JPH08245027A - ロール紙給送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切断部材の手動操作時及び自動操作時のいず
れにも、簡単な操作で用紙を搬送方向に対して直角に切
断することができて操作性が良好であり、部品点数が少
なくて安価なロール紙給送装置を提供する。 【構成】 ロール状に巻かれた用紙を巻きほどいて搬送
する第１ローラと、その下流に搬送方向を横切るように
配置されて互いに当接する刃先を具え、一方は回転刃か
らなる一対の切断刃を有する切断部材と、その下方に配
置されて切断された用紙を搬送する第２ローラとを具え
ていて、切断部材は垂直面に対して角度を変更可能に設
置し、回転刃を手動回転させる場合には切断部材を垂直
とし、回転刃を自動回転させる場合には切断部材を搬送
方向上流側に傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複写機、プロッタ等
に使用されるロール紙給送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のロール紙給送装置とし
て、ロール状に巻かれた用紙を巻きほどいて搬送する第
１ローラと、その下流に搬送方向を横切るように配置さ
れて互いに当接する刃先を具え、一方は回転刃からなる
一対の切断刃を有する切断部材と、その下流に配置され
て切断された用紙を搬送する第２ローラとを具えている
ものは周知である。ところでこのようなものにおいて
は、用紙を切断する際斜め切れを生ずるという問題があ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこでこのような問題
を解消しようということで、特開昭63-180495号公報に
開示されているようなものが提案されている。これは切
断部材を搬送方向に移動可能に設置し、用紙を切断する
に際しては、用紙と同方向に切断部材を移動させ、この
間に用紙の切断を終了させようとするものである。しか
しながらこのようなものにあっては、切断部材を移動し
なければならないことから、その移動のためのモータに
高負荷がかかり、また高回転させなければならないこと
から、操作性が劣悪であり、また部品点数が多くて高価
となるという問題がある。

【０００４】そこでこの発明の目的は、前記のような従
来のロール紙給送装置のもつ問題を解消し、切断部材の
手動操作時及び自動操作時のいずれにも、簡単な操作で
用紙を搬送方向に対して直角に切断することができて操
作性が良好であり、部品点数が少なくて安価なロール紙
給送装置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は前記のような
目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、ロー
ル状に巻かれた用紙を巻きほどいて搬送する第１ローラ
と、その下流に搬送方向を横切るように配置されて互い
に当接する刃先を具え、一方は回転刃からなる一対の切
断刃を有する切断部材と、その下流に配置されて切断さ
れた用紙を搬送する第２ローラとを具えているロール紙
給送装置において、前記切断部材は垂直面に対して角度
を変更可能に設置し、回転刃を手動回転させる場合には
切断部材を垂直とし、回転刃を自動回転させる場合には
切断部材を搬送方向上流側に傾斜させることを特徴とす
るものである。請求項２に記載の発明は、請求項１に記
載の発明において、回転刃を自動回転させる場合におけ
る切断部材の配置角度は、調節可能となっていることを
特徴とするものである。

【０００６】

【作用】前記のような請求項１，２に記載の発明によっ
て用紙を給送するに際しては、複写機のメインスイッチ
をオンした状態で、給紙ユニットのセット解除スイッチ
をオンして、角度θだけ搬送方向上流側に傾斜していた
切断部材を垂直位置に変位させ、ついで給紙ユニットを
引出してロール紙を所定の位置にセットし、その先端を
第１ローラで挾持してこの第１ローラを回動することに
より、ロール紙の先端を切断部材及び第２ローラを通過
させる。このような状態で切断部材の回転刃を手動で操
作してロール紙を90°に切断する。

【０００７】その後給紙ユニットを給紙位置に戻し、切
断部材を角度θだけ搬送方向上流側に傾斜させて停止
し、第１ローラが作動を開始してロール紙を引出し、切
断部材、第２ローラ及び複写機本体に給送し、引出され
て給送されているロール紙の長さが、所定の長さとなっ
たところで、図示しないモータが作動して切断刃が回動
して自動的にロール紙を90°に切断する。

【０００８】前記のようにしてロール紙を停止中に切断
している際、及びロール紙を搬送中に切断している際
に、切断面が90°よりずれた場合には、切断部材の配置
角度を調節して90°となるようにする。

【０００９】

【実施例】図面に示すこの発明の実施例を説明する。図
１には複写機にかかる実施例が図式に示されており、１
は複写機本体、２はその下部の載置台５に着脱可能に設
置された給紙ユニットを示し、給紙ユニット２にはロー
ル状に巻かれた用紙３を巻きほどいて搬送する第１ロー
ラ４が設けられ、その下流に搬送方向を横切るように配
置されて互いに当接する刃先を具え、一方は回転刃から
なる一対の切断刃６，７を有する切断部材８と、その下
流に配置されて切断された用紙を搬送する第２ローラ９
とを具えている。

【００１０】図２〜５には、切断部材８の詳細が示され
ており、切断刃６，７は一方の切断刃６が両側のブラケ
ット11に固定され、他方の切断刃７はブラケット11に回
動可能に設けられて、図示しないモータによって回動さ
れるようになっており、切断刃７の一側のブラケット11
から突出した回動軸12の一端に手動用ノブ13が取付けら
れている。そしてこのようなブラケット11は、給紙ユニ
ット２の機枠14に支軸16で枢支されており、この支軸16
とは反対側端部にラック17が取付けられており、機枠14
にこのラック17と噛合するウォーム18を作動するモータ
19が取付けられている。さらにブラケット11のラック17
と同側の一端に検知片21が突設され、この検知片21の通
過経路に当たる機枠14に、この検知片21を検知する第
１，２センサ22，23が配置され、これらの第１，２セン
サ22，23はそれぞれ第１，２支持具24，25に取付けられ
ており、これらの第１，２支持具24，25は、図５に示す
ように機枠14に設けた長孔26，27を貫通するねじ28，29
によって位置調節可能に固定される。

【００１１】前記のようなものにおいて、複写機本体１
の図示しないメインスイッチをオンした状態で、給紙ユ
ニット２の図示しないセット解除スイッチをオンする
と、図３に鎖線で示すように角度θだけ搬送方向上流側
に傾斜していた切断部材８が、モータ19が作動してラッ
ク17と噛合するウォーム18が回転することによって、支
軸16を中心として時計方向に回動し、実線で示す垂直位
置に到達したところで、検知片21が第１センサ22によっ
て検知されると、モータ19の作動が中止して停止する。
そして給紙ユニット２の図示しないロック爪によるロッ
クが解除されて、給紙ユニット２が引出が可能となる。
また前記メインスイッチをオフしたときも、切断部材８
の取付角度はそのままで、前記の動作を完了した後複写
機が停止する。

【００１２】ついで給紙ユニット２を図１の矢印に示す
ように載置台５から左側に引出し、ロール紙３を所定の
位置にセットし、その先端を第１ローラ４で挾持して図
示しないノブによって第１ローラ４を回動することによ
り、ロール紙３の先端は切断部材８及び第２ローラ９を
通過する。このような状態では切断部材８の取付角度は
垂直となっており、手動用ノブ13を図２の矢印に示すよ
うに反時計方向に回動することによって、切断刃７がロ
ール紙３を90°に切断する。

【００１３】その後給紙ユニット２を前記とは反対に移
動して載置台５に戻し、これによって前記のロック爪に
よってロックされる。そしてこれと同時にモータ19が反
対方向に回動し、ラック17と噛合するウォーム18が反対
方向に回転することによって、切断部材８が支軸16を中
心として反時計方向に回動し、鎖線で示す角度θだけ搬
送方向上流側に傾斜したところで、検知片21が第２セン
サ23によって検知され、モータ19の作動が中止して停止
する。

【００１４】この状態でロール紙３の給送が可能とな
り、ここで複写機もコピーが可能となると、原稿を複写
機本体１の図示しない原稿挿入口に挿入することによ
り、第１ローラ４が作動を開始してロール紙３を引出
し、切断部材８、第２ローラ９及び複写機本体１に給送
する。そして引出されて給送されているロール紙３の長
さが、所定の長さとなったところで、図示しないモータ
が作動して切断刃７が回動して自動的にロール紙３を90
°に切断する。この際図６に示すようにロール紙３の切
断幅をＬとし、その搬送速度をＶmm/secとし、切断幅Ｌ
を切断するに要する時間をｔとすると、

【数１】 となる。

【００１５】前記のようにして、ロール紙３を停止中に
切断している際、切断面が90°よりずれた場合には、ね
じ28をゆるめて長孔26に沿って移動することにより、第
１支持具24を移動させて第１センサ22を切断面が90°と
なるように左右いずれかに位置調節し、ロール紙３を搬
送中に切断している際、切断面が90°よりずれた場合に
は、ねじ29をゆるめて第２センサ23を前記と同様にして
位置調節をし、このようにすることによってロール紙３
の切断面の角度も変わって切断面を90°にすることにな
る。

【００１６】

【発明の効果】この発明は前記のようであって、請求項
１に記載の発明は、ロール状に巻かれた用紙を巻きほど
いて搬送する第１ローラと、その下流に搬送方向を横切
るように配置されて互いに当接する刃先を具え、一方は
回転刃からなる一対の切断刃を有する切断部材と、その
下方に配置されて切断された用紙を搬送する第２ローラ
とを具えているロール紙給送装置において、前記切断部
材は垂直面に対して角度を変更可能に設置し、回転刃を
手動回転させる場合には切断部材を垂直とし、回転刃を
自動回転させる場合には切断部材を搬送方向上流側に傾
斜させるので、切断部材の手動操作時及び自動操作時の
いずれにも、簡単な操作で用紙を搬送方向に対して直角
に切断することができて操作性が良好であり、部品点数
が少なくて安価であるという効果がある。請求項２に記
載の発明は、請求項１に記載の発明において、回転刃を
自動回転させる場合における切断部材の傾斜角度は、調
節可能となっているので、ロール紙の先端の切断角度の
精度を向上することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例の正面図である。

【図２】同上の切断部材の斜面図である。

【図３】同切断部材の要部の正面図である。

【図４】図３の線４−４による断面図である。

【図５】同切断部材の一部の断面図である。

【図６】同切断部材の傾斜角度と搬送速度との相関図で
ある。

【符号の説明】

１ 複写機本体 ２ 給紙ユニット ３ 用紙 ４ 第１ローラ４ ６ 切断刃 ７ 切断刃 ８ 切断部材 ９ 第２ローラ 11 ブラケット 12 回動軸 13 手動用ノブ 14 機枠 16 支軸 17 ラック 18 ウォーム 19 モータ 21 検知片 22 第１センサ 23 第２センサ 24 第１支持具 25 第２支持具 26 長孔 27 長孔 28 ねじ 29 ねじ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロール状に巻かれた用紙を巻きほどいて
   搬送する第１ローラと、その下流に搬送方向を横切るよ
   うに配置されて互いに当接する刃先を具え、一方は回転
   刃からなる一対の切断刃を有する切断部材と、その下流
   に配置されて切断された用紙を搬送する第２ローラとを
   具えているロール紙給送装置において、前記切断部材は
   垂直面に対して角度を変更可能に設置し、回転刃を手動
   回転させる場合には切断部材を垂直とし、回転刃を自動
   回転させる場合には切断部材を搬送方向上流側に傾斜さ
   せることを特徴とするロール紙給送装置。
2. 【請求項２】 回転刃を自動回転させる場合における切
   断部材の傾斜角度は、調節可能となっていることを特徴
   とする請求項１に記載のロール紙給送装置。