JPH0824619A - 流体供給装置及びその製造方法 - Google Patents

流体供給装置及びその製造方法

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JPH0824619A
JPH0824619A JP6194503A JP19450394A JPH0824619A JP H0824619 A JPH0824619 A JP H0824619A JP 6194503 A JP6194503 A JP 6194503A JP 19450394 A JP19450394 A JP 19450394A JP H0824619 A JPH0824619 A JP H0824619A
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Japan
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fluid
organic polymer
chamber
electrochemical cell
polymer sheet
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JP6194503A
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Satoru Saito
哲 斉藤
Yuko Fujita
雄耕 藤田
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Japan Storage Battery Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
    • A61M5/145Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons
    • A61M5/14586Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons pressurised by means of a flexible diaphragm
    • A61M5/14593Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons pressurised by means of a flexible diaphragm the diaphragm being actuated by fluid pressure
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
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    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
    • A61M2005/14204Pressure infusion, e.g. using pumps with gas-producing electrochemical cell

Abstract

(57)【要約】 構造が簡単でしかも操作が容易で、特に携帯用に適した
流体供給装置を提供する。 【構成】 流体供給装置を第一の部室と第二の部室から
なる柔軟性を有する袋状体と電気化学セルとで構成し、
第一の部室の中に流体を入れ、第二の部室に電気化学セ
ルから発生するガスを供給し、第一の部室を圧縮して、
その吐出口から流体を押し出すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体を精度よく供給する
ための、輸液ポンプのごとき流体供給装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、薬液を微量ずつ、しかも精度よく
人体に注入するために各種輸液ポンプが使用されるよう
になってきた。
【0003】従来の輸液ポンプは、その方式の違いによ
ってシリンジポンプ、ペリスタルティック(ロータ式)
ポンプ、フィンガーポンプ、ベローズポンプの4種類に
分類される。これらのうち、ベローズポンプ以外のもの
は、いずれも薬液を押し出すための駆動源としてステッ
ピングモータ、ロータリソレノイドモータ、あるいは直
流モータなどのモータを使い、薬液吐出量の制御に複雑
な機構を採用しているので、その重量および寸法とも一
般に大きく、また高価でもある。そのため、病院のベッ
ドサイドで使われるのが普通であり、携帯用あるいは使
い捨て型にするには不向きである。また、ベローズポン
プは、フレオンガスの気化圧を利用してベローズを押
し、それによって薬液を吐出させる方式のものである
が、フレオンガスの気化圧を制御することが難しく、特
に微量の薬液を長時間かけて注入する場合には、その注
入精度に問題がある。
【0004】一方、本願発明者のひとりは、直流電流を
通電することによって、その電流値に比例する量のガス
を発生する電気化学セルを利用し、ポンプ機能とガスの
流量制御機能とを有する装置を提案している(日本特許
番号第1214001号)。近年、この原理を利用して
電気化学的輸液ポンプが提案されている(H.J.R.
マゲット、米国特許第4,522,698号)。この電
気化学的輸液ポンプは、電解質として機能する含水され
たイオン交換膜の両面に多孔性のガス拡散電極を接合し
た電気化学セルを有しており、該電気化学セルの陽極に
水素を供給し、陽・陰両極間に直流電流を通電したと
き、陽極では水素が水素イオンとなり、生成した水素イ
オンがイオン交換膜を通って陰極側に達し、そこで水素
が発生するという電気化学反応が起こることを利用した
ものである。すなわち、陰極で発生する昇圧された水素
をピストン、ダイヤフラム、ベローズ等を押すための駆
動源として利用するものである。また、この電気化学セ
ルの反応物質として水素の代りに酸素を利用することも
可能であり、陰極に供給すべき酸素源として空気を用い
れば、輸液ポンプの構造はかなり簡単なものになる。
【0005】さらに、この電気化学的輸液ポンプの改良
型としての、水の電気分解反応を利用する方法(特開平
2−302264)は、イオン交換膜の片面に陰極を、
他面に陽極をそれぞれ一体に接合するか、あるいは片面
に陰極と陽極をそれぞれ絶縁するように離して一体に接
合した電気化学セルに含水させ、両極に直流電流を通電
した際に水の電気分解によって発生する水素か酸素、あ
るいは水素と酸素の混合ガスを輸液ポンプの加圧源とす
るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電気化学方式の輸液ポ
ンプで薬液を吐出させる際、まず第一に、いわゆる注射
器の外筒と吸子との間に薬液を吸引し、吸子を電気化学
セルから発生するガスの圧力で押し出すという方式があ
る。しかし、一般に、同じ種類の注射器においても、外
筒と吸子の先端のゴム製ピストンとの摩擦抵抗がばらつ
くために、使用する個々の注射器に応じた電気化学セル
に通電する電流値を設定しなければならないという不便
さがある。また、外筒もしくは吸子にテーパがついてい
るため、吸子の位置によって摩擦抵抗が異なるため、注
射の初期における薬液の吐出速度と末期におけるそれと
が異なるという不都合な現象がしばしば認められた。
【0007】第二に、可とう性もしくは柔軟性を有する
隔壁を有する一定の部屋もしくは容器の中に薬液を入
れ、ガス圧で隔壁を押し、薬液を吐出させる方法があ
る。その具体例として、米国特許第4,902,278
号に記載されているように、円環状の容器の一部に柔軟
性を有する隔壁を配設し、容器の壁の一部と柔軟な隔壁
で囲まれた部屋に薬液を入れ、容器の壁の他の部分と柔
軟な隔壁との間に形成される間隙に電気化学セルから発
生するガスを供給し、薬液を吐出させるという構造が提
案されている。しかしながら、実際にこのような輸液ポ
ンプを製作するには、その構造が複雑にすぎ、容易では
ない。また、特に、薬液の場合、殺菌あるいは減菌操作
を必須とするが、上述の如き構造の場合には、やはり、
これらの操作を行うことが困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気化学方式
の輸液ポンプの上記のような課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、構造が簡単
でしかも操作が容易で、特に携帯用に適した流体供給装
置を提供せんとするものである。
【0009】すなわち、本発明は、流体供給装置を第一
の部室と第二の部室からなる柔軟性を有する袋状体と電
気化学セルとで構成し、第一の部室の中に流体を入れ、
第二の部室に電気化学セルから発生するガスを供給し、
第一の部室を圧縮して、その吐出口から流体を押し出す
ようにするものである。
【0010】
【作用】本発明になる流体供給装置の最大の特徴は、流
体の貯蔵部と電気化学セルから発生するガスの流路もし
くは加圧部を柔軟性を有する袋状体によって形成した点
にある。このような袋状体は、3枚の柔軟性を有する有
機ポリマーシートを積み重ね、それらの端部において熱
融着することによって互いに接合すれば、いとも容易に
第一のシートと第二のシートによって第一の部室が形成
され、第二のシートと第三のシートによって第二の部室
が形成される。
【0011】なお、この二つの部室を有する袋状体を製
作する際、第一の部室を形成する2枚のシートの間の端
部に、チューブ状もしくは注射器等をさし込めるような
栓状であって、プラスチックあるいはゴム性の薬液等の
流体注入部及び流体吐出部を介在させるとともに、電気
化学セルから発生するガスの導入口、例えばプラスチッ
ク製チューブを第二の部室を形成する第二の有機ポリマ
ーシートと第三の有機ポリマーシートとの間に介在させ
るようにして、全体を融着する。
【0012】袋状体の有機ポリマー材料としては、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等、特に熱
によって融着するものが望ましいが、これらに限定され
るものではない。また、その材質の選択にあたっては、
使用する薬液に接触しても、悪影響を及ぼさないこと
と、電気化学セルから発生する酸素あるいは水素の透過
がなるべく少ないことに配慮することが必要である。さ
らには、上述の3枚の有機ポリマーシートの材質は、同
一であっても異なっていてもよい。
【0013】本発明になる流体供給装置は、共に柔軟性
を有する3枚の有機ポリマーシートと電気化学セルとで
構成され、第一の部室は第一の有機ポリマーシートと第
二の有機ポリマーシートとで形成され、第二の部室は第
二の有機ポリマーシートと第三の有機ポリマーシートと
で形成されているために、電気化学セルから発生したガ
スが第二の部室に導入され、この部室内の圧力が上昇し
た時、第二の部室を形成している第二の有機ポリマーシ
ートと第三の有機ポリマーシートはともに内側から圧力
を受けているために膨張しようとする。
【0014】本発明になる流体供給装置を、P気圧の大
気中で使用する場合を考える。電気化学セルから発生し
た気体が、第二の有機ポリマーシートと第三の有機ポリ
マーシートで形成された第二の部室内にたまって、P気
圧よりわずかに高いP’気圧になる。一方、第一の有機
ポリマーシートと第二の有機ポリマーシートとで形成さ
れる第一の部室に取り付けられている流体吐出口は外気
に開口しているために、第一の部室の内部の流体に加わ
っている背圧はP気圧で一定であり、第一の部室の内部
に第二の有機ポリマーシート側からP気圧よりもわずか
に高いP’気圧が加わっている限り、第一の部室の内部
の流体は流体吐出口から外部に吐出される。したがっ
て、電気化学セルからの気体の発生を続けても、第二の
部室内の圧力は常にP’気圧に保たれ、第一の部室はど
んどん収縮して、内部の流体を外部に供給し続けること
になる。
【0015】本発明に使用できる電気化学セルは、一般
的には、直流電流を通電すると通電電気量に比例してガ
スを発生するセルなら、あらゆるセルが使用可能である
が、より具体的には次のようなセルの使用が可能であ
る。
【0016】1)固体高分子カチオン交換膜の両面に多
孔性金属電極を接合し、両電極は水と接しており、通電
によって陽極から発生する酸素または陰極から発生する
水素、あるいは酸素と水素との混合ガスを利用する。
尚、このような水電解セルでは陽極側にも陰極側にもあ
らかじめ水を入れておくのが普通であるが、固体高分子
イオン交換膜はその内部に多量の水を吸収することがで
き、そのことによってプロトン導電性機能を発揮して電
解質として働くものであり、必ずしも陽極側と陰極側と
の両方に水を入れておく必要がなく、どちらか一方の電
極側に水を入れておくだけでもよい。すなわち、もし電
極反応で水が必要になれば、反対側の電極側から固体高
分子イオン交換膜を通して水が供給されるからである。
【0017】2)固体高分子カチオン交換膜の両面に多
孔性金属電極を接合し、陽極は水と、陰極は空気あるい
は酸素と接し、通電によって陽極から発生する酸素を利
用する。 3)固体高分子カチオン交換膜の片面に陽極としての多
孔性金属電極を接合し、他面には陰極としての二酸化マ
ンガンを取りつけ、通電によって陽極から発生する酸素
を利用する。
【0018】4)固体高分子アニオン交換膜の片面に陽
極としての多孔性金属電極を接合し、他面には陰極とし
ての二酸化マンガンやオキシ水酸化ニッケルを取りつ
け、通電によって陽極から発生する酸素を利用する。
【0019】5)電解質にイオン交換膜を用いず、モリ
ブドリン酸(HPMo1240・29HO)、ウ
ラニルリン酸(HUOPO・4HO)、アンチモ
ン酸(Sb・HO)などの各種無機プロトン導
電体を用いて水を電気分解し、そのに発する酸素や水
素、あるいは両者の混合ガスを利用する。
【0020】また、流体供給口に逆流防止弁を設けるこ
とも可能である。
【0021】なお、電気化学セルは、上述の袋状体とは
別置し、電気化学セルから発生するガスを、例えばチュ
ーブを介して第二の部室に導入してもよいし、電気化学
セルを袋状体の第三の有機ポリマーシートに接合その他
の方法で装着してもよい。
【0022】一方、電気化学セルから発生するガス量
は、1Ahの通電電気量に対し、理論値で水素の場合4
20ml(0℃、1気圧)、酸素の場合210ml(0
℃ 1圧)となるが、実際には、作動電流密度にもよる
が、ガスの透過、電極表面での酸素と水素との再結合反
応等により、理論値の70〜95%となる。また、必要
な電気化学セルの大きさは、例えば薬液の設定吐出速度
と総薬液量に依存する。
【0023】一方、電気化学セルの作動には、直流電流
が必要であるが、ベットサイドで用い、かつ、比較的多
量の薬液の吐出が必要な場合には、交流電源から直流電
源装置を介して、電気化学セルに直流電流が供給される
が、例えば、50mlの薬液を1時間で供給するといっ
た比較的少量の薬液を対象とするような場合には、小型
の電池を電源とすればよい。このような小型の電池を用
いる場合には、電池と電気化学セルとを上述の袋状体の
端部に直接装着すれば、輸液ポンプはまったく携帯型と
なり、患者は自由に行動することができる。
【0024】本発明の流体供給装置は、薬液の患者への
供給に最適であるが、工業用その他のすべての流体及び
気体の供給にも適用が可能である。
【0025】
【実施例】本発明になる流体輸送器の構造および使用方
法を、好適な実施例を用いて詳述する。
【0026】[実施例1] 三枚の有機ポリマーシート
と電気化学セルとからなる、流体供給装置を作製した。
図2は使用前の平面構造を示し、また、図3は使用前の
断面構造を示したもので、図2および図3において、1
は第一の有機ポリマーシート、2は第二の有機ポリマー
シート、3は第三の有機ポリマーシートであり、いずれ
も材質はポリ塩化ビニル製シートで、大きさは150m
m×100mm、厚みは0.5mmとした。4は三枚の
シートの端部で、熱融着で一体化した。5は流体注入
口、6は流体吐出口、7はガス導入管であり、材質はポ
リ塩化ビニルで、外径6mm、内径4mmとした。8は
第一の有機ポリマーシート1と第二の有機ポリマーシー
ト2とから形成され、流体貯蔵部としてはたらく第一の
部室であり、9は第二の有機ポリマーシート2と第三の
有機ポリマーシート3とから形成され、気体加圧部とし
てはたらく第二の部室である。10は電気化学セルとし
ての水電解セルであり、固体電解質としての直径12m
mの固体高分子プロトン導電体の両面に無電解メッキ法
で直径8mmの多孔性白金電極を接合し、それぞれ陽極
および陰極としたものであり、11は電源で、電池と定
電流装置を組み合わせたものである。
【0027】この流体供給装置の作製方法としては、三
枚のポリ塩化ビニル製のシートを積み重ね、第一のポリ
塩化ビニル製シート1と第二のポリ塩化ビニル製シート
2の間に、流体注入口5としてのポリ塩化ビニル製チュ
ーブと流体吐出口6としてのポリ塩化ビニルチューブを
はさみ、また、第二のポリ塩化ビニル製シート2と第三
のポリ塩化ビニル製シート3の間に、ガス導入管7とし
てのポリ塩化ビニル製チューブをはさみ、ポリ塩化ビニ
ル製シートの端部4を熱融着すればよい。
【0028】この流体供給装置を例えば生理食塩水の供
給に使用する場合、使用直前の状態の断面を図1に示
す。図1において、記号1〜11は図2と同じものを示
しており、第一の部室8を生理食塩水12で満たし、流
体注入口5を活栓13で閉じてある。この状態では、第
二の部室9の体積は小さい。つぎに、電気化学セル10
に電源11から50mAの直流電流を流すと、電気化学
セル10では水の電気分解反応が起こるので、陽極から
発生する酸素をガス導入管7から第二の部室9に導入す
れば、通電を続けることにより、第二の部室9の内部の
酸素の圧力が高くなり、大気の圧力が1気圧である場合
には、第二の部室9の内部の圧力が1気圧よりやや高く
なると、流体吐出口6から1時間当たり10mlの生理
食塩水12が、10時間にわたって供給される。図4は
使用終了直前の状態を示す断面図であり、図4における
記号1〜13は、図1と同じものを示している。この状
態では、第一の部室8は収縮して、生理食塩水12はわ
ずかに残っているだけであり、一方、第二の部室9は酸
素ガス14で満たされている。
【0029】なお、気体加圧部としての第二の部室9に
導入する気体として陰極から発生する水素を使用する場
合には、電流は25mAでよく、また、酸素と水素を共
に第二の部室に導入した場合には、電流は17mAでよ
い。いずれの場合でも水の電気分解による一定圧力の酸
素あるいは水素の発生量は、通電電気量(電流×時間)
によって決まるため、定電流を通電する場合には、単位
時間当たりの流体の供給量は一定となるので、通電電流
の大きさを変えることによって任意の流体供給量が得ら
れるものである。
【0030】[実施例2] 電気化学セルを第三の有機
ポリマーシートに直接とりつけた、いいかえると、電気
化学セルを第二の部室に一体に装着した流体供給装置を
作製した。図5は使用前の断面構造を示したもので、図
における記号1〜11は図1と同じものを示しており、
電気化学セル10は第二の部室9に直接とりつけられて
おり、ガス導入管は不必要である。実施例1と同様の電
流を流すと同様の速度で生理食塩水が供給された。
【0031】[実施例3] 第一の部室に、流体注入口
と流体吐出口を兼ねたひとつの口を備えた、実施例1と
同様の構造の流体供給装置を作成した。実施例1と同様
の電流を流すと同様の速度で生理食塩水が供給された。
【0032】[実施例4] 実施例1と同様の構造で、
流体供給口には逆流防止弁を取り付けた流体供給装置を
作製した。この装置では、使用しない状態では流体供給
口からの液漏れはまったくなく、また、使用中に流体供
給口の外側が減圧状態となっても、液の供給は停止し
た。この構造にすることによって、流体としては液体の
代わりに気体を使用することも可能となる。
【0033】
【発明の効果】本発明になる流体供給装置においては、
電気化学セルから発生する気体によって目的の流体の供
給量を決めるものであり、電気化学セルからの気体の発
生量は通電電気量、言い換えると(電流×時間)によっ
て設定することができ、単位時間当りの供給量は電流の
値で、また定電流を通電する場合には、合計の供給量は
時間によって決めることができるという、きわめて簡単
な方法で、流体を精度良く供給することができるもので
ある。
【0034】また、本発明になる流体供給装置は、三枚
の柔軟性を有する有機ポリマーシートを積み重ね、その
間に流体注入口や流体吐出口やガス導入管などをはさ
み、有機ポリマーシートの端部を熱融着でシールすると
いう、きわめて簡単な方法で製造することができ、構造
が簡単で、任意の大きさのものを作ることができ、安価
となるものである。さらに、本発明になる流体供給装置
は、三枚の柔軟性を有する有機ポリマーシートからな
り、二つの部室を備えた袋状体と、電気化学セルおよび
電源をそなえたもので、電気化学セルと電源以外は変形
可能であるために、いろいろな形にして持ち運ぶことが
でき、衣服のポケット等に入れて使用する携帯用として
きわめて便利である。
【0035】さらに、本発明になる流体供給装置全体と
しては、小型・軽量化が可能であり、使用にあたっての
操作も容易であり、特に医療用の薬液供給に使用する場
合、患者にとってきわめて使いやすいものとなる。
【0036】以上のように、本発明になる流体供給装置
は、構造が簡単で、安価で、しかも取り扱いが容易であ
り、従来のベローズやダイヤフラムあるいは電気化学的
輸液ポンプの欠点を取り除くことができるものであり、
その工業的価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる実施例1にかかる流体供給装置
の、使用前の状態の断面を示す図である。
【図2】本発明になる実施例1にかかる流体供給装置
の、平面構造を示す図である。
【図3】本発明になる実施例1にかかる流体供給装置
の、断面構造を示す図である。
【図4】本発明になる実施例1にかかる流体供給装置
の、使用終了直前の状態の断面を示す図である。
【図5】本発明になる実施例2にかかる流体供給装置
の、断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1 第一の有機ポリマーシート 2 第二の有機ポリマーシート 3 第三の有機ポリマーシート 6 流体吐出口 8 第一の部室 9 第二の部室 10 電気化学セル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の部室と第二の部室とを有する袋状
    体と電気化学セル部とを備え、前記袋状体の外壁及び第
    一の部室と第二の部室とを区切る隔壁を柔軟性を有する
    有機ポリマーシートによって形成し、前記第一の部室を
    流体の貯蔵部とし、前記第二の部室を気体加圧部とする
    とともに、前記第一の部室に流体吐出口を設け、前記電
    気化学セル部に直流電流を通電することによって発生す
    る気体を前記第二の部室に導入し、前記第一の部室の流
    体吐出口から流体を吐出するように構成してなることを
    特徴とする、流体供給装置。
  2. 【請求項2】 電気化学セルから発生するガスが、水素
    及び酸素のいずれかもしくは双方であることを特徴とす
    る、請求項1記載の流体供給装置。
  3. 【請求項3】 電気化学セルから発生するガスがチュー
    ブを介して第二の部室に導入されるように構成したこと
    を特徴とする、請求項1又は2記載の流体供給装置。
  4. 【請求項4】 電気化学セルが第二の部室に一体に装着
    されてなることを特徴とする、請求項1又は2記載の流
    体供給装置。
  5. 【請求項5】 流体吐出口が流体を予め注入するための
    入口を兼ねることを特徴とする、請求項1、2、3又は
    4記載の流体供給装置。
  6. 【請求項6】 流体の注入口を設けたことを特徴とす
    る、請求項1、2、3又は4記載の流体供給装置。
  7. 【請求項7】 第一の柔軟性を有する有機ポリマーシー
    トと第二の柔軟性を有する有機ポリマーシートとの間の
    端部に、有機ポリマー製のチューブを介在させるととも
    に、第二の柔軟性を有する有機ポリマーシートと第三の
    柔軟性を有する有機ポリマーシートとの間の端部に、有
    機ポリマー製のチューブを介在させた状態で、前記3枚
    の有機ポリマーシートの端部を熱融着させることによっ
    て、前記第一の有機ポリマーシートと第二の有機ポリマ
    ーシートとの間に、流体貯蔵部としての第一の部室及び
    流体注入口及び流体吐出口を形成し、前記第一の有機ポ
    リマーシートと第二の有機ポリマーシートとによって第
    一の部室を形成し、前記第二の有機ポリマーシートと第
    三の有機ポリマーシートとによって第二の部室を形成す
    ることを特徴とする、請求項1、2、3、5又は6記載
    の流体供給装置の製造方法。
JP6194503A 1994-07-14 1994-07-14 流体供給装置及びその製造方法 Pending JPH0824619A (ja)

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