JPH07224218A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH07224218A
JPH07224218A JP1536794A JP1536794A JPH07224218A JP H07224218 A JPH07224218 A JP H07224218A JP 1536794 A JP1536794 A JP 1536794A JP 1536794 A JP1536794 A JP 1536794A JP H07224218 A JPH07224218 A JP H07224218A
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JP
Japan
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resin composition
weight
polycarbonate
polyester
stabilizer
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JP1536794A
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Ryoji Tsukamoto
亮二 塚本
Shunichi Matsumura
俊一 松村
Hiroo Inada
博夫 稲田
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、成型安定性にすぐれた樹脂組成物を
提供することを目的とする。 【構成】本発明は、アルカリ金属および/またはアルカ
リ土類金属触媒の存在下に製造された実質的に下記式
(1)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネー
ト(A)40〜99重量%およびゲルマニウム重合触媒
の存在下に製造されたポリエステル(B)60〜1重量
%(B)からなる樹脂組成物100重量部に対し0.0
01〜0.1重量部の割合で安定剤(C)を含有する樹
脂組成物。 [ただし、上記式(1)中R1 およびR2 は、それぞれ
独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数5〜10のシクロアルキル基から選ばれ、R 1 とR2
とは結合してもよい。R3 およびR4 は、それぞれ独立
に、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、フェ
ニル基から選ばれる。mおよびnは、それぞれ独立に、
0、1または2である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物に関する。更
に詳しくは、優れた耐熱性、機械的特性、成形性、溶融
安定性および外観を有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、熱変形温度が高
く、優れた耐熱性を有し、更に優れた機械的特性、特に
高衝撃強度を有しており、工業的に広く用いられてい
る。しかし、ポリカーボネートは溶融状態における粘度
が他の熱可塑性樹脂に比べて著しく大きく、成形性に問
題がある。特に高重合度ポリカーボネートは、高粘度の
ために成形加工に制限を受けるという欠点を有してい
る。従来ポリカーボネートのかかる欠点を改良する目的
で、ポリカーボネートにポリエチレンテレフタレートを
全組成物の5〜95重量%溶融混合することが提案され
ている(特公昭36−14035号公報参照)。
【0003】本発明者らはこの提案について詳しく検討
した結果、ポリエチレンテレフタレートの製造に用いら
れた重合触媒が、得られる樹脂組成物の溶融安定性、外
観等を大きく左右すること、例えば該公報の実施例中に
具体的に例示された酢酸亜鉛、あるいはポリエチレンテ
レフタレートの重合触媒としてもっとも広くかつ一般的
に用いられている三酸化アンチモンのごときアンチモン
化合物、またはスズ化合物、チタン化合物は得られる樹
脂組成物の色調、溶融安定性、外観等を低下させるこ
と、特に該樹脂組成物の成形中に発泡が生じ、成形性を
低下させたり外観を損なうことがあることを知見した。
【0004】そこでこれらの欠点を補う方法としてゲル
マニウム触媒の存在下において製造されたポリエチレン
テレフタレートを使用する方法が提案されている(特公
昭58−18391号公報参照)。しかし本発明者らの
検討の結果、この方法ではポリカーボネートが金属系重
合触媒を含まない界面重合法によって製造されたポリカ
ーボネートを使用した場合には上記問題点は解決される
ものの、ポリカーボネートの製造時に重合触媒としてア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を用いたポ
リカーボネートを使用した場合には成形中に発泡が生
じ、成形性を低下させたり外観を損なうことがあること
を知見した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重合
触媒としてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属を重合触媒として用いたポリカーボネートについて、
ポリカーボネートが持っている優れた耐熱性、外観、機
械的特性、特に高衝撃強度を保持しながら成形性、溶融
安定性を改善した樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、アルカリ金属および/ま
たはアルカリ土類金属を重合触媒として用いたポリカー
ボネートと特定の重合触媒の存在下に製造されたポリエ
ステルおよび特定の安定剤を溶融混合することにより、
優れた耐熱性、機械的特性、成形性、溶融安定性および
外観を有する樹脂組成物が得られることを知見し、本発
明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、アルカリ金属および/
またはアルカリ土類金属触媒の存在下に製造された実質
的に下記式(1)で表される繰り返し単位からなるポリ
カーボネート(A)40〜99重量%およびゲルマニウ
ム重合触媒の存在下に製造されたポリエステル(B)6
0〜1重量%からなる樹脂組成物100重量部に対し
0.001〜0.1重量部の割合で安定剤(C)を含有
する樹脂組成物である。
【0008】
【化2】
【0009】[ただし、式(1)中R1 およびR2 は、
それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数5〜10のシクロアルキル基から選ばれ、R
1 とR2 とは結合していてもよい。R3 およびR4 は、
それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲ
ン原子、フェニル基から選ばれる。mおよびnは、それ
ぞれ独立に、0、1または2である。]
【0010】安定剤(C)はスルホン酸、スルホン酸誘
導体、リン酸、リン酸誘導体、亜リン酸および亜リン酸
誘導体からなる群より選ばれた少なくとも一種を使用す
ることができる。
【0011】以下、本発明の樹脂組成物について詳細に
説明する。
【0012】本発明に使用するポリカーボネート(A)
は実質的に上記式(1)で表わされるものである。上記
式(1)において、R1およびR2は、それぞれ独立に、
水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜1
0のシクロアルキル基から選ばれる。かかるR1、R2
してはメチル、エチル、プロピル、ノルマルブチル、イ
ソブチル、ペンチル、シクロヘキシル基等を例示でき
る。また、R1とR2とは結合していてもよく、その場合
にはシクロアルカン環を構成する。
【0013】R3およびR4は、それぞれ独立に、炭素数
1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基から
選ばれる。かかるR3、R4としては、メチル、エチル、
プロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ペンチル、フ
ェニル基、塩素原子、臭素原子等を例示できる。
【0014】またm、nは、それぞれ独立に、0、1ま
たは2である。
【0015】本発明で用いる上記式(1)で表わされる
ポリカーボネートとしては、R1、R2がメチル基であ
り、m、nが0であるビスフェノールA型ポリカーボネ
ートが特に好ましく例示できる。
【0016】上記ポリカーボネート(A)は、塩化メチ
レン溶液中25℃で測定した固有粘度([η])が0.
3以上1.5以下であることが好ましく、0.4以上
1.0以下であることがより好ましく0.5以上0.7
以下であることが特に好ましい。
【0017】上記ポリカーボネート(A)は重合触媒と
してアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を使
用して製造したものである。アルカリ金属としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等を挙げる
ことができる。アルカリ土類金属としては、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等を挙げる
ことができる。
【0018】このような重合触媒としては、水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリ
ウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、水素化ホウ素ナト
リウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸リチウム、
ステアリン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸
リチウム、安息香酸カリウム、ビスフェノールAの2ナ
トリウム塩、2リチウム塩、2カリウム塩、フェノール
のナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩等のアルカリ
金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カル
シウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭
酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カル
シウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロ
ンチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ス
トロンチウム等のアルカリ土類金属化合物等を挙げるこ
とができる。
【0019】これらの触媒は1種または2種以上を併用
してもよい。触媒の使用量はポリカーボネートに対し1
-3〜10-7モル%とすることが好ましく、10-4〜1
-6モル%とすることが特に好ましい。また、上記ポリ
カーボネートはジアリールカーボネートと対応するビス
フェノールとから従来公知の溶融重合法で製造されるこ
とが好ましい。
【0020】次に、本発明で使用するポリエステル
(B)としては、酸成分としてテレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホ
ンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ア
ジピン酸、コハク酸、オキシ安息香酸等の一種または二
種以上を使用し、ジオール成分としてエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ネオペンチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2−ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、4,4−(β−ヒドロキシエトキシ)ジ
フェニルスルホン、ハイドロキノン、ジヒドロキシジフ
ェニル等の一種または二種以上を使用したポリエステ
ル、および共重合ポリエステルである。
【0021】酸成分として、テレフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸またはイソフタル酸を80〜100モル%
使用したポリエステルを用いることができる。またジオ
−ル成分としてエチレングリコールまたはテトラメチレ
ングリコールを80〜100モル%使用したポリエステ
ルを用いることができる。
【0022】このようなポリエステルとしてはポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリテトラメチレンイソフタレート、ポリテト
ラメチレンナフタレートおよびこれらの共重合体等が例
示できるが、特に好ましくはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリテトラメチレンテレフタレートおよびポリテト
ラメチレンナフタレートである。
【0023】上記ポリエステル(B)の製造は、従来公
知の方法によって製造することができる。
【0024】本発明に使用するポリエステル(B)は、
重合反応をゲルマニウム重合触媒、すなわち実質的にゲ
ルマニウム化合物よりなる触媒の存在下に行って得られ
たポリエステルである。
【0025】本発明でいうゲルマニウム重合触媒とは、
ゲルマニウム化合物を主たる対象とする。該ゲルマニウ
ム化合物としては、ゲルマニウムの酸化物、水酸化物、
ハロゲン化物、アルコラート、フェノラート等が例示で
きる。
【0026】更に具体例としては酸化ゲルマニウム、水
酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、ゲルマニウム
エトキシド等が例示される。この使用量は全酸成分に対
し0.005〜0.1モル%程度である。
【0027】本発明で用いるポリエステル(B)はゲル
マニウム重合触媒によって製造されたポリエステルであ
るが、ゲルマニウム以外の触媒を併用したものであって
も良い。該触媒としては触媒活性が安定剤により失活す
るものであるものが好ましく、例えばナトリウム、カリ
ウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウ
ム、チタン、亜鉛、コバルト、マンガン等の金属および
これらの酸化物、水酸化物、弱酸塩(例えば酢酸塩、炭
酸塩等)などの化合物が挙げられる。
【0028】本発明において用いられるポリエステル
(B)の固有粘度(フェノール/テトラクロルエタン
(重量比60/40)混合溶液中、35℃で測定)は特
に制限はないが、0.3以上1.5以下が好ましく、
0.4以上1.3以下がより好ましく、0.5以上1.
0以下が特に好ましい。
【0029】樹脂組成物はポリカーボネート(A)を4
0〜99重量%、好ましくは60〜99重量%、さらに
好ましくは80〜95重量%含有する。ポリエステル
(B)は、60〜1重量%、好ましくは40〜1重量
%、さらに好ましくは20〜5重量%含有する。
【0030】本発明の樹脂組成物は安定剤(C)を含む
ものである。かかる安定剤としては、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸ブチル、
フェニルスルホン酸エチル、フェニルスルホン酸ブチ
ル、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸ブチル
等のスルホン酸誘導体、リン酸、リン酸モノフェニル、
リン酸ジフェニル、リン酸トリフェニル、リン酸モノメ
チル、リン酸ジメチル、リン酸トリメチル等のリン酸誘
導体、亜リン酸、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリ
メチル等の亜リン酸誘導体の1種または2種以上であ
る。これらの安定剤のうち好ましくはp−トルエンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トルエン
スルホン酸ブチル等が例示できる。
【0031】本発明に使用する安定剤(C)の含有量は
ポリカーボネート(A)とポリエステル(B)との合計
量100重量部に対して0.001〜0.1重量部であ
るが、使用するポリカーボネート(A)およびポリエス
テル(B)に含まれている重合触媒のモル等量よりも過
剰に使用する必要がある。
【0032】本発明の樹脂組成物はポリカーボネート
(A)40〜99重量%およびポリエステル(B)60
〜1重量%からなる樹脂組成物100重量部に対し0.
001〜0.1重量部の割合で安定剤(C)を含有する
樹脂組成物である。これらの混練方法については特に限
定はないが、例えば、攪拌装置を有する容器中において
溶融混合する方法、ドライブレンドしたチップをエクス
トルーダー等の溶融押出機を用いて溶融混練押出する方
法などが挙げられる。また、安定剤はポリカーボネート
とポリエステルの混合時に添加しても良く、ポリカーボ
ネートとポリエステルの混合前にいずれかの樹脂にあら
かじめ添加しておいても良い。
【0033】溶融混合する際の温度は特に制限はない
が、好ましくは220〜310℃、より好ましくは25
0〜290℃である。溶融混合時間はポリマー組成や混
合温度にもよるが、30秒から30分程度とすることが
好ましく、1分から20分程度とすることが特に好まし
い。
【0034】本発明の樹脂組成物は必要に応じて各種添
加剤、例えば紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤、難
燃剤、有機粒子、無機粒子等が含まれても良い。
【0035】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、従来ポリカーボ
ネートが持っている優れた耐熱性、外観、機械的特性、
特に高衝撃強度をそのまま有し、かつ優れた成形性、溶
融安定性を有しており、各種成形素材として極めて優れ
ている。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
ただし本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」は特にことわらな
いかぎり「重量部」を意味する。
【0037】(測定方法)ポリカーボネート(A)の固
有粘度([η])は塩化メチレン溶液中で25℃で測定
した。ポリエステル(B)の固有粘度([η])はフェ
ノール/テトラクロルエタン(重量比60/40)混合
溶液中、35℃で測定した。ポリカーボネート(A)お
よび樹脂組成物の溶融粘度はフローテスターを用いてφ
=0.5mm、L=5mmのノズルを使用してせん断速
度102 sec-1において測定した。
【0038】熱変形温度はASTM D648、引張強
度はASTM D638、曲げ弾性率はASTM D7
90、衝撃強度はASTM D256に従って測定を行
った。
【0039】成形安定性は成形時に発泡しないものを
「良」、発泡するものを「不良」とした。外観は着色、
不透明、気泡等のないものを「良」とし、着色、不透
明、気泡等のあるものを「不良」とした。
【0040】(ポリカーボネート(A)の製造)ジフェ
ニルカーボネート210部、ビスフェノールA213部
およびビスフェノールAの2ナトリウム塩0.015部
を撹拌装置、窒素ガス導入口および真空留出系を備えた
反応器に入れ、常圧下窒素気流中220℃で30分間、
次いで260℃で30分間反応後、15分間かけて約1
00mmHgの減圧条件下とした。この条件で30分反応
後、温度を280℃に上げて15分反応させ、次いで同
温度で20mmHgの減圧下で15分間、更に0.1m
mHgの減圧下で60分間反応させた。得られたポリカ
ーボネート(A)の固有粘度([η])は0.55であ
った。
【0041】(ポリエステル(B)の製造)ジメチルテ
レフタレート194部、エチレングリコール130部お
よび酢酸マンガン0.1部を精留塔および窒素ガス導入
口を備えた反応装置に仕込み窒素気流中220℃で生成
するメタノールを系外に留去せしめた。3時間後、ほぼ
理論量のメタノールが留去してから反応生成物を撹拌装
置、窒素ガス導入口および真空留出系を備えた反応器に
移し、トリメチルホスフェート0.2部と酸化ゲルマニ
ウム0.042部の水溶液を添加し、常圧下窒素気流中
270℃で30分間反応後、15分間かけて約100m
mHgの減圧条件下とした。この条件で30分間反応
後、温度を280℃に上げて15分反応させ、次いで同
温度で20mmHgの減圧下で15分間、更に0.1m
mHgの減圧下で60分間反応させた。得られたポリエ
ステル(B)の固有粘度([η])は0.66であっ
た。
【0042】[実施例1〜4、比較例1〜2]得られた
ポリカーボネート(A)とポリエステル(B)の表1に
示す所定量および表1に示す安定剤(C)の所定量をド
ライブレンドし、30mmΦ同方向回転2軸エクストル
ーダー(池貝鉄鋼(株)製、PCM30)を用いてポリ
マー温度270〜290℃、平均滞留時間15分の条件
で溶融混練し、これをペレット化し、本発明の樹脂組成
物を得た。
【0043】得られた組成物の280℃、260℃にお
ける溶融粘度をフローテスターで測定し、表1に示す。
【0044】次に得られた組成物を射出成形器(名機製
作所(株)製、M−50B)を用いてシリンダー温度2
70〜290℃、金型温度70〜90℃、シリンダー中
での溶融組成物の滞留時間5分間にて射出成形を行っ
た。得られた成形品の物性および成形特性を表1に示
す。また比較としてポリエステルの製造に用いた重合触
媒の酸化ゲルマニウム0.042部の代わりに三酸化ア
ンチモン0.087部を用いて重合したポリエステル
(固有粘度0.72)を用いるほかは実施例1と同様に
行ったもの(比較例1)、安定剤(C)を加えない他は
実施例1と同様に行ったもの(比較例2)を併記した。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果より本発明の樹脂組成物が優れ
た耐熱性、外観、機械的特性、特に高衝撃強度をそのま
ま有し、かつ優れた成形性、溶融安定性を有しており、
各種成形素材として極めて優れていることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属および/またはアルカリ土
    類金属触媒の存在下に製造された実質的に下記式(1)
    で表される繰り返し単位からなるポリカーボネート
    (A)40〜99重量%およびゲルマニウム重合触媒の
    存在下に製造されたポリエステル(B)60〜1重量%
    からなる樹脂組成物100重量部に対し0.001〜
    0.1重量部の割合で安定剤(C)を含有する樹脂組成
    物。 【化1】 [ただし、式(1)中R1 およびR2 は、それぞれ独立
    に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5
    〜10のシクロアルキル基から選ばれ、R1 とR2 とは
    結合していてもよい。R3 およびR4 はそれぞれ独立
    に、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、フェ
    ニル基から選ばれる。mおよびnは、それぞれ独立に、
    0、1または2である。]
  2. 【請求項2】 安定剤(C)がスルホン酸、スルホン酸
    誘導体、リン酸、リン酸誘導体、亜リン酸および亜リン
    酸誘導体からなる群より選ばれた少なくとも一種である
    ことを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
JP1536794A 1994-02-09 1994-02-09 樹脂組成物 Pending JPH07224218A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6048931A (en) * 1995-11-09 2000-04-11 Kaneka Corporation Polycarbonate resin composition
JP2002265770A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Teijin Ltd 熱可塑性樹脂組成物

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