JPH08246082A - 炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法 - Google Patents
炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法Info
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- JPH08246082A JPH08246082A JP7077095A JP7709595A JPH08246082A JP H08246082 A JPH08246082 A JP H08246082A JP 7077095 A JP7077095 A JP 7077095A JP 7709595 A JP7709595 A JP 7709595A JP H08246082 A JPH08246082 A JP H08246082A
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Abstract
少なく摺動部材としても利用可能な炭窒化チタン−炭化
チタン系複合焼結体の製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】 炭窒化チタン粉末70〜95重量%に金属又
は合金粉末5〜30重量%を加え、これに、外率で10
〜60重量%の炭化チタン粉末を混合し、所定形状に成
形してから、非酸化性雰囲気中1300〜1700℃の
温度で無加圧焼結することを特徴とする炭窒化チタン−
炭化チタン系複合焼結体の製造方法。
Description
チタン系複合焼結体及びその製造方法に関するものであ
る。
タン)は、きわめて堅い特性を有するが、単独では焼結
して緻密化することが難しい。このため、例えば、M
o、Ni等を添加して焼結することによってサーメット
の形で実用化されている。
は、セラミックスとメタルの熱膨張係数及び弾性率に差
があるため、高温使用時に両者の粒界に熱応力が生じて
脆化し易い欠点があった。
74791号は、高靭性・高強度の炭窒化チタン焼結体
の製法を提示している。すなわち、金属と固溶し易い炭
窒化チタンを用いて、セラミックスとメタルの粒界にお
ける熱膨張係数の差を低減するのである。この製法は、
炭窒化チタン70〜95重量%にステンレス粉末5〜3
0重量%を添加し、非酸化性雰囲気でこれを焼結するも
のである。
の全率固容体であり、高強度、高融点、高耐熱衝撃性を
有し、かつ電気の良導体でもある。
は、Mo2 C−Ni系、Cr3 C2−Ni系、WC−N
i系粉末を添加したサーメットが、「粉体および粉末冶
金、第38巻」等の技術文献に記載されている。
チタンの焼結体にNi等の助剤金属成分を添加して焼結
することによって、高靭性・高強度の焼結体を得ること
ができるが、金属成分が多くなると、製品の用途が制限
されることがある。
は、焼き付きを起し易いため、摺動部材としては不向き
である。
々の長所を生かし、破壊靭性値がより大きく、しかも摺
動部材としても使用できる炭窒化チタン質焼結体の開発
が待たれている。
明は、高強度・高破壊靭性であり、かつ金属成分が少な
く摺動部材としても利用可能な炭窒化チタン−炭化チタ
ン系複合焼結体及びその製造方法を提供することを目的
としている。
ン粉末70〜95重量%と、金属粉末又は合金粉末5〜
30重量%と、外率で10〜60重量%の炭化チタン粉
末とを混合し、所定形状に成形してから、非酸化性雰囲
気中1300〜1700℃の温度で無加圧焼結すること
を特徴とする炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の
製造方法を要旨としている。
タン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法を説明する。
0〜95重量%に金属粉末又は合金粉末5〜30重量%
を加え、これに外率で10〜60%のTiC粉末を添加
し、均一に混合する。均一に混合した粉末を、所定の形
状(たとえば60×40×10mm)に成形し、成形物
を非酸化性雰囲気中1300℃〜1700℃の温度で無
加圧焼結する。
℃以上の融点を持つものを用いる。好ましい金属粉末と
しては、Ni、Fe、Cr、Co、Mo等が挙げられ
る。
レス綱、Fe−Cr−Ni系合金、Fe−Cr系合金、
Ni−Cr系合金、Fe−Ni系合金、Cu−Co系合
金、Ni−Cu系合金、Fe−Co系合金、Ni−Cu
−Mo系合金等が挙げられる。
未満の場合には、焼結性が悪くなり、緻密で高強度の焼
結体を得ることができない。一方、金属粉末又は合金粉
末の添加量が30重量%を超える場合には、機械的強度
が低下してしまう。
用途により高硬度性又は高強度性の必要に応じて7〜2
0%である。添加量をこのような範囲にすることによ
り、緻密で高強度かつ摺動特性に優れた焼結体を得るこ
とができる。
満の場合には、強度、特に破壊靭性値を十分に大きくす
ることができない。TiC粉末を10重量%以上添加す
ることによって、実質的な金属含有量が少なくなってい
るにもかかわらず、破壊靭性値を向上できるのである。
一方、TiC粉末の添加率が外率で60重量%を超える
場合には、強度、特に曲げ強さが低下してしまう。
〜60%であり、さらに好ましい添加量は外率で20〜
40%である。添加量をこのような範囲にすることによ
り、各種用途に応じた摺動特性、機械的強度、破壊靭性
の優れた焼結体を得ることができる。
結が不十分となり、また、1700℃を超える場合に
は、粒成長が顕著になり機械的高度と破壊靭性が低下し
てしまう。
素、アルゴン、窒素ガス等を用いることができる。
おいては、炭化チタン(TiC)に窒素(N)が固溶し
ているので、炭化チタン焼結体(TiC焼結体)、窒化
チタン焼結体(TiN焼結体)と比較して、焼結時にお
けるTi(C,N)の粒成長が抑制されるとともに、焼
結性が向上する。従って、常圧焼結に最適なTi
(Cx ,N1-X )(0<x<1)の組成、つまりC及び
Nの固溶量を選択することによって、炭窒化チタン焼結
体の焼結性と機械的特性を改善できる。Ti(Cx ,N
1-X )は、CとNの固溶量の比がx:(1−x)である
ことを示す。xの値は0<x<1の範囲であり、好まし
くは0.3〜0.9であり、さらに好ましくは、0.5
〜0.7とする。
径が10μm以下が良く、さらに好ましくは1μm以下
が良い。
し、これに金属粉末又は合金粉末を5〜30重量%添加
し、さらに外率で10〜60%のTiC粉末を添加し、
これらの粉末を均一に混合して、所定の形状に成形し、
成形物を非酸化性雰囲気中1300℃〜1700℃の温
度で無加圧焼結することによって、摺動部材として用い
ても焼き付きが少なく、しかも、機械的強度、破壊靭性
に優れた焼結体を得ることができる。
−炭化チタン系複合焼結体を製造したので、以下、その
例を説明する。
てxを0.7とし、その粉末93重量%又は80重量%
に、ステンレス鋼粉末7重量%又はNi20重量%を加
え、これに外率で0〜70重量%の炭化チタン(Ti
C)を添加し、それらを結合剤添加のトルエン溶液中で
湿式混合して、スラリーを得た。
0、20、30、40、50、60、70重量%の9通
りに設定した。
てパラフィンをトルエン溶液に添加したものである。パ
ラフィンのそれぞれの量は、混合粉に対して外率0.5
〜5重量%とした。
かる後に、300MPaの圧力でCIP(冷間静水圧成
形)を行い、60×40×10mm形状の圧粉体を得
た。最後に、この圧粉体を脱脂し、非酸化性雰囲気で1
300℃〜1700℃の温度で無加圧焼結し、炭窒化チ
タン−炭化チタン系複合焼結体を得た。
び破壊靭性値KIC(IS法)を測定した。その結果を図
1及び図2に示す。図1は、93重量%Ti(C,N)
−7重量%SUS316Lの場合、図2は、80重量%
Ti(C,N)−20重量%Niの場合である。なお、
SUS316Lの主な化学組成はFe68wt%、Cr
17wt%、Ni12wt%から成り立っている。
C添加率が外率で10重量%未満の場合には、破壊靭性
値の顕著な向上が認められず、また、60重量%を超え
る場合には、曲げ強さが低下してしまう。TiC添加率
が外率で10〜60重量%の時に、優れた破壊靭性及び
曲げ強さが得られる。
たところ、外率30重量%のTiCを添加した鋼材加工
用ロールで評価し、TiC無添加と比較し焼付がなく良
好な結果が得られた。
93gに平均粒径3μmのステンレス鋼(SUS316
L)粉末7gを添加し、さらに平均粒径1μmの炭化チ
タン(TiC)粉末5gを添加した。これに結合剤とし
てパラフィン3.2g(3wt%)を添加し、トルエン
溶液中で24時間湿式混合し、スラリーを得た。そのス
ラリーを乾燥してから60メッシュのふるいで造粒した
後、300MPaの圧力でCIP成形し、60×40×
10mmの成形体を得た。その成形体を脱脂後、アルゴン
ガス中1700℃で1時間焼結し、炭窒化チタン−炭化
チタン複合焼結体を得た。
S法)及び曲げ強さ(JISR1601)を測定した。
0、20、30、40、50、60、70重量%と変化
させ、またパラフィン添加量を粉体総重量に対して、3
wt%添加し、同様の実験をおこなった。これらの結果
を図1に示す。
末20gを添加し、TiC粉末をそれぞれ0、5、1
0、20、30、40、50、60、70重量%外率で
添加して、同様の実験をおこなったものである。そのと
きの焼成温度は1550℃であった。
発明品、つまり93wt%Ti(C,N)−7wt%S
US316L−30wt%TiC(外率)の焼結体研磨
面のSEM写真である。図4はTiC粉末添加量0gの
比較品、つまり93wt%Ti(C,N)−7wt%S
US316Lの焼結体研磨面のSEM写真である。
ることなく、従来品に比べて金属成分を低減することが
可能である。従って、従来品に比べて優れた摺動特性を
得ることができる。
い。例えば、他の助剤系(Cr3 C2 、Mo2 C等)を
用いた場合にも、概ね同様の効果を得ることができる。
湿式混合に限らず、その他の溶液による湿式混合を採用
できる。この際、結合剤は、パラフィン又はステアリン
酸に限らず、その他の結合剤を採用できる。
える際に、xを大きくした場合を考えると、Ti(C
N)の固溶体は焼成時にガス分圧、焼成温度等の環境に
より、Ti(Cx ,N1-X )組成が変動し、Ti(C
N)単体のみで焼成したときに組成変動によりガスが発
生し易く、部分的密度が下がるが、一方、TiCを別途
添加すると、分離するガス現象を安定化させることがで
きる効果がある。
N)−7重量%SUS316Lの場合における、TiC
添加率に対する破壊靭性値及び曲げ強さの測定値を示す
グラフ。
N)−20重量%Niの場合における、TiC添加率に
対する破壊靭性値及び曲げ強さの測定値を示すグラフ。
の粒子構造を示す写真。
れた複合焼結体の断面の粒子構造を示す写真。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭窒化チタン粉末70〜95重量%と、
金属粉末又は合金粉末5〜30重量%と、外率で10〜
60重量%の炭化チタン粉末とを混合し、所定形状に成
形してから、非酸化性雰囲気中1300〜1700℃の
温度で無加圧焼結することを特徴とする炭窒化チタン−
炭化チタン系複合焼結体の製造方法。 - 【請求項2】 金属粉末又は合金粉末が、Fe粉末、N
i粉末またはステンレス粉末の少なくとも1種であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の炭窒化チタン−炭化チ
タン系複合焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7077095A JPH08246082A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7077095A JPH08246082A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246082A true JPH08246082A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=13624233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7077095A Pending JPH08246082A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 炭窒化チタン−炭化チタン系複合焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08246082A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106399797A (zh) * | 2016-10-28 | 2017-02-15 | 四川科力特硬质合金股份有限公司 | 一种以钴粘结碳化钛基耐磨耐腐蚀硬质合金及制备方法 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP7077095A patent/JPH08246082A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106399797A (zh) * | 2016-10-28 | 2017-02-15 | 四川科力特硬质合金股份有限公司 | 一种以钴粘结碳化钛基耐磨耐腐蚀硬质合金及制备方法 |
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