JPH08250400A - シリコーン樹脂の除去法 - Google Patents

シリコーン樹脂の除去法

Info

Publication number
JPH08250400A
JPH08250400A JP5456695A JP5456695A JPH08250400A JP H08250400 A JPH08250400 A JP H08250400A JP 5456695 A JP5456695 A JP 5456695A JP 5456695 A JP5456695 A JP 5456695A JP H08250400 A JPH08250400 A JP H08250400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone resin
cured coating
coating film
treatment
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5456695A
Other languages
English (en)
Inventor
Shintarou Minami
伸太朗 南
Hiroyuki Nishimura
浩之 西村
Etsushi Adachi
悦志 足立
Susumu Tajima
享 田島
Hidekazu Ishikawa
英一 石川
Hiroshi Adachi
廣士 足達
Shigeyuki Yamamoto
茂之 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP5456695A priority Critical patent/JPH08250400A/ja
Publication of JPH08250400A publication Critical patent/JPH08250400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜を除去する
こと。 【構成】 特定の化合物を重合させてなるシリコーン樹
脂の硬化塗膜を、硫酸と過酸化水素水との混合溶剤、フ
ッ酸、およびアンモニア水よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の溶剤を含む処理液による少なくとも2回の
処理工程からなる湿式法で除去するシリコーン樹脂の除
去法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーン樹脂の除去法
に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、フェ
ニルシルセスキオキサン、ビニルシルセスキオキサン、
メチルシルセスキオキサン、フェニルビニルシルセスキ
オキサン、フェニルメチルシルセルキオキサンまたはビ
ニルメチルシルセスキオキサンなどの分子が重合した梯
子型構造の骨格を有するシリコーン樹脂の硬化塗膜を湿
式法で除去するシリコーン樹脂の除去法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの高集積化の要求にともな
い、回路パターンの多層配線化および素子の微細化の研
究が進められている。
【0003】多層配線の作製または微細化素子の作製に
おいて、フォトレジストの写真製版のときに、露光に用
いる光を基板や金属層などが高い反射率で反射するばあ
いや、基板や金属層などが段差を有しているばあいに
は、該露光に用いる光が基板や金属層に反射してハレー
ションが起こる。このハレーションが起こると、フォト
レジストにおいて露光されてはならない部分まで露光さ
れるため、現像後のフォトレジストパターンが望まれる
形状に精度よく仕上がらないという不具合がある。従来
より、この不具合を解消し精度のよいレジストパターン
をえるために、フォトレジストの下層に反射防止膜を設
けるという方法が採用されている。
【0004】また、写真製板工程においてフォトレジス
トが露光されると、この露光された部分に含まれる感光
剤が光分解し、現像の際にこの露光を受けた部分のみが
選択的に現像液に溶解し、パターン成形される。前記感
光剤が光分解するときに窒素が発生するが、窒素の発生
が急速であると、この窒素がフォトレジスト層の界面に
気泡として残るため、フォトレジスト層の部分的な剥離
や、剥離による脱落が起こる。このようなフォトレジス
ト層の剥離が起こると、フォトレジスト層をマスクにし
て金属層のエッチングができないばあいや、望まれる形
状の精度がよいエッチングパターンをうることができな
いばあいがある。
【0005】従来よりこのような不具合を解消するため
には、前記フォトレジストのうえに発泡防止膜を設け、
フォトレジストを露光するときに強力な光が短時間のう
ちにあたらないようにすることにより、感光剤を徐々に
分解し、窒素の発生の速度を緩やかにして気泡への成長
を妨げ、前記のようなフォトレジスト層の剥離を防止す
る方法が採用されている。
【0006】一般に前記反射防止膜材料および前記発泡
防止膜材料として、シリコーン樹脂に色素を添加したも
のが用いられている。
【0007】また、従来より前記多層配線の配線層間に
接続部を設けるためには、コンタクト孔を作製し、該コ
ンタクト孔に選択的に金属材料を埋め込み接続部とする
方法が採用されており、この際のコンタクト孔のマスク
材としてもシリコーン樹脂が有効に利用されている。
【0008】前記の反射防止膜、発泡防止膜およびコン
タクト孔のマスク材は回路パターンの形成ののち除去す
る必要があるが、前記シリコーン樹脂は、化学的に非常
に安定であるために有機溶媒に溶解しにくいので、溶解
除去が困難であり、また耐酸素プラズマ性が高いために
酸素プラズマによるドライアッシング(灰化)などのド
ライプロセスによる除去法を用いてもシリコーン樹脂の
酸化膜などのような膜が残り、完全な除去はできなかっ
た。
【0009】従来の反射防止膜、発泡防止膜またはコン
タクト孔のマスク材は分子間で架橋していない、すなわ
ち硬化していない。そのため前記のような問題点を解消
するために、前記反射防止膜、発泡防止膜またはコンタ
クト孔のマスク材はテトラヒドロフランやアニソールな
どの有機溶媒に5〜10分間浸漬することによって除去
する湿式除去法や、スピン現像機を用いてウエハを回転
させながらテトラヒドロフランやアニソールなどの有機
溶媒を噴霧して除去する湿式除去法を用いてきた。しか
し、これらの方法ではシリコーン樹脂のエッチング残さ
やドライエッチング残さの除去に関しては効果が充分で
なく、また、シリコーン樹脂が架橋された硬化塗膜を除
去することはできなかった。
【0010】また、前記シリコーン樹脂にはアルカリ金
属やアルカリ土類金属などの不純物が含まれるばあいが
あり、前記の従来の除去法では、このアルカリ金属やア
ルカリ土類金属を充分に除去することができず、基板に
残留するという不具合があった。前記アルカリ金属やア
ルカリ土類金属が基板に残留すると、これが核となり配
線金属の腐食が起こる。また前記シリコーン樹脂には
鉄、銅または鉛などの重金属が不純物として含まれてい
るばあいがあり、これが基板に残留すると配線間のショ
ートなどの故障につながる。また、前記シリコーン樹脂
にはウランなどの放射性元素が不純物として含まれるば
あいがあり、これが基板に残留するとこれらの物質から
発生する放射線によってLSIやICの素子に蓄えられ
ている電荷が影響を受け、データエラーを起こすことが
ある。
【0011】月刊Semiconductor Wor
ld、1993年11月号、26〜28頁に、超LSI
のSiデバイスの洗浄プロセスに、硫酸/過酸化水素水
(SPM)、アンモニア水/過酸化水素水(APM)、
フッ酸(DHFやBHF)、塩酸/過酸化水素水(HP
M)、硫酸/過酸化水素水/フッ酸(SPFM)などが
使用されていること、SPMはレジストやメタルなどの
除去に、APMはSi系化合物のエッチング残さの除去
に、DHFやBHFは自然酸化膜やメタル、エッチング
残さの除去に、SPFMはpoly−Siエッチング時
のエッチング残さやドライエッチング後のシリコーン樹
脂の酸化膜の除去に使用されることが記載されている。
しかし、シリコーン樹脂の硬化塗膜の除去については触
れられておらず、また、本発明者らの実験によれば、こ
の先行文献記載の方法ではシリコーン樹脂、特に後述す
る一般式(I)で表わされる化合物の重合してなるシリ
コーン樹脂の硬化塗膜は除去できなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点を鑑
みてなされたものである。
【0013】すなわち、本発明は、特定のシリコーン樹
脂の硬化塗膜を湿式法で除去する方法に関する。また、
本発明はLSIまたはICの回路パターンの作製の際に
用いる反射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔のマ
スク材に用いられるシリコーン樹脂の硬化塗膜を充分に
除去する方法に関する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I):
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1は同じかまたは異なり、いず
れもフェニル基、低級アルキル基または感光性基であ
り、R2は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、低
級アルキル基または感光性基であり、nは2〜5000
の整数である)で示される化合物を重合してなるシリコ
ーン樹脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコーン樹脂
の除去法に関する。
【0017】また、本発明は、前記シリコーン樹脂が末
端ヒドロキシポリフェニルシルセスキオキサン、末端ヒ
ドロキシポリハイドロシルセスキオキサン、ポリビニル
メチルシルセスキオキサンまたはポリビニルフェニルシ
ルセスキオキサンであるシリコーン樹脂の除去法に関す
る。
【0018】また、本発明は、前記シリコーン樹脂の硬
化塗膜が末端ヒドロキシポリフェニルシルセスキオキサ
ンまたは末端ヒドロキシポリハイドロシルセスキオキサ
ンを熱処理することによりえられたものであるシリコー
ン樹脂の除去法に関する。
【0019】また、本発明は、前記シリコーン樹脂の硬
化塗膜がシリコーン樹脂の側鎖の少なくとも一部をビニ
ル基に置換したものをアジド化合物を硬化触媒として用
い熱処理することによりえられたものであるシリコーン
樹脂の除去法に関する。
【0020】また、本発明は、前記シリコーン樹脂の硬
化塗膜がポリビニルメチルシルセスキオキサンまたはポ
リビニルフェニルセスキオキサンを過酸化物で架橋反応
させてえられたものであるシリコーン樹脂の除去法に関
する。
【0021】また、本発明は、前記シリコーン樹脂が色
素を含有しているシリコーン樹脂の除去法に関する。
【0022】また、本発明は、前記の色素を含有してい
るシリコーン樹脂の硬化塗膜がLSIまたはICの回路
パターン形成の際の反射防止膜または発泡防止膜である
シリコーン樹脂の除去法に関する。
【0023】また、本発明は、前記シリコーン樹脂が色
素を含有していないシリコーン樹脂の除去法に関する。
【0024】また、本発明は、前記の色素を含有してい
ないシリコーン樹脂の硬化塗膜がLSIまたはICの回
路パターン形成の際のマスク材であるシリコーン樹脂の
除去法に関する。
【0025】また、本発明は、前記湿式法が硫酸と過酸
化水素水との混合溶剤、フッ酸、およびアンモニア水と
過酸化水素水との混合溶剤よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の溶剤を含む処理液による少なくとも2回の
処理工程からなるシリコーン樹脂の除去法に関する。
【0026】また、本発明は、前記少なくとも2回の処
理工程に同じ処理液を用いるシリコーン樹脂の除去法に
関する。
【0027】また、本発明は、前記少なくとも2回の処
理工程に少なくとも2種の異なる処理液を用いるシリコ
ーン樹脂の除去法に関する。
【0028】また、本発明は、前記湿式法が硫酸と過酸
化水素水との混合溶剤を含む処理液による処理工程およ
び該処理工程につづくフッ酸を含む処理液による処理工
程からなるシリコーン樹脂の除去法に関する。
【0029】また、本発明は、前記湿式法が硫酸と過酸
化水素水との混合溶剤を含む処理液による処理工程およ
び該処理工程につづくアンモニア水と過酸化水素水との
混合溶剤を含む処理液による処理工程からなるシリコー
ン樹脂の除去法に関する。
【0030】また、本発明は、前記湿式法が酸素プラズ
マによるドライアッシング工程および該工程につづくフ
ッ酸を含む処理液による処理工程からなるシリコーン樹
脂の除去法に関する。
【0031】また、本発明は、前記湿式法が処理液とし
て硫酸と過酸化水素水との混合溶剤を含む処理液を用い
るばあい、該硫酸が濃硫酸であり、該混合溶剤の濃硫酸
の混合率が90重量%以上であるシリコーン樹脂の除去
法に関する。
【0032】また、本発明は、前記湿式法が処理液とし
てフッ酸を含む処理液を用いるばあい、該処理液中のフ
ッ酸濃度が1重量%以下であるシリコーン樹脂の除去法
に関する。
【0033】また、本発明は、LSIまたはICの回路
パターンの製造において、基板上に金属層、前記式
(I)で示される化合物を重合させてなるシリコーン樹
脂の硬化塗膜およびフォトレジスト樹脂層をこの順に設
け、エッチング処理によりパターン形成したのちに該シ
リコーン樹脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコーン
樹脂の除去法に関する。
【0034】また、本発明は、前記シリコーン樹脂の硬
化塗膜を除去する際に、フォトレジスト樹脂層をともに
除去するシリコーン樹脂の除去法に関する。
【0035】また、本発明は、LSIまたはICの多層
配線回路パターンの製造において、配線層間の接続部を
設けるためのコンタクト孔のマスク材として、前記式
(I)で示される化合物を重合させてなるシリコーン樹
脂の硬化塗膜を用い、配線層間の接続部を設けたのちに
該シリコーン樹脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコ
ーン樹脂の除去法に関する。
【0036】
【作用】本発明は、式(I):
【0037】
【化5】
【0038】(式中、R1は同じかまたは異なり、いず
れもフェニル基、低級アルキル基または感光性基であ
り、R2は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、低
級アルキル基または感光性基であり、nは2〜5000
の整数である)で示される化合物を重合させてなるシリ
コーン樹脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコーン樹
脂の除去法であり、とくにLSIやICの微細化素子ま
たは多層配線を作製する工程を作製する工程における反
射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔のマスク材な
どのマスク材として用いられる特定のシリコーン樹脂の
硬化塗膜を除去するために効果的な方法である。
【0039】前記式(I)において、低級アルキル基と
しては、メチル基、エチル基またはプロピル基などがあ
げられ、感光性基としては、ビニル基、アリル基(−C
2CH2=CH2)または2−フェニルビニル基などが
あげられる。また、前記式(I)において、nは2〜5
000、好ましくはnは100〜1000である。
【0040】また、前記のように従来のシリコーン樹脂
の除去法では、とくに分子間架橋により硬化したシリコ
ーン樹脂を充分に除去することが極めて困難であり、そ
のために、反射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔
のマスク材として、シリコーン樹脂を硬化させて用いる
ことができなかった。しかし、本発明における除去法に
よれば、前記シリコーン樹脂の硬化塗膜を除去すること
が可能であり、前記の反射防止膜、発泡防止膜またはコ
ンタクト孔のマスク材として前記シリコーン樹脂の硬化
塗膜を用いることができる。
【0041】前記硬化塗膜はほとんどすべての有機溶剤
に不溶である。そのため前記反射防止膜、発泡防止膜ま
たはコンタクト孔のマスク材として前記硬化塗膜を用い
ると、これらの膜の上層または下層に設けられるフォト
レジスト樹脂の溶剤に該反射防止膜、発泡防止膜または
コンタクト孔のマスク材が溶解して、混合層を作ること
がなくなる。また、このためにフォトレジスト樹脂の溶
剤として、様々な有機溶剤を制限なく用いることができ
る。
【0042】また、本発明における除去法によれば、湿
式法を用いシリコーン樹脂の硬化塗膜を溶剤に溶解させ
て除去するので、純度が高くないシリコーン樹脂(たと
えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属などの金
属、鉄、銅または鉛などの重金属もしくはウランなどの
放射性元素などを不純物として含有するシリコーン樹
脂)でも使用しえ、材料コストを低減しうる。
【0043】また、本発明における除去法により反射防
止膜を除去するばあいには、該反射防止膜とともにフォ
トレジスト樹脂層を除去することができるので、フォト
レジスト樹脂層を別工程で除去するばあいに比べ工程数
を削減することができ、コストを低減しえ、さらに反射
防止膜の溶解によりフォトレジスト樹脂層が完全に除去
されるために信頼性の向上を図ることができる。
【0044】また、フォトレジスト樹脂層の写真製版工
程などにおいて、何らかのトラブルが発生したばあいで
も、前記の反射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔
のマスク材であるシリコーン樹脂の硬化塗膜を溶解する
ことによりフォトレジスト樹脂層をともに除去し、あら
たに反射防止膜またはコンタクト孔のマスク材であるシ
リコーン樹脂の硬化塗膜を設け、この硬化塗膜のうえに
フォトレジスト樹脂層を設けること、あるいはあらたに
フォトレジスト樹脂層を設け、このうえに発泡防止膜を
設けることができるので素材の無駄を除くことができ
る。
【0045】前記湿式法としては硫酸と過酸化水素水と
の混合溶剤、フッ酸、およびアンモニア水と過酸化水素
水との混合溶剤よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の溶剤を含む処理液による少なくとも2回の処理工程が
あげられる。前記少なくとも2回の処理工程からなる方
法が同じ処理液を用いる処理工程であってもよいが、ド
ライエッチング時に生じる変質層を完全に除去するため
には、少なくとも2種の異なる処理液を用いる処理工程
であることが好ましい。
【0046】前記少なくとも2回の処理工程の好ましい
組合わせとしては、硫酸と過酸化水素水との混合溶液を
含む処理液による処理工程および該処理工程につづくフ
ッ酸を含む処理液による処理工程、または硫酸と過酸化
水素水との混合溶剤を含む処理液による処理工程および
該処理工程につづくアンモニア水と過酸化水素水との混
合溶剤を含む処理液による処理工程からなる方法などが
あげられる。
【0047】別の前記湿式法としては、酸素プラズマに
よるドライアッシング工程につづくフッ酸を含む処理液
による処理工程からなる方法があげられる。
【0048】前記湿式法に処理液として硫酸と過酸化水
素水との混合溶剤を含む処理液を用いるときには、該硫
酸が濃硫酸であり、該過酸化水素水が過酸化水素濃度3
0重量%(以下、単に濃度30重量%ということもあ
る)のものであるばあい、該混合溶剤を含む処理液中の
濃硫酸の混合率が90重量%以上であり、過酸化水素水
(濃度30重量%)の混合率が3〜10重量%の範囲内
にあることが好ましい。また、処理時の前記処理液(硫
酸と過酸化水素水との混合溶剤を含む処理液)の温度
は、酸化反応を促進させる点から90〜130℃の範囲
内にあることが好ましい。
【0049】また、前記湿式法に処理液としてフッ酸を
含む処理液を用いるときには、下地材(基板、金属層、
配線またはシリコン酸化膜など)に与えるダメージを抑
制する点から該処理液中のフッ酸濃度が1重量%以下で
あることが好ましく、さらに洗浄(除去)効果とのかね
あいの点から、0.3〜0.8重量%の範囲内にあるこ
とが好ましい。また、処理時の処理液(フッ酸を含む処
理液)の温度は20〜50℃の範囲内にあることが好ま
しい。
【0050】また、前記湿式法に処理液としてアンモニ
ア水と過酸化水素水との混合溶剤を含む処理液を用いる
ときには、該アンモニア水がアンモニア(NH3)を2
5重量%含むもの(以下、単に濃度25重量%というこ
ともある)であり、該過酸化水素水が濃度30重量%の
ものであるばあい、該混合溶剤を含む処理液中のアンモ
ニア水(濃度25重量%)の混合率が、過酸化水素の活
性を保つ点から、10〜75重量%の範囲内にあること
が好ましく、過酸化水素水の混合率が過酸化水素の酸化
力により有機物を充分に除去する点から3〜10重量%
の範囲内にあることが好ましい。また、処理時の前記処
理液(アンモニア水と過酸化水素水とを含む処理液)の
温度は、過酸化水素の酸化力を充分に発揮する点から、
30〜50℃の範囲内であることが好ましい。
【0051】本発明における、特定の溶媒による2回以
上の処理工程からなる湿式法の特に好ましい一例として
は、第1回目の処理に用いる溶剤を濃硫酸と過酸化水素
水(濃度30重量%程度)との比率が重量比で90:1
0程度の混合溶剤とし、この溶剤の処理時の温度を12
0℃程度とし、処理時間を10分程度とし、第2回目の
処理に用いる溶剤をアンモニア水(アンモニア濃度25
重量%)と過酸化水素水(過酸化水素濃度が30重量
%)との比率が重量比で65:35程度の混合溶剤と
し、この溶剤の処理時の温度を45℃程度とし、処理時
間を10分程度とする方法があげられる。
【0052】本発明における特定の溶媒による2回以上
の処理工程からなる前記湿式法の特に好ましい別の一例
としては、第1回目の処理に用いる溶剤を濃硫酸と過酸
化水素水(濃度30重量%程度)との比率が重量比で9
0:10程度の混合溶剤とし、この溶剤の処理時の温度
を120℃程度とし、処理時間を10分程度とし、第2
回目の処理に用いる溶剤を濃度0.06重量%程度のフ
ッ酸とし、この溶剤の処理時の温度を30℃程度とし、
処理時間を5分程度とする方法があげられる。
【0053】本発明における、酸素プラズマによるドラ
イアッシング工程および該工程につづくフッ酸を含む処
理液による処理工程からなる湿式法の特に好ましい一例
としては、該酸素プラズマによるドライアッシングの条
件が20pa程度、RF電力300W程度とし、これに
つづく処理工程に用いる溶剤を濃度0.06重量%程度
のフッ酸とし、この溶剤の処理時の温度を30℃程度と
し、処理時間を10分程度とする方法があげられる。
【0054】以下、本発明の除去法の実施態様として、
LSIの微細化素子の回路パターンの作製方法につい
て、図面を用いて詳細に説明する。
【0055】図1(a)〜(b)および図2(c)〜
(e)は本発明のシリコーン樹脂の除去法を用いたLS
Iの回路パターンの作製方法の説明図(概略部分断面
図)である。
【0056】図1(a)において1は基板、2は金属
層、3は特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜、4はフォト
レジスト樹脂層を示す。
【0057】基板1としては、シリコーンウエハまたは
ガリウム−ヒ素ウエハなどがあげられる。
【0058】金属層2の素材としては、シリコーンとタ
ングステンとの合金、シリコーンとモリブデンとの合金
などがあげられる。
【0059】前記金属層はスパッタ(金属層として形成
しようとする素材である金属(合金など)の塊にアルゴ
ンなどの原子をぶつけて、該金属の塊から金属の粒子を
飛び出させて基板に付着させる方法)やCVD(目的の
金属元素を含んだガスを気相中で分解し、金属元素とし
て基板に堆積させる)などの従来の方法を用いて形成す
ることができる。
【0060】シリコーン樹脂の硬化塗膜3は前記式
(I)で示される化合物を重合させてなるシリコーン樹
脂の硬化塗膜であり、シリコーン樹脂としては分子間で
架橋反応を好適に行う点から、末端ヒドロキシポリフェ
ニルシルセスキオキサン、末端ヒドロキシポリハイドロ
シルセスキオキサン、ポリビニルメチルシロキサン、ポ
リビニルフェニルシルセスキオキサンなどが好ましい。
【0061】前記化合物が末端ヒドロオキシ基間の脱水
縮合反応や、ビニル基間の反応により、分子間で架橋反
応が起こり、シリコーン樹脂の硬化塗膜が形成される。
【0062】前記シリコーン樹脂はスピンコートなどの
従来の方法を用いて層形成することができる。
【0063】さらに、前記のシリコーン樹脂の層が硬化
されることにより、シリコーン樹脂の硬化塗膜をうる。
前記硬化の方法は適宜選択すればよいが、前記シリコー
ン樹脂が末端ヒドロキシポリフェニルシルセスキオキサ
ンまたは末端ヒドロキシポリハイドロシルセスキオキサ
ンであるばあいには熱処理することにより、前記シリコ
ーン樹脂がシリコーン樹脂の側鎖の少なくとも一部をビ
ニル基に置換したものであるばあいにはアジド化合物を
硬化触媒として用い熱処理することにより、前記シリコ
ーン樹脂がポリビニルメチルシルセスキオキサンまたは
ポリビニルフェニルセスキオキサンであるばあいには過
酸化物で架橋反応させてシリコーン樹脂の硬化塗膜3を
うることができる。
【0064】前記シリコーン樹脂が末端ヒドロキシポリ
フェニルシルセスキオキサンまたは末端ヒドロキシポリ
ハイドロシルセスキオキサンであるばあいの熱処理は、
80〜160℃、好ましくは120〜150℃で30〜
90分間、好ましくは60〜80分間の条件下(第1段
階)で行い、これにつづいて200〜300℃、好まし
くは220〜250℃で20〜60分間、好ましくは3
0〜40分間の条件下(第2段階)で行なわれることが
好ましい。
【0065】また、前記シリコーン樹脂がシリコーン樹
脂の側鎖の少なくとも一部をビニル基に置換したもので
あるばあいの硬化触媒である前記アジド化合物として
は、4,4−ジフェニルジアジドスルフォンまたは2,
6−ジ−(パラ−アジドベンザル)−4−メチルシクロ
ヘキサノンなどが好ましく、該硬化触媒は置換シリコー
ン樹脂の重量に対して2〜30%が好ましい。また、前
記熱処理は80〜160℃、好ましくは120〜150
℃で30〜90分間、好ましくは60〜80分間の条件
下(第1段階)で行い、これにつづいて200〜300
℃、好ましくは220〜250℃で20〜60分間、好
ましくは30〜40分間の条件下(第2段階)で行なわ
れることが好ましい。
【0066】また、前記シリコーン樹脂がシリコーン樹
脂の側鎖の少なくとも一部をビニル基に置換したもので
あるばあいのシリコーン樹脂としてはポリビニルシルセ
スキオキサン、ポリフェニルビニルシルセスキオキサ
ン、ポリビニルメチルシルセスキオキサンなどがあげら
れ、ビニル基への置換率(置換後のシリコーン樹脂に対
する置換したビニル基の重量%、以下同じ)は2〜10
重量%であることが分子間架橋反応によって好適に硬化
させる点から好ましい。
【0067】また、前記シリコーン樹脂がポリメチルシ
ルセスキオキサンまたはポリビニルフェニルシルセスキ
オキサンであるばあいの過酸化物としては、過酸化ベン
ゾイル、酸化ラウロイルまたは過酸化ジクミルなどがあ
げられる。
【0068】前記反射防止膜または発泡防止膜に用いら
れるシリコーン樹脂には色素が添加される。
【0069】前記色素としては、ブタジエンシアノ化合
物、ベンズオキサゾール化合物、フタロシアニン化合物
または芳香族化合物などの従来の顔料または染料があげ
られる。
【0070】フォトレジスト樹脂層4に用いる樹脂とし
ては、たとえばノボラック系フェノール樹脂など従来よ
り知られたものがあげられ、この樹脂に従来より知られ
た感光剤を添加してフォトレジスト樹脂層4をうる。
【0071】前記フォトレジスト樹脂層は、たとえばス
ピンコートにより形成するなど従来の方法を用いて形成
することができる。
【0072】前記のようにして、基板1の表面に金属層
2、特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜3およびフォトレ
ジスト樹脂層4がこの順に設けられた積層体をうる。
【0073】前記積層体のフォトレジスト樹脂層4を現
像して、図1(b)に示すようにフォトレジストのエッ
チングパターンをえる。前記現像は、たとえばアルカリ
現像液によりスピン現像するなど従来の方法により行な
うことができる。つづいて、シリコーン樹脂の硬化塗膜
3をエッチング加工して、図2(c)に示すようなパタ
ーンをえる。前記シリコーン樹脂の硬化塗膜のエッチン
グ加工はたとえばフッ素系のガス(CF4またはCHF3
など)によるドライエッチングなど従来の方法により行
なわれる。さらに、金属層2をエッチング加工して、図
2(d)に示すようなパターンをえる。前記金属層のエ
ッチング加工はたとえばフッ素系のガス(CF4または
CHF3など)または塩素ガスによるドライエッチング
など従来の方法により行なわれる。
【0074】前記のようにしてエッチング加工によりパ
ターン形成された積層体(図2(d))のシリコーン樹
脂の硬化塗膜3aをフォトレジスト樹脂層4aとともに
本発明における湿式法で除去することにより図2(e)
に示すようなLSIの回路パターンをうる。
【0075】つぎに、本発明の除去法の別の実施態様と
して、LSIの多層配線回路パターンの作製方法につい
て、図面を用いて詳細に説明する。
【0076】図3(a)〜(b)、図4(c)〜(d)
および図5(e)〜(f)は本発明のシリコーン樹脂の
除去法を用いたLSIの多層配線回路パターンの作製方
法の説明図(概略部分断面図)である。
【0077】図3(a)において5は基板、6はシリコ
ン酸化膜、7は配線(第1の配線)、8はシリコン酸化
膜、9は特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜、10はフォ
トレジスト樹脂層を示す。
【0078】基板5としては、たとえばシリコーンウエ
ハまたはガリウム−ヒ素ウエハなど従来より知られたも
のを用いうる。
【0079】シリコン酸化膜6としては、たとえばシリ
コーン基板を熱酸化させたシリコン酸化膜またはCVD
によって形成されたシリコン酸化膜など従来より知られ
たものを用いうる。
【0080】第1の配線7の素材としては、たとえばシ
リコーンとタングステンとの合金、シリコーンとモリブ
デンとの合金など従来より知られたものがあげられる。
この素材を用い、たとえばスパッタやCVDなど従来の
方法により配線することにより第1の配線7をシリコン
酸化膜6のうえに形成しうる。
【0081】シリコン酸化膜8は、たとえばプラズマC
VDまたはプラズマTEOSなど従来より知られた方法
により第1の配線7およびシリコン酸化膜6のうえに形
成しうる。
【0082】前記のシリコーン樹脂の硬化塗膜9は、前
記式(I)で示される化合物を重合させてなるシリコー
ン樹脂の硬化塗膜であり、該化合物としては分子間で架
橋反応を好適に行う点から前記シリコーン樹脂が末端ヒ
ドロキシポリフェニルシルセスキオキサン、末端ヒドロ
キシポリハイドロシルセスキオキサン、ポリビニルメチ
ルシルセスキオキサン、ポリビニルフェニルシルセスキ
オキサンなどが好ましい。
【0083】前記式(I)で示される化合物を前記LS
Iの微細化素子回路パターンの作製方法と同様の方法で
重合し、同様の方法でシリコン酸化膜8のうえに塗布
し、同様の方法で硬化することにより、シリコーン樹脂
の硬化塗膜9を形成しうる(ただし、このばあいシリコ
ーン樹脂には色素は添加されない)。
【0084】フォトレジスト樹脂層10の樹脂として
は、たとえば前記LSIの微細化素子回路パターンの作
製方法のばあいと同じ樹脂(感光剤を含有する)があげ
られる。前記樹脂(感光剤を含有する)を用い、コンタ
クト孔の形にあわせて、たとえばスピンコートなどの方
法により、図3(a)に示すようにパターン形成する。
【0085】前記のようにして、基板5の表面にシリコ
ン酸化膜6、第1の配線7、シリコン酸化膜8、特定の
シリコーン樹脂の硬化塗膜9およびフォトレジスト樹脂
層10がこの順に設けられた積層体をうる。
【0086】前記積層体のシリコーン樹脂の硬化塗膜9
およびシリコン酸化膜8を、たとえば、フッ素系のガス
(CF4またはCHF3など)によるドライエッチングな
どの従来より知られた方法によりエッチング加工して、
図3(b)に示すようなコンタクト孔をえる。
【0087】つぎに、フォトレジスト層10を、たとえ
ば酢酸ブチルまたはN−メチルピロリドンなどの溶剤に
より溶解するなど従来より知られた方法により除去し
て、図4(c)に示すようなコンタクト孔を有する積層
体をうる。
【0088】つづいて、特定のシリコーン樹脂の硬化塗
膜9aをコンタクト孔のマスク材として、たとえばWF
6を原料としたCVD法により、コンタクト孔のみを選
択的に封孔するなど従来より知られた方法により前記コ
ンタクト孔を封孔して、たとえばタングステンなどから
なる金属部11をうる(図4(d))。
【0089】さらに、前記LSIの微細化素子回路パタ
ーンの作製方法と同様の方法により、コンタクト孔のマ
スク材であるシリコーン樹脂の硬化塗膜9aを除去する
(図5(e))。
【0090】さらに、金属部11と接するようにして第
2の配線12を、たとえばスパッタなど従来より知られ
た方法により形成して、図5(f)に示すような配線層
間に接点(金属部11)を有する多層回路パターンをう
る。
【0091】
【実施例】以下、LSIの回路パターンの作製方法につ
いて、具体的な実施例をあげて説明する。
【0092】下記の実施例1〜10はLSIの微細化素
子回路パターンの作製についての実施例であり、実施例
11〜12はLSIの多層回路パターンの作製について
の実施例であり、実施例13〜14は形成済みのフォト
レジスト樹脂層およびシリコーン樹脂の硬化塗膜をとも
に除去して、あらたにシリコーン樹脂の硬化塗膜および
フォトレジスト樹脂層を設ける方法(フォトレジストの
現像時などにトラブルがあったばあいに、フォトレジス
ト樹脂層およびシリコーン樹脂の硬化塗膜を除去して、
再度組立てをやりなおすばあいの方法)についての実施
例である。
【0093】[実施例1]基板の一方の表面に、スパッ
タにより、WSiからなる厚さ0.2μmの金属層を形
成した。
【0094】つぎに、前記金属層のうえに末端ヒドロキ
シポリフェニルシルセスキオキサンにブタジエンシアノ
化合物を色素として30重量%添加し、これをスピンコ
ートしてシリコーン樹脂層を設けた。前記シリコーン樹
脂層を150℃で30分間熱処理し、さらに350℃で
60分間熱処理することにより、末端水酸基間で脱水縮
合反応が生じ、シリコーン樹脂の硬化塗膜をえた。
【0095】つぎに、感光剤を含むノボラック系フェノ
ールのフォトレジスト樹脂をスピンコートにより前記シ
リコーン樹脂の硬化塗膜のうえに塗布することにより、
フォトレジスト樹脂層をえ、基板の一方の表面に、金属
層、シリコーン樹脂の硬化塗膜およびフォトレジスト樹
脂層がこの順に設けられた積層体をえた。
【0096】つぎに、フォトレジスト樹脂層をi線ステ
ッパーにより露光し,パターンを現像した。
【0097】つぎに、シリコーン樹脂の硬化塗膜をCF
4によるドライエッチングの方法によりエッチング加工
した。
【0098】つぎに、金属層をCF4ガスによるドライ
エッチングの方法によりエッチング加工した。
【0099】金属層のエッチング加工が行なわれた前記
積層体を110℃に保った硫酸と過酸化水素水の混合溶
剤(濃硫酸90重量%と濃度30重量%の過酸化水素水
10重量%との混合溶剤)に10分間浸漬したのち、常
温のフッ酸水溶液(フッ酸濃度0.06重量%)に1分
間浸漬することにより、エッチング加工された前記シリ
コーン樹脂の硬化塗膜をフォトレジスト樹脂層とともに
除去した。
【0100】前記の処理工程により、シリコーン樹脂の
硬化塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去され
たLSI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態
を光学式膜厚測定器により調べたところ前記硬化塗膜の
膜厚が20オングストローム以下に除去できていたこと
を確認した。また、走査電子顕微鏡(日本電子製JSM
89)を用い50000倍で表面を観察したところ、残
さはみられなかった。
【0101】[実施例2]金属層のうえに末端ヒドロキ
シポリハイドロシルセスキオキサンにベンズオキサゾー
ル化合物を色素として30重量%添加し、これをスピン
コートしてシリコーン樹脂層を設けたほかは、実施例1
と同じ方法により、LSI回路パターンを作製した。
【0102】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0103】[実施例3]ポリフェニルシルセスキオキ
サンの側鎖を置換率5重量%でビニル基に置換したシリ
コーン樹脂(色素としてブタジエンシアノ化合物を30
重量%含有する)に4,4−ジフェニルジアジドスルフ
ォンを硬化触媒として添加したものを金属層のうえに塗
布し、150℃で60分間熱処理し、さらに350℃で
60分間熱処理して、ビニル基間の反応により、シリコ
ーン樹脂の硬化塗膜をえたほかは、実施例1と同じ方法
によりLSI回路パターンを作製した。
【0104】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0105】[実施例4]硬化触媒を2,6−ジ−(パ
ラ−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンに
変えたほかは実施例3と同じ方法によりLSI回路パタ
ーンを作製した。
【0106】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0107】[実施例5]ポリビニルメチルシルセスキ
オキサン(色素としてブタジエンシアノ化合物を30重
量%含有)に過酸化ベンゾイルをポリビニルメチルシル
セスキオキサンの重量に対して30重量%添加したもの
を金属層のうえに塗布し、熱処理することにより硬化さ
せ、シリコーン樹脂の硬化塗膜をえたほかは、実施例1
と同じ方法によりLSI回路パターンを作製した。
【0108】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0109】[実施例6]過酸化ベンゾイルの代りに過
酸化ラウロイルを用いたほかは実施例5と同じ方法によ
りLSI回路パターンを作製した。
【0110】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0111】[実施例7]過酸化ベンゾイルの代りに過
酸化ジクミルを用いたほかは実施例5と同じ方法により
LSI回路パターンを作製した。
【0112】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0113】[実施例8]金属層のうえにポリビニルフ
ェニルシルセスキオキサン(色素としてブタジエンシア
ノ化合物を30重量%含有)に過酸化ベンゾイルをポリ
ビニルフェニルシロキサンの重量に対して30%添加し
たものを金属層のうえに塗布し、熱処理することにより
硬化させ、シリコーン樹脂の硬化塗膜をえたほかは、実
施例1と同じ方法により金属層までエッチング加工が行
なわれた積層体を作製した。
【0114】前記積層体を110℃に保った硫酸と過酸
化水素水との混合溶剤(濃硫酸90重量%と濃度30重
量%の過酸化水素水10重量%との混合溶剤)に10分
間浸漬したのち、常温のアンモニア水と過酸化水素水と
の混合溶剤(25重量%のアンモニア水60重量%と濃
度30重量%の過酸化水素水10重量%と水との混合溶
剤)に10分間浸漬することにより、エッチング加工さ
れた前記シリコーン樹脂の硬化塗膜をフォトレジスト樹
脂層とともに除去した。
【0115】前記の処理工程により、シリコーン樹脂の
硬化塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに完全に除
去されたLSI回路パターンが形成できた。
【0116】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜お
よび残さともに、実施例1と同程度に除去されているこ
とが判った。
【0117】[実施例9]色素としてブタジエンシアノ
化合物の代りにフタロシアニン系の顔料を30重量%を
用いたほかは実施例5と同じ方法によりLSIの回路パ
ターンを作製した。
【0118】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0119】[実施例10]色素としてブタジエンシア
ノ化合物の代りにフタロシアニン系の顔料30重量%を
用いたほかは実施例8と同じ方法によりLSIの回路パ
ターンを作製した。
【0120】実施例1と同様に、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層がともに除去されたL
SI回路パターンが形成できた。前記の除去の状態を実
施例1と同じ方法にて評価したところ、前記硬化塗膜の
膜厚および残さともに実施例1と同程度に充分に除去で
きていることが判った。
【0121】[実施例11]基板の一方の表面にシリコ
ン酸化膜を形成した。つぎに、前記シリコン酸化膜のう
えにスパッタによりWSiからなる第1の配線を形成し
た。前記シリコン酸化膜および第1の配線のうえに、さ
らに前記と同様のシリコン酸化膜を形成した。このシリ
コン酸化膜のうえに末端ヒドロキシポリフェニルセスキ
オキサンをスピンコートしてシリコーン樹脂層をえた。
前記シリコーン樹脂層を150℃で30分間熱処理し、
さらに350℃で60分間熱処理することにより0.2
μmのシリコーン樹脂の硬化塗膜をえた。さらに、感光
剤を含有するフェノールノボラック系のフォトレジスト
樹脂を用い、コンタクト孔の形に合わせてパターン形成
し、コンタクト孔のパターンを有するフォトレジスト樹
脂層をシリコーン樹脂の硬化塗膜のうえに設けた。
【0122】つぎに、CHF3と酸素との混合ガスのプ
ラズマエッチングによりコンタクト孔の形に合わせて、
シリコーン樹脂の硬化塗膜およびシリコン酸化膜を同時
にエッチング加工して開孔した。つぎに、酢酸ブチルに
より洗浄する方法によりフォトレジスト樹脂層を除去し
た。
【0123】つぎに、WF6を含む原料ガスを用いたC
VD法により前記の開孔部にタングステン層(金属部)
を形成して封孔した。このときマスク材である前記シリ
コーン樹脂の硬化塗膜上には、前記タングステン層の形
成は見られなかった。前記のようにして、基板の一方の
表面にシリコン酸化膜、第1の配線、さらなるシリコン
酸化膜およびシリコーン樹脂の硬化塗膜がこの順に設け
られ、第1の配線へのコンタクト孔が設けられたのち
に、タングステンでこのコンタクト孔が封孔された積層
体をえた。
【0124】前記積層体を110℃に保った硫酸と過酸
化水素水の混合溶剤(濃硫酸90重量%と濃度30重量
%の過酸化水素水10重量%との混合溶剤)に10分間
浸漬したのち、常温のフッ酸水溶液(フッ酸濃度0.0
6重量%)に1分間浸漬することにより、前記シリコー
ン樹脂の硬化塗膜を除去した。
【0125】前記のシリコーン樹脂の硬化塗膜の除去の
状態を実施例1と同様の方法を用いて評価したところ、
前記硬化塗膜および残さともに実施例1と同程度に除去
されていることが判った。
【0126】さらに、前記タングステン層と接するよう
にアルミニウム−シリコン合金からなる第2の配線を形
成し、配線層間に接点を有する多層配線LSIを作製し
た。
【0127】[実施例12]110℃に保った硫酸と過
酸化水素水との混合溶剤(濃硫酸90重量%と濃度30
重量%の過酸化水素水10重量%との混合溶剤)に10
分間浸漬したのち、常温のアンモニア水と過酸化水素水
との混合溶剤(濃度25重量%のアンモニア水60重量
%と濃度30重量%の過酸化水素水10重量%と水との
混合溶剤)に10分間浸漬することにより、エッチング
加工された前記シリコーン樹脂の硬化塗膜を除去したほ
かは実施例11と同じ方法により、前記シリコーン樹脂
の硬化塗膜が除去され、コンタクト孔が封孔された積層
体をえた。
【0128】前記シリコーン樹脂の硬化塗膜の除去処理
により、該シリコーン樹脂の硬化塗膜が除去された。前
記の除去の状態を実施例1と同様の方法により評価した
ところ、前記硬化塗膜および残さともに実施例1と同程
度に除去されていることがが判った。
【0129】さらに、前記タングステン層と接するよう
にアルミニウム−シリコン合金からなる第2の配線を形
成し、配線層間に接点を有する多層配線LSIを作製し
た。
【0130】[実施例13]実施例1と同じ方法によ
り、基板の一方の表面に金属層、シリコーン樹脂の硬化
塗膜およびフォトレジスト樹脂層をこの順に設け、同じ
方法でフォトレジストにパターンを現像した。これを1
10℃に保った硫酸と過酸化水素水との混合溶剤(濃硫
酸90重量%と濃度30重量%の過酸化水素水10重量
5%混合溶剤)に10分間浸漬したのち、常温のアンモ
ニア水と過酸化水素水との混合溶剤(濃度25重量%の
アンモニア水60重量%と濃度30重量%の過酸化水素
水10重量%と水との混合溶剤)に10分間浸漬するこ
とによりシリコーン樹脂の硬化塗膜を前記のパターンを
現像したフォトレジスト樹脂層とともに除去した。
【0131】フォトレジスト樹脂層およびシリコーン樹
脂の硬化塗膜の除去状態を実施例1と同様の方法を用い
て評価したところ、フォトレジスト樹脂層は完全に除去
され、シリコーン樹脂の硬化塗膜は20オングストロー
ム以下の厚さまで除去できていることが確認できた。
【0132】この積層体を用いて、あらたに実施例1と
同様の方法(金属層は除去されていないので、金属層の
形成工程は除く)によりLSIの回路パターンをえた。
えられたLSIの回路パターンは、実施例1の方法によ
りえられたものと同等の仕上がり状態であった。
【0133】[実施例14]ポリビニルフェニルシルセ
スキオキサン(色素としてブタジエンシアノ化合物を3
0重量%含有)に硬化剤としてアジド化合物を添加した
ものを金属層のうえに塗布し、熱処理することにより硬
化させ、シリコーン樹脂の硬化塗膜をえたほかは、実施
例1と同じ方法により、基板の一方の表面に金属層、シ
リコーン樹脂の硬化塗膜およびフォトレジスト樹脂層を
この順に設け、実施例1と同じ方法でフォトレジストに
パターンを現像した。
【0134】これを20pa、RF電力300Wの酸素
プラズマで10分間処理し、そののち常温のフッ酸水溶
液(濃度0.06重量%)に10分間浸漬することによ
りシリコーン樹脂の硬化塗膜を前記のパターンを現像し
たフォトレジスト樹脂層とともに除去した。
【0135】フォトレジスト樹脂層およびシリコーン樹
脂の硬化塗膜の除去状態を実施例1と同様の方法を用い
て評価したところ、フォトレジスト樹脂層は完全に除去
され、シリコーン樹脂の硬化塗膜は20オングストロー
ム以下の厚さまで除去できていることが確認できた。
【0136】この積層体を用いて、あらたに実施例1と
同様の方法(金属層は除去されていないので、金属層の
形成工程は除く)によりLSIの回路パターンをえた。
えられたLSIの回路パターンは、実施例1の方法によ
りえられたものと同等の仕上がり状態であった。
【0137】
【発明の効果】本発明は、前記式(I)で示される化合
物を重合させてなるシリコーン樹脂の硬化塗膜を湿式法
で除去するシリコーン樹脂の除去法であり、とくにLS
IやICの微細化素子または多層配線を作製する工程を
作製する工程における反射防止膜、発泡防止膜またはコ
ンタクト孔のマスク材として用いられる特定のシリコー
ン樹脂の硬化塗膜を除去するために効果的な方法であ
る。
【0138】前記式(I)において、低級アルキル基と
しては、メチル基、エチル基またはプロピル基などがあ
げられ、感光性基としては、ビニル基、アリル基(−C
2CH2=CH2)または2−フェニルビニル基などが
あげられる。また、前記式(I)において、nは2〜5
000、好ましくはnは100〜1000である。
【0139】また、前記のように従来のシリコーン樹脂
の除去法では、とくに分子間架橋により硬化したシリコ
ーン樹脂を充分に除去することが極めて困難であり、そ
のために、反射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔
のマスク材として、シリコーン樹脂を硬化させて用いる
ことができなかった。しかし、本発明における除去法に
よれば、前記シリコーン樹脂の硬化塗膜を除去すること
が可能であり、前記の反射防止膜、発泡防止膜またはコ
ンタクト孔のマスク材として前記シリコーン樹脂の硬化
塗膜を用いることができる。
【0140】前記硬化塗膜はほとんどすべての有機溶剤
に不溶である。そのため前記反射防止膜、発泡防止膜ま
たはコンタクト孔のマスク材として前記硬化塗膜を用い
ると、これらの膜の上層または下層に設けられるフォト
レジスト樹脂の溶剤に該反射防止膜、発泡防止膜または
コンタクト孔のマスク材が溶解して、混合層を作ること
がなくなる。また、このためにフォトレジスト樹脂の溶
剤として、様々な有機溶剤を制限なく用いることができ
る。
【0141】また、本発明における除去法によれば、湿
式法を用いシリコーン樹脂の硬化塗膜を溶剤に溶解させ
て除去するので、純度が高くないシリコーン樹脂(たと
えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属などの金
属、鉄、銅または鉛などの重金属もしくはウランなどの
放射性元素などを不純物として含有するシリコーン樹
脂)でも使用しえ、材料コストを低減しうる。
【0142】また、本発明における除去法により反射防
止膜を除去するばあいには、該反射防止膜とともにフォ
トレジスト樹脂層を除去することができるので、フォト
レジスト樹脂層を別工程で除去するばあいに比べ工程数
を削減することができ、コストを低減しえ、さらに反射
防止膜の溶解によりフォトレジスト樹脂層が完全に除去
されるために信頼性の向上を図ることができる。
【0143】また、フォトレジスト樹脂層の写真製版工
程などにおいて、何らかのトラブルが発生したばあいで
も、前記の反射防止膜、発泡防止膜またはコンタクト孔
のマスク材であるシリコーン樹脂の硬化塗膜を溶解する
ことによりフォトレジスト樹脂層をともに除去し、あら
たに反射防止膜またはコンタクト孔のマスク材であるシ
リコーン樹脂の硬化塗膜を設け、この硬化塗膜のうえに
フォトレジスト樹脂層を設けること、あるいは新たにフ
ォトレジスト樹脂層を設け、このうえに発泡防止膜を設
けることができるので素材の無駄を除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜の
除去法を用いたLSIの微細化素子回路パターンの作製
方法の一実施態様の説明図である。
【図2】 本発明の特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜の
除去法を用いたLSIの微細化素子回路パターンの作製
方法の一実施態様の説明図である。
【図3】 本発明の特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜の
除去法を用いたLSIの多層配線回路パターンの作製方
法の一実施態様の説明図である。
【図4】 本発明の特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜の
除去法を用いたLSIの多層配線回路パターンの作製方
法の一実施態様の説明図である。
【図5】 本発明の特定のシリコーン樹脂の硬化塗膜の
除去法を用いたLSIの多層配線回路パターンの作製方
法の一実施態様の説明図である。
【符号の説明】
1 基板、2 金属層、2a エッチング加工された金
属層、3 シリコーン樹脂の硬化塗膜、3a エッチン
グ加工されたシリコーン樹脂の硬化塗膜、4 フォトレ
ジスト樹脂層、4a エッチング加工されたフォトレジ
スト樹脂層、5 基板、6 シリコン酸化膜、7 第1
の配線、8 シリコン酸化膜、8aエッチング加工され
たシリコン酸化膜、9 シリコーン樹脂の硬化塗膜、9
aエッチング加工されたシリコーン樹脂の硬化塗膜、1
0 フォトレジスト樹脂層、11 金属部、12 第2
の配線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 享 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内 (72)発明者 石川 英一 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内 (72)発明者 足達 廣士 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 山本 茂之 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、R1は同じかまたは異なり、いずれもフェニル
    基、低級アルキル基または感光性基であり、R2は同じ
    かまたは異なり、いずれも水素原子、低級アルキル基ま
    たは感光性基であり、nは2〜5000の整数である)
    で示される化合物を重合してなるシリコーン樹脂の硬化
    塗膜を湿式法で除去するシリコーン樹脂の除去法。
  2. 【請求項2】 前記シリコーン樹脂が末端ヒドロキシポ
    リフェニルシルセスキオキサン、末端ヒドロキシポリハ
    イドロシルセスキオキサン、ポリビニルメチルシルセス
    キオキサンまたはポリビニルフェニルシルセスキオキサ
    ンである請求項1記載のシリコーン樹脂の除去法。
  3. 【請求項3】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜が末端ヒ
    ドロキシポリフェニルシルセスキオキサンまたは末端ヒ
    ドロキシポリハイドロシルセスキオキサンを熱処理する
    ことによりえられたものである請求項1記載のシリコー
    ン樹脂の除去法。
  4. 【請求項4】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜がシリコ
    ーン樹脂の側鎖の少なくとも一部をビニル基に置換した
    ものをアジド化合物を硬化触媒として用い熱処理するこ
    とによりえられたものである請求項1記載のシリコーン
    樹脂の除去法。
  5. 【請求項5】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜がポリビ
    ニルメチルシルセスキオキサンまたはポリビニルフェニ
    ルセスキオキサンを過酸化物で架橋反応させてえられた
    ものである請求項1記載のシリコーン樹脂の除去法。
  6. 【請求項6】 前記シリコーン樹脂が色素を含有してい
    る請求項1ないし5のいずれかに記載のシリコーン樹脂
    の除去法。
  7. 【請求項7】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜がLSI
    またはICの回路パターン形成の際の反射防止膜または
    発泡防止膜である請求項6記載のシリコーン樹脂の除去
    法。
  8. 【請求項8】 前記シリコーン樹脂が色素を含有してい
    ない請求項1ないし5のいずれかに記載のシリコーン樹
    脂の除去法。
  9. 【請求項9】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜がLSI
    またはICの回路パターン形成の際のマスク材である請
    求項8記載のシリコーン樹脂の除去法。
  10. 【請求項10】 前記湿式法が硫酸と過酸化水素水との
    混合溶剤、フッ酸、およびアンモニア水と過酸化水素と
    の混合溶剤よりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶
    剤を含む処理液による少なくとも2回の処理工程からな
    る請求項1ないし9のいずれかに記載のシリコーン樹脂
    の除去法。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも2回の処理工程に同じ
    処理液を用いる請求項10記載のシリコーン樹脂の除去
    法。
  12. 【請求項12】 前記少なくとも2回の処理工程に少な
    くとも2種の異なる処理液を用いる請求項10記載のシ
    リコーン樹脂の除去法。
  13. 【請求項13】 前記湿式法が硫酸と過酸化水素水との
    混合溶剤を含む処理液による処理工程および該処理工程
    につづくフッ酸を含む処理液による処理工程からなる請
    求項12記載のシリコーン樹脂の除去法。
  14. 【請求項14】 前記湿式法が硫酸と過酸化水素水との
    混合溶剤を含む処理液による処理工程および該処理工程
    につづくアンモニア水と過酸化水素水との混合溶剤を含
    む処理液による処理工程からなる請求項12記載のシリ
    コーン樹脂の除去法。
  15. 【請求項15】 前記湿式法が酸素プラズマによるドラ
    イアッシング工程および該工程につづくフッ酸を含む処
    理液による処理工程からなる請求項1ないし9のいずれ
    かに記載のシリコーン樹脂の除去法。
  16. 【請求項16】 前記湿式法が処理液として硫酸と過酸
    化水素水との混合溶剤を含む処理液を用いるばあい、該
    硫酸が濃硫酸であり、該混合溶剤の濃硫酸の混合率が9
    0重量%以上である請求項1ないし14のいずれかに記
    載のシリコーン樹脂の除去法。
  17. 【請求項17】 前記湿式法が処理液としてフッ酸を含
    む処理液を用いるばあい、該処理液中のフッ酸濃度が1
    重量%以下である請求項1ないし16のいずれかに記載
    のシリコーン樹脂の除去法。
  18. 【請求項18】 LSIまたはICの回路パターンの製
    造において、基板上に金属層、式(I): 【化2】 (式中、R1は同じかまたは異なり、いずれもフェニル
    基、低級アルキル基または感光性基であり、R2は同じ
    かまたは異なり、いずれも水素原子、低級アルキル基ま
    たは感光性基でありnは2〜5000の整数である)で
    示される化合物を重合してなるシリコーン樹脂の硬化塗
    膜およびフォトレジスト樹脂層をこの順に設け、エッチ
    ング処理によりパターン形成したのちに該シリコーン樹
    脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコーン樹脂の除去
    法。
  19. 【請求項19】 前記シリコーン樹脂の硬化塗膜を除去
    する際に、フォトレジスト樹脂層をともに除去する請求
    項18記載のシリコーン樹脂の除去法。
  20. 【請求項20】 LSIまたはICの多層配線回路パタ
    ーンの製造において、配線層間の接続部を設けるための
    コンタクト孔のマスク材として、式(I): 【化3】 (式中、R1は同じかまたは異なり、いずれもフェニル
    基、低級アルキル基または感光性基であり、R2は同じ
    かまたは異なり、いずれも水素原子、低級アルキル基ま
    たは感光性基であり、nは2〜5000の整数である)
    で示される化合物を重合してなるシリコーン樹脂の硬化
    塗膜を用い、配線層間の接続部を設けたのちに該シリコ
    ーン樹脂の硬化塗膜を湿式法で除去するシリコーン樹脂
    の除去法。
JP5456695A 1995-03-14 1995-03-14 シリコーン樹脂の除去法 Pending JPH08250400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5456695A JPH08250400A (ja) 1995-03-14 1995-03-14 シリコーン樹脂の除去法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5456695A JPH08250400A (ja) 1995-03-14 1995-03-14 シリコーン樹脂の除去法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08250400A true JPH08250400A (ja) 1996-09-27

Family

ID=12974248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5456695A Pending JPH08250400A (ja) 1995-03-14 1995-03-14 シリコーン樹脂の除去法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08250400A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6110834A (en) * 1997-10-29 2000-08-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device and manufacturing method thereof for removing reaction products of dry etching
JP2001053068A (ja) * 1999-06-11 2001-02-23 Shipley Co Llc 反射防止ハードマスク組成物
JP2007047822A (ja) * 2006-10-26 2007-02-22 Mitsubishi Electric Corp レジスト材料
JP2010139764A (ja) * 2008-12-11 2010-06-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 塗布型ケイ素含有膜の剥離方法
JP2011514662A (ja) * 2008-01-29 2011-05-06 ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. 多重暗視野露光によるハードマスクのパターン形成のためのオントラックプロセス
DE102011077004A1 (de) 2011-06-06 2012-12-06 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
DE102011088885A1 (de) 2011-12-16 2013-06-20 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
WO2014205285A1 (en) * 2013-06-20 2014-12-24 Dow Corning Corporation Method of removing silicone resin from a substrate
KR20150047856A (ko) * 2013-10-25 2015-05-06 삼성전자주식회사 세정액 및 이를 이용한 반도체 장치 제조 방법
WO2016152371A1 (ja) * 2015-03-24 2016-09-29 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
CN106024620A (zh) * 2015-03-27 2016-10-12 东京毅力科创Fsi公司 湿法剥离含硅有机层的方法
JP2016181677A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
WO2020129552A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 東京応化工業株式会社 半導体基板の製造方法
DE102022106191A1 (de) 2022-03-16 2023-09-21 Technische Universität Bergakademie Freiberg, Körperschaft des öffentlichen Rechts Verfahren zur Abtrennung eines Polysiloxans aus einem Material

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6110834A (en) * 1997-10-29 2000-08-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device and manufacturing method thereof for removing reaction products of dry etching
JP2001053068A (ja) * 1999-06-11 2001-02-23 Shipley Co Llc 反射防止ハードマスク組成物
JP2007047822A (ja) * 2006-10-26 2007-02-22 Mitsubishi Electric Corp レジスト材料
JP4518067B2 (ja) * 2006-10-26 2010-08-04 三菱電機株式会社 レジスト材料
JP2011514662A (ja) * 2008-01-29 2011-05-06 ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. 多重暗視野露光によるハードマスクのパターン形成のためのオントラックプロセス
TWI416281B (zh) * 2008-12-11 2013-11-21 Shinetsu Chemical Co 塗佈型含矽膜的剝離方法
JP2010139764A (ja) * 2008-12-11 2010-06-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 塗布型ケイ素含有膜の剥離方法
US8652267B2 (en) 2008-12-11 2014-02-18 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Coated-type silicon-containing film stripping process
US8859477B2 (en) 2011-06-06 2014-10-14 Wacker Chemie Ag Silicone solvent
WO2012168203A1 (de) 2011-06-06 2012-12-13 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
DE102011077004A1 (de) 2011-06-06 2012-12-06 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
WO2013087510A1 (de) 2011-12-16 2013-06-20 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
DE102011088885A1 (de) 2011-12-16 2013-06-20 Wacker Chemie Ag Siliconlöser
US9309488B2 (en) 2011-12-16 2016-04-12 Wacker Chemie Ag Silicone solvent
WO2014205285A1 (en) * 2013-06-20 2014-12-24 Dow Corning Corporation Method of removing silicone resin from a substrate
KR20150047856A (ko) * 2013-10-25 2015-05-06 삼성전자주식회사 세정액 및 이를 이용한 반도체 장치 제조 방법
US10668497B2 (en) 2015-03-24 2020-06-02 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing method and substrate processing device
JP2016181677A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
KR20170117582A (ko) * 2015-03-24 2017-10-23 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
WO2016152371A1 (ja) * 2015-03-24 2016-09-29 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
CN106024620A (zh) * 2015-03-27 2016-10-12 东京毅力科创Fsi公司 湿法剥离含硅有机层的方法
JP2016189001A (ja) * 2015-03-27 2016-11-04 ティーイーエル エフエスアイ,インコーポレイティド シリコン含有有機層を湿式剥離するための方法
WO2020129552A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 東京応化工業株式会社 半導体基板の製造方法
JP2020101662A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 東京応化工業株式会社 半導体基板の製造方法
KR20210102416A (ko) * 2018-12-21 2021-08-19 도오꾜오까고오교 가부시끼가이샤 반도체 기판의 제조 방법
EP3896522A4 (en) * 2018-12-21 2022-02-16 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. PROCESS FOR MAKING A SEMICONDUCTOR SUBSTRATE
DE102022106191A1 (de) 2022-03-16 2023-09-21 Technische Universität Bergakademie Freiberg, Körperschaft des öffentlichen Rechts Verfahren zur Abtrennung eines Polysiloxans aus einem Material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6818552B2 (en) Method for eliminating reaction between photoresist and OSG
JP3010678B2 (ja) 金属マスク集積によるプラズマ処理方法
JP2744875B2 (ja) 感光性ケイ素含有レジスト組成物及びその使用方法
DE68926143T2 (de) Struktur zur Aufbringung eines Metallisationsmusters darauf und Verfahren zur Bildung einer solchen Struktur
JP4852360B2 (ja) 多層リソグラフィプロセスにおいて用いられる複素環芳香族構造物を含む基層組成物、リソグラフィ構造物、材料層または材料要素を基板上に形成させる方法
JPH08250400A (ja) シリコーン樹脂の除去法
JP2005115380A (ja) スピンオンarc/ハードマスク用のシリコン含有組成物
JPS62185325A (ja) リフト・オフ法
JP2009283711A (ja) 半導体装置及びその製造方法、感光性樹脂組成物並びに電子部品
JP2003501832A (ja) シロキサン誘電性フィルムを電子装置の有機物誘電性フィルムの集積化に使用する方法
TWI490668B (zh) Photoresist pattern formation method
JPH0463883A (ja) シリコーンラダー系樹脂塗布液組成物
JPH0368904B2 (ja)
JPS6247045A (ja) ポリイミド組成物およびパタ−ンを有する膜の形成法
KR100725794B1 (ko) 레지스트 하층막용 하드마스크 조성물 및 이를 이용한반도체 집적회로 디바이스의 제조방법
JP2006509245A (ja) 低誘電率(Low−k)誘電体に用いる反射防止被覆用組成物
KR100757108B1 (ko) 반도체 소자의 미세 패턴을 형성하기 위한 하드마스크용고분자 및 이를 함유하는 하드마스크용 조성물
JP2002170883A (ja) 半導体装置における配線構造の製造方法
JPH07311469A (ja) ポリイミド系樹脂膜のレジスト剥離残り除去液およびポリイミド系樹脂膜パターンの製造法
JP2000100699A (ja) パターン形成方法
KR102647706B1 (ko) 포지티브형 감광성 수지 조성물, 패턴 경화막의 제조 방법, 패턴 경화막 및 전자 부품
JPH11305437A (ja) パターン形成方法
JP2002110509A (ja) 電子デバイスの製造方法
JPS6053028A (ja) 微細パタ−ン形成方法
JPH01303432A (ja) 感光性樹脂組成物