JP3549083B2 - 音量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は音量制御装置に関し、特に複数の音で構成される楽音の各音の音量バランスを、全体音量に応じて変更する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ユーザによって選択されたリズムに従って自動伴奏を行う自動伴奏装置が知られている。この自動伴奏装置は、複数のリズムの各々に対応する複数の自動伴奏データを記憶するための自動伴奏データメモリ及び楽音信号を生成するための楽音信号生成装置を備えている。自動伴奏データメモリに記憶される各自動伴奏データは、1〜数小節程度の自動伴奏音を発生させるための音符データ群で構成されている。
【0003】
この自動伴奏装置は、自動伴奏を開始させるための自動伴奏スイッチが押されると、ユーザによって選択されたリズムに対応する自動伴奏データを自動伴奏データメモリから読み出し、楽音信号生成装置に送る。楽音信号生成装置は、この自動伴奏データに基づいて楽音信号を生成し、スピーカに送る。これにより、ユーザによって選択されたリズムの自動伴奏が行われる。
【0004】
また、この自動伴奏装置に類似の装置として、ユーザによって選択された曲の自動演奏を行う自動演奏装置が知られている。この自動演奏装置は、複数の曲の各々に対応する複数の自動演奏データを記憶するための自動演奏データメモリ及び楽音信号を生成するための楽音信号生成装置を備えている。自動演奏データメモリに記憶される各自動演奏データは、1曲分の楽音を発生させるための音符データ群で構成されている。
【0005】
この自動演奏装置は、自動演奏を開始させるための自動演奏スイッチが押されると、ユーザによって選択された曲に対応する自動演奏データを自動演奏データメモリから読み出し、楽音信号生成装置に送る。楽音信号生成装置は、この自動演奏データに基づいて楽音信号を生成し、スピーカに送る。これにより、ユーザによって選択された曲の自動演奏が行われる。
【0006】
ところで、このような自動伴奏装置や自動演奏装置で発生される楽音は、複数の演奏パート(以下、単に「パート」という場合もある)、例えばメロディパート、コードパート、ベースパート及びドラムパート等で構成される場合が多い。この場合、各パートの楽音が同時に発生されることにより1つの楽音が形成される。このような自動伴奏装置や自動演奏装置では、該楽音の全体音量は、例えば操作パネル上に設けられたマスターボリュームで制御される。また、各パートの音量は各自動伴奏データ又は自動演奏データに対応して予めメモリに記憶されているボリュームデータによって制御される。従って、各パート間の音量バランスは一意的に決定されるように構成されている。
【0007】
また、上記1つのパートが複数の音色(例えば楽器音)で構成される場合もある。例えばドラムパートでは、例えばバスドラム、スネアドラム、タムタム、シンバル、ハイハット等といった各楽器の音を同時に発生し、全体としてドラムパートの音を発生するように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような自動伴奏装置や自動演奏装置では、マスターボリュームを操作することにより演奏全体の音量を小さくすると、例えば低音域のパート(例えばベースパート)や低音の音色(例えばバスドラム音)の音量不足が生じる。これは、音圧が小さくなるほど低音が聞こえ難くなるという人間の耳の特性に起因する。逆に、演奏全体の音量を大きくすると、高音域のパート(例えばコードパート)や高音の音色(例えばシンバル音)が通常の音量で聴く場合に比べて目立って聞こえ、耳障りな感じになる。これは、フルレンジのスピーカを用いて楽音を発生させると、低音を発生させるためのスピーカの振動が高音を発生させるためのスピーカの振動を歪ませ、高音域の音が際だった感じになることが原因である。
【0009】
このような問題は、以下の対策を施すことにより解決できる。即ち、低音の音量不足に対してはラウドネス回路を設け、該ラウドネス回路によって全体音量が小さいときは低音の音量を大きくするように制御する。また、高音の耳障りな感じは、マルチスピーカシステムを採用し、周波数帯域を分割して楽音を発生する。しかしながら、このような対策を施すためにはラウドネス回路やマルチスピーカシステムといったハードウェアが必要であるので、製造コストが増大すると共に外形が大きくなるという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、このような問題を解消するためになされたもので、製造コストが小さく且つコンパクトな外形であるにも拘わらず、所望の音量特性を得ることのできる音量制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る音量制御装置は、上記目的を達成するために、
複数の演奏パートで成る楽音の音量を制御する音量制御装置であって、
全体音量を指定するためのマスターボリュームと、
各演奏パートの音量を決定するためのパート音量データを各演奏パート毎に記憶するパート音量データ記憶手段と、
各演奏パートのパート音量データの変位量を決定するパート音量制御データを、該マスターボリュームで指定される複数の音量の各々に対応させて記憶するパート音量制御データ記憶手段と、
該パート音量データ記憶手段から読み出された所定の演奏パートのパート音量データと、該パート音量制御データ記憶手段から読み出された該所定の演奏パートのパート音量制御データであって、該マスターボリュームで指定された音量に対応するパート音量制御データとを演算し、該演算により得られた音量データに従って該所定の演奏パートの音量を制御する制御手段、とを備えている。
【0012】
この音量制御装置は、例えば自動伴奏装置や自動演奏装置等に適用できる。この場合、上記複数の演奏パートに、例えばメロディパート、ドラムパート、ベースパート、コードパート、パーカッションパート等を含めることができる。また上記各演奏パートを複数の演奏パートで構成することができる。例えば第1のコードパート、第2のコードパートといった具合である。なお、この音量制御装置を自動伴奏装置に適用する場合は、上記複数の演奏パートにメロディパートは含まれない。
【0013】
上記マスターボリュームとしては、アップダウンスイッチやジョグシャトルといったデータ入力装置、ロータリ式のボリューム、スライド式のボリューム等を用いることができる。このマスターボリュームから得られる音量データはデジタルの音量データであることが好ましい。このマスターボリュームで指定できる音量の数は任意(例えば12段階、64段階、128段階等)とすることができる。この数を多くすれば細かな音量制御が可能となる。
【0014】
上記パート音量データ記憶手段及びパート音量制御データ記憶手段は、例えばリードオンリメモリ(以下、「ROM」と略す)又はランダムアクセスメモリ(以下、「RAM」と略す)で構成できる。これらをRAMで構成する場合は、本音量制御装置を動作させるに先立って、パート音量データ記憶手段及びパート音量制御データ記憶手段に各々パート音量データ及びパート音量制御データをロードしておく。パート音量データは、当該演奏パートの音を発音する際の標準的な音量を指定する。パート音量制御データは、このパート音量データの変位量を指定する。
【0015】
上記制御手段は、例えば中央処理装置(以下、「CPU」という)で構成できる。この制御手段が行う演算、即ちパート音量データとパート音量制御データとの演算としては、例えば加減算、乗除算その他の演算を用いることができる。
【0016】
この音量制御装置によれば、マスターボリュームを操作することにより所定の演奏パートのパート音量データと、マスターボリュームで指定された音量の大きさに応じたパート音量制御データとが演算され、この演算結果が該所定の演奏パートの音量となる。従って、パート音量制御データを適宜作成することにより、マスターボリュームの操作に応じて種々の音量特性で変化する音量を得ることができる。
【0017】
前記パート音量制御データ記憶手段に記憶されるパート音量制御データは、前記マスターボリュームによって小さな全体音量が指定された場合に、前記複数の演奏パートの中の低音域を司る演奏パートの音量を他の演奏パートの音量に比べて大きくするためのデータで構成できる。
【0018】
この構成によれば、全体音量を小さくした時に、低音域を司る演奏パート、例えばベースパートの音量が相対的に大きくなるので、全体音量を小さくした場合に低音域の音量不足が発生するという従来の問題は解消される。また、パート音量制御データを適当に作成するだけで低音域の音量を相対的に大きくできるのでラウドネス回路は不要であり、製造コストを小さくできる。
【0019】
また、前記パート音量制御データ記憶手段に記憶されるパート音量制御データは、前記マスターボリュームによって大きな全体音量が指定された場合に、前記複数の演奏パートの中の高音域を司る演奏パートの音量を他の演奏パートの音量に比べて小さくするためのデータで構成できる。
【0020】
この構成によれば、全体音量を大きくした時に、高音域を司る演奏パート、例えばコードパートの音量が相対的に小さくなるので、音量を大きくした場合に高音が目立って耳障りな音になるという従来の問題を解消できる。また、パート音量制御データを適当に作成するだけで高音域の音量を小さくでき耳障りな音が小さくなるのでマルチスピーカシステムは不要であり、製造コストを小さくでき、しかも外形を小さくできる。
【0021】
本発明の第2の態様に係る音量制御装置は、上記目的を達成するために、
複数の音色で形成される楽音の音量を制御する音量制御装置であって、
全体音量を指定するためのマスターボリュームと、
各音色の音量を決定するための音色パラメータを各音色毎に記憶する音色パラメータ記憶手段と、
各音色の音色パラメータの変位量を決定する音色制御パラメータを、該マスターボリュームで指定される複数の音量の各々に対応させて記憶する音色制御パラメータ記憶手段と、
該音色パラメータ記憶手段から読み出された所定の音色の音色パラメータと、該音色制御パラメータ記憶手段から読み出された該所定の音色の音色制御パラメータであって、該マスターボリュームで指定された音量に対応する音色制御パラメータとを演算し、該演算により得られた音色パラメータに従って該所定の音色の音量を制御する制御手段、とを備えている。
【0022】
この音量制御装置は、例えば自動伴奏装置や自動演奏装置等の演奏パートが、複数の音色で形成される楽音を発生する場合に好適である。例えば演奏パートがドラムパートの場合は、上記複数の音色として、例えばバスドラム、スネアドラム、フロアタム、タムタム、シンバル、ハイハットシンバル、サイドシンバル、トップシンバル等の各音色を含めることができる。なお、音色の種類は上記に限定されないことは勿論である。
【0023】
上記マスターボリュームとしては、上述した本発明の第1の態様に係る音量制御装置と同一のものを用いることができる。また、上記音色パラメータ記憶手段及び音色制御パラメータ記憶手段は、上述した本発明の第1の態様に係る音量制御装置と同様に、例えばROM又はRAMで構成できる。音色パラメータは、音色を決定する要素である、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数(例えばカットオフ周波数を指定するデータ)等を含む。本発明では、これらのデータの中で、特に音量に関係するエンベロープデータが制御の対象となる。音色制御パラメータは、この音色パラメータに含まれる各データの変位量を指定する。
【0024】
上記制御手段は、例えばCPUで構成できる。この制御手段が行う演算、即ち音色パラメータと音色制御パラメータとの演算としては、例えば加減算、乗除算その他の演算を用いることができる。
【0025】
この音量制御装置によれば、マスターボリュームを操作することにより所定の音色の音色パラメータと、マスターボリュームで指定された音量の大きさに応じた音色制御パラメータとが演算され、この演算結果が新たな音色パラメータとなる。例えば音色パラメータ中のエンベロープデータと音色制御パラメータとが演算されることにより新たなエンベロープデータが得られるので、この音色制御パラメータを適宜作成することにより、マスターボリュームの操作に応じた種々の音量特性を得ることができる。なお、音色パラメータ中のフィルタ係数と音色制御パラメータとを演算するように構成すれば、この音色制御パラメータを適宜作成することにより、マスターボリュームの操作に応じた種々の音色特性を得ることができる。
【0026】
前記音色制御パラメータ記憶手段に記憶される音色制御パラメータは、前記マスターボリュームによって小さな全体音量が指定された場合に、前記複数の音色の中の低音域を司る音色の音量を他の音色の音量に比べて大きくするためのデータで構成することができる。
【0027】
この構成によれば、全体音量を小さくした時に、低音域を司る音色、例えばドラムパートのバスドラム音色の音量が相対的に大きくなるので、全体音量を小さくした場合に低音域の音量不足が発生するという従来の問題は解消される。また、音色制御パラメータを適当に作成するだけで低音域の音量を相対的に大きくできるのでラウドネス回路は不要であり、製造コストを小さくできる。
【0028】
前記音色制御パラメータ記憶手段に記憶される音色制御パラメータは、前記マスターボリュームによって大きな全体音量が指定された場合に、前記複数の音色の中の高音域を司る音色の音量を他の音色の音量に比べて小さくするためのデータで構成することができる。
【0029】
この構成によれば、全体音量を大きくした時に、高音域を司る音色、例えばドラムパートのシンバル音色の音量が相対的に小さくなるので、全体音量を大きくした場合に高音が目立って耳障りな音になるという従来の問題を解消できる。また、音色制御パラメータを適当に作成するだけで高音域の音量を小さくでき耳障りな音が小さくなるのでマルチスピーカシステムは不要であり、製造コストを小さくでき、しかも外形を小さくできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の音量制御装置の実施の形態につき図面を参照しながら詳細に説明する。以下においては、本発明の音量制御装置が自動伴奏装置に適用された場合を例にとって説明するが、自動演奏装置にも適用できることは勿論である。
【0031】
(実施の形態1)
先ず、本発明の理解を容易にするために、自動伴奏装置の全体について説明する。なお、この実施の形態1では、各リズムはドラムパート、ベースパート及びコードパートで構成されており、これら3つのパートの音が同時に発生されることにより自動伴奏が行われるものとする。
【0032】
(1−1)ハードウェア構成
図1は、本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1の構成を示すブロック図である。この自動伴奏装置は、システムバス20で相互に接続されたCPU10、プログラムメモリ11、ワークメモリ12、自動伴奏データメモリ13、テーブルデータメモリ14、操作パネル15、鍵盤装置16及び楽音信号生成装置17で構成されている。システムバス20は、上記各要素間で、例えばアドレス信号、データ信号又は制御信号等を送受する。
【0033】
CPU10は、プログラムメモリ11に記憶されている制御プログラムに従って自動伴奏装置の全体を制御する。このCPU10が行う処理の詳細については後にフローチャートを参照しながら説明する。このCPU10にはタイマ10aが接続されている。このタイマ10aは一定時間間隔でタイマ割込信号を発生し、CPU10に供給する。このタイマ割込信号は、テンポに従って自動伴奏を進めるために使用される。
【0034】
また、このCPU10には外部インタフェース回路10bが接続されている。外部インタフェース回路10bは、この自動伴奏装置と外部装置との間のデータの送受を制御する。この外部インタフェース回路10bとしては、外部に接続される機器の種類に応じて、例えばMIDIインタフェース回路、RS232Cインタフェース回路、SCSIインタフェース回路等の汎用インタフェース回路又は独自の規格を有する各種インタフェース回路を用いることができる。外部装置としては、例えば他の電子楽器、パーソナルコンピュータ、シーケンサ等を用いることができる。以下においては、外部インタフェース回路10bとしてMIDIインタフェース回路が用いられるものとする。
【0035】
この外部インタフェース回路10bは外部装置から送られてきたMIDIメッセージを受信し、CPU10に送る。CPU10は、このMIDIメッセージに基づいて発音/消音処理を行い、更には操作パネル15の設定状態を変更する。また、操作パネル15及び鍵盤装置16が操作されることによって発生されたデータはMIDIメッセージに変換され、外部インタフェース回路10bを介して外部装置に送られる。これにより、この自動伴奏装置の操作パネル15及び鍵盤装置16から外部装置を制御することができる。
【0036】
プログラムメモリ11は、例えばROMで構成されている。このプログラムメモリ11には、上述した制御プログラムの他に、CPU10が使用する種々の固定データが記憶されている。このプログラムメモリ11には、更に複数の音色(楽器音)の複数の音域に対応した複数の音色パラメータが記憶されている。1つの音色パラメータは、所定の楽器音の所定の音域の音を発生させるために使用される。各音色パラメータは、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数等で構成されている。
【0037】
なお、このプログラムメモリ11はRAMで構成できる。この場合、自動伴奏装置を動作させるに先立って、制御プログラム、固定データ、音色パラメータ等を、例えばフロッピーディスク、磁気ディスク、光ディスク、ROMカード、CD−ROM等といった記憶媒体からプログラムメモリ(RAM)にロードするように構成すればよい。
【0038】
ワークメモリ12はRAMで構成され、CPU10が各種処理を行う際に、種々のデータを一時記憶するために使用される。このワークメモリ12には、自動伴奏装置を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ等が定義されている。以下に本実施の形態1で使用される主要なレジスタ、カウンタ、フラグ等について説明する。
【0039】
(1)自動伴奏フラグ:本自動伴奏装置が自動伴奏モードにあるか通常演奏モードにあるかを記憶する。
(2)クロックカウンタ:タイマ割込に同期してインクリメントされる。
(3)ドラムパートアドレスレジスタ:ドラムパートの自動伴奏データの中の次に処理すべき音符データが置かれているアドレス(以下、「ドラムパート読出アドレス」という)を保持する。
(4)ベースパートアドレスレジスタ:ベースパートの自動伴奏データの中の次に処理すべき音符データが置かれているアドレス(以下、「ベースパート読出アドレス」という)を保持する。
(5)コードパートアドレスレジスタ:コードパートの自動伴奏データの中の次に処理すべき音符データが置かれているアドレス(以下、「コードパート読出アドレス」という)を保持する。
(6)読出タイミングカウンタ:テンポに応じた時間間隔(1ステップタイムに相当する時間)でインクリメントされる。ここで1ステップタイムとは、例えば1拍の1/24、1/48、1/96等といった時間をいい、自動伴奏装置で固有に決められる。この1ステップタイムの絶対時間はテンポによって決定される。この読出タイミングカウンタの内容が変化した場合に、発音タイミングになったかどうかを調べるタイミング(以下、「チェックタイミング」という)であると判断される。
(7)ステップタイムカウンタ:自動伴奏の進行を管理する。小節の先頭でゼロにクリアされ、以後1ステップタイム毎にインクリメントされる。
(8)リズム番号レジスタ:操作パネル15のリズム選択スイッチ152によって選択されたリズムのリズム番号を記憶する。
(9)マスター音量レジスタ:音量スイッチ151で指定されたマスター音量データを記憶する。
(10)ドラムパート音量レジスタ:ドラムパートの音量データを記憶する。
(11)ベースパート音量レジスタ:ベースパートの音量データを記憶する。
(12)コードパート音量レジスタ:コードパートの音量データを記憶する。
(13)パート音量制御アドレスレジスタ:パート音量制御データが記憶されているアドレスを記憶する。
(14)コード名レジスタ:コード検出処理により検出されたコード(コードルート及びコードタイプで成る)を記憶する。
(15)新パネルデータレジスタ:今回のスキャンで操作パネル15から得られたパネルデータを記憶する。
(16)旧パネルデータレジスタ:前回のスキャンで操作パネル15から得られたパネルデータを記憶する。
(17)新鍵盤データレジスタ:今回のスキャンで鍵盤装置16から得られた鍵盤データを記憶する。
(18)旧鍵盤データレジスタ:前回のスキャンで鍵盤装置16から得られた鍵盤データを記憶する。
【0040】
操作パネル15には、例えば図2に示すように、自動伴奏スイッチ150、音量スイッチ151、リズム選択スイッチ152、音色選択スイッチ153及び響効果選択スイッチ154が設けられている。また、メッセージを表示するためのLCDディスプレイ158、スイッチの設定状態を表示するLEDインジケータ159(図2では一部についてのみ符号を付してある)が設けられている。なお、図2には以下の説明で使用されるもののみを示している。
【0041】
上記各スイッチについて以下簡単に説明する。自動伴奏スイッチ150は、例えば押釦スイッチで構成され、ユーザが自動伴奏の開始又は停止を指示するために使用される。この自動伴奏スイッチ150の設定状態は、上述した自動伴奏フラグによって記憶される。自動伴奏フラグは、自動伴奏スイッチ150が押される度に反転する。即ち、自動伴奏停止中(自動伴奏フラグが「0」)に自動伴奏スイッチ150が押されると自動伴奏フラグが「1」にセットされると共に自動伴奏が開始される。一方、自動伴奏中(自動伴奏フラグが「1」)に自動伴奏スイッチ150が押されると自動伴奏フラグが「0」にクリアされると共に自動伴奏は停止される(詳細は後述する)。
【0042】
音量スイッチ151は、全体の音量を制御するためのマスターボリュームである。この自動伴奏装置では、最低音量から最大音量までが12段階に分けられており、その何れかが音量スイッチ151で指定される。音量スイッチ151は、アップスイッチ151aとダウンスイッチ151bとで成るアップダウンスイッチで構成されている。アップスイッチ151aは全体音量を大きくするために、ダウンスイッチ151bは音量を小さくするために各々使用される。この音量スイッチ151で指定されたデータは、マスター音量データとしてCPU10に送られる。
【0043】
リズム選択スイッチ152は、例えば複数の押釦スイッチで構成され、ユーザが複数のリズムの中から所望のリズムを選択するために使用される。自動伴奏の伴奏パターンは、このリズム選択スイッチ152で選択されたリズムにより決定される。このリズム選択スイッチ152で選択されたリズムのリズム番号はリズム番号レジスタに記憶される。
【0044】
音色選択スイッチ153は、メロディやソロフレーズの音色を指定するために使用される。音響効果選択スイッチ154は、例えばリバーブ、コーラス等といった音響効果を指定するために使用される。
【0045】
操作パネル15には、図示しないパネルインタフェース回路が含まれている。このパネルインタフェース回路は、CPU10からの指令に応じて操作パネル15上の各スイッチをスキャンする。そして、このスキャンにより得られた各スイッチの開閉状態を示す信号に基づいて、各スイッチをそれぞれ1ビットに対応させたパネルデータを作成する。各ビットは、例えば「1」でスイッチオン、「0」でスイッチオフ状態を表す。このパネルデータは、システムバス20を介してCPU10に送られる。このパネルデータは、操作パネル15上の各スイッチのオン又はオフイベントが発生したかどうかを判断するために使用される(詳細は後述する)。
【0046】
また、パネルインタフェース回路は、CPU10から送られてきた文字データを操作パネル15上のLCDディスプレイ158に送り、点灯制御データをLEDインジケータ159に送る。これにより、CPU10から送られてきた例えば文字データに従ったメッセージがLCDディスプレイ158に表示され、またLEDインジケータ159が点灯又は消灯される。
【0047】
鍵盤装置16は複数の鍵を有している。この鍵盤装置16は、通常演奏モードにおいては、押鍵によって発音を、離鍵によって消音をそれぞれ指示するために使用される。一方、自動伴奏モードにおいては、鍵盤装置16の鍵域は機能的に2つに分割される。鍵盤装置16の所定位置(以下、「スプリットポイント」という)より下位側をロワー鍵盤、上位側をアッパー鍵盤と呼ぶ。このスプリットポイントは固定的に決めてもよいし、変更できるように構成してもよい。ロワー鍵盤はユーザがコードを指定するために使用され、コード検出の対象となる。アッパー鍵盤は、上記通常演奏モードの場合と同様に、発音/消音を指示するために使用される。この鍵盤装置16としては、例えば、異なる押圧深さでそれぞれオンになる第1及び第2のキースイッチを各鍵に備えた2接点方式の鍵盤装置を用いることができる。
【0048】
上記鍵盤装置16には、図示しない鍵盤インタフェース回路が含まれている。鍵盤インタフェース回路は、CPU10からの指令に応じて鍵盤装置16の各キースイッチをスキャンする。そして、このスキャンにより得られた各キースイッチの開閉状態を示す信号に基づいて、鍵盤データを作成する。鍵盤データは、各鍵を1ビットに対応させたビット列で成り、各ビットは、例えば「1」で押鍵中、「0」で離鍵中であることを表す。この際、例えば第1及び第2のキースイッチの双方かオンになっている場合に押鍵中であることを表す「1」のデータを作成し、それ以外の場合は離鍵中であることを表す「0」のデータを作成するように構成できる。
【0049】
また、押鍵によって第1のキースイッチがオンになってから第2のキースイッチかオンになるまでの時間が計測され、この計測された時間に基づいてベロシティデータが作成される。これら鍵盤データ及びベロシティデータは、システムバス20を介してCPU10に送られる。CPU10は、鍵盤データに基づいて鍵盤イベントかあったかどうかを判断し、ベロシティデータに応じた強さで楽音を発生する(詳細は後述する)。
【0050】
自動伴奏データメモリ13は、例えばROMで構成されている。この自動伴奏データメモリ13には、図3に示すように、リズム毎に自動伴奏データが記憶されている。各リズムの自動伴奏データは、ドラムパート、ベースパート及びコードパートの各自動伴奏データで構成されている。
【0051】
各パートの自動伴奏データは、複数の音符データ(音符データ群)と、自動伴奏データの終わりを表すENDデータとで構成されている。各音符データは1音を発生するために使用される。また、自動伴奏データは、基本コードCによって所定のリズムパターンが形成されるように構成されている。この基本コードCは、発音に際し、コード検出されたコードの構成音に展開される。
【0052】
各音符データは、キーナンバ、ステップタイム、ゲートタイム及びベロシティと呼ばれる各1バイトのデータで構成されている。ENDデータは、キーナンバ及びステップタイムと呼ばれる各1バイトのデータで構成される。
【0053】
「キーナンバ」の最上位ビットは、当該データが音符データであるかENDデータであるかを識別するために使用される。この最上位ビットが音符データであることを表している場合は、以下の7ビットはキーナンバとして使用される。一方、最上位ビットがENDデータであることを表している場合は、以下の7ビットは使用されない。キーナンバは例えば鍵盤装置16の各鍵に付された番号に対応するものであり、音高を指定するために使用される。
【0054】
「ステップタイム」は発音開始のタイミング(時刻)を指定するために使用される。「ゲートタイム」は発音すべき音の長さ(音長)を指定するために使用される。「ベロシティ」は発音すべき音の強さを指定するために使用される。各パートの自動伴奏データは、このような音符データ及びENDデータがステップタイム順に並べられて構成されている。
【0055】
なお、この自動伴奏データメモリ13は、RAM、ROMカード、RAMカード、フロッピーディスク、CD−ROM等で構成できる。自動伴奏データメモリ13としてフロッピーディスク、CD−ROMを用いた場合は、これらに記憶された自動伴奏データを一且ワークメモリ12にロードし、ワークメモリ12内の自動伴奏データに基づき自動伴奏を行うように構成するのが好ましい。また、自動伴奏データメモリ13としてRAMを用いる場合は、本自動伴奏装置を動作させるに先立って、例えばフロッピーディスク、磁気ディスク、光ディスク、ROMカード、CD−ROM等といった記憶媒体に記憶された自動伴奏データを自動伴奏データメモリ(RAM)にロードするように構成すればよい。
【0056】
テーブルデータメモリ14には、図4に示すように、各リズムの各パート毎にパート音量データ及びパート音量制御データが記憶されている。パート音量データは0(最小)〜127(最大)の128段階で各パートの音量を指定する。このパート音量データは、各リズムの各パートが最適の音量構成となるように予め固定的に定められている。
【0057】
パート音量制御データは、上記パート音量データの変位量を指定するデータである。このパート音量制御データは、図5に示すように、ドラム、ベース及びコードの各パートについて、各々12個のデータv0〜v11で構成されている。12個のデータv0〜v11の各々は、12段階のマスター音量データの各々に対応する。
【0058】
図6は、パート音量データ、パート音量制御データ及びマスター音量データによって形成される音量特性図を説明するための図である。図6中の「実際の音量」で示された線は当該パートの音量特性を表し、パート音量データにパート音量制御データの各データv0〜v11を加算して得られる。換言すれば、パート音量制御データの各データv0〜v11は、「実際の音量」を示すデータからパート音量データを減算することによって得られる。従って、ユーザは、所望の音量特性を決定すれば、該音量特性に基づいてパート音量制御データを作成することができる。
【0059】
図6(A)は、低音域のパート、例えばベースパートの音量特性の一例を示す図である。この音量特性が形成されるようにデータv0〜v11の各値を作成すれば、音量スイッチ151で指定されたマスター音量値が小さい場合に低音の音量を相対的に大きくすることができる。従って、全体音量を小さくした場合に低音域の音量不足が発生するという問題は解消される。
【0060】
同様に、図6(B)は、高音域のパート、例えばコードパートの音量特性の一例を示す図である。この音量特性が形成されるようにデータv0〜v11の各値を作成すれば、音量スイッチ151で指定されたマスター音量値が大きい場合に高音の音量を相対的に小さくすることができる。従って、全体音量を大きくした場合に高音が目立って耳障りな音になるという問題は解消される。
【0061】
なお、図6に示した音量特性は例示であり、データv0〜v11の各値を適宜作成することにより、上記以外の任意の音量特性を実現できる。
【0062】
楽音信号生成装置17は複数の発音チャンネルを備えている。この楽音信号生成装置17は、詳細は図示しないが、波形メモリ、波形読出回路、エンベロープ生成回路、D/A変換器等により構成されている。波形メモリは例えばROMで構成され、各音色パラメータに対応する波形データを記憶している。波形データは、例えば楽器音に対応する楽音信号をパルスコード変調(PCM)することによって作成できる。波形読出回路は、この波形メモリから波形データを読み出す。エンベロープ生成回路は、この波形読出回路で読み出された波形データにエンベロープを付加するためのエンベロープ信号を生成する。
【0063】
CPU10は、鍵盤装置16の押鍵、外部インタフェース回路10bからのノートオンのMIDIメッセージの受信、又は自動伴奏データメモリ13からの音符データの読み出しがあると、楽音信号生成装置17の中の少なくとも1個の発音チャンネルを発音用に割り当てられ、この割り当てられた発音チャンネルに音色パラメータが供給される。この割り当てられた発音チャンネルは、音色パラメータを受け取ることにより楽音信号の生成を開始する。即ち、音色パラメータ中の波形アドレスで示される波形メモリの位置から、同じく音色パラメータ中の周波数データに応じた速度で波形データを順次読み出し、これに音色パラメータ中のフィルタ係数で指定されるフィルタリング処理を行い、更に、音色パラメータ中のエンベロープデータで指定されるエンベロープを付加し、以て楽音信号を生成する。
【0064】
この楽音信号生成装置17で生成された楽音信号は、例えば増幅器10、スピーカ19等で成るサウンドシステムに送られる。そして、該サウンドシステムで音響信号に変換されて放音される。
【0065】
次に、以上の構成において、図7〜図12に示したフローチャートを参照しながら、本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1の動作について説明する。なお、上記フローチャートに示された処理は、何れもCPU10によって行われる。
【0066】
(1−2)メイン処理
図7は自動伴奏装置のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理ルーチンは電源の投入又は図示しないリセットスイッチの押下により起動される。メイン処理では、先ず、初期化処理が行われる(ステップS10)。この初期化処理では、CPU10の内部のハードウェアが初期状態に設定されると共に、ワークメモリ12に定義されているレジスタ、カウンタ、フラグ等に初期値が設定される。また、この初期化処理では、楽音信号生成装置17に所定のデータが送られることにより、電源投入時に不要な音が発生されるのを防止するための処理が行われる。
【0067】
この初期化処理が終了すると、次いで、パネル処理が行われる(ステップS11)。このパネル処理においては、操作パネル15上の各種スイッチの操作に応じて、その操作されたスイッチの機能を実現するための処理が行われる。このパネル処理の詳細は後述する。
【0068】
次いで、鍵盤イベント処理が行われる(ステップS12)。この鍵盤イベント処理では、鍵盤装置16の操作に応じて発音/消音処理、コード検出処理等が行われる。この鍵盤イベント処理の詳細は後述する。
【0069】
次いで、自動伴奏処理が行われる(ステップS13)。この自動伴奏処理では、自動伴奏データに基づく発音処理が行われる。この自動伴奏処理の詳細についても後述する。
【0070】
次いで、「その他の処理」が行われる(ステップS14)。この「その他の処理」では、上述した以外の処理、例えばMIDI処理が行われる。このMIDI処理においては、外部インタフェース回路10bで受信されたMIDIメッセージに基づく各種処理、外部にMIDIメッセージを送信する処理等が行われる。その後シーケンスはステップS11に戻り、以下ステップS11〜S14の各処理が繰り返される。この繰り返し実行の過程で、操作パネル15及び鍵盤装置16が操作され、或いは外部インタフェース回路10bでMIDIメッセージが受信されると、それらに応じた処理が行われ、また自動伴奏データに基づく発音処理が行われる。これにより自動伴奏装置としての各種機能が実現されている。
【0071】
(1−3)タイマ割込処理
上記メイン処理と並行して、タイマ割込処理が行われる。タイマ割込処理は、タイマ10aから一定周期(例えば数ミリ秒)で発生される割込信号に応じて、上記メイン処理に割り込んで行われる。このタイマ割込処理を図8のフローチャートに示す。
【0072】
タイマ割込処理では、先ずクロックカウンタの内容がインクリメントされる(ステップS20)。次いで、クロックカウンタの内容が1ステップタイムに相当する値になったかどうかが調べられる(ステップS21)。そして、1ステップタイムに相当する値になったことが判断されると、読出タイミングカウンタの内容がインクリメントされ(ステップS22)、その後、シーケンスはメイン処理ルーチンの割り込まれた位置にリターンする。この読出タイミングカウンタの内容は、後述する自動伴奏処理において、チェックタイミングが到来したかどうかを判断するために使用される。なお、チェックタイミングは、図示及び詳細な説明は省略するが、ゲートタイムをデクリメントするかどうかを判断するためにも使用される。一方、上記ステップS21で1ステップタイムに相当する値になっていないことが判断されると、シーケンスはメイン処理ルーチンの割り込まれた位置にリターンする。従って、この場合は読出タイミングカウンタの内容はインクリメントされない。
【0073】
(1−4)パネル処理
パネル処理の詳細を、図9及び図10のフローチャートに示す。このパネル処理ルーチンは、メイン処理ルーチンから一定周期でコールされる。
【0074】
パネル処理では、先ず、スイッチイベントの有無が調べられる(ステップS30)。これは以下の手順で行われる。先ず、CPU10は、操作パネル15からパネルデータ(以下、「新パネルデータ」という)を読み込み、新パネルデータレジスタに格納する。次いで、この新パネルデータと、前回のパネル処理で読み込まれて既に旧パネルデータレジスタに記憶されているパネルデータ(以下、「旧パネルデータ」という)との排他的論理和をとってパネルイベントマップを作成する。このパネルイベントマップの全ビットがゼロであればスイッチイベントは発生しなかったものと判断され、そうでなければスイッチイベントが発生したものと判断される。
【0075】
このステップS30でスイッチイベントがないことが判断されると、シーケンスはこのパネル処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。一方、スイッチイベントがあることが判断されると、次いで、自動伴奏スイッチ150のオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS31)。これは、パネルイベントマップ中の自動伴奏スイッチ150に対応するビットが「1」であり、且つ新パネルデータ中の自動伴奏スイッチ150に対応するビットが「1」であるかどうかを調べることにより行われる。ここで、自動伴奏スイッチ150のオンイベントがないことが判断されると、シーケンスはステップS36へ分岐する。
【0076】
上記ステップS31で、自動伴奏スイッチ150のオンイベントがあることが判断されると、次いで、自動伴奏モードであるかどうかが調べられる(ステップS32)。これは、自動伴奏フラグを調べることにより行われる。自動伴奏モードであるかどうかの判断は、以下においても同じ方法で行われる。そして、自動伴奏モードであることが判断されると、自動伴奏フラグが「0」にクリアされ(ステップS33)、その後シーケンスはステップS36に進む。一方、自動伴奏モードでないことが判断されると自動伴奏フラグが「1」にセットされる(ステップS34)。次いで、リズム番号レジスタにセットされているリズム番号に対応するドラム、ベース及びコードの各パートの自動伴奏データの先頭アドレスが、各々ドラムパートアドレスレジスタ、ベースパートアドレスレジスタ及びコードパートアドレスレジスタにセットされる(ステップS35)。その後シーケンスはステップS36に分岐する。
【0077】
上記ステップS32、S33及びS34の処理により、自動伴奏スイッチ150が押される度に自動伴奏モードと通常演奏モードとが交互に反転されるトグル機能が実現されている。また、上記ステップS35の処理により、小節の先頭から自動伴奏が開始されることになる。
【0078】
ステップS36では、リズム選択スイッチ152の中の何れかのスイッチのオンイベントがあるかどうかが調べられる。これは、パネルイベントマップ中のリズム選択スイッチ152の中の何れかのスイッチに対応するビットが「1」であり、且つ新パネルデータ中の当該スイッチに対応するビットが「1」であるかどうかを順次調べることにより行われる。
【0079】
このステップS36で、リズム選択スイッチ152の中の何れかのスイッチのオンイベントがあることが判断されると、そのスイッチに対応するリズム番号が、リズム番号レジスタにセットされる(ステップS37)。次いで、リズム番号レジスタにセットされているリズム番号に対応するドラムパートのパート音量データがテーブルデータメモリ14から読み出される(ステップS38)。次いで、リズム番号レジスタにセットされているリズム番号に対応するドラムパートのパート音量制御データの中から、音量スイッチ151で指定されている音量に対応するデータvi(i=0〜11)がテーブルデータメモリ14から読み出される(ステップS39)。この読み出しに使用されるアドレスは、後述するステップS45で算出され、パート音量制御アドレスレジスタに格納されている。そして、パート音量データとパート音量制御データとが加算される(ステップS40)。この加算結果は、ドラムパート音量レジスタに格納される。次いで、全パートのパート音量データの算出が完了したかどうかが調べられる(ステップS41)。
【0080】
ここで、全パートのパート音量データの算出が完了していないことが判断されると、ステップS38に戻り、次にベースパートについて同様の処理が行われる。そして、上記処理で算出されたベースパートの音量データはベースパート音量レジスタに格納される。次いで、コードパートについて同様の処理が行われ、算出されたコードパートの音量データはコードパート音量レジスタに格納される。上記ステップS41で全パートのパート音量データの算出が完了したことが判断されると、シーケンスはステップS42に進む。なお、上記ステップS36でリズム選択スイッチ152のイベントがないことが判断されると、ステップS37〜S41の各処理はスキップされる。
【0081】
上記ステップS38〜S41の処理で算出されて、ドラムパート音量レジスタ、ベースパート音量レジスタ及びコードパート音量レジスタに格納された各パートの音量データは、後述する自動伴奏処理における発音処理(ステップS70)で参照され、実際に発音されるパート音量を決定する。なお、この実施の形態1では、ドラム、ベース及びコードの全パートについて、各パートの音量を変更するように構成しているが、一部のパートについてのみパートの音量を変更するように構成してもよい。
【0082】
次に、ステップS42では、アップスイッチ151aのオンイベントがあるかどうかが調べられる。これは、パネルイベントマップ中のアップスイッチ151aに対応するビットが「1」であり、且つ新パネルデータ中のアップスイッチ151aに対応するビットが「1」であるかどうかを調べることにより行われる。ここでオンイベントがあることが判断されると、次いで、マスター音量レジスタの内容が「11」であるかどうかが調べられる(ステップS43)。ここで、「11」でないことが判断されると、マスター音量レジスタの内容がインクリメントされる(ステップS44)。これにより音量スイッチ151によって音量を大きくする機能が実現されている。次いで、パート音量制御データの読出アドレスが算出され、パート音量制御アドレスレジスタに格納される(ステップS45)。この読出アドレスは、音量スイッチ151で指定された音量に応じたパート音量制御データ中のデータv0〜v11が格納されている位置を指定する。その後、シーケンスはステップS49に進む。
【0083】
上記ステップS43で、マスター音量レジスタの内容が「11」であることが判断されると、ステップS44及びS45の処理はスキップされる。これにより、音量スイッチ151で最大音量を指定した場合は、それ以上アップスイッチ151aを押しても音量は変化しない機能が実現されている。
【0084】
上記ステップS42でアップスイッチ151aのイベントでないことが判断されると、次いで、ダウンスイッチ151bのオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS46)。これは、パネルイベントマップ中のダウンスイッチ151bに対応するビットが「1」であり、且つ新パネルデータ中のダウンスイッチ151bに対応するビットが「1」であるかどうかを調べることにより行われる。ここでオンイベントがあることが判断されると、次いで、マスター音量レジスタの内容が「0」であるかどうかが調べられる(ステップS47)。ここで、「0」でないことが判断されると、次いで、マスター音量レジスタの内容がデクリメントされる(ステップS48)。これにより音量スイッチ151によって音量を小さくする機能が実現されている。その後、シーケンスはステップS45に分岐する。
【0085】
上記ステップS47で、マスター音量レジスタの内容が「0」であることが判断されると、ステップS48及びS45の処理はスキップされる。これにより、音量スイッチ151で最小音量を指定した場合は、それ以上ダウンスイッチ151bを押しても音量は変化しない機能が実現されている。
【0086】
ステップS49では、「その他のスイッチ処理」が行われる。この「その他のスイッチ処理」では、例えば音色選択スイッチ153のイベントがあることが判断されると、現在設定されている音色が、音色選択スイッチ153の中のイベントが発生したスイッチに対応する音色に変更される。このように、パネル処理においては、操作パネル15上の各スイッチに割り当てられている機能を実現するための処理が実行される。そして、最後に、新パネルデータが旧パネルデータレジスタに移動され(図示しない)、パネル処理は終了する。
【0087】
(1−5)鍵盤イベント処理
鍵盤イベント処理の詳細を、図11のフローチャートに示す。この鍵盤イベント処理ルーチンは、メイン処理ルーチンから一定周期でコールされる。
【0088】
鍵盤イベント処理では、先ず、鍵盤イベントの有無が調べられる(ステップS50)。これは以下の手順で行われる。先ず、CPU10は、鍵盤装置16から鍵盤データ(以下、「新鍵盤データ」という)を読み込み、新鍵盤データレジスタに格納する。次いで、この新鍵盤データと、前回の鍵盤イベント処理で取り込まれて既に旧鍵盤データレジスタに記憶されている鍵盤データ(以下、「旧鍵盤データ」という)との排他的論理和をとって鍵盤イベントマップを作成する。そして、このイベントマップ中に「1」であるビットが存在するかどうかを調べ、存在すればそのビットに対応する鍵のイベントが発生したと判断され、存在しなければ鍵盤イベントは発生しなかったものと判断される。
【0089】
このステップS50で、鍵盤イベントがないことが判断されると、シーケンスはこの鍵盤イベント処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。一方、鍵盤イベントがあることが判断されると、次いで、自動伴奏モードであるかどうかが調べられる(ステップS51)。そして、自動伴奏モードでないことが判断されると、通常の発音/消音処理が行われ(ステップS52)、その後シーケンスはこの鍵盤イベント処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。この通常の発音/消音処理では、先ず鍵盤イベントは押鍵イベントであるか離鍵イベントであるかが調べられる。これは、鍵盤イベントマップ中の「1」になっているビットに対応する新鍵盤データ中のビットを調べることにより行われる。そして、新鍵盤データ中の該ビットが「1」であれば押鍵イベントがあったものと判断されて発音処理が行われる。一方、「0」であれば離鍵イベントがあったものと判断されて消音処理が行われる。
【0090】
発音処理では、鍵盤イベントマップ中の「1」になっているビットに対応する鍵のキーナンバが算出されると共に、鍵盤インタフェース回路から当該鍵に対応するベロシティデータが読み込まれる。そして、このキーナンバに対応する音色パラメータがプログラムメモリ11から読み出され、ベロシティデータと一緒に楽音信号生成装置17に送られる。これにより、押された鍵に応じた音高であって押鍵に応じた強さの音が発生される。
【0091】
消音処理では、鍵盤イベントマップ中の「1」になっているビットに対応する鍵のキーナンバが算出される。そして、このキーナンバに対応する発音チャンネルが検索され、検索された発音チャンネルに高速で減衰するエンベロープデータが送られる。これにより、離された鍵に対応する音が消音される。
【0092】
上記ステップS51で自動伴奏モードであることが判断されると、次いで、その鍵盤イベントはロワー鍵盤に属する鍵のイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS53)。これは、鍵盤イベントマップ中で「1」になっているビットに対応する鍵のキーナンバを算出し、この算出されたキーナンバがスプリットポイントを表すデータより小さいかどうかを調べることにより行われる。そして、ロワー鍵盤に属する鍵のイベントがない、つまりアッパー鍵盤に属する鍵のイベントがあることが判断されるとステップS52へ分岐し、通常の発音/消音処理が行われる。これにより、自動伴奏と同時に、アッパー鍵盤を用いて例えばメロディやソロフレーズの演奏を行うことができるようになっている。
【0093】
上記ステップS53でロワー鍵盤に属する鍵のイベントがあることが判断されると、コード検出処理が行われる(ステップS54)。このコード検出処理では、ロワー鍵盤の押された鍵に応じて、コードルート及びコードタイプが検出される。このコード検出方法としては周知の種々の方法を用いることができる。ここで検出されたコードルート及びコードタイプはコード名レジスタに記憶され、後述する自動伴奏処理においてコード展開を行う時に使用される。以上の処理が終了すると、シーケンスはこの鍵盤イベント処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。
【0094】
(1−6)自動伴奏処理
自動伴奏処理の詳細を図12のフローチャートに示す。この自動伴奏処理ルーチンは、メイン処理ルーチンから一定周期でコールされる。
【0095】
自動伴奏処理では、先ず、自動伴奏モードであるかどうかが調べられる(ステップS60)。そして、自動伴奏モードでないことが判断されると、シーケンスはこの自動伴奏処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。即ち、自動伴奏処理ルーチンはメイン処理ルーチンから一定周期でコールされるが、自動伴奏モードでなければ直ちにメイン処理ルーチンに戻るという処理により、自動伴奏の停止機能が実現されている。
【0096】
一方、自動伴奏モードであることが判断されると、チェックタイミングであるかどうかが調べられる(ステップS61)。これは、読出タイミングカウンタの内容が、前回の自動伴奏処理で調べた値から変化したかどうかを調べることにより行われる。ここで、チェックタイミングでないことが判断されると、未だ前回の自動伴奏処理から1ステップタイムが経過していないことが認識され、シーケンスはこの自動伴奏処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。
【0097】
上記ステップS61で、チェックタイミングであることが判断されると、以下、ドラム、ベース及びコードの順番で、これら各パートに対する発音処理が開始される。以下においては、現在処理中のパートを「現パート」という。この発音処理では、先ず現パートとしてドラムパートが選択される。そして、ドラムパートアドレスレジスタに保持されているドラムパート読出アドレスで指定される音符データ又はENDデータ中のステップタイムSTEPとステップタイムカウンタの内容COUNTとが比較される(ステップS62)。ここで、これらが一致しないことが判断されると、該ドラムパート読出アドレスで指定される音符データ又はENDデータは未だ実行タイミングに至っていないものと認識され、全パートの処理が完了したかどうかが調べられる(ステップS63)。ここで全パートの処理が完了したことが判断されるとステップタイムカウンタの内容COUNTがインクリメントされ(ステップS65)、その後シーケンスはこの自動伴奏処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。これにより、1ステップタイム毎にステップタイムカウンタの内容かインクリメントされる機能が実現されている。
【0098】
一方、上記ステップS63で全パートの処理が完了していないことが判断されると現パート変更処理が行われる(ステップS64)。即ち、現パートがドラムパートである場合はベースパートが、ベースパートである場合はコードパートが各々現パートとして選択される。その後、ステップS62に分岐し、上記と同様の処理が行われる。
【0099】
上記ステップS62で、ステップタイムSTEPとステップタイムカウンタの内容COUNTとが一致したことが判断されると、当該ステップタイムSTEPが含まれる音符データ又はENDデータは実行タイミングに至ったものと判断され、その音符データ又はENDデータが、自動伴奏データメモリ13から読み出される(ステップS66)。そして、そのデータはENDデータであるかどうかが調べられる(ステップS67)。これは、そのデータの第1バイト目の最上位ビットを調べることにより行われる。ここで、ENDデータであることが判断されると、自動伴奏データの最後に至ったことが認識され、現パートに対応する自動伴奏データの先頭アドレスが該現パートに対応するアドレスレジスタにセットされる(ステップS68)。これにより、自動伴奏を繰り返して行う機能が実現されている。その後、シーケンスはステップS62に分岐し、同一ステップタイムを有する他の音符データの処理に移る。
【0100】
上記ステップS67でENDデータでないことが判断されると、当該データは音符データであることが認識され、コード展開処理が行われる(ステップS69)。コード展開処理では、基本コードCのコード構成音で自動伴奏データメモリ13に記憶されている音符データが、コード名レジスタに格納されているコードルート及びコードタイプに応じたコード構成音に変更される。例えば、コードEmが検出されている場合は、音名「ミ」及び「ソ」は元のままであるが、音名「ド」は「シ」に変更される。
【0101】
次いで、発音処理が行われる(ステップS70)。発音処理では、コード展開によって得られた音符データ中のキーナンバに対応する音色パラメータがプログラムメモリ11から読み出され、楽音信号生成装置17に送られる。また、該音符データ中のベロシティデータと、現パートの音量データ(ドラムパート音量レジスタ、ベースパート音量レジスタ又はコードパート音量レジスタの内容)とが乗算され、この乗算結果が新しいベロシティデータとして楽音信号生成装置17に送られる。これにより、音符データに応じた音が新しいベロシティデータで指定された強さでスピーカ19から発生される。
【0102】
ここで、ドラムパート音量レジスタ、ベースパート音量レジスタ及びコードパート音量レジスタの内容は、音量スイッチ151が操作された際に、所定の音量特性が形成されるように加工されたデータであるので、各パートの音はこの音量特性に従った音量で発音される。これにより、各パートの音を好ましい音量バランスで発生できるようになっている。
【0103】
次いで、現パートの読出アドレスに「4」が加えられる(ステップS69)。その後ステップS62に戻り、同様の処理が繰り返される。以上の処理により、各パートの同一ステップタイムSTEPを有する全ての音符データに基づく音が発生される。
【0104】
以上説明した実施の形態1では、一例として、最低音量から最大音量を12段階に分け、その何れかを音量スイッチ151で設定するように構成したが、12段階に限定されることなく任意の段階に分けるように構成できる。また、音量スイッチ151をアップダウンスイッチで構成したが、アップダウンスイッチやジョグシャトルといったデータ入力装置、ロータリ式のボリューム、スライド式のボリューム等を用いることができる。
【0105】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る音量制御装置は、1つの演奏パートが複数の音色で形成される楽音を発生する場合に、各音色の音量バランスを音量スイッチ151の設定値に応じて制御する。以下においては、上記1つの演奏パートとしてドラムパートを例にとって説明する。また、このドラムパートは、バスドラム、スネアドラム及びシンバルの各音色で形成される楽音(ドラム音)を発生するものとする。なお、本音量制御装置は、上記1つの演奏パートとしてドラムパート以外のパートを適用できることは勿論である。
【0106】
(2−1)ハードウェア構成
本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2の構成は、上記実施の形態1で説明した自動伴奏装置の構成(図1参照)と大部分において同じであるので、以下においては、相異部分を中心に説明する。
【0107】
この実施の形態2では、音色パラメータは、プログラムメモリ11に格納されるのではなく、テーブルデータメモリ14に格納されている。即ち、テーブルデータメモリ14には、図13に示すように、各リズムの各パート毎に音色パラメータ及び音色制御パラメータが記憶されており、更にドラムパートについては、ドラム音を形成する音色毎に音色パラメータ及び音色制御パラメータが記憶されている。
【0108】
ここで、音色パラメータは、上記実施の形態1で説明したように、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ係数等で構成されている。また、音色制御パラメータは、上記音色パラメータの変位量を指定するデータで構成されている。この実施の形態2では、上記音色パラメータに含まれるエンベロープデータが音量スイッチ151の操作に応じて変更されるものとする。従って、音色制御パラメータは、このエンベロープデータの変位量を指定するデータで構成される。
【0109】
音色制御パラメータは、バスドラム、スネアドラム及びシンバルの各音色について、上記実施の形態1と同様(図5参照)に、各々12個のデータv0〜v11で構成されている。実施の形態1で説明した図6の音量特性図において、「パート音量データ」を「音色パラメータ中のエンベロープデータ」、「パート音量制御データ」を「音色制御パラメータ」と各々読み替えれば、図6中の「実際の音量」で示された線は所定の音色の音量特性を表し、音色パラメータに音色制御パラメータの各データv0〜v11を加算して得られる。換言すれば、音色制御パラメータの各データv0〜v11は、「実際の音量」を示すデータから音色パラメータを減算することによって得られる。従って、ユーザは、所望の音量特性を決定すれば、該音量特性に基づいて音色制御パラメータを作成することができる。
【0110】
この実施の形態2においては、図6(A)は、低音域の音色、例えばバスドラム音色の音量特性の一例を示す。この音量特性が形成されるようにデータv0〜v11の各値を作成すれば、音量スイッチ151で指定されたマスター音量値が小さい場合にバスドラムの音量を相対的に大きくすることができる。従って、全体音量を小さくした場合にバスドラムの音量不足が発生するという問題は解消される。
【0111】
同様に、図6(B)は、高音域の音色、例えばシンバルの音色の音量特性の一例を示す図である。この音量特性が形成されるようにデータv0〜v11の各値を決定すれば、音量スイッチ151で指定されたマスター音量値が大きい場合にシンバルの音量を相対的に小さくすることができる。従って、全体音量を大きくした場合に高音が目立って耳障りな音になるという問題を解消できる。
【0112】
なお、図6に示した音量特性は例示であり、データv0〜v11の各値を適宜決定することにより、上記以外の任意の音量特性を実現できることは、上記実施の形態1の場合と同じである。
【0113】
また、ワークメモリ12には、上述した実施の形態1で使用されるものの他、下記のレジスタ、カウンタ、フラグ等が定義されている。
【0114】
(1)音色制御アドレスレジスタ:音色制御パラメータの読出アドレスを記憶する。
(2)バスドラム音色アドレスレジスタ:バスドラム音色の自動伴奏データ内の現在処理中である音符データが置かれているアドレス(以下、「バスドラム音色読出アドレス」という)を保持する。
(3)スネアドラム音色アドレスレジスタ:スネアドラム音色の自動伴奏データ内の現在処理中である音符データが置かれているアドレス(以下、「スネアドラム音色読出アドレス」という)を保持する。
(4)シンバル音色アドレスレジスタ:シンバル音色の自動伴奏データ内の現在処理中である音符データが置かれているアドレス(以下、「シンバル音色読出アドレス」という)を保持する。
(5)バスドラム音色レジスタ:バスドラム音色の音色パラメータを記憶する。
(6)スネアドラム音色レジスタ:スネアドラム音色の音色パラメータを記憶する。
(7)シンバル音色レジスタ:シンバル音色の音色パラメータを記憶する。
【0115】
自動伴奏データメモリ13は、図14に示すように、リズム毎に自動伴奏データが記憶されている。各リズムの自動伴奏データは、ドラムパート、ベースパート及びコードパートの各自動伴奏データで構成されており、ドラムパートは更にバスドラム音色、スネアドラム音色及びシンバル音色の自動伴奏データで構成されている。
【0116】
次に、以上の構成において、図15〜図17に示したフローチャートを参照しながら、本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2の動作について説明する。なお、上記フローチャートに示された処理は、何れもCPU10によって行われる。
【0117】
(2−2)メイン処理
本発明の実施の形態2に係る自動伴奏装置のメイン処理ルーチンは、図7のフローチャートに示した実施の形態1で使用したものと同じである。
【0118】
(2−3)タイマ割込処理
本発明の実施の形態2に係る自動伴奏装置のタイマ割込処理ルーチンは、図8のフローチャートに示した実施の形態1で使用したものと同じである。
【0119】
(2−4)パネル処理
パネル処理の詳細を、図15及び図16のフローチャートに示す。このパネル処理は、実施の形態1で使用したパネル処理(図9及び図10)のステップS38〜S41及びS84の各処理が、ステップS80〜S83及びS84の各処理に置き換えられている。以下においては、実施の形態1と同一部分には同一符号を付して説明は省略又は簡略化し、相違する部分を中心に説明する。
【0120】
図15において、ステップS36で、リズム選択スイッチ152の中の何れかのスイッチのオンイベントがあることが判断されると、そのスイッチに対応するリズム番号が、リズム番号レジスタにセットされる(ステップS37)。次いで、リズム番号レジスタにセットされているリズム番号に対応するドラムパートの中のバスドラム用の音色パラメータがテーブルデータメモリ14から読み出される(ステップS80)。次いで、リズム番号レジスタにセットされているリズム番号に対応するドラムパートの中のバスドラム用の音色制御パラメータの中から、音量スイッチ151で指定された音量に対応するデータviがテーブルデータメモリ14から読み出される(ステップS81)。この際に使用される読出アドレスは、後述するステップS84で算出され、音色制御アドレスレジスタに格納されている。そして、これら音色パラメータ及び音色制御パラメータが加算される(ステップS82)。この加算結果は新たな音色パラメータとして、バスドラム音色レジスタに格納される。次いで、全音色について新たな音色パラメータの算出が完了したかどうかが調べられる(ステップS83)。
【0121】
そして、完了していないことが判断されると、ステップS80に戻り、次にスネアドラム音色について同様の処理が行われる。そして、算出されたスネアドラム音色の音色パラメータはスネアドラム音色レジスタに格納される。次いで、シンバル音色について同様の処理が行われる。そして、算出されたシンバル音色の音色パラメータはシンバル音色レジスタに格納される。そして、上記ステップS83で全音色について新たな音色パラメータの算出が完了したことが判断されると、シーケンスはステップS42に進む。上記ステップS36でリズム選択スイッチ152のイベントがないことが判断されると、ステップS80〜S83はスキップされる。
【0122】
このようにして算出され、バスドラム音色レジスタ、スネアドラム音色レジスタ及びシンバル音色レジスタに格納された各音色の新たな音色パラメータが実際の発音に使用されることになる。なお、この実施の形態2では、バスドラム、スネアドラム及びシンバルの全音色について、各音色の音色パラメータを変更するように構成したが、一部の音色についてのみ音色パラメータを変更するように構成してもよい。
【0123】
また、ステップS84では、音色制御パラメータの読出アドレスが算出され、音色制御アドレスレジスタに格納される。この音色制御パラメータの読出アドレスは、音量スイッチ151で指定された音量に応じた音色制御パラメータ中のデータv0〜v11が格納されている位置を指定する。その後、シーケンスはステップS49に進む。
【0124】
(2−5)鍵盤イベント処理
本発明の実施の形態2に係る自動伴奏装置の鍵盤イベント処理ルーチンは、図11のフローチャートに示した実施の形態1で使用したものと同じである。
【0125】
(2−6)自動伴奏処理
自動伴奏処理の詳細を、図17のフローチャートに示す。この自動伴奏処理は、実施の形態1で使用した自動伴奏処理(図12参照)のステップS63、S64、S68音色S71の処理が、各々ステップS90、S91、S92及びS93の処理に置き換えられている。以下においては、実施の形態1と同一部分には同一符号を付して説明は省略又は簡略化し、相違する部分を中心に説明する。なお、図17には、説明を簡単にするために、ドラムパートに対する処理のみが示されている。全パートに対する処理は、図17の各処理を実施の形態1に示したと同様に変更することにより容易に実現できる。
【0126】
ステップS60及びS61の処理は、実施の形態1の処理と同じである。ステップS61においてチェックタイミングであることが判断されると、以下、バスドラム、スネアドラム及びシンバルの順番で、これら各音色に対する発音処理が開始される。以下においては、現在処理中の音色を「現音色」という。この発音処理では、先ず現音色としてバスドラムが選択される。そして、バスドラム音色アドレスレジスタに保持されているバスドラム音色読出アドレスで指定される音符データ又はENDデータ中のステップタイムSTEPとステップタイムカウンタの内容COUNTとが比較される(ステップS62)。ここで、これらが一致しないことが判断されると、該バスドラム音色読出アドレスで指定される音符データ又はENDデータは未だ実行タイミングに至っていないものと認識され、全音色の処理が完了したかどうかが調べられる(ステップS90)。ここで全音色の処理が完了したことが判断されるとステップタイムカウンタの内容COUNTがインクリメントされ(ステップS65)、その後シーケンスはこの自動伴奏処理ルーチンからメイン処理ルーチンにリターンする。これにより、1ステップタイム毎にステップタイムカウンタの内容かインクリメントされる機能が実現されている。
【0127】
一方、上記ステップS90で全音色の処理が完了していないことが判断されると現音色変更処理が行われる(ステップS91)。即ち、現音色がバスドラム音色である場合はスネアドラム音色が、スネアドラム音色である場合はシンバル音色が各々現音色として選択される。その後、ステップS62に分岐し、上記と同様の処理が行われる。
【0128】
上記ステップS62で、ステップタイムSTEPとステップタイムカウンタの内容COUNTとが一致したことが判断されると、当該ステップタイムSTEPが含まれる音符データ又はENDデータは実行タイミングに至ったものと判断され、その音符データ又はENDデータが、自動伴奏データメモリ13から読み出される(ステップS66)。そして、そのデータはENDデータであるかどうかが調べられる(ステップS67)。ここで、ENDデータであることが判断されると、自動伴奏データの最後に至ったことが認識され、現音色に対応する自動伴奏データの先頭の読出アドレスが該現音色に対応するアドレスレジスタにセットされる(ステップS92)。これにより、自動伴奏を繰り返して行う機能が実現されている。その後、シーケンスはステップS62に分岐し、同一ステップタイムを有する他の音符データの処理に移る。
【0129】
上記ステップS67でENDデータでないことが判断されると、当該データは音符データであることが認識され、コード展開処理が行われる(ステップS69)。次いで、発音処理が行われる(ステップS70)。発音処理では、コード展開によって得られた音符データ中のキーナンバに対応する音色パラメータがプログラムメモリ11から読み出され、楽音信号生成装置17に送られる。また、該音符データ中のベロシティデータと、現音色の音色パラメータ(バスドラム音色レジスタ、スネアドラム音色レジスタ又はシンバル音色レジスタの内容)とが乗算され、この乗算結果が新しいベロシティデータとして楽音信号生成装置17に送られる。これにより、音符データに応じた音が新しいベロシティデータで指定された強さでスピーカ19から発生される。
【0130】
ここで、バスドラム音色レジスタ、スネアドラム音色レジスタ及びシンバル音色レジスタの内容は、音量スイッチ151が操作された際に、所定の音量特性が形成されるように加工されたデータであるので、各音色の音はこの音量特性に従った音量で発音される。これにより、各音色の音を好ましい音量バランスで発生できるようになっている。
【0131】
次いで、現音色の読出アドレスに「4」が加えられる(ステップS93)。その後ステップS62に戻り、同様の処理が繰り返される。以上の処理により、各音色の同一ステップタイムSTEPを有する全ての音符データに基づく音が発生される。
【0132】
なお、この実施の形態2では、音色パラメータに含まれるエンベロープデータに音色制御データを加減算することにより新たなエンベロープデータを算出し、この算出された新たなエンベロープデータに従って音量を制御するように構成したが、音色パラメータに含まれる他のデータ、例えばフィルタ係数を音色制御データと演算することにより新たなフィルタ係数を算出し、この算出された新たなフィルタ係数に従って音色を制御するように構成してもよい。この構成によれば、全体音量に応じて異なった音色の楽音を発生することができる。
【0133】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、製造コストが小さく且つコンパクトな外形であるにも拘わらず、所望の音量特性を得ることのできる音量制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1及び2の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1及び2で使用される操作パネルの一例を示す図である。
【図3】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用される自動伴奏データメモリの構成を示す図である。
【図4】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用されるテーブルデータメモリの構成を示す図である。
【図5】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用されるパート音量データの構成を示す図である。
【図6】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1における音量特性を示す図である。
【図7】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1及び2で共通に使用されるメイン処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1及び2で共通に使用されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用されるパネル処理(その1)を示すフローチャートである。
【図10】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用されるパネル処理(その2)を示すフローチャートである。
【図11】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1及び2で共通に使用される鍵盤イベント処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態1で使用される自動伴奏処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2で使用されるテーブルデータメモリの構成を示す図である。
【図14】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2で使用される自動伴奏データメモリの構成を示す図である。
【図15】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2で使用されるパネル処理(その1)を示すフローチャートである。
【図16】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2で使用されるパネル処理(その2)を示すフローチャートである。
【図17】本発明の音量制御装置が適用された自動伴奏装置の実施の形態2で使用される自動伴奏処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU
10a タイマ
10b 外部インタフェース回路
11 プログラムメモリ
12 ワークメモリ
13 自動伴奏データメモリ
14 テーブルデータメモリ
15 操作パネル
16 鍵盤装置
17 楽音信号生成装置
18 増幅器
19 スピーカシステム
20 システムバス
150 自動伴奏スイッチ
151 音量スイッチ
152 リズム選択スイッチ
153 音色選択スイッチ
154 音響効果選択スイッチ
158 LCDディスプレイ
159 LEDインジケータ
Claims (6)
- 複数の演奏パートで成る楽音の音量を制御する音量制御装置であって、
全体音量を指定するためのマスターボリュームと、
各演奏パートの音量を決定するためのパート音量データを各演奏パート毎に記憶するパート音量データ記憶手段と、
各演奏パートのパート音量データの変位量を決定するパート音量制御データを、該マスターボリュームで指定される複数の音量の各々に対応させて記憶するパート音量制御データ記憶手段と、
該パート音量データ記憶手段から読み出された所定の演奏パートのパート音量データと、該パート音量制御データ記憶手段から読み出された該所定の演奏パートのパート音量制御データであって、該マスターボリュームで指定された音量に対応するパート音量制御データとを演算し、該演算により得られた音量データに従って該所定の演奏パートの音量を制御する制御手段、
とを備えた音量制御装置。 - 前記パート音量制御データ記憶手段に記憶されるパート音量制御データは、前記マスターボリュームによって小さな全体音量が指定された場合に、前記複数の演奏パートの中の低音域を司る演奏パートの音量を他の演奏パートの音量に比べて大きくするためのデータで成る請求項1に記載の音量制御装置。
- 前記パート音量制御データ記憶手段に記憶されるパート音量制御データは、前記マスターボリュームによって大きな全体音量が指定された場合に、前記複数の演奏パートの中の高音域を司る演奏パートの音量を他の演奏パートの音量に比べて小さくするためのデータで成る請求項1に記載の音量制御装置。
- 複数の音色で形成される楽音の音量を制御する音量制御装置であって、
全体音量を指定するためのマスターボリュームと、
各音色の音量を決定するための音色パラメータを各音色毎に記憶する音色パラメータ記憶手段と、
各音色の音色パラメータの変位量を決定する音色制御パラメータを、該マスターボリュームで指定される複数の音量の各々に対応させて記憶する音色制御パラメータ記憶手段と、
該音色パラメータ記憶手段から読み出された所定の音色の音色パラメータと、該音色制御パラメータ記憶手段から読み出された該所定の音色の音色制御パラメータであって、該マスターボリュームで指定された音量に対応する音色制御パラメータとを演算し、該演算により得られた音色パラメータに従って該所定の音色の音量を制御する制御手段、
とを備えた音量制御装置。 - 前記音色制御パラメータ記憶手段に記憶される音色制御パラメータは、前記マスターボリュームによって小さな全体音量が指定された場合に、前記複数の音色の中の低音域を司る音色の音量を他の音色の音量に比べて大きくするためのデータで成る請求項4に記載の音量制御装置。
- 前記音色制御パラメータ記憶手段に記憶される音色制御パラメータは、前記マスターボリュームによって大きな全体音量が指定された場合に、前記複数の音色の中の高音域を司る音色の音量を他の音色の音量に比べて小さくするためのデータで成る請求項4に記載の音量制御装置。
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