JPH08256716A - 低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物及びその製造方法 - Google Patents
低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH08256716A JPH08256716A JP7063802A JP6380295A JPH08256716A JP H08256716 A JPH08256716 A JP H08256716A JP 7063802 A JP7063802 A JP 7063802A JP 6380295 A JP6380295 A JP 6380295A JP H08256716 A JPH08256716 A JP H08256716A
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- JP
- Japan
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- oil
- emulsion
- sfc
- whipped
- low
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い乳化安定性を有し、ホイップ時にクリー
ミーな食感を与える適度な硬度(ホイップ性)を得るこ
とができ、ホイップ後の保型性、風味、口溶け性に優れ
たホイップクリーム用の低油分水中油型乳化物を提供す
る。 【構成】 SFCが、5℃で70%以上、15℃で40%以
上、20℃で35%以上である油脂を含む乳化物で、その乳
化物の油滴の平均粒子径が0.5 μm 以下である低油分ホ
イップクリーム用水中油型乳化物。
ミーな食感を与える適度な硬度(ホイップ性)を得るこ
とができ、ホイップ後の保型性、風味、口溶け性に優れ
たホイップクリーム用の低油分水中油型乳化物を提供す
る。 【構成】 SFCが、5℃で70%以上、15℃で40%以
上、20℃で35%以上である油脂を含む乳化物で、その乳
化物の油滴の平均粒子径が0.5 μm 以下である低油分ホ
イップクリーム用水中油型乳化物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーキ等のトッピング
やサンド等に用いられるホイップクリーム用の低油分水
中油型乳化物及びその製造方法に関する。更に詳しく
は、高い乳化安定性、ホイップ性、ホイップ後の風味、
口溶け性の改良されたクリームを得ることができるホイ
ップクリーム用の低油分水中油型乳化物及びその製造方
法に関する。
やサンド等に用いられるホイップクリーム用の低油分水
中油型乳化物及びその製造方法に関する。更に詳しく
は、高い乳化安定性、ホイップ性、ホイップ後の風味、
口溶け性の改良されたクリームを得ることができるホイ
ップクリーム用の低油分水中油型乳化物及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食品における嗜好性は、低カロリ
ー化やライトな風味へと変化しており、ホイップクリー
ムにおいても低油分化の要求が高まってきた。従来のホ
イップクリームは、油分が40〜50%のものが殆どであっ
た。これは、それ以下の低油分クリームでは、ホイップ
時にクリーミーな食感を与える適度な硬度を得ることが
できなかったし、ホイップ後の形状を維持することもで
きなかったためである。そこで、これらの問題点を解決
するため、特公昭62−118855号公報では、特定の乳化剤
を選択的に多量加えることが提案されている。また、ホ
イップクリームに含まれるラウリン系の油脂の量及び油
脂のSFC(油脂結晶量)を調整する方法(特開平2−
100646号公報)や、SUS型の対称型トリグリセリドに
富む油脂とラウリン酸系の油脂とを混合し、且つ油脂の
SFCを調整する方法(特開平5−219887号公報)が知
られている。
ー化やライトな風味へと変化しており、ホイップクリー
ムにおいても低油分化の要求が高まってきた。従来のホ
イップクリームは、油分が40〜50%のものが殆どであっ
た。これは、それ以下の低油分クリームでは、ホイップ
時にクリーミーな食感を与える適度な硬度を得ることが
できなかったし、ホイップ後の形状を維持することもで
きなかったためである。そこで、これらの問題点を解決
するため、特公昭62−118855号公報では、特定の乳化剤
を選択的に多量加えることが提案されている。また、ホ
イップクリームに含まれるラウリン系の油脂の量及び油
脂のSFC(油脂結晶量)を調整する方法(特開平2−
100646号公報)や、SUS型の対称型トリグリセリドに
富む油脂とラウリン酸系の油脂とを混合し、且つ油脂の
SFCを調整する方法(特開平5−219887号公報)が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような低油分ホイップクリームには以下のような欠点
がある。即ち、特公昭62−118855号公報の如き特定の乳
化剤を選択的に多量加えられたクリームは、乳化剤由来
の風味を有することとなり、ホイップクリーム本来の風
味が失われてしまう。また、特開平2−100646号公報に
記載のようなSFC範囲のクリームでは、ホイップ後の
保型性に乏しく、また、特開平5−219887号公報に記載
のSUS型油脂を用いると、振盪や攪拌に弱く、製品輸
送時の振動による乳化破壊が起こりやすいことや、ホイ
ップ後の温度変化(ヒートショック)による保型性の悪
化が問題となることが判明した。本発明の目的は、高い
乳化安定性を有し、ホイップ時にクリーミーな食感を与
える適度な硬度(ホイップ性)を得ることができ、ホイ
ップ後の保型性、風味、口溶け性に優れたホイップクリ
ーム用の低油分水中油型乳化物を提供することである。
たような低油分ホイップクリームには以下のような欠点
がある。即ち、特公昭62−118855号公報の如き特定の乳
化剤を選択的に多量加えられたクリームは、乳化剤由来
の風味を有することとなり、ホイップクリーム本来の風
味が失われてしまう。また、特開平2−100646号公報に
記載のようなSFC範囲のクリームでは、ホイップ後の
保型性に乏しく、また、特開平5−219887号公報に記載
のSUS型油脂を用いると、振盪や攪拌に弱く、製品輸
送時の振動による乳化破壊が起こりやすいことや、ホイ
ップ後の温度変化(ヒートショック)による保型性の悪
化が問題となることが判明した。本発明の目的は、高い
乳化安定性を有し、ホイップ時にクリーミーな食感を与
える適度な硬度(ホイップ性)を得ることができ、ホイ
ップ後の保型性、風味、口溶け性に優れたホイップクリ
ーム用の低油分水中油型乳化物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な特性を有するホイップクリーム用の低油分水中油型乳
化物を得るべく、鋭意研究を行った。その結果、特定の
SFCを有する油脂を成分とする乳化物を用い、これを
従来より遙に高い特定の圧力で高圧乳化処理することに
より、従来の方法で得たホイップクリームより、乳化安
定性、ホイップ性等を更に高めたホイップクリーム用の
低油分水中油型乳化物が得られることを見出し、本発明
を完成したものである。即ち本発明は、SFCが、5℃
で70%以上、15℃で40%以上、20℃で35%以上である油
脂を含む乳化物で、その乳化物の油滴の平均粒子径が0.
5 μm 以下である低油分ホイップクリーム用水中油型乳
化物、及びその製造方法に関するものである。
な特性を有するホイップクリーム用の低油分水中油型乳
化物を得るべく、鋭意研究を行った。その結果、特定の
SFCを有する油脂を成分とする乳化物を用い、これを
従来より遙に高い特定の圧力で高圧乳化処理することに
より、従来の方法で得たホイップクリームより、乳化安
定性、ホイップ性等を更に高めたホイップクリーム用の
低油分水中油型乳化物が得られることを見出し、本発明
を完成したものである。即ち本発明は、SFCが、5℃
で70%以上、15℃で40%以上、20℃で35%以上である油
脂を含む乳化物で、その乳化物の油滴の平均粒子径が0.
5 μm 以下である低油分ホイップクリーム用水中油型乳
化物、及びその製造方法に関するものである。
【0005】以下に、本発明のホイップクリーム用低油
分水中油型乳化物について説明する。まず、本発明で用
いられる油脂は、そのSFCが、5℃で70%以上、15℃
で40%以上、20℃で35%以上のものである。更に具体的
には、そのSFCが、5℃で80%以上、15℃で45%以
上、20℃で35%以上のものが好ましく、5℃で85%以
上、15℃で55%以上、20℃で40%以上のものが特に好ま
しい。また、油脂の配合量は、30重量%以下であり、8
〜28重量%が好ましく、10〜25重量%が特に好ましい。
また、本発明で使用される食用油脂は、植物油脂、動物
油脂あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交
換油脂等の中から一種又は二種以上を併用することがで
きる。植物油脂、動物油脂の例としては、大豆油、ナタ
ネ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ
油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、イリッペ
脂、シア脂、カカオ脂、米油、乳脂、魚油、牛脂等を挙
げることができる。これらの油脂のうちでは、大豆油、
ナタネ油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等が
好ましい。
分水中油型乳化物について説明する。まず、本発明で用
いられる油脂は、そのSFCが、5℃で70%以上、15℃
で40%以上、20℃で35%以上のものである。更に具体的
には、そのSFCが、5℃で80%以上、15℃で45%以
上、20℃で35%以上のものが好ましく、5℃で85%以
上、15℃で55%以上、20℃で40%以上のものが特に好ま
しい。また、油脂の配合量は、30重量%以下であり、8
〜28重量%が好ましく、10〜25重量%が特に好ましい。
また、本発明で使用される食用油脂は、植物油脂、動物
油脂あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交
換油脂等の中から一種又は二種以上を併用することがで
きる。植物油脂、動物油脂の例としては、大豆油、ナタ
ネ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ
油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、イリッペ
脂、シア脂、カカオ脂、米油、乳脂、魚油、牛脂等を挙
げることができる。これらの油脂のうちでは、大豆油、
ナタネ油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等が
好ましい。
【0006】また、本発明では、この種の用途に用いら
れる各種原料が適宜使用される。具体的には、生乳、牛
乳、生クリーム等のクリーム、濃縮乳、無糖練乳、加糖
練乳、全脂乳、醗酵乳、バターミルク、全脂粉乳、脱脂
粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白、ガゼイン、
ガゼインナトリウム等の乳蛋白の塩類、水、乳化剤、
糖、糖アルコール、安定剤、フレーバー、エッセンス
類、増粘剤などが挙げられる。乳化剤としては、ショ糖
脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリ
セリン脂肪酸エステル類、レシチン類、ポリグリセロー
ル脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル類等が使用可能である。また、安定剤としては、リ
ン酸(ヘキサメタリン酸、第2リン酸、第1リン酸)や
クエン酸のアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウム等)
等が使用可能である。本発明のホイップクリームにおい
ては、任意成分として糖及び/又は糖アルコールを含ま
せる場合もある。この場合、糖としては一般公知のもの
が使用できるが、例えば、グルコース、ラクトース、マ
ルトース及びシュークロースなどを挙げることができ
る。また糖アルコールとしては、例えば、ソルビトー
ル、マルチトール、マンニトール及びキシリトールなど
を挙げることができる。これらは、一種で用いても良い
し、又は二種以上を併用しても良い。また、フレーバ
ー、エッセンス類としては、例えば、ミルクフレーバ
ー、バニラフレーバー、バニラエッセンスなどを挙げる
ことができる。
れる各種原料が適宜使用される。具体的には、生乳、牛
乳、生クリーム等のクリーム、濃縮乳、無糖練乳、加糖
練乳、全脂乳、醗酵乳、バターミルク、全脂粉乳、脱脂
粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白、ガゼイン、
ガゼインナトリウム等の乳蛋白の塩類、水、乳化剤、
糖、糖アルコール、安定剤、フレーバー、エッセンス
類、増粘剤などが挙げられる。乳化剤としては、ショ糖
脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリ
セリン脂肪酸エステル類、レシチン類、ポリグリセロー
ル脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エス
テル類等が使用可能である。また、安定剤としては、リ
ン酸(ヘキサメタリン酸、第2リン酸、第1リン酸)や
クエン酸のアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウム等)
等が使用可能である。本発明のホイップクリームにおい
ては、任意成分として糖及び/又は糖アルコールを含ま
せる場合もある。この場合、糖としては一般公知のもの
が使用できるが、例えば、グルコース、ラクトース、マ
ルトース及びシュークロースなどを挙げることができ
る。また糖アルコールとしては、例えば、ソルビトー
ル、マルチトール、マンニトール及びキシリトールなど
を挙げることができる。これらは、一種で用いても良い
し、又は二種以上を併用しても良い。また、フレーバ
ー、エッセンス類としては、例えば、ミルクフレーバ
ー、バニラフレーバー、バニラエッセンスなどを挙げる
ことができる。
【0007】次に本発明のホイップクリーム用水中油型
乳化物の製造方法を説明する。先ず、上記の如き特定の
SFC範囲を有する油脂を60〜70℃に昇温後、油性乳化
剤等を添加し溶解して油相を調製する。また、水を60〜
70℃に昇温後、脱脂粉乳、糖、安定剤、乳化剤等を添加
し溶解して水相を調製する。次いで、油相と水相を混合
後、60〜70℃に保温し、3000〜15000rpmで、ホモミキサ
ーで5〜15分間程度の予備乳化し、更にこの予備乳化物
を均質化する。均質化は、例えばホモゲナイザーで50kg
/cm2 程度の圧力の通常の乳化処理により行われる。次
いで、この均質化物を、145 ℃、数秒間の超高温加熱殺
菌する。更に、殺菌後の乳化物を高圧乳化機(例えばナ
ノマイザーLA11型、ナノマイザー社製)で、300 kg
/cm2 以上、好ましくは500 〜3000kg/cm2 、更に好ま
しくは950 〜2000kg/cm2 の乳化圧力で高圧乳化処理
し、次いで冷却、そしてエージングの通常行われる各処
理を行うことにより製造することができる。この高圧乳
化処理により、乳化物の油滴の平均粒子径を0.5 μm 以
下とすることができる。
乳化物の製造方法を説明する。先ず、上記の如き特定の
SFC範囲を有する油脂を60〜70℃に昇温後、油性乳化
剤等を添加し溶解して油相を調製する。また、水を60〜
70℃に昇温後、脱脂粉乳、糖、安定剤、乳化剤等を添加
し溶解して水相を調製する。次いで、油相と水相を混合
後、60〜70℃に保温し、3000〜15000rpmで、ホモミキサ
ーで5〜15分間程度の予備乳化し、更にこの予備乳化物
を均質化する。均質化は、例えばホモゲナイザーで50kg
/cm2 程度の圧力の通常の乳化処理により行われる。次
いで、この均質化物を、145 ℃、数秒間の超高温加熱殺
菌する。更に、殺菌後の乳化物を高圧乳化機(例えばナ
ノマイザーLA11型、ナノマイザー社製)で、300 kg
/cm2 以上、好ましくは500 〜3000kg/cm2 、更に好ま
しくは950 〜2000kg/cm2 の乳化圧力で高圧乳化処理
し、次いで冷却、そしてエージングの通常行われる各処
理を行うことにより製造することができる。この高圧乳
化処理により、乳化物の油滴の平均粒子径を0.5 μm 以
下とすることができる。
【0008】
【実施例】以下に、実施例および比較例を用いて本発明
を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を
制限するものではない。なお、実施例中の「%」は、
「重量%」を意味する。 実施例1〜4 表1に示す配合の油相(油性液)と水相(水性液)とを
混合し、予備乳化を行った。得られた予備乳化物を65℃
においてホモジナイザーで均質化(50kg/cm2)処理を
行った。次いで、得られた乳化物をUHT殺菌機(145
℃、3秒、岩井機械工業(株)製)を用いて滅菌処理を
行い、その後殺菌後の乳化物を高圧乳化機(ナノマイザ
ーLA11型、ナノマイザー社製)で、表1に示す乳化
圧力で高圧乳化処理した。得られた乳化物を5℃まで冷
却し、充填後、一昼夜5℃でエージングして本発明に従
う低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物を調製し
た。得られた水中油型乳化物をホイップしてホイップド
クリームを作り、各種の評価を行った。結果を表1に示
す。
を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を
制限するものではない。なお、実施例中の「%」は、
「重量%」を意味する。 実施例1〜4 表1に示す配合の油相(油性液)と水相(水性液)とを
混合し、予備乳化を行った。得られた予備乳化物を65℃
においてホモジナイザーで均質化(50kg/cm2)処理を
行った。次いで、得られた乳化物をUHT殺菌機(145
℃、3秒、岩井機械工業(株)製)を用いて滅菌処理を
行い、その後殺菌後の乳化物を高圧乳化機(ナノマイザ
ーLA11型、ナノマイザー社製)で、表1に示す乳化
圧力で高圧乳化処理した。得られた乳化物を5℃まで冷
却し、充填後、一昼夜5℃でエージングして本発明に従
う低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物を調製し
た。得られた水中油型乳化物をホイップしてホイップド
クリームを作り、各種の評価を行った。結果を表1に示
す。
【0009】
【表1】
【0010】尚、評価法は以下の通りである。 〔SFC〕バルスNMR法(D.Waddington 1986:Analys
is of Oils and Fats,R.J.Hamilton and J.B.Rossell(E
d),341-399,Elesevier Applied Science Publishers,Ne
wYork)によって測定した。 〔油滴の平均粒子径〕0.5 %ドデシル硫酸水溶液に乳化
物を分散後、超音波照射しながらレーザー回折式粒度分
布計(SALD−1100、島津製作所製)を用い、得
られた測定値をコンピューター処理して算出した体積基
準の平均粒子径である。 〔ホイップ法〕ホバートミキサーを用い、冷却下(10
℃)で調製したホイップクリームをホイップし、ホイッ
プ時間(最適なホイップの硬度を有する状態になるまで
の時間)及び以下の如くしてオーバーランの測定を行っ
た。
is of Oils and Fats,R.J.Hamilton and J.B.Rossell(E
d),341-399,Elesevier Applied Science Publishers,Ne
wYork)によって測定した。 〔油滴の平均粒子径〕0.5 %ドデシル硫酸水溶液に乳化
物を分散後、超音波照射しながらレーザー回折式粒度分
布計(SALD−1100、島津製作所製)を用い、得
られた測定値をコンピューター処理して算出した体積基
準の平均粒子径である。 〔ホイップ法〕ホバートミキサーを用い、冷却下(10
℃)で調製したホイップクリームをホイップし、ホイッ
プ時間(最適なホイップの硬度を有する状態になるまで
の時間)及び以下の如くしてオーバーランの測定を行っ
た。
【0011】
【数1】
【0012】〔耐振盪試験〕100ml の三角フラスコにク
リームを30g入れ、20℃にて横型シェーカーを用い、振
幅8cm、100rpmの振幅数で振盪させ、クリームが凝集し
増粘(固化)し始めた時間を測定した。 〔保型性〕ホイップ後のクリームを絞り袋を用いてスポ
ンジケーキ上にトッピングしたものを10℃に保存し、保
型性を調べた。また、ヒートショックは、同様にトッピ
ングした後、25℃で1時間保存した後、10℃に保存し、
保型性を調べて評価した。 〔風味、食感〕専門パネラー20名により、優れている順
に、「良好」、「可」、「不可」の3段階評価を行い、
指摘数の最も多いものを結果とした。
リームを30g入れ、20℃にて横型シェーカーを用い、振
幅8cm、100rpmの振幅数で振盪させ、クリームが凝集し
増粘(固化)し始めた時間を測定した。 〔保型性〕ホイップ後のクリームを絞り袋を用いてスポ
ンジケーキ上にトッピングしたものを10℃に保存し、保
型性を調べた。また、ヒートショックは、同様にトッピ
ングした後、25℃で1時間保存した後、10℃に保存し、
保型性を調べて評価した。 〔風味、食感〕専門パネラー20名により、優れている順
に、「良好」、「可」、「不可」の3段階評価を行い、
指摘数の最も多いものを結果とした。
【0013】比較例1〜3 配合組成及び調製法を表2に示すように変えた他は、前
記実施例と同様にしてホイップクリーム用水中油型乳化
物を調製し、評価を行った。結果を表2に示す。
記実施例と同様にしてホイップクリーム用水中油型乳化
物を調製し、評価を行った。結果を表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】本発明の如く、特定のSFCを有する油
脂を成分とする乳化物を用い、これに高圧乳化処理等を
行い、乳化物の油滴を特定の粒子径に微細化することに
より、従来の方法で得たホイップクリームより、高い乳
化安定性を有し、ホイップ時にクリーミーな食感を与え
る適度な硬度(ホイップ性)を得ることができ、ホイッ
プ後の保型性、風味、口溶け性に優れたホイップクリー
ム用の低油分水中油型乳化物を得ることが可能となっ
た。
脂を成分とする乳化物を用い、これに高圧乳化処理等を
行い、乳化物の油滴を特定の粒子径に微細化することに
より、従来の方法で得たホイップクリームより、高い乳
化安定性を有し、ホイップ時にクリーミーな食感を与え
る適度な硬度(ホイップ性)を得ることができ、ホイッ
プ後の保型性、風味、口溶け性に優れたホイップクリー
ム用の低油分水中油型乳化物を得ることが可能となっ
た。
フロントページの続き (72)発明者 中島 義信 茨城県鹿島郡波崎町土合本町1丁目8762− 23
Claims (4)
- 【請求項1】 SFCが、5℃で70%以上、15℃で40%
以上、20℃で35%以上である油脂を含む乳化物で、その
乳化物の油滴の平均粒子径が0.5 μm 以下である低油分
ホイップクリーム用水中油型乳化物。 - 【請求項2】 油脂含量が30重量%以下である請求項1
記載の低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物。 - 【請求項3】 乳化時の乳化圧力が300 kg/cm2 以上で
ある請求項1又は2記載の低油分ホイップクリーム用水
中油型乳化物の製造方法。 - 【請求項4】 上記高圧乳化処理を殺菌又は滅菌後に行
う請求項3記載の低油分ホイップクリーム用水中油型乳
化物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7063802A JPH08256716A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7063802A JPH08256716A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08256716A true JPH08256716A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13239876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7063802A Pending JPH08256716A (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 低油分ホイップクリーム用水中油型乳化物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08256716A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001058279A1 (fr) * | 2000-02-10 | 2001-08-16 | Asahi Denka Kogyo Kabushiki Kaisha | Creme fouettee |
JP2001292716A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-10-23 | Asahi Denka Kogyo Kk | ホイップ済みクリーム |
JP2001333720A (ja) * | 2000-03-22 | 2001-12-04 | Asahi Denka Kogyo Kk | ホイップ済みクリーム |
JP2006304782A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-11-09 | Kaneka Corp | 水中油型乳化物の製造方法 |
-
1995
- 1995-03-23 JP JP7063802A patent/JPH08256716A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001058279A1 (fr) * | 2000-02-10 | 2001-08-16 | Asahi Denka Kogyo Kabushiki Kaisha | Creme fouettee |
JP2001292716A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-10-23 | Asahi Denka Kogyo Kk | ホイップ済みクリーム |
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CN100366182C (zh) * | 2000-02-10 | 2008-02-06 | 株式会社艾迪科 | 掼奶油 |
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