JP2002292515A - 等高線切削用エンドミル - Google Patents

等高線切削用エンドミル

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JP2002292515A
JP2002292515A JP2001094667A JP2001094667A JP2002292515A JP 2002292515 A JP2002292515 A JP 2002292515A JP 2001094667 A JP2001094667 A JP 2001094667A JP 2001094667 A JP2001094667 A JP 2001094667A JP 2002292515 A JP2002292515 A JP 2002292515A
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end mill
cutting
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JP2001094667A
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Ryosuke Okanishi
良祐 岡西
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Moldino Tool Engineering Ltd
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Hitachi Tool Engineering Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/54Configuration of the cutting part

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金型等の3次元曲面を有する深彫り加工を行う
ときに、工具突き出し量が大きくても、びびり振動の発
生を抑制できるエンドミルを提供する。 【解決手段】外周刃と底刃とを備えた刃部を有し、これ
ら外周刃と底刃との繋ぎ部に、工具軸心と直交する直線
との勾配がこの底刃の回転中心に向かう勾配と逆向きで
ある逆勾配刃を設けた等高線切削用エンドミルであり、
この逆勾配刃が工具軸心と直交する直線となす角度を5
〜30°とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック金型
等の深彫り加工を等高線切削により加工を行うための、
主として中仕上げ用のエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】金型等の切削加工においては3次元の曲
面加工が要求されるため、従来からボールエンドミルが
使用されてきた。最近では、上記ボールエンドミルに代
えてラジアスエンドミルが使用されてきている。ラジア
スエンドミルは、直角肩削りを行うスクエアエンドミル
と、曲面加工を行うボールエンドミルの中間に位置する
エンドミルである。またラジアスエンドミルは、ボール
エンドミルとスクエアエンドミルの中間的な形状をして
いるため、加工底面の側壁際のコーナR半径に合わせた
形状が選定できること、及びスクエアエンドミルでは不
可能であった曲面加工も行うことができるという長所を
備えている。さらに、ラジアスエンドミルは、ボールエ
ンドミルの欠点である回転中心付近の低速な領域がな
く、精度の高い曲面加工にも用いることができる。この
ため、最近のMC(マシニングセンター)のように主軸
を制御する工作機械やNC制御ソフトウエアの発達によ
り、特にラジアスエンドミルを用いた高回転数による高
速切削加工が広く普及してきている。金型等の3次元曲
面加工を行うラジアスエンドミルについては、その使用
目的等に応じて多数の改善が提案されている。例えば、
本出願人が先に提案した特開平11−90722号公
報、特開平11−216609号公報に記載されている
ラジアスエンドミルの一例を図1、図2に示す。図1に
示すラジアスエンドミル1は、シャンク2の一端部の側
面に外周刃3、該外周刃3の一端部には底刃4を設け、
さらに外周刃3と底刃4との繋ぎ部に円弧状のコーナR
刃5を設けたものである。また、切削加工時の底刃4の
切削抵抗を低減させるために、図2に示すように、底刃
4は工具軸心と直交する線に対して軸心方向に傾斜する
ように角度αの中低勾配を設けている。上記した従来の
ラジアスエンドミル1においては、コーナR刃5のR部
の長さは、一般にこのコーナR部が形成する円の約1/
4円弧とし、また中低勾配の角度αは5°以上に設定し
ている。
【0003】プラスチック射出成形用金型等を製造する
ときには、深彫り加工を行うことが多くある。このよう
な深彫り加工を行うときには、図3に示すようにラジア
スエンドミル1を使用して、等高線切削により被加工物
6に深溝7を切削加工している。深彫り加工を行う際に
等高線切削を採用する理由は、切削工具の使用部分がほ
ぼ一定になるために、安定した切削ができる、切込み量
を小さくして高速切削に対応することができる、等によ
るからである。また、深彫り加工を行うためには、最も
底の部分までを同一の工具で加工するため、溝の深さを
加工できる長い工具突き出し量で最初から加工を行わな
ければならない。長い工具突き出し量で等高線切削によ
る深彫り加工を行う場合には、ラジアスエンドミル1に
びびり振動を発生させずに、安定した高速切削が継続で
きるようにする必要がある。特に、工具径の5倍以上の
深彫り加工を行う場合にはこのような配慮が必要にな
る。この対策としては、切り込み量を更に小さくする、
切削速度や送り速度を下げる等により切削負荷を極力低
減させることが行われている。しかし、このような対策
手段では加工能率が下がるとともに、びびり振動の抑制
等においてもまだ不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにラジアス
エンドミルは、約1/4の円弧のコーナR刃を有してい
る。このため、ラジアスエンドミルを使用して、図4に
示すような金型等の被加工物6を等高線切削により深彫
り加工を行うと、ラジアスエンドミル1にかかる切削応
力Fの水平分力F1は、垂直分力F2より大きくなって
いた。上記のように、深彫り加工は、工具突き出し量が
長い、すなわち長尺のラジアスエンドミル1を使用する
必要がある。従って、切削応力がF1>F2の状態で切
削を継続すると、長尺のラジアスエンドミル1は工具軸
心と直交する方向にびびり振動が生じやすくなり、切削
精度の低下、刃部の破損を招く危険性があった。この理
由をさらに説明すると次のようになる。エンドミルによ
る切削は断続切削であるため、工具の径方向の切削応力
が大きくかつ変動して、工具の撓みが発生し、これによ
り工具にびびり振動が発生するからである。この工具の
撓みは、工具突き出し量の3乗に比例するといわれてい
る。
【0005】本発明は上記従来のエンドミルをさらに改
善し、その目的とするところは、金型等の3次元曲面を
有する深彫り加工、すなわち工具突き出し量が大きい加
工を等高線切削により行うときに、びびり振動の発生を
抑制することができるエンドミルを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周刃と底刃
とを備えた刃部を有し、これら外周刃と底刃との繋ぎ部
に、工具軸心と直交する直線との勾配がこの底刃の回転
中心に向かう勾配と逆向きである逆勾配刃を設けた等高
線切削用エンドミルである。さらに本発明は、この逆勾
配刃が工具軸心と直交する直線となす角度を5〜30°
とした等高線切削用エンドミルである。
【0007】なお、本発明において、上記逆勾配刃の勾
配の向きとは次の通りである。底刃の勾配角、すなわ
ち、中低勾配が工具の最下点を通り工具軸心と直交する
直線に対して反時計回り方向の角度(勾配)であるのに
対し、逆勾配刃の勾配角は、工具の最下点を通り工具軸
心と直交する直線に対して時計回り方向の角度(勾配)
であり、底刃の勾配と逆向きとしたものである。また、
本発明は、上記のような構成のエンドミルにおいて、外
周刃と逆勾配刃との繋ぎ部をR形状の刃で構成した等高
線切削用エンドミルである。さらに本発明は、この逆勾
配刃もR形状の刃で構成してもよい。さらに本発明は、
底刃と逆勾配刃との繋ぎ部をR形状の刃とするとともに
底刃をR形状の刃とし、これら各R形状の刃を滑らかな
R形状で連接した構成にしてもよい。また、本発明は、
上記のような構成のエンドミルにおいて、外周刃の回転
軌跡が工具軸心方向となす角度を5〜25°とした等高
線切削用エンドミルである。さらに、本発明は、上記の
ような構成の外周刃、底刃及び逆勾配刃を備えた刃部を
エンドミルのシャンクまたは首部に焼き嵌め、ろう付
け、あるいは圧入等により一体に接合した等高線切削用
エンドミルである。
【0008】本発明の特徴は、外周刃の端部と底刃との
繋ぎ部に、工具軸心と直交する直線との勾配が底刃の中
低勾配より逆向きである逆勾配刃を設けたことにある。
従来のラジアスエンドミルにはコーナR刃が設けられて
いたが、本発明の構成要件の一つである逆勾配刃は、こ
のコーナR刃をさらに等高線切削に適するように改善し
たものであって、その作用効果は、従来のコーナR刃と
は異なるものである。この逆勾配刃は、工具軸心と直交
する直線との勾配が底刃の中低勾配より逆向きの勾配角
度を有するように形成し、この勾配角度を5〜30°に
することにより逆勾配刃にかかる切削応力を低減させる
とともに、この切削応力の水平分力よりも工具の軸心方
向(垂直方向)の分力を大きくなるようにしたものであ
る。本発明において、上記した逆勾配刃の勾配角度を5
〜30°に限定した理由は、5°未満であると等高線切
削時に逆勾配刃にかかる切削抵抗が増大し、高速切削が
不可能になるのみならず、逆勾配刃の破損を招く危険性
が生じるからである。また、30°を超えると、切削に
関与する切れ刃長さの関連より、切削応力がF1>F2
の状態となり、びびり振動が発生し易くなるためであ
る。また本発明において、外周刃の回転軌跡が工具軸心
方向となす角度を5〜25°に限定した理由は次の通り
である。5°未満であると、例えば、垂直壁面を加工す
る場合、外周刃が被加工物とあたる長さが大きくなって
切削抵抗が増大し、びびり振動の発生の原因になるから
である。一方、25°を超えると、シャンク方向への工
具径の減少が大きくなり、刃部と首部との繋ぎ目に切削
応力が集中し易くなって、工具の折損に至る危険性が生
じ易くなるとともに、外周刃と逆勾配刃との繋ぎ部の強
度が弱くなり、欠損やチッピングが生じ易くなるからで
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図5は本発明の等高線切削用エンドミルの
第1の実施の形態を示す正面図であり、図6は図5の左
側面図でる。図5において、等高線切削用エンドミル8
(以下、エンドミル8という)はシャンク9、テーパ形
状の首部10、首部10の端部に形成された刃部11か
ら構成されている。刃部11は、刃部11の側面外周部
に形成された外周刃12、刃部11の端面に形成された
底刃13、底刃13と外周刃12との繋ぎ部に形成され
た直線状の逆勾配刃14から構成されている。なお、図
5において、テーパ形状の首部10を設けないで、長尺
のシャンク9の一端部に刃部11を形成したエンドミル
8としてもよい。また、図6では底刃13の刃数は2枚
を例示しているが、従来のラジアルエンドミルと同様
に、2〜6枚の底刃13を形成することができる。シャ
ンク9、首部10、刃部11の材質は従来から採用され
ているWC−Co系等の超硬合金製とし、刃部11には
適切な耐摩耗性被覆層を形成する。
【0010】本発明のエンドミル8は、外周刃12と底
刃13との間に逆勾配刃14を形成したことに特徴があ
る。図7に示すように、逆勾配刃14は工具軸心Lと直
交する直線H(または面H)と角度β1をなすように形
成する。同様に、底刃13は回転中心に向かって中低勾
配有し、工具軸心Lと直交する直線Hとは角度αをなし
ているが、逆勾配刃14と中低勾配である底刃13と
は、直線Hとの勾配(傾斜)方向は逆向きに形成してい
る。本発明においては、この逆勾配刃14の直線Hに対
する勾配角度β1は5〜30°に設定する。この逆勾配
刃14の勾配角度β1を5〜30°に設定することによ
り、図8に示すように、エンドミル8により等高線切削
を行っているときの切削応力Fは、(水平分力F1)<
(垂直分力F2)の状態になり、工具軸心Lと直交する
方向へのびびり振動は減少し、精度の高い等高線加工を
行うことができるようになる。
【0011】なお、本発明において、底刃13の中低勾
配の角度αは5°〜20°にすることが望ましい。その
理由は次の通りである。逆勾配刃14と底刃13との繋
ぎ部、すなわち工具の最下点は切削性が劣るため、切り
屑排出性を含む切れ味と強度が必要であり、5°未満で
は被削材との接触が大きく被削材との隙間も小さくなり
切り屑排出性を含む切れ味が劣り、一方、角度αが20
°を超えると強度が劣るからである。また、図6に示す
ように、逆勾配刃14は、底刃13に対して角度γほど
傾斜させるとよい。この理由はエンドミル8はR方向に
回転するので、角度γを設けていると逆勾配刃14全体
が同時に被削材と接触しないでそれだけ時間差が生じる
ため、切削抵抗が安定し、さらに切削抵抗を減少させる
ことができるからである。この傾斜角度γは5°〜30
°にすることが望ましい。また、本発明においては図7
に示すように、外周刃12の回転軌跡が工具軸心L方向
となす角度θは5〜25°になるように、外周刃12を
テーパ形状にする。このように角度θを5〜25°に設
定すると、等高線切削時に外周刃12が被加工物7と接
触する長さが少なくなってエンドミル8にかかる切削抵
抗を減少させることができ、びびり振動の発生をより抑
制することができる。
【0012】続いて本発明の第2の実施の形態を図9に
基づいて説明する。図9に示す実施の形態は、外周刃1
2と逆勾配刃14との繋ぎ部にR形状の切刃15を設け
たものである。このR形状刃15を設けることにより、
図7に示す第1の実施の形態と比べて等高線加工時の切
削抵抗をより減少させ、びびり振動の発生を抑制するこ
とが可能になる。さらにR形状刃15を形成したことに
より、図3に示すような角度が異なる傾斜面K1、K2
を等高線切削により深彫りを行う場合に、この傾斜面の
加工の仕上げ精度をより向上させることができる。ま
た、外周刃12と逆勾配刃14との繋ぎ部における欠損
やチッピング等の異常摩耗を抑制する効果が生じる。
【0013】本発明の第3の実施の形態を図10に示
す。第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態と同様
に、外周刃12と逆勾配刃14との繋ぎ部をR形状刃1
5とし、さらに逆勾配刃14もR形状の刃16にして、
R形状刃15とR形状の逆勾配刃16を滑らかに接続し
たものである。この第3の実施の形態において、本発明
の構成要件の一つであるR形状の逆勾配刃16が工具軸
心と直交する直線Hとなす角度(逆勾配刃の勾配角度)
とは、次の角度のことをいう。すなわち、R形状刃15
とR形状の逆勾配刃16との交点をAとし、R形状の逆
勾配刃16と底刃13との交点をB、すなわち刃部11
の端部の最下点をBとすると、これらの交点AとBとを
結ぶ直線M1が工具軸心Lと直交する直線Hとなす角度
β2のことである。この角度β2が5〜30°になるよ
うにR形状刃15とR形状の逆勾配刃16とを形成する
ようにする。このようなR形状刃15とR形状の逆勾配
刃16とを設けることにより、等高線切削時の切削抵抗
をより減少させ、かつ図8に示す切削応力Fについて、
水平分力F1よりも垂直分力F2の値をより大きくする
ことが可能になり、びびり振動の発生をより抑制するこ
とができるようになる。
【0014】本発明の第4の実施の形態を図11に示
す。第4の実施の形態は、上記第3の実施の形態と同様
に、外周刃12と逆勾配刃14との繋ぎ部をR形状の刃
15とし、逆勾配刃14もR形状の刃16とし、さらに
逆勾配刃14と底刃13との繋ぎをR形状の刃17と
し、さらに底刃13もR形状の刃18にし、これら各R
形状を一つの連続したR形状の刃にしたものである。こ
の第4の実施の形態において、本発明の構成要件の一つ
であるR形状の逆勾配刃16が工具軸心と直交する直線
Hとなす角度(逆勾配刃の勾配角度)とは、次の角度の
ことをいう。すなわち、R形状の逆勾配刃16とR形状
の刃15との交点をAとし、R形状の逆勾配刃16とR
形状の刃17との交点C、すなわち刃部11の端部の最
下点をCとすると、交点AとCとを結ぶ直線M2が工具
軸心Lと直交する直線Hとなす角度β3のことである。
この角度β3が5〜30°になるようにする。この第4
の実施の形態においては、外周刃12の端部から底刃1
3までを連続したR形状刃で構成しているので、図10
に示す第3の実施の形態よりさらに等高線切削時の切削
抵抗を減少させることができ、高速加工により高精度な
等高線加工を行うことが可能になり、びびり振動の発生
もさらに抑制することが可能になる。なお、上記した本
発明の第2〜第4の実施の形態においても、第1の実施
の形態と同様に、外周刃12の回転軌跡が工具軸心L方
向となす角度θは5〜25°になるように、外周刃12
をテーパ形状にする。
【0015】図12は、本発明の第5の実施の形態を示
すもので、突出部19を有する刃部11を別個に製作
し、この突出部19をテーパ形状の首部10の一端部に
形成した孔部20に焼き嵌め、ろう付け、あるいは圧入
等により首部10に一体に接合したものである。このよ
うな構成にすると、刃部11のみをWC−Co系超硬合
金で製作し、シャンク9及び首部10を工具鋼等で製作
することができるので、エンドミルのコスト低減を行う
ことができる。なお、図12に示す第5の実施の形態に
おいて、首部10を設けないで長尺のシャンク9の一端
部に刃部11の突出部19が嵌合する孔部を設け、シャ
ンク9と刃部11とを焼き嵌め、ろう付け、あるいは圧
入等により一体に接合する構成にしてもよい。上記した
本発明の実施の形態は等高線切削について説明したが、
本発明のエンドミルは傾斜切削やヘリカル切削による金
型等の3次元曲面加工にも適用できる。
【0016】
【実施例】(実施例1)図5〜図7に示す第1の本発明
例と、図1、図2に示す従来例であるラジアスエンドミ
ルを製作し、切削状態を確認するとともに、工具寿命の
比較テストを行った。本発明例には勾配角度が20°の
逆勾配刃を設け、従来例には20°の逆勾配刃に相当す
るアール半径0.5mmのコーナR刃を設け、硬さ92
HRAの超微粒子超硬合金製でTiAlNの硬質膜を被
覆し、工具径6mm等、その他の形状を同一にした。そ
して、被加工物の材質をS55C材とし、深さ40m
m、壁面の形状が平面と曲面からなり、各壁面の勾配が
3°と5°のポケット形状の深彫り加工を行った。切削
条件は、回転数6400min−1、送り速度640m
m/min、工具軸方向切り込み0.2mm、工具突き
出し量は工具径の7倍にあたる42mmで、等高線切削
によりミストによるセミドライ加工を行った。
【0017】その結果、従来例であるラジアスエンドミ
ルは、外周刃が被加工物と接触する深さ0.6mmより
ビビリ振動が激しく、深さ6mmですでにコーナR刃に
チッピングが生じており、深さ20mmの加工途中に刃
部と首部の繋ぎ目で折損し、寿命となった。これに対
し、本発明例のエンドミルは、深さ40mmまで、ビビ
リ振動もほとんどなく、安定した切削ができ、正常な工
具摩耗形態であり、まだ切削可能な状態であった。
【0018】(実施例2)次に、前記第1の本発明例に
おいて、逆勾配刃の勾配角度を3°、5°、10°、1
5°、20°、30°、40°に変化させたものを前記
実施例1と同様に製作し、比較テストを行った。全工具
とも、深さ40mmまで加工可能であったが、逆勾配刃
の角度が3°のものは、逆勾配刃のチッピングを含む摩
耗が激しく、深さ30mmを超えたあたりからビビリ振
動が発生し、逆勾配刃の角度が40°のものは、深さ2
mmあたりから振動自体は小さいが振動し始めた。ま
た、逆勾配刃の角度が5°〜30°のものはすべて良好
な切削状態であり、とくに逆勾配刃の角度が15°〜3
0°のものが安定し、良好な切削状態であった。
【0019】(実施例3)次に、前記した本発明の第2
〜4の実施の形態例についても前記テストと同様に製作
し、比較テストを行った。繋ぎ部や逆勾配刃等をR状に
したことにより、切削性が更に良好になり、かつチッピ
ングを抑制でき、更にビビリ振動がない安定した切削が
可能であった。
【0020】
【発明の効果】以上に説明した本発明の等高線切削用エ
ンドミルは、切削加工時に被加工物と外周刃、底刃、逆
勾配刃との当たり長さが短くなるとともに切削応力がF
1<F2となるので、特に金型等の深彫り加工において
ビビリ振動を抑制し、等高線切削により高速、高送り切
削が可能になるとともに、工具寿命の高い工具径が3〜
20mmの小及び中径のエンドミルを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来のラジアスエンドミルの一例を示
す正面図である。
【図2】図2は、図9の刃部の形状を示す部分拡大図で
ある。
【図3】図3は、エンドミルを用いて等高線加工を行う
方法を説明するための説明図である。
【図4】図4は、従来のラジアスエンドミルを用いて等
高線加工を行ったときに、このエンドミルに作用する切
削応力を説明するための説明図である。ときに、エンド
ミルに作用する切削応力を説明するための説明図であ
る。
【図5】図5は、本発明の一実施例を示す正面図であ
る。
【図6】図6は、図1の横側面図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施の形態を示す断面
図であり、刃部の回転軌跡を示す拡大図である。
【図8】図8は、本発明の等高線加工用エンドミルを用
いて等高線加工を行った
【図9】図9は、本発明の第2の実施の形態を示す断面
図であり、刃部の回転軌跡を示す拡大図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施の形態を示す
断面図であり、刃部の回転軌跡を示す拡大図である。
【図11】図11は、本発明の第4の実施の形態を示す
断面図であり、刃部の回転軌跡を示す拡大図である。
【図12】図12は、本発明の第5の実施の形態を示す
正面図である。
【符号の説明】
1 ラジアスエンドミル 2 シャンク 3 外周刃 4 底刃 5 コーナR刃 6 被加工物 7 深溝 8 等高線切削用エンドミル 9 シャンク 10 首部 11 刃部 12 外周刃 13 底刃 14 逆勾配刃 15 R形状刃 16 R形状にした逆勾配刃 17 R形状刃 18 R形状にした底刃 19 突出部 20 孔部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周刃と底刃とを備えた刃部を有し、前記
    外周刃と前記底刃との繋ぎ部に、工具軸心と直交する直
    線との勾配が前記底刃の回転中心に向かう勾配と逆向き
    である逆勾配刃を設けたことを特徴とする等高線切削用
    エンドミル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の等高線切削用エンドミルに
    おいて、前記逆勾配刃が工具軸心と直交する直線となす
    角度を5〜30°としたことを特徴とする等高線切削用
    エンドミル。
  3. 【請求項3】請求項1記載の等高線切削用エンドミルに
    おいて、前記外周刃と前記逆勾配刃との繋ぎ部をR形状
    の刃で構成したことを特徴とする等高線切削用エンドミ
    ル。
  4. 【請求項4】請求項1記載の等高線切削用エンドミルに
    おいて、前記外周刃と前記逆勾配刃との繋ぎ部をR形状
    の刃とし、さらに前記逆勾配刃をR形状の刃で構成した
    ことを特徴とする等高線切削用エンドミル。
  5. 【請求項5】請求項4記載の等高線切削用エンドミルに
    おいて、前記底刃と前記逆勾配刃との繋ぎ部をR形状の
    刃とするとともに前記底刃をR形状の刃とし、これら各
    R形状の刃を滑らかなR形状で連接したことを特徴とす
    る等高線切削用エンドミル。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5記載の等高線切削用エンド
    ミルにおいて、前記外周刃の回転軌跡が工具軸心方向と
    なす角度を5〜25°としたことを特徴とする等高線切
    削用エンドミル。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6記載の等高線切削用エンド
    ミルにおいて、前記外周刃、前記底刃及び前記逆勾配刃
    を備えた刃部をエンドミルのシャンクまたは首部に焼き
    嵌め、ろう付け、あるいは圧入等により一体に接合した
    ことを特徴とする等高線切削用エンドミル。
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