JPH10312925A - モールド形変流器 - Google Patents

モールド形変流器

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JPH10312925A
JPH10312925A JP9120726A JP12072697A JPH10312925A JP H10312925 A JPH10312925 A JP H10312925A JP 9120726 A JP9120726 A JP 9120726A JP 12072697 A JP12072697 A JP 12072697A JP H10312925 A JPH10312925 A JP H10312925A
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voltage winding
winding
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molded
voltage
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Kengo Yamanaka
健吾 山中
Terumi Kato
輝美 加藤
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Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄心、低圧巻線および高圧巻線を絶縁材でモ
ールドし、その低圧巻線側に金属製のベースを取付ける
モールド形変流器において、外部設置金属類の配置寸法
を考慮することなく、部分放電特性や外部閃絡電圧の向
上を図る。 【解決手段】 モールド樹脂18内に高圧巻線14の幅
寸法より大きい幅寸法の導電材製の埋設部材15,15
をモールドし、モールド形変流器11を閉鎖配電盤に取
付けたときに、その埋設部材15,15が高圧巻線14
とベース16との間に位置して接地されるようにした。
これにより、耐圧試験時などにおいて高圧巻線14に高
電圧が印加された場合であっても、高圧巻線14からの
電界は、モールド樹脂18内で埋設部材15に向けて均
等に分布するようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄心、低圧巻線お
よび高圧巻線を樹脂などの絶縁材でモールドし、その低
圧巻線側に金属製のベースを取付けるように構成したモ
ールド形変流器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、モールド形変流
器は、絶縁材としてのモールド樹脂の高絶縁性、加工性
の良さ、製造設備および製造技術の進歩によって小形化
が図られている。図7は、この種のモールド形変流器の
従来構成を示している。モールド形変流器1は、鉄心2
に巻装された低圧巻線3と、その低圧巻線3と鎖交する
よう巻装された高圧巻線4と、袋ナット5とがモールド
樹脂6によりモールドされて構成されている。この場
合、高圧巻線4の高圧端子4aは、モールド樹脂6の上
面部から外部へ露出しており、低圧巻線3の低圧端子3
aは、モールド樹脂6の下部に形成された窪み部6aか
ら外部へ露出している。
【0003】上記モールド形変流器1は、ねじ7を袋ナ
ット5に螺合することによって金属製のベース8に取付
けられ、そのベース8は、ボルト9によって六沸化硫黄
ガスが封入された閉鎖配電盤の例えば床面10に接地さ
れた状態で取付けられ、以て、モールド形変流器1は、
閉鎖配電盤内に取付けられている。
【0004】ところで、絶縁ガスとして、六沸化硫黄ガ
スを用いた閉鎖配電盤においては、その六沸化硫黄ガス
の高い絶縁性能によって沿面絶縁距離を確保することが
できるので、気中絶縁形の閉鎖配電盤内に配置される場
合に比べ、モールド形変流器1の高圧端子4aからベー
ス8に至るまでの沿面絶縁距離を小さくすることができ
る。
【0005】したがって、モールド形変流器1として
は、モールド樹脂6の外周部に沿面絶縁距離を得るため
の凹凸部を設けるなどの必要がなく、形状の簡素化を図
ることができると共に、一層の小形化を図ることができ
る。そして、六沸化硫黄ガスの高い絶縁性能により、閉
鎖配電盤内に配設された電気機器相互間の距離ならびに
モールド形変流器1と他の電気機器との間の距離を小さ
くすることができ、以て、閉鎖配電盤の小形化、設置面
積の低減を図ることができる。
【0006】しかしながら、以上のような構成にする
と、モールド形変流器1の高圧端子4aと、そのモール
ド形変流器1に隣接する他の電気機器の金属ケースや取
付金具などの外部接地金属類との距離が短くなるので、
高圧巻線4と外部接地金属類との位置関係によっては、
両者の間の電界強度が高くなることが考えられる。そし
て、このような状態になると、耐圧試験時などに、高圧
巻線4に高電圧が印加された場合、外部接地金属類の先
鋭部に局部的に電界が集中して部分放電を生じて部分放
電特性の測定値を低下させたり、外部閃絡電圧を低下さ
せる原因となる。このような事態の発生を防止するに
は、外部接地金属類の配置寸法を考慮する必要がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、鉄心、低圧巻線および高圧巻線を
樹脂などの絶縁材でモールドし、その低圧巻線側に金属
製のベースを取付けるようにしたものにおいて、外部接
地金属類の配置寸法を考慮することなく、部分放電特性
や外部閃絡電圧の向上を図ることができるモールド形変
流器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のモールド形変流
器は、鉄心と、この鉄心に互いに離間して巻装された低
圧巻線および高圧巻線とを樹脂などの絶縁材でモールド
し、その低圧巻線側に金属製のベースを取付けるように
したものにおいて、前記高圧巻線とベースとの間の絶縁
材中に、当該高圧巻線と所定の絶縁強度を維持する距離
を存し、且つ、当該高圧巻線の幅寸法より大きい幅寸法
を有し、断面が円形状をなす導電性の埋設部材を設け、
その埋設部材を接地したところに特徴を有する(請求項
1)。
【0009】上記構成のモールド形変流器によれば、高
圧巻線とベースとの間の絶縁材中に、高圧巻線と所定の
絶縁強度を維持する距離を存し、且つ、高圧巻線の幅寸
法より大きい幅寸法を有し、断面が円形状をなす導電性
の埋設部材を設け、その埋設部材を接地したので、耐圧
試験時などにおいて高圧巻線に高電圧が印加された場合
であっても、高圧巻線からの電界は、絶縁材の内部で埋
設部材に向けて均等に分布するようになる。
【0010】したがって、従来のように電界が外部接地
金属類の先鋭部に局部的に集中することがなくなり、部
分放電特性や外部閃絡電圧の向上を図ることができ、外
部接地金属類の配置寸法を考慮する必要もなくなる。
【0011】この場合、埋設部材の外周部にローレット
加工を施しても良い(請求項2)。また、この場合、埋
設部材の外周部に絶縁材と密着性の良い半導電性の巻回
部材を巻回しても良い(請求項3)。また、この場合、
埋設部材を、断面が円形状をなす導電性の線材をスプリ
ング形状に巻回して構成しても良い(請求項4)。
【0012】さらに、この場合、埋設部材を、導電性の
網目状シートを円筒状に巻回して構成しても良い(請求
項5)。そのとき、網目状シートの巻回終端部を、高圧
巻線とは反対側とするのが好ましい(請求項6)。
【0013】また、本発明のモールド形変流器は、鉄心
と、この鉄心に互いに離間して巻装された低圧巻線およ
び高圧巻線とを樹脂などの絶縁材でモールドし、その低
圧巻線側に金属製のベースを取付けるようにしたものに
おいて、前記ベースと対応する絶縁材の表面部に、前記
高圧巻線の幅方向に延び、且つ、その高圧巻線の幅寸法
より大きい長さ寸法を有し、断面が円形状をなす溝部を
形成し、前記溝部の表面部に半導電性の塗膜を設け、そ
の塗膜を接地したところに特徴を有する(請求項7)。
【0014】上記構成のモールド形変流器によれば、ベ
ースと対応する絶縁材の表面部に、前記高圧巻線の幅方
向に延び、且つ、その高圧巻線の幅寸法より大きい長さ
寸法を有し、断面が円形状をなす溝部を形成し、その溝
部の表面部に半導電性の塗膜を設け、その塗膜を接地し
たので、耐圧試験時などにおいて高圧巻線に高電圧が印
加された場合であっても、高圧巻線からの電界は、絶縁
材の内部で塗膜に向けて均等に分布するようになる。し
たがって、請求項1記載のものと同様の作用効果を得る
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1および図2を参照して説明する。モールド形変流
器11の低圧巻線12は、環状の鉄心13の外周に巻装
されており、高圧巻線14は、低圧巻線12と鎖交する
ように、すなわち、直線部14aが鉄心13の中央部を
貫通するようにして巻装されている。また、高圧巻線1
4における直線部14aの端部14b,14bの下方部
位には導電材製の埋設部材15,15が配設されてい
る。
【0016】各埋設部材15は、上記高圧巻線14と所
定の絶縁強度を維持する距離にあり、図2に示すよう
に、傾斜状をなす脚部15a,15aの上端部を水平部
15bで連結した如く正面(図1中、矢印P方向から視
た面)が略「門」形に形成され、その断面は円形状をな
している。このとき、埋設部材15の幅寸法Wは、高圧
巻線14の幅寸法Aより大きく、且つ、後述するベース
16の幅寸法Bより小さく設定されている。また、埋設
部材15の外周部にはローレット加工が施されており、
その両端部15c,15cは、導電性の袋ナット17,
17に銀鑞付けによって接続されている。尚、埋設部材
15,15は、図1に示すように、左右対称に配置され
ている。
【0017】そして、これら低圧巻線12、鉄心13、
高圧巻線14、埋設部材15,15および袋ナット17
が絶縁材としてのモールド樹脂18によってモールドさ
れて上記モールド形変流器11が構成されている。この
とき、モールド樹脂18は、下部に窪み部18aならび
に傾斜面部18bを有する形状に成形されている。ま
た、高圧巻線14の高圧端子14cは、モールド樹脂1
8の上面部から外部へ露出しており、低圧巻線12の低
圧端子12aは、上記窪み部18aから外部へ露出して
いる。
【0018】このように構成されたモールド形変流器1
1は、ねじ19を袋ナット17に螺合させることによっ
て導電材製の上記したベース16に取付けられている。
このベース16は、その四隅部において導電材製の取付
金具としてのボルト16aによって絶縁ガスとして六沸
化硫黄ガスが封入された閉鎖配電盤の例えば床面20に
取付けられ接地されている。しかして、モールド形変流
器11がベース16を介して閉鎖配電盤に取付けられた
状態では、上記埋設部材15は、高圧巻線14とベース
16との間に位置し、袋ナット17およびベース16を
介して接地されている。
【0019】そして、上記閉鎖配電盤内には、上記モー
ルド形変流器11の他に多数の電気機器が配設されてお
り、高い絶縁性能を有する六沸化硫黄ガスが封入された
閉鎖配電盤内においては、電気機器相互間ならびにモー
ルド形変流器11と他の電気機器との間の距離は、例え
ば気中絶縁形の閉鎖配電盤の場合に比べて小さくなるよ
うに設定されている。これによって、閉鎖配電盤の小形
化、設置面積の低減が図られている。
【0020】この第1実施例においては、モールド形変
流器11のモールド樹脂18内に高圧巻線14の幅寸法
Aより大きい幅寸法Wの導電材製の埋設部材15をモー
ルドし、モールド形変流器11を閉鎖配電盤に取付けた
ときに、その埋設部材15が高圧巻線14とベース16
との間に位置して接地されるように構成した。したがっ
て、耐圧試験時などにおいて高圧巻線14に高電圧が印
加された場合であっても、高圧巻線14からの電界は、
モールド樹脂18内で埋設部材15に向けて均等に分布
するようになる。
【0021】これにより、モールド形変流器11に他の
電気機器が接近して配設されていても、従来のものとは
異なり、高圧巻線14からの電界が隣接する電気機器の
金属ケースや取付金具などの外部接地金属類の先鋭部に
局部的に集中することはなくなり、よって、部分放電特
性や外部閃絡電圧の向上を図ることができ、外部接地金
属類の配置寸法を考慮する必要もなくなる。さらに、こ
の場合、埋設部材15の外周部に、ローレット加工を施
したので、埋設部材15とモールド樹脂18との密着性
を良好にすることができる。
【0022】次に、本発明の第2実施例について、図3
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第2実施例では、第1実施例で説明し
た埋設部材15に代えて、埋設部材15と同一形状で断
面が円形状をなす埋設部材21が設けられ、その外周部
にはローレット加工が施されている代わりに、モールド
樹脂18と密着性の良い半導体テープ22(本発明でい
う巻回部材)が巻回されている。この場合、埋設部材2
1は、埋設部材15と同様に、高圧巻線14と所定の絶
縁強度を維持する距離にあり、その幅寸法は高圧巻線1
4の幅寸法より大きく、且つ、ベース16の幅寸法より
小さく設定され、その両端部21a,21aは袋ナット
17,17に銀鑞付けによって接続されている。
【0023】この第2実施例によれば、第1実施例と同
様の作用効果を得ることができる。特に、第2実施例で
は、モールド樹脂18を充填する工程において、半導体
テープ22により、埋設部材21とモールド樹脂18と
の間の線膨張差を吸収することができる。
【0024】次に、本発明の第3実施例について、図4
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第3実施例では、第1実施例で説明し
た埋設部材15に代えて、埋設部材31が設けられてい
る。この埋設部材31は、断面が円形状をなす導電性の
線材32がスプリング形状(コイルスプリング形状)に
巻回されて構成されている。この場合も、埋設部材31
は、埋設部材15と同一形状をなし、埋設部材15と同
様に、高圧巻線14と所定の絶縁強度を維持する距離に
あり、その幅寸法は高圧巻線14の幅寸法より大きく、
且つ、ベース16の幅寸法より小さく設定され、その両
端部31a,31aは袋ナット17,17に銀鑞付けに
よって接続されている。
【0025】この第3実施例によれば、第1実施例と同
様の作用効果を得ることができる。特に、第3実施例で
は、モールド樹脂18を充填する工程において、モール
ド樹脂18が線材32におけるスプリング形状の間隙部
に充填され、しかも、線材32がモールド樹脂18の線
膨張に対して柔軟に変形するようになるので、埋設部材
31とモールド樹脂18との密着性を良好にすることが
できる。
【0026】次に、本発明の第4実施例について、図5
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第4実施例では、第1実施例で説明し
た埋設部材15に代えて、埋設部材41が設けられてい
る。この埋設部材41は、導電性の網目状シート42が
円筒状に巻回されて構成され、巻回終端部42aは巻回
始端部にラップされている。この場合も、埋設部材41
は、埋設部材15と同一形状をなし、埋設部材15と同
様に、高圧巻線14と所定の絶縁強度を維持する距離に
あり、その幅寸法は高圧巻線14の幅寸法より大きく、
且つ、ベース16の幅寸法より小さく設定され、その両
端部41a、41aは袋ナット17,17に銀鑞付けに
よって接続されている。このとき、表面に露出する巻回
終端部42aは、高圧巻線14側ではなく、高圧巻線1
4とは反対側のベース16側となっている。
【0027】この第4実施例によれば、第1実施例と同
様の作用効果を得ることができる。特に、第4実施例で
は、モールド樹脂18を充填する工程において、モール
ド樹脂18が網目状シート42における網目の間隙部に
充填され、しかも、網目状シート42がモールド樹脂1
8の線膨張に対して柔軟に変形するようになるので、埋
設部材41とモールド樹脂18との密着性を良好にする
ことができる。また、網目状シート42の巻回終端部4
2aを、高圧巻線14とは反対側のベース16側とした
ので、高圧巻線14からの電界が巻回終端部42aに局
部的に集中することを防止することができる。
【0028】次に、本発明の第5実施例について、図6
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第5実施例に示すモールド形変流器5
1では、モールド樹脂18の表面部に、ベース16と対
応し、且つ、高圧巻線14における直線部14aの端部
14b,14bに対応する部位に、断面が円形状をなし
て長さ寸法が高圧巻線14の幅寸法より大きく、且つ、
ベース16の幅寸法より小さい溝部52,52が形成さ
れている。そして、その溝部52,52の表面部には半
導電性塗料53,53(本発明でいう塗膜)が塗布され
ている。この場合、その半導電性塗料53,53は、モ
ールド樹脂18内にモールドされた導線54,54によ
って袋ナット17,17と電気的に接続されて接地され
ている。
【0029】この第5実施例においては、モールド樹脂
18の表面部に、ベース16と対応し、且つ、高圧巻線
14における直線部14aの端部14b,14bに対応
する部位に、高圧巻線14の幅寸法より大きい幅寸法の
溝部52、52を形成し、その溝部52、52の表面部
に半導電性塗料53、53を塗布し、モールド形変流器
51を閉鎖配電盤に取付けたときに、その半導電性塗料
53、53が高圧巻線14とベース16との間に位置し
て接地されるように構成した。したがって、耐圧試験時
などにおいて高圧巻線14に高電圧が印加された場合で
あっても、高圧巻線14からの電界は、モールド樹脂1
8内で半導電性塗料53に向けて均等に分布するように
なる。これにより、第1実施例と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0030】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、次のように変形または拡張することができ
る。第5実施例において、溝部52の表面部に、半導電
性塗料53を塗布する代わりに、半導電性のシートやテ
ープを巻回して貼っても良く、その場合、シートの巻回
終端部はベース16側とするのが好ましい。第5実施例
において、導線54を、モールド樹脂18内にモールド
するのに代えて、モールド樹脂18の外部でベース16
に直接接続しても良い。
【0031】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載のモールド形変流器によれば、高圧巻線とベ
ースとの間の絶縁材中に、高圧巻線と所定の絶縁強度を
維持する距離を存し、且つ、高圧巻線の幅寸法より大き
い幅寸法を有し、断面が円形状をなす導電性の埋設部材
を設け、その埋設部材を接地したので、高圧巻線に高電
圧が印加された場合であっても、高圧巻線からの電界
は、絶縁材の内部で埋設部材に向けて均等に分布するよ
うになる。これにより、部分放電特性や外部閃絡電圧の
向上を図ることができ、外部接地金属類の配置寸法を考
慮する必要もなくなる。
【0032】請求項2記載のモールド形変流器によれ
ば、埋設部材の外周部にローレット加工を施したので、
埋設部材と絶縁材との密着性を良好にすることができ
る。
【0033】請求項3記載のモールド形変流器によれ
ば、埋設部材の外周部に絶縁材と密着性の良い半導電性
の巻回部材を巻回したので、絶縁材を充填する工程にお
いて、巻回部材により、埋設部材と絶縁材との間の線膨
張差を吸収することができる。請求項4記載のモールド
形変流器によれば、埋設部材を、断面が円形状をなす導
電性の線材をスプリング形状に巻回して構成したので、
絶縁材を充填する工程において、絶縁材が線材における
スプリング形状の間隙部に充填され、しかも、線材が絶
縁材の線膨張に対して柔軟に変形するようになり、埋設
部材と絶縁材との密着性を良好にすることができる。
【0034】請求項5記載のモールド形変流器によれ
ば、埋設部材を、導電性の網目状シートを円筒状に巻回
して構成したので、絶縁材を充填する工程において、絶
縁材が網目状シートにおける網目の間隙部に充填され、
しかも、網目状シートが絶縁材の線膨張に対して柔軟に
変形するようになり、埋設部材と絶縁材との密着性を良
好にすることができる。
【0035】請求項6記載のモールド形変流器によれ
ば、網目状シートの巻回終端部を、高圧巻線とは反対側
としたので、高圧巻線からの電界が巻回終端部に局部的
に集中することを防止することができる。
【0036】請求項7記載のモールド形変流器によれ
ば、ベースと対応する絶縁材の表面部に、高圧巻線の幅
方向に延び、且つ、その高圧巻線の幅寸法より大きい長
さ寸法を有し、断面が円形状をなす溝部を形成し、その
溝部の表面部に半導電性の塗膜を設け、その塗膜を接地
したので、高圧巻線に高電圧が印加された場合であって
も、高圧巻線からの電界は、絶縁材の内部で半導電性の
塗膜に向けて均等に分布するようになる。これにより、
部分放電特性や外部閃絡電圧の向上を図ることができ、
外部接地金属類の配置寸法を考慮する必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断側面図
【図2】埋設部材の正面図(a)ならびに側面図(b)
【図3】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図4】本発明の第3実施例を示す図2相当図
【図5】本発明の第4実施例を示す図2相当図
【図6】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図7】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、11はモールド形変流器、12は低圧巻線、1
3は鉄心、14は高圧巻線、15は埋設部材、16はベ
ース、18はモールド樹脂(絶縁材)、21は埋設部
材、22は半導体テープ(巻回部材)、31は埋設部
材、32は線材、41は埋設部材、42は網目状シー
ト、42aは巻回終端部、51はモールド形変流器、5
2は溝部、53は半導電性塗料(塗膜)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 輝美 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心と、この鉄心に互いに離間して巻装
    された低圧巻線および高圧巻線とを樹脂などの絶縁材で
    モールドし、その低圧巻線側に金属製のベースを取付け
    るようにしたモールド形変流器において、 前記高圧巻線とベースとの間の絶縁材中に、当該高圧巻
    線と所定の絶縁強度を維持する距離を存し、且つ、当該
    高圧巻線の幅寸法より大きい幅寸法を有し、断面が円形
    状をなす導電性の埋設部材を設け、 その埋設部材を接地したことを特徴とするモールド形変
    流器。
  2. 【請求項2】 埋設部材は、外周部にローレット加工が
    施されていることを特徴とする請求項1記載のモールド
    形変流器。
  3. 【請求項3】 埋設部材は、外周部に絶縁材と密着性の
    良い半導電性の巻回部材が巻回されていることを特徴と
    する請求項1記載のモールド形変流器。
  4. 【請求項4】 埋設部材は、断面が円形状をなす導電性
    の線材をスプリング形状に巻回して構成されていること
    を特徴とする請求項1記載のモールド形変流器。
  5. 【請求項5】 埋設部材は、導電性の網目状シートを円
    筒状に巻回して構成されていることを特徴とする請求項
    1記載のモールド形変流器。
  6. 【請求項6】 網目状シートの巻回終端部を、高圧巻線
    側とは反対側としたことを特徴とする請求項5記載のモ
    ールド形変流器。
  7. 【請求項7】 鉄心と、この鉄心に互いに離間して巻装
    された低圧巻線および高圧巻線とを樹脂などの絶縁材で
    モールドし、その低圧巻線側に金属製のベースを取付け
    るようにしたモールド形変流器において、 前記ベースと対応する絶縁材の表面部に、前記高圧巻線
    の幅方向に延び、且つ、その高圧巻線の幅寸法より大き
    い長さ寸法を有し、断面が円形状をなす溝部を形成し、 前記溝部の表面部に半導電性の塗膜を設け、 その塗膜を接地したことを特徴とするモールド形変流
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101028054B1 (ko) 2009-04-10 2011-04-08 제룡산업 주식회사 완전고체절연 몰드 변압기 및 이의 제조 방법
WO2017084135A1 (zh) * 2015-11-20 2017-05-26 南通弘峰机电有限公司 一种大型互感器用底座的加工工艺

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