JPH08251987A - 3相pwmインバータの出力電圧制御方法 - Google Patents

3相pwmインバータの出力電圧制御方法

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JPH08251987A
JPH08251987A JP7048128A JP4812895A JPH08251987A JP H08251987 A JPH08251987 A JP H08251987A JP 7048128 A JP7048128 A JP 7048128A JP 4812895 A JP4812895 A JP 4812895A JP H08251987 A JPH08251987 A JP H08251987A
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voltage
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inverter
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JP7048128A
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Chibani Aari
チバニ アーリ
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】PWMインバータの出力電圧制御系における電
圧帰還信号に対し、この帰還信号の通過する低域フィル
タの周波数特性に起因する振幅及び位相両者の補償を行
い、電圧制御精度の向上を図る。 【構成】パルス状電圧波形列をなすインバータ11の出
力検出電圧VI を受ける低域フィルタ1と、これを通過
した電圧信号VF をインバータ出力の基本波角周波数ω
で回転する直交座標系上の2相電圧信号Vfd1 とVfq1
とに変換するベクトル回転演算回路2と、Vfdo =V
fd1 −ωTC ・Vfq1 ,Vfqo =Vfq1+ωTC ・V
fd1 の両演算を行う電圧補正演算回路3とを設け、前記
のVfdo とVfqo とを以て所要の補償が完了した電圧帰
還信号となし,V/F変換回路5による2相電圧指令信
号Vds,Vqsとそれぞれ所要の比較演算を行うことによ
り、インバータの出力電圧制御系における電圧制御精度
を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、その負帰還制御にお
ける出力電圧帰還信号に対し、この帰還信号の通過する
低域フィルタの周波数特性に起因する振幅及び位相に関
する変動分の補償をなす3相PWMインバータの出力電
圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インバータ出力電圧の負帰還電
圧制御においては、V/F変換手段を介してインバータ
出力周波数指令値より変成した出力電圧指令値と前記出
力電圧の検出値即ち出力電圧帰還値との偏差が適当な時
間推移を経て零となる如く制御される。また、PWM制
御される電圧形インバータの出力電圧はパルス状の電圧
波形列をなす。
【0003】従って、前記電圧制御において所要の制御
精度を得るためには、前記出力電圧と比較されるべきイ
ンバータ出力電圧の帰還電圧を、前記のパルス状電圧波
形列より抽出した基本波電圧となす必要がある。上記に
従い、従来のこの種PWMインバータの出力電圧制御に
おいては、前記インバータ出力電圧の検出電圧を,所定
の出力周波数変化域においてそのゲイン低下と位相遅れ
両者の対周波数変動値がそれぞれその所定値以内となる
如く回路構成された低域フィルタに加え、このフィルタ
の出力電圧を以て前記負帰還電圧制御におけるインバー
タ出力電圧の帰還電圧となし、この帰還電圧と前記の出
力電圧指令値との比較演算等を行い所要の出力電圧制御
をなすものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
如き低域フィルタは、その入力周波数の増大変化に対し
て連続的なゲイン低下と位相遅れの増大とを来す周波数
特性を有し、その過渡的な応答は1次遅れの時間特性を
有するものとなる。従って、前記の如き低域フィルタを
通過したインバータ出力電圧の帰還電圧の振幅はインバ
ータ出力周波数の増大と共に減少するものとなり、前記
帰還電圧の値とその指令値との比較制御の結果として得
られる前記インバータ出力電圧は、その振幅においてイ
ンバータ出力周波数の増大と共にその指令値よりも漸次
大なるものとなり、電圧制御精度の悪化を来していた。
【0005】また、前記低域フィルタのゲインと位相と
に関する周波数特性を、インバータ出力周波数の所定変
動範囲内において定値又は略定値に維持するためには、
前記低域フィルタはその回路構成において極めて複雑な
ものとなり、従って高価なものとならざるを得なかっ
た。因みに、図3は前記インバータの出力電圧VI と出
力周波数fとの関係を示すV/F特性図であり、周波数
r 以下の範囲におけるV/F比一定制御域と、同fr
以上の範囲における電圧一定制御域(VI =VIr)とを
対象とし、従来技術による制御結果を特性線L1 で示
し、望ましい制御結果を特性線L2 で示すものである。
図示の如く特性線L1 は特性線L2 の上方に位置し、従
って、電圧制御精度に関して、特性線L1 に従う制御は
同L2 に従う制御に比して悪化する。
【0006】上記に鑑みこの発明は、前記の如き3相P
WMインバータの出力電圧制御系において、低域フィル
タを通過したインバータ出力電圧の帰還信号に対して、
前記低域フィルタの周波数特性に起因する振幅及び位相
両者の補償を行い、その電圧制御精度の向上を可能とす
る電圧制御方法の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の3相PWMインバータの出力電圧制御方
法は、 1)請求項1に従い、PWM制御される3相電圧形イン
バータに関して負帰還制御されるその出力電圧の制御方
法であって、前記インバータの3相出力電圧の検出信号
を入力とする低域フィルタと、このフィルタの出力する
3相電圧信号を,d軸及びq軸の両直交軸より成り前記
インバータ出力電圧の基本波角周波数で回転する直交座
標系の2相電圧信号に変換する3相/2相変換手段と、
この座標変換手段の出力する2相電圧信号それぞれに対
し,入力周波数の増大と共にそのゲインの低下と位相の
遅れ増大とを来す前記フィルタの周波数特性に対応し
て,振幅及び位相両者に関する補償演算をなす電圧補正
演算手段と、前記インバータに対する出力周波数指令信
号を受けてこれに対応する出力電圧指令値を演算すると
共に,この電圧指令値を前記直交座標系の2相電圧指令
信号に換算するV/F変換手段と、このV/F変換手段
による電圧指令信号と前記電圧補正演算手段による出力
電圧帰還信号との前記2相電圧状態での加減演算と共
に,この加減演算結果に対し所定制御特性の付与をなす
電圧調節手段と、この電圧調節手段の出力信号を前記イ
ンバータ出力電圧の属する3相座標系における3相制御
信号に2相/3相変換すると共に,この3相制御信号に
従うPWM演算をなしてその結果を前記インバータに与
えるPWM演算手段と、を設け、前記インバータの3相
出力電圧制御系における電圧帰還値の振幅及び位相の補
償と,所定補償後の前記電圧帰還値とその指令値との比
較演算等を前記直交座標系の2相電圧状態において行う
ものとする。
【0008】2)請求項2に従い、請求項1に記載の3
相PWMインバータの出力電圧制御方法において、前記
インバータの3相出力電圧の検出信号を入力とする低域
フィルタと,このフィルタの出力する3相電圧信号を入
力とする3相/2相変換手段とに代えて、前記インバー
タの3相出力中の何れか2相の出力電圧の検出信号を入
力とする低域フィルタと、このフィルタの出力する2相
分電圧信号より残り1相の出力電圧信号を演算すると共
に,この演算電圧信号を含む3相出力電圧信号より前記
直交座標系の2相電圧信号を変換演算する3相/2相変
換手段と、を設けるものとする。
【0009】3)請求項3に従い、請求項1又は請求項
2に記載の3相PWMインバータの出力電圧制御方法に
おいて、前記低域フィルタを通過した3相電圧信号或い
はその演算値を前記直交座標系のd軸及びq軸の両成分
に変換して得た2相電圧信号Vfd及びVfq両者に対する
振幅及び位相に関する補償は、その時定数をTC とする
前記低域フィルタの周波数特性に対応し、Kを正の定
数、ωを前記インバータの出力基本波の角周波数とし
て、前記電圧Vfdに対してKωTC ・Vfqを減算し、前
記電圧Vfqに対してはKωTC ・Vfdを加算して行うも
のとする。
【0010】
【作用】この発明は、3相電圧形PWMインバータの出
力電圧制御における電圧帰還値の形成に関し、低域フィ
ルタを通過させて得たインバータ3相出力電圧中の基本
波成分を、この基本波の角周波数ωで回転する直交座標
軸(d−q軸)から成る回転座標系上の2相電圧成分V
fdとVfqとに3相/2相変換し、この両電圧成分に関し
て改めて前記フィルタの周波数特性に起因する所定の振
幅及び位相の補償演算を行い、所定補償演算後の前記2
相電圧成分を以て所要の電圧帰還値となすと共に,この
電圧帰還値とその指令値との比較演算等所要の制御演算
を前記直交座標系の2相電圧状態において行うものであ
る。即ち、 1)請求項1の発明は、インバータ3相出力電圧の検出
信号を入力とする低域フィルタと、このフィルタを通過
した3相電圧信号を前記直交座標系の2相電圧信号に変
換する3相/2相変換手段と、この座標変換手段による
各2相電圧信号に対し前記フィルタの周波数特性に対応
した振幅及び位相両者に関する補償演算をなす電圧補正
演算手段と、前記インバータの出力周波数指令信号より
その出力電圧指令値を換算演算すると共に,この電圧指
令値を前記直交座標系の2相電圧指令信号に換算するV
/F変換手段と、このV/F変換手段による電圧指令信
号と前記電圧補正演算手段による出力電圧帰還信号との
2相電圧状態での加減演算等の所定の制御演算をなす電
圧調節手段と、この電圧調節手段の出力信号を前記イン
バータ出力電圧の属する3相座標系における3相制御信
号に2相/3相変換するPWM演算手段と、を設け、こ
のPWM演算手段による前記3相制御信号を以て所要の
インバータ制御信号となすものである。
【0011】2)請求項2の発明は、請求項1記載の3
相PWMインバータの出力電圧制御方法において、イン
バータ3相出力電圧の検出信号を入力とする低域フィル
タと,このフィルタを通過した3相電圧信号を入力とす
る3相/2相変換手段とに代えて、前記インバータの3
相中の何れか2相の出力電圧の検出信号を入力とする低
域フィルタと、前記2相分の出力電圧より残り1相の出
力電圧を演算すると共に,この1相分演算電圧を含む3
相電圧信号より前記直交座標系の2相電圧信号を変換演
算する3相/2相変換手段とを設けるものである。
【0012】3)請求項3の発明は、請求項1又は請求
項2に記載の3相PWMインバータの出力電圧制御方法
において、前記の如く直交座標系上に3相/2相変換さ
れたインバータ出力電圧の帰還信号Vfd及びVfq両者に
対する振幅及び位相に関する補償は、その時定数をTC
とする前記低域フィルタの周波数特性に対応し、Kを正
の定数、ωを前記インバータの出力基本波の角周波数と
して、前記電圧Vfdに対してKωTC ・Vfqを減算し、
前記電圧Vfqに対してはKωTC ・Vfdを加算して行う
ものである。
【0013】因みに、前記電圧Vfd及びVfq両者に対す
る所要の補償制御は下記の各関係式に従って行われるも
のである。なお、以下の諸演算においては、前記Vfd
fqの両電圧に関し、所要補償前のVfd1 ,Vfq1 と、
所要補償後のVfd0 ,Vfq0 とに区分して表示する。
今、前記インバータの3相出力電圧VI をその入力とし
て3相電圧信号VF を出力する前記低域フィルタが1次
遅れの時間特性を有するものとし、その時定数をTC
すれば、下記の式(1)が成り立つ。
【0014】
【数1】
【0015】ここに、VIU,VIV,VIWはそれぞれ前記
3相電圧VI のU相,V相,W相の電圧成分、また、V
FU,VFV,VFWはそれぞれ前記3相信号VF のU相,V
相,W相の電圧成分、ωは前記電圧VI の基本波の角周
波数である。なお、前記低域フィルタのゲインは便宜上
1としている。次に、前記3相電圧信号VF をその入力
とし、これを、前記角周波数ωで回転する直交座標系の
2相電圧信号Vfd1 とVfq1 とに変換する3相/2相変
換手段における変換式に関し、請求項1による如く、前
記電圧信号VF の3相各相信号全てを用いる場合は周知
のものであり、ここでは省略するが、請求項2による如
く、前記電圧信号VF の3相中何れか2相の電圧信号、
例えば前記VFUとVFWとを用いる場合は、下記の式
(2)に従うものとなる。
【0016】
【数2】
【0017】また、前記インバータの3相出力電圧VI
( 各相、VIU,VIV,VIW)が前記低域フィルタにおけ
るゲイン低下と位相遅れの影響を全く受けなかったと仮
定した理想状態における前記直交座標系のd軸電圧とq
軸電圧とをそれぞれVfdo とVfqo とすれば、下記の式
(3)が成り立つ。
【0018】
【数3】
【0019】今、前記の各d,q両軸電圧成分により前
記直交座標上のベクトル電圧を規定すれば、下記の式
(4)が成り立つ。
【0020】
【数4】
【0021】また、前記の各式(1)〜(4)により、
下記の式(5)が得られる。
【0022】
【数5】
【0023】ここに、前記ベクトル電圧Vfoは、前記イ
ンバータの出力電圧帰還信号が前記低域フィルタにおけ
る周波数特性の影響を全く受けなかったと仮定した理想
状態におけるものであり、前記PWMインバータの出力
電圧制御系における出力電圧帰還信号としての要件を備
えるものとなる。前記の電圧補正演算手段は、下記の各
関係式に従い、前記のベクトル電圧Vf1よりベクトル電
圧Vfoを演算する如く機能するものである。
【0024】今、前記の電圧VfoとVf1との間に下記の
式(6)が成り立つものとする。
【0025】
【数6】
【0026】ここに、上記電圧ΔVf は、前記電圧Vfo
を得るために前記電圧Vf1に加えるべき補償ベクトル電
圧をなすものであり、式(4)〜式(6)とを用いて下
記の式(7)の如く演算される。
【0027】
【数7】
【0028】即ち、前記のd軸電圧Vfd1 とq軸電圧V
fq1 とに対する所要補償量はそれぞれ−ωTC ・Vfq1
とωTC ・Vfd1 とになる。従って、前記ベクトル電圧
foは、前記ベクトル電圧Vf1の各軸成分から下記の式
(8)の如く演算される。
【0029】
【数8】
【0030】即ち、所要補償演算が式(8)を満たす如
く行われる限り、前記低域フィルタにおけるゲイン低下
と位相遅れの影響は完全に除去されることになる。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1と図2の両ブ
ロック回路図、及び図3のV/F特性図とに従って説明
する。先ず、図1は請求項2に従うこの発明の電圧制御
方法の対象をなす3相電圧形PWMインバータの電圧制
御系の基本回路構成を示すブロック回路図である。
【0032】なお請求項1に対応するブロック回路図
は、図1に示す2相信号入力形の低域フィルタに代え、
これをインバータ出力電圧の3相分検出信号をその入力
となす3相信号入力形としたものであり、その基本動作
は図1の場合と同様であるため、ここにその記載は省略
する。図1において、11は3相のインバータ(主回路
部)、12はインバータ11の負荷をなす交流電動機で
ある。
【0033】また、1は低域フィルタであり、その伝達
関数を1/(1+sTC ) となし、PWM制御されてパ
ルス状の電圧波形列をなすインバータ11のU,W両相
出力電圧の検出電圧VIUとVIWとをその入力とし、両電
圧それぞれの基本波成分VFUとVFWとの通過を図るもの
である。なお、前記sはラプラス演算子であり、前記伝
達関数に関しsをjωにて置換してその周波数特性を求
めることができる。
【0034】また、2はベクトル回転演算回路であり、
低域フィルタ1を通過した前記検出電圧VFUとVFW
を,前記の演算式(2)に従い,インバータ出力電圧の
基本波角周波数ωで回転する直交座標系における2相電
圧信号Vfd1 とVfq1 とに変換する3相/2相変換手段
をなすものである。また、3は電圧補正演算回路であ
り、ベクトル回転演算回路2によって3相/2相変換さ
れた前記電圧成分Vfd1 とVfq1 とに対し、前記フィル
タ1の周波数特性に対応した振幅及び位相両者に関する
補償演算を前記の演算式(8)に従って行い、所要の2
相電圧信号Vfdo ,Vfqo を出力するものである。
【0035】即ち、Vfdo =Vfd1 −ωTC ・Vfq1
fqo =Vfq1 +ωTC ・Vfd1 の両演算を行うもので
ある。また、4は角度演算回路であり、ベクトル回転演
算回路2における3相/2相変換用演算における角度θ
をインバータ角周波数指令値ωS を積分して得るもので
ある。ここに、前記角周波数指令値ωS はωS =2πf
S の関係により周波数指令値fS と等価なものとなる。
【0036】また、5はV/F変換回路であり、前記角
周波数指令値ωS を受けこれに対応する出力電圧指令値
を演算すると共に,この電圧指令値を前記直交座標系の
2相電圧指令信号VdsとVqsとに換算演算するものであ
る。また、6は電圧調節回路であり、V/F変換回路5
による前記の電圧指令信号(VdsとVqs)と電圧補正演
算回路3による所定補償完了後の出力電圧帰還信号(V
fdo とVfqo )とを受け、これら電圧指令信号と出力電
圧帰還信号との偏差のK倍値をこの電圧指令信号に対す
る補正値として加算演算すると共にこの演算結果に対し
て所定の制御演算を行うものである。
【0037】また、7はPWM演算回路であり、電圧調
節回路6の出力する2相制御信号を前記インバータ出力
電圧の属する3相座標系における3相制御信号に2相/
3相変換すると共にこの3相制御信号に従うPWM演算
を行い、この演算結果をインバータ11に指令するもの
である。次に、図2は、図1における出力電圧帰還信号
の形成系に関し、特に電圧補正演算回路3の詳細を示す
ブロック回路図である。ここに、電圧補正演算回路3は
前記の演算式(8)に従う補正演算を行うものであり、
減算演算器3aと、加算演算器3bと、乗算器3c,3
dとから構成される。
【0038】更に、図3は前記インバータの出力電圧V
I とその出力周波数fとの関係を示すV/F特性図であ
り、周波数fr 以下の範囲におけるV/F比一定制御域
と、同fr 以上の範囲における電圧一定制御域(VI
Ir) とを対象として、従来技術による制御結果を特性
線L1 で示し、この発明に従う制御結果を特性線L2
示したものである。図示の如く特性線L2 は特性線L1
の下方に位置し、電圧制御精度の向上が図られている。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、3相電圧形のPWM
インバータにおける負帰還方式の出力電圧制御方法に関
して、 1)請求項1の発明による如く、インバータ3相出力電
圧の検出信号を入力とする低域フィルタと、このフィル
タ通過後の3相電圧信号をインバータ出力電圧の基本角
周波数で回転する直交座標系の2相電圧信号に変換する
3相/2相変換手段と、この変換手段の出力する2相電
圧信号それぞれに対し,前記フィルタの周波数特性に対
応した振幅及び位相に関する補償演算をなす電圧補正演
算手段と、インバータ出力周波数指令信号を受けこれに
対応する出力電圧指令値の演算とこの電圧指令値を前記
直交座標系の2相電圧指令信号に換算するV/F変換手
段と、この電圧指令信号と前記電圧補正演算手段による
出力電圧帰還信号との2相信号状態での加減演算を行い
その演算結果に対し所定の制御特性を付与する電圧調節
手段と、この電圧調節手段の出力信号を前記インバータ
の出力電圧の属する3相座標系における3相制御信号に
2相/3相変換すると共にこの3相制御信号に従うPW
M演算を行うPWM演算手段と、を設け、このPWM演
算手段の出力信号により前記インバータの出力電圧を制
御することにより、また、 2)請求項2の発明による如く、請求項1記載の電圧制
御方法において、前記の3相検出信号入力形の低域フィ
ルタと、このフィルタの出力する3相電圧信号入力形の
3相/2相変換手段とに代えて、前記インバータの3相
出力中の何れか2相の出力電圧の検出信号を入力とする
低域フィルタと、このフィルタの出力する2相分電圧信
号より残り1相の出力電圧信号を演算すると共に,この
演算電圧信号を含む3相出力電圧信号より前記直交座標
系の2相電圧信号を変換演算する3相/2相変換手段
と、を設けることにより、また、 3)請求項3の発明による如く、請求項1又は請求項2
記載の電圧制御方法において、前記インバータ出力電圧
の基本角周波数ωで回転する直交座標系のd,q両軸成
分として3相/2相変換された前記インバータ出力電圧
の帰還信号Vfd及びVfq両者に対するゲイン及び位相に
関する所要補償を、その時定数をTC とする低域フィル
タの周波数特性に対応し、Kを正の定数として、前記電
圧Vfdに対してKωTC ・Vfqを減算し、前記電圧Vfq
に対してはKωTC ・Vfdを加算することにより、前記
インバータの3相出力電圧制御系において、出力電圧中
の基本波抽出用の低域フィルタにおいて生じた出力電圧
帰還値の振幅低減及び位相遅れの補償を可変定数Kを用
いて所要のレベル迄充分に行うことが可能となり、この
補償のなされた電圧帰還値とその指令値との比較演算等
の結果として、前記インバータの3相出力電圧制御にお
ける電圧制御精度の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すインバータ電圧制御系
のブロック回路図
【図2】図1に対応する出力電圧帰還信号形成系のブロ
ック回路図
【図3】インバータ出力のV/F特性図
【符号の説明】 1 低域フィルタ 2 ベクトル回転演算回路 3 電圧補正演算回路 4 角度演算回路 5 V/F変換回路 6 電圧調節回路 7 PWM演算回路 11 (3相)インバータ(主回路部) 12 交流電動機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PWM制御される3相電圧形インバータに
    関し負帰還制御されるその出力電圧の制御方法であっ
    て、前記インバータの3相出力電圧の検出信号を入力と
    する低域フィルタと、このフィルタの出力する3相電圧
    信号を,d軸及びq軸の両直交軸より成り前記インバー
    タ出力電圧の基本波角周波数で回転する直交座標系の2
    相電圧信号に変換する3相/2相変換手段と、この座標
    変換手段の出力する2相電圧信号それぞれに対し,入力
    周波数の増大と共にそのゲインの低下と位相の遅れ増大
    とを来す前記フィルタの周波数特性に対応して,振幅及
    び位相両者に関する補償演算をなす電圧補正演算手段
    と、前記インバータに対する出力周波数指令信号を受け
    てこれに対応する出力電圧指令値を演算すると共に,こ
    の電圧指令値を前記直交座標系の2相電圧指令信号に換
    算するV/F変換手段と、このV/F変換手段による電
    圧指令信号と前記電圧補正演算手段による出力電圧帰還
    信号との前記2相電圧状態での加減演算と共に,この加
    減演算結果に対する所定制御特性の付与をなす電圧調節
    手段と、この電圧調節手段の出力信号を前記インバータ
    出力電圧の属する3相座標系における3相制御信号に2
    相/3相変換すると共に,この3相制御信号に従うPW
    M演算をなしその結果を前記インバータに与えるPWM
    演算手段と、を設け、前記インバータの3相出力電圧制
    御系における電圧帰還値の振幅及び位相の補償と,所定
    補償後の前記電圧帰還値とその指令値との比較演算等を
    前記直交座標系の2相電圧状態において行うことを特徴
    とする3相PWMインバータの出力電圧制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の3相PWMインバータの出
    力電圧制御方法において、前記インバータの3相出力電
    圧の検出信号を入力とする低域フィルタと,このフィル
    タの出力する3相電圧信号を入力とする3相/2相変換
    手段とに代えて、前記インバータの3相出力中の何れか
    2相の出力電圧の検出信号を入力とする低域フィルタ
    と、このフィルタの出力する2相分電圧信号より残り1
    相の出力電圧信号を演算すると共に,この演算電圧信号
    を含む3相出力電圧信号より前記直交座標系の2相電圧
    信号を変換演算する3相/2相変換手段と、を設けたこ
    とを特徴とする3相PWMインバータの出力電圧制御方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の3相PWMイ
    ンバータの出力電圧制御方法において、前記低域フィル
    タを通過した3相電圧信号或いはその演算値を前記直交
    座標系のd軸及びq軸の両成分に変換して得た2相電圧
    信号Vfd及びVfqの両者に対する振幅及び位相に関する
    補償は、その時定数をTC とする前記低域フィルタの周
    波数特性に対応し、Kを正の定数、ωを前記インバータ
    の出力基本波の角周波数として、前記電圧Vfdに対して
    KωTC ・Vfqを減算し、前記電圧Vfqに対してはKω
    C ・Vfdを加算して行うことを特徴とする3相PWM
    インバータの出力電圧制御方法。
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