JPH08252888A - シリコーンゴム・ガラスの一体化成形体 - Google Patents

シリコーンゴム・ガラスの一体化成形体

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JPH08252888A
JPH08252888A JP5710795A JP5710795A JPH08252888A JP H08252888 A JPH08252888 A JP H08252888A JP 5710795 A JP5710795 A JP 5710795A JP 5710795 A JP5710795 A JP 5710795A JP H08252888 A JPH08252888 A JP H08252888A
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silicone rubber
glass
rubber
silicone
integrated molding
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JP5710795A
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Hajime Tsujihana
一 辻葩
Satoshi Mieno
聡 三重野
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明はシリコーンゴムとガラスとを強固に
接着させた、接合性、耐水性のすぐれたシリコーン・ガ
ラス一体化成形体の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明のシリコーンゴム・ガラス一体化成形
体は、耐水性の接着助剤としての水酸基を含有するアク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステル系のモノマ
ーとオルガノハイドロジエンポリシロキサンとの混合
物、もしくはオルガノシラン類を共加水分解、重合して
得た三次元網状構造を有するシリコーンレジンと未加硫
のシリコーンゴムとの混合物の層をガラス表面に形成さ
せ、このシリコーンゴムを硬化してシリコーンゴムとガ
ラスを一体化成形体としてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車輌、ガラス基板、構築
物、構造物などに使用されるシリコーンゴム・ガラス一
体化成形体、特にはシリコーンゴムをガラス上に塗布
し、シリコーンゴムを硬化してなる、接合、防水などの
目的に有用とされるシリコーンゴム・ガラス一体化成形
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】接合、防水などを目的としてガラスにジ
ョイントを設けるときには、ガラス物性の特性から弾性
を有する接着剤またはシーラントが使用されており、こ
の弾性を有する接着剤またはシーラントとしてはポリウ
レタン系、クロロプレンゴム系、アクリル系、ニトリル
ブタジエンゴム系、ブチルゴム系、スチレンブチレンゴ
ム系などの有機系ゴムやシリコーンゴムなどの有機けい
素化合物系のゴムが広く使用されている。
【0003】ガラスを各種ゴムによって固定するには
ゴムの弾性に起因する反撥力でガラスを押える方法、
ガラスとゴムとの接着によって接合する方法(の方法
を兼ねる場合もある。)に分類され、このの固定方法
にはガラスの脱着が可能であるという長所があるが、半
永久的に固定する場合にはの固定方法の方が信頼性が
高い。このの方法によってガラスとゴムとを接着によ
って接合する方法には、さらに−1としてプライマー
を介して接着する方法、−2としてプライマーを用い
ずに直接ガラスとゴムを接着する方法があり、この−
2の場合には少ない工程で接合ができるので、工程の簡
略化が求められている建築などの分野からはこの接着方
法の確立が求められているが、これにはゴムマトリック
スに被着体であるガラスと接着する性質(以下自己接着
性と称する)を持たせる必要がある。
【0004】他方、このガラスの表面はガラス分子の末
端がシラノール基を形成しており、このシラノール基の
水素結合によって水分子から層が形成されているので、
ガラスと自己接着するためにはこのゴムにガラスのシラ
ノール基と反応するアルカリまたはアルカリ土類塩、ハ
ロゲン化物、シラノール基などを導入したり、ガラス上
の水分子と水素結合を呈する -OH、-SiH、-CO 、-COOH
などの親水基を導入するなどの方法があり、したがって
これについてはクロロプレン系ゴム、ブチル系ゴムなど
が耐候性などの物性も優れていることから、車両や建造
物の窓の接合、複層ガラスの接合として広く使用されて
いる。
【0005】また、シリコーンゴムは有機系ゴムに比較
して化学的に安定な化合物で、シリコーンゴムの骨格を
構成しているけい素−酸素結合はその結合エネルギーが
106kcal/molで、炭素−炭素結合の結合エネルギー86Kc
al/mol、炭素−酸素結合の結合エネルギー81kcal/molに
比較して高いことから、上記した有機系ゴムに比較して
高い信頼性を得ており、したがって接着でガラスとシリ
コーンゴムを接合すれば信頼性の高い一体化物を得るこ
とができるので、これについてはプライマーを必要とし
ない一体化工法のものも種々提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このシリコー
ンゴムに自己接着性を付与するには1)ゴムマトリック
ス主成分の分子にガラスとの接着性を呈する官能基を導
入する方法、2)このような官能基を有する化合物(接
着助剤)を添加する方法があるけれども、この1)の方
法には原料メーカーで接着性官能基を導入するため材料
が高価になるという不利があり、2)の方法にはガラス
との一体化する前の混練工程で接着助剤を添加すればよ
いので総合的な価格が安くなるけれども、これには添加
する接着助剤が水に可溶性のものが多く、水によって流
出されて接着の耐水性が弱くなるという欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決したシリコーンゴム・ガラス一体化成形
体に関するもので、これは耐水性を有する接着助剤を添
加したシリコーンゴム層をガラス表面に形成させ、つい
でこのシリコーンゴムを硬化させてシリコーンゴムとガ
ラスとを一体化物としてなることを特徴とするものであ
り、このシリコーンゴムは水酸基を含有するアクリル酸
エステルまたはメタクリル酸エステルのモノマーと、少
なくとも分子中に2個の水素原子を含有するオルガノハ
イドロジエンポリシロキサンとを添加してなる未加硫の
シリコーンゴム、またはオルガノシラン類を共加水分解
し、重合して得た三次元網目構造を有するシリコーンレ
ジンと未加硫のシリコーンゴムとの混合物であることを
好適とするものである。
【0008】
【作用】本発明のシリコーンゴム・ガラス一体化成形体
は上記したように耐水性を有する接着助剤を添加したシ
リコーンゴム層をガラス表面に形成し、このシリコーン
ゴム層を硬化することによって製造されるが、シリコー
ンゴムに接着助剤を添加して耐水性を向上させるには、
1)接触助剤を反応性を有する化合物とし、これをシリ
コーンゴム主鎖に結合させてこの官能基を固定するか、
2)水によって流出しない程に大きな分子量を持つ接着
助剤を選択するという方法がある。
【0009】本発明で使用される反応により耐水性を呈
する接着助剤を添加する方法は、前記したように水酸基
を含有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エス
テル系のモノマーを未加硫のシリコーンゴムに添加する
ものであるが、このアクリル酸エステル系、メタクリル
酸エステル系のモノマーとしてはトリメチロールプロパ
ンアクリレート・TD1500A[大日本インキ化学工業
(株)製商品名]、トリメチロールプロパンメタクリレ
ート・TD1500(同社製商品名)、1,6ヘキサンジオ
ールメタクリレート・TD1520(同社製商品名)などが
商品化されているが、これらのエステルモノマーとして
はアクリル酸エステル、またはメタクリル酸エステルの
モノマーで親水性の水酸基を含有しているものであれば
使用することができ、これは既知の化合物に限定される
ものでもない。なお、これによれば、このモノマーのも
つ不飽和結合をオルガノハイドロジエンポリシロキサン
の水素原子とヒドロシリル反応させて、シリコーンゴム
主鎖にこのモノマーのもつ水酸基を固定することがで
き、その結果ガラス上のシラノール基と親和性のある水
酸基が水により流失せず、接着性能の低下が抑制され
る。また、本発明において該モノマーの添加量に制限は
ないが、多すぎるとブリードし、自己接着性が発揮でき
ないので、望ましくはシリコーンゴム 100重量部に対し
て3〜10重量部とすればよい。
【0010】また、本発明で使用される水により流出し
ないほど大きい分子量を持つ接着助剤としては、オルガ
ノシラン類を共加水分解し、重合して得た三次元網状構
造を有する親水基であるシラノール基を含有するシリコ
ーンレジンが例示され、これらは未加硫のシリコーンゴ
ムに添加すると水に流失することなく、自己接着性のも
のとすることができるので、このシリコーンゴムとガラ
スとの一体化が容易になるという有利性が与えられる。
【0011】ここに使用されるオルガノシラン類はつぎ
の一般式 SiX4(Q単位)、 RSiX3(M単位)、R2SiX2(D単
位)、 R3SiX(T単位) (ここにRは1価有機基、Xは加水分解可能な基)で示
されるもので、Rはメチル基、フェニル基が一般的で場
合によっては反応性を有するビニル基とされるものであ
るが、これはこれらの1種または2種以上、例えば1)
D単位とT単位との組み合わせ配合、2)T単位単独の
配合、3)M単位とQ単位との組み合わせ配合などから
選択して(共)加水分解し、重合させれば、次式
【化1】 (ここにnは正数)で示される三次元網目構造を有し、
分子鎖未満にOH基を持ち、水に不溶で、かつ分子量が
充分に大きなポリマー(数百から数十万の分子量)とな
るので、これをシリコーンゴムと混合すると、これを耐
水性のある自己接着性を有するものとすることができ
る。
【0012】このシリコーンレジンとしてはこれを溶剤
に溶解させたシリコーンワニス、粉末タイプのものがあ
り、ワニスタイプのものはコイルや布管やガラスおよび
電子部品などへの電気絶縁性付与や、化学プラント、車
輛用マフラーなどへの耐熱性付与塗料として使用され、
粉末タイプのものはプラスチックスや有機系ゴムへの潤
滑性や撥水性などの付与などの用途に使用されている
が、本発明で使用されるシリコーンレジンはこのワニス
タイプ、粉末タイプのいずれであってもよく、ワニスタ
イプのものはシリコーンゴム中に分子レベルで分散さ
れ、粉末タイプのものはこれがフィラーとしてシリコー
ンゴム中に分散されるが、このシリコーンレジンは有機
基の種類や分子量に制限はなく、シリコーンゴムの硬化
条件や硬度設定により自由に選択すればよいが、このも
ののシリコーンゴムに対する添加量はこれが少なすぎる
と自己接着性が発揮されず、多くなりすぎると柔軟性が
失われるので、シリコーンゴム 100重量部に対して3〜
20重量部の範囲とすることが望ましい。
【0013】また、この接着助剤を添加する未加硫のシ
リコーンゴム組成物は、縮合反応型、付加反応型のいず
れのものであってもよいが、これは上記した水酸基を含
有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
のモノマーを用いて自己接着性を付与する場合、該モノ
マー中に含有されている不飽和結合とヒドロシリル反応
によりシリコーンゴムの主鎖に結合させる必要があり、
そのためには分子中に少なくとも2個の水素原子を含有
するオルガノハイドロジエンポリシロキサンを含有した
ものとする必要があり、これについては脂肪族不飽和基
を含有するオルガノシロキサンとこのオルガノハイドロ
ジエンポリシロキサン、触媒としての白金系化合物およ
びアセチレンアルコールなどからなる反応抑制剤などか
らなる付加反応型のものとすることが好ましい。一方、
シリコーンレジンを用いて自己接着性を付与する場合
は、シリコーンゴムの主鎖に結合する必要はなく、した
がってこれは縮合反応型でも付加反応型でもよい。
【0014】また、このシリコーンゴム層を形成するガ
ラスとしては、珪酸ガラス、珪酸アルカリガラス、ほう
珪酸ガラス、りん酸塩ガラスなどが例示されるが、その
用途、形状は何であってもよい。しかし、このものはシ
リコーンゴムと一体化処理するものであることから、ア
セトン、アルコール類などの有機溶剤や界面活性剤など
により洗浄または脱脂を施すことが望ましいけれども、
この処理は省略してもよい。なお、このものはその表面
を酸で処理をして、ガラス表面における単位面積当りの
シラノール基数を増加させて活性化しておくこともでき
る。
【0015】本発明のシリコーンゴム・ガラス一体化成
形体を製造するためのシリコーンゴム層の形成、シリコ
ーンゴム層の硬化条件はシリコーンゴムの種類や配合に
より決定すればよいが、このシリコーンゴム層の形成は
例えばガラス表面をアセトンなどを含んだ綿布で拭いた
のち乾いた綿布で乾拭きし、好ましくはさらに10重量%
の硝酸水溶液を含んだ綿布で拭き、さらに乾いた綿布で
拭いて清浄化したのち、これに上記した接着助剤を添加
したシリコーンゴムを 0.1〜50mm程度の厚さに積層し、
室温〜 200℃の範囲で硬化すればよく、これによればシ
リコーンゴムがガラス表面に強固に接着したシリコーン
ゴム・ガラス一体化成形体を容易に得ることができ、こ
のものは特に接合、防水などの用途に使用することがで
きるという有利性が与えられる。
【0016】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。 実施例1〜2、比較例1〜2 分子中に脂肪族不飽和基(ビニル基)を含有するオルガ
ノポリシロキサン・KE153U[信越化学工業(株)
製商品名]を主成分とするマトリックス 100重量部、分
子中に少なくとも2個の水素原子を含有するメチルハイ
ドロジエンポリシロキサン・C−153A[信越化学工
業(株)製商品名]を主成分とするマトリックス5重量
部、塩化白金酸系触媒・Cat−PL−2[信越化学工
業(株)製商品名]0.05重量部、およびアセチレンアル
コール系反応抑制剤・R−153A[信越化学工業
(株)製商品名] 0.3重量部を二本ロールで混練して付
加反応シリコーンゴムを作製した。
【0017】ついで、この付加反応型シリコーンゴム 1
00重量部に対して、下記に示した接着助剤としての化合
物A、B、C、Dを二本ロールで混練して配合A、配合
B、配合C、配合Dと名づけた自己接着性付加反応型シ
リコーンゴム組成物4種を作り、この配合A、配合Bに
ついてはこの接着助剤A、Bをヒドロシリル化反応によ
り固定するために上記したメチルハイドロジエンポリシ
ロキサンを2重量部追加配合した。 接着助剤A:トリメチロールプロパンアクリレート・T
D1500A(前出)、 接着助剤B:トリメチロールプロパンメタクリレート・
TD−1500(前出)、 接着助剤C:ポリシロキサン型シランカップリング剤・
MAC−2101[日本ユニカー(株)製商品名] 接着助剤D:チタネート系カップリング剤・KR−TT
S[味の素(株)製商品名]
【0018】つぎに、厚さ8mm、70×50mmのフロートガ
ラス[旭硝子(株)製商品名]1の表面を、アセトンを
含んだ綿布で拭いてから乾いた綿布で乾拭きしたのち、
10重量%の硝酸水溶液を含んだ綿布で拭き、さらに乾い
た綿布で乾拭きし、この2枚のガラス板の間にフッ素樹
脂コートされた鉄製型を用いて上記の自己接着性付加反
応型シリコーンゴム組成物2を12mm×50mm×12mmの寸法
で積層し、 150℃に温度設定をしたオーブンに1時間入
れたところ、シリコーンゴムが硬化してシリコーンゴム
とガラスが一体化された図1に示したような試験片が得
られた。
【0019】したがって、この試験片についてもこれを
図2に示した引っ張り試験機にセットし、下記の2通り
の条件、 条件1:硬化後3日間室温で放置。 条件2:硬化後3日間室温で放置した後、スペーサーを
用いてゴムを20%伸張しながら80℃の温水に14日間浸漬
したのち、さらに3日間室温で放置。 (なお、条件1により得たデータを初期の接着強度と
し、条件2によるものを耐久試験後の接着強度とし
た。)でシリコーンゴムとガラスとの接着強度を測定
し、試験片の破壊強度(2枚のガラスの分離した梯子)
を観察したところ、表1および表2に示したとおりの結
果が得られ、これより本発明のシリコーンゴム・ガラス
一体化成形体は、上記浸漬試験においてその強度低下が
認められるものの、耐水性に優れたものであることが確
認された。
【0020】
【表1】
【表2】
【0021】実施例2 分子中に脂肪族不飽和基(ビニル基)を含有するオルガ
ノポリシロキサン・KE153U[信越化学工業(株)
製商品名]を主成分とするマトリックス 100重量部、分
子中に少なくとも2個の水素原子を含有するメチルハイ
ドロジエンポリシロキサン・C−153A[信越化学工
業(株)製商品名]を主成分とするマトリックス5重量
部、塩化白金酸系触媒・Cat−PL−2[信越化学工
業(株)製商品名]0.05重量部、およびアセチレンアル
コール系反応抑制剤・R−153A[前出] 0.3重量部
およびオルガノシラン類を共加水分解し、重合して得ら
れた三次元網状構造をもつシリコーンレジン粉末・X−
40−2134[信越化学工業(株)製商品名]10重量部を二
本ロールで混練して自己接着性付加反応型シリコーンゴ
ム組成物を製造した。
【0022】ついで、厚さ8mm、70×50mmのフロートガ
ラス1の表面を、アセトンを含んだ綿布で拭いてから乾
いた綿布で乾拭きしたのち、10重量%の硝酸水溶液を含
んだ綿布で拭き、さらに乾いた綿布で乾拭きし、この2
枚のガラス板の間にフッ素樹脂コートされた鉄製型を用
いて上記の自己接着性付加反応型シリコーンゴム組成物
2を12mm×50mm×12mmの寸法で積層し、 150℃に温度設
定をしたオーブンに1時間入れたところ、シリコーンゴ
ムが硬化してシリコーンゴムとガラスが一体化された図
1に示したような試験片が得られた。
【0023】つぎに、この試験片を図2に示した引っ張
り試験機にセットし、シリコーンゴムとガラスとの接着
強度を測定し、試験片の破壊状態(2枚のガラスの分離
した様子)を観察したところ、表3に示したとおりの結
果が得られ、この結果からシリコーンレジン粉末を配合
したシリコーンゴムは、極めて強固にガラスとの一体化
成形体を与えることが確認された。
【0024】
【表3】
【0025】実施例3 分子中に脂肪族不飽和基(ビニル基)を含有するオルガ
ノポリシロキサン・KE153U[信越化学工業(株)
製商品名]を主成分とするマトリックス 100重量部、分
子中に少なくとも2個の水素原子を含有するメチルハイ
ドロジエンポリシロキサン・C−153A[信越化学工
業(株)製商品名]を主成分とするマトリックス7重量
部、塩化白金酸系触媒・Cat−PL−2[信越化学工
業(株)製商品名]0.05重量部、およびアセチレンアル
コール系反応抑制剤・R−153A[前出] 0.3重量部
およびオルガノシラン類を共加水分解し、重合して得ら
れた三次元網状構造をもつビニル基含有シリコーンレジ
ン粉末・X−40−2135[信越化学工業(株)製商品名]
10重量部を二本ロールで混練して自己接着性付加反応型
シリコーンゴム組成物を製造した。
【0026】ついで、厚さ8mm、70×50mmのフロートガ
ラス1の表面を、アセトンを含んだ綿布で拭いてから乾
いた綿布で乾拭きしたのち、この2枚のガラス板Cおよ
びDのそれぞれの間にフッ素樹脂コートされた鉄製型を
用いて上記の自己接着性付加反応型シリコーンゴム組成
物2を12mm×50mm×12mmの寸法で積層し、 150℃に温度
設定をしたプレス成形機に10分間入れたところ、シリコ
ーンゴムが硬化してシリコーンゴムとガラスが一体化さ
れた図1に示したような試験片が得られた。
【0027】つぎに、この試験片を図2に示した引っ張
り試験機にセットし、シリコーンゴムとガラスとの接着
強度を測定した、試験片の破壊状態(2枚のガラスの分
離した様子)を観察したところ、表4に示したとおりの
結果が得られ、この結果からシリコーンレジン粉末を配
合したシリコーンゴムは、極めて強固にガラスとの一体
化成形体を与えることが確認された。
【0028】
【表4】
【0029】実施例4 メチルビニルシリコーン生ゴム・KE76VBS[信越
化学工業(株)製、商品名] 100重量部、過酸化物加硫
剤・C−8[信越化学工業(株)製、商品名]3重量部
及び、オルガノシラン類を加水分解し重合して得られた
三次元網状構造をもつビニル基含有シリコーンレジン粉
末・X−40−2135[信越化学(株)製、商品名]
10重量部を二本ロールに混練して自己接着性縮合反応型
シリコーンゴムを得た。一方、厚さ8mm、70×50mmフロ
ートガラスの全面を、アセトンを含んだ綿布で拭き、さ
らに乾いた綿布で乾拭きをしたのち、10重量%の硝酸水
溶液を含んだ綿布で拭き、さらに乾いた綿布で乾拭きを
した。フッ素樹脂コートされた鉄製型を用いて、2枚の
ガラスの間に、上記の縮合反応型シリコーンゴムを12mm
×50mm×12mmの寸法で積層し、 150℃に温度設定したオ
ーブンに1時間入れたところ、図1に示す試験片を得た
が、得られた試験片付加反応型シリコーンゴムは硬化
し、ガラスとシリコーンゴムは一体化されていた。これ
により得た試験片を図2に示す引っ張り試験機によりガ
ラスとシリコーンゴムの接着強度を測定し、試験片の破
壊状態(2枚のガラスの分離した様子)を観察したとこ
ろ、表5に示した通りの結果が得られ、上記の結果か
ら、シリコーンレジン粉末を配合したシリコーンゴムか
らは、極めて強固なガラスとの一体化物を得ることがで
きることがわかった。
【0030】
【表5】
【0031】
【発明の効果】本発明はシリコーンゴム・ガラス一体化
成形体に関するもので、このものはシリコーンゴムが自
己接着性、耐水性を有しているので、シリコーンゴムと
ガラスとが信頼性高く接合された、防水性をもつシリコ
ーンゴム・ガラス一体化成形体になるという有利性をも
つものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における接着強度試験のサンプル寸法を
示したものである。
【図2】実施例における引っ張り試験機を用いて行う接
着強度試験の概念図を示したものである。
【符号の説明】 1…ガラス 2…シリコーンゴム 3…引っ張り試験機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐水性の接着助剤を添加したシリコーン
    ゴム層をガラス表面に形成させ、ついでこのシリコーン
    ゴム層を硬化してシリコーンゴムとガラスとを一体化成
    形体としてなることを特徴とするシリコーン・ガラス一
    体化成形体。
  2. 【請求項2】 シリコーンゴムが水酸基を含有するアク
    リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルのモノマー
    と、少なくとも分子中に2個の水素原子を含有するオル
    ガノハイドロジエンポリシロキサンとを添加してなる未
    加硫のシリコーンゴムである請求項1に記載したシリコ
    ーンゴム・ガラス一体化成形体。
  3. 【請求項3】 シリコーンゴムがオルガノシラン類を共
    加水分解し、重合して得た三次元網目構造を有するシリ
    コーンレジンと未加硫のシリコーンゴムとの混合物であ
    る請求項1に記載したシリコーンゴム・ガラス一体化成
    形体。
JP5710795A 1995-03-16 1995-03-16 シリコーンゴム・ガラスの一体化成形体 Pending JPH08252888A (ja)

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