JPH08241819A - ガス絶縁変圧器 - Google Patents
ガス絶縁変圧器Info
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- JPH08241819A JPH08241819A JP4538495A JP4538495A JPH08241819A JP H08241819 A JPH08241819 A JP H08241819A JP 4538495 A JP4538495 A JP 4538495A JP 4538495 A JP4538495 A JP 4538495A JP H08241819 A JPH08241819 A JP H08241819A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 輸送時においては変圧器の重量を低減し、据
付現地においては信頼性に関わる組立工事を不要とした
ガス絶縁変圧器を提供する。 【構成】 円筒タンク2の一側面に配設される鏡板20
が、内側の鏡板20aと外側の鏡板20bとから構成さ
れ、該タンクの輸送前及び輸送時には、前記内側の鏡板
20aのみを取り付け、現地据付時に、外側の鏡板20
bを取り付けるように構成されている。また、前記内側
の鏡板20aは、輸送時に加わる力に耐え得る板厚の平
板により構成され、外側の鏡板20bは、変圧器の高圧
ガス封入圧力に耐え得る板厚の平板により構成されてい
る。
付現地においては信頼性に関わる組立工事を不要とした
ガス絶縁変圧器を提供する。 【構成】 円筒タンク2の一側面に配設される鏡板20
が、内側の鏡板20aと外側の鏡板20bとから構成さ
れ、該タンクの輸送前及び輸送時には、前記内側の鏡板
20aのみを取り付け、現地据付時に、外側の鏡板20
bを取り付けるように構成されている。また、前記内側
の鏡板20aは、輸送時に加わる力に耐え得る板厚の平
板により構成され、外側の鏡板20bは、変圧器の高圧
ガス封入圧力に耐え得る板厚の平板により構成されてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄心に巻回した巻線を
有するガス絶縁変圧器に係り、特に、巻線を収納するタ
ンクに改良を施して、輸送重量の低減を図ったガス絶縁
変圧器に関するものである。
有するガス絶縁変圧器に係り、特に、巻線を収納するタ
ンクに改良を施して、輸送重量の低減を図ったガス絶縁
変圧器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、防災上の理由から油絶縁変圧器に
代わる変圧器として、不燃性絶縁ガスを絶縁媒体とした
ガス絶縁変圧器が注目されている。この様なガス絶縁変
圧器の巻線にはいろいろな構成があるが、その一つに、
絶縁ガスで冷却と絶縁の両方を行わせるドライタイプの
ものがある。このドライタイプのガス絶縁変圧器は、液
体の冷却媒体と組み合わせて構成するセミプールタイプ
やスプレータイプ並びに冷却と絶縁を別々に行うセパレ
ートタイプのガス絶縁変圧器に比べ、高価な液体の冷却
媒体を使用しないため構成が簡単になり、安価で信頼性
の高い変圧器が製作でき、高電圧・大容量の変圧器にも
適用できる。
代わる変圧器として、不燃性絶縁ガスを絶縁媒体とした
ガス絶縁変圧器が注目されている。この様なガス絶縁変
圧器の巻線にはいろいろな構成があるが、その一つに、
絶縁ガスで冷却と絶縁の両方を行わせるドライタイプの
ものがある。このドライタイプのガス絶縁変圧器は、液
体の冷却媒体と組み合わせて構成するセミプールタイプ
やスプレータイプ並びに冷却と絶縁を別々に行うセパレ
ートタイプのガス絶縁変圧器に比べ、高価な液体の冷却
媒体を使用しないため構成が簡単になり、安価で信頼性
の高い変圧器が製作でき、高電圧・大容量の変圧器にも
適用できる。
【0003】上記ドライタイプのガス冷却式ガス絶縁変
圧器は、従来の油絶縁変圧器とほぼ同じ構成で、金属製
のワイヤーに高分子フィルムを重ねて巻いた素線を用い
たもので、冷却及び絶縁を絶縁油から絶縁ガスに変えた
ものである。
圧器は、従来の油絶縁変圧器とほぼ同じ構成で、金属製
のワイヤーに高分子フィルムを重ねて巻いた素線を用い
たもので、冷却及び絶縁を絶縁油から絶縁ガスに変えた
ものである。
【0004】通常、前記絶縁ガスとしては、化学的に安
定しており、またアークの遮断能力の優れたSF6 ガス
を用いる場合が多い。このSF6 ガスは、平等な電界中
では、通常、大気圧の約3倍の圧力で絶縁油と同等の絶
縁能力を持つ。しかるに、ガス絶縁であると、固体絶縁
物とガスの比誘電率の違いが、油絶縁での固体絶縁物と
油の比誘電率より大きいため、くさびギャップでの絶縁
媒体(ガスまたは油)への電界集中がガス絶縁の方が大
きくなる。そのため、油絶縁と同等の絶縁特性を持たせ
るためには、使用するSF6 ガスの圧力は大気圧の約3
倍より大きい値で用いられる。
定しており、またアークの遮断能力の優れたSF6 ガス
を用いる場合が多い。このSF6 ガスは、平等な電界中
では、通常、大気圧の約3倍の圧力で絶縁油と同等の絶
縁能力を持つ。しかるに、ガス絶縁であると、固体絶縁
物とガスの比誘電率の違いが、油絶縁での固体絶縁物と
油の比誘電率より大きいため、くさびギャップでの絶縁
媒体(ガスまたは油)への電界集中がガス絶縁の方が大
きくなる。そのため、油絶縁と同等の絶縁特性を持たせ
るためには、使用するSF6 ガスの圧力は大気圧の約3
倍より大きい値で用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た様な構成を有する従来のガス絶縁変圧器には、以下に
述べる様な欠点があった。すなわち、絶縁性能を向上さ
せるために、SF6 ガスのような液化ガスを大気圧の3
倍以上の圧力で用いるためには、タンクが高圧力に耐え
得るものであることが必要である。そのため、従来か
ら、図10に示した様な端部の鏡板3を丸くした円筒状
のタンク2が用いられていた。
た様な構成を有する従来のガス絶縁変圧器には、以下に
述べる様な欠点があった。すなわち、絶縁性能を向上さ
せるために、SF6 ガスのような液化ガスを大気圧の3
倍以上の圧力で用いるためには、タンクが高圧力に耐え
得るものであることが必要である。そのため、従来か
ら、図10に示した様な端部の鏡板3を丸くした円筒状
のタンク2が用いられていた。
【0006】しかし、図10に示した様にタンクを円筒
状にすると、内部の利用できる空間が狭くなるため、変
圧器巻線の高さが制約される。その結果、同じ定格の変
圧器を構成する際、変圧器の総ターン数を余り大きくす
ることはできない。そこで、変圧器のインピーダンスを
合わせるためには、鉄心を太くして、巻線1ターン当た
りの電圧を大きくすることにより対応する必要がある。
しかるに、鉄心の重さは変圧器全体の重量の大きな割合
を占めているため、鉄心を太くすることにより、変圧器
の重量が重くなっていた。
状にすると、内部の利用できる空間が狭くなるため、変
圧器巻線の高さが制約される。その結果、同じ定格の変
圧器を構成する際、変圧器の総ターン数を余り大きくす
ることはできない。そこで、変圧器のインピーダンスを
合わせるためには、鉄心を太くして、巻線1ターン当た
りの電圧を大きくすることにより対応する必要がある。
しかるに、鉄心の重さは変圧器全体の重量の大きな割合
を占めているため、鉄心を太くすることにより、変圧器
の重量が重くなっていた。
【0007】一方、変圧器をその据付場所まで輸送する
際、輸送手段が船による海上輸送のみの場合には変圧器
の重量や大きさに制限はないが、貨車やトレーラを用い
て地上輸送する場合には、トンネルの大きさや橋の設計
荷重などにより、変圧器本体及び部品等は、その幅や高
さ及び重量に制限が発生する。このため、通常は、変圧
器の完成品を輸送するのではなく、タンクと巻線本体を
いくつかの部分に分けて別々に輸送し、据付現地で組み
立てる方法がある。また他の方法としては、図11に示
した様に、変圧器タンク2の鏡板3を仮蓋4に交換して
輸送し、据付現地でこの仮蓋4を取り外して、鏡板3を
取り付ける方法もある。なお、従来、変圧器タンク2に
鏡板3を取り付けるは、図12に示した様に、変圧器タ
ンク2のフランジ7及び鏡板3に貫通穴8を開け、その
貫通穴8にワッシャ12を介してボルト10を通し、ナ
ット11で固定する方法が用いられていた。
際、輸送手段が船による海上輸送のみの場合には変圧器
の重量や大きさに制限はないが、貨車やトレーラを用い
て地上輸送する場合には、トンネルの大きさや橋の設計
荷重などにより、変圧器本体及び部品等は、その幅や高
さ及び重量に制限が発生する。このため、通常は、変圧
器の完成品を輸送するのではなく、タンクと巻線本体を
いくつかの部分に分けて別々に輸送し、据付現地で組み
立てる方法がある。また他の方法としては、図11に示
した様に、変圧器タンク2の鏡板3を仮蓋4に交換して
輸送し、据付現地でこの仮蓋4を取り外して、鏡板3を
取り付ける方法もある。なお、従来、変圧器タンク2に
鏡板3を取り付けるは、図12に示した様に、変圧器タ
ンク2のフランジ7及び鏡板3に貫通穴8を開け、その
貫通穴8にワッシャ12を介してボルト10を通し、ナ
ット11で固定する方法が用いられていた。
【0008】しかしながら、上述した様に、輸送時に仮
蓋4を用いた場合には、据付現地で仮蓋4を取り外して
鏡板3を取り付ける必要が生じる。この場合、据付現地
に工場並の湿度及び異物管理を行う施設を仮設置しなけ
ればならず、コストの上昇や信頼性を確保する各種の技
術的困難を克服しなければならない。そこで、据付現地
での作業を最小限にし、高い信頼性を確保するために
は、変圧器本体を完成品で輸送する需要が大きい。
蓋4を用いた場合には、据付現地で仮蓋4を取り外して
鏡板3を取り付ける必要が生じる。この場合、据付現地
に工場並の湿度及び異物管理を行う施設を仮設置しなけ
ればならず、コストの上昇や信頼性を確保する各種の技
術的困難を克服しなければならない。そこで、据付現地
での作業を最小限にし、高い信頼性を確保するために
は、変圧器本体を完成品で輸送する需要が大きい。
【0009】しかし、変圧器本体を完成品で輸送するた
めには、完成した変圧器の重量、高さ及び幅を輸送手段
で制限される基準以下にしなければならないため、小型
で軽量な変圧器を製造しなければならなかった。
めには、完成した変圧器の重量、高さ及び幅を輸送手段
で制限される基準以下にしなければならないため、小型
で軽量な変圧器を製造しなければならなかった。
【0010】本発明は、上述した様な従来技術の問題点
を解消するために提案されたもので、その目的は、輸送
時においては変圧器タンクの重量を低減し、また、据付
現地においては信頼性に関わる組立工事を不要としたガ
ス絶縁変圧器を提供することにある。
を解消するために提案されたもので、その目的は、輸送
時においては変圧器タンクの重量を低減し、また、据付
現地においては信頼性に関わる組立工事を不要としたガ
ス絶縁変圧器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、鉄心に巻回した巻線を、少なくとも一開口部を有す
る円筒状タンクの内部に収納すると共に、前記開口部を
鏡板にて閉塞してなるガス絶縁変圧器において、前記開
口部を閉塞する鏡板を、内側の鏡板とこれと対向する外
側の鏡板とから構成し、該タンクの輸送時には、前記内
側の鏡板のみを取り付け、現地据付時に、前記外側の鏡
板を取り付けるようにしたことを特徴とするものであ
る。
は、鉄心に巻回した巻線を、少なくとも一開口部を有す
る円筒状タンクの内部に収納すると共に、前記開口部を
鏡板にて閉塞してなるガス絶縁変圧器において、前記開
口部を閉塞する鏡板を、内側の鏡板とこれと対向する外
側の鏡板とから構成し、該タンクの輸送時には、前記内
側の鏡板のみを取り付け、現地据付時に、前記外側の鏡
板を取り付けるようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載のガス絶縁変圧器において、前記内側の鏡板を前記
タンクの輸送限界荷重を満たすように構成し、また、前
記外側の鏡板を変圧器の所定高圧ガス封入圧力に耐え得
る構成としたことを特徴とするものである。
記載のガス絶縁変圧器において、前記内側の鏡板を前記
タンクの輸送限界荷重を満たすように構成し、また、前
記外側の鏡板を変圧器の所定高圧ガス封入圧力に耐え得
る構成としたことを特徴とするものである。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2記載のガス絶縁変圧器において、前記
内側の鏡板にはねじを切った貫通穴を形成し、また、外
側の鏡板にはねじを切らない貫通穴を形成したことを特
徴とするものである。
1または請求項2記載のガス絶縁変圧器において、前記
内側の鏡板にはねじを切った貫通穴を形成し、また、外
側の鏡板にはねじを切らない貫通穴を形成したことを特
徴とするものである。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
または請求項2記載のガス絶縁変圧器において、前記内
側の鏡板にはねじを切った貫通穴およびねじを切らない
貫通穴の2種類の貫通穴を形成し、また、外側の鏡板に
はねじを切らない貫通穴のみを形成したことを特徴とす
るものである。
または請求項2記載のガス絶縁変圧器において、前記内
側の鏡板にはねじを切った貫通穴およびねじを切らない
貫通穴の2種類の貫通穴を形成し、また、外側の鏡板に
はねじを切らない貫通穴のみを形成したことを特徴とす
るものである。
【0015】
【作用】請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、
タンクの少なくとも一側面に配設される鏡板を2重構造
として、輸送時には、内側の鏡板のみを取り付け、据付
現地において、外側の鏡板を取り付けることにより、輸
送時においては変圧器の重量を低減することができ、ま
た、据付時においては信頼性に関わる組立工事を不要と
することができる。
タンクの少なくとも一側面に配設される鏡板を2重構造
として、輸送時には、内側の鏡板のみを取り付け、据付
現地において、外側の鏡板を取り付けることにより、輸
送時においては変圧器の重量を低減することができ、ま
た、据付時においては信頼性に関わる組立工事を不要と
することができる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、内側の鏡
板に形成する貫通穴はすべてねじを切った貫通穴とする
ことにより、輸送時には、このねじを切った貫通穴に長
さの短いボルトを挿入して、変圧器タンクのフランジを
内側の鏡板にねじ止めし、また、据付け時には、前記短
いボルトを順次長いボルトに交換し、外側の鏡板をナッ
トで固定する。これにより、内側の鏡板を取り外すこと
なく、外側の鏡板を取り付けることができる。
板に形成する貫通穴はすべてねじを切った貫通穴とする
ことにより、輸送時には、このねじを切った貫通穴に長
さの短いボルトを挿入して、変圧器タンクのフランジを
内側の鏡板にねじ止めし、また、据付け時には、前記短
いボルトを順次長いボルトに交換し、外側の鏡板をナッ
トで固定する。これにより、内側の鏡板を取り外すこと
なく、外側の鏡板を取り付けることができる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、内側の鏡
板にはねじを切った貫通穴およびねじを切らない貫通穴
の2種類の貫通穴を形成することにより、輸送時には、
このねじを切った貫通穴に長さの短いボルトを挿入し
て、変圧器タンクのフランジを内側の鏡板にねじ止め
し、また、据付け時には、内側の鏡板に形成したねじを
切らない貫通穴に長いボルトを挿入して、外側の鏡板を
ナットで固定する。これにより、内側の鏡板を取り外す
ことなく、外側の鏡板を取り付けることができる。
板にはねじを切った貫通穴およびねじを切らない貫通穴
の2種類の貫通穴を形成することにより、輸送時には、
このねじを切った貫通穴に長さの短いボルトを挿入し
て、変圧器タンクのフランジを内側の鏡板にねじ止め
し、また、据付け時には、内側の鏡板に形成したねじを
切らない貫通穴に長いボルトを挿入して、外側の鏡板を
ナットで固定する。これにより、内側の鏡板を取り外す
ことなく、外側の鏡板を取り付けることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、図10乃至図12に示した従来型と同一の
部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
する。なお、図10乃至図12に示した従来型と同一の
部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0019】[1.第1実施例]本実施例においては、
図1に示した様に、円筒タンク2の一側面に配設される
鏡板20が、内側の鏡板20aと外側の鏡板20bとか
ら構成され、該タンクの輸送前及び輸送時には、前記内
側の鏡板20aのみを取り付け、現地据付時に、外側の
鏡板20bを取り付けるように構成されている。また、
前記内側の鏡板20aは、輸送時に加わる力に耐え得る
板厚の平板により構成され、一方、外側の鏡板20b
は、変圧器の高圧ガス封入圧力に耐え得る板厚の平板に
より構成されている。
図1に示した様に、円筒タンク2の一側面に配設される
鏡板20が、内側の鏡板20aと外側の鏡板20bとか
ら構成され、該タンクの輸送前及び輸送時には、前記内
側の鏡板20aのみを取り付け、現地据付時に、外側の
鏡板20bを取り付けるように構成されている。また、
前記内側の鏡板20aは、輸送時に加わる力に耐え得る
板厚の平板により構成され、一方、外側の鏡板20b
は、変圧器の高圧ガス封入圧力に耐え得る板厚の平板に
より構成されている。
【0020】この様な構成を有する本実施例のガス絶縁
変圧器は、以下の様に作用する。すなわち、変圧器を輸
送する場合には、図2に示す様に、内側の鏡板20aの
みを円筒タンク2の一側面に取り付けた状態で輸送する
ことにより、輸送重量を大幅に低減することができる。
また、輸送寸法も低減することができるため、より大き
な変圧器を輸送できるようになる。
変圧器は、以下の様に作用する。すなわち、変圧器を輸
送する場合には、図2に示す様に、内側の鏡板20aの
みを円筒タンク2の一側面に取り付けた状態で輸送する
ことにより、輸送重量を大幅に低減することができる。
また、輸送寸法も低減することができるため、より大き
な変圧器を輸送できるようになる。
【0021】さらに、据付現地においては、図1に示す
様に、円筒タンク2を開けることなく、内側の鏡板20
aの外側に、高圧ガス封入時の圧力に耐え得る外側の鏡
板20bを取り付けることにより、変圧器巻線を外気に
さらすことなく、高い信頼性を確保しながら高い圧力に
耐え得るガス絶縁変圧器を得ることができる。
様に、円筒タンク2を開けることなく、内側の鏡板20
aの外側に、高圧ガス封入時の圧力に耐え得る外側の鏡
板20bを取り付けることにより、変圧器巻線を外気に
さらすことなく、高い信頼性を確保しながら高い圧力に
耐え得るガス絶縁変圧器を得ることができる。
【0022】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、図3に示した様に、円筒タンク2の
両側面に配設される鏡板20を、それぞれ内側の鏡板2
0aと外側の鏡板20bとからなる2重構造としても良
い。この場合、上記実施例と同様の作用・効果を奏する
ことは言うまでもなく、輸送重量の低減、輸送寸法の低
減の効果は2倍になる。
れるものではなく、図3に示した様に、円筒タンク2の
両側面に配設される鏡板20を、それぞれ内側の鏡板2
0aと外側の鏡板20bとからなる2重構造としても良
い。この場合、上記実施例と同様の作用・効果を奏する
ことは言うまでもなく、輸送重量の低減、輸送寸法の低
減の効果は2倍になる。
【0023】また、前記外側の鏡板20bとしては、輸
送時に加わる力に耐え得る板厚の平板だけではなく、図
4(A)(B)に示した様に、補強材料21を井桁状に
溶接した平板を用いても良い。なお、この補強材料21
の形状は、上記井桁状に限ったものではなく、各種形状
で補強しても構わない。
送時に加わる力に耐え得る板厚の平板だけではなく、図
4(A)(B)に示した様に、補強材料21を井桁状に
溶接した平板を用いても良い。なお、この補強材料21
の形状は、上記井桁状に限ったものではなく、各種形状
で補強しても構わない。
【0024】[2.第2実施例]本実施例においては、
図5に示した様に、内側の鏡板20aの周縁には、貫通
穴8とねじを切った貫通穴22とが交互に形成されてい
る。また、変圧器タンク2のフランジ7には、従来と同
様に、前記内側の鏡板20aの貫通穴8,22に対応す
る位置に、貫通穴8が形成されている。さらに、外側の
鏡板20bにも、前記内側の鏡板20aの貫通穴8,2
2に対応する位置に、貫通穴8が形成されている。
図5に示した様に、内側の鏡板20aの周縁には、貫通
穴8とねじを切った貫通穴22とが交互に形成されてい
る。また、変圧器タンク2のフランジ7には、従来と同
様に、前記内側の鏡板20aの貫通穴8,22に対応す
る位置に、貫通穴8が形成されている。さらに、外側の
鏡板20bにも、前記内側の鏡板20aの貫通穴8,2
2に対応する位置に、貫通穴8が形成されている。
【0025】この様な構成を有する本実施例のガス絶縁
変圧器は、以下の様に作用する。すなわち、変圧器タン
クの輸送時には、図6に示した様に、内側の鏡板20a
に形成したねじを切った貫通穴22と変圧器タンクのフ
ランジ7に形成した貫通穴8に、タンクの内側から短い
ボルト10aを挿入し、変圧器タンク2のフランジ7を
内側の鏡板20aにねじ止めにより固定しておく。
変圧器は、以下の様に作用する。すなわち、変圧器タン
クの輸送時には、図6に示した様に、内側の鏡板20a
に形成したねじを切った貫通穴22と変圧器タンクのフ
ランジ7に形成した貫通穴8に、タンクの内側から短い
ボルト10aを挿入し、変圧器タンク2のフランジ7を
内側の鏡板20aにねじ止めにより固定しておく。
【0026】一方、据付現地においては、図7に示した
様に、まず、外側の鏡板20bを内側の鏡板20aに添
わせて配置し、変圧器タンク2のフランジ7に形成した
貫通穴8、内側の鏡板20aに形成した貫通穴8及び外
側の鏡板20bに形成した貫通穴8に、ワッシャ12を
介して長いボルト10bを挿入し、外側の鏡板20bを
ナット11で固定する。次に、図8に示した様に、変圧
器タンク2のフランジ7に形成した貫通穴8と内側の鏡
板20aに形成したねじを切った貫通穴22にすでに取
り付けられている短いボルト10aを外して、長いボル
ト10bに交換し、外側の鏡板20bをナット11で締
め付けて固定する。
様に、まず、外側の鏡板20bを内側の鏡板20aに添
わせて配置し、変圧器タンク2のフランジ7に形成した
貫通穴8、内側の鏡板20aに形成した貫通穴8及び外
側の鏡板20bに形成した貫通穴8に、ワッシャ12を
介して長いボルト10bを挿入し、外側の鏡板20bを
ナット11で固定する。次に、図8に示した様に、変圧
器タンク2のフランジ7に形成した貫通穴8と内側の鏡
板20aに形成したねじを切った貫通穴22にすでに取
り付けられている短いボルト10aを外して、長いボル
ト10bに交換し、外側の鏡板20bをナット11で締
め付けて固定する。
【0027】この様に、本実施例によれば、据付現地に
おいて内側の鏡板20aを外すことなく、外側の鏡板2
0bを取り付けることができるので、変圧器巻線が外気
にさらされることを防止し、変圧器タンクの品質を維持
することができる。
おいて内側の鏡板20aを外すことなく、外側の鏡板2
0bを取り付けることができるので、変圧器巻線が外気
にさらされることを防止し、変圧器タンクの品質を維持
することができる。
【0028】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、内側の鏡板20aの周縁に、ねじを切
った貫通穴のみを形成しても良い。なお、この場合に
は、変圧器タンクの輸送時には、内側の鏡板20aに形
成したねじを切った貫通穴と変圧器タンクのフランジ7
に形成した貫通穴8に、タンクの内側から短いボルト1
0aを挿入し、変圧器タンク2のフランジ7を内側の鏡
板20aにねじ止めにより固定しておく。一方、据付現
地においては、まず、外側の鏡板20bを内側の鏡板2
0aに添わせて配置し、順次、前記短いボルト10aを
外して長いボルト10bに交換し、外側の鏡板20bを
ナット11で固定する。この方法を用いても、内側の鏡
板20aを取り外すことなく、外側の鏡板20bを取り
付けることができる。
るものではなく、内側の鏡板20aの周縁に、ねじを切
った貫通穴のみを形成しても良い。なお、この場合に
は、変圧器タンクの輸送時には、内側の鏡板20aに形
成したねじを切った貫通穴と変圧器タンクのフランジ7
に形成した貫通穴8に、タンクの内側から短いボルト1
0aを挿入し、変圧器タンク2のフランジ7を内側の鏡
板20aにねじ止めにより固定しておく。一方、据付現
地においては、まず、外側の鏡板20bを内側の鏡板2
0aに添わせて配置し、順次、前記短いボルト10aを
外して長いボルト10bに交換し、外側の鏡板20bを
ナット11で固定する。この方法を用いても、内側の鏡
板20aを取り外すことなく、外側の鏡板20bを取り
付けることができる。
【0029】また、変圧器タンクが横置きの場合だけで
はなく、図9に示した様に縦置きであっても、輸送寸法
及び輸送重量を低減できる作用効果は変らない。さら
に、タンク下部に配設される外側の鏡板として、タンク
を据え付ける基礎部分に鉄製の定板23を敷き、この定
板23にネジ穴を開けてタンク2を固定することも可能
である。
はなく、図9に示した様に縦置きであっても、輸送寸法
及び輸送重量を低減できる作用効果は変らない。さら
に、タンク下部に配設される外側の鏡板として、タンク
を据え付ける基礎部分に鉄製の定板23を敷き、この定
板23にネジ穴を開けてタンク2を固定することも可能
である。
【0030】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、タン
ク鏡板を2重構造とし、該タンクの輸送前及び輸送時に
は内側の鏡板のみを取り付け、現地据付時に外側の鏡板
を取り付けるようにすることにより、輸送重量や輸送寸
法を低減できる。また、鏡板に形成する貫通穴を、ねじ
を切った貫通穴のみで構成するか、あるいはねじを切っ
た貫通穴とねじを切らない貫通穴の両方から構成するこ
とにより、変圧器の輸送時には、内側の鏡板のみを取り
付けた状態で輸送でき、また、現地据付時に容易に外側
の鏡板を取り付けることができるので、輸送時において
は変圧器の重量を低減し、据付現地においては信頼性に
関わる組立工事を不要としたガス絶縁変圧器を提供する
ことができる。
ク鏡板を2重構造とし、該タンクの輸送前及び輸送時に
は内側の鏡板のみを取り付け、現地据付時に外側の鏡板
を取り付けるようにすることにより、輸送重量や輸送寸
法を低減できる。また、鏡板に形成する貫通穴を、ねじ
を切った貫通穴のみで構成するか、あるいはねじを切っ
た貫通穴とねじを切らない貫通穴の両方から構成するこ
とにより、変圧器の輸送時には、内側の鏡板のみを取り
付けた状態で輸送でき、また、現地据付時に容易に外側
の鏡板を取り付けることができるので、輸送時において
は変圧器の重量を低減し、据付現地においては信頼性に
関わる組立工事を不要としたガス絶縁変圧器を提供する
ことができる。
【図1】本発明のガス絶縁変圧器の第1実施例のタンク
の構成を示す断面図
の構成を示す断面図
【図2】本発明のガス絶縁変圧器の第1実施例の輸送時
におけるタンクの構成を示す断面図
におけるタンクの構成を示す断面図
【図3】本発明のガス絶縁変圧器の他の実施例のタンク
の構成を示す断面図
の構成を示す断面図
【図4】本発明のガス絶縁変圧器の他の実施例の構成を
示すもので、(A)は外側の鏡板の平面図、(B)は側
面図
示すもので、(A)は外側の鏡板の平面図、(B)は側
面図
【図5】本発明のガス絶縁変圧器の第2実施例の内側の
鏡板の平面図
鏡板の平面図
【図6】本発明のガス絶縁変圧器の第2実施例の輸送時
におけるフランジ部の断面図
におけるフランジ部の断面図
【図7】本発明のガス絶縁変圧器の第2実施例の現地据
付時におけるフランジ部の断面図
付時におけるフランジ部の断面図
【図8】本発明のガス絶縁変圧器の第2実施例の現地据
付時におけるフランジ部の断面図
付時におけるフランジ部の断面図
【図9】本発明のガス絶縁変圧器の他の実施例のタンク
の構成を示す断面図
の構成を示す断面図
【図10】従来のガス絶縁変圧器のタンクの構成を示す
断面図
断面図
【図11】従来のガス絶縁変圧器の輸送時におけるタン
クの構成を示す断面図
クの構成を示す断面図
【図12】従来のガス絶縁変圧器のフランジ部の断面図
1…変圧器巻線 2…円筒タンク 3…鏡板 4…仮蓋 7…円筒タンクのフランジ 8…貫通穴 10…ボルト 10a…短いボルト 10b…長いボルト 11…ナット 12…ワッシャ 20a…内側の鏡板 20b…外側の鏡板 21…補強材料 22…ねじを切った貫通穴 23…定板
Claims (4)
- 【請求項1】 鉄心に巻回した巻線を、少なくとも一開
口部を有する円筒状タンクの内部に収納すると共に、前
記開口部を鏡板にて閉塞してなるガス絶縁変圧器におい
て、 前記開口部を閉塞する鏡板を、内側の鏡板とこれと対向
する外側の鏡板とから構成し、該タンクの輸送時には、
前記内側の鏡板のみを取り付け、現地据付時に、前記外
側の鏡板を取り付けるようにしたことを特徴とするガス
絶縁変圧器。 - 【請求項2】 前記内側の鏡板を前記タンクの輸送限界
荷重を満たすように構成し、また、前記外側の鏡板を変
圧器の所定高圧ガス封入圧力に耐え得る構成としたこと
を特徴とする請求項1記載のガス絶縁変圧器。 - 【請求項3】 前記内側の鏡板にはねじを切った貫通穴
を形成し、また、外側の鏡板にはねじを切らない貫通穴
を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記
載のガス絶縁変圧器。 - 【請求項4】 前記内側の鏡板にはねじを切った貫通穴
およびねじを切らない貫通穴の2種類の貫通穴を形成
し、また、外側の鏡板にはねじを切らない貫通穴のみを
形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載
のガス絶縁変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4538495A JPH08241819A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | ガス絶縁変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4538495A JPH08241819A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | ガス絶縁変圧器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08241819A true JPH08241819A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=12717780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4538495A Pending JPH08241819A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | ガス絶縁変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08241819A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074007A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Toshiba Corp | 電力用機器及びその輸送方法 |
-
1995
- 1995-03-06 JP JP4538495A patent/JPH08241819A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074007A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Toshiba Corp | 電力用機器及びその輸送方法 |
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