JPH08257835A - 摺動部材の面取り方法 - Google Patents

摺動部材の面取り方法

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JPH08257835A
JPH08257835A JP7189095A JP7189095A JPH08257835A JP H08257835 A JPH08257835 A JP H08257835A JP 7189095 A JP7189095 A JP 7189095A JP 7189095 A JP7189095 A JP 7189095A JP H08257835 A JPH08257835 A JP H08257835A
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JP
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cutting
cutting tool
chamfering
base material
sliding
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Application number
JP7189095A
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English (en)
Inventor
Shogo Muramatsu
省吾 村松
Yasuaki Nagao
靖明 長尾
Manabu Sugiura
学 杉浦
Eiji Tokunaga
英二 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶射層を設けた摺動部材に面取りをする際に
発生するばりを摺動に影響を与えないようにしかつ切削
のみにより面取りを行う。 【構成】 第1の切削工具(11)により溶射摺動層を
表面(20s)から基材(10)方向に切削し、第2の
切削工具(12)により基材(10)の端面から溶射摺
動層(20)方向に切削し、第1の切削工具(11)に
よる第1切削面(11s)と第2の切削工具(12)に
よる第2切削面(12s)との交線(Xi )を、溶射摺
動層表面における面取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材
及び溶射摺動層の端面における面取り基準位置(P2 ±
ΔC)を結ぶ円弧内に位置するように定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶射摺動層と基材から
なる摺動部材の面取り方法に関するものであり、さらに
詳しく述べるならば斜板式コンプレッサーの斜板のよう
にシューと溶射摺動層面で摺動しかつ溶射摺動層と基材
の端面でピストンと摺動する部材の面取り方法に関する
ものである。特に、本発明は基材として鉄鋼、鋳鉄、鋳
鋼、アルミニウムなどの一般的構造材料に溶射法により
基材よりも軟質な表面溶射摺動層を設けた摺動部材の面
取り法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】面取りは、各種機器の摺動部品に摺動相
手材との円滑な摺動のために施されており、その方法は
図1〜3に大別される。図1(a)に示す方法はC面取
りと称される方法に関し、被加工材1のエッジを面取り
バイト2で所定の幅wで削り落とす。図1(b)に示す
方法は所定の面取り幅で通常のバイト3により面取りを
行う方法であって、平面側から垂直面側にバイト3によ
り切削を行う。もし面取り幅が小さいと摺動相手材が摺
動部品のエッジと干渉して、この結果機器の性能不安定
や破壊の危険を内在する異常運動が起こるので、面取り
幅Wはこのような不都合を招かないように定められる。
【0003】図2はRバイト4で基材1に湾曲面取りを
行う方法を図解している。
【0003】図3は、ベルトサンダ−5で基材1を研磨
することにより湾曲面取りを行う方法を図解している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1(a)に示す面取
りバイト2を使用する方法では新たに形成されたエッジ
1eに約10μm程度の微小なばりが形成される。この
ばりは特に硬い場合、摺動面1cに現れるとやはり摺動
部材の特性に悪影響を及ぼす。したがって、面取りバイ
ト2による加工後に再び研磨等をする必要が生じる。通
常のバイト3(図1(b))を使用する場合、摺動面1
cにばり1aが現れないように加工方向を選択すると、
ばりによる悪影響を少なくすることができる。
【0005】次に、Rバイト4(図2)にてエッジを面
取りするとRバイト4の両端にばり1aが形成され、や
はり相手材との摺動の際に焼付きを招く。これに対して
ベルトサンダー5(図3)による面取りではばりや欠け
の発生は起こらないが、寸法精度が劣るとの欠点があ
る。
【0006】ところで溶射面は引掻きに対して比較的脆
いために、斜板鉄基材の鉄加工用バイトにより溶射層を
面取り加工すると、摺動に適した滑らかな仕上面が溶射
層で得られない。溶射基材がアルミニウムの場合にも同
様にアルミニウム加工用バイトは溶射層を欠けにより粗
面化する。又逆に軟質の溶射面加工に適するバイトによ
り硬質の鉄系斜板を加工すると、鉄系基材加工時にバイ
トが欠けたり、バイトの寿命が短くなる問題が生ずる。
従って、単一のバイトにより基材と溶射摺動層を加工す
ると、バイト又は摺動面に不具合を生じる。さらに、単
一のバイトにより加工すると摺動面にばりが形成され易
く、そのばりが原因となって斜板式コンプレッサーの運
転時に焼付が発生する等の問題を生じる。
【0007】したがって、本発明は、摺動部材の基材に
溶射により基材とは異種材料の表面層を形成した表面処
理部材を面取りする方法において、ばりや、表面層の欠
け、剥離などによる摺動特性の悪影響を避けることがで
きる面取り方法を提供することを目的とする。
【0008】上記目的を達成する際に、切削の品質、能
率及び切削コストの観点から、下記事項を重視して面取
り方法を工夫することが重要である。 (1)NC切削による機械加工で面取りを行う。 (2)摺動部材の厚み精度と異種材料表面層の粗さを所
定のものにするために切削する工具と、摺動部材の幅も
しくは直径精度と摺動部材の端面の粗さを所定のものに
するために基材と表面層を切削する工具とにより面取り
を行う。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、基材と
溶射摺動層とからなる摺動部材を切削により面取りする
方法において、第1の切削工具により前記溶射摺動層を
表面から基材方向に切削し、第1の切削工具とは異なる
第2の切削工具により基材の端面から溶射摺動層方向に
切削し、第1の切削工具による第1切削面と第2の切削
工具による第2切削面との交線(Xi )を、溶射摺動層
表面における面取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材と溶
射摺動層の端面における面取り基準位置(P2 ±ΔC)
を結ぶ円弧内に位置するように定めたことを特徴とする
摺動部材の面取り方法であり、また、本発明の第2は、
基材と溶射摺動層とからなる摺動部材を切削により面取
りする方法において、第1の切削工具により前記溶射摺
動層を表面から基材方向に切削し、次に、第1の切削工
具とは異なる第2の切削工具により溶射摺動層から基材
まで切削し、第1の切削工具による第1切削面と第2の
切削工具による第2切削面との交線(Xi )を、溶射摺
動層表面における面取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材
と溶射摺動層の端面における面取り基準位置(P2 ±Δ
C)を結ぶ円弧内に位置するように定めたことを特徴と
する摺動部材の面取り方法である。
【0010】本発明において「ばり」とは、切削工具が
被加工物の端面において被加工物から離れるときに切削
工具の運動に追随して端面から分離されずにはみ出した
余剰材料を意味する。本発明の第1は第1の切削工具と
第2の切削工具の切削方向が逆方向であり、一方、本発
明の第2は第1の切削工具と第2の切削工具の切削方向
が同じ方向である点で相違している。以下、本発明の構
成を詳しく説明する。
【0011】本発明において基材に施される表面層は摺
動特性を基材よりも本質的に改良するために、なじみ
性、低摩擦性、潤滑性、耐摩耗性などを有する、摺動相
手材とは異種材料を溶射したものである。表面層は例え
ば、銅−スズ−鉛合金材料、アルミニウム合金材料であ
る。一方、基材は強度を有し、素材自体や加工コストが
安価な工業材料であって、通常鉄鋼、鋳鉄、アルミニウ
ム等よりなる。
【0012】さらに、本発明方法が加工対象とする摺動
部材は、斜板コンプレッサーの斜板とシュー、ベーンコ
ンプレッサのベーン、電磁クラッチのクラッチ板等各種
機器の部品である。以下の説明では斜板式コンプレッサ
ーの斜板基材が鉄であり、表面層が銅−鉛合金溶射層の
例について具体的に説明する。この場合、溶射層の切削
用刃物はダイヤモンドであり、また基材の鉄切削用工具
は超硬が好ましい。
【0013】図4は第1発明に係る面取り方法の説明図
である。図4(a)は基材10に溶射層20を被着形成
した模式的断面図である。溶射層20の厚み(t)は通
常50〜500μmの範囲である。図4(b)に示すよ
うに、溶射層加工用刃物即ち第1の切削工具11により
溶射層20の表面を直線切削して所定の厚み及び粗さに
仕上げ、その後連続してC1 点を中心とする半径R1 で
溶射層20を基材10との接合面露出部20a迄切削す
る。この切削加工によると接合面露出部20aにばりが
発生する。
【0014】続いてあるいは事前に、基材加工用刃物即
ち第2の切削工具12により基材10の端面を直線切削
して所定の寸法及び粗さに仕上げ、その後連続してC2
点を中心とする半径R2 で基材10と溶射層20を切削
する。なお、以下の説明では切削順序が第1、第2切削
工具によるものとする。すると2回目の切削により接合
面露出部20aがばりとともに削り落される。さらに溶
射層20も僅かに削り落とされる。なお、上述のように
第1の切削工具11が被加工材を接合面露出部20aで
離れるようにNCプログラムを作ることは容易ではない
ので,以下の説明では、図5に示すように第1の切削工
具の切削面11sと第2の切削工具の切削面12sは溶
射層内で交差するか、あるいは基材内で交差するものと
して説明する。この交線Xiでは数μm程度での極めて
小さいばりが形成される。
【0015】図6、7は面取り曲線を示す図である。C
1 ,C2 は基準面取り幅であり、摺動部材のエッジをC
1 ,C2 で削り落とす必要があることを示す。C1 ,C
2 の起点をそれぞれP1 ,P2 で示す。一般にカーエア
コン用斜板の場合C1 ,C2=0.5mmである。一
方、ΔCは切削加工の精度や適用機器の性能考慮して許
容される面取り幅の精度である。上記斜板の場合ΔC=
0.01mmである。面取りはC1 ±ΔC,C2 ±ΔC
の幅で行う必要がある。また面取りはこの幅を満足する
他にP1 ,P2 を基準とし±ΔCのずれを許容する位置
を結ぶ任意の円弧L1 ,L2 (図6)あるいは任意の直
線L3 ,L4 (図7)(以下L1 ,L2 ,L3 ,L4 等
を「ばり取り必要線」と言う)より外側に出ない線で行
う必要がある。もしばり取り面がばり取り必要線より外
側に出ると、摺動面が摩耗したとき等に摺動部材と相手
材の干渉が起こり好ましくない。
【0016】ところで、ばり取り必要線より、図5の交
線Xi で形成される微小ばりが外側に出ないならば、ば
り自体はない方がよいが、相手材との干渉などを招かな
いから、許容される。したがって本発明においては交線
Xi の位置を、摺動面における面取り基準位置(P1 ±
ΔC)と基材及び溶射層の端面における面取り基準位置
(P2 ±ΔC)を結ぶ円弧内に位置するように定めた。
【0017】再び図5に戻って、溶射層20の曲率半径
R1 と基材10の曲率半径R2 の関係は、R1 =R2 ,
R1 >R2 ,R1 <R2 の何れでも良い。溶射層20の
曲率半径の中心C1 と基材10の曲率半径の中心C2 を
図示のようにずらすと、必ず交線X1 が生じる。これに
対して交線が発生しないように切削するかあるいは交線
Xi の交差角度θが極めて小さくなるように第2の切削
工具12で切削すると、第2の工具の切削面12sが第
1の切削工具の切削面11sを倣うことになり、許容範
囲外にばりが発生する可能性があり、好ましくない。
【0018】交線Xiがばり取り必要線内に位置するな
らば、図8に実線で示すように第1の工具による切削線
11sを途中から直線にすることができる。また、交線
Xiは、ばり取り必要線内に位置しているならば、実線
で示すように溶射層20内に位置してもよく(Xi )あ
るいは点線で示すように基材10内に位置してもよい
(Xi ′) 。ただしこの位置Xi 及びXi ′が溶射摺動
層と基材の界面から著しく離れると、第1の切削工具が
基材10をまた第2の切削工具が溶射層20を切削する
長さが長くなり、さらに第2の切削工具が溶射層20を
基材から剥離する力が大きくなり、好ましくない。具体
的には、交線Xi の前記界面からの距離(d)は溶射摺
動層の厚みtの1/5以下(d≦t/5),及び前記交
線Xi ′の前記界面からの距離(d)は溶射摺動層の厚
みtの1/4以下(d≦t/4)であることが好まし
い。
【0019】第2発明が、第1発明と共通する点は説明
を省略し相違する点のみを以下図9を参照して説明す
る。この発明法では第2の切削工具の切削方向が溶射層
20から基材10の方向である。したがって、溶射層2
0は基材に圧縮されるので剥離などのおそれがない。ま
た、任意の点10kにおいて第2工具の切削面12sを
曲線から直線に切り替え、直線12s′を連続切削す
る。この曲線12sと直線12s′の2段連続切削によ
り、ばり取りと摺動部材の幅方向の寸法精度仕上げとを
達成することができる。
【0020】第2発明において、交線Xi の前記界面か
らの距離(d)は溶射摺動層の厚みtの1/4以下(d
≦t/4),及び前記交線Xi ′の前記界面からの距離
(d)は溶射摺動層の厚みtの1/3以下(d≦t/
3)であることが好ましい。
【0021】
【作用】本発明に係る第1の方法及び第2の方法とも溶
射摺動層と基材に別々の工具を使用することによりばり
取り面の粗さ、無欠陥品質等の面で優れた成果を得るこ
とができる。同様にこれら工具の切削面が交差する線X
i をばり取り必要面より内側とすることにより、交差線
で発生する可能性がある微小ばりが摺動に影響しないよ
うにすることができる。
【0022】第1の方法では、切削工具が被加工材を離
れる点20k (図5参照)でばりが発生する可能性があ
るが、この点20k は第2の切削工具で除去されるので
ばりはまったく問題にならない。切削順序が逆の場合は
ばりは第1の工具で除去される。 同様に第2の方法で
も第1の切削工具が溶射摺動層から離れる点20k(図
9参照)にてばりが発生するが、第2の切削工具がばり
とともに斜線の部分を削り落とす。第2の切削工具が被
加工材を離れる点は基材10の底面エッジ部であるため
に、ここに発生するばりは摺動特性に全く影響がない。
【0023】アルミニウムもしくは銅系溶射材料からな
る溶射摺動層(請求項7)は切削による割れ、ばり等が
起こり易くまた溶射時の急冷凝固によりアルミニウム系
材料ではHv=100以上に、また銅系材料ではHv=
140以上に硬化しているためにばりが相手材を急激に
摩耗させ、その結果焼付が起こり易い。よってこれらの
材料に本発明法を適用する利点は特に大である。以下、
実施例により本発明を詳しく説明する。
【0024】
【実施例】鋳鉄(FCD70)基材に厚みが200μm
で銅−鉛系溶射材料(Pb含有量7〜9重量%)を溶射
した斜板の面取りを行った。
【0025】実施例1 図5において、R1 =0.8mm,R2 =0.8mm,
C1 とC2 の間隔=0.5mm、第1の切削工具の切削
線速度は740m/min,第2の切削工具の切削線速
度は740m/minとなるようにNC切削機のプログ
ラムを設定した。また、第1の工具には、材質−ダイヤ
モンド、すくい角5°,逃げ角10°のバイトを使用し
た。第2の工具には、材質−超硬、すくい角5°、逃げ
角10°のバイトを使用した。以上の条件で切削を行っ
た10個の斜板をそれぞれ同じ型式の斜板式コンプレッ
サーに組み込み、運転したところ運転中に異常は認めら
れなかった。
【0027】実施例2 図9において、R1 =0.8mm,R2 =0.8mm,
C1 とC2 の間隔=0.5mm、第1の切削工具の切削
線速度は740m/min,第2の切削工具の切削線速
度は740m/minとなるようにNC切削機のプログ
ラムを設定した。また、第1の工具には、材質ダイヤモ
ンド、すくい角5°,逃げ角10°のバイトを使用し
た。第2の工具には、材質−超硬、すくい角5°、逃げ
角10°のバイトを使用した。以上の条件で切削を行っ
た10個の斜板をそれぞれ同じ型式の斜板式コンプレッ
サーに組み込み、運転したところ運転中に異常は認めら
れなかった。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
摺動特性に重大な影響を及ぼすばりを研削に依らず切削
だけで無害化することができる。したがって、本発明は
溶射摺動部材の性能を安定化させ、溶射摺動層の本来の
材料特性を発揮させるために非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】C面取り法を説明する図(a)及び通常バイト
で面取りする方法を説明する図(b)である。
【図2】Rバイトで面取りする方法を説明する図であ
る。
【図3】ベルトサンダーで面取りする方法を説明する図
である。
【図4】本発明の第1の方法で面取りする方法を説明す
る図である。
【図5】本発明の第1の方法により形成される面取り線
の説明図である。
【図6】面取り線の説明図である。
【図7】面取り線の説明図である。
【図8】本発明の第1の方法により形成される面取り線
の説明図である。
【図9】本発明の第2の方法により形成される面取り線
の説明図である。
【符号の説明】
1 被加工材 2 面取りバイト 3 バイト 4 Rバイト 5 ベルトサンダー 10 基材 11 第1の切削工具 11s 第1の切削工具の切削面 12 第2の切削工具 12s 第2の切削工具の切削面 20 溶射層 20s 摺動面 Xi 第1の切削工具の切削面と第2の切削工具の切削
面の交線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、基材と
溶射摺動層とからなる摺動部材を切削により面取りする
方法において、第1の切削工具により前記溶射摺動層を
表面から基材方向に切削し、第1の切削工具とは異なる
第2の切削工具により基材の端面から溶射摺動層方向に
切削し、第1の切削工具による第1切削面と第2の切削
工具による第2切削面との交線(Xi )を、溶射摺動層
表面における面取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材と溶
射摺動層の端面における面取り基準位置(P2 ±ΔC)
を結ぶ円弧内に位置するように定めたことを特徴とする
摺動部材の面取り方法であり、また、本発明の第2は、
基材と溶射摺動層とからなる摺動部材を切削により面取
りする方法において、第1の切削工具により前記溶射摺
動層を表面から基材方向に切削し、次に、第1の切削工
具とは異なる第2の切削工具により溶射摺動層から基材
まで切削し、第1の切削工具による第1切削面と第2の
切削工具による第2切削面との交線(Xi )を、溶射摺
動層表面における面取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材
と溶射摺動層の端面における面取り基準位置(P2 ±Δ
C)を結ぶ円弧内に位置するように定めたことを特徴と
する摺動部材の面取り方法である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】図6、7は面取り曲線を示す図である。C
1 ,C2 は基準面取り幅であり、摺動部材のエッジをC
1 ,C2 で削り落とす必要があることを示す。C1 ,C
2 の起点をそれぞれP1 ,P2 で示す。一般にカーエア
コン用斜板の場合C1 ,C2=0.5mmである。一
方、ΔCは切削加工の精度や適用機器の性能考慮して許
容される面取り幅の精度である。上記斜板の場合ΔC=
0.01mmである。面取りはC1 ±ΔC,C2 ±ΔC
の幅で行う必要がある。また面取りはこの幅を満足する
他にP1 ,P2 を基準とし±ΔCのずれを許容する位置
を結ぶ任意の円弧L1 ,L2 (図6)あるいは任意の直
線L3 ,L4 (図7)(以下L1 ,L2 ,L3 ,L4
を「ばり取り必要線」と言う)より外側に出ない線で行
う必要がある。もしばり取り面がばり取り必要線より外
側に出ると、摺動面が摩耗したとき等に摺動部材と相手
材の干渉が起こり好ましくない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】ところで、ばり取り必要線より、図5の交
線Xi で形成される微小ばりが外側に出ないならば、ば
り自体はない方がよいが、相手材との干渉などを招かな
いから、許容される。したがって本発明においては交線
i の位置を、摺動面における面取り基準位置(P1 ±
ΔC)と基材及び溶射層の端面における面取り基準位置
(P2 ±ΔC)を結ぶ円弧内に位置するように定めた。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】再び図5に戻って、溶射層20の曲率半径
1 と基材10の曲率半径R2 の関係は、R1 =R2
1 >R2 ,R1 <R2 の何れでも良い。溶射層20の
曲率半径の中心C1 と基材10の曲率半径の中心C2
図示のようにずらすと、必ず交線X1 が生じる。これに
対して交線が発生しないように切削するかあるいは交線
i の交差角度θが極めて小さくなるように第2の切削
工具12で切削すると、第2の工具の切削面12sが第
1の切削工具の切削面11sを倣うことになり、許容範
囲内にばりが発生する可能性があり、好ましくない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 学 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 徳永 英二 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と溶射摺動層とからなる摺動部材を
    切削により面取りする方法において、 第1の切削工具により前記溶射摺動層を表面から基材方
    向に切削し、第1の切削工具とは異なる第2の切削工具
    により基材の端面から溶射摺動層方向に切削し、第1の
    切削工具による第1切削面と第2の切削工具による第2
    切削面との交線(Xi )を、溶射摺動層表面における面
    取り基準位置(P1 ±ΔC)と基材及び溶射摺動層の端
    面における面取り基準位置(P2 ±ΔC)を結ぶ円弧内
    に位置するように定めたことを特徴とする摺動部材の面
    取り方法。
  2. 【請求項2】 前記交線(Xi )が前記溶射摺動層内に
    位置することを特徴とする請求項1記載の摺動部材の面
    取り方法。
  3. 【請求項3】 前記交線(Xi )が前記基材内に位置す
    ることを特徴とする請求項1記載の摺動部材の面取り方
    法。
  4. 【請求項4】 基材と溶射摺動層とからなる摺動部材を
    切削により面取りする方法において、 第1の切削工具により前記溶射摺動層を表面から基材方
    向に切削し、次に、第1の切削工具とは異なる第2の切
    削工具により溶射摺動層から基材まで切削し、第1の切
    削工具による第1切削面と第2の切削工具による第2切
    削面との交線(Xi )を、溶射摺動層表面における面取
    り基準位置(P1 ±ΔC)と基材及び溶射摺動層の端面
    における面取り基準位置(P2 ±ΔC)を結ぶ円弧内に
    位置するように定めたことを特徴とする摺動部材の面取
    り方法。
  5. 【請求項5】 前記交線(Xi )が前記溶射摺動層内に
    位置することを特徴とする請求項4記載の摺動部材の面
    取り方法。
  6. 【請求項6】 前記交線(Xi )が前記基材内に位置す
    ることを特徴とする請求項5記載の摺動部材の面取り方
    法。
  7. 【請求項7】 溶射摺動層が銅系又はアルミニウム系材
    料からなり、かつ基材が鉄系材料からなることを特徴と
    する請求項1から6までの何れか1項記載の摺動部材の
    面取り方法。
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