JPH08252387A - クランプ式被縫製布保持枠 - Google Patents
クランプ式被縫製布保持枠Info
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- JPH08252387A JPH08252387A JP8478595A JP8478595A JPH08252387A JP H08252387 A JPH08252387 A JP H08252387A JP 8478595 A JP8478595 A JP 8478595A JP 8478595 A JP8478595 A JP 8478595A JP H08252387 A JPH08252387 A JP H08252387A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 押え枠を押圧することにより被縫製布を張っ
た状態に保持するクランプ式被縫製布保持枠において、
押え枠を押えつつ被縫製布外周へ移動させて、被縫製布
に張りを与える。 【構成】 本発明のクランプ式被縫製布保持枠において
は、枠状のベース枠21と、被縫製布15をベース枠2
1に押える為の押え枠30であって、ベース枠21に対
して上下揺動自在に連結された押え枠30とが備えら
れ、ベース枠21に設けられたクランプ手段50によ
り、押え枠30がベース枠21に固定解除可能に押圧固
定される。押え枠30の下端部には、1又は複数の布張
り部材40,45が設けられ、押え枠30がクランプ手
段50で押圧固定される際に、布張り部材40,45が
押え枠の下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動
させるように構成されている。そのため、被縫製布に張
力を確実に付与でき、被縫製布を十分に張った状態で保
持することができる。
た状態に保持するクランプ式被縫製布保持枠において、
押え枠を押えつつ被縫製布外周へ移動させて、被縫製布
に張りを与える。 【構成】 本発明のクランプ式被縫製布保持枠において
は、枠状のベース枠21と、被縫製布15をベース枠2
1に押える為の押え枠30であって、ベース枠21に対
して上下揺動自在に連結された押え枠30とが備えら
れ、ベース枠21に設けられたクランプ手段50によ
り、押え枠30がベース枠21に固定解除可能に押圧固
定される。押え枠30の下端部には、1又は複数の布張
り部材40,45が設けられ、押え枠30がクランプ手
段50で押圧固定される際に、布張り部材40,45が
押え枠の下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動
させるように構成されている。そのため、被縫製布に張
力を確実に付与でき、被縫製布を十分に張った状態で保
持することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押え枠を押圧すること
により被縫製布を張った状態に保持するクランプ式被縫
製布保持枠に関し、特に、押え枠を押えつつ被縫製布外
周側へ移動させて、被縫製布に張りを与えるように構成
したものに関する。
により被縫製布を張った状態に保持するクランプ式被縫
製布保持枠に関し、特に、押え枠を押えつつ被縫製布外
周側へ移動させて、被縫製布に張りを与えるように構成
したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被縫製布に刺繍又はパターン
縫いを施こす為に、被縫製布を張った状態に保持する為
の被縫製布保持枠が実用に供されている。このような被
縫製布保持枠には、被縫製布をベース枠にクリップで固
定するクリップ方式と、被縫製布を介して外嵌枠と内嵌
枠とを嵌め合う嵌合方式と、被縫製布をベース枠と押え
枠とに挟んで押圧固定するクランプ方式とが実用化され
ている。
縫いを施こす為に、被縫製布を張った状態に保持する為
の被縫製布保持枠が実用に供されている。このような被
縫製布保持枠には、被縫製布をベース枠にクリップで固
定するクリップ方式と、被縫製布を介して外嵌枠と内嵌
枠とを嵌め合う嵌合方式と、被縫製布をベース枠と押え
枠とに挟んで押圧固定するクランプ方式とが実用化され
ている。
【0003】前記クリップ方式の被縫製布保持枠におい
ては、一般に、枠状のベース枠の外縁部に突出部が設け
られており、複数のクリップを被縫製布の上から突出部
に嵌着させて、被縫製布を保持するように構成され、前
記嵌合方式の被縫製布保持枠においては、セットされる
被縫製布に対して面直交方向に所定厚さ有する外嵌枠
に、被縫製布を位置決めした後、略同じ厚さを有する内
嵌枠を嵌め込むことで被縫製布に張力を与えて、被縫製
布を張った状態に保持するように構成してある。
ては、一般に、枠状のベース枠の外縁部に突出部が設け
られており、複数のクリップを被縫製布の上から突出部
に嵌着させて、被縫製布を保持するように構成され、前
記嵌合方式の被縫製布保持枠においては、セットされる
被縫製布に対して面直交方向に所定厚さ有する外嵌枠
に、被縫製布を位置決めした後、略同じ厚さを有する内
嵌枠を嵌め込むことで被縫製布に張力を与えて、被縫製
布を張った状態に保持するように構成してある。
【0004】一方、クランプ方式の被縫製布保持枠にお
いは、一般に、枠状のベース枠と、被縫製布をベース枠
に押える為の押え枠と、押え枠をベース枠に押圧する1
対のクランプ手段等が設けられ、被縫製布を保持させる
際には、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、これ
らクランプ手段により、押え枠をベース枠に押圧して、
被縫製布を保持するように構成してある。
いは、一般に、枠状のベース枠と、被縫製布をベース枠
に押える為の押え枠と、押え枠をベース枠に押圧する1
対のクランプ手段等が設けられ、被縫製布を保持させる
際には、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、これ
らクランプ手段により、押え枠をベース枠に押圧して、
被縫製布を保持するように構成してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記クランプ
方式の被縫製布保持枠では、位置決めされた被縫製布を
押え枠によりベース枠に押えるだけであり、ベース枠に
押えられた被縫製布に張力を付与することができないた
め、被縫製布を十分に張った状態で保持することができ
ない。そこで、一旦、被縫製布を押え枠とベース枠に挟
んだ後、夫々のクランプ手段の固定解除と固定を繰返し
ながら、被縫製布に段階的に張りを与えて保持させる
が、作業負荷の増大とともに、作業能率が著しく低下す
る。本発明の目的は、簡単・確実・能率よく、被縫製布
を十分に張った状態で保持できるクランプ式被縫製布保
持枠を提供することである。
方式の被縫製布保持枠では、位置決めされた被縫製布を
押え枠によりベース枠に押えるだけであり、ベース枠に
押えられた被縫製布に張力を付与することができないた
め、被縫製布を十分に張った状態で保持することができ
ない。そこで、一旦、被縫製布を押え枠とベース枠に挟
んだ後、夫々のクランプ手段の固定解除と固定を繰返し
ながら、被縫製布に段階的に張りを与えて保持させる
が、作業負荷の増大とともに、作業能率が著しく低下す
る。本発明の目的は、簡単・確実・能率よく、被縫製布
を十分に張った状態で保持できるクランプ式被縫製布保
持枠を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1のクランプ式被
縫製布保持枠は、刺繍又はパターン縫いに供される被縫
製布を張った状態に保持する為のクランプ式被縫製布保
持枠において、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベー
ス枠に押える為の押え枠であって、ベース枠に対して上
下揺動自在に連結された押え枠と、前記ベース枠に設け
られ、押え枠をベース枠に固定解除可能に押圧固定する
クランプ手段と、前記押え枠の下端部に設けられた1又
は複数の布張り部材であって、押え枠がクランプ手段で
押圧固定される際に押え枠の下方移動に連動して被縫製
布を外周側へ移動させる布張り部材とを備えたものであ
る。
縫製布保持枠は、刺繍又はパターン縫いに供される被縫
製布を張った状態に保持する為のクランプ式被縫製布保
持枠において、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベー
ス枠に押える為の押え枠であって、ベース枠に対して上
下揺動自在に連結された押え枠と、前記ベース枠に設け
られ、押え枠をベース枠に固定解除可能に押圧固定する
クランプ手段と、前記押え枠の下端部に設けられた1又
は複数の布張り部材であって、押え枠がクランプ手段で
押圧固定される際に押え枠の下方移動に連動して被縫製
布を外周側へ移動させる布張り部材とを備えたものであ
る。
【0007】請求項2のクランプ式被縫製布保持枠は、
請求項1の発明において、前記布張り部材が、押え枠の
延在方向向きの枢支ピンを介して押え枠に枢着された連
結金具と、この連結金具の下面に固定された下方凸の湾
曲下面を有するキャンバ付きラバー部材であって、その
最下端部が固定解除状態では前記枢支ピンよりも外周側
に位置するキャンバ付きラバー部材とからなるものであ
る。
請求項1の発明において、前記布張り部材が、押え枠の
延在方向向きの枢支ピンを介して押え枠に枢着された連
結金具と、この連結金具の下面に固定された下方凸の湾
曲下面を有するキャンバ付きラバー部材であって、その
最下端部が固定解除状態では前記枢支ピンよりも外周側
に位置するキャンバ付きラバー部材とからなるものであ
る。
【0008】請求項3のクランプ式被縫製布保持枠は、
請求項2の発明において、前記連結金具が、固定解除状
態では外周側下がりの傾斜状となるものである。請求項
4のクランプ式被縫製布保持枠は、請求項1の発明にお
いて、前記布張り部材が、固定解除状態では外周側下が
りの傾斜状の下面を有し、外周側へ弾性変形し易く構成
した傾斜面付きラバー部材からなるものである。
請求項2の発明において、前記連結金具が、固定解除状
態では外周側下がりの傾斜状となるものである。請求項
4のクランプ式被縫製布保持枠は、請求項1の発明にお
いて、前記布張り部材が、固定解除状態では外周側下が
りの傾斜状の下面を有し、外周側へ弾性変形し易く構成
した傾斜面付きラバー部材からなるものである。
【0009】
【作用】請求項1のクランプ式被縫製布保持枠において
は、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベース枠に押え
る為の押え枠であって、ベース枠に対して上下揺動自在
に連結された押え枠とが備えられ、前記ベース枠に設け
られたクランプ手段により、前記押え枠がベース枠に固
定解除可能に押圧固定される。前記押え枠の下端部に
は、1又は複数の布張り部材が設けられ、押え枠がクラ
ンプ手段で押圧固定される際に、布張り部材が押え枠の
下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動させるよ
うに構成されている。
は、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベース枠に押え
る為の押え枠であって、ベース枠に対して上下揺動自在
に連結された押え枠とが備えられ、前記ベース枠に設け
られたクランプ手段により、前記押え枠がベース枠に固
定解除可能に押圧固定される。前記押え枠の下端部に
は、1又は複数の布張り部材が設けられ、押え枠がクラ
ンプ手段で押圧固定される際に、布張り部材が押え枠の
下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動させるよ
うに構成されている。
【0010】被縫製布を張った状態に保持させる際に
は、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ
手段により押え枠を下方へ押圧すると、押え枠の下端部
に設けられた1又は複数の布張り部材により、先ず、被
縫製布がベース枠に押えられる。そして、押え枠を更に
下方へ押圧すると、押え枠がベース枠に押圧固定される
際において、押え枠の下方移動に連動する布張り部材に
より、被縫製布をベース枠に押さえつつ外周側へ移動さ
せることで、被縫製布に張力が付与され、被縫製布が張
った状態に保持される。
は、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ
手段により押え枠を下方へ押圧すると、押え枠の下端部
に設けられた1又は複数の布張り部材により、先ず、被
縫製布がベース枠に押えられる。そして、押え枠を更に
下方へ押圧すると、押え枠がベース枠に押圧固定される
際において、押え枠の下方移動に連動する布張り部材に
より、被縫製布をベース枠に押さえつつ外周側へ移動さ
せることで、被縫製布に張力が付与され、被縫製布が張
った状態に保持される。
【0011】つまり、位置決めされた被縫製布は、一
旦、押え枠の下端部に設けられた1又は複数の布張り部
材によりベース枠に押えられ、押え枠がベース枠に押圧
固定される際に、その布張り部材により、押え枠の下方
移動に連動して被縫製布を押さえつつ外周側へ移動させ
るように構成されているため、被縫製布に張力を確実に
付与でき、被縫製布を十分に張った状態で保持すること
ができる。
旦、押え枠の下端部に設けられた1又は複数の布張り部
材によりベース枠に押えられ、押え枠がベース枠に押圧
固定される際に、その布張り部材により、押え枠の下方
移動に連動して被縫製布を押さえつつ外周側へ移動させ
るように構成されているため、被縫製布に張力を確実に
付与でき、被縫製布を十分に張った状態で保持すること
ができる。
【0012】請求項2のクランプ式被縫製布保持枠にお
いては、前記布張り部材が、押え枠の延在方向向きの枢
支ピンを介して押え枠に枢着された連結金具と、この連
結金具の下面に固定された下方凸の湾曲下面を有するキ
ャンバ付きラバー部材とからなり、固定解除状態におい
て、キャンバ付きラバー部材は、その最下端部が前記枢
支ピンよりも外周側に位置するように設けられている。
いては、前記布張り部材が、押え枠の延在方向向きの枢
支ピンを介して押え枠に枢着された連結金具と、この連
結金具の下面に固定された下方凸の湾曲下面を有するキ
ャンバ付きラバー部材とからなり、固定解除状態におい
て、キャンバ付きラバー部材は、その最下端部が前記枢
支ピンよりも外周側に位置するように設けられている。
【0013】被縫製布を張った状態に保持させるには、
被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ手段
により押え枠を下方へ押圧すると、布張り部材のキャン
バ付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベース枠に
押えられる。そして、押え枠を更に下方へ押圧すると、
キャンバ付きラバー部材の最下端部が、前記枢支ピンよ
り外周側に位置しているため、押え枠の下方押圧による
ベース枠からの反力により、キャンバ付きラバー部材
が、被縫製布を押えつつ枢支ピン回りに回動され、湾曲
下面の移動とともに被縫製布が外周側へ移動されて、被
縫製布が張った状態に保持される。
被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ手段
により押え枠を下方へ押圧すると、布張り部材のキャン
バ付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベース枠に
押えられる。そして、押え枠を更に下方へ押圧すると、
キャンバ付きラバー部材の最下端部が、前記枢支ピンよ
り外周側に位置しているため、押え枠の下方押圧による
ベース枠からの反力により、キャンバ付きラバー部材
が、被縫製布を押えつつ枢支ピン回りに回動され、湾曲
下面の移動とともに被縫製布が外周側へ移動されて、被
縫製布が張った状態に保持される。
【0014】即ち、前記布張り部材が、連結金具とキャ
ンバ付きラバー部材とからなり、連結金具は押え枠の延
在方向向きの枢支ピンを介して押え枠に枢着され、その
下面に固定されたキャンバ付きラバー部材は下方凸の湾
曲下面を有し、押え枠の固定解除状態において、キャン
バ付きラバー部材の最下端部が枢支ピンよりも外周側に
位置しているため、押え枠がクランプ手段で押圧固定さ
れる際において、押え枠の押圧力を利用して、被縫製布
を押さえつつ、押え枠の下方移動に連動して布張り部材
を確実に回動することができ、被縫製布を十分に張った
状態で保持することができる。
ンバ付きラバー部材とからなり、連結金具は押え枠の延
在方向向きの枢支ピンを介して押え枠に枢着され、その
下面に固定されたキャンバ付きラバー部材は下方凸の湾
曲下面を有し、押え枠の固定解除状態において、キャン
バ付きラバー部材の最下端部が枢支ピンよりも外周側に
位置しているため、押え枠がクランプ手段で押圧固定さ
れる際において、押え枠の押圧力を利用して、被縫製布
を押さえつつ、押え枠の下方移動に連動して布張り部材
を確実に回動することができ、被縫製布を十分に張った
状態で保持することができる。
【0015】請求項3のクランプ式被縫製布保持枠にお
いては、請求項2と同様の作用を奏するが、前記連結金
具が固定解除状態では外周側下がりの傾斜状となるよう
に構成されているので、下方凸の湾曲下面を有する前記
キャンバ付きラバー部材を、その最下端部を枢支ピンの
外周側に位置させて、固定解除状態の傾斜状態の連結金
具の下面に簡単に設けることができる。
いては、請求項2と同様の作用を奏するが、前記連結金
具が固定解除状態では外周側下がりの傾斜状となるよう
に構成されているので、下方凸の湾曲下面を有する前記
キャンバ付きラバー部材を、その最下端部を枢支ピンの
外周側に位置させて、固定解除状態の傾斜状態の連結金
具の下面に簡単に設けることができる。
【0016】請求項4のクランプ式被縫製布保持枠にお
いては、請求項1と同様の作用を奏するが、前記布張り
部材が、固定解除状態では外周側下がりの傾斜状の下面
を有し、外周側へ弾性変形し易く構成した傾斜面付きラ
バー部材からなるので、被縫製布をベース枠上に位置決
めした後、クランプ手段により押え枠を下方へ押圧する
と、傾斜面付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベ
ース枠に押えられ、押え枠を更に下方へ押圧すると、傾
斜面付きラバー部材が外周側へ弾性変形されて、傾斜面
付きラバー部材により、被縫製布を押えつつ外周側へ移
動させて、被縫製布が張った状態に保持される。
いては、請求項1と同様の作用を奏するが、前記布張り
部材が、固定解除状態では外周側下がりの傾斜状の下面
を有し、外周側へ弾性変形し易く構成した傾斜面付きラ
バー部材からなるので、被縫製布をベース枠上に位置決
めした後、クランプ手段により押え枠を下方へ押圧する
と、傾斜面付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベ
ース枠に押えられ、押え枠を更に下方へ押圧すると、傾
斜面付きラバー部材が外周側へ弾性変形されて、傾斜面
付きラバー部材により、被縫製布を押えつつ外周側へ移
動させて、被縫製布が張った状態に保持される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、3台の刺繍ミシン本体を備えた
多頭式刺繍機に本発明を適用した場合のものである。先
ず、多頭式刺繍機Mについて説明すると、図1に示すよ
うに、左右方向に延びるベースフレーム1の上面の後部
側には、左右方向に所定長さを有する平面視矩形状のミ
シン支持板2が配設され、このミシン支持板2上に3台
の刺繍ミシンMH(ミシン本体部に相当する)が所定間
隔おきに左右方向に1列状に列設されている。これら刺
繍ミシンMHの各アーム部3の前端部には、12本の針
棒(図示略)を装着した針棒ケース4が装着され、この
針棒により、所望の色の刺繍糸で刺繍模様を形成する為
の針棒が択一的に選択される。
説明する。本実施例は、3台の刺繍ミシン本体を備えた
多頭式刺繍機に本発明を適用した場合のものである。先
ず、多頭式刺繍機Mについて説明すると、図1に示すよ
うに、左右方向に延びるベースフレーム1の上面の後部
側には、左右方向に所定長さを有する平面視矩形状のミ
シン支持板2が配設され、このミシン支持板2上に3台
の刺繍ミシンMH(ミシン本体部に相当する)が所定間
隔おきに左右方向に1列状に列設されている。これら刺
繍ミシンMHの各アーム部3の前端部には、12本の針
棒(図示略)を装着した針棒ケース4が装着され、この
針棒により、所望の色の刺繍糸で刺繍模様を形成する為
の針棒が択一的に選択される。
【0018】一方、アーム部3に連なる脚柱部5の下端
部のベッド部6は、ミシン支持板2上に取付けられ、こ
のベッド部6の前端部からシリンダベッド7が前方に延
び、このシリンダベッド7の先端部には糸輪補足器(図
示略)が設けられ、選択された針糸に取付けられた縫針
との協働により所望の色の刺繍糸で被縫製布15に縫目
が形成されるようになっている。尚、前記針棒や天秤8
を上下動させる上軸(図示略)及び糸輪補足器を回転さ
せる下軸(図示略)は、ミシンモータ(図示略)に連結
されたVベルト9により回転駆動される駆動軸により駆
動される。
部のベッド部6は、ミシン支持板2上に取付けられ、こ
のベッド部6の前端部からシリンダベッド7が前方に延
び、このシリンダベッド7の先端部には糸輪補足器(図
示略)が設けられ、選択された針糸に取付けられた縫針
との協働により所望の色の刺繍糸で被縫製布15に縫目
が形成されるようになっている。尚、前記針棒や天秤8
を上下動させる上軸(図示略)及び糸輪補足器を回転さ
せる下軸(図示略)は、ミシンモータ(図示略)に連結
されたVベルト9により回転駆動される駆動軸により駆
動される。
【0019】前記ミシン支持板2の前側には、縫製テー
ブル10がシリンダベッド7の上面と略同一高さに配設
され、この縫製テーブル10の左右両端部には、補助テ
ーブル11,12が設けられている。縫製テーブル10
と補助テーブル11,12上には、左右方向に延びる平
面視矩形状の可動枠13であって、可動枠本体13aと
その左右両端に固定された駆動枠部13b,13cとか
らなる可動枠13が載置され、可動枠13の右端部の駆
動枠部13bがX軸駆動機構(図示略)によりX軸方向
(左右方向)に移動駆動されると共に、その左端部の駆
動枠13cがY軸駆動機構(図示略)によりY軸方向
(前後方向)に移動駆動されるように構成されている。
そして、X軸及びY軸方向に移動駆動される可動枠13
の可動枠本体13aに、3つの刺繍ミシンMHに夫々対
応するクランプ式被縫製布保持枠20が固定的に装着さ
れている。
ブル10がシリンダベッド7の上面と略同一高さに配設
され、この縫製テーブル10の左右両端部には、補助テ
ーブル11,12が設けられている。縫製テーブル10
と補助テーブル11,12上には、左右方向に延びる平
面視矩形状の可動枠13であって、可動枠本体13aと
その左右両端に固定された駆動枠部13b,13cとか
らなる可動枠13が載置され、可動枠13の右端部の駆
動枠部13bがX軸駆動機構(図示略)によりX軸方向
(左右方向)に移動駆動されると共に、その左端部の駆
動枠13cがY軸駆動機構(図示略)によりY軸方向
(前後方向)に移動駆動されるように構成されている。
そして、X軸及びY軸方向に移動駆動される可動枠13
の可動枠本体13aに、3つの刺繍ミシンMHに夫々対
応するクランプ式被縫製布保持枠20が固定的に装着さ
れている。
【0020】クランプ式被縫製布保持枠20について説
明する。図2〜図4に示すように、クランプ式被縫製布
保持枠20(以後、保持枠と記す)は、枠状のベース枠
21と、被縫製布15をベース枠21に押える為の押え
枠30と、前記押え枠30の下端部に設けられた布張り
部材40,45と、押え枠30をベース枠21に固定解
除可能に押圧固定する左右1対のクランプ機構50と、
前記1対のクランプ機構50をクランプ位置(図3参
照)とクランプ解除位置(図4参照)とに択一的に操作
する為の作業者操作機構60とで構成されている。
明する。図2〜図4に示すように、クランプ式被縫製布
保持枠20(以後、保持枠と記す)は、枠状のベース枠
21と、被縫製布15をベース枠21に押える為の押え
枠30と、前記押え枠30の下端部に設けられた布張り
部材40,45と、押え枠30をベース枠21に固定解
除可能に押圧固定する左右1対のクランプ機構50と、
前記1対のクランプ機構50をクランプ位置(図3参
照)とクランプ解除位置(図4参照)とに択一的に操作
する為の作業者操作機構60とで構成されている。
【0021】先ず、ベース枠21について説明する。ベ
ース枠21の前部には、略長方形状の開口22が形成さ
れていて、この開口22の外周部分には、被縫製布15
を固定する固定部23が設けられている。ベース枠21
の後部左右両端には、クランプ機構50が配設され、各
クランプ機構50の後側には、作業者操作機構60の操
作伝達部61が夫々設けられている。ベース枠21の前
端部は、その中央部に固着された連結金具24を介して
可動枠本体13aに連結されているが、この連結金具2
4はつまみ付きネジ部材25により、可動枠本体13a
上面に固定されている。また、ベース枠21の後端部に
は、段上り状に屈曲した連結部26が設けられており、
この連結部26が1対のボルト27で可動枠本体部13
aの上面に固定されている。
ース枠21の前部には、略長方形状の開口22が形成さ
れていて、この開口22の外周部分には、被縫製布15
を固定する固定部23が設けられている。ベース枠21
の後部左右両端には、クランプ機構50が配設され、各
クランプ機構50の後側には、作業者操作機構60の操
作伝達部61が夫々設けられている。ベース枠21の前
端部は、その中央部に固着された連結金具24を介して
可動枠本体13aに連結されているが、この連結金具2
4はつまみ付きネジ部材25により、可動枠本体13a
上面に固定されている。また、ベース枠21の後端部に
は、段上り状に屈曲した連結部26が設けられており、
この連結部26が1対のボルト27で可動枠本体部13
aの上面に固定されている。
【0022】次に、押え枠30について説明する。図2
に示すように、押え枠30は、前後方向向きに設けられ
ベース枠21の開口22と略同じ前後長を有する左右1
対の枢支ピン31と、左右方向向きに設けられ前記開口
22と略同じ前後長を有する前後1対枢支ピン32と、
これら枢支ピン31,32の端部を互いに連結する4個
の連結ブロック33からなり、前記開口22よりやや大
きい枠状に構成され、左右1対の枢支ピン31には、そ
の左右方向中央部において連結部材34が外嵌固着さ
れ、各連結部材34はピン部材35を介して支持部材3
6の前端部に枢支され、各支持部材36はクランプ機構
50のクランプレバー55に固定されおり、押え枠30
は1対のクランプ機構50によりベース枠21に固定解
除可能に押圧固定されるように構成されている。
に示すように、押え枠30は、前後方向向きに設けられ
ベース枠21の開口22と略同じ前後長を有する左右1
対の枢支ピン31と、左右方向向きに設けられ前記開口
22と略同じ前後長を有する前後1対枢支ピン32と、
これら枢支ピン31,32の端部を互いに連結する4個
の連結ブロック33からなり、前記開口22よりやや大
きい枠状に構成され、左右1対の枢支ピン31には、そ
の左右方向中央部において連結部材34が外嵌固着さ
れ、各連結部材34はピン部材35を介して支持部材3
6の前端部に枢支され、各支持部材36はクランプ機構
50のクランプレバー55に固定されおり、押え枠30
は1対のクランプ機構50によりベース枠21に固定解
除可能に押圧固定されるように構成されている。
【0023】次に、左右1対の枢支ピン31の下端部に
設けられた布張り部材40と、前後1対の枢支ピン32
の下端部に設けられた布張り部材45について説明す
る。これら布張り部材40、45は、押え枠30を1対
のクランプ機構50によりベース枠21に押圧固定する
際に、押え枠30の下方移動に連動して被縫製布15を
押えつつ外周側へ移動させる為のものであり、左右1対
の枢支ピン31の下端部に設けられた各張り部材40
は、枢支ピン31にその両端部が枢着された連結金具4
1と、この連結金具41の下面に固定された下方凸の湾
曲下面44を有するキャンバ付きラバー部材43で構成
され、前後1対の枢支ピン32の下端部に設けられた各
布張り部材45は、枢支ピン32にその両端部が枢着さ
れた連結金具41と、この連結金具41の下面に固定さ
れた下方凸の湾曲下面44を有するキャンバ付きラバー
部材43からなり、左右1対の枢支ピン31の下端部に
設けられた布張り部材40の約8/5の長さで構成され
ている。
設けられた布張り部材40と、前後1対の枢支ピン32
の下端部に設けられた布張り部材45について説明す
る。これら布張り部材40、45は、押え枠30を1対
のクランプ機構50によりベース枠21に押圧固定する
際に、押え枠30の下方移動に連動して被縫製布15を
押えつつ外周側へ移動させる為のものであり、左右1対
の枢支ピン31の下端部に設けられた各張り部材40
は、枢支ピン31にその両端部が枢着された連結金具4
1と、この連結金具41の下面に固定された下方凸の湾
曲下面44を有するキャンバ付きラバー部材43で構成
され、前後1対の枢支ピン32の下端部に設けられた各
布張り部材45は、枢支ピン32にその両端部が枢着さ
れた連結金具41と、この連結金具41の下面に固定さ
れた下方凸の湾曲下面44を有するキャンバ付きラバー
部材43からなり、左右1対の枢支ピン31の下端部に
設けられた布張り部材40の約8/5の長さで構成され
ている。
【0024】ここで、布張り部材40,45の作動につ
いて説明すると、図8に示すように、押え枠30の固定
解除状態においては、連結金具41は外周側下がりの傾
斜状となるように設けられ、下方凸の湾曲下面44を有
するキャンバ付きラバー部材43の最下端部Aは、枢支
ピン31の中心から長さaだけ外周側に位置し、図9に
示すように、押え枠30の押圧固定状態においては、布
張り部材40,45が、各枢支ピン31,32の軸心回
りに回動されて、キャンバ付きラバー部材43の最下端
部Bが、枢支ピン31,32の中心から長さb(a>
b)だけ外周側に位置するように構成されている。
いて説明すると、図8に示すように、押え枠30の固定
解除状態においては、連結金具41は外周側下がりの傾
斜状となるように設けられ、下方凸の湾曲下面44を有
するキャンバ付きラバー部材43の最下端部Aは、枢支
ピン31の中心から長さaだけ外周側に位置し、図9に
示すように、押え枠30の押圧固定状態においては、布
張り部材40,45が、各枢支ピン31,32の軸心回
りに回動されて、キャンバ付きラバー部材43の最下端
部Bが、枢支ピン31,32の中心から長さb(a>
b)だけ外周側に位置するように構成されている。
【0025】クランプ機構50について説明する。図
3、図4に示すように、各クランプ機構50は、ベース
枠21に固定されたベース部材51と、その後部に入力
部53を有する入力レバー52と、ベース部材51と入
力レバー52を連結する連結リンク54と、ベース部材
51と入力レバーー52とに連結されたクランプレバー
55等で構成され、入力レバー52の入力部53には、
作業者操作機構60のワイヤ67の一端部が連結されて
いる。
3、図4に示すように、各クランプ機構50は、ベース
枠21に固定されたベース部材51と、その後部に入力
部53を有する入力レバー52と、ベース部材51と入
力レバー52を連結する連結リンク54と、ベース部材
51と入力レバーー52とに連結されたクランプレバー
55等で構成され、入力レバー52の入力部53には、
作業者操作機構60のワイヤ67の一端部が連結されて
いる。
【0026】前記ベース部材51の上端後部には、第1
ピン部材56を介して連結リンク54の一端部が連結さ
れ、連結リンク54の他端部は、入力レバー52の前端
から約1/5位置に、第2ピン部材57介して連結され
ている。入力レバー52の前端部は、第3ピン部材58
を介して、クランプレバー55の後部上端に連結され、
クランプレバー55の後部下端は、第4ピン部材59を
介してベース部材51の上端前部に連結されている。こ
こで、クランプレバー55は、ベース枠21固定された
ベース部材51に第4ピン部材59により枢支されるた
め、押え枠30は、クランプレバー55、支持部材36
を介して、ベース部材21に対して上下揺動自在に連結
されている。
ピン部材56を介して連結リンク54の一端部が連結さ
れ、連結リンク54の他端部は、入力レバー52の前端
から約1/5位置に、第2ピン部材57介して連結され
ている。入力レバー52の前端部は、第3ピン部材58
を介して、クランプレバー55の後部上端に連結され、
クランプレバー55の後部下端は、第4ピン部材59を
介してベース部材51の上端前部に連結されている。こ
こで、クランプレバー55は、ベース枠21固定された
ベース部材51に第4ピン部材59により枢支されるた
め、押え枠30は、クランプレバー55、支持部材36
を介して、ベース部材21に対して上下揺動自在に連結
されている。
【0027】上記クランプ機構50の作動について説明
すると、図3のクランプ機構50のクランプ位置から、
入力レバー52の入力部53を上方へ駆動させると、第
2ピン部材57は第1ピン部材56回りに、第3ピン部
材58は第4ピン部材59回りに回動するため、第3ピ
ン部材58と第4ピン部材59に連結されているクラン
プレバー55は、入力部53の上方移動に伴い第4ピン
部材59回りに回動して、図4に示すように、クランプ
レバー55の先端部が所定高さ上昇して、クランプ機構
50がクランプ解除位置になる。
すると、図3のクランプ機構50のクランプ位置から、
入力レバー52の入力部53を上方へ駆動させると、第
2ピン部材57は第1ピン部材56回りに、第3ピン部
材58は第4ピン部材59回りに回動するため、第3ピ
ン部材58と第4ピン部材59に連結されているクラン
プレバー55は、入力部53の上方移動に伴い第4ピン
部材59回りに回動して、図4に示すように、クランプ
レバー55の先端部が所定高さ上昇して、クランプ機構
50がクランプ解除位置になる。
【0028】また、クランプ機構50のクランプ解除位
置から、入力部53を下方へ駆動させると、前記とは逆
回りにクランプレバー55が回動して、図3に示すよう
に、第2ピン部材57の中心が、第1ピン部材56の中
心と第3ピン部材58の中心を結ぶ直線よりベース部材
36側に位置するクランプ安定位置となり、クランプ機
構50がクランプ位置になる。
置から、入力部53を下方へ駆動させると、前記とは逆
回りにクランプレバー55が回動して、図3に示すよう
に、第2ピン部材57の中心が、第1ピン部材56の中
心と第3ピン部材58の中心を結ぶ直線よりベース部材
36側に位置するクランプ安定位置となり、クランプ機
構50がクランプ位置になる。
【0029】次に、1対のクランプ機構50を押圧固定
位置と固定解除位置とに択一的に操作する為の作業者操
作機構60について説明する。作業者操作機構60は、
ベース枠21の後端部左右両端に設けられた1対の操作
伝達部61と、各クランプ機構50の入力部53に一端
部が連結された1対のアウタチューブ66付きワイヤ6
7と、1対のアウタチューブ66付きワイヤ67の他端
部に連結された作業者操作部70とで構成されている。
位置と固定解除位置とに択一的に操作する為の作業者操
作機構60について説明する。作業者操作機構60は、
ベース枠21の後端部左右両端に設けられた1対の操作
伝達部61と、各クランプ機構50の入力部53に一端
部が連結された1対のアウタチューブ66付きワイヤ6
7と、1対のアウタチューブ66付きワイヤ67の他端
部に連結された作業者操作部70とで構成されている。
【0030】操作伝達部61について説明すると、図
2、図3に示すように、各操作伝達部61には、所定高
さを有する側壁視コ字型の連結部材62が、その下端面
をベース枠21に固定して設けられている。この連結部
材62の上端部には、アウタチューブ66の端部がボル
ト63により固定され、アウタチューブ66の端部から
下方へ延びるワイヤ67は、入力部53に形成された挿
通孔(図示略)を挿通して延び、ワイヤ67の先端部に
円筒形の係止部材64を固着させて、入力部53に連結
されている。連結部材62の上端部と入力部53間に
は、スプリング65が配設され、入力部53が下方へ付
勢されている。
2、図3に示すように、各操作伝達部61には、所定高
さを有する側壁視コ字型の連結部材62が、その下端面
をベース枠21に固定して設けられている。この連結部
材62の上端部には、アウタチューブ66の端部がボル
ト63により固定され、アウタチューブ66の端部から
下方へ延びるワイヤ67は、入力部53に形成された挿
通孔(図示略)を挿通して延び、ワイヤ67の先端部に
円筒形の係止部材64を固着させて、入力部53に連結
されている。連結部材62の上端部と入力部53間に
は、スプリング65が配設され、入力部53が下方へ付
勢されている。
【0031】作業操作部70について説明すると、図3
〜図5に示すように、作業者操作部70は、ベースフレ
ーム71と、ベースフレーム71の下端前端部に揺動自
在に連結された板状のフットペダル72と、フットペダ
ル72とベースフレーム71の下端部との間に配設され
たスプリング73等で構成されている。ベースフレーム
71の上端部には、各操作伝達部61から延びる1対の
アウタチューブ66の端部がボルト74により夫々固定
され、各アウタチューブ66の端部から下方へ延びるワ
イヤ67は、フットペダル72の後端部に形成された挿
通孔(図示略)を挿通して延び、ワイヤ67の先端部に
係止部材75を固着して、フットペダル72に連結され
ている。尚、図示していないが、この作業操作部70
は、作業者が足にて操作し易い位置(例えば、多頭式刺
繍機Mのベースフレーム1の前端下部)に固定的に装着
される。
〜図5に示すように、作業者操作部70は、ベースフレ
ーム71と、ベースフレーム71の下端前端部に揺動自
在に連結された板状のフットペダル72と、フットペダ
ル72とベースフレーム71の下端部との間に配設され
たスプリング73等で構成されている。ベースフレーム
71の上端部には、各操作伝達部61から延びる1対の
アウタチューブ66の端部がボルト74により夫々固定
され、各アウタチューブ66の端部から下方へ延びるワ
イヤ67は、フットペダル72の後端部に形成された挿
通孔(図示略)を挿通して延び、ワイヤ67の先端部に
係止部材75を固着して、フットペダル72に連結され
ている。尚、図示していないが、この作業操作部70
は、作業者が足にて操作し易い位置(例えば、多頭式刺
繍機Mのベースフレーム1の前端下部)に固定的に装着
される。
【0032】上記説明した保持枠20の作用について説
明する。先ず、作業者操作部70のフットペダル72を
足にて下方へ押すと、フットペダル72に連結されてい
る1対のワイヤ67が下方へ引張られ、それと同時に、
各操作伝達部61において、ワイヤ67が上方へ引張ら
れ、ワイヤ67の一端部に連結されているクランプ機構
50の入力部53が上方へ駆動される。すると、図4に
示すように、各クランプ機構50がクランプ解除状態と
なり、押え枠30がベース枠21に対して上方へ上昇し
た固定解除位置になる。
明する。先ず、作業者操作部70のフットペダル72を
足にて下方へ押すと、フットペダル72に連結されてい
る1対のワイヤ67が下方へ引張られ、それと同時に、
各操作伝達部61において、ワイヤ67が上方へ引張ら
れ、ワイヤ67の一端部に連結されているクランプ機構
50の入力部53が上方へ駆動される。すると、図4に
示すように、各クランプ機構50がクランプ解除状態と
なり、押え枠30がベース枠21に対して上方へ上昇し
た固定解除位置になる。
【0033】そして、フットペダル72を踏みつつ、両
手にて被縫製布15をベース枠21上に位置決めした
後、足をフットペダル72から離す。すると、連結部材
62に内装されているスプリング65により入力部53
が下方へ駆動され、押え枠30が下方へ押圧され、図6
に示すように、布張り部材40,45のキャンバ付きラ
バー部材43により、先ず、被縫製布15がベース枠2
1の固定部23に押えられる。
手にて被縫製布15をベース枠21上に位置決めした
後、足をフットペダル72から離す。すると、連結部材
62に内装されているスプリング65により入力部53
が下方へ駆動され、押え枠30が下方へ押圧され、図6
に示すように、布張り部材40,45のキャンバ付きラ
バー部材43により、先ず、被縫製布15がベース枠2
1の固定部23に押えられる。
【0034】そして、押え枠30が更に下方へ押圧され
ると、キャンバ付きラバー部材43の最下端部が、枢支
ピン31,32より外周側に位置しているため、押え枠
30の下方押圧によるベース枠21からの反力により、
キャンバ付きラバー部材43が被縫製布15を押えつつ
各枢支ピン31,32回りに回動され、図7に示すよう
に、キャンバ付きラバー部材43の湾曲下面44の移動
とともに被縫製布15が外周側へ移動されて、被縫製布
15が張った状態に保持される。
ると、キャンバ付きラバー部材43の最下端部が、枢支
ピン31,32より外周側に位置しているため、押え枠
30の下方押圧によるベース枠21からの反力により、
キャンバ付きラバー部材43が被縫製布15を押えつつ
各枢支ピン31,32回りに回動され、図7に示すよう
に、キャンバ付きラバー部材43の湾曲下面44の移動
とともに被縫製布15が外周側へ移動されて、被縫製布
15が張った状態に保持される。
【0035】つまり、上記保持枠20によれば、位置決
めされた被縫製布15は、一旦、布張り部材40、45
によりベース枠21に押えられ、押え枠30がベース枠
21に押圧固定される際に、布張り部材40、45によ
り、押え枠30の下方移動に連動して被縫製布15を押
さえつつ外周側へ移動させるように構成されているた
め、被縫製布15に張力を確実に付与でき、被縫製布1
5を十分に張った状態で保持することができる。
めされた被縫製布15は、一旦、布張り部材40、45
によりベース枠21に押えられ、押え枠30がベース枠
21に押圧固定される際に、布張り部材40、45によ
り、押え枠30の下方移動に連動して被縫製布15を押
さえつつ外周側へ移動させるように構成されているた
め、被縫製布15に張力を確実に付与でき、被縫製布1
5を十分に張った状態で保持することができる。
【0036】また、布張り部材40,45は、連結金具
41とキャンバ付きラバー部材43とからなり、連結金
具41は枢支ピン31,32に枢着され、その下面に固
定されたキャンバ付きラバー部材43は下方凸の湾曲下
面44を有し、押え枠30の固定解除状態において、キ
ャンバ付きラバー部材43の最下端部が枢支ピン31,
32よりも外周側に位置しているため、押え枠30がク
ランプ機構50で押圧固定される際において、押え枠3
0の押圧力を利用して布張り部材40,45を確実に回
動することができる。従って、押え枠30が押圧固定さ
る際の押え枠30の下方移動により、布張り部材40,
45を確実に連動させることができる。
41とキャンバ付きラバー部材43とからなり、連結金
具41は枢支ピン31,32に枢着され、その下面に固
定されたキャンバ付きラバー部材43は下方凸の湾曲下
面44を有し、押え枠30の固定解除状態において、キ
ャンバ付きラバー部材43の最下端部が枢支ピン31,
32よりも外周側に位置しているため、押え枠30がク
ランプ機構50で押圧固定される際において、押え枠3
0の押圧力を利用して布張り部材40,45を確実に回
動することができる。従って、押え枠30が押圧固定さ
る際の押え枠30の下方移動により、布張り部材40,
45を確実に連動させることができる。
【0037】また、前記連結金具41が固定解除状態で
は外周側下がりの傾斜状となるように構成されているの
で、押え枠30の押圧固定状態において、湾曲面44を
有するキャンバ付きラバー部材43を、その最下端部を
枢支ピン31,32の外周側に位置させて、連結金具4
1の下面に簡単に設けることができる。
は外周側下がりの傾斜状となるように構成されているの
で、押え枠30の押圧固定状態において、湾曲面44を
有するキャンバ付きラバー部材43を、その最下端部を
枢支ピン31,32の外周側に位置させて、連結金具4
1の下面に簡単に設けることができる。
【0038】また、作業者操作機構60を設けることに
より、作業者操作部70を足で操作して、クランプ機構
50をクランプ位置とクランプ解除位置とに択一的に操
作することができるので、クランプ機構50を操作する
際に、被縫製布15を両手にて持つことができ、その状
態で被縫製布15を布張り部材40,45で一旦押える
ことができるので、被縫製布15を位置決めする際にお
いて、作業負荷を低減することができる。
より、作業者操作部70を足で操作して、クランプ機構
50をクランプ位置とクランプ解除位置とに択一的に操
作することができるので、クランプ機構50を操作する
際に、被縫製布15を両手にて持つことができ、その状
態で被縫製布15を布張り部材40,45で一旦押える
ことができるので、被縫製布15を位置決めする際にお
いて、作業負荷を低減することができる。
【0039】しかも、操作伝達部61において、クラン
プ機構50がクランプ状態となるようにクランプ機構5
0の入力部53を下方へ付勢するスプリング65を備え
たので、一旦保持された被縫製布15を継続的保持する
ことができ、しかも、前記作業者操作部70には、フッ
トペダル72が設けられているので、作業操作部60を
足により簡単に操作することができ、作業負荷を著しく
低減できる。
プ機構50がクランプ状態となるようにクランプ機構5
0の入力部53を下方へ付勢するスプリング65を備え
たので、一旦保持された被縫製布15を継続的保持する
ことができ、しかも、前記作業者操作部70には、フッ
トペダル72が設けられているので、作業操作部60を
足により簡単に操作することができ、作業負荷を著しく
低減できる。
【0040】次に、前記実施例を部分的に変更した変更
例1〜変更例3について図面を参照しつつ説明する。但
し、前記実施例と同一のものには同一の符号を付して説
明する。 変更例1・・・図10、図11参照 変更例1の布張り部材75のラバー部材76には、下方
凸の湾曲下面76aと平面状の押圧部76bとを有し、
この押圧部76bは湾曲下面76aより内周側に設けら
れ、押え枠30の固定解除状態では、ラバー部材76の
湾曲下面76aの最下端部が、枢支ピン31より外周側
に位置するように構成されている。
例1〜変更例3について図面を参照しつつ説明する。但
し、前記実施例と同一のものには同一の符号を付して説
明する。 変更例1・・・図10、図11参照 変更例1の布張り部材75のラバー部材76には、下方
凸の湾曲下面76aと平面状の押圧部76bとを有し、
この押圧部76bは湾曲下面76aより内周側に設けら
れ、押え枠30の固定解除状態では、ラバー部材76の
湾曲下面76aの最下端部が、枢支ピン31より外周側
に位置するように構成されている。
【0041】即ち、押え枠30が下方へ押圧されると、
布張り部材75が下方移動され、図10に示すように、
先ず、被縫製布15がラバー部材76の湾曲下面76a
により押えられる。そして、押え枠30が更に下方へ押
圧されると、布張り部材75は、その湾曲下面76aで
被縫製布15を押えつつ枢支ピン31回りに回動され、
図11に示すように、湾曲下面76aの移動とともに被
縫製布15が外周側へ移動されて、押圧部76bの下面
全体で被縫製布15を固定して、被縫製布15が張った
状態に保持される。つまり、このラバー部材76を設け
ることにより、前記実施例と同様の作用・効果が得られ
るが、押え枠30の押圧固定状態において、ラバー部材
76の押圧部76bで被縫製布15を確実に固定できる
ので、張った状態で保持されている被縫製布15に、弛
みが発生するのを極力防止することができる。
布張り部材75が下方移動され、図10に示すように、
先ず、被縫製布15がラバー部材76の湾曲下面76a
により押えられる。そして、押え枠30が更に下方へ押
圧されると、布張り部材75は、その湾曲下面76aで
被縫製布15を押えつつ枢支ピン31回りに回動され、
図11に示すように、湾曲下面76aの移動とともに被
縫製布15が外周側へ移動されて、押圧部76bの下面
全体で被縫製布15を固定して、被縫製布15が張った
状態に保持される。つまり、このラバー部材76を設け
ることにより、前記実施例と同様の作用・効果が得られ
るが、押え枠30の押圧固定状態において、ラバー部材
76の押圧部76bで被縫製布15を確実に固定できる
ので、張った状態で保持されている被縫製布15に、弛
みが発生するのを極力防止することができる。
【0042】変更例2・・・図12、図13参照 変更例2の布張り部材77のラバー部材78は、前記実
施例同様に、下方凸の湾曲下面79を有しているが、こ
の湾曲下面79は断面円弧状に形成されたものではな
く、押え枠30の固定解除状態において、ラバー部材7
8の最下端部が、枢支ピン31より外周側に位置するよ
うに、下方凸の湾曲状に形成したものである。
施例同様に、下方凸の湾曲下面79を有しているが、こ
の湾曲下面79は断面円弧状に形成されたものではな
く、押え枠30の固定解除状態において、ラバー部材7
8の最下端部が、枢支ピン31より外周側に位置するよ
うに、下方凸の湾曲状に形成したものである。
【0043】即ち、被縫製布15をベース枠21上に位
置決めした後、押え枠30が下方へ押圧されると、図1
2に示すように、ラバー部材78により、先ず、被縫製
布15がベース枠21の固定部23に押えられ、押え枠
30が更に下方へ押圧されると、ラバー部材78の最下
端部が、前記枢支ピン31より外周側に位置しているた
め、押え枠30の下方押圧によるベース枠21からの反
力により、ラバー部材78が被縫製布15を押えつつ枢
支ピン31回りに回動され、図13に示すように、ラバ
ー部材78の湾曲下面79の移動とともに被縫製布15
が外周側へ移動されて、被縫製布15が張った状態に保
持される。つまり、前記実施例のキャンバ付きラバー部
材43のように、湾曲下面44を断面円弧状にしなくて
も、前記実施例と同様の作用・効果を得ることがてき
る。
置決めした後、押え枠30が下方へ押圧されると、図1
2に示すように、ラバー部材78により、先ず、被縫製
布15がベース枠21の固定部23に押えられ、押え枠
30が更に下方へ押圧されると、ラバー部材78の最下
端部が、前記枢支ピン31より外周側に位置しているた
め、押え枠30の下方押圧によるベース枠21からの反
力により、ラバー部材78が被縫製布15を押えつつ枢
支ピン31回りに回動され、図13に示すように、ラバ
ー部材78の湾曲下面79の移動とともに被縫製布15
が外周側へ移動されて、被縫製布15が張った状態に保
持される。つまり、前記実施例のキャンバ付きラバー部
材43のように、湾曲下面44を断面円弧状にしなくて
も、前記実施例と同様の作用・効果を得ることがてき
る。
【0044】変更例3・・・図14、図15参照 溝部82を有する連結部材81の下面には、布張り部材
に相当する硬質ゴム製の傾斜面付きラバー部材85が、
その凸部86を前記溝部82に係合させて固定されてお
り、この傾斜面付きラバー部材85には、その上下方向
に下方より3本の切り込み87が形成され、傾斜面付き
ラバー部材85は、押え枠80の固定解除状態において
は外周側下がりの傾斜状の下面88を有し、前記切り込
み87により、外周側へ弾性変形し易く構成されてい
る。
に相当する硬質ゴム製の傾斜面付きラバー部材85が、
その凸部86を前記溝部82に係合させて固定されてお
り、この傾斜面付きラバー部材85には、その上下方向
に下方より3本の切り込み87が形成され、傾斜面付き
ラバー部材85は、押え枠80の固定解除状態において
は外周側下がりの傾斜状の下面88を有し、前記切り込
み87により、外周側へ弾性変形し易く構成されてい
る。
【0045】つまり、被縫製布15をベース枠21上に
位置決めした後、押え枠80が下方へ押圧されると、図
14に示すように、傾斜面付きラバー部材85の下端外
周側部分により、先ず、被縫製布15がベース枠21に
押えられ、押え枠80が更に下方へ押圧されると、図1
5に示すように、被縫製布15を押えつつ傾斜面付きラ
バー部材85が外周側へ弾性変形するため、被縫製布1
5が外周側へ移動されて、被縫製布15が張った状態に
保持される。つまり、この傾斜面付きラバー部材85を
設けらることにより、前記実施例と同様の効果が得られ
るとともに、傾斜面付きラバー部材85が、傾斜面を有
する硬質ゴムに切り込みを形成するだけの簡単な構造で
あるため、製作コストを著しく低減できる。
位置決めした後、押え枠80が下方へ押圧されると、図
14に示すように、傾斜面付きラバー部材85の下端外
周側部分により、先ず、被縫製布15がベース枠21に
押えられ、押え枠80が更に下方へ押圧されると、図1
5に示すように、被縫製布15を押えつつ傾斜面付きラ
バー部材85が外周側へ弾性変形するため、被縫製布1
5が外周側へ移動されて、被縫製布15が張った状態に
保持される。つまり、この傾斜面付きラバー部材85を
設けらることにより、前記実施例と同様の効果が得られ
るとともに、傾斜面付きラバー部材85が、傾斜面を有
する硬質ゴムに切り込みを形成するだけの簡単な構造で
あるため、製作コストを著しく低減できる。
【0046】尚、前記実施例と変更例1、2において
は、一体形成された枠状の押え枠を設け、この押え枠の
下面に枢支ピンを設け、枢支ピンを介して、連結金具を
枢着させてもよい。また、前記実施例変更例1〜変更例
3において、作業者操作機構60は必須のものではな
く、手動にてクランプ機構を操作してもよい。
は、一体形成された枠状の押え枠を設け、この押え枠の
下面に枢支ピンを設け、枢支ピンを介して、連結金具を
枢着させてもよい。また、前記実施例変更例1〜変更例
3において、作業者操作機構60は必須のものではな
く、手動にてクランプ機構を操作してもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1のクランプ式被縫製布保持枠に
おいては、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベース枠
に押える為の押え枠であって、ベース枠に対して上下揺
動自在に連結された押え枠とが備えられ、前記ベース枠
に設けられたクランプ手段により、前記押え枠がベース
枠に固定解除可能に押圧固定される。前記押え枠の下端
部には、1又は複数の布張り部材が設けられ、押え枠が
クランプ手段で押圧固定される際に、布張り部材が押え
枠の下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動させ
るように構成されている。
おいては、枠状のベース枠と、前記被縫製布をベース枠
に押える為の押え枠であって、ベース枠に対して上下揺
動自在に連結された押え枠とが備えられ、前記ベース枠
に設けられたクランプ手段により、前記押え枠がベース
枠に固定解除可能に押圧固定される。前記押え枠の下端
部には、1又は複数の布張り部材が設けられ、押え枠が
クランプ手段で押圧固定される際に、布張り部材が押え
枠の下方移動に連動して、被縫製布を外周側へ移動させ
るように構成されている。
【0048】被縫製布を張った状態に保持させる際に
は、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ
手段により押え枠が下方へ押圧されると、押え枠の下端
部に設けられた1又は複数の布張り部材により、先ず、
被縫製布がベース枠に押えられる。そして、押え枠が更
に下方へ押圧されると、押え枠がベース枠に押圧固定さ
れる際において、押え枠の下方移動に連動する布張り部
材により、被縫製布をベース枠に押さえつつ外周側へ移
動させることで、被縫製布に張力が付与され、被縫製布
が張った状態に保持される。
は、被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ
手段により押え枠が下方へ押圧されると、押え枠の下端
部に設けられた1又は複数の布張り部材により、先ず、
被縫製布がベース枠に押えられる。そして、押え枠が更
に下方へ押圧されると、押え枠がベース枠に押圧固定さ
れる際において、押え枠の下方移動に連動する布張り部
材により、被縫製布をベース枠に押さえつつ外周側へ移
動させることで、被縫製布に張力が付与され、被縫製布
が張った状態に保持される。
【0049】つまり、このクランプ式被縫製布保持枠に
よれば、位置決めされた被縫製布は、一旦、押え枠の下
端部に設けられた1又は複数の布張り部材によりベース
枠に押えられ、押え枠がベース枠に押圧固定される際
に、その布張り部材により、押え枠の下方移動に連動し
て被縫製布を押さえつつ外周側へ移動させるように構成
されているため、被縫製布に張力を確実に付与でき、被
縫製布を十分に張った状態で保持することができる。
よれば、位置決めされた被縫製布は、一旦、押え枠の下
端部に設けられた1又は複数の布張り部材によりベース
枠に押えられ、押え枠がベース枠に押圧固定される際
に、その布張り部材により、押え枠の下方移動に連動し
て被縫製布を押さえつつ外周側へ移動させるように構成
されているため、被縫製布に張力を確実に付与でき、被
縫製布を十分に張った状態で保持することができる。
【0050】その結果、被縫製布を布張り部材でベース
枠に押えた後においては、クランプ手段を操作して、押
え枠をベース枠に押圧固定するだけで、被縫製布を張っ
た状態に保持きること、布張り部材により被縫製布をベ
ース枠に押えた後に、被縫製布に張りを与えるように構
成してあるため、布張り部材で被縫製布をベース枠に押
える際において、被縫製布をそれほど張った状態で布張
り部材で押えさせる必要がなく、被縫製布をベース枠上
に容易に位置決めできること等により、作業負荷を著し
く低減でき、簡単・確実・能率よく、被縫製布を十分に
張った状態で保持することができる。
枠に押えた後においては、クランプ手段を操作して、押
え枠をベース枠に押圧固定するだけで、被縫製布を張っ
た状態に保持きること、布張り部材により被縫製布をベ
ース枠に押えた後に、被縫製布に張りを与えるように構
成してあるため、布張り部材で被縫製布をベース枠に押
える際において、被縫製布をそれほど張った状態で布張
り部材で押えさせる必要がなく、被縫製布をベース枠上
に容易に位置決めできること等により、作業負荷を著し
く低減でき、簡単・確実・能率よく、被縫製布を十分に
張った状態で保持することができる。
【0051】請求項2のクランプ式被縫製布保持枠にお
いては、前記布張り部材が、押え枠の延在方向向きの枢
支ピンを介して押え枠に枢着された連結金具と、この連
結金具の下面に固定された下方凸の湾曲下面を有するキ
ャンバ付きラバー部材とからなり、キャンバ付きラバー
部材の最下端部が、固定解除状態では前記枢支ピンより
も外周側に位置するように設けられている。
いては、前記布張り部材が、押え枠の延在方向向きの枢
支ピンを介して押え枠に枢着された連結金具と、この連
結金具の下面に固定された下方凸の湾曲下面を有するキ
ャンバ付きラバー部材とからなり、キャンバ付きラバー
部材の最下端部が、固定解除状態では前記枢支ピンより
も外周側に位置するように設けられている。
【0052】被縫製布を張った状態に保持させるには、
被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ手段
により押え枠が下方へ押圧されると、布張り部材のキャ
ンバ付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベース枠
に押えられる。そして、押え枠が更に下方へ押圧される
と、キャンバ付きラバー部材の最下端部が、前記枢支ピ
ンより外周側に位置しているため、押え枠の下方押圧に
よるベース枠からの反力により、キャンバ付きラバー部
材は、被縫製布を押えつつ枢支ピン回りに回動され、湾
曲下面の移動とともに被縫製布が外周側へ移動されて、
被縫製布が張った状態に保持される。
被縫製布をベース枠上に位置決めした後、クランプ手段
により押え枠が下方へ押圧されると、布張り部材のキャ
ンバ付きラバー部材により、先ず、被縫製布がベース枠
に押えられる。そして、押え枠が更に下方へ押圧される
と、キャンバ付きラバー部材の最下端部が、前記枢支ピ
ンより外周側に位置しているため、押え枠の下方押圧に
よるベース枠からの反力により、キャンバ付きラバー部
材は、被縫製布を押えつつ枢支ピン回りに回動され、湾
曲下面の移動とともに被縫製布が外周側へ移動されて、
被縫製布が張った状態に保持される。
【0053】即ち、このクランプ式被縫製布保持枠によ
れば、前記布張り部材が、連結金具とキャンバ付きラバ
ー部材とからなり、連結金具は押え枠の延在方向向きの
枢支ピンを介して押え枠に枢着され、その下面に固定さ
れたキャンバ付きラバー部材は下方凸の湾曲下面を有
し、押え枠の固定解除状態において、キャンバ付きラバ
ー部材の最下端部が枢支ピンよりも外周側に位置してい
るため、押え枠がクランプ手段で押圧固定される際にお
いて、押え枠の押圧力を利用して、被縫製布を押さえつ
つ、押え枠の下方移動に連動して布張り部材を確実に回
動することができ、被縫製布を十分に張った状態で保持
することができる。
れば、前記布張り部材が、連結金具とキャンバ付きラバ
ー部材とからなり、連結金具は押え枠の延在方向向きの
枢支ピンを介して押え枠に枢着され、その下面に固定さ
れたキャンバ付きラバー部材は下方凸の湾曲下面を有
し、押え枠の固定解除状態において、キャンバ付きラバ
ー部材の最下端部が枢支ピンよりも外周側に位置してい
るため、押え枠がクランプ手段で押圧固定される際にお
いて、押え枠の押圧力を利用して、被縫製布を押さえつ
つ、押え枠の下方移動に連動して布張り部材を確実に回
動することができ、被縫製布を十分に張った状態で保持
することができる。
【0054】請求項3のクランプ式被縫製布保持枠によ
れば、請求項2と同様の効果を得ることができが、前記
連結金具が固定解除状態では外周側下がりの傾斜状とな
るように構成されているので、下方凸の湾曲下面を有す
る前記キャンバ付きラバー部材を、その最下端部を枢支
ピンの外周側に位置させて、固定解除状態の傾斜状態の
連結金具の下面に簡単に設けることができる。
れば、請求項2と同様の効果を得ることができが、前記
連結金具が固定解除状態では外周側下がりの傾斜状とな
るように構成されているので、下方凸の湾曲下面を有す
る前記キャンバ付きラバー部材を、その最下端部を枢支
ピンの外周側に位置させて、固定解除状態の傾斜状態の
連結金具の下面に簡単に設けることができる。
【0055】請求項4のクランプ式被縫製布保持枠によ
れば、請求項1と同様の効果が得られるが、前記布張り
部材が、固定解除状態では外周側下がりの傾斜状の下面
を有し、外周側へ弾性変形し易く構成した傾斜面付きラ
バー部材からなるので、被縫製布をベース枠上に位置決
めした後、クランプ手段により押え枠が下方へ押圧され
ると、傾斜面付きラバー部材により、被縫製布がベース
枠に押えられ、そして、押え枠が更に下方へ押圧される
と、傾斜面付きラバー部材が外周側へ弾性変形するた
め、被縫製布を押えつつ外周側へ移動させて、被縫製布
を十分に張った状態に保持することができる。
れば、請求項1と同様の効果が得られるが、前記布張り
部材が、固定解除状態では外周側下がりの傾斜状の下面
を有し、外周側へ弾性変形し易く構成した傾斜面付きラ
バー部材からなるので、被縫製布をベース枠上に位置決
めした後、クランプ手段により押え枠が下方へ押圧され
ると、傾斜面付きラバー部材により、被縫製布がベース
枠に押えられ、そして、押え枠が更に下方へ押圧される
と、傾斜面付きラバー部材が外周側へ弾性変形するた
め、被縫製布を押えつつ外周側へ移動させて、被縫製布
を十分に張った状態に保持することができる。
【図1】本発明の実施例に係るクランプ式被縫製布保持
枠を装着した多頭式刺繍機の斜視図である。
枠を装着した多頭式刺繍機の斜視図である。
【図2】前記クランプ式被縫製布保持枠の平面図であ
る。
る。
【図3】前記クランプ式被縫製布保持枠(押え枠の押圧
固定状態)の側面図である。
固定状態)の側面図である。
【図4】前記クランプ式被縫製布保持枠(押え枠の固定
解除状態)の側面図である。
解除状態)の側面図である。
【図5】作業者操作部の斜視図である。
【図6】布張り部材の断面図であり、押え枠の下方移動
によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布を介してベー
ス枠に当接した状態を示す図である。
によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布を介してベー
ス枠に当接した状態を示す図である。
【図7】押え枠の押圧固定状態における布張り部材の断
面図である。
面図である。
【図8】押え枠の固定解除状態における布張り部材の状
態を示した図である。
態を示した図である。
【図9】押え枠の押圧固定状態における布張り部材の状
態を示した図である。
態を示した図である。
【図10】変更例1の布張り部材の断面図であり、押え
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
【図11】押え枠の押圧固定状態における第1変更例の
布張り部材の断面図である。
布張り部材の断面図である。
【図12】変更例2の布張り部材の断面図であり、押え
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
【図13】押え枠の押圧固定状態における第2変更例の
布張り部材の断面図である。
布張り部材の断面図である。
【図14】変更例3の布張り部材の断面図であり、押え
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
枠の下方移動によりキャンバ付きラバー部材が被縫製布
を介してベース枠に当接した状態を示す図である。
【図15】押え枠の押圧固定状態における第3変更例の
布張り部材の断面図である。
布張り部材の断面図である。
15 被縫製布 20 クランプ式被縫製布保持枠 21 枠状のベース枠 30,80 押え枠 31,32 枢支ピン 40,45 布張り部材 41 連結金具 43 キャンバ付きラバー部材 44,76a,79 湾曲下面 50 クランプ機構 76,78 ラバー部材 85 傾斜面付きラバー部材
Claims (4)
- 【請求項1】 刺繍又はパターン縫いに供される被縫製
布を張った状態に保持する為のクランプ式被縫製布保持
枠において、 枠状のベース枠と、 前記被縫製布をベース枠に押える為の押え枠であって、
ベース枠に対して上下揺動自在に連結された押え枠と、 前記ベース枠に設けられ、押え枠をベース枠に固定解除
可能に押圧固定するクランプ手段と、 前記押え枠の下端部に設けられた1又は複数の布張り部
材であって、押え枠がクランプ手段で押圧固定される際
に押え枠の下方移動に連動して被縫製布を外周側へ移動
させる布張り部材と、 を備えたことを特徴とするクランプ式被縫製布保持枠。 - 【請求項2】 前記布張り部材が、押え枠の延在方向向
きの枢支ピンを介して押え枠に枢着された連結金具と、
この連結金具の下面に固定された下方凸の湾曲下面を有
するキャンバ付きラバー部材であって、その最下端部が
固定解除状態では前記枢支ピンよりも外周側に位置する
キャンバ付きラバー部材とからなることを特徴とする請
求項1に記載のクランプ式被縫製布保持枠。 - 【請求項3】 前記連結金具が、固定解除状態では外周
側下がりの傾斜状となることを特徴とする請求項2に記
載のクランプ式被縫製布保持枠。 - 【請求項4】 前記布張り部材が、固定解除状態では外
周側下がりの傾斜状の下面を有し、外周側へ弾性変形し
易く構成した傾斜面付きラバー部材からなることを特徴
とする請求項1に記載のクランプ式被縫製布保持枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8478595A JPH08252387A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | クランプ式被縫製布保持枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8478595A JPH08252387A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | クランプ式被縫製布保持枠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08252387A true JPH08252387A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13840359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8478595A Pending JPH08252387A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | クランプ式被縫製布保持枠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08252387A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1703007A1 (en) * | 2003-12-26 | 2006-09-20 | Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha | Multi-head sewing machine |
KR100747380B1 (ko) * | 2004-06-09 | 2007-08-07 | 도카이 고교 미싱 가부시키가이샤 | 미싱 |
JP2007229274A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Brother Ind Ltd | 刺繍縫製可能なミシン |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP8478595A patent/JPH08252387A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1703007A1 (en) * | 2003-12-26 | 2006-09-20 | Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha | Multi-head sewing machine |
EP1703007A4 (en) * | 2003-12-26 | 2013-01-23 | Tokai Ind Sewing Machine | MULTILOSE SEWING MACHINE |
KR100747380B1 (ko) * | 2004-06-09 | 2007-08-07 | 도카이 고교 미싱 가부시키가이샤 | 미싱 |
JP2007229274A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Brother Ind Ltd | 刺繍縫製可能なミシン |
US8028633B2 (en) | 2006-03-02 | 2011-10-04 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Sewing machine capable of embroidery sewing |
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