JPH08246348A - アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法 - Google Patents
アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法Info
- Publication number
- JPH08246348A JPH08246348A JP7050184A JP5018495A JPH08246348A JP H08246348 A JPH08246348 A JP H08246348A JP 7050184 A JP7050184 A JP 7050184A JP 5018495 A JP5018495 A JP 5018495A JP H08246348 A JPH08246348 A JP H08246348A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chitosan
- fiber
- aqueous solution
- aldehyde
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 悪臭の原因の一つであるアルデヒドを吸着能
力を有する消臭繊維の製造方法を提供する。 【構成】 繊維上にキトサンが1〜20重量%付着され
たアルデヒド吸着能力を有する消臭繊維を、繊維を1〜
10重量%のキトサンの酸水溶液に浸漬、搾液し、引続
きアルカリ水溶液または硫酸塩飽和水溶液に浸漬した
後、熱処理を施すことにより得る。
力を有する消臭繊維の製造方法を提供する。 【構成】 繊維上にキトサンが1〜20重量%付着され
たアルデヒド吸着能力を有する消臭繊維を、繊維を1〜
10重量%のキトサンの酸水溶液に浸漬、搾液し、引続
きアルカリ水溶液または硫酸塩飽和水溶液に浸漬した
後、熱処理を施すことにより得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、悪臭の原因であるアル
デヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法に関する。
デヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活空間の中に快適性を求める声
は年々大きくなっており、その快適性の一つとして悪臭
の除去がある。人間が生活する上で発生する悪臭は種々
あるが、たとえば台所やトイレの臭い、タバコの臭い、
衣類や建寝装品についた臭いなどが挙げられる。
は年々大きくなっており、その快適性の一つとして悪臭
の除去がある。人間が生活する上で発生する悪臭は種々
あるが、たとえば台所やトイレの臭い、タバコの臭い、
衣類や建寝装品についた臭いなどが挙げられる。
【0003】その悪臭の原因となる化合物としては、ア
ンモニア、硫化水素、メルカプタン、アルデヒドなどが
挙げられるが、このうち、アンモニア、硫化水素、メル
カプタンを消臭する繊維は、たとえば、特開平1−25
9867号、特開平2−84538号、特開昭62−1
42562号、特開平6−272174号公報などに開
示され、そのうちいくつかは市販されている。しかしな
がら、これらの技術に基づく消臭繊維にはアルデヒドを
吸着消臭する能力を有しない。
ンモニア、硫化水素、メルカプタン、アルデヒドなどが
挙げられるが、このうち、アンモニア、硫化水素、メル
カプタンを消臭する繊維は、たとえば、特開平1−25
9867号、特開平2−84538号、特開昭62−1
42562号、特開平6−272174号公報などに開
示され、そのうちいくつかは市販されている。しかしな
がら、これらの技術に基づく消臭繊維にはアルデヒドを
吸着消臭する能力を有しない。
【0004】従来、アルデヒドを吸着消臭するものとし
ては、活性炭や植物精油類などが提案されているが、い
ずれもその効果が乏しいか、あるいは価格が高く実用的
ではなかった。また、特開平3−29033号や特開昭
62−186939号公報には、キチン類またはポリア
ミノ酸あるいはアミノ糖を有するポリマーを使用したア
ルデヒド吸着剤が開示されているが、この吸着剤は粒状
またはフィルム状としては使用できるものの、繊維への
応用には困難があり、使用用途に制約がある。
ては、活性炭や植物精油類などが提案されているが、い
ずれもその効果が乏しいか、あるいは価格が高く実用的
ではなかった。また、特開平3−29033号や特開昭
62−186939号公報には、キチン類またはポリア
ミノ酸あるいはアミノ糖を有するポリマーを使用したア
ルデヒド吸着剤が開示されているが、この吸着剤は粒状
またはフィルム状としては使用できるものの、繊維への
応用には困難があり、使用用途に制約がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解決するためになされたもので、生活空間に存在す
るアルデヒドを効率よく吸着消臭する、耐久性に優れ使
用用途の広い消臭繊維を製造する方法を提供することを
目的とする。
点を解決するためになされたもので、生活空間に存在す
るアルデヒドを効率よく吸着消臭する、耐久性に優れ使
用用途の広い消臭繊維を製造する方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、繊維を
1〜10重量%のキトサンの酸水溶液に浸漬、搾液し、
引続きアルカリ水溶液または硫酸塩飽和水溶液に浸漬し
た後、熱処理を施すことを特徴とするアルデヒド吸着能
力を有する消臭繊維の製造方法にある。
1〜10重量%のキトサンの酸水溶液に浸漬、搾液し、
引続きアルカリ水溶液または硫酸塩飽和水溶液に浸漬し
た後、熱処理を施すことを特徴とするアルデヒド吸着能
力を有する消臭繊維の製造方法にある。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するキトサンは、一般的に市販されているものを使
用すれば特に制限はないが、平均分子量がたとえば20
00〜500000程度のものが好適に用いられる。脱
アセチル化度は60%以上、好ましくは80%以上のも
のが好適である。脱アセチル化度が低いと分子内にある
アミノ基が少なくなり、アルデヒド吸着能力が低下する
傾向にある。
使用するキトサンは、一般的に市販されているものを使
用すれば特に制限はないが、平均分子量がたとえば20
00〜500000程度のものが好適に用いられる。脱
アセチル化度は60%以上、好ましくは80%以上のも
のが好適である。脱アセチル化度が低いと分子内にある
アミノ基が少なくなり、アルデヒド吸着能力が低下する
傾向にある。
【0008】本発明におけるキトサンの繊維に対する付
着量は、1〜20重量%であることが好ましく、1.2
〜10重量%がさらに好ましい。この付着量が1.0重
量%未満だとアルデヒド吸着能力は十分ではない。20
重量%を越えると処理された繊維の風合いが固くなり繊
維製品としての使用用途が非常に限定される。付着量が
1.2〜10重量%の場合が消臭性能、風合いの点でも
っとも好ましい。後述する熱処理を行わずキトサンを繊
維上に強固に付着していない場合は当初付着量が好まし
い範囲にあっても洗濯等によってキトサンが繊維上より
脱落し、耐久的な消臭性能が実現できない。
着量は、1〜20重量%であることが好ましく、1.2
〜10重量%がさらに好ましい。この付着量が1.0重
量%未満だとアルデヒド吸着能力は十分ではない。20
重量%を越えると処理された繊維の風合いが固くなり繊
維製品としての使用用途が非常に限定される。付着量が
1.2〜10重量%の場合が消臭性能、風合いの点でも
っとも好ましい。後述する熱処理を行わずキトサンを繊
維上に強固に付着していない場合は当初付着量が好まし
い範囲にあっても洗濯等によってキトサンが繊維上より
脱落し、耐久的な消臭性能が実現できない。
【0009】本発明の消臭繊維のベースとなる繊維は、
天然繊維、半合成繊維、合成繊維のいずれであってもよ
く、またこれらの繊維の混合物であってもよい。またそ
の形態も綿、糸、織物、編み物、不織布等のいずれであ
ってもよい。
天然繊維、半合成繊維、合成繊維のいずれであってもよ
く、またこれらの繊維の混合物であってもよい。またそ
の形態も綿、糸、織物、編み物、不織布等のいずれであ
ってもよい。
【0010】つぎに本発明の消臭繊維の製造方法につい
て説明する。本発明で使用するキトサンは、前述したよ
うに一般的に市販されているものを使用すれば特に制限
はないが、平均分子量がたとえば2000〜50000
0程度のものが好適に用いられる。脱アセチル化度は6
0%以上、好ましくは80%以上のものが好適である。
脱アセチル化度が低いと分子内にあるアミノ基が少なく
なり、アルデヒド吸着能力が低下する傾向にある。
て説明する。本発明で使用するキトサンは、前述したよ
うに一般的に市販されているものを使用すれば特に制限
はないが、平均分子量がたとえば2000〜50000
0程度のものが好適に用いられる。脱アセチル化度は6
0%以上、好ましくは80%以上のものが好適である。
脱アセチル化度が低いと分子内にあるアミノ基が少なく
なり、アルデヒド吸着能力が低下する傾向にある。
【0011】また、キトサンの酸水溶液の粘度は20℃
において1%溶液で400センチポイズ以下、好ましく
は40センチポイズ以下が好適である。粘度が高いと繊
維を浸漬したとき繊維へのキトサンの浸透が不十分とな
るとともに繊維からキトサンの酸水溶液を絞り出すのが
難しくなる傾向にある。
において1%溶液で400センチポイズ以下、好ましく
は40センチポイズ以下が好適である。粘度が高いと繊
維を浸漬したとき繊維へのキトサンの浸透が不十分とな
るとともに繊維からキトサンの酸水溶液を絞り出すのが
難しくなる傾向にある。
【0012】上記のキトサンの繊維に対する付着量は、
キトサンの酸水溶液の濃度と絞り率との関係で決定され
るが、キトサンの酸水溶液中のキトサン濃度は1〜10
重量%が好ましい。濃度が1重量%未満の場合は、繊維
へのキトサンの付着量が十分でなくアルデヒド吸着能力
が不十分となる傾向となる。また、10重量%を越える
場合はキトサンの酸水溶液の粘度が高くなり、繊維を浸
漬する際、繊維へのキトサンの浸透が不十分となるとと
もに繊維からキトサンの酸水溶液を絞り出すのが難しく
なる傾向にある。
キトサンの酸水溶液の濃度と絞り率との関係で決定され
るが、キトサンの酸水溶液中のキトサン濃度は1〜10
重量%が好ましい。濃度が1重量%未満の場合は、繊維
へのキトサンの付着量が十分でなくアルデヒド吸着能力
が不十分となる傾向となる。また、10重量%を越える
場合はキトサンの酸水溶液の粘度が高くなり、繊維を浸
漬する際、繊維へのキトサンの浸透が不十分となるとと
もに繊維からキトサンの酸水溶液を絞り出すのが難しく
なる傾向にある。
【0013】本発明で用いるキトサンの酸水溶液を構成
する酸としては、酢酸、塩酸、硫酸、乳酸など公知の酸
でよく、酸の濃度は0.5〜20重量%の範囲で使用す
ることが好ましい。
する酸としては、酢酸、塩酸、硫酸、乳酸など公知の酸
でよく、酸の濃度は0.5〜20重量%の範囲で使用す
ることが好ましい。
【0014】さらにキトサンを上記酸に溶解するとき
は、5〜80℃の温度が好ましく50℃以下がさらに好
ましい。温度が低いと溶解に時間を要し、また、50℃
以上だとキトサンの酸水溶液が着色しやすくなる。
は、5〜80℃の温度が好ましく50℃以下がさらに好
ましい。温度が低いと溶解に時間を要し、また、50℃
以上だとキトサンの酸水溶液が着色しやすくなる。
【0015】また、本発明で用いるアルカリ水溶液とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを0.0
5〜0.5Nの範囲で使用するのが好ましい。また、ア
ルカリ水溶液の代わりに用いる硫酸塩飽和水溶液として
は、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅などの飽和水
溶液が使用できるが特にこれに限定するものではない。
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを0.0
5〜0.5Nの範囲で使用するのが好ましい。また、ア
ルカリ水溶液の代わりに用いる硫酸塩飽和水溶液として
は、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸銅などの飽和水
溶液が使用できるが特にこれに限定するものではない。
【0016】本発明の方法において熱処理とは繊維が耐
えられる温度以下、具体的には90〜180℃の範囲が
好ましく、水分を除去し、さらにキトサンを繊維上に強
固に付着することが可能となる。これはキトサンが熱処
理によって分子内、分子間に一部架橋を生じ、不溶化し
て脱落しにくくなるためと考えられる。
えられる温度以下、具体的には90〜180℃の範囲が
好ましく、水分を除去し、さらにキトサンを繊維上に強
固に付着することが可能となる。これはキトサンが熱処
理によって分子内、分子間に一部架橋を生じ、不溶化し
て脱落しにくくなるためと考えられる。
【0017】また、キトサンを繊維に付与する方法とし
ては上述した他に、繊維の形成時すなわち、紡糸原液に
キトサンを粉末状でまた、酸溶液として練り込み紡糸す
る方法や、キトサンの酸溶液に浸漬、搾液後アルカリ水
溶液、硫酸塩飽和水溶液に浸漬することなく乾燥熱処理
する方法が挙げられるが、前者では合成繊維、半合成繊
維への適用に限られる他、繊維内部のキトサンはアルデ
ヒド吸着に寄与せずキトサン量が多く必要となる欠点が
ある。また、後者の方法はキトサンの繊維への付着量が
少なくアルデヒド吸着能力が十分ではない欠点がある。
ては上述した他に、繊維の形成時すなわち、紡糸原液に
キトサンを粉末状でまた、酸溶液として練り込み紡糸す
る方法や、キトサンの酸溶液に浸漬、搾液後アルカリ水
溶液、硫酸塩飽和水溶液に浸漬することなく乾燥熱処理
する方法が挙げられるが、前者では合成繊維、半合成繊
維への適用に限られる他、繊維内部のキトサンはアルデ
ヒド吸着に寄与せずキトサン量が多く必要となる欠点が
ある。また、後者の方法はキトサンの繊維への付着量が
少なくアルデヒド吸着能力が十分ではない欠点がある。
【0018】
【実施例】以下実施例を示し、発明を詳細に説明する。
なお、実施例中の各評価は次の方法で行った。 [アルデヒドの消臭性能評価]370ml容量の三角フ
ラスコに0.9重量%のアセトアルデヒド水溶液を10
μl入れるとともにサンプル1gを入れて密栓し、1時
間後フラスコ内の空間に残った気体中のアセトアルデヒ
ド残存濃度を北川式ガス検知管(型式;133SB、測
定範囲;5〜140ppm)で測定した。これと同時に
サンプルを入れないもののアセトアルデヒド残存濃度を
測定し、初期濃度とした。
なお、実施例中の各評価は次の方法で行った。 [アルデヒドの消臭性能評価]370ml容量の三角フ
ラスコに0.9重量%のアセトアルデヒド水溶液を10
μl入れるとともにサンプル1gを入れて密栓し、1時
間後フラスコ内の空間に残った気体中のアセトアルデヒ
ド残存濃度を北川式ガス検知管(型式;133SB、測
定範囲;5〜140ppm)で測定した。これと同時に
サンプルを入れないもののアセトアルデヒド残存濃度を
測定し、初期濃度とした。
【0019】[繊維へのキトサン付着量(重量%)]処
理前後の布帛を60℃で3時間乾燥した後の重量から重
量の増加率として求めた。
理前後の布帛を60℃で3時間乾燥した後の重量から重
量の増加率として求めた。
【0020】(実施例1)脱アセチル化度80%、粘度
5センチポイズ(キトサン1%溶液、20℃)のキトサ
ン(大日精化工業株式会社製ダイキトサンVL)を7重
量%酢酸にキトサン濃度が7重量%となるように添加
し、20℃で30分間撹拌して溶解した。得られたキト
サンの酢酸水溶液の粘度は200センチポイズであっ
た。アクリル繊維(三菱レイヨン株式会社製;2デニー
ル、51mm長)からなる紡績糸(1/52メートル番
手)のスムース編み地を上記のキトサンの酢酸水溶液に
浸漬しマングルにて絞り(絞り率100%)、引き続き
0,2N水酸化ナトリウム水溶液中を通してキトサンを
凝固させた。その後、再びマングルにて絞った後、11
0℃で5分間熱処理した。繊維への付着が脆弱なキトサ
ンを除去する目的で上記のように処理した布帛を水洗し
た後、乾燥してサンプルとした。サンプルのアルデヒド
消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示し
た。
5センチポイズ(キトサン1%溶液、20℃)のキトサ
ン(大日精化工業株式会社製ダイキトサンVL)を7重
量%酢酸にキトサン濃度が7重量%となるように添加
し、20℃で30分間撹拌して溶解した。得られたキト
サンの酢酸水溶液の粘度は200センチポイズであっ
た。アクリル繊維(三菱レイヨン株式会社製;2デニー
ル、51mm長)からなる紡績糸(1/52メートル番
手)のスムース編み地を上記のキトサンの酢酸水溶液に
浸漬しマングルにて絞り(絞り率100%)、引き続き
0,2N水酸化ナトリウム水溶液中を通してキトサンを
凝固させた。その後、再びマングルにて絞った後、11
0℃で5分間熱処理した。繊維への付着が脆弱なキトサ
ンを除去する目的で上記のように処理した布帛を水洗し
た後、乾燥してサンプルとした。サンプルのアルデヒド
消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示し
た。
【0021】(実施例2)実施例1と同様にして得たサ
ンプルをJIS L0217法(洗い方番号103)に
準じて5回洗濯した。そのサンプルのアルデヒド消臭性
能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
ンプルをJIS L0217法(洗い方番号103)に
準じて5回洗濯した。そのサンプルのアルデヒド消臭性
能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
【0022】(実施例3)脱アセチル化度80%以上、
粘度100センチポイズ(キトサン0.5%溶液、20
℃)のキトサン(焼津水産化学工業株式会社製キトサン
PSH)を1重量%酢酸にキトサン濃度が1重量%とな
るように添加し、20℃で2時間撹拌して溶解した。得
られたキトサンの酢酸水溶液の粘度は270センチポイ
ズであった。アクリル繊維(三菱レイヨン株式会社製;
2デニール、51mm長)からなる紡績糸(1/52メ
ートル番手)のスムース編み地を上記のキトサンの酢酸
水溶液に浸漬しマングルにて絞り(絞り率150%)、
引き続き0,1N水酸化ナトリウム水溶液中を通してキ
トサンを凝固させた。その後、再びマングルにて絞った
後、110℃で5分間熱処理した。繊維への付着が脆弱
なキトサンを除去する目的で上記のように処理した布帛
を水洗した後、乾燥してサンプルとした。サンプルのア
ルデヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表
1に示した。
粘度100センチポイズ(キトサン0.5%溶液、20
℃)のキトサン(焼津水産化学工業株式会社製キトサン
PSH)を1重量%酢酸にキトサン濃度が1重量%とな
るように添加し、20℃で2時間撹拌して溶解した。得
られたキトサンの酢酸水溶液の粘度は270センチポイ
ズであった。アクリル繊維(三菱レイヨン株式会社製;
2デニール、51mm長)からなる紡績糸(1/52メ
ートル番手)のスムース編み地を上記のキトサンの酢酸
水溶液に浸漬しマングルにて絞り(絞り率150%)、
引き続き0,1N水酸化ナトリウム水溶液中を通してキ
トサンを凝固させた。その後、再びマングルにて絞った
後、110℃で5分間熱処理した。繊維への付着が脆弱
なキトサンを除去する目的で上記のように処理した布帛
を水洗した後、乾燥してサンプルとした。サンプルのア
ルデヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表
1に示した。
【0023】(実施例4)実施例3と同様にして得たサ
ンプルをJIS L0217法(洗い方番号103)に
準じて5回洗濯した。そのサンプルのアルデヒド消臭性
能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
ンプルをJIS L0217法(洗い方番号103)に
準じて5回洗濯した。そのサンプルのアルデヒド消臭性
能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
【0024】(比較例1)キトサン凝固後の熱処理を行
わない他は実施例3と同様に処理して、キトサン付着繊
維布帛を作製した。得られたサンプルのアルデヒド消臭
性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
わない他は実施例3と同様に処理して、キトサン付着繊
維布帛を作製した。得られたサンプルのアルデヒド消臭
性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に示した。
【0025】(比較例2)キトサン酢酸水溶液中のキト
サン濃度を0.5重量%、絞り率を120%に変更した
以外は実施例1と同様に処理して得られたサンプルのア
ルデヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表
1に示した。
サン濃度を0.5重量%、絞り率を120%に変更した
以外は実施例1と同様に処理して得られたサンプルのア
ルデヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表
1に示した。
【0026】(比較例3)キトサン酢酸水溶液中のキト
サン濃度を0.1重量%、絞り率95%に変更した以外
は実施例1と同様に処理して得られたサンプルのアルデ
ヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に
示した。
サン濃度を0.1重量%、絞り率95%に変更した以外
は実施例1と同様に処理して得られたサンプルのアルデ
ヒド消臭性能を繊維へのキトサン付着量とともに表1に
示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、繰り返し洗濯によって
も吸着能力が低下しない耐久性に優れたアルデヒド吸着
能力を有し、本発明の製造方法は上記のアルデヒド吸着
能力を有する消臭繊維を簡単に繊維の種類形態を問わず
製造することが可能である。
も吸着能力が低下しない耐久性に優れたアルデヒド吸着
能力を有し、本発明の製造方法は上記のアルデヒド吸着
能力を有する消臭繊維を簡単に繊維の種類形態を問わず
製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩月 光昭 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 伊藤 元 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維を1〜10重量%のキトサンの酸水
溶液に浸漬、搾液し、引続きアルカリ水溶液または硫酸
塩飽和水溶液に浸漬した後、熱処理を施すことを特徴と
するアルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7050184A JPH08246348A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7050184A JPH08246348A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246348A true JPH08246348A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12852110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7050184A Pending JPH08246348A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08246348A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114516677A (zh) * | 2022-02-14 | 2022-05-20 | 恒天嘉华非织造有限公司 | 一种用于水净化的无纺布及其制备方法 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP7050184A patent/JPH08246348A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114516677A (zh) * | 2022-02-14 | 2022-05-20 | 恒天嘉华非织造有限公司 | 一种用于水净化的无纺布及其制备方法 |
CN114516677B (zh) * | 2022-02-14 | 2022-12-20 | 恒天嘉华非织造有限公司 | 一种用于水净化的无纺布及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI544123B (zh) | 吸濕除臭性纖維、該纖維之製造方法及含有該纖維之纖維構造物 | |
JPWO2010074311A1 (ja) | 消臭性繊維製品 | |
JP2017193793A (ja) | 繊維製品加工用組成物、繊維製品およびその製造方法 | |
JP2818929B2 (ja) | 消臭剤、消臭繊維及びその製造方法、並びに消臭加工体 | |
JPH0928778A (ja) | 消臭剤並びに消臭繊維及びその製造方法 | |
JPH08246348A (ja) | アルデヒド吸着能力を有する消臭繊維の製造方法 | |
JP3271692B2 (ja) | 酸・塩基性ガス吸収性繊維及びその構造物 | |
JP2005213686A (ja) | 再生セルロース繊維を含む繊維材料 | |
JPH0268117A (ja) | 消臭エアーフィルター | |
WO1997034040A1 (fr) | Fibre desodorisante, processus de preparation et article a base de fibres desodorisantes | |
JP3220782B2 (ja) | 消臭加工剤並びに消臭繊維 | |
JPH08246349A (ja) | アルデヒド吸着能を有する消臭繊維及びその製造方法 | |
JPS6312723A (ja) | 消臭性アクリル系合成繊維およびその製法 | |
JP3990028B2 (ja) | 消臭繊維および繊維の消臭加工方法 | |
JP2017064048A (ja) | 消臭剤及び該消臭剤を備えた消臭フィルター | |
JPS62238866A (ja) | 消臭性セルロ−ス繊維の製造方法 | |
JP3979545B2 (ja) | 機能性繊維およびその製造法 | |
JP3235092B2 (ja) | 塩基性ガス吸収繊維及びその製造方法 | |
JPH10245778A (ja) | アルカリ性ガス吸収性繊維製品 | |
JPH0649061B2 (ja) | 酸化セルロース系消臭材料 | |
JP2005097820A (ja) | 消臭繊維 | |
JPH0874131A (ja) | 消臭繊維、その製造方法およびこれを用いた消臭繊維製品 | |
JPS62237924A (ja) | イオン交換繊維による脱臭処理方法 | |
JPH10314284A (ja) | セルロース系消臭材料およびその製造方法 | |
JPH02307475A (ja) | 消臭性能を有するセルロース組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |