JPH08253732A - ポリマー被覆金属部品およびその製法 - Google Patents
ポリマー被覆金属部品およびその製法Info
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- JPH08253732A JPH08253732A JP33449795A JP33449795A JPH08253732A JP H08253732 A JPH08253732 A JP H08253732A JP 33449795 A JP33449795 A JP 33449795A JP 33449795 A JP33449795 A JP 33449795A JP H08253732 A JPH08253732 A JP H08253732A
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Abstract
被覆金属部品を提供すること。 【解決手段】 金属部品に下記の構造式 (R1 は4価の芳香核で、Nによって対称的に置換され
ており、R2 は2価の基で、C2-20の脂肪族、脂環族お
よび芳香族のラジカルの中から選択され、R3 はHおよ
びアルキル基、アリール基などの疎水性の基、R4 はH
およびアルキル基、アリール基などの疎水性の基、nは
2以上の整数を表すが、繰り返し単位を構成するすべて
のR3とR4がHであることはない)、または構造式(I
I): (R5 はN(ベンゾイミダゾール環を形成)を有する同
一の芳香核であり、R6 はHおよびアルキル基、アリー
ル基などの疎水性の基、nは2以上の整数を表すが、繰
り返し単位を構成するすべてのR6 がHであることはな
い)で示されるポリマーを含む被膜を形成する。
Description
利用され得るポリマー被膜金属部品に関する。
てはポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミドなど
が用いられてきた。また、金属材料の低表面張力化など
の表面改質を目的として、ポリテトラフルオロエチレン
に代表されるフッ素系高分子も多く用いられている。し
かし、近年、機器の小型化や高性能化のため、さらに耐
熱性の高い、あるいは強度の大きな被覆材料が要求され
始めている。
安定な複素環式高分子であり、耐熱性・表面硬度の点で
他の高分子被覆材料を上回る特性が期待されている。本
出願人はポリベンゾイミダゾール被膜の形成方法を提案
し、様々な応用製品への展開が検討されている(特開平
5−339401号公報参照)。
ンゾイミダゾールは新しい被覆材料としての大きな可能
性を有しているが、その吸湿性は10重量%以上と一般
的な他の樹脂と比べて大きく、電気絶縁性の点で問題が
あった。
4、4020142、4579915、459938
8、4814399、4814400、486824
9、4877849、4898917、493339
7、4997892号明細書などに示されているよう
に、ポリベンゾイミダゾールのイミダゾールN−H結合
は特殊な状況下で反応することが知られている。これら
の特許では、反応性の高い前記イミダゾールN−H結合
の水素をより反応性の低い置換基で置き換えることによ
ってポリベンゾイミダゾールの耐薬品性や耐熱性を改善
すること、または特殊な非線形性の様な特性を持つ置換
基で置き換えることによってポリベンゾイミダゾールに
新たな機能を付与することを主な目的としている。
換基で前記イミダゾールN−H結合の水素を置き換える
ことにより、ポリベンゾイミダゾールの吸湿性を低下さ
せ、優れた電気絶縁性が得られることを見出した。
である。すなわち、本発明は、下記の構造式(I):
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選択され、繰り返し単位を構成する各R3 は
水素原子およびアルキル基、アリール基などの疎水性の
基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換されてい
てもよい)の中から独立的に選択され、繰り返し単位を
構成する各R4 は水素原子およびアルキル基、アリール
基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさらに他の
基で置換されていてもよい)の中から独立的に選択さ
れ、繰り返し単位を構成するすべてのR3とR4が水素原
子であることはない)で示される繰り返し単位および/
または構造式(II):
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する芳香核であり、繰
り返し単位を構成する各R6 は水素原子およびアルキル
基、アリール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基
がさらに他の基で置換されていてもよい)の中から独立
的に選択され、nは2以上の整数を表すが、繰り返し単
位を構成するすべてのR6 が水素原子であることはな
い)で示される繰り返し単位を有するポリマーを含む被
膜が形成された金属部品を提供する。
6が炭素数1〜4のフルオロアルキル基である上記の金
属部品を提供する。
V):
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選ばれ、nは2以上の整数を表す)で示され
る化合物を下記の構造式(V):
びアルキル基、アリール基などの疎水性の基(これらの
疎水性の基がさらに他の基で置換されていてもよい)の
中から独立的に選択され、繰り返し単位を構成する各R
4 は水素原子およびアルキル基、アリール基などの疎水
性の基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換され
ていてもよい)の中から独立的に選択されるが、繰り返
し単位を構成するすべてのR3とR4が水素原子であるこ
とはない)で示されるピロカーボネートと反応させるこ
とにより得られた、構造式(I)で示される繰り返し単
位を有するポリマー、および/または下記の構造式(V
I):
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する芳香核であり、n
は2以上の整数を表す)で示される化合物を下記の構造
式(VII):
よびアルキル基、アリール基などの疎水性の基(これら
の疎水性の基がさらに他の基で置換されていてもよい)
の中から独立的に選択されるが、繰り返し単位を構成す
るすべてのR6 が水素原子であることはない)で示され
るピロカーボネートと反応させることにより得られた、
構造式(II)で示される繰り返し単位を有するポリマ
ー、を含む被膜を金属部品に直接または間接に形成する
ことを特徴とする金属部品の製法を提供する。
れる化合物を構造式(V)で示されるピロカーボネート
と反応させることにより得られた下記の構造式(VII
I):
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選択され、繰り返し単位を構成する各R7 は
水素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、
アリール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさ
らに他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から
独立的に選択され、繰り返し単位を構成する各R8 は水
素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、ア
リール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさら
に他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から独
立的に選択され、nは2以上の整数を表すが、繰り返し
単位を構成するすべてのR7とR8が水素原子であること
はない)で示されるポリマー、または構造式(VI)で
示される化合物を構造式(VII)で示されるピロカー
ボネートと反応させることにより得られた下記の構造式
(IX):
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する同一の芳香核であ
り、繰り返し単位を構成する各R9は水素原子および基
−COOR(式中、Rはアルキル基、アリール基などの
疎水性の基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換
されていてもよい)を表す)の中から独立的に選択さ
れ、nは2以上の整数を表すが、繰り返し単位を構成す
るすべてのR9が水素原子であることはない)で示され
るポリマー、を溶解した溶液を用いて、該ポリマーの被
膜を金属部品上に形成し、引き続き該ポリマーの被膜が
形成された金属部品の熱処理を行い、構造式(I)で示
される繰り返し単位および/または構造式(II)で示
される繰り返し単位を有するポリマーの被膜を形成する
ことを特徴とする金属部品の製法を提供する。
(II)、(IV)、(VI)、(VIII)および
(IX)で示される各ポリマーにおいて、繰り返し単位
を構成する基の内、R1、R2およびR5はすべて同じ基
を表していても、複数種類の基を含んでいてもよい。ま
た、R3、R4、R6、R7、R8およびR9は各々について
定義された基からR1、R2、R5の組み合わせとは独立
的に選択される。すなわち、R3、R4、R6、R7、R8
およびR9は定義された基がポリマー中にランダムに存
在することができる。ただし、すべてのR3とR4が水素
原子である場合、すべてのR6が水素原子である場合、
すべてのR7とR8が水素原子である場合、およびすべて
のR9が水素原子である場合は本発明の範囲から除外さ
れる。例えば、ポリマーを構成するR3のうち、一部の
R3は水素原子で、残りのR3は水素原子以外の基である
ことができる。R4、R6、R7、R8およびR9について
も同様である。
なくとも0.2、好ましくは0.5から1.2の固有粘
度値(25℃において97%濃硫酸100ml中に0.
4gのポリマーが溶けた溶液で測定される)を持つ。
具体例は、以下に記す通りである。
よって対称的に置換されている基であるならば特に限定
されないが、好ましい例としては下記の基を挙げること
ができる。
香族の2価の基の中から任意に選択することができる。
脂肪族の2価の基の例としては、−CH2 −、−C2 H
4 −、−C3 H6 −、−C(CH3 )2 −、−C4 H8
−、−CH=CH−、−CH=CH−CH2 −、−C≡
C−等の基を、脂環族の2価の基の例としてはシクロプ
ロパンやシクロヘキサンから2個の水素が取れた形の基
を挙げることができる。シクロヘキサンの2価の基の場
合、結合部分の位置関係はオルト位、メタ位、パラ位の
いずれであってもよい。また、芳香族の2価の基として
は以下に示すものを例示することができる。
水性の基の中から選択され、R4 は水素原子およびアル
キル基、アリール基などの疎水性の基の中から選択され
る。しかしながら、ポリマーの繰り返し単位を構成する
すべてのR3とR4が水素原子であることはない。また、
R6も水素原子およびアルキル基、アリール基などの疎
水性の基の中から選択される。しかし、ポリマーの繰り
返し単位を構成するすべてのR6が水素原子であること
はない。この場合、アルキル基やアリール基などの疎水
性の基はその炭素上に1個もしくは2個以上の置換基を
有していてもよい。好ましいアルキル基は、炭素数1〜
4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、t−ブ
チル基が挙げられる。炭素数1〜4のフルオロアルキル
基、例えば、トリフルオロメチル基やヘキサフルオロイ
ソプロピル基などのフッ素原子を含む基やシロキサン結
合などのシリコン原子を含む基が本発明において特に好
ましい例であり、低表面エネルギー化や低摩擦係数化な
どの新たな機能も付与されるため好ましい。好ましいア
リール基はメチル基、エチル基等の低級アルキル基等で
置換されていてもよいフェニル基やナフチル基である。
また、疎水性の基が有する好ましい置換基としては、ハ
ロゲン、アミノ基などが挙げられる。
数1〜4のフルオロアルキル基、例えば、トリフルオロ
メチル基やヘキサフルオロイソプロピル基などのフッ素
原子を含む基やシロキサン結合などのシリコン原子を含
む基またはそれを含むアリール基が本発明において特に
好ましい例であり、低表面エネルギー化や低摩擦係数化
などの新たな機能も付与されるため好ましい。また、疎
水性の基R3、R4およびR6が、−C−O−、−O−な
どを介して窒素原子と結合している場合も含まれる。
合わされているベンゾイミダゾール環を形成している窒
素原子を有する芳香核であり、具体例を以下に示す。
以上の整数を表す。本発明で用いられる構造式(I)お
よび(II)のポリマーの数平均分子量は2,000〜
1,000,000であり、好ましくは20,000〜
200,000である。
しては、特に限定はなく、先に挙げた多くの米国特許な
どに示されている方法を用いることができる。米国特許
4877849に示されているピロカーボネートを用い
る方法、米国特許4020142に示されている酸無水
物や酸クロライドを用いる方法、米国特許489891
7に示されているハロゲン化アルキルを用いた方法など
が本発明の好ましい置換法の例である。また、先に挙げ
た米国特許には含まれていないが、良く知られた方法と
してエポキシ基とアミンとの反応を利用することも可能
である。
ロカーボネートを用いる方法は本発明で用いられる置換
法として最も好ましい例である。被膜を乾燥させるため
の熱処理により容易に副生成物である二酸化炭素や低級
アルコールを除くことが可能であること、50%から9
0%という高い置換率が得られることが本置換法の利点
であるが、最大の特徴は下記の構造式(VIII)また
は(IX)に示す有機溶剤への溶解性が高い構造を経由
することである。
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選択され、繰り返し単位を構成する各R7 は
水素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、
アリール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさ
らに他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から
独立的に選択され、繰り返し単位を構成する各R8 は水
素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、ア
リール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさら
に他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から独
立的に選択され、nは2以上の整数を表すが、繰り返し
単位を構成するすべてのR7とR8が水素原子であること
はない)
子(芳香核の隣接した炭素原子上で組合わされているベ
ンゾイミダゾール環を形成している)を有する同一の芳
香核であり、繰り返し単位を構成する各R9は水素原子
および基−COOR(式中、Rはアルキル基、アリール
基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさらに他の
基で置換されていてもよい)を表す)の中から独立的に
選択され、nは2以上の整数を表すが、繰り返し単位を
構成するすべてのR9が水素原子であることはない) 通常、イミダゾールN−H結合の水素が他の疎水性の置
換基で置き換えられたポリベンゾイミダゾールは有機溶
剤への溶解性が乏しく、特に置換率が高い場合には溶液
化が不可能であるため被膜を形成するための適当な手段
がない。本置換法で得られた有機溶剤への溶解性が高い
前述の構造式(VIII)または(IX)で示されるポ
リマーの溶液から塗膜を形成し、引き続き行われる熱処
理により前記の構造式(I)または(II)のイミダゾ
ールN−H結合の水素が他の疎水性の置換基で置き換え
られたポリベンゾイミダゾールを得ることにより、置換
率が高くても被膜形成が可能となった。
ましい値としては、一般的には10%から90%である
が、得られる被膜の電気絶縁性と引張破断伸びなどの膜
物性から詳しくは決定される。10%以下の低い置換率
は、置換基の効果が十分でなく高い電気絶縁性は得られ
ないが、疎水性の強いふっ素原子を含む置換基や高分子
量のシロキサン結合を含む置換基の場合は0.1%から
1%程度の置換率でも有効である。また、90%以上の
高い置換率は、被膜の引張破断伸びなどの物性が低下
し、被覆部品の耐屈曲などの強度が低下するため好まし
くないが、嵩が小さな置換基の場合は有効である。
て算出される。
る)÷{(Nに結合するRがHである)+(Nに結合す
るRがH以外である)}]×100 この式において、Nは構造式(I)および/または構造
式(II)における窒素原子を、Rは構造式(I)およ
び/または構造式(II)における置換基R3、R4およ
び/またはR6を意味する。「(Nに結合するRがH以
外である)」とは構造式(I)および/または構造式
(II)で示されるを繰り返し単位を有するポリマーに
おいて、置換基R3、R4および/またはR6が水素原子
以外の基である各繰り返し単位の質量を当該繰り返し単
位当たりの分子量で割った値の総計を意味する。また、
「(Nに結合するRがHである)」とは、構造式(I)
および/または構造式(II)で示されるを繰り返し単
位を有するポリマーにおいて、置換基R3、R4および/
またはR6が水素原子のみである各繰り返し単位の質量
を当該繰り返し単位当たりの分子量で割った値の総計を
意味する。
は構造式(VI)で示される化合物を目的の置換率に相
当するモル数の置換基を有する化合物(構造式(V)ま
たは構造式(VII)で示されるピロカーボネート)と
反応させることによってコントロールすることができ
る。また、第二次的には、反応温度、時間などの反応条
件を変更することによって置換率をコントロールするこ
とも可能である。
されるを繰り返し単位を有するポリマーを製造するため
には、下記式を満足するようなモル数の構造式(V)で
示されるピロカーボネートを用いればよい。
し単位を有するポリマーの繰り返し単位当たりの分子
量、Wは構造式(I)で示されるを繰り返し単位を有す
るポリマーの質量、mは構造式(V)で示されるピロカ
ーボネートの分子量、およびwは構造式(V)で示され
るピロカーボネートの質量をそれぞれ意味する。
が他の疎水性の置換基で置き換えられたポリマー、また
は加熱により該ポリマーに変換しうる前駆体ポリマーの
溶液を金属部品上に直接または他の被覆を介して間接的
に塗布することにより実現される。溶媒としてはN,N
−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの極性溶媒が主
として使用される。溶液濃度については特に限定はない
が、被膜を形成しやすい溶液粘度を得るため、溶液の総
重量に対するポリマーの重量が5重量%から20重量%
が好ましい。固有粘度値が0.8のポリマーを用いた場
合、5重量%の時約10cpの溶液粘度が、20重量%
の時約2000cpの溶液粘度が得られる。また、本発
明に用いられるポリマー溶液には必要に応じて内添フィ
ラーや結着樹脂物質などを混合することができる。内添
フィラーを含有させることで、得られる被膜の自己潤滑
性などを向上させることができる。結着樹脂物質を含有
させることで、得られる被膜の弾性および表面硬度を改
善することができる。弾性および表面硬度を改善するこ
とによって、被膜表面が他の素材と接触する場合におけ
る接触表面に自由度を持たせることが可能となる。その
ような結着樹脂物質は例えば、シリコン系樹脂、PTF
Eなどのフッ素系樹脂またはフッ素含有モノマーであ
る。
される金属部品には、材質・形状ともに特に制限はな
い。アルミニウム、銅、ステンレス、ニクロムなどの様
々な金属およびそれらの合金からなる部品が主として用
いられる。さらに、これらの金属部品表面に各種塗料、
PTFEなどの高分子物質、密着性を向上させるための
シランカップリング剤などの被膜が形成されていてもよ
い。
着層の無い2層型TAB用キャリヤーテープやFPCと
して使用することも可能である。
る。
粘度値0.8)(以下、「ポリマー1」という)の10
重量%N,N−ジメチルアセトアミド溶液に下式
対して2当量加えて、室温で2時間攪拌した。80℃に
加熱してさらに2時間攪拌した後、室温まで冷却後、引
き続き16時間攪拌を行って、下式で示される繰り返し
単位で代表される置換ポリベンゾイミダゾールを得た。
NMRで調べた置換率は、60%であった。
ゾールのN,N−ジメチルアセトアミド溶液を銅基板上
にキャスティングした後、350℃に加熱して乾燥と脱
炭酸反応を行い下式の繰り返し単位で代表されるN−エ
チルポリベンゾイミダゾールの膜厚30μmフィルムを
得た。
積抵抗率(乾燥状態と相対湿度76%での平衡吸湿時)
を、従来のポリベンゾイミダゾールの値とともに下記表
1に示す。
アセトアミド溶液に、下式
ン)ジフタリックアンハイドライドをポリベンゾイミダ
ゾールに対して1/6当量加えた。
N,N′−ジメチルアセトアミド溶液を銅基板上にキャ
スティングした後、350℃に加熱して乾燥を行い膜厚
1μmフィルムを得た。得られたフィルムの体積低効率
は表1に示すように、置換前のポリベンゾイミダゾール
(ポリマー1)より優れたものであった。
アセトアミド溶液に、下式
4、500)をポリベンズイミダゾールに対して1/5
0当量加えた。150℃で3時間両者を反応させて下式
で代表される置換ポリベンゾイミダゾールを得た。
ムに対する水の接触角は90度以上であり、本材料が強
い疎水性を持つことが示された。
れた電気絶縁性を有する。また、本発明で得られたポリ
マーはイミダゾールN−Hを有する従来のポリベンゾイ
ミダゾールと同様の特性を有し、耐薬品性・耐熱性・強
度ともに優れていた。さらに、他の各種金属基材上へも
同様に被膜形成することが可能であり、密着性も優れた
ものであった。
を含む被膜を金属部品上に形成することにより、金属部
品表面に優れた電気絶縁層を得ることが可能であり、耐
熱性・耐薬品性・強度に優れた絶縁層被覆金属部品の提
供が可能となる。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記の構造式(I): 【化1】 (式中、繰り返し単位を構成するR1 は4価の芳香核で
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選択され、繰り返し単位を構成する各R3 は
水素原子およびアルキル基、アリール基などの疎水性の
基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換されてい
てもよい)の中から独立的に選択され、繰り返し単位を
構成する各R4 は水素原子およびアルキル基、アリール
基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさらに他の
基で置換されていてもよい)の中から独立的に選択さ
れ、繰り返し単位を構成するすべてのR3とR4が水素原
子であることはない)で示される繰り返し単位および/
または構造式(II): 【化2】 (式中、繰り返し単位を構成するR5 は窒素原子(芳香
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する芳香核であり、繰
り返し単位を構成する各R6 は水素原子およびアルキル
基、アリール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基
がさらに他の基で置換されていてもよい)の中から独立
的に選択され、繰り返し単位を構成するすべてのR6 が
水素原子であることはない)で示される繰り返し単位を
有するポリマーを含む被膜が形成された金属部品。 - 【請求項2】 R3、R4および/またはR6が炭素数1
〜4のフルオロアルキル基またはそれを含むアリール基
である請求項1記載の金属部品。 - 【請求項3】 前記ポリマーが下記の構造式(II
I): 【化3】 (式中、繰り返し単位を構成するすべてのR3 は同一で
あって、アルキル基、アリール基などの疎水性の基(こ
れらの疎水性の基がさらに他の基で置換されていてもよ
い)であり、繰り返し単位を構成するすべてのR4 はア
ルキル基、アリール基などの疎水性の基(これらの疎水
性の基がさらに他の基で置換されていてもよい)である
か、もしくは繰り返し単位を構成するすべてのR3 と繰
り返し単位を構成するすべてのR4 のいずれか一方がア
ルキル基、アリール基などの疎水性の基(これらの疎水
性の基がさらに他の基で置換されていてもよい)の中か
ら選択され、他方が水素原子であり、nは2以上の整数
を表す)で示される、請求項1記載の金属部品。 - 【請求項4】 R3および/またはR4が炭素数1〜4の
フルオロアルキル基またはそれを含むアリール基である
請求項3記載の金属部品。 - 【請求項5】 下記の構造式(IV): 【化4】 (式中、繰り返し単位を構成するR1 は4価の芳香核で
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選ばれ、nは2以上の整数を表す)で示され
る化合物を下記の構造式(V): 【化5】 (式中、R3 およびR4 はいずれも、同一または異なっ
て、水素原子およびアルキル基、アリール基などの疎水
性の基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換され
ていてもよい)の中から選択されるが、R3とR4がとも
に水素原子であることはない)で示されるピロカーボネ
ートと反応させることにより得られた請求項1に記載の
構造式(I)で示される繰り返し単位を有するポリマー
および/または下記の構造式(VI): 【化6】 (式中、繰り返し単位を構成するR5 は窒素原子(芳香
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する芳香核であり、n
は2以上の整数を表す)で示される化合物を下記の構造
式(VII): 【化7】 (式中、各R6 は、水素原子およびアルキル基、アリー
ル基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさらに他
の基で置換されていてもよい)の中から独立的に選択さ
れるが、双方のR6 が水素原子であることはない)で示
されるピロカーボネートと反応させることにより得られ
た、請求項1に記載の構造式(II)で示される繰り返
し単位を有するポリマー、を含む被膜を金属部品に直接
または間接に形成することを特徴とする金属部品の製
法。 - 【請求項6】 構造式(IV)で示される化合物を構造
式(V)で示されるピロカーボネートと反応させること
により得られた下記の構造式(VIII): 【化8】 (式中、繰り返し単位を構成するR1 は4価の芳香核で
あって、窒素原子によって対称的に置換されており、繰
り返し単位を構成するR2 は2価の基であり、炭素数が
2から20までの脂肪族、脂環族および芳香族のラジカ
ルの中から選択され、繰り返し単位を構成する各R7 は
水素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、
アリール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさ
らに他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から
独立的に選択され、繰り返し単位を構成する各R8 は水
素原子および基−COOR(式中、Rはアルキル基、ア
リール基などの疎水性の基(これらの疎水性の基がさら
に他の基で置換されていてもよい)を表す)の中から独
立的に選択され、nは2以上の整数を表すが、繰り返し
単位を構成するすべてのR7とR8が水素原子であること
はない)で示されるポリマーおよび/または構造式(V
I)で示される化合物を構造式(VII)で示されるピ
ロカーボネートと反応させることにより得られた下記の
構造式(IX): 【化9】 (式中、繰り返し単位を構成するR5 は窒素原子(芳香
核の隣接した炭素原子上で組合わされているベンゾイミ
ダゾール環を形成している)を有する芳香核であり、繰
り返し単位を構成する各R9は水素原子および基−CO
OR(式中、Rはアルキル基、アリール基などの疎水性
の基(これらの疎水性の基がさらに他の基で置換されて
いてもよい)を表す)の中から独立的に選択され、nは
2以上の整数を表すが、繰り返し単位を構成するすべて
のR9が水素原子であることはない)で示されるポリマ
ー、を溶解した溶液を用いて、該ポリマーの被膜を金属
部品上に形成し、引き続き該ポリマーの被膜が形成され
た金属部品の熱処理を行い、請求項1に記載の構造式
(I)で示される繰り返し単位および/または請求項1
に記載の構造式(II)で示される繰り返し単位を有す
るポリマーの被膜を形成することを特徴とする金属部品
の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33449795A JPH08253732A (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | ポリマー被覆金属部品およびその製法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32040694 | 1994-12-22 | ||
JP6-320406 | 1994-12-22 | ||
JP33449795A JPH08253732A (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | ポリマー被覆金属部品およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08253732A true JPH08253732A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=26570068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33449795A Pending JPH08253732A (ja) | 1994-12-22 | 1995-12-22 | ポリマー被覆金属部品およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08253732A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217489A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Soken Chem & Eng Co Ltd | Oh変性ポリベンゾイミダゾール樹脂及びその製造方法 |
JP2010538144A (ja) * | 2007-09-07 | 2010-12-09 | ネクソルブ・コーポレイシヨン | オリゴマーシルセスキオキサンを有するポリイミドポリマー |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP33449795A patent/JPH08253732A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217489A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Soken Chem & Eng Co Ltd | Oh変性ポリベンゾイミダゾール樹脂及びその製造方法 |
JP2010538144A (ja) * | 2007-09-07 | 2010-12-09 | ネクソルブ・コーポレイシヨン | オリゴマーシルセスキオキサンを有するポリイミドポリマー |
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