JPH08253036A - 車両ルーフとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 車体に着脱自在で製造組立の容易なルーフモ
ジュールを提供する。 【解決手段】 車両ルーフのモジュールは、コンポーネ
ントとして、それぞれ縦ビーム１２及びＢ支柱１１を含
む２つの側部部材Ｂと、１つまたは複数のルーフプレー
ト２，７とその駆動機構３，８及び縦方向へ延びる２つ
の案内レール６を含む機能ユニットＡとを有する。これ
らのコンポーネントＡ，Ｂは、着脱自在の結合部材（ネ
ジ）２０によって相互に結合される。本発明に係る車両
ルーフ１は、車両部品供給業者において、完全に前組立
てかつテストされ、分解状態で車両メーカに供給され、
車両メーカにおいてベルト上で低コストで組み立てでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも１つの
開閉自在のルーフプレートを有し車両の原車体にモジュ
ールとして結合できる車両ルーフおよびこの種の車両ル
ーフの製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】開閉自在のルーフプレートを装備し、原
車体の側部ルーフビームに結合できる車両ルーフは、ド
イツ特許公開第３５４５８７１号から公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この種のルーフモジュ
ールの部品の提供範囲は、本質的に水平なルーフプレー
トに限定されている。固有の完成部材の減少を目指す車
両メーカの努力は、車両部品供給業者において完全にテ
スト済の状態のより広範なルーフモジュールを作製し、
低コストで運搬し、車両メーカにおいてベルト上で簡単
に組立て得るようにする新しいコンセプトを必要とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記要求の解決のため、
本発明に基づいて、請求項１の特徴を有する車両ルーフ
及び請求項９の特徴を有する同ルーフの製造方法を提案
する。本発明の有利な実施例は従属請求項に開示してあ
る。本発明によれば、車両ルーフのモジュールが、コン
ポーネントとして、それぞれ縦ビームおよびＢ支柱を含
む２つの側部部材と、ルーフプレートとその駆動機構と
縦方向へ延びる２つの案内レールを含む機能ユニットと
を有し、この側部部材と機能ユニットが着脱自在の結合
部材によって相互に結合できるようになっているため、
下請業者において側部部材を含む完全な車両ルーフを作
製し、同ルーフを完全にテストしたあとこれを分解した
状態で低コストで運搬できる。また、車両メーカにおい
ては、ベルト上で簡単且つ迅速に組立てられ、後部範囲
においてウエストラインで終わっている原車体に結合で
きる。

【０００５】この新しいコンセプトにもとづき、系列納
入業者としての車両部品供給業者により多い部品の供給
範囲が提供される。この場合、コンポーネントの着脱自
在な結合に基づいて、運搬費は可及的に低く抑えること
ができる。車両ルーフのモジュールにおけるコンポーネ
ント間の着脱自在な結合は、螺着によって形成するのが
好ましい。

【０００６】側部部材がＢ支柱を縦ビームに結合する補
強材を含んでいれば、側部部材の安定性の向上に有利で
ある。かくして、更に、側部部材にＢ支柱と縦ビームの
後部と補強材との間に、更に、後部サイドガラスを設け
るための前提条件が確立される。機能ユニットが、更
に、案内レールの間に配置され、例えば、接着などによ
って上記案内レールに固定したリヤガラスを含んでいれ
ば有利である。

【０００７】また、ルーフモジュールの有効換気開口面
積の拡大のため、機能ユニットが、開閉自在のルーフプ
レートに加えて昇降自在のスポイラーを含んでいれば有
利である。このスポイラーは、上昇状態において、一方
では、ルーフプレートを閉じた場合は小さい換気横断面
を提供でき、他方では、ルーフプレートを開けた場合
に、すき間風現象の回避のため解放されたルーフ開口部
のまわりに走行風を偏向できる。

【０００８】車両メーカにおける組立て作業を減少する
ため、更に、機能ユニットが、ルーフプレートの駆動機
構の電気駆動装置を更に含んでいれば有利である。上記
目的のため、機能ユニットは、更に、リヤガラスワイパ
およびその駆動装置を含んでいれば、有効である。本発
明の車両ルーフの製造方法は、更に、請求項１０に開示
の操作工程を特徴とする。すなわち、部品供給業者にお
いて操作工程ａ）およびｂ）を実施し、未結合状態の機
能ユニットおよび側部部材を運搬し、車両メーカにおい
て操作工程ｃ）で結合すれば特に有利である。

【０００９】この場合、未結合状態における機能ユニッ
トおよび側部部材の運搬によって、運搬に使用する車両
の搭載スペース容量を本質的により良く利用できる。更
に、ルーフモジュールの各コンポーネントは、車両メー
カにおいてベルト組立時に容易に取扱うことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】図面を参照して、以下に、本発明
の実施例を説明する。添付の図面は、ルーフモジュール
を形成するコンポーネントの未結合状態の各部分の略斜
視図である。概ね１で示したモジュール形車両ルーフ
は、機能ユニットＡと２つの側部部材Ｂとから構成され
る。機能ユニットＡは、相互に平行な案内レール６の両
側に駆動機構（スライドシュー）３によって昇降自在に
且つ摺動自在に配置した開閉自在の透明材料製ルーフプ
レート２を含む。

【００１１】ルーフプレート２の駆動機構３は、駆動ケ
ーブル（図示してない）を介して、案内レール６の両側
に接着したリヤガラス５の下方に車両ルーフ後部に設け
た電気駆動装置４に結合されている。機能ユニットＡ
は、更に、前部に、旋回自在に且つ後縁を昇降自在に案
内レール６の間に配置したスポイラー７を含む。上記ス
ポイラー７の昇降機構（駆動機構）８は、同じく、駆動
ケーブル（図示してない）を介して駆動装置４に結合さ
れている。スポイラー７の昇降機構８は、ルーフプレー
ト２の駆動機構３に結合され、従って、スポイラーの上
昇は、時間的にルーフプレート２の下降前に且つ後退後
に行われ、即ち、別個にトリガできる。

【００１２】通水樋９は、スポイラー７の前縁を下方か
ら被い、車両に対してルーフモジュールを密封する。通
水樋９は、スポイラー７の前に侵入する雨水の捕集に役
立ち、Ａ支柱内に敷設した側方の排水パイプに雨水を導
入する。側部部材Ｂは、それぞれ、Ｂ支柱１１と、この
Ｂ支柱に結合された縦ビーム１２とから形成される。縦
ビーム１２は、案内レール６の湾曲形状に適合した輪郭
を有する。Ｂ支柱１１は、下部範囲において、本質的に
水平に延びる補強材１３によって縦ビーム１２の後部に
結合されている。かくして生ずる三角形フレームは、接
着された後部サイドガラス１４によって閉鎖される。

【００１３】側部部材は、原車体（図示してない）に結
合するため、縦ビーム１２の前部範囲および後部範囲
に、それぞれ、内方へ折曲げたフランジ部分１５，１６
を有する。前部フランジ部分１５は、フロントガラスの
側方に上昇する２つのＡ支柱を相互に結合する前部横ビ
ーム（図示してない）との結合に役立つ。また、後部フ
ランジ部分１６は、車両後部の原車体のウエストライン
の範囲において螺着および／または接着によって結合す
るのに役立つ。

【００１４】機能ユニットＡは、双方の側部部材Ｂに同
じく着脱自在に結合されている。このため、案内レール
６は、側部部材Ｂの接合時に縦ビーム１２のネジ穴と合
致する相互に離れた複数のボア１７を有する。案内レー
ル６を縦ビーム１２に結合するネジ２０は、図面の簡略
化のため、１つだけ示してある。機能ユニットＡは、更
に、リヤガラス５の範囲に設けたリヤガラスワイパ２１
を有し、上記ワイパの駆動装置２２は、同じく、リヤガ
ラス５の下方に設置され、機能ユニットＡに結合されて
いる。

【００１５】車両部品供給業者において、機能ユニット
Ａおよび双方の側部部材を完全に組立て、予備テストす
る。相互に且つ原車体に着脱自在に固定することにもと
づき、部材に車の色のラッカを塗布することもできる。
次いで、機能ユニットＡと双方の側部部材Ｂとを分離し
て車両メーカに供給し、車両メーカにおいてベルト上で
組立て、ネジ２０によってルーフモジュールにネジ止め
する。密封ストリップ１９は、案内レール６と縦ビーム
１２との間の結合箇所を覆うのに役立つ。

【００１６】次いで、機能ユニットＡと双方の側部部材
Ｂとからなる完全なルーフモジュールをフランジ部分１
５，１６の範囲において螺着および／または接着によっ
て車両の原車体に結合する。複数のコンポーネントから
分解可能に組立てた本発明に係るルーフモジュールによ
って、車両メーカの製造範囲を著しく減少できる。系列
供給業者としての車両部品供給業者の部品の供給範囲
が、対応して拡大される。

【００１７】分解状態における運搬にもとづき、ルーフ
モジュールを車両メーカに低コストで運搬でき、車両メ
ーカにおいてベルト上で同じく低コストで且つ短時間で
原車体に結合させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ルーフモジュールを形成するコンポーネントが
未結合状態における各部分の概略を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 車両ルーフ ２ ルーフプレート ３ 駆動機構（スライドシュー） ４ （３の）駆動装置 ５ リヤガラス ６ 案内レール ７ スポイラー ８ 昇降機構（駆動機構） ９ 通水樋 １１ Ｂ支柱 １２ 縦ビーム １３ 補強材 １４ 後部サイドガラス １５ （前部）フランジ部分 １６ （後部）フランジ部分 １７ ボア １８ ネジ穴 １９ 密封ストリップ ２０ ネジ ２１ リヤガラスワイパ ２２ （２１の）駆動装置 Ａ 機能ユニット Ｂ 側部部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴェルナァ ホーフマン ドイツ連邦共和国、82152 プラーネッグ、 シュタインネルケンヴェーク ２ (72)発明者 エンゲルベルト ヒルシュフォーゲル ドイツ連邦共和国、86928 ホーフシュテ ッテン、ブーフガルテン 20 (72)発明者 マンフレット シッフマン ドイツ連邦共和国、86504 メルヒィンク、 ハオプトシュトラーセ 34 (72)発明者 ハンス−イェルク カオシュケ ドイツ連邦共和国、82041 ダイゼンホー フェン、アム バッハフェルト 12 (72)発明者 トーマス ヴィッケルスキー ドイツ連邦共和国、82266 シュラーゲン ホーフェン、グリューンビッヒ 83

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１つの開閉自在のルーフプレ
   ート（２）を含みモジュールとして車両の原車体に結合
   される車両ルーフにおいて、 前記車両ルーフのモジュールが、コンポーネントとし
   て、それぞれ縦ビーム（１２）およびＢ支柱（１１）を
   含む２つの側部部材（Ｂ）と、１つまたは複数のルーフ
   プレート（２，７）とその駆動機構（３，８）及び縦方
   向へ延びる２つの案内レール（６）を含む機能ユニット
   （Ａ）と、を有し、 これらのコンポーネント（Ａ，Ｂ）が着脱自在の結合部
   材によって相互に結合されることを特徴とする車両ルー
   フ。
2. 【請求項２】 着脱自在の結合部材が、ネジ（２０）か
   らなることを特徴とする請求項１記載の車両ルーフ。
3. 【請求項３】 側部部材（Ｂ）が、Ｂ支柱（１１）を縦
   ビーム（１２）に結合する補強材（１３）を含むことを
   特徴とする請求項１及び２記載の車両ルーフ。
4. 【請求項４】 側部部材（Ｂ）が、Ｂ支柱と縦ビーム
   （１２）の後部と補強材（１３）との間に配置された後
   部サイドガラス（１４）を有することを特徴とする請求
   項３記載の車両ルーフ。
5. 【請求項５】 機能ユニット（Ａ）が、更に、案内レー
   ル（６）の間に設けたリヤガラス（５）を含むことを特
   徴とする請求項１及び２記載の車両ルーフ。
6. 【請求項６】 機能ユニット（Ａ）が、補助ルーフプレ
   ートとして昇降自在のスポイラー（７）を含むことを特
   徴とする請求項１及び２記載の車両ルーフ。
7. 【請求項７】 機能ユニット（Ａ）が、１つまたは複数
   のルーフプレート（２，７）の駆動機構（３，８）の電
   気駆動装置（４）を含むことを特徴とする請求項１記載
   の車両ルーフ。
8. 【請求項８】 機能ユニット（Ａ）が、更に、リヤガラ
   スワイパ（２１）およびその駆動装置（２２）を含むこ
   とを特徴とする請求項１及び５記載の車両ルーフ。
9. 【請求項９】 次の工程を含むことを特徴とする車両ル
   ーフの製造方法。 ａ） それぞれＢ支柱（１１）および縦ビーム（１２）
   を含む側部部材（Ｂ）を製造する工程 ｂ） 相互に離隔された２つの案内レール（６）と、駆
   動機構（３，８）によって上記案内レール（６）に支持
   された開閉自在のルーフプレート（２，７）とからなる
   機能ユニット（Ａ）を製造する工程 ｃ） 着脱自在の結合部材によって機能ユニット（Ａ）
   と双方の側部部材（Ｂ）とを組立てる工程 ｄ） 上記モジュールを原車体に結合する工程
10. 【請求項１０】 部品供給業者において操作工程ａ）及
    びｂ）を実施し、未結合状態の機能ユニット（Ａ）およ
    び側部部材（Ｂ）を運搬し、車両メーカにおいて操作工
    程ｃ）で結合することを特徴とする請求項９記載の車両
    ルーフの製造方法。