JPH08248957A - 電子楽器の操作子 - Google Patents

電子楽器の操作子

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Publication number
JPH08248957A
JPH08248957A JP7078239A JP7823995A JPH08248957A JP H08248957 A JPH08248957 A JP H08248957A JP 7078239 A JP7078239 A JP 7078239A JP 7823995 A JP7823995 A JP 7823995A JP H08248957 A JPH08248957 A JP H08248957A
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JP
Japan
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switch
bend
value
pitch
current
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7078239A
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English (en)
Inventor
Ikuo Kobayashi
郁夫 小林
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】任意のタイミング及び速度で所定の値を変更す
ることのできる簡単且つ安価な電子楽器の操作子を提供
する。 【構成】所定範囲で変化するデータの現在値を保持する
保持手段と、アップスイッチ132と、ダウンスイッチ
133と、強制スイッチ134と、強制スイッチが押さ
れていない場合は、アップスイッチ又はダウンスイッチ
の押下又は離反に応じて該保持手段に保持されている現
在値を目標値に向けて所定速度で変化せしめ、強制スイ
ッチが押されている場合は、アップスイッチ又はダウン
スイッチの押下又は離反に応じて保持手段に保持されて
いる現在値を目標値に置き換える制御手段とを備えて構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器に種々の情報
を与えることにより電子楽器を制御するために使用され
る電子楽器の操作子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器には、ギターでいうチョ
ーキングのような効果(ピッチベンド効果)を発揮させ
るために、ピッチベンダが設けられている。このピッチ
ベンダは、例えば、鍵盤の左側に設けられており、形状
はホイール形、レバー形等が知られている。そして、こ
のピッチベンダを操作することにより、楽音のピッチを
連続的に上下させることができる。
【0003】例えば、中点復帰機能を有するホイール形
のピッチベンダは、操作者によって操作されていない状
態においては中点位置にあり、鍵盤操作に伴って発生さ
れる音は各鍵に対応する音高(ピッチ)で発音される。
しかし、ホイールが一方向に操作されると、その操作量
に応じて発音中の音のピッチが高くなり、ホイールが他
方向に操作されると、その操作量に応じて発音中の音の
ピッチが低くなる。このピッチベンダを用いれば、演奏
者がホイールを素早く回転させたり、或いはゆっくり回
転させたりすることによって多彩な演奏表現が可能とな
る。
【0004】このようなピッチベンダは、ホイールの操
作量に応じた電圧を発生するための可変抵抗器及びこの
可変抵抗器からの電圧をデジタル信号に変換するA/D
変換器を備えており、このA/D変換器から得られたデ
ジタル信号に応じて楽音信号の周波数を変更するように
なっている。ところが可変抵抗器やA/D変換器を備え
るとピッチベンダが高価となってしまうので、安価にピ
ッチベンド効果を発揮できる操作子が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、従来の電子楽器
においては、アップスイッチとダウンスイッチといった
2個のスイッチで成るアップダウンスイッチを用いて音
色を選択したり音量を変更したりすることができる操作
子が開発されている。この操作子は、押下の度に値がイ
ンクリメント又はデクリメントされるので、アップスイ
ッチ又はダウンスイッチを適宜操作することにより、例
えば所望の音色番号や音量値に設定するというものであ
る。このアップダウンスイッチは、例えば、オン又はオ
フが検出できる押釦スイッチで構成することができるの
で、安価な操作子が実現可能である。
【0006】従って、かかるアップダウンスイッチを用
いてピッチベンダを構成することが考えられる。しかし
ながら、アップダウンスイッチを用いてピッチを変更さ
せるためには、所望のピッチになるまでスイッチを断続
的に押下する必要があり、ピッチを元に戻す場合も然り
である。また、アップスイッチ又はダウンスイッチを押
下し続ければ所定時間経過後に、所定速度で連続的に値
が増加又は減少するという機能を有する操作子も開発さ
れている。しかし、この操作子を用いても、連続変化が
開始されるまでに所定の時間を必要とし、また、変化の
速度も一定であるので、演奏者の意図したタイミング及
び速度でピッチを変化させることができず、ピッチベン
ダとして使用するには問題がある。
【0007】以上の問題は、ピッチ変更に関するもので
あるが、同様の問題は、音量変更、テンポ変更等につい
ても生じている。即ち、音量やテンポを変更する操作子
も可変抵抗器とA/D変換器を用いて構成されるのが一
般的であるが、コストダウンのために、これらをアップ
ダウンスイッチを用いて実現しようとすれば、任意のタ
イミング及び任意の速度で音量やテンポを変更できない
という問題がある。
【0008】従って、本発明の目的は、任意のタイミン
グ及び速度で所定の値を変更することのできる簡単且つ
安価な電子楽器の操作子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電子楽器の操作
子は、上記目的を達成するために、所定範囲で変化する
データの現在値を保持する保持手段と、アップスイッチ
と、ダウンスイッチと、強制スイッチと、該強制スイッ
チが押されていない場合は、該アップスイッチ又はダウ
ンスイッチの押下又は離反に応じて該保持手段に保持さ
れている現在値を目標値に向けて所定速度で変化せし
め、該強制スイッチが押されている場合は、該アップス
イッチ又はダウンスイッチの押下又は離反に応じて該保
持手段に保持されている現在値を目標値に置き換える制
御手段、とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、前記目標値は、前記アップスイッチ
が押下された場合は前記データの最大値、前記アップス
イッチが離反された場合は中間値、前記ダウンスイッチ
が押された場合は前記データの最小値、前記ダウンスイ
ッチが離反された場合は中間値にそれぞれ設定されるこ
とを特徴とする。
【0011】上記制御手段は、前記強制スイッチが押さ
れている場合は、該アップスイッチの押下に応じて前記
現在値を所定速度でデータの最大値まで増加せしめ、該
アップスイッチの離反に応じて前記現在値を所定速度で
中間値まで減少せしめ、該ダウンスイッチの押下に応じ
て前記現在値を所定速度でデータの最小値まで減少せし
め、該ダウンスイッチの離反に応じて前記現在値を所定
速度で中間値まで増加せしめるように構成し、一方、前
記強制スイッチが押されている場合は、該アップスイッ
チの押下に応じて前記現在値をデータの最大値で置き換
え、該アップスイッチの離反に応じて前記現在値を中間
値で置き換え、該アップスイッチの押下に応じて前記現
在値をデータの最小値で置き換え、該ダウンスイッチの
離反に応じて前記現在値を中間値で置き換えるように構
成することができる。
【0012】また、上記制御手段は、前記保持手段に保
持されている現在値が前記アップスイッチ又はダウンス
イッチの押下又は離反により、目標値に向けて現在値が
増加又は減少されている途中で前記強制スイッチを押下
された場合に、該保持手段に保持されている現在値を目
標値に置き換えるように構成することもできる。
【0013】
【作用】本発明の電子楽器の操作子においては、該強制
スイッチが押されていない場合は、該アップスイッチ又
はダウンスイッチの押下又は離反に応じて該保持手段に
保持されている現在値が目標値に向けて所定速度で徐々
に変化する。一方、該強制スイッチが押されている場合
は、該アップスイッチ又はダウンスイッチの押下又は離
反に応じて該保持手段に保持されている現在値が目標値
に置き換えられるので、急激に目標値に到達する。
【0014】この電子楽器の操作子を、例えばピッチベ
ンダとして用いる場合は、上記最大値をピッチベンダの
ホイールを最大値側に回した時の値に対応させ、上記最
小値をピッチベンダのホイールを最小値側に回した時の
値に対応させ、上記中間値をピッチベンダのホイールを
離した時の値に対応させることができる。そして、ピッ
チを徐々に上げていく場合は強制スイッチを押さないで
アップスイッチを押下すればよいし、ピッチを徐々に下
げていく場合は強制スイッチを押さないでダウンスイッ
チを押下すればよい。これにより、従来のピッチベンダ
のホイールを徐々に最大値側又は最小値側に回す操作と
同様の操作が可能となる。
【0015】また、ピッチが最大値又は最小値にある場
合に強制スイッチを押せば、現在値は急激に中間値に戻
るので、例えば従来のホイールを最大値又は最小値まで
回しておいた状態からホイールを離して急激に中点に復
帰させる場合と同様の操作が可能となる。同様に、ピッ
チが上昇中又は下降途中に強制スイッチを押せば、その
時点の現在値は急激に中間値に戻るので、例えば従来の
ホイールを途中まで回しておいた状態からホイールを離
して急激に中点に復帰させる場合と同様の操作が可能と
なる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の電子楽器の操作子の実施例に
つき図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明
の操作子は、例えばピッチ、音量、テンポ等の変更を制
御するための操作子に適用できるものであるが、以下の
実施例においては、ピッチを変更するためのピッチベン
ダとして用いる場合について説明する。
【0017】実施例の説明に先立って、先ず、本発明の
操作子が適用される電子楽器の全体の構成について説明
する。
【0018】図1は、本発明の操作子が適用された電子
楽器の概略的な構成を示すブロック図である。この電子
楽器は、中央処理装置(以下、「CPU」という。)1
0、リードオンリメモリ(以下、「ROM」という。)
11、ランダムアクセスメモリ(以下、「RAM」とい
う。)12、操作パネル13、鍵盤14及び楽音発生回
路15がシステムバス20で相互に接続されて構成され
ている。システムバス20は、例えばアドレス信号、デ
ータ信号又は制御信号等を送受するバスラインである。
【0019】CPU10は、ROM11に記憶されてい
る制御プログラムに従って本電子楽器の全体を制御す
る。本発明の操作子の機能の一部は、このCPU10に
より実現されている。このCPU10が行う処理の詳細
については後述する。
【0020】ROM11には、上述したように、CPU
10の制御プログラムが格納される他、CPU10が使
用する種々の固定データが記憶されている。また、この
ROM11には、所定の音色・音高を有する楽音を発生
させるための音色パラメータが音色・音域毎に記憶され
ている。音色パラメータは、例えば波形アドレス、周波
数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数等で構成
されている。更に、このROM11には、後述する楽音
発生回路15で使用される楽音信号を生成するための波
形データが記憶されている。
【0021】RAM12は、CPU10が処理に使用す
る種々のデータを一時的に記憶するために使用される。
このRAM12には、本電子楽器を制御するための各種
レジスタ、カウンタ、フラグ等が定義されている。本実
施例で使用する各種レジスタ、カウンタ、フラグ等につ
いては、以下において出現する都度説明するが、ここで
は、本発明に直接関係するピッチを制御するために使用
される主なレジスタ及びフラグについて説明しておく。 (イ)ベンド現在値レジスタ このベンド現在値レジスタは、本発明の保持手段に対応
する。このレジスタには、現在のベンド値であるベンド
現在値が記憶される。ベンド現在値としては、例えば
「−64〜63」の範囲の値が用いられるものとする。
ベンド現在値が「−64」は最小値であり、低音側に最
大(例えば2半音分)、ベンド現在値が「63」は最大
値であり、高音側に最大(例えば2半音分)、それぞれ
音程を変化させる。また、ベンド現在値が「0」は中間
値であり、音程を変化させない。 (ロ)ベンド目標値レジスタ このレジスタには、ベンド目標値が記憶される。より具
体的には、アップスイッチ132がオンにされた場合に
最大値である「63」が、ダウンスイッチ133がオン
にされた場合に最小値である[−64」が、アップスイ
ッチ132及びダウンスイッチ133がオフにされた場
合に中間値である「0」が、それぞれベンド目標値レジ
スタにセットされる。 (ハ)ベンド前回値レジスタ このレジスタには、前回の処理時におけるベンド現在値
が記憶される。 (ニ)ベンド方向レジスタ このレジスタには、現在、ピッチを上げる方向にあるか
(ベンド現在値をインクリメント中であるか)又はピッ
チを下げる方向にあるか(ベンド現在値をデクリメント
中であるか)を記憶するレジスタである。以下において
は、ピッチを上げる方向にある場合は「+」、下げる方
向にある場合は「−」で表す。 (ホ)強制フラグ このフラグは、強制スイッチが押されていることを記憶
する。
【0022】楽音発生回路15はCPU10からの指示
に応じてデジタル楽音信号を生成する。この楽音発生回
路15は、詳細は図示しないが、ROM11に記憶され
た波形データを読み出す波形読出回路、この波形読出回
路で読み出された波形データにエンベロープを付加する
ためのエンベロープ生成回路等により構成されている。
この楽音発生回路15は、CPU10から音色パラメー
タを受け取り、音色パラメータに応じたデジタル楽音信
号の生成を開始する。この楽音発生回路15で生成され
たデジタル楽音信号はD/A変換器16に送られる。
【0023】D/A変換器16は、デジタル楽音信号を
アナログ楽音信号に変換して増幅器17に送る。増幅器
17はアナログ楽音信号を所定の増幅率で増幅しスピー
カ18に送る。スピーカ18は、楽音信号を音響信号に
変換する周知のものである。このスピーカ18により、
鍵盤操作に応じた楽音が放音される。
【0024】操作パネル13は電子楽器に種々の指示を
与えるものであり、各種スイッチ、表示器等が設けられ
ている。この操作パネル13に設けられる各種スイッチ
には、音色選択スイッチ、音量指定スイッチ、効果選択
スイッチ等が含まれる。また、表示器には、各種メッセ
ージを表示するためのLCD表示器、各スイッチのオン
又はオフ状態を示すLED表示器等が含まれている。
【0025】図2は、本実施例で使用される操作パネル
13の一部を示す。操作パネル13には、表示器13
0、ピッチベンドスイッチ131、強制スイッチ134
が設けられている。ピッチベンドスイッチ131は、ア
ップスイッチ132とダウンスイッチ133から成るア
ップダウンスイッチで実現されている。
【0026】表示器130は各種メッセージを表示する
ために使用される。この表示器130としては、例えば
LCD表示器、7セグメントのLED表示器等を用いる
ことができる。この表示器には、例えば、現在選択され
ている音色、テンポ、音量、その他の種々のメッセージ
が表示される。
【0027】ピッチベンドスイッチ131の一部である
アップスイッチ132は、例えば押釦スイッチで構成さ
れており、オンイベント及びオフイベントを検出できる
ものが使用される。このアップスイッチ132は、CP
U10の処理と相まってピッチを上げるために使用され
るが、詳細については後述する。ピッチベンドスイッチ
131の他の一部であるダウンスイッチ133は、例え
ば押釦スイッチで構成されており、オンイベント及びオ
フイベントを検出できるものが使用される。このダウン
スイッチ133は、CPU10の処理と相まってピッチ
を下げるために使用されるが、詳細については後述す
る。
【0028】強制スイッチ134は、例えば押釦スイッ
チで構成されており、オンイベント及びオフイベントを
検出できるものが使用される。この強制スイッチ134
は、CPU10の処理と相まって、ピッチの変更を制御
するために使用される。即ち、この強制スイッチ134
がオンにされた場合は、直ちにピッチがベンド目標値に
移行し、オフにされた場合は、徐々にピッチがベンド目
標値に移行するように制御される(詳細は後述する)。
【0029】なお、上記各スイッチ132〜134は、
押釦スイッチに限らず種々のスイッチ、例えば、タッチ
スイッチ、ポインティングデバイス等といったオン/オ
フイベントを発生可能な各種スイッチを用いることがで
きる。
【0030】また、操作パネル13には、上記以外に各
種スイッチや表示器、例えば音色選択スイッチ、音響効
果指定スイッチ、音量スイッチ及びこれら各スイッチに
対応したLED表示器等が設けられているが、本発明と
は直接関係しないので図示及び説明は省略する。
【0031】この操作パネル13には、本操作パネル1
3とCPU10との間のデータ送受を制御するためのパ
ネルインタフェース回路(図示しない)が含まれてい
る。このパネルインタフェース回路は、CPU10から
のスキャン指令に応じて各スイッチをスキャンする。こ
のスキャンにより得られた各スイッチの開閉状態を示す
信号(以下、「パネルデータ」という。)は、各スイッ
チに対応したビット列で構成されており、システムバス
20を介してCPU10に送られる。このパネルデータ
は、操作パネル13上のスイッチのオン又はオフイベン
トが発生したかどうかを判断するために使用される(詳
細は後述する)。
【0032】また、パネルインタフェース回路は、CP
U10から送られてきた表示データを表示器130に送
る。これにより、CPU10から送られてきた例えば文
字データに従ったメッセージが表示器130に表示さ
れ、また図示しないLED表示器等が点灯される。
【0033】鍵盤14は、発音又は消音の音高及びタイ
ミングを指示するための複数の鍵を有している。この鍵
盤14は所定周期でスキャンされる。そして、このスキ
ャンによって得られたキーデータは、各鍵のオン又はオ
フに対応してオン又はオフにされたビット列としてCP
U10に送られる。このキーデータはCPU10の制御
の下にRAM12に格納され、鍵イベントの有無の判断
に使用される(詳細は後述する)。
【0034】なお、上述したCPU10には外部インタ
フェース回路を接続することができる。外部インタフェ
ース回路は、本電子楽器と外部装置との間のデータの送
受を制御するために使用される。この外部インタフェー
スとしては、外部に接続される機器の種類に応じて、例
えばMIDIインタフェース、RS232Cインタフェ
ース、SCSIインタフェース等の汎用インタフェース
又は独自の規格を有する各種インタフェースを用いるこ
とができる。外部装置としては、例えば他の電子楽器、
コンピュータ、シーケンサ等が挙げられる。
【0035】外部装置から送られてきたデータは外部イ
ンタフェースで受信される。この受信されたデータがC
PU10によって処理されることにより楽音が発生され
る。また、操作パネル13が操作されることにより発生
されたデータは、各インタフェースの種類に合致した形
式のデータに変換され、外部インタフェースを介して外
部装置に送信される。これにより、本電子楽器の操作子
の操作パネル13から外部装置を制御することも可能と
なる。
【0036】次に、上記構成において、図3〜図8に示
したフローチャートを参照しながら本電子楽器の動作を
説明する。以下においては、ピッチベンドスイッチ13
1及び強制スイッチ134の操作に対応してピッチを変
更するための処理を中心に説明する。なお、各フローチ
ャートに示されている処理は、何れもCPU10によっ
て行われるものである。
【0037】(1)メイン処理 図3(A)は本発明に係る操作子が適用された電子楽器
のメインルーチンを示すフローチャートであり、電源の
投入により起動される。電源が投入されると、先ず、初
期設定が行われる(ステップS10)。この初期設定の
詳細は、図3(B)のフローチャートに示す。この初期
設定では、先ず、RAM12内の各種レジスタ及びフラ
グに初期値が設定される(ステップS20)。より具体
的には、ベンド前回値レジスタ、ベンド現在値レジスタ
の内容が「0」にクリアされる。また、ベンド方向レジ
スタの内容が「+」に設定される。更に、強制フラグが
「0」にクリアされる。
【0038】次いで、その他の初期設定が行われる(ス
テップS21)。このステップS21では、CPU10
の内部のハードウエアが初期状態に設定されると共に、
RAM12に定義されている上記以外のレジスタ、カウ
ンタ、フラグ等が初期状態に設定される。また、この初
期設定では、楽音発生回路15に所定のデータが送られ
ることにより、電源投入時に不要な音が発生されるのを
防止するための処理が行われる。以上の処理が終了する
と、この初期設定ルーチンからリターンしてメインルー
チンに戻る。
【0039】メインルーチンでは、次いで、パネル処理
が行われる(ステップS11)。このパネル処理では、
操作パネル13の各スイッチの操作に応じた処理が行わ
れるが、詳細については後述する。
【0040】次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS
12)。この鍵盤処理では、鍵盤14から受け取ったキ
ーデータがキーオンを示していれば楽音を発生する発音
処理が、キーオフを示していれば楽音発生を停止する消
音処理が、それぞれ行われる。
【0041】発音処理では、鍵盤14から受け取ったキ
ーデータ、その時点で選択されている音色等に基づい
て、ROM11から音色パラメータが読み出され、これ
が楽音発生回路15に送られる。これにより、楽音発生
回路15は、音色パラメータの波形アドレスで指定され
るROM11の記憶位置から、周波数データで指定され
る読出速度で波形データを読み出し、これにエンベロー
プデータで指定されるエンベロープを付加してデジタル
楽音信号を生成する。この際、後述するベンド処理にお
いて生成されて楽音発生回路15内部の所定のレジスタ
に記憶されているベンド現在値が、周波数データで指定
される読出速度に加算されて実際の読出速度が決定され
る。これによって、ベンド現在値に応じてピッチが変更
された楽音信号が生成されることになる。
【0042】消音処理では、例えば、所定時間でエンベ
ロープを減衰させるようなエンベロープデータが楽音発
生回路15に送られる。これにより、発音中の音が所定
時間経過後に消音される。
【0043】次いで、ベンド処理が行われる(ステップ
S13)。このベンド処理では、ベンド現在値を更新す
る処理が行われるが、詳細につては後述する。
【0044】次いで、「その他の処理」が行われる(ス
テップS14)。この「その他の処理」では、例えば、
自動演奏処理、自動伴奏処理、外部インタフェース回路
に対する送受信処理等が行われる。これらの処理は、本
発明とは直接は関係しないので説明は省略する。その後
ステップS11に戻り、以下ステップS11〜S13の
処理が繰り返される。この繰り返し実行の過程で、パネ
ル操作或いは鍵盤操作に基づくイベントが発生すると、
それらに応じた処理が行われることにより電子楽器とし
ての各種機能が実現されている。
【0045】(2)パネル処理 次に、図4のフローチャートを参照しながら、メインル
ーチンのステップS11で行われるパネル処理の詳細に
ついて説明する。
【0046】パネル処理では、先ず、イベントの有無が
調べられる(ステップS30)。即ち、CPU10は、
操作パネル13からパネルデータ(以下、「新パネルデ
ータ」という。)を取り込み、RAM12の新パネルデ
ータ領域に格納する。次いで、前回のパネル処理で取り
込まれてRAM12に格納されているパネルデータ(以
下、「旧パネルデータ」という。)と上記新パネルデー
タとが比較される。ここで、上記両パネルデータが一致
すればイベントがなかった旨が判断され、一致しなけれ
ばイベントがあった旨が判断される。
【0047】このステップS30でイベントがなかった
旨が判断されると、このパネル処理ルーチンからリター
ンしてメインルーチンに戻る。一方、イベントがあった
旨が判断されると、次いで、アップスイッチ132のイ
ベントであるかどうかが調べられる(ステップS3
1)。これは、上記両パネルデータのアップスイッチ1
32に対応するビットが相違するかどうかを調べること
によって行われる。ここで、アップスイッチ132のイ
ベントであることが判断されると、アップスイッチ処理
が行われ(ステップS32)、そうでなければアップス
イッチ処理はスキップされる。アップスイッチ処理の詳
細は後述する。
【0048】次いで、ダウンスイッチ133のイベント
であるかどうかが調べられる(ステップS33)。これ
は、上記両パネルデータのダウンスイッチ133に対応
するビットが相違するかどうかを調べることによって行
われる。ここで、ダウンスイッチ133のイベントであ
ることが判断されると、ダウンスイッチ処理が行われ
(ステップS34)、そうでなければダウンスイッチ処
理はスキップされる。ダウンスイッチ処理の詳細は後述
する。
【0049】次いで、強制スイッチ134のイベントで
あるかどうかが調べられる(ステップS35)。これ
は、上記両パネルデータの強制スイッチ134に対応す
るビットが相違するかどうかを調べることによって行わ
れる。ここで、強制スイッチ134のイベントであるこ
とが判断されると、強制スイッチ処理が行われ(ステッ
プS36)、そうでなければ強制スイッチ処理はスキッ
プされる。強制スイッチ処理の詳細は後述する。
【0050】次いで、「その他のスイッチ」のイベント
であるかどうかが調べられる(ステップS37)。これ
は、上記両パネルデータの「その他のスイッチ」に対応
するビットが相違するかどうかを調べることによって行
われる。ここで、「その他のスイッチ」のイベントであ
ることが判断されると、各スイッチに対応した「その他
のスイッチ処理」が行われ(ステップS38)、そうで
なければ、このパネル処理ルーチンからリターンしてメ
インルーチンに戻る。この「その他のスイッチ処理」
は、例えば、音色選択スイッチ、音量指定スイッチ、効
果選択スイッチ等のイベントに対する音色変更、音量変
更、効果変更処理等であるが、本発明とは直接は関係し
ないので説明は省略する。この「その他のスイッチ処
理」が終了すると、このパネル処理ルーチンからリター
ンしてメインルーチンに戻る。
【0051】以上のアップスイッチ132、ダウンスイ
ッチ133及び強制スイッチ134の操作によるピッチ
(ベンド現在値)の変化は、以下の通りである。 <強制スイッチ134がオフの場合> ・アップスイッチ132がオン:ベンド現在値からベン
ド最大値に漸近する。 ・アップスイッチ132がオフ:ベンド現在値から中間
値に漸近する。 ・ダウンスイッチ133がオン:ベンド現在値からベン
ド最小値に漸近する。 ・ダウンスイッチ133がオフ:ベンド現在値から中間
値に漸近する。 <強制スイッチ134がオンの場合> ・アップスイッチ132がオン:ベンド現在値がベンド
最大値に変わる。 ・アップスイッチ132がオフ:ベンド現在値が中間値
に変わる。 ・ダウンスイッチ133がオン:ベンド現在値がベンド
最小値に変わる。 ・ダウンスイッチ133がオフ:ベンド現在値が中間値
に変わる。 上記の漸近は、一定周期でベンド現在値を増減すること
により行われる。従って、ピッチの変化率は一定であ
る。以上の機能が、上述したアップスイッチ処理、ダウ
ンスイッチ処理、強制スイッチ処理及びベンド処理によ
って実現されている。以下、これらの各処理について詳
細に説明する。
【0052】(3)アップスイッチ処理 図5に示したフローチャートは、パネル処理ルーチンの
ステップS32で行われるアップスイッチ処理の詳細を
示すものである。
【0053】アップスイッチ処理では、先ず、アップス
イッチ132のイベントはオンイベントであるかどうか
が調べられる(ステップS40)。これは、新パネルデ
ータのアップスイッチ132に対応するビットが「1」
であるかどうかを調べることによって行われる。ここ
で、オンイベントであることが判断されると、ベンド目
標レジスタに「63」が設定される(ステップS4
1)。次いで、ベンド方向が「+」である旨がベンド方
向レジスタに記憶される(ステップS42)。次いで、
強制フラグが「1」であるかどうかが調べられ(ステッ
プS48)、強制フラグが「1」でないことが判断され
ると、このアップスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0054】以上の処理(ステップS40→S41→S
42→S48→リターン)がなされることにより、後述
するベンド処理ルーチン(図8参照。以下においても同
じ。)において、ベンド現在値がインクリメントされて
楽音発生回路15に送られる。これにより、ベンド現在
値が徐々にベンド目標値「63」に漸近することにな
る。従って、上述した鍵盤処理(図3(A)のステップ
S12。以下においても同じ。)において、波形読出速
度が徐々に早くなり、ピッチが徐々に上がる。
【0055】一方、上記ステップS48において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「63」がベ
ンド現在値レジスタに格納される(ステップS49)。
その後、このアップスイッチ処理ルーチンからリターン
してパネル処理ルーチンに戻る。
【0056】以上の処理(ステップS40→S41→S
42→S48→S49→リターン)がなされることによ
り、後述するベンド処理ルーチンにおいてベンド最大値
である「63」が楽音発生回路15に送られる。これに
より、上述した鍵盤処理において、波形読出速度がベン
ド最大値に対応した速度になり、ピッチが急激に最大値
まで上がる。
【0057】上記ステップS40でオンイベントでない
(オフイベントである)ことが判断されると、次いで、
ベンド方向は「−」であるかどうかが調べられる(ステ
ップS43)。これは、ベンド方向レジスタの内容を参
照することにより行われる。ここで、ベンド方向が
「−」でないことが判断されると、ベンド目標レジスタ
に「0」が設定される(ステップS44)。これによ
り、ベンド現在値は「0」に向かって漸近することにな
る。次いで、ベンド現在値が「0」より大きいかどうか
が調べられ(ステップS45)、「0」より大きいこと
が判断されると、「+」方向に変位された状態からベン
ド目標値「0」に向かって漸近することとなるので、ベ
ンド方向が「−」である旨がベンド方向レジスタに記憶
される(ステップS46)。次いで、強制フラグが
「1」であるかどうかが調べられ(ステップS48)、
強制フラグが「1」でないことが判断されると、このア
ップスイッチ処理ルーチンからリターンしてパネル処理
ルーチンに戻る。
【0058】以上の処理(ステップS40→S43→S
44→S45→S46→S48→リターン)がなされる
ことにより、後述するベンド処理ルーチンにおいて、ベ
ンド現在値がデクリメントされて楽音発生回路15に送
られる。これにより、ベンド現在値が徐々にベンド目標
値「0」に漸近することになる。従って、上述した鍵盤
処理において、波形読出速度が徐々に遅くなり、ピッチ
が徐々に下がる。
【0059】一方、上記ステップS48において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「0」がベン
ド現在値レジスタに格納される(ステップS49)。そ
の後、このアップスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0060】以上の処理(ステップS40→S43→S
44→S45→S46→S48→S49→リターン)が
なされることにより、後述するベンド処理ルーチンにお
いてベンド目標値である「0」が楽音発生回路15に送
られる。これにより、上述した鍵盤処理において、波形
読出速度がベンドをかけない通常の読出速度になり、急
激にピッチが下がって元に戻る。
【0061】上記ステップS45で、ベンド現在値が
「0」より大きくないことが判断されると、「−」方向
に変位された状態からベンド目標値「0」に向かって漸
近することとなるので、ベンド方向が「+」である旨が
ベンド方向レジスタに記憶される(ステップS47)。
次いで、強制フラグが「1」であるかどうかが調べられ
(ステップS48)、強制フラグが「1」でないことが
判断されると、このアップスイッチ処理ルーチンからリ
ターンしてパネル処理ルーチンに戻る。
【0062】以上の処理(ステップS40→S43→S
44→S45→S47→S48→リターン)がなされる
ことにより、後述するベンド処理ルーチンにおいて、ベ
ンド現在値がインクリメントされて楽音発生回路15に
送られる。これにより、ベンド現在値が徐々にベンド目
標値「0」に漸近することになる。従って、上述した鍵
盤処理において、波形読出速度が徐々に早くなり、ピッ
チが徐々に上がる。
【0063】一方、上記ステップS48において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「0」がベン
ド現在値レジスタに格納される(ステップS49)。そ
の後、このアップスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0064】以上の処理(ステップS40→S43→S
44→S45→S47→S48→S49→リターン)が
なされることにより、後述するベンド処理ルーチンにお
いてベンド現在値「0」が楽音発生回路15に送られ
る。これにより、上述した鍵盤処理において、波形読出
速度がベンドをかけない通常の読出速度になり、急激に
ピッチが上がって元に戻る。
【0065】また、上記ステップS43でベンド方向が
「−」であることが判断された場合は、ステップS44
〜S47をスキップし、ステップS48に進む。アップ
スイッチ132を押した後はベンド方向は「+」になっ
ているが、アップスイッチ132を離す前にダウンスイ
ッチ133を押せば、後述するダウンスイッチ処理ルー
チンにおいて、ベンド方向は「−」にされる。かかる場
合は、ダウンスイッチ133の押下を優先するべく、ア
ップスイッチ132のオフイベントを無視する。従っ
て、上記ステップS43でベンド方向が「−」であるこ
とが判断された場合は、このアップスイッチ処理ルーチ
ンからリターンしてパネル処理ルーチンに戻る。 (4)ダウンスイッチ処理 図6に示したフローチャートは、パネル処理ルーチンの
ステップS34で行われるダウンスイッチ処理の詳細を
示すものである。
【0066】ダウンスイッチ処理では、先ず、ダウンス
イッチ133のイベントはオンイベントであるかどうか
が調べられる(ステップS50)。これは、新パネルデ
ータのダウンスイッチ133に対応するビットが「1」
であるかどうかを調べることによって行われる。ここ
で、オンイベントであることが判断されると、ベンド目
標レジスタに「−64」が設定される(ステップS5
1)。次いで、ベンド方向が「−」である旨がベンド方
向レジスタに記憶される(ステップS52)。次いで、
強制フラグが「1」であるかどうかが調べられ(ステッ
プS58)、強制フラグが「1」でないことが判断され
ると、このダウンスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0067】以上の処理(ステップS50→S51→S
52→S58→リターン)がなされることにより、後述
するベンド処理ルーチンにおいて、ベンド現在値がデク
リメントされて楽音発生回路15に送られる。これによ
り、ベンド現在値が徐々にベンド目標値「−64」に漸
近することになる。従って、上述した鍵盤処理におい
て、波形読出速度が徐々に遅くなり、ピッチが徐々に下
がる。
【0068】一方、上記ステップS58において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「−64」が
ベンド現在値レジスタに格納される(ステップS5
9)。その後、このダウンスイッチ処理ルーチンからリ
ターンしてパネル処理ルーチンに戻る。
【0069】以上の処理(ステップS50→S51→S
52→S58→S59→リターン)がなされることによ
り、後述するベンド処理ルーチンにおいてベンド最小値
である「−64」が楽音発生回路15に送られる。これ
により、上述した鍵盤処理において、波形読出速度がベ
ンド最小値に対応した速度になり、ピッチが急激に最小
値まで下がる。
【0070】上記ステップS50でオンイベントでない
(オフイベントである)ことが判断されると、次いで、
ベンド方向は「+」であるかどうかが調べられる(ステ
ップS53)。これは、ベンド方向レジスタの内容を参
照することにより行われる。ここで、ベンド方向が
「+」でないことが判断されると、ベンド目標レジスタ
に「0」が設定される(ステップS54)。これによ
り、ベンド現在値は「0」に向かって漸近することにな
る。次いで、ベンド現在値が「0」より小さいかどうか
が調べられ(ステップS55)、「0」より小さいこと
が判断されると、「−」方向に変位された状態からベン
ド目標値「0」に向かって漸近することとなるので、ベ
ンド方向が「+」である旨がベンド方向レジスタに記憶
される(ステップS56)。次いで、強制フラグが
「1」であるかどうかが調べられ(ステップS58)、
強制フラグが「1」でないことが判断されると、このダ
ウンスイッチ処理ルーチンからリターンしてパネル処理
ルーチンに戻る。
【0071】以上の処理(ステップS50→S53→S
54→S55→S56→S58→リターン)がなされる
ことにより、後述するベンド処理ルーチンにおいて、ベ
ンド現在値がインクリメントされて楽音発生回路15に
送られる。これにより、ベンド現在値が徐々にベンド目
標値「0」に漸近することになる。従って、上述した鍵
盤処理において、波形読出速度が徐々に早くなり、ピッ
チが徐々に上がる。
【0072】一方、上記ステップS58において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「0」がベン
ド現在値レジスタに格納される(ステップS59)。そ
の後、このダウンスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0073】以上の処理(ステップS50→S53→S
54→S55→S56→S58→S59→リターン)が
なされることにより、後述するベンド処理ルーチンにお
いてベンド目標値である「0」が楽音発生回路15に送
られる。これにより、上述した鍵盤処理において、波形
読出速度がベンドをかけない通常の読出速度になり、急
激にピッチが上がって元に戻る。
【0074】上記ステップS55で、ベンド現在値が
「0」より大きくないことが判断されると、「+」方向
に変位された状態からベンド目標値「0」に向かって漸
近することとなるので、ベンド方向が「−」である旨が
ベンド方向レジスタに記憶される(ステップS57)。
次いで、強制フラグが「1」であるかどうかが調べられ
(ステップS58)、強制フラグが「1」でないことが
判断されると、このダウンスイッチ処理ルーチンからリ
ターンしてパネル処理ルーチンに戻る。
【0075】以上の処理(ステップS50→S53→S
54→S55→S57→S58→リターン)がなされる
ことにより、後述するベンド処理ルーチンにおいて、ベ
ンド現在値がデクリメントされて楽音発生回路15に送
られる。これにより、ベンド現在値が徐々にベンド目標
値「0」に漸近することになる。従って、上述した鍵盤
処理において、波形読出速度が徐々に遅くなり、ピッチ
が徐々に下がる。
【0076】一方、上記ステップS58において、強制
フラグが「1」であることが判断されると、ベンド目標
値レジスタに記憶されているベンド目標値「0」がベン
ド現在値レジスタに格納される(ステップS59)。そ
の後、このダウンスイッチ処理ルーチンからリターンし
てパネル処理ルーチンに戻る。
【0077】以上の処理(ステップS50→S53→S
54→S55→S57→S58→S59→リターン)が
なされることにより、後述するベンド処理ルーチンにお
いてベンド目標値である「0」が楽音発生回路15に送
られる。これにより、上述した鍵盤処理において、波形
読出速度がベンドをかけない通常の読出速度になり、急
激にピッチが下がって元に戻る。
【0078】また、上記ステップS53でベンド方向が
「+」であることが判断された場合は、ステップS54
〜S57をスキップし、ステップS58に進む。ダウン
スイッチ133を押した後はベンド方向は「−」になっ
ているが、ダウンスイッチ133を離す前にアップスイ
ッチ132を押せば、上述したアップスイッチ処理ルー
チンにおいて、ベンド方向は「+」にされる。かかる場
合は、アップスイッチ132の押下を優先するべく、ダ
ウンスイッチ133のオフイベントを無視する。従っ
て、上記ステップS53でベンド方向が「+」であるこ
とが判断された場合は、このダウンスイッチ処理ルーチ
ンからリターンしてパネル処理ルーチンに戻る。 (5)強制スイッチ処理 図7に示したフローチャートは、パネル処理ルーチンの
ステップS36で行われる強制スイッチ処理の詳細を示
すものである。
【0079】強制スイッチ処理では、先ず、強制スイッ
チ134のイベントはオンイベントであるかどうかが調
べられる(ステップS60)。これは、新パネルデータ
の強制スイッチ134に対応するビットが「1」である
かどうかを調べることによって行われる。ここで、オン
イベントであることが判断されると、強制フラグが
「1」にセットされる(ステップS61)。次いで、ベ
ンド目標値レジスタの内容がベンド現在値レジスタにセ
ットされる(ステップS62)。これによって、その時
点でベンド目標値に向かって漸近しているものは強制的
にベンド目標値に変更される。これによって、アップス
イッチ132又はダウンスイッチ133を押すことによ
りピッチが上がっている途中又はピッチが下がっている
途中で強制スイッチ134が押下されると強制的に最大
又は最小のピッチに移り、アップスイッチ132又はダ
ウンスイッチ133を離すことによりピッチが下がって
いる途中又はピッチが上がっている途中で強制スイッチ
134が押下されると強制的に元のピッチ「0」に戻る
という機能が実現されている。その後、この強制スイッ
チ処理ルーチンからリターンしてパネル処理ルーチンに
戻る。
【0080】一方、上記ステップS60において、強制
スイッチ134のイベントがオンイベントでない(オフ
イベントである)ことが判断されると、強制フラグが
「0」にクリアされる(ステップS63)。この強制ス
イッチ処理ルーチンからリターンしてパネル処理ルーチ
ンに戻る。
【0081】(6)ベンド処理 図8に示したフローチャートは、メインルーチンのステ
ップS13で行われるベンド処理の詳細を示すものであ
る。
【0082】ベンド処理では、先ず、ベンド現在値とベ
ンド目標値とが一致するかどうかが調べられる(ステッ
プS70)。これは、ベンド現在値レジスタの内容とベ
ンド目標値レジスタの内容とを比較することにより行わ
れる。ここで、一致しないことが判断されると、ピッチ
の変更中である旨が認識され、ベンド方向が「+」であ
るかどうかが調べられる(ステップS71)。ここで、
ベンド方向が「+」であることが判断されると、ピッチ
を上げている途中である旨が認識され、ベンド現在値が
インクリメントされる(ステップS72)。次いで、ベ
ンド現在値がベンド最大値である「63」より大きくな
ったかどうかが調べられ、大きくなったことが判断され
た場合はベンド目標値レジスタに「63」がセットされ
(ステップS74)、そうでなければステップS74は
スキップされる。これらステップS73及びS74によ
り、ベンド現在値をインクリメントした結果が「63」
より大きくならないように制御されている。
【0083】上記ステップS71で、ベンド方向が
「+」でない(「−」である)ことが判断されると、ピ
ッチを下げている途中である旨が認識され、ベンド現在
値がデクリメントされる(ステップS76)。次いで、
ベンド現在値がベンド最小値である「−64」より小さ
くなったかどうかが調べられ、小さくなったことが判断
された場合はベンド目標値レジスタに「−64」がセッ
トされ(ステップS77)、そうでなければステップS
77はスキップされる。これらステップS76及びS7
7により、ベンド現在値をデクリメントした結果が「−
64」より小さくならないように制御されている。
【0084】上記ステップS70で、ベンド現在値とベ
ンド目標値とが一致することが判断されると、ベンド現
在値は既にベンド目標値に到達したことが認識され、ス
テップS71〜S77の処理がスキップされてベンド現
在値の更新は行われない。
【0085】以上の処理が終了すると、次いで、ベンド
現在値とベンド前回値とが一致するかどうかが調べられ
る(ステップS78)。これは、ベンド現在値レジスタ
の内容とベンド前回値レジスタの内容とを比較すること
により行われる。ここで、一致することが判断される
と、ベンド現在値は前回のベンド処理から変更されてい
ないことが認識され、楽音発生回路15に対するベンド
現在値のセットを行わずに、このベンド処理ルーチンか
らリターンしてメインルーチンに戻る。
【0086】一方、ベンド現在値とベンド前回値とが一
致しないことが判断されると、ベンド現在値レジスタの
内容がベンド前回値レジスタにセットされる(ステップ
S79)。これは、次回のベンド処理において、ベンド
現在値とベンド前回値とが一致するかどうかを調べるた
めに使用される。次いで、楽音発生回路15へベンド現
在値がセットされる(ステップS80)。これにより、
上述したように、ベンド現在値が、周波数データで指定
される読出速度に加算されて実際の読出速度が決定され
る。これによって、ベンド現在値に応じてピッチが変更
された楽音信号が生成されることになる。その後、この
ベンド処理ルーチンからリターンしてメインルーチンに
戻る。
【0087】以上説明した各処理により、アップスイッ
チ132、ダウンスイッチ133及び強制スイッチの押
下パターンに応じて、次の機能が実現されている。 (A)強制スイッチ134を離した状態でアップスイッ
チ132を押すことにより、現在のピッチが徐々に上が
って最大のピッチに至る。 (B)強制スイッチ134を離した状態でアップスイッ
チ132を離すことにより、現在のピッチが徐々に下が
って通常のピッチに戻る。 (C)強制スイッチ134を押した状態でアップスイッ
チ132を押すことにより、現在のピッチが急激に上が
って最大のピッチに至る。 (D)強制スイッチ134を押した状態でアップスイッ
チ132を離すことにより、現在のピッチが急激に下が
って通常のピッチに戻る。 (E)強制スイッチ134を離した状態でダウンスイッ
チ133を押すことにより、現在のピッチが徐々に下が
って最小のピッチに至る。 (F)強制スイッチ134を離した状態でダウンスイッ
チ133を離すことにより、現在のピッチが徐々に上が
って通常のピッチに戻る。 (G)強制スイッチ134を押した状態でダウンスイッ
チ133を押すことにより、現在のピッチが急激に下が
って最小のピッチに至る。 (H)強制スイッチ134を押した状態でダウンスイッ
チ133を離すことにより、現在のピッチが急激に上が
って通常のピッチに戻る。
【0088】なお、上記実施例では、一定周期でベンド
現在値をインクリメント(+1)又はデクリメント(−
1)させることによりベンド現在値からベンド目標値へ
直線的に変化させるように構成しているが、インクリメ
ント又はデクリメント値を変化させるように構成すれ
ば、例えば指数関数、その他の関数に従った変化を実現
することもできる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
任意のタイミング及び速度で所定の値を変更することの
できる簡単且つ安価な電子楽器の操作子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操作子が適用される電子楽器の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の操作子として使用される操作パネルの
実施例を示す図である。
【図3】(A)は本発明の実施例のメインルーチンを示
すフローチャートであり、(B)は本発明の実施例の初
期設定ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例のパネル処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図5】本発明の実施例のアップスイッチ処理ルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例のダウンスイッチ処理ルーチン
を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例の強制スイッチ処理ルーチンを
示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例のベンド処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 操作パネル 14 鍵盤 15 楽音発生回路 16 D/A変換器 17 増幅器 18 スピーカ 20 システムバス 130 表示器 131 ピッチベンドスイッチ 132 アップスイッチ 133 ダウンスイッチ 134 強制スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定範囲で変化するデータの現在値を保
    持する保持手段と、 アップスイッチと、 ダウンスイッチと、 強制スイッチと、 該強制スイッチが押されていない場合は、該アップスイ
    ッチ又はダウンスイッチの押下又は離反に応じて該保持
    手段に保持されている現在値を目標値に向けて所定速度
    で変化せしめ、該強制スイッチが押されている場合は、
    該アップスイッチ又はダウンスイッチの押下又は離反に
    応じて該保持手段に保持されている現在値を目標値に置
    き換える制御手段、 とを備えたことを特徴とする電子楽器の操作子。
  2. 【請求項2】 前記目標値は、前記アップスイッチが押
    下された場合は前記データの最大値、前記アップスイッ
    チが離反された場合は中間値、前記ダウンスイッチが押
    された場合は前記データの最小値、前記ダウンスイッチ
    が離反された場合は中間値にそれぞれ設定されることを
    特徴とする請求項1に記載の電子楽器の操作子。
JP7078239A 1995-03-09 1995-03-09 電子楽器の操作子 Withdrawn JPH08248957A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11161271A (ja) * 1997-09-24 1999-06-18 Yamaha Corp 楽音信号生成方法、楽音信号生成装置及びプログラムを記録した媒体
JP2015011788A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 スタンレー電気株式会社 入力装置、電子機器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11161271A (ja) * 1997-09-24 1999-06-18 Yamaha Corp 楽音信号生成方法、楽音信号生成装置及びプログラムを記録した媒体
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