JPH08252975A - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

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JPH08252975A
JPH08252975A JP7084980A JP8498095A JPH08252975A JP H08252975 A JPH08252975 A JP H08252975A JP 7084980 A JP7084980 A JP 7084980A JP 8498095 A JP8498095 A JP 8498095A JP H08252975 A JPH08252975 A JP H08252975A
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JP
Japan
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color
recording paper
resistance
layer
thermosensitive
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JP7084980A
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English (en)
Inventor
Akio Kitagawa
秋夫 北川
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字適性や耐可塑剤性、耐油性、耐溶剤性、
耐水性等に優れた感熱記録紙を提供すること。 【構成】 特定の分岐アルキルアクリルアミドを0.1
〜20モル%、エチレン性不飽和カルボン酸もしくはそ
の塩の少なくとも1種を0.1〜20モル%共重合成分
として含有する共重合体よりなるポリビニルアルコール
系樹脂を加工剤として感熱記録紙の感熱発色層、保護
層、アンダーコート層等に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する)を加工剤として用いた感熱
記録紙に関し、更に詳しくは、新規なPVA系樹脂を感
熱発色層、保護層、アンダーコート層等に用いた感熱記
録紙に関する。
【0002】
【従来の技術】熱を利用した感熱記録方法は、従来採用
されてきた印字記録方式などに必要な現像・定着といっ
た工程や補給物質を全く必要とせず、簡単に記録を得ら
れるという大きな利点を持つことから、益々その用途は
広がりつつある。特に、該方式の中でもクリスタルバイ
オレットラクトン等の発色物質とフェノール化合物等の
顕色剤を加熱、反応させて発色させるという方式が評価
が高く実用化されている。 しかし、前記発色性物質と顕色剤のバインダーとして水
溶性バインダー、例えばPVAが多用されているが加
熱、記録を長期間にわたって続けると、サーマルヘッド
との摩擦によりPVA等のかすがサーマルヘッドに付着
したり、サーマルヘッド自体と感熱記録紙が高温時に付
着するといういわゆるスティッキングの問題が生じた
り、更に印字した記録紙が水や可塑剤などに触れるとそ
の印字が消えたり、記録紙がべとつくという問題が残っ
ている。
【0003】かかる対策として、前記記録紙上にカルボ
ン酸変性PVAやアセトアセチル基含有PVAよりなる
保護層を設ける方法(特開昭59−106995号公
報)が提案されており、本出願人もバインダーとしてア
セトアセチル基を含有するPVAを用いる方法(特開昭
58−181687号公報)やエチレン性不飽和ジカル
ボン酸モノエステルで変性されたPVAを感熱記録紙の
感熱発色層や保護層等の加工剤として用いること(特開
昭64−38279号公報)を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
の特開昭59−106995号公報や特開昭58−18
1687号公報開示技術では、特に発色濃度の向上は予
想されたよりも顕著でなく、薄い印字の記録紙面しか得
られない場合があり、発色濃度を上げるために塗布量を
減らすと耐可塑剤性、耐油性、耐溶剤性の点で問題が発
生するという難点があった。また特開昭64−3827
9号公報開示技術では、可塑剤、油等の短時間の接触に
対しては耐え得るものの長時間の耐久性についての考慮
はされておらず、更には基紙と感熱発色層の間の所謂ア
ンダーコート層についても何ら考慮されていない。この
ような状況において、感熱発色層、保護層、アンダーコ
ート層の各層の改善により、印字適性に優れ、更には耐
可塑剤性、耐油性、耐溶剤性及び耐水性にも優れた感熱
記録紙が要請されているのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる欠点を解決すべく
鋭意検討した結果、本発明者は、変性成分として下記の
化1で示される分岐アルキルアクリルアミド(A)を
0.1〜20モル%、エチレン性不飽和カルボン酸もし
くはその塩の少なくとも1種(B)を0.1〜20モル
%共重合体成分とする新規なPVA系樹脂が、感熱記録
紙の感熱発色層、保護層、アンダーコート層等の加工剤
として用いたとき、印字適性に優れ、更に感熱発色層及
び保護層に用いたときは耐可塑剤性、耐油性、耐溶剤性
及び耐水性に優れ、またサーマルヘッドの汚れも少ない
感熱記録紙が得られることを見いだし本発明に至った。
【0006】
【化1】 (但し、R1は水素又はメチル基、R2〜R4は、アルキ
ル基又はアリール(aryl)基、R5 は水素又はアルキル基
又はアリール(aryl)基をそれぞれ示し、R2〜R5の炭素
数の合計が4以上である。)
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
変性PVA(以下、単に変性PVAと称することがあ
る)系樹脂は、上記の如く(A)及び(B)単位を必須
成分としており、(A)単位は上記化学式で示される如
き3級炭素原子を有する分岐アルキルアクリルアミド成
分でR1〜R5 の上記官能基を有するものでR2 〜R5
の官能基の炭素数が、4未満ではケン化時の変性基の安
定性及び得られる変性PVA水溶液の放置安定性が悪
く、又得られるビニル系重合体を用いた感熱記録紙の印
字適性、耐可塑剤性、耐油性、耐溶剤性及び耐水性の点
で不適当であり、該炭素数は好ましくは4〜16であ
る。
【0008】該(A)単位を含有する共重合可能な単量
体としては、N−tert−オクチルアクリルアミド、
N−1,1−ジメチルブチルアクリルアミド、N−1,
1,2−トリメチルプロピルアクリルアミド、N−1−
メチル−1−エチルプロピルアクリルアミド、N−1,
1−ジメチルペンチルアクリルアミド、N−1,1,2
−トリメチルブチルアクリルアミド、N−1,1,3−
トリメチルブチルアクリルアミド、N−1,1,2,2
−テトラメチルプロピルアクリルアミド、N−1,2−
ジメチル−1−エチルプロピルアクリルアミド、N−
1,1−ジエチルプロピルアクリルアミド、N−1,
1,2−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
1,3−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
1,4−トリメチルペンチルアクリルアミド、N−1,
2−ジメチル−1−エチルブチルアクリルアミド、N−
1,3−ジメチル−1−エチルブチルアクリルアミド、
N−1,1,2,3−テトラメチルブチルアクリルアミ
ド、N−1,2,2−トリメチル−1−エチルブチルア
クリルアミド、N−1,1,3−トリメチルヘキシルア
クリルアミド、N−1,1,4−トリメチルヘキシルア
クリルアミド、N−1,1,3,3−テトラメチルペン
チルアクリルアミド、N−1−メチル−1−フェニルエ
チルアクリルアミド、N−1−メチル−1−イソプロピ
ルペンチルアクリルアミド、N−1,5ジメチル−1−
エチルヘキシルアクリルアミド、N−1,1−ジメチル
−2−フェニルエチルアクリルアミド、N−1,1−ジ
メチル−3−フェニルプロピルアクリルアミド、N−
1,1−ジフェニルエチルアクリルアミド、N−ter
t−アミルアクルアミド、N−1−メチル−1−エチル
イソブチルアクリルアミド、N−2,2−ジメチル−
1,1−ジエチルプロピルアクリルアミド、N−1−メ
チル,1−エチルブチルアクリルアミド、N−1,1ジ
メチルヘキシルアクリルアミド、N−1,1−ジメチル
デシルアクリルアミド、N,N−メチル−tert−ブ
チルアクリルアミド、N,N−イソプロピル−tert
ブチルアクリルアミドが挙げられる。
【0009】更には、N−tert−オクチルメタアク
リルアミド、N−1,1−ジメチルブチルメタアクリル
アミド、N−1,1,2−トリメチルプロピルメタアク
リルアミド、N−1−メチル−1−エチルプロピルメタ
アクリルアミド、N−1,1−ジメチルペンチルメタア
クリルアミド、N−1,1,2−トリメチルブチルメタ
アクリルアミド、N−1,1,3−トリメチルブチルメ
タアクリルアミド、N−1,1,2,2−テトラメチル
プロピルメタアクリルアミド、N−1,2−ジメチル−
1−エチルプロピルメタアクリルアミド、N−1,1−
ジエチルプロピルメタアクリルアミド、N−1,1,2
−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、N−1,
1,3−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、N−
1,1,4−トリメチルペンチルメタアクリルアミド、
N−1,2−ジメチル−1−エチルブチルメタアクリル
アミド、N−1,3−ジメチル−1−エチルブチルメタ
アクリルアミド、N−1,1,2,3−テトラメチルブ
チルメタアクリルアミド、N−1,2,2−トリメチル
−1−エチルブチルメタアクリルアミド、N−1,1,
3−トリメチルヘキシルメタアクリルアミド、N−1,
1,4−トリメチルヘキシルメタアクリルアミド、N−
1,1,3,3−テトラメチルペンチルメタアクリルア
ミド、N−1−メチル−1−フェニルエチルメタアクリ
ルアミド、N−1−メチル−1−イソプロピルペンチル
メタアクリルアミド、N−1,5ジメチル−1−エチル
ヘキシルメタアクリルアミド、N−1,1−ジメチル−
2−フェニルエチルメタアクリルアミド、N−1,1−
ジメチル−3−フェニルプロピルメタアクリルアミド、
N−1,1−ジフェニルエチルメタアクリルアミド、N
−tert−アミルメタアクリルアミド、N−1−メチ
ル−1−エチルイソブチルメタアクリルアミド、N−
2,2−ジメチル−1,1−ジエチルプロピルメタアク
リルアミド、N−1−メチル,1−エチルブチルメタア
クリルアミド、N−1,1ジメチルヘキシルメタアクリ
ルアミド、N−1,1−ジメチルデシルメタアクリルア
ミド、N,N−メチル−tert−ブチルメタアクリル
アミド、N,N−イソプロピル−tertブチルメタア
クリルアミドなどが挙げられ、好ましくはN−tert
−オクチルアクリルアミドが好適に使用される。
【0010】又(B)単位を含有する共重合可能な単量
体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット
酸、フマル酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸モ
ノエステル、シトラコン酸モノエステル、フマル酸モノ
エステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸及びそれらの塩等が挙げられる。
【0011】通常、本発明の変性PVA系樹脂を製造す
るには(A)、(B)とビニルエステル(C)を共重合
して得られるビニルエステル系共重合体をケン化する。
(C)としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて酢
酸ビニルが好ましい。
【0012】上記変性PVAの各単位の割合は、水溶
性、造膜性という点から上記化学式で示されるN−分岐
アルキルアクリルアミド単位(A)を0.1〜20モル
%、経済性という面より好ましくは0.1〜10モル
%、エチレン性不飽和カルボン酸もしくはその塩の少な
くとも1種(B)を0.1〜20モル%、好ましくは
0.1〜10モル%、ビニルエステル単位(C)及びビ
ニルアルコール単位(D)が、合計で60〜99.8モ
ル%の範囲が適当である。又、ケン化度(ビニルエステ
ル単位(C)とビニルアルコール単位(D)との合計量
に対するビニルアルコール単位(D)の割合)は、
(A)、(B)の量にもよるが、通常水溶性を保持する
という点より50モル%以上であることが好ましく、特
に好ましい範囲は感熱記録紙の耐水性、耐溶剤性、耐油
性、耐可塑剤性という点から85モル%以上である。
【0013】本発明に用いられる変性PVA系樹脂の重
合度はその使用目的により適宜選択すべきであるが、3
00未満であると保護層の塗膜強度の低下等の点で好ま
しくなく、又4000以上であると水溶液粘度の上昇に
よる塗工性の低下という点で問題があり、通常500〜
3000の範囲が適当である。
【0014】次に本発明の変性PVA系樹脂の製造方法
について説明する。本発明の変性PVA系樹脂は、分岐
アルキルアクリルアミド単量体とエチレン性不飽和カル
ボン酸もしくはその塩の少なくとも1種及びビニルエス
テルの共重合体をケン化することによって得られる。該
共重合反応は、ラジカル重合での公知の重合方法、例え
ば塊状重合,溶液重合,乳化重合,懸濁重合等から任意
に選択できるが、工業的にみて溶液重合が好ましい。又
バッチ重合、連続重合等のいずれの方法も採用すること
ができる。重合時の単量体の仕込み方法としては特に制
限はなく、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意
の方法が採用されるが、分岐アルキルアクリルアミド及
びエチレン性不飽和カルボン酸若しくはその塩をPVA
分子中に均一に導入出来る点で分割仕込み、或いは連続
仕込み方法が有利である。
【0015】共重合に当たって触媒としてはアゾビスイ
ソブチロニトリル、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の公知の
ラジカル重合触媒及びアゾビスジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温
活性ラジカル触媒等が用いられる。又、反応温度は特に
限定されず、当業者周知の範囲より好適に選択される。
【0016】かかる重合に当たっては、本発明の趣旨を
損なわない限り上記3成分以外にかかる単量体と共重合
可能な他の不飽和単量体、例えばアルキルビニルエーテ
ル、アクリルアミド、メタアクリルアミド、エチレン、
プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、α−ドデセ
ン、α−オクタドデセン等のオレフィン、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリル酸
アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、ク
ロトン酸アルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエス
テル、イタコン酸ジアルキルエステル、シトラコン酸ジ
アルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル等を少
量共重合させてもよい。
【0017】かかる方法により得られた共重合体は、次
にケン化される。ケン化方法としては、ニーダーケン
化、連続ケン化、パールケン化等のいずれの方法も採用
することができ、該ケン化工程においては、必要に応じ
て残存モノマーを追い出してから、常法に従ってケン化
される。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナト
リウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金
属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、或い
は硫酸、塩酸等の酸触媒が用いられる。又、ケン化反応
温度は特に制限はなく、通常10〜60℃好ましくは2
0〜50℃の範囲から選ばれる。ケン化反応終了後、中
和して、必要に応じてアルコール等で洗浄し乾燥するこ
とにより目的とする変性PVA系樹脂が得られる。次に
本発明の変性PVA系樹脂を感熱発色層、保護層、アン
ダーコート層等に用いた感熱記録紙について説明する。
【0018】上記方法により得られた変性PVA系樹脂
を加工剤として感熱記録紙の各層に適用するに当たって
は、発色性物質、顕色剤、本発明の変性PVA系樹脂
(バインダー)より構成された感熱発色層、発色性物
質、顕色剤、バインダーより構成された感熱発色層の上
に用いる本発明の変性PVA系樹脂を含有した保護層、
感熱発色層と基紙の間に用いる本発明の変性PVA系
樹脂を含有したアンダーコート層が挙げられ、更には
〜のいずれか2層の併用又は〜の3層の使用が実
施可能である。まず、の感熱発色層について具体的に
説明する。感熱発色層を形成するためのコーティング液
の調製に当っては発色性物質の水分散液と顕色剤の水分
散液を各々別々に製造し、それらを充分撹拌して微粉砕
した後、両液を混合撹拌するだけで均一な分散系のコー
ティング液が得られる。バインダー成分としての本発明
の変性PVA系樹脂は、発色性物質の水分散液及び顕色
剤の水分散液の少なくとも一方に添加され、該PVA系
樹脂の添加量は、発色性物質及び顕色剤の総量に対して
10〜200重量%が適当である。該コーティング液の
固形分濃度は作業性を考慮して10〜40重量%の範囲
から選ばれる。
【0019】発色性物質の例としては、3,3−ビス
(P−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−
ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド[クリスタルバイオレットラクトン]、
3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
エチルアミノフタリド、 3,3−ビス(P−ジメチル
アミノフェニル)−6−クロロフタリド、3−ジメチル
アミノ−6−メトキシフルオラン、7−アセトアミノ−
3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
5,7−ジメチルフルオラン、3 −ジエチルアミノ−
5,7−ジメチルフルオラン、3,6−ビス−β−メト
キシエトキシフルオラン、3,6−ビス−β−シアノエ
トキシフルオラン等のトリフェニルメタン系染料のロイ
コ体が挙げられる。
【0020】顕色剤としては、前記発色性物質と加熱時
反応して発色せしめるもので常温以上好ましくは70℃
以上で液化もしくは気化するもの、例えばフェノール、
P−メチルフェノール、P−ターシャリーブチルフェノ
ール、P−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−
ナフトール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール
[ビスフェノールA]、4,4’−セカンダリーブチリ
デンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフ
ェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ター
シャリーブチルフェノール)、4,4’−(1−メチル
−n−ヘキシリデン)ジフェノール、4,4’−イソプ
ロピリデンジカテコール、4,4’−ペンジリデンジフ
ェノール、4,4−イソプロピリデンビス(2−クロロ
フェノール)、フェニル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、5−メチル
サリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル
酸、1−オキシ−2−ナフトエ酸、m−オキシ安息香
酸、4−オキシフタル酸、没食子酸などが挙げられる
が、発色性物質、顕色剤ともにこれらに限定されるわけ
ではなく、また該コーティング液を塗被する紙としては
特に制限はなく、任意の紙を使用できる。塗工に当って
は、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコ
ーター法、バーコーター法等公知の任意の方法が採用さ
れる。該コーティング液の塗布量は、乾燥重量で1〜2
0g/m、なかんずく3〜10g/m程度なるよう
にするのが適当である。次にの保護層について具体的
に説明する。
【0021】保護層は上記の如く形成された感熱発色層
(必ずしもバインダーとして本発明の変性PVA系樹脂
を用いたものである必要はなく、従来の例えば未変性P
VA、カルボキシル基含有PVA等の変性PVA、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン
類、ラテックス類等を用いたものでもよい)の上に形成
(被覆)されるもので、該被覆は任意の手段で実施出来
る。被覆に用いる被覆液の濃度は塗工性等を考慮すると
1〜10重量%が適当である。被覆量は、乾燥重量で
0.5〜5g/m程度が好ましい。被覆後は風乾ある
いは軽度の加熱処理を行なうことによって目的とする被
覆層が形成される。該被覆に当たってはロールコーター
法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコー
ター法等任意の手段で実施可能である。
【0022】また、該被覆層には各種の公知の助剤を混
合したり、あるいは該PVA系樹脂の塗工前後にかかる
助剤を被覆する等、任意の補助的操作が可能である。グ
リオキザール、メチロールメラミン、ポリアミド−エピ
ハロヒドリン系樹脂、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸ソーダや、塩化第二鉄、塩化マグネシウムな
どの金属塩、ジイソシアネートなどの多官能性イソシア
ネート、塩化アンモニウム、ホルマリン、グリシン、グ
リシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール
尿素、ケテンダイマー、硼酸、硼砂等のPVAの耐水化
剤として公知の化合物を使用したものはスティッキング
防止性能、かす付着防止性能を落さずにしかも耐可塑剤
性や耐水性が著しく向上する。更に高級脂肪酸アミドな
どの熱可塑性物質や炭酸カルシウム、二酸化チタンなど
の填料、分散剤等公知の添加剤を使用することも任意で
ある。次にのアンダーコート層について具体的に説明
する。
【0023】アンダーコート層は上述したように基紙と
感熱発色層との間に介されるもので、本発明の変性PV
A系樹脂を基紙上に塗被したものである。塗被される基
紙としては特に限定はなく、任意の紙が使用でき、塗被
方法もロールコーター法、エヤードクター法、ブレード
コーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲート
ロール法等の公知の任意の手段で実施できる。該塗被に
用いる塗被液の濃度は塗工性等を考慮すると0.5〜1
5重量%が適当で、塗被量は、乾燥重量で0.5〜5g
/m程度が好ましい。塗被後は風乾あるいは軽度の加
熱処理を行なうことによって目的とするアンダーコート
層が形成される。また、該アンダーコート層には、上記
の保護層と同様に各種の公知の助剤を混合することも可
能である。
【0024】かかる方法で設けられたアンダーコート層
上に感熱発色層または感熱発色層と保護層が設けられて
本発明の感熱記録紙となるのである。尚、本発明では、
少なくとも基紙/アンダーコート層/感熱発色層/保護
層、基紙/アンダーコート層/感熱発色層、基紙/感熱
発色層/保護層或いは基紙/感熱発色層の層構成よりな
る感熱記録紙において、少なくとも上記の〜のいず
れかの層が用いられていれば(他の層は従来公知の方法
により形成されたもの)よく、特に限定されない。勿
論、上述したように〜の2種類以上の層を組み合わ
せることも可能である。
【0025】
【作用】本発明の感熱記録紙は、その加工剤として特定
の変性PVA系樹脂をアンダーコート層、感熱発色層、
保護層等に用いているため、印字適性に優れ、更に感熱
発色層、保護層に用いた時には耐可塑剤性、耐油性、耐
溶剤性及び耐水性に優れ、またサーマルヘッドの汚れも
少ないものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例によって具体
的に説明する。なお,実施例中「%」、「部」とあるの
は、断りのない限り重量基準を意味する。 (変性PVA系樹脂の製造)還流冷却器、滴下漏斗、攪
拌機を備えた重合缶に酢酸ビニル1000部、メタノー
ル250部を仕込み攪拌しながら窒素気流下で温度を上
昇させ62℃においてアゾビスイソブチロニトリル0.
4部をメタノール19.6部に溶解した溶液を投入し重
合を開始した。重合開始点よりマレイン酸モノメチル
8.0部とN−tert−オクチルアクリルアミド2
2.6部を溶解したメタノール溶液61.2部を5時間
にわたって連続的に滴下しながら重合を行い、酢酸ビニ
ルエステルの重合率が50%になった時点で重合を終了
した。続いてメタノール蒸気を吹き込む方法により未反
応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタ
ノール溶液を得た。次いで、該溶液をメタノールで希釈
して濃度を30%に調製してニーダーに仕込み、溶液温
度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和
した。
【0027】これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中
の酢酸ビニル単位に対して30ミリモル加えて混練りし
た。ケン化反応進行と共にケン化物が析出し、遂には粒
子状となった。生成した変性PVA系樹脂を濾過し、メ
タノールでよく洗浄して熱風乾燥器中で乾燥し、目的物
を得た。得られた変成PVAをソックスレー抽出器を用
いてメタノールで抽出洗浄しN−tert−オクチルア
クリルアミドによる変成度を1H−NMRで分析した結
果、変性度は2.0モル%であった。又、マレイン酸モ
ノメチルの変性度はケン化前の共重合体の滴定による酸
分の定量で分析を行ったところ、変性度は1.0モル%
であり、変性PVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニ
ル単位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行っ
たところ98モル%であった。尚、この変性PVA系樹
脂のB型粘度計による4%水溶液の粘度は、30cps
/20℃であった。
【0028】更に、得られた変性PVA系樹脂のIRス
ペクトル及び1H−NMR(D2O)スペクトルの帰属を
以下に示す。
【0029】実施例1 上記の変性PVA系樹脂を用いて、以下の要領で感熱記
録紙を作製した。 A液 クリスタルバイオレットラクトン 10部 変性PVA系樹脂5%水溶液 10部 水 15部 B液 ビスフェノールA 50部 A液と同一の変性PVA系樹脂5%水溶液 50部 水 75部 上記のA液、B液を別々にサンドグラインダーで平均粒
子径2μ程度になるまで粉砕し、その後A液、B液、炭
酸カルシウム50部、各液で使ったものと同一の変性P
VA系樹脂の15%水溶液250部を混合して、コーテ
ィング液を得た。次いで、該コーティング液を坪量50
g/mの基紙の上に乾燥後の塗布量が5.0g/m
になる様にして塗布し、乾燥させて感熱記録紙(I)を
得た。該記録紙の印字発色濃度、耐可塑剤性、耐油性、
耐溶剤性、耐水性及びサーマルヘッドの汚れを以下の方
法で評価した。評価結果は表3に示す。
【0030】(印字発色濃度)熱傾斜試験機(東洋精機
社製)によって120℃、2kg/cm、10秒の条
件下に印字発色させ、印字発色濃度をマクベス濃度計
(マクベス社製、RD−100R型、アンバーフィルタ
ー使用)にて測定。 (耐可塑剤性)印刷された記録紙を軟質塩ビシートには
さみ20g/cmの加重を加え40℃で168時間放
置し、その後、上記の濃度計にて印字発色濃度(a)を
測定して、放置前の印字発色濃度(b)との差を残色率
(%)として下式により算出した。 残色率(%)=[1−(b−a)/b]×100 (耐油性)食用大豆油を発色部分に数滴滴下して、室温
で24時間放置後、該大豆油を拭き取り、滴下前の発色
濃度に対する残色率(%)を上記と同様に算出した。
【0031】(耐有機溶剤性)酢酸エチルを地肌部に数
滴滴下して、室温で1時間放置後、該酢酸エチルを拭き
取り、上記の濃度計にて発色濃度(数値が小さいほど耐
有機溶剤性は良好)を測定した。 (耐水性)水を発色部分に数滴滴下して、室温で1時間
放置後、該水を拭き取り、滴下前の発色濃度に対する残
色率(%)を上記と同様に算出した。 (サーマルヘッドの汚れ)ファクシミリで連続100m
格子模様を印字させて、スティッキングの発生の様子、
サーマルヘッドのかす付着の程度を観察し、◎〜×の4
段階評価した。
【0032】実施例2〜8、比較例1〜6 表1に示した成分及び仕込み量で実施例1の変性PVA
系樹脂の製造と同様の手順により酢酸ビニルとの共重合
及びケン化を行い種々の変性PVA系樹脂を調製し、実
施例1と同様に感熱記録紙の加工剤(バインダー)とし
ての評価を行った。尚、得られた種々の変性PVA系樹
脂を表2に示し、感熱記録紙の評価結果は表3に示す。
【0033】又、上記実施例2〜8及び後述の実施例1
0〜16、18〜24で用いた変性PVA系樹脂のIR
スペクトル及び1H−NMR(D2O)スペクトルの帰属
を以下に示す。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【表1】 酢酸ビニルとの重合時の変性種、仕込み量及び重合率 (A)単量体 (B)単量体 重合率 及び仕込み量 及び仕込み量 (mol%) (mol%) (%) 実施例1(及び9,17) N-t-OAAm (2.0) 3M (1.0) 54 実施例2(及び10,18) N-t-OAAm (0.5) 3M (0.5) 50 実施例3(及び11,19) N-t-OAAm (1.0) 3M (2.0) 58 実施例4(及び12,20) N-t-OAAm (2.0) 3M (2.0) 45 実施例5(及び13,21) N-t-OAAm (10) 3M (10) 48 実施例6(及び14,22) N-t-OAAm (2.0) 3M (1.0) 50 実施例7(及び15,23) N-t-AAAm (2.2) 3M (1.0) 50実施例8(及び16,24) N-t-OAAm (2.0) イタコン酸 (1.0) 48 比較例1(及び7) N-t-OAAm (2.0) − 51 比較例2(及び8) N-n-OAAm (2.5) 3M (1.0) 47 比較例3(及び9) VeoVa-10 (3.0) イタコン酸 (1.0) 50 比較例4(及び10) MRM (3.0) − 55 比較例5(及び11) − AMPS (2.0) 55比較例6(及び12) − 3M (2.0) 60 注)( )はモノマーの総仕込み量に対する(A)及び(B)単量体の仕込みモ ル%を表す。 略語は以下の通り。 N−t−OAAm;N−tert−オクチルアクリルアミド N−t−AAAm;N−tert−アミルアクリルアミド N−n−OAAm;N−n−オクチルアクリルアミド 3M;マレイン酸モノメチル VeoVa−10;下式で示される単量体
【化2】 (但し、R1,R2,R3は水素又はアルキル基で、R1
2,R3の炭素数の合計は平均で10) MRM;モノ(ジイソプロピルメチル)マレート AMPS;N−スルホイソブチレンアクリルアミドナト
リウム
【0041】
【表2】 変性PVA ケン化度 (A)単量体 (B)単量体 4%粘度 含有量 含有量 (mol%) (mol%) (mol%) (cps) 実施例1(及び9) 98 2.0 1.0 30 実施例2(及び10) 98 0.5 0.5 30 実施例3(及び11) 98 1.0 2.0 30 実施例4(及び12) 98 2.0 2.0 30 実施例5(及び13) 98 10 10 25 実施例6(及び14) 85 2.0 1.0 25 実施例7(及び15) 98 2.0 1.0 30 実施例8(及び16) 98 2.0 1.0 30 比較例1(及び7) 98 2.0 − 30 比較例2(及び8) 98 2.0 1.0 40 比較例3(及び9) 98 2.0 1.0 30 比較例4(及び10) 93 2.0 − 30 比較例5(及び11) 98 − 2.0 30比較例6(及び12) 94 − 2.0 30
【0042】
【表3】 印字発色 耐可塑剤性 耐油性 耐有機 耐水性 サーマルヘット゛ 濃度 (%) (%) 溶剤性 (%) の汚れ 実施例1 1.50 95 95 0.15 90 ◎ 実施例2 1.45 90 88 0.22 80 ○ 実施例3 1.50 94 94 0.17 88 ◎ 実施例4 1.50 95 95 0.15 90 ◎ 実施例5 1.44 89 87 0.23 81 ○ 実施例6 1.45 85 85 0.25 80 ○ 実施例7 1.44 93 92 0.18 87 ◎実施例8 1.49 94 94 0.17 89 ◎ 比較例1 1.29 60 55 0.50 48 × 比較例2 1.29 53 53 0.64 50 △ 比較例3 1.30 61 62 0.45 55 ○ 比較例4 1.30 65 64 0.44 58 ◎ 比較例5 1.20 43 42 0.80 38 △比較例6 1.15 45 46 0.85 33 △
【0043】実施例9 以下の要領で感熱記録紙を作製した。 A液 クリスタルバイオレットラクトン 10部 未変性PVA5%水溶液 10部 (ケン化度99.0モル%、4%水溶液粘度14cps/20℃) 水 15部 B液 ビスフェノールA 50部 A液と同一の未変性PVA5%水溶液 50部 水 75部 上記のA液、B液を別々にサンドグラインダーで平均粒
子径2μ程度になるまで粉砕し、その後A液及びB液の
各液で使ったものと同一の未変性PVAの15%水溶液
500部を混合して、コーティング液を得た。次いで該
コーティング液を坪量50g/mの基紙上に乾燥後の
塗布量が5.0g/mになる様にして塗布し、乾燥さ
せた。更にこの上に実施例1で用いた変性PVA系樹脂
の10%水溶液100部及び炭酸カルシウム5部からな
る水溶液(II)をディクソンコーターを用いて1.5g
/m(ネット)の割合にオーバーコートし、風乾して
感熱記録紙を得た。得られた感熱記録紙について実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0044】実施例10〜16、比較例7〜12 上記の実施例2〜8及び比較例1〜6で使用したPVA
系樹脂(表1及び2参照)を用いて、実施例9と同様に
感熱記録紙の加工剤(コーティング剤)としての評価を
行った。評価結果は表4に示す。 比較例13 アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(日
本合成化学工業(株)製、商品名「ゴーセファイマーZ
−200」)の10%水溶液100部、ジメチロール尿
素の5%水溶液2.5部及び炭酸カルシウム5部からな
る水溶液を用いて実施例9と同様に塗工して評価を行っ
た。評価結果を表4に示す。
【0045】
【表4】 印字発色 耐可塑剤性 耐油性 耐有機 耐水性 サーマルヘッド 濃度 (%) (%) 溶剤性 (%) の汚れ 実施例9 1.45 98 98 0.05 94 ◎ 実施例10 1.43 94 93 0.11 85 ◎ 実施例11 1.45 97 96 0.08 90 ◎ 実施例12 1.45 98 97 0.07 91 ◎ 実施例13 1.43 95 92 0.10 85 ◎ 実施例14 1.43 84 83 0.19 82 ◎ 実施例15 1.44 97 95 0.09 87 ◎実施例16 1.45 98 97 0.06 92 ◎ 比較例7 1.19 70 69 0.35 60 △ 比較例8 1.20 71 71 0.50 55 ○ 比較例9 1.20 72 71 0.40 65 ◎ 比較例10 1.20 73 70 0.35 67 ◎ 比較例11 1.19 50 49 0.65 43 ○ 比較例12 1.19 52 49 0.60 46 ○比較例13 1.20 45 40 0.70 90 ◎
【0046】実施例17 以下の要領で感熱記録紙を作製した。先ず、坪量50g
/m2の基紙に実施例1で用いた変性PVA系樹脂の5
%水溶液を試験用サイズプレス装置(熊谷理機社製)を
用いて1.5g/m2(ネット)の割合に塗布して11
0℃で1分間乾燥し、アンダーコート塗工紙(III)を
得た。 A液 クリスタルバイオレットラクトン 10部 未変性PVA系樹脂5%水溶液 10部 (ケン化度99.0モル%、4%水溶液粘度14cps/20℃) 水 15部 B液 ビスフェノールA 50部 A液と同一の未変性PVA系樹脂5%水溶液 50部 水 75部 上記のA液、B液を別々にサンドグラインダーで平均粒
子径2μ程度になるまで粉砕し、その後A液及びB液の
各液で使ったものと同一の未変性PVA系樹脂の15%
水溶液500部を混合して、コーティング液を得た。次
いで、該コーティング液を上記アンダーコート塗工紙
(III)上に乾燥後の塗布量が5.0g/mになる様
にして塗布し、乾燥させて感熱記録紙を得た。得られた
感熱記録紙について実施例1と同様の評価を行った。評
価結果を表5に示す。
【0047】実施例18〜24、比較例14〜19 上記実施例2〜8及び比較例1〜6で使用したPVA系
樹脂(表1及び2参照)を用いて実施例17と同様に感
熱記録紙のアンダーコート層としての評価を行った。評
価結果を表5に示す。 実施例25 実施例1で得られた感熱記録紙(I)に実施例9の水溶
液(II)をディクソンコーターを用いて1.5g/m2
(ネット)の割合にオーバーコートし風乾させて感熱記
録紙を得た。得られた感熱記録紙について実施例1と同
様の評価を行った。評価結果を表5に示す。
【0048】実施例26 実施例17で得られたアンダーコート塗工紙(III)に
実施例1と同様の方法で感熱発色層を設けて感熱記録紙
を得た。得られた感熱記録紙について実施例1と同様の
評価を行った。評価結果を表5に示す。 実施例27 実施例17で得られたアンダーコート塗工紙(III)に
実施例9と同様の方法で感熱発色層及び保護層を設けて
感熱記録紙を得た。得られた感熱記録紙について実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表5に示す。 実施例28 実施例17で得られたアンダーコート塗工紙(III)に
実施例25と同様の方法で感熱発色層及び保護層を設け
て感熱記録紙を得た。得られた感熱記録紙について実施
例1と同様の評価を行った。評価結果を表5に示す。
【0049】
【表5】 印字発色 耐可塑剤性 耐油性 耐有機 耐水性 サーマルヘット゛ 濃度 (%) (%) 溶剤性 (%) の汚れ 実施例17 1.50 − − − − − 実施例18 1.45 − − − − − 実施例19 1.49 − − − − − 実施例20 1.50 − − − − − 実施例21 1.45 − − − − − 実施例22 1.45 − − − − − 実施例23 1.47 − − − − − 実施例24 1.49 − − − − − 実施例25 1.48 99 99 0.03 97 ◎ 実施例26 1.55 95 96 0.13 90 ◎ 実施例27 1.48 98 98 0.04 95 ◎実施例28 1.50 99 99 0.04 97 ◎ 比較例14 1.25 − − − − − 比較例15 1.25 − − − − − 比較例16 1.30 − − − − − 比較例17 1.30 − − − − − 比較例18 1.23 − − − − −比較例19 1.20 − − − − − 注)実施例17〜24及び比較例14〜19については、印字発色濃度のみを測 定した。
【0050】
【発明の効果】本発明の感熱記録紙は、その加工剤とし
て特定の変性PVA系樹脂を感熱発色層、保護層、アン
ダーコート層等に用いているため、印字適性に優れ、特
に感熱発色層や保護層に用いた場合には、耐可塑剤性、
耐油性、耐溶剤性及び耐水性にも優れ、更にはサーマル
ヘッドの汚れも少ないという作用効果を有するものであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化1で示される分岐アルキルアク
    リルアミド(A)を0.1〜20モル%、エチレン性不
    飽和カルボン酸もしくはその塩の少なくとも1種(B)
    を0.1〜20モル%共重合成分として含有する共重合
    体よりなるポリビニルアルコール系樹脂を含有する層を
    用いたことを特徴とする感熱記録紙。 【化1】 (但し、R1は水素又はメチル基、R2〜R4は、アルキ
    ル基又はアリール(aryl)基、R5は水素又はアルキル基
    又はアリール(aryl)基をそれぞれ示し、R2〜R5の炭素
    数の合計が4以上である。)
  2. 【請求項2】 該層が発色性物質、該発色性物質を熱時
    に発色させる顕色剤及びポリビニルアルコール系樹脂を
    含有してなる感熱発色層である請求項1記載の感熱記録
    紙。
  3. 【請求項3】 該層が発色性物質、該発色性物質を熱時
    に発色させる顕色剤及びバインダーを含有してなる感熱
    発色層上に設ける保護層であることを特徴とする請求項
    1または2記載の感熱記録紙。
  4. 【請求項4】 該層が発色性物質、該発色性物質を熱時
    に発色させる顕色剤及びバインダーを含有してなる感熱
    発色層と基紙の間に設けるアンダーコート層であること
    を特徴とする請求項1〜3いずれか記載の感熱記録紙。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011155546A1 (ja) * 2010-06-09 2011-12-15 株式会社クラレ アルキル変性ビニルアルコール系重合体、並びにこれを含む組成物、増粘剤、紙用塗工剤、塗工紙、接着剤及びフィルム
JP5788969B2 (ja) * 2011-03-17 2015-10-07 株式会社クラレ 変性ビニルアルコール系重合体溶液及びこの製造方法

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