JPH08245797A - ポリエステル/ポリカーボネート共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリエステル/ポリカーボネート共重合体の製造方法

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JPH08245797A
JPH08245797A JP5249195A JP5249195A JPH08245797A JP H08245797 A JPH08245797 A JP H08245797A JP 5249195 A JP5249195 A JP 5249195A JP 5249195 A JP5249195 A JP 5249195A JP H08245797 A JPH08245797 A JP H08245797A
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polyester
polycarbonate
acid
catalyst
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JP5249195A
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Shunichi Matsumura
俊一 松村
Ryoji Tsukamoto
亮二 塚本
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、使用時の発泡等の問題がな
いポリエステル/ポリカーボネート共重合体の製造方法
を提供することにある。 【構成】 本発明は、ジカルボン酸成分の70モル%以
上がテレフタル酸および/またはイソフタル酸であり、
ジオール成分の70モル%以上がエチレングリコールで
あり、かつゲルマニウム系重合触媒の存在下に製造され
たポリエステル(A)10〜90重量%と、特定の繰り
返し単位を有するポリカーボネート(B)90〜10重
量%とを、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属系触媒(C)の存在下に溶融混合反応せしめ、次いで
安定剤(D)を添加して実質的にポリエステルとポリカ
ーボネートとの反応を停止させることを特徴とするポリ
エステル/ポリカーボネート共重合体の製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル/ポリカー
ボネート共重合体の製造方法に関する。更に詳しくは、
ポリエステルとポリカーボネートとを特定条件で溶融反
応せしめることによる、ポリエステルとポリカーボネー
トとの相溶化剤等として有用なポリエステル/ポリカー
ボネート共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】全芳香族ポリエステルいわゆるポリアリ
レートとポリカーボネートとの共重合体は公知であり、
ポリエステルカーボネートとして開発されている。これ
らはビスフェノール類とジカルボン酸クロライドおよび
ホスゲンとを有機溶媒/水系溶媒中で反応させる界面重
合法、あるいはビスフェノール類とジカルボン酸ジアリ
ールエステルおよびジアリールカーボネートとを溶融反
応させる溶融重合法等により製造される。
【0003】しかし、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオ
ールとからなるポリエステルの場合には上記と同等な方
法でポリカーボネートとの共重合体を製造することはで
きない。これは脂肪族ジオールはアルカリ水溶液中でフ
ェノラートを形成するビスフェノール類のように界面重
合できないこと、また溶融重合法では脂肪族OH基が芳
香族OH基より反応性が大きいためアリールエステル結
合、アリールカーボネート結合と反応して低反応性の芳
香族OH基を生成すること、更に脂肪族カーボネート結
合は一般に耐熱性が低く脱炭酸を伴なうような副反応を
起こしやすいことに起因している。
【0004】一方ポリエステルとポリカーボネートとは
溶融混練することにより交換反応することが知られてい
る(J.Appl.Polym.Sci.30 126
7(1985)、J.Polym.Sci.PartA
24 3301(1986)他)。この方法では確か
に2成分が反応しポリエステル/ポリカーボネート共重
合体が得られるが、この溶融反応を比較的短時間で行う
ためには触媒が必要であり、この場合通常脱炭酸すなわ
ち発泡を伴う反応となるため得られた共重合体をそのま
ま使用することはできない。例えばアンチモン化合物、
スズ化合物、またはチタン化合物等を触媒として用いて
いる一般的なポリエステルはポリカーボネートと溶融ブ
レンドすると上記反応により発泡し、いわゆるポリマー
アロイとして使用する場合著しく制限を受ける。そこで
これらの欠点を補う方法としてゲルマニウム系触媒の存
在下において製造されたポリエチレンテレフタレートを
使用する方法が提案されている(特公昭58−1839
1号公報参照)。この方法によれば反応による発泡はな
く、プラスチックス、フィルム等の成型品として使用す
ることができるが、このものは基本的にはポリエステル
とポリカーボネートとのブレンド物であり共重合体と言
えるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
エステルとポリカーボネートとの共重合体の製造方法を
提供することにある。更に詳しくはポリエステルとポリ
カーボネートとを特定条件下で溶融反応せしめることに
より、使用時の発泡等の問題がないポリエステル/ポリ
カーボネート共重合体の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはポリエステ
ル/ポリカーボネート共重合体の製造方法について鋭意
検討した結果、特定の触媒の存在下でポリエステルとポ
リカーボネートとを溶融反応せしめた後、該触媒を失活
させることにより上記目的を達成できることを知見し本
発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、ジカルボン酸成分の7
0モル%以上がテレフタル酸および/またはイソフタル
酸であり、ジオール成分の70モル%以上がエチレング
リコールであり、かつゲルマニウム系重合触媒の存在下
に製造されたポリエステル(A)10〜90重量%と、
実質的に下記式(1)で表される繰り返し単位からなる
ポリカーボネート(B)90〜10重量%とを、アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属系触媒(C)の
存在下に溶融混合反応せしめ、次いで安定剤(D)を添
加して実質的にポリエステルとポリカーボネートとの反
応を停止させることを特徴とするポリエステル/ポリカ
ーボネート共重合体の製造方法である。
【0008】
【化2】
【0009】[ただし、上記式(1)中R1 およびR2
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基から選ば
れ、R1とR2 とは結合していてもよい。R3 およびR
4 は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、
ハロゲン原子、フェニル基から選ばれ、mおよびnは、
それぞれ独立に、0、1または2である。] 以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明で使用するポリエステル(A)は、
ジカルボン酸成分の70モル%以上がテレフタル酸およ
び/またはイソフタル酸であり、ジオール成分の70モ
ル%以上がエチレングリコールであるポリエステルであ
る。テレフタル酸および/またはイソフタル酸の使用割
合は好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モ
ル%以上である。
【0011】またテレフタル酸、イソフタル酸以外の従
成分として使用できるジカルボン酸成分としては例え
ば、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェノキシエタ
ンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、
等を挙げることができる。
【0012】本発明のポリエステル(A)はジオール成
分の70モル%以上がエチレングリコールからなるもの
である。エチレングリコールの使用割合は好ましくは8
0モル%以上、より好ましくは90モル%以上である。
【0013】エチレングリコール以外の従成分として使
用できるジオール成分としては例えば、プロピレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ネオペンチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、ジエチレングリコール、デカメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール、2、2−ビス
(β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、4、
4’−(β−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルスルホン
等を挙げることができる。
【0014】ポリエステルとしてはこれらの内、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/
イソフタレート共重合体が好ましい。
【0015】本発明で使用するポリエステル(A)は、
ゲルマニウム系重合触媒の存在下に製造されたものであ
る。ここでゲルマニウム系重合触媒としては、ゲルマニ
ウムの酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、アルコラー
ト、フェノラート等が例示できる。更に具体例としては
酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマ
ニウム、テトラメトキシゲルマニウム等が例示される。
該ポリエステルは場合により他の重合触媒を含有したも
のであってもよい。
【0016】ポリエステルの製造は通常ジカルボン酸あ
るいはそのエステルとジオールとをエステル化あるいは
エステル交換した後、重縮合反応させる。このエステル
化あるいはエステル交換時には重合触媒とは異なる触媒
が使用されることがあるが、本発明で用いるポリエステ
ルは場合によりこれらエステル化乃至エステル交換触媒
を含有するものであっても差し支えない。該触媒として
は当該分野における従来公知のものを使用できるが、例
えばマンガン、亜鉛、ナトリウム、カルシウム、マグネ
シウム、チタン等の化合物を挙げることができる。これ
らの触媒はエステル化乃至エステル交換反応終了後に通
常リン酸系乃至亜リン酸系の化合物を添加して失活させ
るため、重縮合時には触媒として作用しない。従って上
記のゲルマニウム系触媒は重縮合反応時の触媒として使
用するものを指す。ゲルマニウム系触媒の使用量は特に
制限はないが、全酸成分に対し0.001〜0.1モル
%程度である。
【0017】上記ポリエステル(A)の製造方法は特に
制限はなく、エステル交換法、直接重合法等当該分野に
おける従来公知の方法によって製造することができる。
【0018】本発明において用いられるポリエステル
(A)の固有粘度は特に制限はないが、フェノール/
1、1、2、2−テトラクロルエタン混合溶媒(重量比
6/4)中35℃で測定した固有粘度が0.3以上1.
2以下が好ましく、0.4以上1.0以下がより好まし
い。
【0019】本発明に使用するポリカーボネート(B)
は実質的に上記式(1)で表わされるものである。上記
式(1)において、R1 およびR2 は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5
〜10のシクロアルキル基から選ばれる。かかるR1
2 としてはメチル、エチル、プロピル、ノルマルブチ
ル、イソブチル、ペンチル、シクロヘキシル基等を例示
できる。また、R1 とR 2 とは結合していてもよく、そ
の場合にはシクロアルカン環を構成する。
【0020】R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭素
数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基か
ら選ばれる。かかるR3 、R4 としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ペンチ
ル、フェニル基、塩素原子、臭素原子等を例示できる。
またm、nは、それぞれ独立に、0、1または2であ
る。
【0021】本発明で用いる上記式(1)で表わされる
ポリカーボネート(B)としては、R1 、R2 がメチル
基であり、m、nが0であるビスフェノールA型ポリカ
ーボネートが特に好ましく例示できる。
【0022】上記ポリカーボネート(B)は、その粘度
平均分子量が10000以上30000以下であること
が好ましく、12000以上28000以下であること
がより好ましい。
【0023】かかるポリカーボネート(B)は、通常塩
化メチレン等の溶媒中において公知の酸受容体や分子量
調節剤の存在下、対応するビスフェノールとホスゲンの
ようなカーボネート前駆体との反応により(界面重合
法)、あるいは、対応するビスフェノールとジフェニル
カーボネートのようなカーボネート前駆体とのエステル
交換反応(溶融重合法)などによって製造される。
【0024】次に、本発明で使用するアルカリ金属およ
び/またはアルカリ土類金属系触媒(C)は、アルカリ
金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム等を挙げることができる。アルカリ土類金属とし
ては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム等を挙げることができる。
【0025】このような触媒としては具体的には、水酸
化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、酢
酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素
カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸リチ
ウム、ステアリン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安
息香酸リチウム、安息香酸カリウム、ビスフェノールA
の2ナトリウム塩、2リチウム塩、2カリウム塩、フェ
ノールのナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸
水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシ
ウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸
バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢
酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸
ストロンチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸ストロンチウム等のアルカリ土類金属化合物等を挙
げることができる。
【0026】本発明の製造方法は上記ポリエステル
(A)とポリカーボネート(B)とを触媒(C)の存在
下で溶融混合反応させる。この際ポリエステル(A)と
ポリカーボネート(B)との使用割合は、(A)10〜
90重量%、(B)90〜10重量%とする。(A)と
(B)との使用割合は(A)20〜80重量%、(B)
80〜20重量%とすることが好ましく、(A)30〜
70重量%、(B)70〜30重量%とすることがより
好ましい。
【0027】触媒(C)の使用量は特に制限はないが、
ポリエステル(A)とポリカーボネート(B)のそれぞ
れの繰り返し単位の合計に対して0.001〜0.1モ
ル%程度である。この触媒は1種または2種以上を併用
してもよい。触媒(C)は溶融混合時に添加混合しても
よいし、場合によりポリエステル(A)あるいはポリカ
ーボネート(B)中に予め含有せしめておいてもよい。
また後者の場合比較的高濃度のいわゆるマスターバッチ
として使用することもできる。
【0028】溶融反応はバッチ式の反応容器でもよい
が、エクストルダーなどの連続溶融押出し機を用いる方
が混練効率が高く、短時間に再現性よく共重合体を製造
でき好ましい。溶融反応条件は用いるポリエステル
(A)とポリカーボネート(B)との使用割合、混練方
法、触媒の種類や使用量等によっても異なるが、反応温
度は大略240〜320℃、好ましくは250〜300
℃、また反応時間は1〜60分、好ましくは2〜30分
程度である。この溶融反応の際、反応混合物は迅速に反
応しポリエステルとポリカーボネートとが交換反応して
共重合体となる。共重合割合は反応条件、特に反応時間
を変えることによりコントロールできる。この反応に伴
い炭酸ガスが発生して発泡が認められるが差し支えな
い。
【0029】本発明のポリエステル/ポリカーボネート
共重合体の製造方法は上記方法により製造した共重合ポ
リマーに、溶融混練反応時に使用したアルカリ金属およ
び/またはアルカリ土類金属系触媒(C)の触媒活性を
失活せしめ得る安定剤(D)を必要量添加して実質的に
ポリエステルとポリカーボネートとの反応を停止させる
ことを特徴とする。
【0030】ここで安定剤(D)としては、スルホン
酸、スルホン酸誘導体、リン酸、リン酸誘導体、亜リン
酸、亜リン酸誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体か
らなる群より選ばれる少なくとも1種を使用することが
できる。
【0031】より具体的には、p-トルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸等のスルホン酸、p-トルエンスルホン
酸エチル、p-トルエンスルホン酸ブチル、フェニルスル
ホン酸エチル、フェニルスルホン酸ブチル、メタンスル
ホン酸エチル、メタンスルホン酸ブチル等のスルホン酸
エステル、P-トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニ
ウム塩、P-トルエンスルホン酸テトラブチルホスホニウ
ム塩等のスルホン酸塩、リン酸、リン酸モノフェニル、
リン酸ジフェニル、リン酸トリフェニル、リン酸モノメ
チル、リン酸ジメチル、リン酸トリメチル等のリン酸エ
ステル、亜リン酸、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ト
リメチル等の亜リン酸エステル、フェニルホスホン酸、
フェニルホスホン酸ジメチル等のホスホン酸エステル等
を挙げることができる。これら安定剤(D)は1種また
は2種以上を併用することができる。これらの安定剤の
内、p-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸エチ
ル、p-トルエンスルホン酸ブチル等を好ましく挙げるこ
とができる。
【0032】本発明に使用する安定剤(D)の添加量は
触媒(C)の触媒活性を失活せしめ得る必要量であれば
よく、通常この量は触媒(C)に対して化学量論的に過
剰な量であるが、大略触媒(C)の1.0〜5.0倍モ
ル量、好ましくは1.1〜4.0倍モル量、より好まし
くは1.2〜3.0倍モル量である。
【0033】安定剤(D)の添加方法は特に制限はない
が、例えばバッチ式の反応容器の場合には所定時間反応
後そのまま添加すればよいし、エクストルーダー等の連
続溶融押出し機の場合には、一旦反応した共重合ポリマ
ーを押出してペレット化した後安定剤(D)をドライブ
レンドして再度溶融混練する方法、エクストルーダーの
吐出前の段階でベント口、サイドフィーダー等より安定
剤を添加混合し、反応と安定剤混合とを連続して行う方
法等を好ましく挙げることができる。安定剤添加は、こ
れを予めポリエステルあるいはポリカーボネート中に比
較的高濃度にブレンドしたいわゆるマスターバッチとし
て用いることも好ましい。
【0034】安定剤添加後の溶融混合条件は特に制限は
なく、用いる触媒、安定剤の種類や量にもよるが、ポリ
マー温度については上記の反応時と同様であり、混合時
間は大略30秒〜20分、好ましくは1分〜10分程度
である。
【0035】上記の方法によりポリエステルとポリカー
ボネートとの交換反応が実質的に停止し、本発明の目的
とする共重合体が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、従来製造す
ることが困難であったポリエステル/ポリカーボネート
共重合体を短時間に再現性よく製造することができる。
また製造条件によりブロック共重合体からランダム共重
合体まで各種の共重合体を得ることができる。本発明の
方法により得られたポリエステル/ポリカーボネート共
重合体は、ポリエステルとポリカーボネートとの反応に
伴う発泡等の問題がなく、フィルム、プラスチック等と
してそのまま使用することができるし、また相溶化剤等
の添加剤としても好ましく使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
ただし本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」は特にことわらな
いかぎり「重量部」を意味する。ポリカーボネートの粘
度平均分子量(Mv)は塩化メチレン溶液中で25℃で測
定した固有粘度([η])より、下記Schnellの
式により算出した。
【0038】
【数1】
【0039】ポリエステルの固有粘度([η])は、フ
ェノール/テトラクロルエタン混合溶媒(重量比 6/
4)中、35℃で測定した。
【0040】ポリエステル/ポりカーボネート共重合体
のηsp/Cは、フェノール/テトラクロルエタン混合溶
媒(重量比 6/4)中、濃度1.2g/dl、温度3
5℃で測定した。
【0041】融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)は
DSCにより、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
【0042】[実施例1〜5および比較例1]ポリエチ
レンテレフタレート(固有粘度0.71、GeO2 触媒
0.02モル%含有)60部、ポリカーボネート(帝人
化成(株)製、パンライトL1250)40部、及び表
1に示したアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属
系触媒の所定量を撹拌装置及び窒素ガス導入口を備えた
反応器に仕込み常圧下窒素気流中280℃で所定時間反
応させた。この反応の際には激しい発泡が認められた。
【0043】次に表1に示した安定剤(D)の所定量を
添加し、同温度で約6分間混合した。反応器を約20m
mHgの弱真空下で3分間保持することにより、溶融ポ
リマー中に噛み込んだ気泡を脱泡したところいずれの場
合も、もはや発泡は認められなかった。得られたポリマ
ーの物性を表1に示す。
【0044】表1には比較としてp−トルエンスルホン
酸n−ブチルを添加しない以外は実施例1と同様の条件
で溶融反応した結果を示すが、このポリマーは発泡が継
続し、またTmの低下が実施例1に比べて大きく反応が
停止していないことがわかる。
【0045】
【表1】
【0046】[実施例6〜9]ポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.75、GeO2 触媒0.25モル%
含有)およびポリカーボネート(帝人化成(株)製、パ
ンライトL1250)の表2に示した所定量、および酢
酸ナトリウム0.05部をドライブレンドし、30mm
φ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)
製、PCM30)を用い、ポリマー温度285℃で表2
に示した平均滞留時間の条件下で溶融押出した。この際
吐出ポリマーには発泡が認められた。これをチップ化し
た後、該チップ100部に対し0.024部のp−トル
エンスルホン酸n−ブチルをドライブレンドし、上記エ
クストルーダーを用いてポリマー温度285℃、平均滞
留時間約3分の条件で溶融押出し共重合ポリマーを得
た。この際にはポリマーの発泡は全く認められなかっ
た。得られた共重合ポリマーの物性を表2に示す。
【0047】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分の70モル%以上がテ
    レフタル酸および/またはイソフタル酸であり、ジオー
    ル成分の70モル%以上がエチレングリコールであり、
    かつゲルマニウム系重合触媒の存在下に製造されたポリ
    エステル(A)10〜90重量%と、実質的に下記式
    (1)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネー
    ト(B)90〜10重量%とを、アルカリ金属および/
    またはアルカリ土類金属系触媒(C)の存在下に溶融混
    合反応せしめ、次いで安定剤(D)を添加して実質的に
    ポリエステルとポリカーボネートとの反応を停止させる
    ことを特徴とするポリエステル/ポリカーボネート共重
    合体の製造方法。 【化1】 [ただし、上記式(1)中R1 およびR2 は、それぞれ
    独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
    数5〜10のシクロアルキル基から選ばれ、R1とR2
    とは結合していてもよい。R3 およびR4 は、それぞれ
    独立に、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、
    フェニル基から選ばれ、mおよびnは、それぞれ独立
    に、0、1または2である。]
  2. 【請求項2】 安定剤が、スルホン酸、スルホン酸誘導
    体、リン酸、リン酸誘導体、亜リン酸、亜リン酸誘導
    体、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体からなる群より選ば
    れる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に
    記載のポリエステル/ポリカーボネート共重合体の製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143256A (ja) * 2002-10-23 2004-05-20 Nippon Polyester Co Ltd 溶融粘度を高めたポリエステル/ポリカーボネ−ト樹脂組成物の製造方法

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JP2004143256A (ja) * 2002-10-23 2004-05-20 Nippon Polyester Co Ltd 溶融粘度を高めたポリエステル/ポリカーボネ−ト樹脂組成物の製造方法

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