JPH08248580A - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法Info
- Publication number
- JPH08248580A JPH08248580A JP5383895A JP5383895A JPH08248580A JP H08248580 A JPH08248580 A JP H08248580A JP 5383895 A JP5383895 A JP 5383895A JP 5383895 A JP5383895 A JP 5383895A JP H08248580 A JPH08248580 A JP H08248580A
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- Japan
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- group
- silver halide
- chemical formula
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ハロゲン化銀写真感光材料及びそれを用いた硬
調ネガ画像形成方法に関するものであり、処理安定性の
良好な製版用ハロゲン化銀感材を提供する。 【構成】本発明の化1、化2、化3の硬調化促進剤の存
在下、露光されたハロゲン化銀写真感光材料を現像処理
することを特徴とするハロゲン化銀写真材料及びその処
理方法。 【化1】 【化2】 【化3】
調ネガ画像形成方法に関するものであり、処理安定性の
良好な製版用ハロゲン化銀感材を提供する。 【構成】本発明の化1、化2、化3の硬調化促進剤の存
在下、露光されたハロゲン化銀写真感光材料を現像処理
することを特徴とするハロゲン化銀写真材料及びその処
理方法。 【化1】 【化2】 【化3】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料及びそれを用いた超硬調ネガ画像形成方法に関する
ものであり、特に写真製版工程に用いられるハロゲン化
銀写真感光材料に関するものである。
材料及びそれを用いた超硬調ネガ画像形成方法に関する
ものであり、特に写真製版工程に用いられるハロゲン化
銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷写真製版分野において印刷物
のカラー化や複雑化が急速に進みつつある。そのため印
刷の中間媒体である印刷用ハロゲン化銀感光材料(以下
印刷感材という)への品質の向上と品質の安定に対する
要求も年々増加している。従来から一般的な印刷感材は
高品質を達成するためにいわゆるリス現像処理適性が付
与されている。しかし、リス現像においては、その現像
処理液中に保恒剤である亜硫酸イオンを高濃度に含有す
ることが機構的に無理であり、そのため現像液の安定性
が非常に悪いことは当業者間では良く知られた事実であ
る。リス現像の不安定さを解消し、かつリス現像処理並
の硬調な画像を得るための技術としては、幾つか、その
試みについて特許文献の開示を見ることができる。例え
ば、ヒドラジン化合物を使用し、硬調化画像を得る技術
が特開昭53-16623号、同53-20921号、同53-20922号、同
53-49429号、同53-66732号、同55-90940号、同56-67843
号、同57-99635号、同62-73256号、同62-275247号、同6
2-178246号、 同62-180361号、同63-121838号、同63-22
3744号、同63-234244号、同63-253357号、同64-90439
号、特開平1-105943号、同2-25843号、同2-120736号、
同2-37号、同2-8834号、同3-125134号、同3-184039号、
同4-51143号等に開示されている。これらのヒドラジン
化合物を含有している現像液のpHが比較的高いレベル
にあることが硬調な画像を得るために必要であって、こ
の高いpHを有する現像液は空気中の二酸化炭素を吸収
してpHが低下しやすいとか、空気酸化に対する安定性
も必ずしも充分とはいえず現像液の有効寿命が短いとい
う欠点があった。
のカラー化や複雑化が急速に進みつつある。そのため印
刷の中間媒体である印刷用ハロゲン化銀感光材料(以下
印刷感材という)への品質の向上と品質の安定に対する
要求も年々増加している。従来から一般的な印刷感材は
高品質を達成するためにいわゆるリス現像処理適性が付
与されている。しかし、リス現像においては、その現像
処理液中に保恒剤である亜硫酸イオンを高濃度に含有す
ることが機構的に無理であり、そのため現像液の安定性
が非常に悪いことは当業者間では良く知られた事実であ
る。リス現像の不安定さを解消し、かつリス現像処理並
の硬調な画像を得るための技術としては、幾つか、その
試みについて特許文献の開示を見ることができる。例え
ば、ヒドラジン化合物を使用し、硬調化画像を得る技術
が特開昭53-16623号、同53-20921号、同53-20922号、同
53-49429号、同53-66732号、同55-90940号、同56-67843
号、同57-99635号、同62-73256号、同62-275247号、同6
2-178246号、 同62-180361号、同63-121838号、同63-22
3744号、同63-234244号、同63-253357号、同64-90439
号、特開平1-105943号、同2-25843号、同2-120736号、
同2-37号、同2-8834号、同3-125134号、同3-184039号、
同4-51143号等に開示されている。これらのヒドラジン
化合物を含有している現像液のpHが比較的高いレベル
にあることが硬調な画像を得るために必要であって、こ
の高いpHを有する現像液は空気中の二酸化炭素を吸収
してpHが低下しやすいとか、空気酸化に対する安定性
も必ずしも充分とはいえず現像液の有効寿命が短いとい
う欠点があった。
【0003】これらの欠点を解決するためにより低いp
Hで硬調化するように、例えば、特開昭60-179734号、
同62-948号、米国特許第4,385,108号、同4,269,929号、
同4,988,604号、同4,994,365号、同5,104,769号等に開
示されているようにヒドラジン誘導体をより活性にする
試みが行われてきたが、ヒドラジン誘導体のみの改良で
は低いpHで硬調化させるには限界があった。そのた
め、従来より硬調化促進剤の開発が進められてきた。
特開昭56-106244号、同60-218642号、同61-267759号等
に記載されているように、現像液に二級或いは三級アミ
ノ化合物を添加する方法、特開昭60-140340号、同62-22
2241号、同63-124045号、米国特許第4,975,354号に開示
されているようなアミノ化合物を感光材料中に添加する
方法などが知られている。しかしながら、いずれもまだ
満足しうる硬調性を示さなかったり、多量に用いなけれ
ばならなかったり、現像液がランニングや空気酸化等に
より組成が変化したときの写真性能の変化が大きくなる
という欠点があったりして、より有効な促進剤の開発が
望まれていた。
Hで硬調化するように、例えば、特開昭60-179734号、
同62-948号、米国特許第4,385,108号、同4,269,929号、
同4,988,604号、同4,994,365号、同5,104,769号等に開
示されているようにヒドラジン誘導体をより活性にする
試みが行われてきたが、ヒドラジン誘導体のみの改良で
は低いpHで硬調化させるには限界があった。そのた
め、従来より硬調化促進剤の開発が進められてきた。
特開昭56-106244号、同60-218642号、同61-267759号等
に記載されているように、現像液に二級或いは三級アミ
ノ化合物を添加する方法、特開昭60-140340号、同62-22
2241号、同63-124045号、米国特許第4,975,354号に開示
されているようなアミノ化合物を感光材料中に添加する
方法などが知られている。しかしながら、いずれもまだ
満足しうる硬調性を示さなかったり、多量に用いなけれ
ばならなかったり、現像液がランニングや空気酸化等に
より組成が変化したときの写真性能の変化が大きくなる
という欠点があったりして、より有効な促進剤の開発が
望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、低いpHで安定な現像液を用いて硬調で画像濃度の
高い感光材料を提供することにある。本発明の第二の目
的は、少ない使用量で硬調化促進作用を有する有効な促
進剤を含有した印刷製版用感光材料を提供することにあ
る。本発明の第三の目的は、現像液組成の変化による写
真性能の変化が少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供
することにある。
は、低いpHで安定な現像液を用いて硬調で画像濃度の
高い感光材料を提供することにある。本発明の第二の目
的は、少ない使用量で硬調化促進作用を有する有効な促
進剤を含有した印刷製版用感光材料を提供することにあ
る。本発明の第三の目的は、現像液組成の変化による写
真性能の変化が少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】露光されたハロゲン化銀
写真感光材料を下記の化4、あるいは化5、あるいは化
6で表される化合物の存在下で現像処理することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法によって達
成された。
写真感光材料を下記の化4、あるいは化5、あるいは化
6で表される化合物の存在下で現像処理することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法によって達
成された。
【0006】
【化4】
【0007】式中、R1 、R2 は水素原子、置換あるい
は無置換のアルキル基を表し、R1とR2 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
1 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Z1 は、炭素数が2から3までの、置換基を有しても良
いアルキレン基あるいはアルケニレン基であり、カルボ
ニル基と連結して環を形成する。
は無置換のアルキル基を表し、R1とR2 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
1 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Z1 は、炭素数が2から3までの、置換基を有しても良
いアルキレン基あるいはアルケニレン基であり、カルボ
ニル基と連結して環を形成する。
【0008】
【化5】
【0009】式中、R3 、R4 は水素原子、置換あるい
は無置換のアルキル基を表し、R3とR4 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
2 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Z2 は、スクシイミド残基に縮合した、置換基を有して
も良い芳香族炭化水素残基あるいは縮合芳香族炭化水素
残基である。
は無置換のアルキル基を表し、R3とR4 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
2 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Z2 は、スクシイミド残基に縮合した、置換基を有して
も良い芳香族炭化水素残基あるいは縮合芳香族炭化水素
残基である。
【0010】
【化6】
【0011】式中、R5 、R6 は水素原子、置換あるい
は無置換のアルキル基を表し、R5とR6 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
3 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Yは、ナフタレン環上の置換基であり、水素原子、ある
いは炭素数が1から6までのアシルアミド基である。
は無置換のアルキル基を表し、R5とR6 は同じでも異
なっていてもよく、互いに環を形成してもよい。L
3 は、炭素数が1から10までのアルキレン基を表す。
Yは、ナフタレン環上の置換基であり、水素原子、ある
いは炭素数が1から6までのアシルアミド基である。
【0012】化4、化5、化6について以下に具体的に
説明する。R1 、R2 、R3 、R4、R5 、R6 は水素
原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基な
ど、あるいは環化する事によりピペリジノ基、ピペラジ
ノ基等を形成するようなアルキレン基、あるいは、メト
キシエチル基、ヒドロキシエチル基、エトキシプロピル
基などの置換アルキル基であるが、中でも、n−プロピ
ル基、n−ブチル基などの炭素数が2から6までの直鎖
のアルキル基が特に好ましい。ここで、炭素数が7以上
になると化合物の溶剤に対する溶解性も低下し、その効
果も低下する。L1 、L2 とL3 は共に炭素数が1から
10までのアルキレン基であるが、中でも特に、エチレ
ン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基が
好ましい。また、L1 、L2 、L3 は、総炭素数が10
を越えない範囲で、アルキル基、アルコキシ基などの置
換基を有しても良いが、化合物合成上のコスト面から、
無置換の物が好ましい。Z1 は、炭素数が2から3まで
の、置換を有しても良いアルキレン基あるいはアルケニ
レン基である。具体的には、エチレン基、トリメチレン
基、ビニレン基、プロピレン基、プロペニレン基等であ
るが、製造上の容易さから、中でもエチレン基が好まし
い。Z2 は、スクシイミド残基に縮合した、置換基を有
しても良い芳香族炭化水素残基あるいは縮合芳香族炭化
水素残基であるが、中でも特に、置換基の無いフェニル
残基、ナフチル残基が好ましい。Yは、ナフタレン環上
の置換基であり、水素原子、炭素数が1から6までのア
シルアミド基であるが、中でも特に、水素原子が好まし
い。以下に、化4、化5、化6の具体例を示すが、これ
に限定される物ではない。
説明する。R1 、R2 、R3 、R4、R5 、R6 は水素
原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基な
ど、あるいは環化する事によりピペリジノ基、ピペラジ
ノ基等を形成するようなアルキレン基、あるいは、メト
キシエチル基、ヒドロキシエチル基、エトキシプロピル
基などの置換アルキル基であるが、中でも、n−プロピ
ル基、n−ブチル基などの炭素数が2から6までの直鎖
のアルキル基が特に好ましい。ここで、炭素数が7以上
になると化合物の溶剤に対する溶解性も低下し、その効
果も低下する。L1 、L2 とL3 は共に炭素数が1から
10までのアルキレン基であるが、中でも特に、エチレ
ン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基が
好ましい。また、L1 、L2 、L3 は、総炭素数が10
を越えない範囲で、アルキル基、アルコキシ基などの置
換基を有しても良いが、化合物合成上のコスト面から、
無置換の物が好ましい。Z1 は、炭素数が2から3まで
の、置換を有しても良いアルキレン基あるいはアルケニ
レン基である。具体的には、エチレン基、トリメチレン
基、ビニレン基、プロピレン基、プロペニレン基等であ
るが、製造上の容易さから、中でもエチレン基が好まし
い。Z2 は、スクシイミド残基に縮合した、置換基を有
しても良い芳香族炭化水素残基あるいは縮合芳香族炭化
水素残基であるが、中でも特に、置換基の無いフェニル
残基、ナフチル残基が好ましい。Yは、ナフタレン環上
の置換基であり、水素原子、炭素数が1から6までのア
シルアミド基であるが、中でも特に、水素原子が好まし
い。以下に、化4、化5、化6の具体例を示すが、これ
に限定される物ではない。
【0013】化4の例
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】化5の例
【0025】
【化17】
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】
【化21】
【0030】
【化22】
【0031】
【化23】
【0032】
【化24】
【0033】
【化25】
【0034】
【化26】
【0035】
【化27】
【0036】
【化28】
【0037】化6の例
【0038】
【化29】
【0039】
【化30】
【0040】
【化31】
【0041】
【化32】
【0042】
【化33】
【0043】
【化34】
【0044】
【化35】
【0045】
【化36】
【0046】
【化37】
【0047】
【化38】
【0048】次に本発明の化合物の合成例を示す。 合成例−1(例示化合物化9) 無水コハク酸35gを酢酸500mlに懸濁し、N,N
−ジブチルエチレンジアミン73mlを滴下する。反応
液をさらに3時間加熱還流後、酢酸を減圧留去し、残渣
を1N水酸化ナトリウム500mlにあけ、ジクロロメ
タン100mlで3回抽出する。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、ジクロロメタンを減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール=10/1)で精製して、N´,N´−
ジブチルアミノエチルスクシニミド36gをオイルとし
て得た。
−ジブチルエチレンジアミン73mlを滴下する。反応
液をさらに3時間加熱還流後、酢酸を減圧留去し、残渣
を1N水酸化ナトリウム500mlにあけ、ジクロロメ
タン100mlで3回抽出する。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、ジクロロメタンを減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール=10/1)で精製して、N´,N´−
ジブチルアミノエチルスクシニミド36gをオイルとし
て得た。
【0049】合成例−2(例示化合物化19) 無水フタル酸50gを酢酸300mlに懸濁し、N,N
−ジブチルエチレンジアミン71mlを滴下する。反応
液をさらに3時間加熱還流後、酢酸を減圧留去し、残渣
を1N水酸化ナトリウム300mlにあけ、ジクロロメ
タン100mlで3回抽出する。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、ジクロロメタンを減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール=30/1)で精製して、N´,N´−
ジブチルアミノエチルフタルイミド40gをオイルとし
て得た。
−ジブチルエチレンジアミン71mlを滴下する。反応
液をさらに3時間加熱還流後、酢酸を減圧留去し、残渣
を1N水酸化ナトリウム300mlにあけ、ジクロロメ
タン100mlで3回抽出する。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、ジクロロメタンを減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム/メタノール=30/1)で精製して、N´,N´−
ジブチルアミノエチルフタルイミド40gをオイルとし
て得た。
【0050】合成例−3(例示化合物化32) 1,8−ナフタル酸無水物40gを酢酸400mlに懸
濁し、N,N−ジエチルプロオパンジアミン31mlを
滴下する。反応液をさらに2時間加熱還流後、酢酸を減
圧留去し、残渣を1N水酸化ナトリウム200mlにあ
け、ジクロロメタン100mlで3回抽出する。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ジクロロメタンを
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム/メタノール=10/1)で精製し
て、N´,N´−ジエチルアミノプロピル−1,8−ナ
フタルイミド60gをオイルとして得た。
濁し、N,N−ジエチルプロオパンジアミン31mlを
滴下する。反応液をさらに2時間加熱還流後、酢酸を減
圧留去し、残渣を1N水酸化ナトリウム200mlにあ
け、ジクロロメタン100mlで3回抽出する。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ジクロロメタンを
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム/メタノール=10/1)で精製し
て、N´,N´−ジエチルアミノプロピル−1,8−ナ
フタルイミド60gをオイルとして得た。
【0051】本発明の化合物は、アルコール、DMF、
THF等の有機溶剤に溶かして写真感光材料に添加され
るが、本発明の化合物を塩酸で処理する事によって塩酸
塩とした上で水溶液として感光材料中に添加しても良
い。写真感光材料中に添加する場合はハロゲン化銀乳剤
層中に添加する事が好ましいが、それ以外の非感光性の
親水性コロイド層(例えば保護層、中間層、フィルター
層、ハレーション防止層など)に含有させても良い。ハ
ロゲン化銀乳剤層に添加する場合は、乳剤調製の任意の
時期に行えるが、化学熟成終了後から塗布前の間に添加
するのが好ましい。特に好ましくは塗布のために用意さ
れた塗布液中に添加するのがよい。その添加量は10-2
〜2g/m2 が好ましい。該化合物を現像液に添加する
場合は、現像液1l当たり1〜100gであることが好
ましい。本発明の化4、化5、化6で表される化合物は
いわゆる硬調な銀画像を得る系において用いることによ
り硬調化を促進する効果を有する。特に、本発明の化
4、化5、化6で表される化合物は造核剤としてヒドラ
ジン誘導体を用いるシステムにおいて最もその効果を奏
する。
THF等の有機溶剤に溶かして写真感光材料に添加され
るが、本発明の化合物を塩酸で処理する事によって塩酸
塩とした上で水溶液として感光材料中に添加しても良
い。写真感光材料中に添加する場合はハロゲン化銀乳剤
層中に添加する事が好ましいが、それ以外の非感光性の
親水性コロイド層(例えば保護層、中間層、フィルター
層、ハレーション防止層など)に含有させても良い。ハ
ロゲン化銀乳剤層に添加する場合は、乳剤調製の任意の
時期に行えるが、化学熟成終了後から塗布前の間に添加
するのが好ましい。特に好ましくは塗布のために用意さ
れた塗布液中に添加するのがよい。その添加量は10-2
〜2g/m2 が好ましい。該化合物を現像液に添加する
場合は、現像液1l当たり1〜100gであることが好
ましい。本発明の化4、化5、化6で表される化合物は
いわゆる硬調な銀画像を得る系において用いることによ
り硬調化を促進する効果を有する。特に、本発明の化
4、化5、化6で表される化合物は造核剤としてヒドラ
ジン誘導体を用いるシステムにおいて最もその効果を奏
する。
【0052】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては下記の化39で表される化合物を挙げることができ
る。
ては下記の化39で表される化合物を挙げることができ
る。
【0053】
【化39】
【0054】化39の中で、A1 、A2 はともに水素原
子又は一方が水素原子で他方はスルホニル基、又はアシ
ル基を表し、Rx は脂肪族基、芳香族基、又は複素環基
を表し、G1 はカルボニル基、スルホニル基、スルホキ
シ基、ホスホリル基、オキサリル基又はイミノメチレン
基を表し、R8 は水素原子、脂肪族基、芳香族基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アミノ基又は、化40を
表す。
子又は一方が水素原子で他方はスルホニル基、又はアシ
ル基を表し、Rx は脂肪族基、芳香族基、又は複素環基
を表し、G1 はカルボニル基、スルホニル基、スルホキ
シ基、ホスホリル基、オキサリル基又はイミノメチレン
基を表し、R8 は水素原子、脂肪族基、芳香族基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アミノ基又は、化40を
表す。
【0055】
【化40】
【0056】化40の中で、Q+ はカチオン性の基を含
む基を表し、A- はアニオンを表すが、Q+ がスルホ基
を含む時は不要である。
む基を表し、A- はアニオンを表すが、Q+ がスルホ基
を含む時は不要である。
【0057】次に化39、化40について詳しく説明す
る。化39に於て、A1 、A2 は水素原子、炭素数20
以下のアルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基
(好ましくはフェニルスルホニル基、又はハメットのσ
p の和が−0.5以上となるように置換されたフェニル
スルホニル基)、炭素数20以下のアシル基(好ましく
はベンゾイル基、又はハメットのσp の和が−0.5以
上となるように置換されたベンゾイル基)、あるいは直
鎖、分岐状又は環状の無置換及び置換脂肪族アシル基
(置換基としては例えば、ハロゲン原子、エーテル基、
スルホンアミド基、アミド基、ヒドロキシ基、カルボキ
シ基、スルホ基が挙げられる。)であり、A1 、A2 と
しては水素原子である場合が最も好ましい。R7 で表さ
れる脂肪族基は直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基である。R7 で表される芳香族
基としては単環又は2環のアリール基であり、例えば、
フェニル基、ナフチル基が挙げられる。R7 の複素環基
としては、N、O、S原子のうち少なくとも一つを含む
3〜10員の飽和もしくは不飽和の複素環であり、これ
らは単環であってもよいし、更に他の芳香環もしくは複
素環と縮合環を形成してもよい。複素環として好ましく
は、5ないし6員の芳香族複素環基であり、例えば、ピ
リジル基、イミダゾリル基、キノリニル基、ベンズイミ
ダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イソキノリ
ニル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基を含むもの
が好ましい。
る。化39に於て、A1 、A2 は水素原子、炭素数20
以下のアルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基
(好ましくはフェニルスルホニル基、又はハメットのσ
p の和が−0.5以上となるように置換されたフェニル
スルホニル基)、炭素数20以下のアシル基(好ましく
はベンゾイル基、又はハメットのσp の和が−0.5以
上となるように置換されたベンゾイル基)、あるいは直
鎖、分岐状又は環状の無置換及び置換脂肪族アシル基
(置換基としては例えば、ハロゲン原子、エーテル基、
スルホンアミド基、アミド基、ヒドロキシ基、カルボキ
シ基、スルホ基が挙げられる。)であり、A1 、A2 と
しては水素原子である場合が最も好ましい。R7 で表さ
れる脂肪族基は直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基である。R7 で表される芳香族
基としては単環又は2環のアリール基であり、例えば、
フェニル基、ナフチル基が挙げられる。R7 の複素環基
としては、N、O、S原子のうち少なくとも一つを含む
3〜10員の飽和もしくは不飽和の複素環であり、これ
らは単環であってもよいし、更に他の芳香環もしくは複
素環と縮合環を形成してもよい。複素環として好ましく
は、5ないし6員の芳香族複素環基であり、例えば、ピ
リジル基、イミダゾリル基、キノリニル基、ベンズイミ
ダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イソキノリ
ニル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基を含むもの
が好ましい。
【0058】R7 は置換基で置換されていてもよい。置
換基としては例えば以下のものが挙げられる。これらの
基は更に置換されていてもよい。例えば、アルキル基、
アラルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、アン
モニウム基、ピリジニウム基、チウロニウム基、イソチ
オウレイド基などである。これらの基は可能な時は互い
に連結して環を形成してもよい。R7 として好ましいの
は、芳香族基、更に好ましくはアリール基である。又、
R7 はその中にカプラー等の不動性写真用添加剤におい
て常用されているバラスト基が組み込まれているもので
も良い。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に
対して比較的不活性な基であり、例えば、アルキル基、
アルコキシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等の中から選ぶことが
できる。化40におけるQ+ は、少なくとも1つの四級
窒素原子を有するカチオン性の基を含む基であり、炭素
数1〜4個の炭素原子を持つ直鎖または分岐炭化水素鎖
を通じてG1 に結合し、この鎖の一部又は全部は四級窒
素原子を持つ複素環の一部を構成していてもよい。Q+
の好ましい例としては、トリアルキルアンモオアルキル
基、ピリジニウム−1−イルアルキル基、1−アルキル
ピリジニウム−2−イル基、1−アルキルピリジニウム
−3−イル基、1−アルキルピリジニウム−4−イル
基、チアゾリニウム−3−イルアルキル基、オキサゾリ
ニウム−3−イルアルキル基、1−アルキルイミダゾリ
ウム−3−イルアルキル基などが挙げられる。これらの
基は置換されていてもよく、置換基としてはR7 の置換
基として挙げられたものが好ましい。更にこれらの基が
環構造を形成する場合、他の環と縮環していてもよい。
A-はQ+の対アニオンであり、好ましい例としてはCl
-、Br-、p−トルエンスルホナート、メチルスルホナ
ートなどが挙げられるが、Q+ の置換基としてスルホ基
を持ち、分子内塩を形成する場合は存在しない。
換基としては例えば以下のものが挙げられる。これらの
基は更に置換されていてもよい。例えば、アルキル基、
アラルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、アン
モニウム基、ピリジニウム基、チウロニウム基、イソチ
オウレイド基などである。これらの基は可能な時は互い
に連結して環を形成してもよい。R7 として好ましいの
は、芳香族基、更に好ましくはアリール基である。又、
R7 はその中にカプラー等の不動性写真用添加剤におい
て常用されているバラスト基が組み込まれているもので
も良い。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に
対して比較的不活性な基であり、例えば、アルキル基、
アルコキシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基等の中から選ぶことが
できる。化40におけるQ+ は、少なくとも1つの四級
窒素原子を有するカチオン性の基を含む基であり、炭素
数1〜4個の炭素原子を持つ直鎖または分岐炭化水素鎖
を通じてG1 に結合し、この鎖の一部又は全部は四級窒
素原子を持つ複素環の一部を構成していてもよい。Q+
の好ましい例としては、トリアルキルアンモオアルキル
基、ピリジニウム−1−イルアルキル基、1−アルキル
ピリジニウム−2−イル基、1−アルキルピリジニウム
−3−イル基、1−アルキルピリジニウム−4−イル
基、チアゾリニウム−3−イルアルキル基、オキサゾリ
ニウム−3−イルアルキル基、1−アルキルイミダゾリ
ウム−3−イルアルキル基などが挙げられる。これらの
基は置換されていてもよく、置換基としてはR7 の置換
基として挙げられたものが好ましい。更にこれらの基が
環構造を形成する場合、他の環と縮環していてもよい。
A-はQ+の対アニオンであり、好ましい例としてはCl
-、Br-、p−トルエンスルホナート、メチルスルホナ
ートなどが挙げられるが、Q+ の置換基としてスルホ基
を持ち、分子内塩を形成する場合は存在しない。
【0059】G1 はカルボニル基、スルホニル基、スル
ホキシ基、ホスホリル基、オキサリル基又はイミノメチ
レン基を表し、G1 としてはカルボニル基、オキサリル
基が好ましい。R8 で表される脂肪族基としては、好ま
しくは炭素数1〜5のアルキル基であり、芳香族基とし
ては単環又は2環のアリール基が好ましい(例えば、ベ
ンゼン環を含むもの)。G1がカルボニル基の場合、R8
で表される基のうち好ましいものは、水素原子、アルキ
ル基(例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、3−
ヒドロキシプロピル基、3−メタンスルホンアミドプロ
ピル基、フェニルスルホニルメチル基など)、アラルキ
ル基(例えば、2−ヒドロキシベンジル基など)、アリ
ール基(例えば、フェニル基、3,5−ジクロロフェニ
ル基、2−メタンスルホンアミドフェニル基、4−メタ
ンスルホンアミドフェニル基、2−ヒドロキシメチルフ
ェニル基など)、化40などであり、特に水素原子、化
40が好ましい。R8は置換されていてもよく、置換基
としては、R7に関して列挙した置換基が適用できる。
G1 がオキサリル基の場合、R8 として好ましいもの
は、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基など)、アリー
ルオキシ基(例えば、フェノキシ基、2−ヒドロキシメ
チルフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基)、アミノ
基(例えば、3−ヒドロキシプロピルアミノ基、2,3
−ジヒドロキシプロピルアミノ基、2−ジメチルアミノ
エチルアミノ基、3−ジエチルアミノプロピルアミノ基
など)、化37などであり、特にアミノ基が好ましい。
R7、R8はその中にハロゲン化銀粒子表面に対して吸着
を強める基が組み込まれているものでも良い。かかる吸
着基としては、チオ尿素基、複素環チオアミド基、メル
カプト複素環基、トリアゾール基等の米国特許第4,355,
105号に記載された基が挙げられる。 又、R8はG1−R
8の部分を残余分子から分裂させ、 −G1−R8部分の原
子を含む環式構造を生成させる環化反応を生起するよう
なものであってもよく、その例としては例えば、特開昭
63-29751号などに記載のものが挙げられる。化39で示
される化合物の具体例を以下に示すが、本発明は以下の
化合物に限定されるものではない。
ホキシ基、ホスホリル基、オキサリル基又はイミノメチ
レン基を表し、G1 としてはカルボニル基、オキサリル
基が好ましい。R8 で表される脂肪族基としては、好ま
しくは炭素数1〜5のアルキル基であり、芳香族基とし
ては単環又は2環のアリール基が好ましい(例えば、ベ
ンゼン環を含むもの)。G1がカルボニル基の場合、R8
で表される基のうち好ましいものは、水素原子、アルキ
ル基(例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、3−
ヒドロキシプロピル基、3−メタンスルホンアミドプロ
ピル基、フェニルスルホニルメチル基など)、アラルキ
ル基(例えば、2−ヒドロキシベンジル基など)、アリ
ール基(例えば、フェニル基、3,5−ジクロロフェニ
ル基、2−メタンスルホンアミドフェニル基、4−メタ
ンスルホンアミドフェニル基、2−ヒドロキシメチルフ
ェニル基など)、化40などであり、特に水素原子、化
40が好ましい。R8は置換されていてもよく、置換基
としては、R7に関して列挙した置換基が適用できる。
G1 がオキサリル基の場合、R8 として好ましいもの
は、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基など)、アリー
ルオキシ基(例えば、フェノキシ基、2−ヒドロキシメ
チルフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基)、アミノ
基(例えば、3−ヒドロキシプロピルアミノ基、2,3
−ジヒドロキシプロピルアミノ基、2−ジメチルアミノ
エチルアミノ基、3−ジエチルアミノプロピルアミノ基
など)、化37などであり、特にアミノ基が好ましい。
R7、R8はその中にハロゲン化銀粒子表面に対して吸着
を強める基が組み込まれているものでも良い。かかる吸
着基としては、チオ尿素基、複素環チオアミド基、メル
カプト複素環基、トリアゾール基等の米国特許第4,355,
105号に記載された基が挙げられる。 又、R8はG1−R
8の部分を残余分子から分裂させ、 −G1−R8部分の原
子を含む環式構造を生成させる環化反応を生起するよう
なものであってもよく、その例としては例えば、特開昭
63-29751号などに記載のものが挙げられる。化39で示
される化合物の具体例を以下に示すが、本発明は以下の
化合物に限定されるものではない。
【0060】
【化41】
【0061】
【化42】
【0062】
【化43】
【0063】
【化44】
【0064】
【化45】
【0065】本発明のヒドラジン化合物は例えば、特開
昭61-213847号、同62-178246号、同62-180361号、同62-
260153号、同63-253357号、米国特許第4,684,604号、同
第3,379,529号、同第4,377,634号、同第4,332,878号、
同第4,937,160号、特願昭63-98803号等に記載されてい
る方法を利用することにより合成できる。
昭61-213847号、同62-178246号、同62-180361号、同62-
260153号、同63-253357号、米国特許第4,684,604号、同
第3,379,529号、同第4,377,634号、同第4,332,878号、
同第4,937,160号、特願昭63-98803号等に記載されてい
る方法を利用することにより合成できる。
【0066】本発明のヒドラジン化合物は適当な水混和
性有機溶媒、例えば、アルコール類(メタノール、エタ
ノール、プロパノール、弗素化アルコール)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブ等に溶解して用いることができる。
又、既によく知られている乳化分散法によって、ジメチ
ルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリ
ルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオ
イル、酢酸エチルやシクロヘキサノン等の補助溶媒を用
いて溶解し、機械的に乳化分散物を作成して用いること
ができる。あるいは固体分散法として知られている方法
によって、ヒドラジン化合物の粉末を水の中にボールミ
ル、コロイドミル、あるいは超音波によって分散して用
いることもできる。
性有機溶媒、例えば、アルコール類(メタノール、エタ
ノール、プロパノール、弗素化アルコール)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブ等に溶解して用いることができる。
又、既によく知られている乳化分散法によって、ジメチ
ルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリ
ルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオ
イル、酢酸エチルやシクロヘキサノン等の補助溶媒を用
いて溶解し、機械的に乳化分散物を作成して用いること
ができる。あるいは固体分散法として知られている方法
によって、ヒドラジン化合物の粉末を水の中にボールミ
ル、コロイドミル、あるいは超音波によって分散して用
いることもできる。
【0067】本発明の感光材料の感光性ハロゲン化銀乳
剤に用いられるハロゲン化銀には特に限定はないが表面
潜像型ハロゲン化銀乳剤がよく、ハロゲン化銀の種類と
しては塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、沃臭化銀、臭化
銀などを用いることができるが、塩沃臭化銀、沃臭化銀
を用いる場合には、沃化銀の含有量は5モル%以下の範
囲であることが好ましい。ハロゲン化銀粒子の形態、晶
癖、サイズ分布等には特に限定はないが、粒子径0.7
μm以下のものが好ましい。ハロゲン化銀乳剤は、塩化
金酸塩、三塩化金などの様な金化合物やロジウム、イリ
ジウムの如き貴金属の塩や銀塩と反応して硫化銀を形成
するイオウ化合物や、第1スズ塩、アミン類の如き還元
性物質で粒子を粗大化しないで感度を上昇させることが
できる。又、ロジウム、イリジウムの如き貴金属の塩、
赤血塩などの鉄化合物をハロゲン化銀粒子の物理熟成時
又は核生成時に存在せしめることもできる。特に、ロジ
ウム塩又はその錯塩の添加は、短い現像時間で超硬調の
写真特性を達成するという本発明の効果を一層助長する
ので好ましい。
剤に用いられるハロゲン化銀には特に限定はないが表面
潜像型ハロゲン化銀乳剤がよく、ハロゲン化銀の種類と
しては塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、沃臭化銀、臭化
銀などを用いることができるが、塩沃臭化銀、沃臭化銀
を用いる場合には、沃化銀の含有量は5モル%以下の範
囲であることが好ましい。ハロゲン化銀粒子の形態、晶
癖、サイズ分布等には特に限定はないが、粒子径0.7
μm以下のものが好ましい。ハロゲン化銀乳剤は、塩化
金酸塩、三塩化金などの様な金化合物やロジウム、イリ
ジウムの如き貴金属の塩や銀塩と反応して硫化銀を形成
するイオウ化合物や、第1スズ塩、アミン類の如き還元
性物質で粒子を粗大化しないで感度を上昇させることが
できる。又、ロジウム、イリジウムの如き貴金属の塩、
赤血塩などの鉄化合物をハロゲン化銀粒子の物理熟成時
又は核生成時に存在せしめることもできる。特に、ロジ
ウム塩又はその錯塩の添加は、短い現像時間で超硬調の
写真特性を達成するという本発明の効果を一層助長する
ので好ましい。
【0068】本発明に於て、表面潜像型ハロゲン化銀乳
剤とは、内部感度より表面感度の高いハロゲン化銀粒子
から成る乳剤をさし、この乳剤は好ましくは米国特許第
4,224,401号明細書にて規定された表面感度と
内部感度の差を持つものである。ハロゲン化銀乳剤は単
分散であることが望ましく、特に上記の米国特許第4,
224,401号にて規定された単分散性を持つ乳剤が
好ましい。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には水
溶性ロジウム塩(例えば、二塩化ロジウム、三塩化ロジ
ウム、六塩化ロジウム(III) 酸カリウム、六塩化ロジウ
ム(III) 酸アンモニウムなど)を含んだほうが好まし
く、添加時期として、これらロジウム塩は、乳剤製造時
の第一熟成終了前に添加するほうが好ましい。ロジウム
塩の添加量はハロゲン化銀1モル当たり1×10-7モル
〜1×10-4モルが好ましい。本発明で用いられるハロ
ゲン化銀の、平均粒子サイズは好ましくは0.7μm以
下特に好ましくは0.1〜0.4μmの範囲である。ハ
ロゲン化銀粒子の形は立方体、八面体のような規則的な
ものでもよく、混合晶形のようなものでもよいが、比較
的粒子サイズ分布の狭いいわゆる単分散乳剤であること
が好ましい。ここでいう単分散乳剤とは、平均粒子サイ
ズの±40%の粒子サイズ域に全粒子数の90%、より
好ましくは95%が入るような乳剤のことを言う。本発
明におけるハロゲン化銀乳剤の調製のため可溶性銀塩と
可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としてはシングルジ
ェット法、ダブルジェット法、銀イオン過剰下で形成さ
せる逆混合法等のいずれの手段を用いてもよいが本発明
の目的のためには、酸性溶液下で可溶性銀塩と可溶性ハ
ロゲン塩を同時に添加して粒子形成させるダブルジェッ
ト法が特に好ましい。この様にして調製されたハロゲン
化銀乳剤は化学増感されていてもされていなくてもよ
い、実質的に明室と呼び得るセーフライト環境下で取扱
ういわゆる明室感材には、取扱い性を良化する観点から
は化学増感していないほうがむしろ好ましい。化学増感
する場合は通常のイオウ増感、セレン増感、テルル増
感、還元増感等が用いられる。
剤とは、内部感度より表面感度の高いハロゲン化銀粒子
から成る乳剤をさし、この乳剤は好ましくは米国特許第
4,224,401号明細書にて規定された表面感度と
内部感度の差を持つものである。ハロゲン化銀乳剤は単
分散であることが望ましく、特に上記の米国特許第4,
224,401号にて規定された単分散性を持つ乳剤が
好ましい。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には水
溶性ロジウム塩(例えば、二塩化ロジウム、三塩化ロジ
ウム、六塩化ロジウム(III) 酸カリウム、六塩化ロジウ
ム(III) 酸アンモニウムなど)を含んだほうが好まし
く、添加時期として、これらロジウム塩は、乳剤製造時
の第一熟成終了前に添加するほうが好ましい。ロジウム
塩の添加量はハロゲン化銀1モル当たり1×10-7モル
〜1×10-4モルが好ましい。本発明で用いられるハロ
ゲン化銀の、平均粒子サイズは好ましくは0.7μm以
下特に好ましくは0.1〜0.4μmの範囲である。ハ
ロゲン化銀粒子の形は立方体、八面体のような規則的な
ものでもよく、混合晶形のようなものでもよいが、比較
的粒子サイズ分布の狭いいわゆる単分散乳剤であること
が好ましい。ここでいう単分散乳剤とは、平均粒子サイ
ズの±40%の粒子サイズ域に全粒子数の90%、より
好ましくは95%が入るような乳剤のことを言う。本発
明におけるハロゲン化銀乳剤の調製のため可溶性銀塩と
可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としてはシングルジ
ェット法、ダブルジェット法、銀イオン過剰下で形成さ
せる逆混合法等のいずれの手段を用いてもよいが本発明
の目的のためには、酸性溶液下で可溶性銀塩と可溶性ハ
ロゲン塩を同時に添加して粒子形成させるダブルジェッ
ト法が特に好ましい。この様にして調製されたハロゲン
化銀乳剤は化学増感されていてもされていなくてもよ
い、実質的に明室と呼び得るセーフライト環境下で取扱
ういわゆる明室感材には、取扱い性を良化する観点から
は化学増感していないほうがむしろ好ましい。化学増感
する場合は通常のイオウ増感、セレン増感、テルル増
感、還元増感等が用いられる。
【0069】本発明の感光材料に於いてヒドラジン化合
物はハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが好ましいが、
表面潜像型ハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロイ
ド層に含有させてもよい。その様な層は下塗層、中間
層、フィルター層、保護層、アンチハレーション層な
ど、ヒドラジン化合物が、ハロゲン化銀粒子へ拡散して
いくのを妨げない限り、どんな機能をもつ層であっても
よい。層中でのヒドラジン化合物の含有量は、用いられ
るハロゲン化銀乳剤の特性、化合物の化学構造及び現像
条件によって異なるので、適当な含有量は、広い範囲に
わたって変化しうるが、ヒドラジン化合物については表
面潜像型ハロゲン化銀乳剤中の銀1モル当り約1×10
-6〜1×10-2モルの範囲が実際上有用である。
物はハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが好ましいが、
表面潜像型ハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロイ
ド層に含有させてもよい。その様な層は下塗層、中間
層、フィルター層、保護層、アンチハレーション層な
ど、ヒドラジン化合物が、ハロゲン化銀粒子へ拡散して
いくのを妨げない限り、どんな機能をもつ層であっても
よい。層中でのヒドラジン化合物の含有量は、用いられ
るハロゲン化銀乳剤の特性、化合物の化学構造及び現像
条件によって異なるので、適当な含有量は、広い範囲に
わたって変化しうるが、ヒドラジン化合物については表
面潜像型ハロゲン化銀乳剤中の銀1モル当り約1×10
-6〜1×10-2モルの範囲が実際上有用である。
【0070】本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色
素類、その他によって分光増感されてもよい。用いられ
る色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シ
アニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシア
ニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、およびヘ
ミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素は、
シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロシア
ニン色素に属する色素である。これらの増感色素は、単
独に用いてもよいが、それらの組合せを用いてもよい。
増感色素の組合せは、特に強色増感の目的でしばしば用
いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用を
もたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質
であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよ
い。
素類、その他によって分光増感されてもよい。用いられ
る色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シ
アニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシア
ニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、およびヘ
ミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素は、
シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロシア
ニン色素に属する色素である。これらの増感色素は、単
独に用いてもよいが、それらの組合せを用いてもよい。
増感色素の組合せは、特に強色増感の目的でしばしば用
いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用を
もたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質
であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよ
い。
【0071】本発明の感光材料の乳剤層や中間層に用い
ることのできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロ
イドも用いる事ができる。例えば、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミ
ン、カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エス
テル類の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱
粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコールの部分アセタール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール等の単一ある
いは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用い
ることができる。ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチン
の他、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Phot.Japan,No.
16、P30(1966)に記載された様な酵素処理ゼ
ラチンを用いてもよく、又、ゼラチンの加水分解物や酵
素分解物も用いることができる。
ることのできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロ
イドも用いる事ができる。例えば、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミ
ン、カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エス
テル類の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱
粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルアルコールの部分アセタール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール等の単一ある
いは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用い
ることができる。ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチン
の他、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Phot.Japan,No.
16、P30(1966)に記載された様な酵素処理ゼ
ラチンを用いてもよく、又、ゼラチンの加水分解物や酵
素分解物も用いることができる。
【0072】ヒドラジン化合物を用いた超硬調画像を得
る方法において明室下での取扱いを可能にするために従
来のセーフライト染料を乳剤層中あるいは他の親水性コ
ロイド層中に添加しても良い。本発明に用いられる写真
乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処
理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させ
る目的で、種々の化合物を含有させることができる。す
なわち、アゾール類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニ
トロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、ク
ロロベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、
メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール
類;メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類、チオケト化合物、アザインデン類等従来よりカブリ
防止剤又は安定剤として知られた、多くの化合物を加え
ることができる。これらの中で、特に好ましいのは、ベ
ンゾトリアゾール類(例えば5−メチルベンゾトリアゾ
ール類)及びニトロインダゾール類(例えば5−ニトロ
インダゾール)である。これらの化合物は、処理液に含
有させても良い。
る方法において明室下での取扱いを可能にするために従
来のセーフライト染料を乳剤層中あるいは他の親水性コ
ロイド層中に添加しても良い。本発明に用いられる写真
乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処
理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させ
る目的で、種々の化合物を含有させることができる。す
なわち、アゾール類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニ
トロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、ク
ロロベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、
メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール
類;メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類、チオケト化合物、アザインデン類等従来よりカブリ
防止剤又は安定剤として知られた、多くの化合物を加え
ることができる。これらの中で、特に好ましいのは、ベ
ンゾトリアゾール類(例えば5−メチルベンゾトリアゾ
ール類)及びニトロインダゾール類(例えば5−ニトロ
インダゾール)である。これらの化合物は、処理液に含
有させても良い。
【0073】本発明の写真感光材料には、写真乳剤層そ
の他の親水性コロイド層に無機又は有機の硬膜剤を含有
してもよい。例えばクロム塩(クロムミョウバンな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ルなど)、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)などを単独又は組み
合せて用いることができる。感光性ハロゲン化銀乳剤層
又はその隣接層には、感度上昇、コントラスト上昇又
は、現像促進の目的でリサーチ・ディスクロージャー(R
esearch Disclosure)17465号XXI項B〜D項に記載さ
れている化合物を添加することができ,特にポリエチレ
ングリコールあるいはその誘導体を添加することが好ま
しい。本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層又
は他の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、ス
ベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例
えば、現像促進、硬調化、増感)など種々の目的で界面
活性剤を含んでもよい。例えばサポニン(ステロイド
系)、アルキレンオキサイド誘導体(ポリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類な
ど)、グリシドール誘導体(アルケニルコハク酸ポリグ
リセリドなど)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、
糖のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤、
アルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アル
キルリン酸エステル類などの様な、カルボキシ基、スル
ホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等
の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミ
ノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸又はリン
酸エステル類などの両性界面活性剤、脂肪族あるいは芳
香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾ
リウムなどの複素環第4級アンモニウム塩類などのカチ
オン界面活性剤を用いることができる。
の他の親水性コロイド層に無機又は有機の硬膜剤を含有
してもよい。例えばクロム塩(クロムミョウバンな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ルなど)、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)などを単独又は組み
合せて用いることができる。感光性ハロゲン化銀乳剤層
又はその隣接層には、感度上昇、コントラスト上昇又
は、現像促進の目的でリサーチ・ディスクロージャー(R
esearch Disclosure)17465号XXI項B〜D項に記載さ
れている化合物を添加することができ,特にポリエチレ
ングリコールあるいはその誘導体を添加することが好ま
しい。本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層又
は他の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、ス
ベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例
えば、現像促進、硬調化、増感)など種々の目的で界面
活性剤を含んでもよい。例えばサポニン(ステロイド
系)、アルキレンオキサイド誘導体(ポリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類な
ど)、グリシドール誘導体(アルケニルコハク酸ポリグ
リセリドなど)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、
糖のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤、
アルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アル
キルリン酸エステル類などの様な、カルボキシ基、スル
ホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等
の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミ
ノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸又はリン
酸エステル類などの両性界面活性剤、脂肪族あるいは芳
香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾ
リウムなどの複素環第4級アンモニウム塩類などのカチ
オン界面活性剤を用いることができる。
【0074】本発明に用いる写真感光材料には、写真乳
剤層その他の親水性コロイド層に、寸度安定性の改良な
どの目的で、水不溶又は難溶性合成ポリマー分解物を含
むことができる。例えば、アルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、オレフィン、スチレン
などの単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリル酸、
メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることが
できる。
剤層その他の親水性コロイド層に、寸度安定性の改良な
どの目的で、水不溶又は難溶性合成ポリマー分解物を含
むことができる。例えば、アルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、オレフィン、スチレン
などの単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリル酸、
メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることが
できる。
【0075】本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超
硬調の写真特性を得るには、従来のリス現像液や米国特
許第2,419,975 号明細書に記載されたpH13に近い高
アルカリ現像液を用いる必要はなく、安定な現像液を用
いることができる。即ち、本発明のハロゲン化銀写真感
光材料は、保恒剤としての亜硫酸イオンを充分に(特に
0.15モル/l以上)含んだ現像液を用いることがで
き、また、pH9.5以上、特に10〜11.0の現像
液によって充分に超硬調のネガ画像を得ることができ
る。以下に本発明を実施例により説明するが、本発明を
何ら限定するものではない。
硬調の写真特性を得るには、従来のリス現像液や米国特
許第2,419,975 号明細書に記載されたpH13に近い高
アルカリ現像液を用いる必要はなく、安定な現像液を用
いることができる。即ち、本発明のハロゲン化銀写真感
光材料は、保恒剤としての亜硫酸イオンを充分に(特に
0.15モル/l以上)含んだ現像液を用いることがで
き、また、pH9.5以上、特に10〜11.0の現像
液によって充分に超硬調のネガ画像を得ることができ
る。以下に本発明を実施例により説明するが、本発明を
何ら限定するものではない。
【0076】
実施例−1 コントロールダブルジェット法により調製した、イリジ
ウムを含有する平均粒径0.25μmの単分散塩臭化銀
乳剤に6−メチル−4−ヒドロキシ−1、3、3a、7
−テトラザインデンを1g/Ag1mol加えた。増感
色素としてアンヒドロ−5、5´−ジクロロ−9−エチ
ル−3、3´−ジ−(3−スルホプロピル)オキサカル
ボシアニンヒドロキシドピリジニウムを300mg/A
g1mol、例示のヒドラジン化合物と硬調化促進剤を
表1のように添加した。こうして得られた乳剤にポリエ
チレンアクリレートの分散物を2g/m2 、ゼラチンを
2.5g/m2 、塗布銀量が3.5g/m2 となるよう
にポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。
硬調化促進剤の比較試料として比較化合物(1)、
(2)、(3)を同様に用いた。
ウムを含有する平均粒径0.25μmの単分散塩臭化銀
乳剤に6−メチル−4−ヒドロキシ−1、3、3a、7
−テトラザインデンを1g/Ag1mol加えた。増感
色素としてアンヒドロ−5、5´−ジクロロ−9−エチ
ル−3、3´−ジ−(3−スルホプロピル)オキサカル
ボシアニンヒドロキシドピリジニウムを300mg/A
g1mol、例示のヒドラジン化合物と硬調化促進剤を
表1のように添加した。こうして得られた乳剤にポリエ
チレンアクリレートの分散物を2g/m2 、ゼラチンを
2.5g/m2 、塗布銀量が3.5g/m2 となるよう
にポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。
硬調化促進剤の比較試料として比較化合物(1)、
(2)、(3)を同様に用いた。
【0077】
【化46】
【0078】このようにして得られた試料を光楔を通し
てタングステンランプを光源としたプリンターで露光し
た後、下記組成の現像液で35℃で30秒間現像し、停
止、定着、水洗、乾燥した。これらの相対写真感度、コ
ントラスト及び網点品質を評価した。コントラストは特
性曲線の直線部の傾き(光学濃度0.1〜2.50のt
anθ)で表し、10以下では不十分な硬調度であり実
用的ではない。網点品質は主観的な尺度であり、1を極
めて不良、5を極めて良好とした5段階にランク付けし
た。3以上を実用的に使用できるものとした。又、未露
光部の黒ポツは100倍のルーペを使って5段階評価
し、全く黒ポツの発生していないものを5として、3以
上を実用上使用できるものとした。結果を表2に示し
た。
てタングステンランプを光源としたプリンターで露光し
た後、下記組成の現像液で35℃で30秒間現像し、停
止、定着、水洗、乾燥した。これらの相対写真感度、コ
ントラスト及び網点品質を評価した。コントラストは特
性曲線の直線部の傾き(光学濃度0.1〜2.50のt
anθ)で表し、10以下では不十分な硬調度であり実
用的ではない。網点品質は主観的な尺度であり、1を極
めて不良、5を極めて良好とした5段階にランク付けし
た。3以上を実用的に使用できるものとした。又、未露
光部の黒ポツは100倍のルーペを使って5段階評価
し、全く黒ポツの発生していないものを5として、3以
上を実用上使用できるものとした。結果を表2に示し
た。
【0079】 <現像液(濃縮物)> ハイドロキノン 65g 4-ヒト゛ロキシメチル-4-メチル-1-フェニル-3-ヒ゜ラソ゛リト゛ン 2.9g ピロ亜硫酸ナトリウム 145g ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩 6.0g ホウ酸 6.9g 臭化ナトリウム 12g 1-フェニル-5-メルカフ゜トテトラソ゛ール 0.05g 水酸化ナトリウム 23g ベンゾトリアゾール 0.4g 水酸化カリウム 80g 炭酸カリウム 80g ジエチレングリコール 120g 水を加えて 1リットル 上記濃縮物を水4部に対して1部の割合で希釈してpH
10.5の現像液とした。
10.5の現像液とした。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】実施例−2 コントロールダブルジェット法により、ロジウムジクロ
リドを8.0×10-6mol/Ag1mol含有する平
均粒径0.13μmの単分散塩化銀乳剤を調整した。フ
ローキュレーション法により脱塩、水洗、再溶解した乳
剤を分割し、例示のヒドラジン化合物と硬調化促進剤を
表3のように添加した。それぞれに5−クロロベンゾト
リアゾールを5×10-3mol/Ag1mol、ポリア
クリル酸エチルラテックス、2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩を加え
た後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にゼラチ
ンが3g/m2 、塗布銀量が5g/m2 となるように塗
布した。この上に保護層として、ゼラチン1g/m2 、
400〜450nmに吸収極大波長を持つ黄色染料(例
えばヘキスト社のオキソノールイエロー)を80mg/
m2 及び界面活性剤、硬膜剤を加えて塗布し、表3に示
す試料を作成した。硬調化促進剤の比較試料としては、
実施例1と同じく比較化合物(1)、(2)、(3)を
用いた。
リドを8.0×10-6mol/Ag1mol含有する平
均粒径0.13μmの単分散塩化銀乳剤を調整した。フ
ローキュレーション法により脱塩、水洗、再溶解した乳
剤を分割し、例示のヒドラジン化合物と硬調化促進剤を
表3のように添加した。それぞれに5−クロロベンゾト
リアゾールを5×10-3mol/Ag1mol、ポリア
クリル酸エチルラテックス、2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩を加え
た後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にゼラチ
ンが3g/m2 、塗布銀量が5g/m2 となるように塗
布した。この上に保護層として、ゼラチン1g/m2 、
400〜450nmに吸収極大波長を持つ黄色染料(例
えばヘキスト社のオキソノールイエロー)を80mg/
m2 及び界面活性剤、硬膜剤を加えて塗布し、表3に示
す試料を作成した。硬調化促進剤の比較試料としては、
実施例1と同じく比較化合物(1)、(2)、(3)を
用いた。
【0083】これらのフィルムを、明室用プリンター
(大日本スクリーン製造株式会社製、P−627FM)
で画像露光した後、実施例−1に示した現像液で35℃
で30秒間現像し、停止、定着、水洗、乾燥した。この
処理には、自動現像機(大日本スクリーン製造株式会
社、LD−221QT)を用いた。そして、実施例−1
と同じ項目について評価した。結果を表4に示した。
(大日本スクリーン製造株式会社製、P−627FM)
で画像露光した後、実施例−1に示した現像液で35℃
で30秒間現像し、停止、定着、水洗、乾燥した。この
処理には、自動現像機(大日本スクリーン製造株式会
社、LD−221QT)を用いた。そして、実施例−1
と同じ項目について評価した。結果を表4に示した。
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】本発明の化4、化5、化6の化合物を用い
ると高い硬調化促進作用を示し、感度、コントラスト、
網点品質が良化することが分かる。比較化合物に比べ高
いコントラストを維持し、ペッパーフォグの発生を抑制
した実用的に好ましい写真特性を与える。更に、化4、
化5、化6の化合物を用いれば低いpHの現像液でもヒ
ドラジン化合物による硬調化が発現することは明白であ
る。
ると高い硬調化促進作用を示し、感度、コントラスト、
網点品質が良化することが分かる。比較化合物に比べ高
いコントラストを維持し、ペッパーフォグの発生を抑制
した実用的に好ましい写真特性を与える。更に、化4、
化5、化6の化合物を用いれば低いpHの現像液でもヒ
ドラジン化合物による硬調化が発現することは明白であ
る。
【0087】
【発明の効果】本発明の化4、化5、化6の化合物から
選ばれる硬調化促進剤の存在下ヒドラジン化合物を含有
するハロゲン化銀写真材料による硬調画像の形成は先行
技術に比べ低いpHの現像液でも容易であり、ペッパー
フォグの発生を抑制した実用的に好ましい写真特性を与
えることができる。また本明細書中に記載した硬調化促
進剤は、合成が比較的容易でコストが低く、非常に有効
である。
選ばれる硬調化促進剤の存在下ヒドラジン化合物を含有
するハロゲン化銀写真材料による硬調画像の形成は先行
技術に比べ低いpHの現像液でも容易であり、ペッパー
フォグの発生を抑制した実用的に好ましい写真特性を与
えることができる。また本明細書中に記載した硬調化促
進剤は、合成が比較的容易でコストが低く、非常に有効
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を
下記の化1、あるいは化2、あるいは化3で表される化
合物の存在下で現像処理することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。 【化1】 式中、R1 、R2 は水素原子、置換あるいは無置換のア
ルキル基を表し、R1とR2 は同じでも異なっていても
よく、互いに環を形成してもよい。L1 は、炭素数が1
から10までのアルキレン基を表す。Z1 は、炭素数が
2から3までのアルキレン基あるいはアルケニレン基で
ありカルボニル基と連結して環を形成する。 【化2】 式中、R3 、R4 は水素原子、置換あるいは無置換のア
ルキル基を表し、R3とR4 は同じでも異なっていても
よく、互いに環を形成してもよい。L2 は、炭素数が1
から10までのアルキレン基を表す。Z2 は、スクシイ
ミド基に縮合した、置換基を有しても良い芳香族炭化水
素残基あるいは縮合芳香族炭化水素残基である。 【化3】 式中、R5 、R6 は水素原子、置換あるいは無置換のア
ルキル基を表し、R5とR6 は同じでも異なっていても
よく、互いに環を形成してもよい。L3 は、炭素数が1
から10までのアルキレン基を表す。Yは、ナフタレン
環上の置換基であり、水素原子、あるいは炭素数が1か
ら6までのアシルアミド基である。 - 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有し、該乳剤層又は他の親水性コロイド層中
に化1、あるいは化2、あるいは化3で表される化合物
とヒドラジン誘導体を含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5383895A JPH08248580A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5383895A JPH08248580A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08248580A true JPH08248580A (ja) | 1996-09-27 |
Family
ID=12953933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5383895A Pending JPH08248580A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08248580A (ja) |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP5383895A patent/JPH08248580A/ja active Pending
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