JP2017193793A - 繊維製品加工用組成物、繊維製品およびその製造方法 - Google Patents

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宏司 吉田
Koji Yoshida
宏司 吉田
義浩 梶浦
Yoshihiro Kajiura
義浩 梶浦
谷口 明男
Akio Taniguchi
明男 谷口
純一 内田
Junichi Uchida
純一 内田
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Abstract

【課題】抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料を含み、かかる機能性が十分に発揮され、かつ耐洗濯性に優れる繊維製品を提供すること。【解決手段】ナノファイバーと、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料と、溶媒と、を含む繊維製品加工用組成物。繊維素材表面に、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料がナノファイバーを介して担持されている繊維製品およびその製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品加工用組成物、繊維製品およびその製造方法に関する。
近年、清潔志向の高まり、快適生活を目指した生活環境の多様化等により、抗菌性や消臭性を有する機能性材料が、家庭用品、医療用品等の分野で注目されている。特に繊維製品は、抗菌・消臭が望まれる日用衣料品や医療材料として汎用されているため、繊維製品に抗菌性や消臭性を付与する要求が根強くある。このような社会的背景から、近年、抗菌性や消臭性を有する機能性材料を含む繊維製品およびその製造方法について、各種提案がなされている。
そのような提案として、特許文献1および2には、バインダー樹脂を用いる方法が開示されている。
特開平8−246334号公報 特開平10−292268号公報
特許文献1および2には、抗菌性や消臭性を有する機能性材料とバインダー樹脂を含む懸濁液または分散液を用いて、繊維素材表面をコーティングすることにより、機能性材料を繊維素材表面に付与する方法が開示されている。しかし、かかる方法により製造された繊維製品は、バインダー樹脂により機能性材料が繊維素材表面に強固に保持されるものの、機能性材料が本来有する抗菌性や消臭性が十分に発揮され難いという課題がある。これは、機能性材料の多くがバインダー樹脂に被覆されてしまうためと考えられる。
他方、バインダー樹脂の使用量を低減したりバインダー樹脂を使用せずに機能性材料を繊維素材表面に付着させることも考えられる。しかし、これでは繊維素材表面に機能性材料を強固に保持させることができず、洗濯によって機能性材料が繊維素材表面から脱落してしまう(耐洗濯性に劣る)ため、繊維製品の抗菌性や消臭性が、洗濯を繰り返すことにより低下してしまう。
そこで本発明の目的は、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料を含み、かかる機能性が十分に発揮され、かつ耐洗濯性に優れる繊維製品を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、上記機能性材料を、ナノファイバーを介して繊維素材表面に担持させることにより、機能性材料が有する機能性が十分に発揮され、しかも洗濯による機能性材料の脱落が少ない(耐洗濯性に優れる)繊維製品が得られることを新たに見出し、本発明を完成させた。
即ち、上記目的は、下記手段によって達成された。
[1]ナノファイバーと、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料と、溶媒と、を含む繊維製品加工用組成物。
[2]ナノファイバーと溶媒とを含む第一剤と、
上記機能性材料を含む第二剤と、
を含む多液型組成物である[1]に記載の繊維製品加工用組成物。
[3]上記ナノファイバーは、セルロースナノファイバーである[1]または[2]に記載の繊維製品加工用組成物。
[4]上記機能性材料は、粉粒体である[1]〜[3]のいずれかに記載の繊維製品加工用組成物。
[5]上記機能性材料は、ゼオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン亜鉛複合酸化物および活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[4]のいずれかに記載の繊維製品加工用組成物。
[6]上記ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトである[5]に記載の繊維製品加工用組成物。
[7]上記溶媒は、少なくとも水を含む[1]〜[6]のいずれかに記載の繊維製品加工用組成物。
[8]繊維素材表面に、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料がナノファイバーを介して担持されている繊維製品。
[9]上記ナノファイバーは、セルロースナノファイバーである[8]に記載の繊維製品。
[10]上記機能性材料は、粉粒体である[8]または[9]に記載の繊維製品。
[11]上記機能性材料は、ゼオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン亜鉛複合酸化物および活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種である[8]〜[10]のいずれかに記載の繊維製品。
[12]上記ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトである[11]に記載の繊維製品。
[13][8]〜[12]のいずれかに記載の繊維製品の製造方法であって、
繊維素材表面を、[1]〜[7]のいずれかに記載の繊維製品加工用組成物と接触させることを含む、上記繊維製品の製造方法。
[14]上記接触を、上記繊維素材を、上記繊維製品加工用組成物中に浸漬することにより行う[13]に記載の繊維製品の製造方法。
[15]上記浸漬後、上記繊維素材を脱水し、次いで乾燥することを更に含む[14]に記載の繊維製品の製造方法。
本発明によれば、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を良好に発揮し、かつ耐洗濯性に優れる繊維製品を提供することができる。
洗濯前の実施例2の繊維製品の走査型電子顕微鏡写真である。 洗濯後の実施例2の繊維製品の走査型電子顕微鏡写真である。
[繊維製品加工用組成物]
本発明の一態様は、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料と、ナノファイバーと、溶媒と、を含む繊維製品加工用組成物に関する。
以下、上記繊維製品加工用組成物(以下において、単に「組成物」とも記載する。)について、更に詳細に説明する。
<ナノファイバー>
本発明および本明細書において、「ナノファイバー」とは、繊維径が100nm以下であって、かつアスペクト比(繊維長/繊維径)が100〜10000の範囲である繊維をいう。繊維径とは、単繊維の直径をいい、短繊維の断面形状が円形ではなく異形の場合には、単繊維の異形断面の外接円と内接円の直径の算術平均を繊維径とする。繊維径および繊維長は、無作為に選択した20本の繊維について、走査型電子顕微鏡を用いて測定された値の算術平均とする。
本発明の繊維製品加工用組成物は、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料(以下、単に「機能性材料」とも記載する。)とともに、ナノファイバーを含む。本発明の繊維製品加工用組成物を用いて繊維素材を加工することにより得られた繊維製品では、ナノファイバーを介して、機能性材料が繊維素材表面に担持されている。好ましくは、ナノファイバーが繊維素材と絡まり、かつナノファイバー同士の絡まりの中の空間に機能性材料が保持されることにより、ナノファイバーを介して繊維素材表面に機能性材料が担持されている。ナノファイバー同士の絡まり中の空間は、いわゆる細孔であり通気可能である。したがって、この中に保持された機能性材料は大気と接触可能であり、接触することにより、機能性材料が有する機能性(抗菌性および/または消臭性)を良好に発揮することができると推察される。これに対し、先に記載したようにバインダー樹脂を用いると、機能性材料の多くがバインダー樹脂によって被覆されてしまうため機能性材料と大気との接触が妨げられ、その結果、機能性材料がその機能性を発揮することが阻害されてしまうと考えられる。即ち、機能性材料は、ナノファイバーを介して担持されることにより、繊維素材表面においてその機能性を良好に発揮することができ、かつ洗濯時に脱落し難くなると本発明者らは推察している。
ナノファイバーの繊維径は、100nm以下であり、機能性材料がその機能性をより良好に発揮しつつより良好な耐洗濯性を実現する観点から、好ましくは2〜100nmの範囲であり、2〜40nmの範囲であることがより好ましく、2〜5nmの範囲であることが更に好ましい。また、ナノファイバーのアスペクト比は、100〜10000の範囲であり、上記と同様の観点から、100〜1000の範囲であることが好ましく、100〜700の範囲であることがより好ましく、100〜600の範囲であることが更に好ましい。
ナノファイバーとしては、繊維径が100nm以下であって、かつアスペクト比(繊維長/繊維径)が100〜10000の範囲である繊維であれば、天然繊維であっても合成繊維であってもよい。ナノファイバーを構成する繊維の一例としては、繊維素材について例示する後述の各種繊維を挙げることができる。また、カーボンナノファイバー、キトサンナノファイバー等も挙げることができる。好ましいナノファイバーとしては、セルロースナノファイバーを挙げることができる。セルロースナノファイバーとは、繊維径が100nm以下であって、かつアスペクト比(繊維長/繊維径)が100〜10000の範囲であるセルロース繊維である。
セルロースは、疎水性部と親水性部とを併せ持ついわゆる両親媒性物質である。通常、疎水性部はグルコースユニットであり、親水性部はヒドロキシル基やヒドロキシル基の部分に導入された置換基である。置換基としては、例えばカルボキシル基またはその塩が挙げられる。繊維素材表面の親疎水性は、繊維素材の種類によって異なり、一例として、ポリエステルの表面は疎水性、木綿の表面は親水性と考えられる。セルロースが両親媒性を有することは、ナノファイバーの各種繊維素材表面への吸着性を高めることに寄与し、このことは繊維素材表面にナノファイバーを介して機能性材料を担持させる際の担持の均一性を高めることにつながると本発明者らは推察している。例えば、親水性表面に対してはセルロースの親水性部が吸着性向上に寄与し、疎水性表面に対しては疎水性部が吸着性向上に寄与すると考えられる。
本発明の繊維製品加工用組成物に用いるセルロースナノファイバーは、特に限定されるものではなく、市販品を使用してもよく、公知の方法で製造することもできる。セルロースナノファイバーの原料セルロースとしては、例えば、植物、動物、バクテリア産生ゲル等のセルロース生合成系で得られたセルロースが挙げられ、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター、コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ、バガスパルプ等の非木材系パルプ、バクテリアセルロース、ホヤから単離されるセルロース等を挙げることができる。セルロースナノファイバーの製造方法は、特に限定されるものではない。一例として、例えば特許第5722021号明細書に記載の製造方法を挙げることができる。具体的には、セルロースを原料として、N−オキシル化合物を触媒として用いた酸化工程、中和工程および分散工程を経て、セルロースナノファイバーを製造することができる。上記酸化工程は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TEMPO)等のN−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて行うことが好ましい。また、セルロースナノファイバーを構成するセルロースとしては、酸化変性セルロースが好ましく、ヒドロキシル基の一部がカルボキシル基により変性されたセルロースがより好ましい。更に好ましいセルロースナノファイバーは、酸化変性によりセルロースに導入されたカルボキシル基が、有機概念図における有機性値が300以下のモノアミンの塩となっているセルロースである。有機概念図については、特許第5722021号明細書の段落0028を参照できる。かかるモノアミンの塩は、酸化変性によりセルロースに導入されたカルボキシル基を、有機概念図における有機性値が300以下のモノアミンによりpH5〜10の範囲で中和することにより得ることができる。セルロースにおいて、上記カルボキシル基およびカルボキシル基のモノアミンの塩は、セルロースのグルコースユニットのC6位のヒドロキシル基を酸化変性することにより導入することが好ましい。このようなカルボキシル基やその塩が導入されていることは、セルロースナノファイバーの溶媒中での分散性を向上することに寄与すると考えられる。分散性の向上は、セルロースナノファイバーが繊維素材表面に吸着する際の均一性向上に寄与すると推察される。上記セルロースナノファイバーは、市販品としても入手可能である。市販品としては、上記ナノファイバーの水溶液である第一工業製薬株式会社製RHEOCRYSTAを挙げることができる。ただし、本発明において使用されるナノファイバーは、これに限定されるものではなく、上記繊維径およびアスペクト比を有する各種ナノファイバーを使用可能である。
<機能性材料>
機能性材料としては、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する各種材料を、繊維製品にもたらすべき機能性に応じて選択して用いることができる。本発明および本明細書において、抗菌性を有する機能性材料とは、当該機能性材料と接触させることにより、菌数を減少させることができる材料をいう。抗菌対象の菌としては、家庭用品、医薬用品等の各種分野において、低減することが望ましい各種菌類、例えば、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌等の各種菌類を挙げることができる。また、本発明および本明細書において、消臭性を有する機能性材料とは、当該機能性材料と接触させることにより、臭気濃度を低減可能な材料をいう。消臭対象の臭気としては、家庭用品、医薬用品等の各種分野において、低減することが望ましい各種臭気、例えば、塩基性臭気(例えばアンモニア)、酸性臭気(例えば酢酸)、メチルメルカプタン等の各種臭気を挙げることができる。
機能性材料は、天然物でも合成物でもよく、無機物質でも有機物質でも有機無機複合物質でもよい。機能性材料は、抗菌性のみ有するものでも、消臭性のみ有するものでも、抗菌性および消臭性の両機能性を有するものでもよい。以下では、抗菌性を有する機能性材料を抗菌剤と記載し、消臭性を有する機能性材料を消臭剤と記載する。ただし、抗菌剤として例示したものの中にも消臭性を有するものもあり、消臭剤として例示したものの中にも抗菌性を有するものもある。
無機抗菌剤としては、酸化チタンや酸化亜鉛に代表される光触媒機能を有するもの、銀、銅、亜鉛、ニッケル等の抗菌性金属を含有する酸化物、塩化物、硫化物、ヨウ化物、または抗菌性金属もしくは抗菌性金属イオンを担体に担持したものが挙げられる。
ここで担体の具体例としては、ゼオライト、粘土鉱物、ケイ酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、リン酸チタニウム、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、シリカゲル、アルミナ、ガラス、活性炭等が挙げられる。
有機抗菌剤としては、第四級アンモニウム塩系、ビグアナイド系、フェノール系、ピリジン系、ニトリル系、イソチアゾリン系、イミダゾール系、有機銅系、有機ヨード系等の各種抗菌剤が挙げられる。
また、天然物の抗菌剤としては、カテキン等のポリフェノール、ペクチン酸やキトサン等の酸性・塩基性多糖、プロタミン、ポリリジン、およびナイシン等の塩基性ペプチド・タンパク質等が挙げられる。
上記の各種抗菌剤の中でも、抗菌性に優れる点および洗濯による抗菌性の低下が少ない点で無機抗菌剤が好ましく、ゼオライトがより好ましい。ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトであることが好ましく、銀イオン、亜鉛イオンおよび銅イオンからなる群から選ばれる遷移金属イオンを含有するゼオライトであることがより好ましい。
無機消臭剤としては、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、リン酸ジルコニウム、活性炭等の多孔質材料や、それら多孔質材料に遷移金属を担持させた材料、または遷移金属の酸化物や含水酸化物等が挙げられる。
有機消臭剤としては、脂肪族系カルボン酸、アルデヒド化合物、フタロシアニン誘導体、サイクロデキストリン等が挙げられる。
また、天然物の消臭剤としては、カテキン等のポリフェノール、ペクチン酸やキトサン等の酸性・塩基性多糖等が挙げられる。
上記の各種消臭剤の中でも、消臭性に優れる点および洗濯による消臭性の低下が少ない点で無機消臭剤が好ましく、ゼオライトがより好ましい。ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトであることが好ましく、銀イオン、亜鉛イオンおよび銅イオンからなる群から選ばれる遷移金属イオンを含有するゼオライトであることがより好ましい。
機能性材料として用いるゼオライトは、特に限定されるものではなく、試薬または工業用として入手可能な各種ゼオライトを、必要に応じてイオン交換等を行い、用いることができる。ゼオライトの種類として、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、高シリカゼオライト、ソーダライト、モルデナイト、アナルサイム、クリノプチロライト、チャバサイト、エリオナイト等を挙げることができる。入手容易性や金属イオン担持性の観点から、A型ゼオライトまたはX型ゼオライトが好ましい。
本発明および本明細書において、遷移金属とは、長周期表において3族〜12族までに属する元素をいい、抗菌性および/または消臭性の観点からは、銀、亜鉛および銅が好ましい。遷移金属イオン含有ゼオライトは、一種または二種以上の遷移金属イオンを、ゼオライト中に、0.1〜15質量%(二種以上含む場合は二種以上の合計含有率)、含有することが好ましい。抗菌性および/または消臭性に優れる点および製造コストを考慮すると、銀イオンを0.1〜15質量%または亜鉛イオンを0.1〜15質量%含有するゼオライトがより好ましい。ここでゼオライトにおける金属イオン含有率は、ゼオライト総質量100質量%に対する金属の質量として表すものとし、蛍光X線分析法等の公知の元素分析法により測定することができる。
遷移金属イオン含有ゼオライトは、市販品として入手可能である。または、遷移金属イオン含有ゼオライトは、市販のゼオライトまたは公知の方法で合成したゼオライトをイオン交換することによって得ることができる。具体的に以下のようなイオン交換方法によって、遷移金属イオン含有ゼオライトを得ることができる。加熱乾燥したゼオライト粉末に水を加えて、撹拌後脱気しスラリーとする。更に適量の酸と水を加えてpHを5〜7に調整する。ここで使用する酸としては塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等を挙げることができ、硝酸が好ましい。続いて、ゼオライトへ含有させる遷移金属イオンを含むイオン交換水溶液を加え、撹拌しつつ平衡状態に到達させる。イオン交換反応終了後に濾過することにより、目的とする遷移金属イオンを含むゼオライトを得ることができる。ここで得られるゼオライトには、場合によっては過剰の遷移金属イオンが付着していることがある。その場合は、必要に応じて、ゼオライトを水洗することにより過剰の遷移金属イオンを取り除くことができる。
機能性材料の形状は、特に限定されるものではない。一態様では、機能性材料は、粉粒体であることができる。粉粒体の平均粒径は、例えば0.1〜50.0μmの範囲であり、好ましくは0.1〜30.0μmの範囲であり、より好ましくは0.1〜10.0μmの範囲であり、更に好ましくは0.1〜5.0μmの範囲である。ここで平均粒径とはメジアン径をいい、レーザー回折・散乱法等の公知の分析法により測定することができる。
<溶媒>
溶媒としては、水および有機溶媒からなる群から選ばれる溶媒の一種以上を用いることができる。有機溶媒としては、機能性材料が溶解しない溶媒であれば特に制限はない。例えば、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、グリセリン等)、エーテル類(例えばエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン等)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド等が挙げることができる。溶媒としては、水のみを用いてもよく、有機溶媒の一種以上を用いてもよく、水と有機溶媒の一種以上との混合溶媒を用いてもよい。安全性、作業環境およびコスト面から、溶媒としては、少なくとも水を用いることが好ましく、水のみを用いることがより好ましい。
<任意成分>
本発明の繊維製品加工用組成物は、以上記載した各種成分のみからなるものでもよく、これらに加えて一種以上の成分を任意に含むものでもよい。例えば、任意成分としては、バインダー樹脂を挙げることができる。先に記載したように、機能性材料を繊維素材表面に強固に保持するためにバインダー樹脂を用いると、バインダー樹脂により機能性材料の多くが被覆されてしまい、機能性材料によってもたらされる抗菌性および/または消臭性が、繊維製品において十分に発揮されないと考えられる。これに対し本発明の繊維製品加工用組成物によれば、機能性材料はナノファイバーを介して繊維素材表面に担持されることにより、繊維素材表面に強固に保持されつつ、その抗菌性および/消臭性を繊維製品において良好に発揮することができる。本発明において、かかるナノファイバーによりもたらされる効果を損なわない範囲で少量のバインダー樹脂を併用することは可能である。例えば、ナノファイバー100質量部に対して、50〜10000質量部のバインダー樹脂を併用することができる。ナノファイバー、バインダー樹脂等について、含有量とは、特記しない限り、固形分の含有量をいうものとする。なお本発明および本明細書において、「固形分」とは、溶媒を含む成分については溶媒を除く部分をいい、溶媒を含まない成分については全量をいうものとする。バインダー樹脂としては、一般に繊維素材の加工用に用いられている各種合成樹脂、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。なお本発明および本明細書における「バインダー樹脂」からは、繊維状の樹脂は除かれるものとする。
<繊維製品加工用組成物の具体的態様>
本発明の繊維製品加工用組成物は、一液型の組成物であってもよく、二液型以上の多液型の組成物であってもよい。多液型の組成物とは、使用時に同時または順次混合される複数の組成物からなる組成物をいう。一態様では、本発明の繊維製品加工用組成物は、ナノファイバーと溶媒とを含む第一剤と、機能性材料と溶媒とを含む第二剤と、を含む二液型等の多液型組成物であることができる。また、各種剤を混合した後、および/または、混合の途中の任意の段階で、希釈用の溶媒を混合してもよい。また、一液型の組成物に、必要に応じて希釈用の溶媒を添加してもよい。
第一剤におけるナノファイバーの含有量は、第一剤の全量100質量%に対して、0.1〜20質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜5.0質量%の範囲であることがより好ましい。第一剤における、ナノファイバーおよびバインダー樹脂等の任意成分を含めた全固形分濃度は、剤の安定性等の観点から、0.1〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲であることがより好ましい。第一剤としては、市販のナノファイバー溶液をそのまま使用してもよく、市販のナノファイバー溶液に溶媒等を添加して使用してもよい。
一方、第二剤は、機能性材料を含む乾燥組成物でもよく、機能性材料と溶媒とを含む液体の組成物でもよい。好ましくは、第二剤は、機能性材料を含む乾燥組成物であり、機能性材料のみからなる乾燥組成物でもよい。
任意に用いられる任意成分は、第一剤に含まれてもよく、第二剤に含まれてもよく、第一剤および第二剤と同時または順次混合される他の剤に含まれてもよい。
一液型の組成物において、または多液型の組成物のすべての剤を混合して得られる組成物において、ナノファイバーの含有量は、耐洗濯性により優れる繊維製品を得る観点からは、組成物全量(希釈用の溶媒を添加する場合には当該溶媒も含む)100質量%に対して0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。また、風合いが良好な繊維製品を得る観点からは 組成物全量100質量%に対してナノファイバーの含有量が0.5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがより好ましい。一方、一液型の組成物において、または多液型の組成物のすべての剤を混合して得られる組成物において、機能性材料の含有量は、組成物全量100質量%に対して、0.1〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.3〜30質量%の範囲であることがより好ましい。
一液型の組成物において、または多液型の組成物のすべての剤を混合して得られる組成物において、組成物全量(希釈用の溶媒を添加する場合には当該溶媒も含む)100質量%に対する固形分濃度は、組成物の安定性等の観点から、0.1〜80質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜40質量%の範囲であることがより好ましい。
[繊維製品]
本発明の一態様は、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料がナノファイバーを介して担持されている繊維製品に関する。本発明の繊維製品に含まれるナノファイバーおよび機能性材料については、先に記載した通りである。
<繊維素材>
繊維素材としては、家庭用品、医療用品等の各種分野で使用される繊維素材を何ら制限なく用いることができる。これら繊維素材にナノファイバーを介して機能性材料を担持させることにより、抗菌性および/または消臭性を良好に発揮することができ、しかも耐洗濯性に優れる繊維製品を得ることができる。繊維素材の具体例としては、木綿、亜麻、黄麻等の植物繊維、羊毛、モヘア、アンゴラ、カシミア、絹等の動物繊維等の天然繊維素材を挙げることができる。また、合成繊維も使用することができる。合成繊維としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリフルオロエチレン、ポリフェノール等の各種合成繊維が挙げられる。繊維素材の形態は、特に限定されず、織物、編物、不織布、糸等が挙げられる。
本発明の繊維製品は、好ましくは本発明の繊維製品加工用組成物を用いて製造することができる。ただし、製造方法は限定されるものではなく、繊維素材表面に、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料がナノファイバーを介して担持されている繊維製品は、いかなる製造方法により製造されたものであっても、本発明の繊維製品に包含される。
[繊維製品の製造方法]
本発明の一態様は、本発明の繊維製品の製造方法であって、繊維素材表面を、本発明の繊維製品加工用組成物と接触させることを含む。
繊維素材表面を上記組成物と接触させる方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、パディング(padding)法等のディッピング(dipping)法、スプレー法、コーティング法、プリント法等を利用することができる。例えば、繊維素材を上記組成物に浸漬し、次いで脱水する。脱水は、公知の脱水機を用いて行うことができる。その後、乾燥することにより、繊維素材表面に、ナノファイバーを介して機能性材料を担持させることができる。
以下に、本発明を実施例に基づき更に説明する。ただし本発明は、実施例に示す態様に限定されるものではない。以下に記載のppmは、体積基準である。
使用したナノファイバー含有水溶液、機能性材料、繊維素材、およびバインダー樹脂の詳細は、以下の通りである。
<ナノファイバー(セルロースナノファイバー)含有水溶液>
第一工業製薬株式会社製RHEOCRYSTA(以下、「CNF−W」)
組成:セルロースナノファイバー2質量%、純水98質量%
セルロースナノファイバーの繊維径2〜4nm、アスペクト比250〜500
<機能性材料>
(a)遷移金属イオン含有ゼオライト
株式会社シナネンゼオミック製ゼオミック AJ10N(以下、「AJ10N」)
銀イオン含有率:2.5質量%、亜鉛イオン含有率:15質量%(蛍光X線分析法により測定)
ゼオライト:A型ゼオライト
形状:粉粒体、平均粒径:2.5μm
(b)チタン亜鉛複合酸化物
チタン工業株式会社製TZ−100(以下、「TZ−100」)
形状:粉粒体、平均粒径:5.7μm
<繊維素材>
(a)ポリエステル布
(b)綿布
<バインダー樹脂>
(a)アクリル系バインダー樹脂
株式会社シナネンゼオミック製アクリルバインダー SZ−16(以下、「SZ−16」)
固形分:30質量%
(b)シリコーン系バインダー樹脂
株式会社シナネンゼオミック製シリコンバインダー SZ−70」(以下、「SZ−70」)
固形分:35質量%
<評価方法>
1.消臭性能評価方法
消臭性能の評価は、日常生活の悪臭の代表として、塩基性の悪臭であるアンモニア臭(肉類の腐敗臭等)およびメチルメルカプタン臭(野菜類の腐敗、排泄臭等)について、以下の方法により行った。
(1)アンモニア除去率測定法
下記実施例および比較例の繊維製品(加工布)については、10cm×10cmのサイズの試験片をテドラーバッグ(ポリビニルアルコール系ポリマーフィルム製)に入れ密封した。アンモニア3Lを100ppmの濃度になるように封入し、2時間静置した後に検知管でガス濃度を測定し、濃度の減少率からアンモニア除去率を算出した。
下記試験例および比較試験例については、上記試験片に代えて各試験例または比較試験例で作製した評価用試料(機能性材料の含有量として0.03gの量の評価用試料)を用いた点以外、上記と同様の方法でアンモニア除去率を算出した。
(2)メチルメルカプタン除去率測定方法
下記実施例および比較例の繊維製品(加工布)については、10cm×10cmのサイズの試験片をテドラーバッグ(ポリビニルアルコール系ポリマーフィルム製)に入れ密封した。メチルメルカプタン3Lを5ppmの濃度になるように封入し、2時間静置した後に検知管でガス濃度を測定し、濃度の減少率からメチルメルカプタン除去率を算出した。
下記試験例および比較試験例については、上記試験片に代えて各試験例または比較試験例で作製した評価用試料(機能性材料の含有量として0.03gの量の評価用試料)を用いた点以外、上記と同様の方法でメチルメルカプタン除去率を算出した。
2,耐洗濯性評価方法
繊維製品(加工布)からの機能性材料の脱落性(耐洗濯性)評価は、耐洗濯性試験JIS L 1080の「家庭用電気洗濯法」に準じて行い、洗濯品としては、洗濯の後に脱水および乾燥した繊維製品を用いた。あらかじめ空焼きしたるつぼに、未洗濯品と洗濯品をそれぞれサイズ10cm×10cm(約1.5g)のサンプルとして入れ、電気炉にて650℃で1時間加熱し灰化した。灰分を白金皿に移して硝酸10mlとフッ酸5mlを加え、ホットプレート上にて蒸発乾固を行った。蒸発残留物を原子吸光光度計にて分析し、加工布に添着されていた金属の定量を行った。洗濯前後の金属の定量値を比較することにより、洗濯後の機能性材料の残存率として、耐洗濯性を評価した。
3.抗菌性評価方法
繊維製品(加工布)の抗菌性は、JIS L 1902の「繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果」に準じて評価した。サンプルとしては、未洗濯および10回洗濯・脱水後に乾燥した加工布を用い、細菌は黄色ブドウ球菌と肺炎桿菌を用いた。菌液濃度は1/20NB、菌液滴下量0.2ml、保存温度37±1℃、保存時間18±1時間の条件にて試験を行った。
抗菌性の有無は、以下の式にて算出される殺菌活性値により評価した。殺菌活性値が0以上であれば、抗菌性ありと判定した。
A:無加工布の接種直後に分散回収した菌数
B:加工布の18時間培養後分散回収した菌数
殺菌活性値=logA/B
[実施例1]
(1)繊維製品加工用組成物の調製
AJ10N:1質量%、CNF−W:5質量%、純水:94質量%を混合して繊維製品加工用組成物(以下、「加工液」と記載する。)を調製した。
(2)繊維素材の加工
ポリエステル布をA4サイズに裁断し、調製した加工液に浸漬し、続いて脱水機(マングル)を用いて脱水後、雰囲気温度100℃の環境に30分間放置することにより乾燥させた。
こうして、実施例1の繊維製品(加工布)を得た。
[比較例1]
CNF−Wの代わりにバインダーSZ−16を用い、SZ−16の添加量を3質量%、純水の添加量96質量%とした以外、実施例1と同様に加工液の調製および繊維素材の加工を行った。
こうして、比較例1の繊維製品(加工布)を得た。
実施例1、比較例1の加工布のアンモニア除去率を、先に記載の方法により評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、ナノファイバーを介して機能性材料を繊維素材表面に担持させた実施例1の繊維製品は、バインダー樹脂により機能性材料を担持させた比較例1の繊維製品と比べて、高いアンモニア除去率、即ち優れた消臭性能を示した。この結果から、ナノファイバーは、機能性材料の消臭性を阻害し難いことが確認できる。
[実施例2]
繊維素材として綿布を用いた点以外、実施例1と同様の方法により、実施例2の繊維製品(加工布)を得た。
[比較例2]
繊維素材として綿布を用いた点以外、比較例1と同様の方法により、比較例2の繊維製品(加工布)を得た。
[比較例3]
ナノファイバーもバインダー樹脂も含まない、AJ10N:1質量%、純水:99質量%を混合して調製した加工液を用いた点以外、比較例2と同様の方法により、比較例3の繊維製品(加工布)を得た。
<耐洗濯性の評価>
実施例2、比較例2、3の機能性材料残存率(耐洗濯性)を、先に記載の方法により評価した。結果を表2に示す。
表2に示すように、ナノファイバーを介して機能性材料を担持させた実施例2の繊維製品は、バインダー樹脂なしの比較例3の繊維製品より優れた耐洗濯性を示した。
更に、実施例2の繊維製品は、バインダー樹脂により機能性材料を担持させた比較例2の繊維製品と同等の耐洗濯性を示した。
<電子顕微鏡による観察>
洗濯前および上記洗濯後の実施例2の繊維製品を、走査型電子顕微鏡によって観察した。洗濯前後とも、ナノファイバーを介して機能性材料が繊維素材表面に担持されていることが確認された。詳しくは、ナノファイバーが絡まり合い、ナノファイバー同士の絡まりの中の微細な空間に機能性材料が保持されていること、およびナノファイバーが繊維素材表面の繊維とも絡まり合っていることが確認された。図1は洗濯前の実施例2の繊維製品の走査型電子顕微鏡写真であり、図2は洗濯後の実施例2の繊維製品の走査型電子顕微鏡写真である。洗濯前後とも、ナノファイバー同士の絡まりの中の微細な空間に機能性材料が保持されていることが確認できる。
<抗菌性の評価>
実施例2の繊維製品の洗濯前後の抗菌性を、先に記載の方法により評価した。結果を、表3に示す。
表3の結果から、実施例2の繊維製品は、ナノファイバーを介して機能性材料が担持されていることにより良好な抗菌性を発揮し、その抗菌性は洗濯後も良好に維持されていたことが確認できる。
[実施例3]
(1)繊維製品加工用組成物の調製
AJ10N:1質量%、CNF−W:5質量%、SZ−16:3質量%、純水:91質量%を混合して繊維製品加工用組成物(加工液)を調製した。
(2)繊維素材の加工
調製した加工液を用いて、実施例1と同様の方法によりポリエステル布を加工し、実施例3の繊維製品(加工布)を得た。
実施例3、比較例1の繊維製品のアンモニア除去率および機能性材料残存率(耐洗濯性)を、先に記載の方法により評価した。結果を表4に示す。
表4に示す結果から、実施例3の繊維製品は、バインダー樹脂のみを使用した比較例1の繊維製品と同等の耐洗濯性を示し、しかも比較例1の繊維製品より優れた消臭性能を洗濯前後とも発揮していたことが確認できる。
以下の試験例では、ナノファイバーそのものによる機能性材料の機能阻害の有無を確認するために、繊維素材なしの試料を用いて各種消臭性能試験を行った。
[試験例1]
実施例1で繊維製品の加工に用いた加工液と同じ配合比の試験液(AJ10N:1質量%、CNF−W:5質量%、純水:94質量%)を調製し、この試験液3gをガラスシャーレ上に塗布し乾燥することにより、ナノファイバーと機能性材料のみからなる評価用試料を作製した。この試料のアンモニア除去率およびメチルメルカプタン除去率を、先に記載の方法により評価した。
[試験例2]
機能性材料としてAJ10Nの代わりにTZ−100を用いた点以外、試験例1と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例1]
CNF−Wの代わりにSZ−16を用い、AJ10N:1質量%、SZ−16:3質量%、純水:96質量%の配合比とした点以外は、試験例1と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例2]
CNF−Wの代わりにSZ−70を用い、AJ10N:1質量%、SZ−70:3質量%、純水:96質量%の配合比とした点以外は、試験例1と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例3]
CNF−Wの代わりにSZ−16を用い、AJ10N:1質量%、SZ−16:3質量%、純水:96質量%の配合比とした点以外は、試験例2と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例4]
CNF−Wの代わりにSZ−70を用い、AJ10N:1質量%、SZ−70:3質量%、純水:96質量%の配合比とした点以外は、試験例2と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例5]
ナノファイバーもバインダー樹脂も用いず、AJ10N:1質量%、純水:99質量%の配合比とした点以外は、試験例1と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
[比較試験例6]
ナノファイバーもバインダー樹脂も用いず、AJ10N:1質量%、純水:99質量%の配合比とした点以外は、試験例2と同様に評価用試料の作製および評価を行った。
以上の結果を、表5に示す。
表5に示すように、バインダー樹脂を用いた比較試験例1〜4では、いずれの臭気に対しても、バインダー樹脂を用いていない比較試験例5、6と比べて除去率が大きく低下していた。これは、バインダー樹脂が、機能性材料を被覆してしまったため、機能性材料が消臭効果を十分に発揮できなかったためと考えられる。
これに対し、表5に示すように、試験例1、2では、いずれの臭気に対しても、バインダー樹脂を用いていない比較試験例5、6からの除去率の低下が少ないか同じ除去率を示し、機能性材料が消臭効果を良好に発揮したことが確認できる。
本発明は、家庭用品、医療用品等として有用な抗菌性および/または消臭性繊維製品の製造分野において有用である。

Claims (15)

  1. ナノファイバーと、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料と、溶媒と、を含む繊維製品加工用組成物。
  2. ナノファイバーと溶媒とを含む第一剤と、
    前記機能性材料を含む第二剤と、
    を含む多液型組成物である請求項1に記載の繊維製品加工用組成物。
  3. 前記ナノファイバーは、セルロースナノファイバーである請求項1または2に記載の繊維製品加工用組成物。
  4. 前記機能性材料は、粉粒体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維製品加工用組成物。
  5. 前記機能性材料は、ゼオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン亜鉛複合酸化物および活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維製品加工用組成物。
  6. 前記ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトである請求項5に記載の繊維製品加工用組成物。
  7. 前記溶媒は、少なくとも水を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の繊維製品加工用組成物。
  8. 繊維素材表面に、抗菌性および消臭性からなる群から選ばれる機能性を有する機能性材料がナノファイバーを介して担持されている繊維製品。
  9. 前記ナノファイバーは、セルロースナノファイバーである請求項8に記載の繊維製品。
  10. 前記機能性材料は、粉粒体である請求項8または9に記載の繊維製品。
  11. 前記機能性材料は、ゼオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン亜鉛複合酸化物および活性炭からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項8〜10のいずれか1項に記載の繊維製品。
  12. 前記ゼオライトは、遷移金属イオン含有ゼオライトである請求項11に記載の繊維製品。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の繊維製品の製造方法であって、
    繊維素材表面を、請求項1〜7のいずれか1項に記載の繊維製品加工用組成物と接触させることを含む、前記繊維製品の製造方法。
  14. 前記接触を、前記繊維素材を、前記繊維製品加工用組成物中に浸漬することにより行う請求項13に記載の繊維製品の製造方法。
  15. 前記浸漬後、前記繊維素材を脱水し、次いで乾燥することを更に含む請求項14に記載の繊維製品の製造方法。
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