JPH08249660A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JPH08249660A
JPH08249660A JP4544095A JP4544095A JPH08249660A JP H08249660 A JPH08249660 A JP H08249660A JP 4544095 A JP4544095 A JP 4544095A JP 4544095 A JP4544095 A JP 4544095A JP H08249660 A JPH08249660 A JP H08249660A
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Masato Inoue
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベリファイ用信号からパワー変調成分を除去
し、高い信頼性でダイレクトベリファイを行えるように
する。 【構成】 光カード1の情報トラック上に情報信号に応
じて変調された記録用光スポットS3 を走査して情報を
記録すると共に、記録用光スポットS3 の後にベリファ
イ用の光スポットS2 (S4 )を走査し、この光スポッ
トで記録用光スポットS3 で記録された情報を再生して
ベリファイ用の信号を生成する光学的情報記録再生装置
において、記録用光スポットS3 の変調に対応してベリ
ファイ用の信号のゲインを切り換えるための記録/再生
ゲイン切換回路65を設け、ゲイン切換回路65の出力
信号を用いて記録用光スポットS3 で記録された情報の
ベリファイを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体に情報を
光学的に記録しあるいは再生する光学的情報記録再生装
置に関し、特に記録と同時に記録情報を再生してベリフ
ァイを行うダイレクトベリファイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的に情報を記録、あるいは記
録情報を再生する記録媒体としては、ディスク状、カー
ド状、テープ状のもの等各種のものが知られている。こ
れらの情報記録媒体の中には、記録と再生が可能なも
の、再生のみ可能なものなどがある。記録が可能な記録
媒体への情報の記録は、記録情報に従って変調された微
小スポット状の光ビームで情報トラックを走査すること
により、光学的に検出可能な情報ピット列として情報が
記録される。
【0003】また、記録媒体から情報を再生する場合
は、記録媒体に記録が行われない程度の一定パワーの光
スポットで情報トラックの情報ピット列を走査して記録
媒体からの反射光又は透過光を検出し、得られた検出信
号をもとに記録情報が再生される。このような記録媒体
への情報の記録や再生に用いられる光ヘッドは、記録媒
体に対しその情報トラック方向及びトラックを横切る方
向に相対的に移動可能に構成され、この両方向への相対
的移動により光スポットを所望の情報トラックにアクセ
スしてその情報トラックへの走査が行われる。
【0004】光ヘッドには光ビームを絞り込むための絞
り込用レンズが設けられ、このレンズとしては対物レン
ズが用いられている。このような対物レンズとしては、
その光軸方向(フォーカス方向)及び記録媒体の情報ト
ラックに直交する方向(トラッキング方向)に光ヘッド
本体について夫々の方向に独立して移動できるように保
持されている。このような対物レンズの保持は、一般に
弾性部材を介して行われ、対物レンズのフォーカス、ト
ラッキング方向の移動は、磁気的相互作用を利用したア
クチュエータによって駆動するのが一般的である。
【0005】図5に追記型光カードの模式的平面図を示
しており、光カード1の情報記録面には、多数本の情報
トラック2がL−F方向に平行に配列されている。ま
た、光カード1の情報記録面には情報トラック2へのア
クセスの基準位置となるホームポジション3が設けられ
ている。情報トラック2はホームポジション3に近い方
から順に、2−1、2−2、2−3・・・というように
配列されている。また、図6に示すようにこれらの各情
報トラック2に隣接してトラッキングトラックが4−
1、4−2、4−3・・・というように配列されてい
る。これらのトラッキングトラックは、情報記録再生時
の光スポットの走査の際に光スポットが所定の情報トラ
ックから逸脱しないように制御するオートトラッキング
(以下、ATと略す)のためのガイドとして用いられ
る。
【0006】このようなAT制御は、光ヘッドにおいて
光スポットの情報トラックからのずれ(AT誤差)を検
出し、この検出情報を対物レンズをトラッキング方向に
対して駆動するトラッキングアクチュエータに負帰還さ
せるサーボ制御回路によって制御される。つまり、光ヘ
ッド本体に対して対物レンズをトラッキング方向(D方
向)に移動させることで、光スポットが目的の情報トラ
ックから逸脱しないように制御される。
【0007】また、情報記録再生時において、光スポッ
トを情報トラックに走査する際、光スポットを光カード
面上にて適当な大きさのスポット状とする(合焦)ため
に、対物レンズに対するオートフォーカス(以下、AF
と略す)制御が行われる。このようなAF制御は、光ヘ
ッドにおいて、光スポットの合焦状態からのずれ(AF
誤差)が検出され、この検出信号が対物レンズを光軸方
向に沿って移動させるフォーカスアクチュエータに負帰
還され、光ヘッド本体に対して対物レンズをフォーカス
方向に移動させることで、光スポットが光カード面(記
録層)上に合焦するように制御される。
【0008】ここで、図6において、S1 、S2 、S3
、S4 、S5 は光カードの情報トラック上に照射され
た光スポットを示しており、そのうちトラッキングトラ
ック4−2、4−3に一部がかかったS1 とS5 の光ス
ポットを使用してAT制御が行われる。また、S3 の光
スポットを使用してAF制御、記録時の情報ピットの作
成、及び再生時の情報ピットの読出しが行われ、更にS
2 とS4 の光スポットで記録直後の情報ピットのベリフ
ァイが行われる。なお、図中5−1、5−2は光スポッ
トS3 で記録された情報ピットであり、情報ピット5−
1は光スポットをL方向へ、情報ピット5−2は光スポ
ットをF方向へ走査して記録を行ったものである。
【0009】図7は光カードを情報記録媒体として用い
る光学的情報記録再生装置を示した構成図である。図7
において、21は光源の半導体レーザであり、ここでは
情報トラックに垂直の方向に偏光している830nm波
長のレーザ光を射出するものである。23はコリメータ
レンズ、50は光束を分割するための2次元に格子が配
置された回析格子、26は偏光ビームスプリッタであ
る。また、27は1/4波長板、28は対物レンズ、2
9は球面レンズ、30はシリンドリカルレンズ、31は
光検出器である。光検出器31は、図8に示すように4
つの受光素子31a、31b、31d、31e及び4つ
に分割された1つの4分割受光素子31cから構成され
ている。以上の各光学素子は光ヘッドとして一体化さ
れ、光カード1の所望の情報トラックにアクセスできる
ように構成されている。61はレーザドライバ(以下、
LDドライバという)、62はMPUである。
【0010】ここで、光ヘッドで光カード1に情報を記
録する場合は、MPU62からの記録命令に従い、LD
ドライバ61によって記録レベルの電流が半導体レーザ
21に注入される。また、情報を再生する場合は、MP
U62からの再生命令に従いLDドライバ61によって
再生レベルの電流が半導体レーザ21に注入される。こ
うして半導体レーザ21が駆動され、半導体レーザ21
から発せられた光ビームは、発散光束となってコリメー
タレンズ23に入射する。そして、コリメータレンズ2
3により平行化された後、2次元回析格子50に入射
し、回析格子50によって有効な5つの光ビーム(0次
回析光及び2方向の±1次回析光)に分割される。
【0011】この分割された5つの光束は偏光ビームス
プリッタ26にP偏光光束として入射すると共に、これ
を透過して1/4波長板27に入射し、1/4波長板2
7を透過する際に円偏光に変換される。円偏光に変換さ
れた5つの光束は対物レンズ28で微小光スポットに絞
られ、光カード1上に集束される。この集束された光が
図6に示した微小光スポットS1 及びS2 (+1次回析
光)、S3 (0次回析光)、S4 及びS5 (−1次回析
光)である。光スポットS3 は前述のように記録、再
生、AF制御に用いられ、S1 とS5 はAT制御に用い
られ、S2 とS4はベリファイに用いられる。
【0012】光カード1上におけるスポット位置は、図
6に示したように光スポットS1 、S5 は隣接するトラ
ッキングトラック上に位置し、スポットS2 、S3 及び
S4はトラッキングトラック間の情報トラック2上に位
置している。また、ベリファイ用の光スポットS2 とS
4 は光スポットS3 の前後に位置している。こうして光
カード1上に光スポットが照射され、その一部はカード
面に反射して対物レンズ28に入射する。この反射光は
再び対物レンズ28を通って平行光束となり、更に1/
4波長板27を透過することにより入射時とは偏光方向
が90°回転した光ビームに変換される。そして、偏光
ビームスプリッタ26にS偏光ビームとして入射し、そ
の特性によって検出光学系側に反射され、半導体レーザ
21からの入射光束と分離される。
【0013】検出光学系は球面レンズ29、シリンドリ
カルレンズ30、光検出器31から構成され、球面レン
ズ29とシリンドリカルレンズ30の組み合わせにより
非点収差法によるAF制御信号が検出される。また、光
カード1から反射された5つの光束は複数の受光素子か
ら構成された光検出器31で検出され、これらの受光素
子で検出された受光信号は、加算及び減算回路63、減
算回路64、選択スイッチ66へ送られる。加算及び減
算回路63では、詳しく後述するようにAF制御信号
(フォーカスエラー信号)、及び情報再生信号が生成さ
れ、MPU62へ送られる。また、減算回路64では後
述するようにAT制御信号(トラッキングエラー信号)
が生成され、MPU62へ送られる。選択スイッチ66
では後述するようにMPU62からの移動方向信号(光
スポットの走査方向を示す信号)に応じてベリファイ用
の信号が選択され、MPU62へ出力される。
【0014】MPU62においては、AF制御信号、A
T制御信号に基づいて図示しないフォーカスアクチュエ
ータ及びトラッキングアクチュエータを駆動し、対物レ
ンズ28をフォーカス方向、トラッキング方向に変位さ
せることで、フォーカス制御とトラッキング制御が行わ
れる。また、情報再生時においては、MPU62では情
報再生信号に所定の信号処理を施して再生データが生成
され、更に情報の記録時においてはMPU62では選択
スイッチ66で選択されたベリファイ用信号と記録信号
を比較して記録と同時のベリファイ、即ちダイレクトベ
リファイが行われる。
【0015】図8は以上の光学的情報記録再生装置の信
号処理回路を示した回路図である。図8において、31
は図7で示した光検出器であり、受光素子31a、31
b、31d、31eと4分割の受光素子31cからなっ
ている。各受光素子の受光面上の光スポットは図6の光
スポットの反射光を示している。AT制御用の光スポッ
トS1 、S5 の反射光は受光素子31a、31eでそれ
ぞれ受光され、AF制御用、記録用、再生用の光スポッ
トS3 の反射光は4分割受光素子31cで受光される。
また、ベリファイ用の光スポットS2 、S4 の反射光
は、受光素子31b、31dでそれぞれ受光される。
【0016】4分割受光素子31cの各対角方向の受光
素子片の出力信号同志は加算回路117と118でそれ
ぞれ加算され、更に加算回路117と118の出力信号
を減算回路120で減算することで、AF制御信号が生
成される。また、加算回路117と118の出力信号は
加算回路121で加算され、情報再生信号が生成され
る。この情報再生信号は4分割受光素子31cの総和信
号である。以上の加算回路117と118、加算回路1
20、加算回路121で図7の加算及び減算回路63が
構成されている。
【0017】受光素子31aと31eの出力信号は減算
回路64に出力され、減算回路64でその差を検出する
ことでAT制御信号が生成される。また、受光素子31
bと31dの出力信号は選択スイッチ66に出力され、
MPU62からの移動方向信号に応じていずれか一方の
DV(ダイレクトベリファイ)信号が選択、出力され
る。具体的に説明すると、図6に示すように光スポット
の走査方向がF方向であれば選択スイッチ66はF側に
接続され、受光素子31dの出力信号がベリファイ用信
号としてMPU62へ出力される。一方、光スポットの
走査方向がL方向であれば選択スイッチ66はL側に切
り換えられ、受光素子31bの出力信号がベリファイ用
信号としてMPU62へ送られる。つまり、記録用の光
スポットS3 の両側にベリファイ用の光スポットS2 、
S4 を照射しているので、光カード1の往路と復路で光
スポットの走査方向が変わった場合に、それに対応して
記録用光スポットS3 の後に走査する光スポットで再生
したベリファイ用信号が選択出力されるというものであ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光学的情報記録再生装置では、半導体レーザの光ビ
ームを複数の光ビームに分割して情報の記録用、再生
用、AF制御及びAT制御用、ベリファイ用に使用して
いるので、情報の記録時に、記録用光スポットは記録パ
ワーと再生パワーに変調され、それに伴ってベリファイ
用の光スポットなどほかの光スポットも変調を受けてし
まう。また、光カードの記録層上には透明の保護層が設
けられており、光カードの表面と記録層面は有限の距離
があるので、光カードの表面では各光スポットはデフォ
ーカス状態になっている。
【0019】そのため、一般に記録層面と光検出器の受
光面は共役関係に配置されるので、光カード表面からの
反射光は光検出器の受光素子面にデフォーカス状態で入
射する。従って、このように光カード表面からの反射光
がデフォーカス状態で入射すると、光検出器の受光面で
光スポットが広がってしまい、ベリファイ用の受光素子
31bと31dにおいても、デフォーカス状態の記録用
光スポットが漏れ込んでしまう。
【0020】以下、この問題を図9に基づいて詳細に説
明する。図9(a)は情報トラック上に情報ピットがな
い状態を想定して記録用光スポットを走査した場合のベ
リファイ用の受光素子31b(または31d)の出力信
号の波形を示した図である。I0 は記録用光スポットS
3 の光カード表面における反射光の信号レベル、I1
ベリファイ用光スポットの信号レベルである。Wは記録
用光スポットの変調度であり、時間の関数W(t) として
表わされる。ベリファイ用の受光素子には、前述のよう
にベリファイ用光スポットの反射光と記録用光スポット
の反射光が入射するので、ベリファイ用の受光素子の出
力信号は、図9(a)のように(I0 +I1 )W(t) と
なる。
【0021】図9(b)は記録用光スポットの強度を一
定で走査して情報トラック上の情報ピットの変調を受け
た場合のベリファイ用受光素子31b(31d)の出力
信号を示している。このときは、前述のように記録用光
スポットの光カード表面からの反射光の強度I0 は一定
としている。Pは情報ピットによる変調度で、時間の関
数P(t) で表わされる。この場合は、ベリファイ用受光
素子には記録用光スポットの反射光の強度I0 と情報ピ
ットの変調を受けたベリファイ用光スポットの成分I1
P(t) が入射するので、ベリファイ用の受光素子の出力
信号は図9(b)のようにI0 +I1 P(t) となる。図
9(c)は図9(b)の信号をスライスレベルQで2値
化した2値化信号を示している。つまり、これは情報ピ
ットの2値化信号である。この場合は、ベリファイ用受
光素子はパワー変調による成分は受光せず、情報ピット
による変調成分のみを受光するので、図9(c)のよう
に情報ピットに対応した2値化信号となる。
【0022】しかし、実際にはベリファイ用受光素子は
パワー変調成分と情報ピットによる変調成分を同時に受
けるので、ベリファイ用の信号はこの影響を受けてしま
う。図9(d)にパワー変調とピット変調を同時に受け
た場合のベリファイ用受光素子の出力信号を示してお
り、この場合は、ベリファイ用受光素子の出力信号は、
(I0 +I1 ・P(t) )W(t) となる。従って、この出
力信号をスライスレベルQで2値化すると、2値化信号
は図9(e)に示すような信号波形となり、記録時のパ
ワー変調を受けない場合の図9(c)の2値化信号とは
異なった波形になってしまう。このようにパワー変調成
分がベリファイ用受光素子に入射すると、記録信号を正
確に再生できない結果となり、ダイレクトベリファイに
支障をきたすという問題があった。
【0023】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、記録
情報の変調に対応してベリファイ用信号のゲインを切り
換えることにより、ベリファイ用信号のパワー変調成分
を除去でき、安定してダイレクトベリファイを行えるよ
うにした光学的情報記録再生装置を提供することを目的
とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、情報記
録媒体の情報トラック上に情報信号に応じて変調された
記録用光スポットを走査して情報を記録すると共に、該
記録用光スポットの後にベリファイ用の光スポットを走
査し、該光スポットで前記記録用光スポットで記録され
た情報を再生してベリファイ用の信号を生成する光学的
情報記録再生装置において、前記記録用光スポットの変
調に対応して前記ベリファイ用の信号のゲインを切り換
えるためのゲイン切換手段を設け、該ゲイン切換手段の
出力信号を用いて前記記録用光スポットで記録された情
報のベリファイを行うことを特徴とする光学的情報記録
再生装置によって達成される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の光学的情報記録再生装置の
一実施例を示した構成図である。なお、図1では図7の
従来装置と同一部分は同一符号を付している。図1にお
いて、まず半導体レーザ21、コリメータレンズ23、
回析格子50、偏光ビームスプリッタ26、1/4波長
板27、対物レンズ28、球面レンズ29、シリンドリ
カルレンズ30、光検出器31はいずれも図7のものと
同じである。これらの光学素子は光ヘッドとして一体化
され、情報記録媒体である光カード1に複数の光ビーム
を照射するものである。光カード1は図示しないキャリ
ッジ上に載置され、このキャリッジは図示しない機構に
より情報トラック方向に往復移動するように構成されて
いる。これにより、光ヘッドと光カード1は情報トラッ
ク方向に相対的に往復移動し、光ヘッドからの光ビーム
が情報トラック上を往復走査することで、情報トラック
上に情報を記録あるいは記録情報を再生するようになっ
ている。
【0026】また、LDドライバ61、MPU62、加
算及び減算回路63、減算回路64及び選択スイッチ6
6はいずれも図7に示したのものと同じである。更に、
本実施例では、光検出器31の出力に、記録/再生ゲイ
ン切換回路65が設けられている。記録/再生ゲイン切
換回路65は、情報の記録時において、光検出器31の
受光素子31a〜31eの各信号についてそれぞれの信
号を増幅するゲインを半導体レーザ21の記録情報の記
録パワーと再生パワーの変調に対応して切り換えるため
のゲイン切換回路である。このようにゲインを切り換え
ることにより、詳しく後述するように光検出器31の各
受光素子の信号は、パワー変調の影響を受けることな
く、一定のレベルに保たれ、後段の各回路に送られる。
MPU62は装置内の各部を制御するためのマイクロプ
ロセッサであり、LDドライバ61はMPU62の制御
に基づいて半導体レーザ21を駆動する。即ち、情報の
再生時は半導体レーザ21の光出力が再生パワーとなる
ように駆動し、情報の記録時には半導体レーザ21の光
出力を情報信号に応じて記録パワーと再生パワーに変調
する。加算及び減算回路63は前述のように光検出器3
1の受光信号をもとにAF制御信号を生成し、減算回路
64では光検出器31の受光信号をもとにAT制御信号
を生成する。AF制御信号は非点収差方式によって検出
され、AT制御信号は3ビーム方式によって検出され
る。AF制御信号とAT制御信号はMPU62に送ら
れ、CPU62ではそれらの制御信号に基づいてフォー
カス制御とトラッキング制御を行う。
【0027】また、情報の再生時においては、加算及び
減算回路63では光検出器31の受光信号、即ち前述の
ように4分割受光素子31cの総和信号を作成して情報
再生信号を生成する。CPU62では得られた情報再生
信号を用いて所定の信号処理を行い、再生データを生成
する。選択スイッチ66は前述のように光スポットの走
査方向に応じて光検出器31の受光素子31bと31d
のうち1つを選択するためのスイッチである。これは、
ベリファイ用の光スポットS2 とS4 は図6で説明した
ように記録用の光スポットS3 の両側に照射され、光ス
ポットの走査方向に応じて記録用光スポットS3 の後に
走査するベリファイ用の光スポットがS2 かS4 に変わ
るので、光スポットの走査方向に対応してベリファイ用
の信号を切り換えるものである。CPU62では、選択
されたベリファイ用信号と記録信号を比較して記録と同
時のベリファイを行う。光スポットの走査方向を示す移
動方向信号はCPU62から選択スイッチ66に送られ
る。
【0028】図2は上記実施例の信号処理回路を示した
回路図である。図2においても図8の従来の信号処理回
路と同一部分は同一符号を付している。図2において、
31a〜31eは光検出器31を構成する受光素子であ
る。本実施例においても、半導体レーザ21の光ビーム
は5つの光ビームに分割され、図6に示すようにそれら
の光ビームが光スポットS1 〜S5 として光カード1上
に照射される。AT制御用の光スポットS1 、S5 の反
射光は、受光素子31a、31eでそれぞれ受光され、
ベリファイ用の光スポットS2 、S4 の反射光は受光素
子31b、31dでそれぞれ受光される。また、AF制
御用、記録用、再生用の光スポットS3の反射光は4分
割の受光素子31cで受光される。
【0029】記録/再生ゲイン切換回路65は図1で説
明したように情報の記録時に半導体レーザ21のパワー
変調の影響を除去するための回路であり、101〜10
8の8つのゲイン切換回路から構成されている。受光素
子31aの出力にはゲイン切換回路101、受光素子3
1bの出力にはゲイン切換回路102、4分割の受光素
子31cの4つの受光素子片には各々ゲイン切換回路1
03〜106が設けられている。また、受光素子31d
の出力にはゲイン切換回路107、受光素子31eの出
力にはゲイン切換回路108が設けられている。これら
のゲイン切換回路101〜108は前述のように信号を
増幅するゲインを半導体レーザ21の記録パワーと再生
パワーに応じて切り換えるものであり、受光素子31a
〜31eの信号は各ゲイン切換回路のゲイン切り換え動
作によって半導体レーザ21のパワー変調成分が除去さ
れた信号になる。
【0030】ゲイン切換回路101と108の出力信号
は減算回路64に出力され、減算回路64でその差を検
出することでAT制御信号が生成される。また、ゲイン
切換回路103〜106は4分割受光素子31cの4つ
の受光素子片の信号のパワー変調成分を除去するもので
あるが、受光素子31cの対角方向同志の受光素子片に
対応するゲイン切換回路103と105の出力信号、及
びゲイン切換回路104と106の出力信号はそれぞれ
加算回路117と118で加算される。加算回路117
と118の出力信号は減算回路120で差が検出され、
AF制御信号として出力される。また、加算回路117
と118の出力信号は加算回路121で加算され、4分
割受光素子31cの出力信号の総和信号が生成される。
この総和信号が情報再生信号として出力される。加算回
路117、118、減算回路120、加算回路121は
図1の加算及び減算回路63に対応するものである。更
にゲイン切換回路102と107の出力信号は選択スイ
ッチ66に出力され、選択スイッチ66では前述のよう
に移動方向信号に応じていずれか1つのDV(ダイレフ
トベリファイ)信号がMPU62に選択、出力される。
MPU62では、前述のように選択されたベリファイ用
信号と記録信号を比較して記録と同時のベリファイを行
う。
【0031】次に、情報記録時の記録/再生ゲイン切換
回路65によるゲイン切り換え動作及びベリファイ用信
号の生成動作を図3に基づいて説明する。まず、図3
(a)は情報トラック上に情報ピットがないと想定して
パワー変調された光スポットを情報トラック上に走査し
た場合のベリファイ用受光素子31b(または31d)
の出力信号を示した図である。I0 は記録用光スポット
の光カード表面反射光における信号レベル、I1 はベリ
ファイ用光スポットの信号レベルであり、情報記録時に
は(I0 +I1 )W(t) なるパワー変調成分がベリファ
イ用受光素子に入射してしまう。W(t) は記録用光スポ
ットを再生パワーと記録パワーに変調する場合の変調度
である。
【0032】図3(b)は記録/再生ゲイン切換回路6
5の各ゲイン切換回路101〜108の切り換えゲイン
K(t) を示している。切り換えゲインK(t) は情報記録
時のパワー変調度W(t) に対して、K(t) =1/W(t)
なる関係に設定されている。図3(c)は情報記録時の
ベリファイ用受光素子の出力信号を示した図である。通
常、情報記録時には、パワー変調成分と情報ピットによ
る変調成分を同時に受けるので、図3(c)のような信
号となる。ここで、光検出器31の各受光素子31a〜
31eの出力信号は、記録/再生ゲイン切換回路65の
各々対応するゲイン切換回路101〜108に出力さ
れ、K(t) =1/W(t) なるゲインの切り換えが行われ
る。即ち、記録/再生ゲイン切換回路65の各ゲイン切
換回路101〜108においては、MPU62からの記
録/再生ゲイン切換信号に基づいて記録用光スポットの
記録パワーと再生パワーに対応して信号を増幅するゲイ
ンを切り換える。この切り換え動作により、光検出器3
1の各受光素子31a〜31cの出力信号はそれぞれパ
ワー変調成分が相殺された形となり、パワー変調成分が
除去された信号に変換される。
【0033】図3(d)はこのようにゲイン切り換えを
行った後のベリファイ用信号、即ちゲイン切換回路10
2(または107)の出力信号を示しており、前述のよ
うなゲイン切り換えを行うことによってパワー変調成分
が除去されていることがわかる。従って、図3(d)の
出力信号をスライスレベルQで2値化すると、図3
(e)のような2値化信号となり、記録信号を正確に再
生したベリファイ用信号となる。ここで、図3(d)の
ベリファイ用信号について説明する。このベリファイ用
信号はパワー変調度W(t) 、情報ピットによる変調度P
(t) 、及び切り換えゲインK(t) を反映した信号である
が、ベリファイ用信号V(t) は次のように表わすことが
できる。
【0034】 V(t) =(I0 +I1 ・P(t) )・W(t) ・K(t) =(I0 +I1 ・P(t) )・W(t) ・(1/W(t) ) =I0 +I1 ・P(t) 従って、以上の式から明らかなように、ベリファイ用信
号は情報ピットによる変調成分のみを含んだ信号とな
り、パワー変調成分が除去されていることがわかる。但
し、光カード表面における反射光の信号レベルI0 は、
一定量のオフセットとして加算される。
【0035】図4は本発明の他の実施例を示した回路図
である。図1の実施例ではベリファイ用の受光素子31
b、31dの出力にゲイン切換回路102、107を設
けたが、この実施例は選択スイッチ66の出力にゲイン
切換回路109を設けたものである。従って、本実施例
では、ベリファイ用の受光素子に対するゲイン切換回路
が1つで済むので、その分構成を簡単化することができ
る。
【0036】なお、以上の実施例では、光カードを用い
た装置を例として説明したが、本発明はこれに限ること
なく、例えば光ディスク装置や光磁気ディスク装置のよ
うなディスク記録媒体を用いた装置にも適用することが
できる。但し、このようなディスク記録媒体を用いた装
置では、通常回転方向は一定で光スポットの走査方向は
一方向であるので、記録用光スポットの後に1つのベリ
ファイ用の光スポットを走査すればよい。また、その反
射光を検出するための受光素子も1つ配置すればよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録情報の変調に対応してベリファイ用信号のゲインを切
り換えることにより、ベリファイ用信号からパワー変調
成分を除去することができるので、記録情報を正確に再
生したベリファイ用信号を得ることができ、その結果、
高い信頼性でダイレクトベリファイを行うことができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報記録再生装置の一実施例を
示した構成図である。
【図2】図1の実施例の信号処理回路を詳細に示した回
路図である。
【図3】図1の実施例の動作を説明するための信号波形
図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した回路図である。
【図5】光カードの記録面を示した図である。
【図6】光カードの情報トラックに光スポットが照射さ
れた状態を示した図である。
【図7】従来例の光カード情報記録再生装置を示した構
成図である。
【図8】図7の装置の信号処理回路を示した回路図であ
る。
【図9】図7の装置のベリファイ用信号を生成する動作
を説明するための信号波形図である。
【符号の説明】
1 光カード 21 半導体レーザ 28 対物レンズ 31 光検出器 31a〜31e 受光素子 50 回析格子 61 LDドライバ 62 MPU 63 加算及び減算回路 64 減算回路 65 記録/再生ゲイン切換回路 66 選択スイッチ 101〜109 ゲイン切換回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体の情報トラック上に情報信
    号に応じて変調された記録用光スポットを走査して情報
    を記録すると共に、該記録用光スポットの後にベリファ
    イ用の光スポットを走査し、該光スポットで前記記録用
    光スポットで記録された情報を再生してベリファイ用の
    信号を生成する光学的情報記録再生装置において、前記
    記録用光スポットの変調に対応して前記ベリファイ用の
    信号のゲインを切り換えるためのゲイン切換手段を設
    け、該ゲイン切換手段の出力信号を用いて前記記録用光
    スポットで記録された情報のベリファイを行うことを特
    徴とする光学的情報記録再生装置。
JP4544095A 1995-03-06 1995-03-06 光学的情報記録再生装置 Pending JPH08249660A (ja)

Priority Applications (3)

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JP4544095A JPH08249660A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 光学的情報記録再生装置
US08/610,862 US5808991A (en) 1995-03-06 1996-03-05 Optical information recording and reproducing apparatus and method which enable recording and verifying at the same time
EP96301498A EP0731455A3 (en) 1995-03-06 1996-03-05 Apparatus and method for optical information recording and reading

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8537650B2 (en) 2011-10-07 2013-09-17 Panasonic Corporation Optical read/write apparatus

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