験例1,
2および比較例はウェーハ貼付面の外径のみが互いに異
なり、他は全て共通とした。各装置のウェーハ貼付面の
外径は以下の通りである。 実験例1:146.0mm(ウェーハ直径−4.0m
m) 実験例2:149.0mm(ウェーハ直径−1.0m
m) 比較例 :150.6mm(ウェーハ直径より大きい)
【0042】研磨条件は以下の通りである。 ウェーハ:厚さ1.5μmのT−SiO2 膜を形成した
シリコンウェーハ ウェーハ直径:6インチ(150.0mm) ウェーハ厚さ:625μm 研磨目標:SiO2 膜を厚さ0.4μm(4000オン
グストローム)研磨 研磨パッド:積層研磨パッド(シリカスラリー使用) 研磨圧力:7psi(210g/cm2) プラテン回転数:25回転/min
【0043】研磨後のウェーハについて、SiO2 膜の
厚さを面内49点で測定し、49点における平均研磨量
を算出すると共に、ウェーハ外周から3mmの線より内
側領域の各測定点での研磨量と平均研磨量とのずれ量の
標準偏差を計算した。その結果を以下に示す。なお、
「相対化値」は同一面内における(最大研磨量−最小研
磨量)/(最大研磨量+最小研磨量)を示している。
【0044】 平均厚さ(オンク゛ストローム) 標準偏差 相対化値 実験例1:3996.3 3.176% 8.130% 実験例2:4462.7 6.267% 15.836% 比較例 :4499.3 6.784% 16.450%
【0045】上記のように、本発明に係る実験例1,2
では、比較例に比べて研磨量均一性が改善された。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るウェ
ーハ研磨装置および研磨方法では、ウェーハ保持ヘッド
により、ウェーハの外周部がウェーハ厚さ方向へ弾性変
形可能な状態でウェーハを保持しつつ研磨を行うので、
ウェーハの外周部において研磨パッドとの当接圧力が相
対的に高くなると、その当接圧力に応じてウェーハ外周
部が研磨パッドから逃れる方向へ弾性変形し、ウェーハ
外周部の過研磨が緩和される。したがって、ウェーハの
研磨量を均一化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェーハ研磨装置の第1実施例を
示す正面図である。
【図2】同装置のウェーハ保持ヘッドとプラテンの配置
状態を示す平面図である。
【図3】第1実施例におけるウェーハ保持ヘッドを示す
断面図である。
【図4】図3の要部の拡大図である。
【図5】本発明の第2実施例におけるウェーハ保持ヘッ
ドを示す断面図である。
【図6】図5の要部の拡大図である。
【図7】従来のウェーハ研磨装置のウェーハ保持ヘッド
を示す断面図である。
【図8】従来の装置の問題点を示す概略図である。
【符号の説明】
22 プラテン 24 研磨パッド 30 カルーセル(ヘッド駆動機構) 32 ウェーハ保持ヘッド 34 ヘッド本体 44 ダイヤフラム 46,70 キャリア 46A,74 凹部 50 リテーナリング 76 テンプレート A1,A2 ウェーハ外周部の弾性変形可能領域 T 波打ち変形部 S ウェーハ付着シート W ウェーハ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハの一面を保持して前記研磨パッ
    ドにウェーハの他面を当接させる1または2以上のウェ
    ーハ保持ヘッドと、これらウェーハ保持ヘッドを駆動す
    ることにより前記研磨パッドでウェーハの前記他面を研
    磨するヘッド駆動機構とを具備し、 前記ウェーハ保持ヘッドは、ウェーハの外周部がウェー
    ハ厚さ方向へ弾性変形可能な状態でウェーハの前記一面
    を保持可能とされていることを特徴とするウェーハ研磨
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ウェーハ保持ヘッドはキャリアを具
    備し、このキャリヤは、研磨時にウェーハの前記一面が
    張り付けられるウェーハ貼付面を有し、このウェーハ貼
    付面には、ウェーハの外周部と対応する箇所の全周に亙
    って凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のウェーハ研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記凹部はウェーハと同軸な円環状に形
    成され、これにより前記ウェーハ貼付面は、ウェーハ外
    周縁からウェーハ直径の4%未満であるウェーハ外周部
    を支持しないように構成されていることを特徴とする請
    求項2記載のウェーハ研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記ウェーハ保持ヘッドはキャリアを具
    備し、このキャリヤは、研磨時にウェーハの前記一面が
    張り付けられるウェーハ貼付面を有し、このウェーハ貼
    付面の直径は、ウェーハの直径よりも小さいことを特徴
    とする請求項1記載のウェーハ研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記ウェーハ貼付面の直径は、ウェーハ
    の直径よりも8%未満小さいことを特徴とする請求項2
    記載のウェーハ研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記ウェーハ保持ヘッドは、前記キャリ
    アの外周に同心状に配置されたリテーナリングを有し、
    このリテーナリングはヘッド軸線方向に変位可能とさ
    れ、研磨時には研磨パッドに当接するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    ウェーハ研磨装置。
  7. 【請求項7】 前記キャリアには、ウェーハを包囲する
    テンプレートが一体的に設けられていることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のウェーハ研磨装置。
  8. 【請求項8】 表面に研磨パッドが貼付されたプラテン
    と、研磨すべきウェーハを保持して前記研磨パッドにウ
    ェーハを当接させる1または2以上のウェーハ保持ヘッ
    ドとを用意し、 前記ウェーハ保持ヘッドに、ウェーハの外周部がウェー
    ハ厚さ方向へ弾性変形可能な状態でウェーハの一面を保
    持させたうえ、 前記ウェーハ保持ヘッドに保持されたウェーハの他面を
    前記研磨パッドに当接させ、前記ウェーハ保持ヘッドを
    前記プラテンに対し相対運動させることにより前記研磨
    パッドによりウェーハ他面を研磨することを特徴とする
    ウェーハ研磨方法。
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