JPH082462Y2 - V型エンジンの吸気装置 - Google Patents

V型エンジンの吸気装置

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JPH082462Y2
JPH082462Y2 JP12760789U JP12760789U JPH082462Y2 JP H082462 Y2 JPH082462 Y2 JP H082462Y2 JP 12760789 U JP12760789 U JP 12760789U JP 12760789 U JP12760789 U JP 12760789U JP H082462 Y2 JPH082462 Y2 JP H082462Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はV型エンジンの吸気装置に係り、特にV字
形状に配列されたシリンダバンク間の空間部に補機類を
配設したV型エンジンの吸気装置に関する。
〔従来の技術〕
エンジンには、シリンダの配設形式によって、シリン
ダを直列状態に接続したエンジンやシリンダを対向状態
に接続したエンジンやV型エンジン等がある。第6、7
図に示す如く、V型エンジン102は、V字型のシリンダ
ブロック104に夫々第1、第2シリンダヘッド106、108
を載置することにより、V字形状にシリンダバンク11
0、110を配列している。シリンダバンク110、110間の空
間部112には、吸気装置を構成する吸気マニホルド126や
補機であるオルタネータ134やパワステポンプ142が配設
されている。このオルタネータ134やパワステポンプ142
とは、ブラケット136に固定されており、このブラケッ
ト136は、シリンダブロック104に固定されている。
また、多気筒エンジンの吸気装置としては、実開昭63
−193763号公報に開示される如く、多気筒エンジンの吸
気装置であって、吸気マニホルドの集合部の上に接線方
向水平に吸気通路を導入したリング状の旋回室を重ね旋
回室内周下部に開けた円筒状のスリットを介して集合部
と連通するとともに、旋回室内周に上下摺動自在なピス
トンバルブを嵌挿してスリットの開度を可変にし、ピス
トンバルブにスプリングを弾装してスリット開度が増大
する上方への付勢力を付与したものにおいて、スロット
ルバルブの下流側の吸気通路と集合部位とをバイパス管
で連通したものがあった。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、従来のV型エンジンの吸気装置において
は、補機であるオルタネータやパワステポンプが、第6
図に示す如く、V型エンジン102の他側に位置するタイ
ミングベルト(図示せず)の略真上に配置されていると
ともに、前記V型エンジン102の一側にスロットルバル
ブボディ120とEGRバルブ132が配置され、前記オルタネ
ータ134とパワステポンプ142とが取付けられているブラ
ケット136は、ボルト144によってシリンダブロック104
に固定されていた。
この結果、前記オルタネータやパワステポンプを駆動
させる補機駆動用ベルトが、前記タイミングベルトカバ
ーより外側に突出してしまい、V型エンジンの全長が大
となり、V型エンジンが大型化するとともに、重量が大
となり、V型エンジンのレイアウトの自由度を低下し、
実用上不利であるという不都合がある。
また、従来のV型エンジンの吸気装置は、V型エンジ
ンのシリンダブロック間に補機を取付ける空間部がなか
ったので、オルタネータとパワステポンプとをタイミン
グベルトカバー上部に配置しなければならず、前記オル
タネータとパワステポンプとを取付けるブラケットの補
機取付部位とシリンダヘッドに固定する固定部位とがオ
ーバーハングしてまい、補機駆動用ベルトの張力やV型
エンジンの振動により、オルタネータとパワステポンプ
とが共振し、ブラケットの破損や補機駆動用ベルトの使
用寿命の低下や振動騒音を発生させ、実用上不利である
という不都合がある。
〔考案の目的〕
そこでこの考案の目的は、上述不都合を除去するため
に、V型エンジンの一側に配置された第1バンクシリン
ダヘッドの一端側の燃焼室に連通する吸気通路を吸気抵
抗を悪化させずに他端側に偏寄させて設けるとともに他
側の第2バンクシリンダヘッドの他端側の燃焼室に連通
する吸気通路を吸気抵抗を悪化させずに一端側に偏寄さ
せて設け、両吸気通路の偏寄によりシリンダバンク間に
余剰空間を形成したことにより、V型エンジンの全長を
短縮することができ、V型エンジンの搭載時の機関室搭
載自由度を向上できるとともに、余剰空間に補機を配設
して補機のぶれや振動を小とできるV型エンジンの吸気
装置を実現するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するためにこの考案は、V字形状に配
列されたシリンダバンク間の空間部に補機類を配設した
V型エンジンの吸気装置において、このV型エンジンの
一側に配置された第1バンクシリンダヘッドの一端側の
燃焼室に連通する吸気通路を吸気抵抗を悪化させずに他
端側に偏寄させて設けるとともに他側の第2バンクシリ
ンダヘッドの他端側の燃焼室に連通する吸気通路を吸気
抵抗を悪化させずに一端側に偏寄させて設け、前記両吸
気通路の偏寄によりシリンダバンク間に余剰空間を形成
したことを特徴とする。
〔作用〕
上述の如く構成したことにより、V型エンジンのシリ
ンダバンク間に形成された余剰空間に補機を取付け、V
型エンジンの全長を短縮させ、V型エンジンを小型化、
軽量化させている。
〔実施例〕
以下図面に基づいてこの考案の実施例を詳細に説明す
る。
第1〜5図はこの考案の実施例を示すものである。第
1図において、2はV型エンジン、4はシリンダブロッ
ク、6は第1バンクシリンダヘッド、8は第2バンクシ
リンダヘッドである。前記V型エンジン2は、V型のシ
リンダブロック4に夫々第1、第2バンクシリンダヘッ
ド6、8が載置されている。第1バンクシリンダヘッド
6がV型エンジン2の一側(第1図の上側)に配置され
ているとともに、第2バンクシリンダヘッド8がV型エ
ンジン2の他側(第1図の下側)に配置されている。前
記第1バンクシリンダヘッド6と第2バンクシリンダヘ
ッド8とは、点対称に形成されている。前記第1、第2
バンクシリンダヘッド6、8を載置することにより、V
字形状に配置されたシリンダバンク10、10間には、空間
部12が形成されている。
前記第1シリンダヘッド6は、V型エンジン2の一端
(第1図の右側)側から第1〜第4吸気通路14−1〜14
−4が形成されているとともに、第2バンクシリンダヘ
ッド8は、V型エンジン2の他端(第1図の左側)側か
ら夫々第1〜第4吸気通路16−1〜16−4が形成されて
いる。
前記第1〜第4吸気通路14−1〜14−4は、夫々第1
分割通路14a−1〜14a−4と第2分割通路14b−1〜14b
−4との2本の通路により形成されている。前記第1〜
第4吸気通路16−1〜16−4も同様に第1分割通路と第
2分割通路(図示せず)により形成されている。
前記空間部12は、前記V型エンジン2の一端(第1図
の右側)側にスロットルバルブボディ18が配置されてい
るとともに、他端(第1図の左側)側にはタイミングベ
ルト(図示せず)を内装するタイミングベルトカバー20
が配置されている。このタイミングベルトカバー20の外
側には、後述する補機たるオルタネータ34の駆動用第1
プーリ22−1と第2プーリ22−2とが設けられ、ベルト
24により夫々接続されている。
また、前記空間部12には、吸気マニホルド26が配置さ
れ、この吸気マニホルド26の8個の分岐通路28−1〜28
−8が、前記第1、第2バンクシリンダヘッド6、8に
夫々形成される第1〜第4吸気通路14−1〜14−4、16
−1〜16−4に接続されている。
更に、V型エンジン2の一側に配置された第一バンク
シリンダヘッド6の一端側の燃焼室(図示せず)に連通
する第4吸気通路14−4を吸気抵抗を悪化させずに他端
側に偏寄させて設けるとともに他側の第2バンクシリン
ダヘッド8の他端側の燃焼室(図示せず)に連通する第
4吸気通路16−4を吸気抵抗を悪化させずに一端側に偏
寄させて設け、前記両第4吸気通路14−4、16−4の偏
寄によりシリンダバンク10、10間に余剰空間30を形成す
る。
つまり、第3図に示す如く、第1バンクシリンダヘッ
ド6の一端側の燃焼室(図示せず)に連通する第4吸気
通路14−4の第1分割通路14a−1を燃焼室(図示せ
ず)の中心線Cに対して1だけ偏寄させて設ける。
このとき、第4吸気通路14−4の長さl2に対する偏寄
量1の比率(L=1/l2*100)を増加すれば、吸気
抵抗も増大し、V型エンジン2の出力特性を低下させて
しまうので、第5図に示す如く、比率L値を5として吸
気抵抗の増大を防止する。
また、第2バンクシリンダヘッド8の第4吸気通路16
−4も前述第1バンクシリンダヘッド6の第4吸気通路
14−4と同様に長さl2に対する偏寄量1の比率(L=
1/l2*100)を5とする、これによって、余剰空間30
を形成し、この余剰空間30にEGRバルブ32をV型エンジ
ン2の内側部位に取付けるとともに、オルタネータ34を
ブラケット36を介してV型エンジン2の内側部位に取付
けている。
次に作用について説明する。
V型エンジン2を組付ける際には、第1、第2バンク
シリンダヘッド6、8に夫々設けられた第4吸気通路14
−4、16−4を偏寄させて形成した余剰空間30にEGRバ
ルブ32とオルタネータ34とを取付け、前記EGRバルブ32
とオルタネータ34とをV型エンジン2の内側部位に配置
している。
これにより、V型エンジン2の全長を短縮することが
でき、V型エンジン2の搭載時の機関室搭載自由度を向
上できるとともに、前記V型エンジン2の小型化、軽量
化を果たし得て、実用上有利である。
また、第1、第2バンクシリンダヘッド6、8に夫々
設けられた第4吸気通路14−4、16−5を偏寄させて形
成してシリンダバンク10、10間に形成された余剰空間30
に補機たるEGRバルブ32とオルタネータ34とをV型エン
ジン2の内側部位に取付けたことにより、前記EGRバル
ブ32とオルタネータ34を確実にV型エンジン2に取付け
ることができるとともに、オルタネータ34をV型エンジ
ン2に取付けているブラケット36を小型化でき、前記オ
ルタネータ34のぶれや振動を小としてこのオルタネータ
34のぶれや振動によるベルト2やブラケット36の損傷を
防止でき、このベルト2やブラケット36の使用寿命を長
くし得て、経済的に有利である。
更に、前記第1、第2バンクシリンダヘッド6、8と
を点対称に形成したことにより、シリンダヘッド部位を
共用でき、執拗上有利である。
〔考案の効果〕
以上詳細に説明した如くこの考案によれば、V型エン
ジンの一側に配置された第1バンクシリンダヘッドの一
端側の燃焼室に連通する吸気通路を吸気抵抗を悪化させ
ずに他端側に偏寄させて設けるとともに他側の第2バン
クシリンダヘッドの他端側の燃焼室に連通する吸気通路
を吸気抵抗を悪化させずに一側端側に偏寄させて設け、
両吸気通路の偏寄によりシリンダバンク間に余剰空間を
形成したので、V型エンジンの全長を短縮することがで
き、V型エンジンの搭載時の機関室搭載自由度を向上で
きるとともに、V型エンジンの小型化、軽量化を果たし
得て、実用上有利である。また、シリンダバンク間に形
成された余剰空間に補機を取付ければ、補機を確実にV
型エンジンに取付けることができ、補機のぶれや振動を
小として使用部品の使用寿命を長くし得て、経済的に有
利である。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図はこの考案の実施例を示し、第1図はV型エ
ンジンの概略上面説明図、第2図は第1バンクシリンダ
ヘッドの概略説明図、第3図は第1バンクシリンダヘッ
ドの吸気通路の概略説明図、第4図は第1バンクシリン
ダヘッドの吸気通路の概略説明図、第5図は吸気通路の
長さに対する偏寄量の比率と流量係数との関係を表す図
である。 第6、7図はこの考案の従来の技術を示し、第6図はV
型エンジンの概略上面説明図、第7図はV型エンジンの
概略側面図である。 図において、2はV型エンジン、4はシリンダブロッ
ク、6は第1バンクシリンダヘッド、8は第2バンクシ
リンダヘッド、10はシリンダバンク、12は空間部、14は
第1バンクシリンダヘッドの吸気通路、16は第2バンク
シリンダヘッドの吸気通路、18は、スロットルバルブボ
ディ、20はタイミングベルトカバー、22は第2駆動用プ
ーリ、24はベルト、26は吸気マニホルド、28は分岐通
路、30は余剰空間、32はEGRバルブ、34はオルタネー
タ、36はブラケットである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】V字形状に配列されたシリンダバンク間の
    空間部に補機類を配設したV型エンジンの吸気装置にお
    いて、このV型エンジンの一側に配置された第1バンク
    シリンダヘッドの一端側の燃焼室に連通する吸気通路を
    吸気抵抗を悪化させずに他端側に偏寄させて設けるとと
    もに他側の第2バンクシリンダヘッドの他端側の燃焼室
    に連通する吸気通路を吸気抵抗を悪化させずに一端側に
    偏寄させて設け、前記両吸気通路の偏寄によりシリンダ
    バンク間に余剰空間を形成したことを特徴とするV型エ
    ンジンの吸気装置。
JP12760789U 1989-10-31 1989-10-31 V型エンジンの吸気装置 Expired - Fee Related JPH082462Y2 (ja)

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