JPH08239389A - 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法 - Google Patents

含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08239389A
JPH08239389A JP8065634A JP6563496A JPH08239389A JP H08239389 A JPH08239389 A JP H08239389A JP 8065634 A JP8065634 A JP 8065634A JP 6563496 A JP6563496 A JP 6563496A JP H08239389 A JPH08239389 A JP H08239389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
tetrakis
silicon
represented
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8065634A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3101706B2 (ja
Inventor
Shigeru Shimada
茂 島田
Yuko Uchimaru
祐子 内丸
Masato Tanaka
正人 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP08065634A priority Critical patent/JP3101706B2/ja
Publication of JPH08239389A publication Critical patent/JPH08239389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3101706B2 publication Critical patent/JP3101706B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐燃焼性材料などとして好適な、完全なラダ
ー構造を持つ新規な含ケイ素ラダーポリマーを提供す
る。 【解決手段】 1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシ
リル)ベンゼン類と環状ジイン類とを白金化合物の存在
下に反応させることにより、完全なラダー構造を有する
含ケイ素ラダーポリマーを効率的に製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐燃焼性材料、耐
熱性材料、導電性材料および非線形光学材料としての用
途が見込まれる、完全なラダー構造を有する含ケイ素ラ
ダーポリマー類の製造方法、およびそれにより得られる
新規な含ケイ素ラダーポリマー類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のポリマーは主鎖が1本鎖で構成さ
れているのに対し、ラダーポリマーは主鎖が2本鎖で構
成されることから耐熱性、機械的強度及び耐薬品性に優
れることが以前から期待されていた。また、近年共役型
ラダーポリマーは電子材料、非線形光学材料としても注
目されている。しかし、従来の技術では完全なラダー構
造を有するポリマーの製造は困難であった。ごく最近に
なり、ディールス・アルダー反応等を利用した方法がい
くつか報告されている(例えば、Adv.Mate
r.,3,282(1991);Maclomolec
ules,26,5528(1993))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易に入手
可能な原料である1,2,4,5−テトラキス(ヒドロ
シリル)ベンゼン類と環状ジイン類とを、温和な条件で
脱水素的に反応させることによる、完全なラダー構造を
有する含ケイ素ラダーポリマー類の効率的製造方法、お
よびそれにより得られる新規な含ケイ素ラダーポリマー
類を提供することをその目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の1,2,4,
5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン類と特定の環
状ジイン類が、白金化合物の存在下、温和な条件下に迅
速に反応し、完全なラダー構造を有する含ケイ素ラダー
ポリマー類を与えるという事実を見い出した。そしてこ
の発見に基づいて、本発明を完成させるに至った。すな
わち本発明は、 (1)(a)一般式(I)
【0005】
【化9】
【0006】(式中、R1およびR2は1価の基である。)
で表わされる1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリ
ル)ベンゼン類と(b)一般式(II)
【0007】
【化10】
【0008】(式中、R3およびR4は2価の基である。)
で表わされる環状ジイン類とを、(c)白金化合物の存
在下に反応させることを特徴とする、一般式(III )
【0009】
【化11】
【0010】(式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ前
記と同じ意味をもち、nは正の整数である。)で表わさ
れる含ケイ素ラダーポリマー類の製造方法(以下、第1
発明という)に関するものである。また、前記の第1発
明において環状ジイン類として3環性の環状ジイン類を
用いることができ、同様に含ケイ素ラダーポリマーを製
造することができる。すなわち、本発明は、 (2)(a)一般式(I)
【0011】
【化12】
【0012】(式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ
意味をもつ。)で表わされる1,2,4,5−テトラキ
ス(ヒドロシリル)ベンゼン類と(b)一般式(IV)
【0013】
【化13】
【0014】(式中、R5、R6、R7およびR8は2価の基で
あり、R9は1価の基である。)で表わされる3環性の環
状ジイン類とを、(c)白金化合物の存在下に反応させ
ることを特徴とする、一般式(V)
【0015】
【化14】
【0016】(式中、R1、R2、R5、R6、R7、R8およびR9
はそれぞれ前記と同じ意味をもち、mは正の整数であ
る。)で表わされる含ケイ素ラダーポリマー類の製造方
法(以下、第2発明という)に関するものである。また
本発明は前記一般式(III )または(V)で表わされる
化合物に関する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
上記の本発明(第1発明および第2発明)の製造方法に
おいて、反応は次式に従って進むものと考えられる。
【0018】
【化15】
【0019】(式中、R1、R2、R3、R4およびn はそれぞ
れ前記と同じ意味をもつ。)、または
【0020】
【化16】
【0021】(式中、R1、R2、R5、R6、R7、R8、R9およ
びmはそれぞれ前記と同じ意味をもつ。)。
【0022】上記反応式中、nは正の整数であり、好ま
しくは1〜20000、さらに好ましくは3〜2000
である。またmは正の整数であり、好ましくは1〜20
000、さらに好ましくは5〜2000である。
【0023】本発明の第1発明および第2発明で用いる
1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン
類は一般式(I)
【0024】
【化17】
【0025】で表わされる。式中R1およびR2は1価の基
であり、R1としては例えば、炭素数1〜12のアルキル
基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、R2として
は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシメチル
基、およびアルケニル基等が挙げられる。これらの置換
基を有し一般式(I)で表される1,2,4,5−テト
ラキス(ヒドロシリル)ベンゼン類を例示すると、1,
2,4,5−テトラキス(ジメチルシリル)ベンゼン、
1,2,4,5−テトラキス(ジエチルシリル)ベンゼ
ン、1,2,4,5−テトラキス(ジヘキシルシリル)
ベンゼン、3,6−ジメチル−1,2,4,5−テトラ
キス(ジメチルシリル)ベンゼン、3,6−ジオクチル
−1,2,4,5−テトラキス(ジメチルシリル)ベン
ゼン、3,6−ジオクチルオキシ−1,2,4,5−テ
トラキス(ジメチルシリル)ベンゼン、3,6−ビス
[(オクチルオキシ)メチル]−1,2,4,5−テト
ラキス(ジメチルシリル)ベンゼン等が挙げられる。
【0026】本発明の第1発明で用いる環状ジイン類は
一般式(II)
【0027】
【化18】
【0028】で表わされる。式中R3およびR4は2価の基
であり、例えば、アルキレン基、アリーレン基、アラル
キレン基、-CH2OCH2- 、-CH2CH2OCH2CH2- 、-CH2OCH2CH
2OCH2-、-CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2- 、-CH2NRCH2-、-(CH
3)2Si-O-Si(CH3)2- 、1,1’−フェロセニレン基等が
挙げられる。これらの置換基を有し一般式(II)で表さ
れる環状ジイン類を例示すると、1,8−シクロテトラ
デカジイン、1,8−シクロペンタデカジイン、1,5
−シクロウンデカジイン、オキサシクロテトラデカ−
4,11−ジイン、1,6−ジイソプロピル−1,6−
ジアザシクロデカ−3,8−ジイン、5,6,11,1
2−テトラデヒドロジベンゾ[a,e]シクロオクテ
ン、2,2,5,5,7,7,10,10−オクタメチ
ル−1,6−ジオキサ−2,5,7,10−テトラシラ
シクロデカ−3,8−ジイン、[2.2]フェロセノフ
ァン−1,13−ジイン、7,8,12,13−テトラ
デヒドロ−9H,11H−ナフト[1,8−ef]オキ
セシン等が挙げられる。
【0029】本発明の第2発明で用いる環状ジイン類は
一般式(IV)
【0030】
【化19】
【0031】で表わされる。式中R5、R6、R7およびR8
互いに同じでも異なっていてもよい、2価の基であり、
例えば、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン
基、−CH2 OCH2 −、−CH2 CH2 OCH2 CH
2 −、−CH2 OCH2 CH2 OCH2 −、−CH2
CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 −、CH2 NRC
2 −、−(CH3)2 Si−O−Si(CH3)2 −、
1,1’−フェロセニレン基等が挙げられる。この内、
好ましくは炭素数3から12のアルキレン基、1,2−
フェニレン基、4−アルキル−1,2−フェニレン基、
4,5−ジアルキル−1,2−フェニレン基、1,8−
ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、−CH2 OCH
2 −、−CH2 CH2 OCH2 CH2 −、−CH2 OC
2 CH2 OCH2 −、−(CH3)2 Si−O−Si
(CH3)2 −、1,1’−フェロセニレン基であり、さ
らに好ましくは炭素数3から8のアルキレン基、1,2
−フェニレン基、1,8−ナフチレン基、2,3−ナフ
チレン基、−CH2 OCH2 −、−CH2 CH2 OCH
2 CH2 −、−CH2 OCH2 CH2 OCH2 −、−
(CH3)2 Si−O−Si(CH3)2 −、1,1’−フ
ェロセニレン基である。また式中、R9は1価の基であ
り、例えば、炭素数1〜50のアルキル基、アリール
基、アラルキル基等が挙げられる。この内、好ましくは
炭素数3〜40のアルキル基、アリール基、アラルキル
基であり、さらに好ましくは炭素数4〜30のアルキル
基、アリール基、アラルキル基である。
【0032】本発明の第1発明の製造方法において、反
応原料の1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリル)
ベンゼン類と環状ジイン類の比は、通常1,2,4,5
−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン類と環状ジイン
類のモル比で1:100〜200:1の範囲で実施さ
れ、好ましくは1:5〜5:1の範囲である。本発明の
第2発明の製造方法において、反応原料の1,2,4,
5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン類と環状ジイ
ン類の比は、通常1,2,4,5−テトラキス(ヒドロ
シリル)ベンゼン類と環状ジイン類のモル比で、1:1
00〜100:1の範囲で実施され、好ましくは1:5
〜5:1の範囲である。
【0033】本発明の第1発明および第2発明の製造方
法において触媒として用いられる白金化合物としては、
従来公知の各種のものを使用することができるが、反応
系に少なくとも一部は可溶の化合物を用いるのが反応速
度的には好ましい。これらの化合物としては有機配位子
を含む錯体が特に好ましく用いられる。本発明に用いら
れる配位子を例示すると、ホスフィン、ホスホナイト、
ホスフィナイト、ホスファイト、オレフィン、アセチレ
ン、β- ジケトナト配位子、共役ケトン、アミン、一酸
化炭素等が挙げられる。これらを具体的に例示すると、
トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ
フェニルホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、
トリ(p−アニシル)ホスフィン、ジフェニルメチルホ
スフィン、フェニルジメチルホスフィン等の鎖状ホスフ
ィン、P−メチルホスホレン、P−メチルホスホール、
9−メチル−9−ホスファビシクロ[4.2.1]ノナ
ン等の環状ホスフィン、1,2−ビス(ジメチルホスフ
ィノ)エタン、1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プ
ロパン、1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン、
1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3
−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス
(ジメチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス
(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、α,α’−ビス
(ジメチルホスフィノ)−o−キシレン、1,2−ビス
(ジメチルホスフィノ)ベンゼン等のビスホスフィン、
ジメチル メチルホスホナイト、ジメチル フェニルホ
スホナイト等のホスホナイト、メチル ジメチルホスフ
ィナイト、フェニル ジフェニルホスフィナイト等のホ
スフィナイト、およびトリエチルホスファイト、トリフ
ェニルホスファイト、1−ホスファ−2,6,7−トリ
オキサ−4−エチルビシクロ[2.2.2]オクタン等
のホスファイト、エチレン、プロぺン、シクロオクテ
ン、無水マレイン酸、1,5−ヘキサジエン、1,5−
シクロオクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、
2、5−ノルボルナジエン、1,3,5,7−シクロオ
クタテトラエン等のオレフィンやジエン、アセチルアセ
トナト等のβ−ジケトナト配位子、ジベンジリデンアセ
トン等の共役ケトン、エチレンジアミン、2,2’−ビ
ピリジル等のアミン、および一酸化炭素が挙げられる。
従って本発明に用いられる白金化合物を具体的に例示す
ると、(η- エチレン)ビス(トリフェニルホスフィ
ン)白金、テトラキス(ジフェニルメチルホスフィン)
白金、ジクロロビス(フェニルジメチルホスフィン)白
金、クロロヒドリドビス(トリブチルホスフィン)白
金、ジクロロ(テトラメチルエチレンジアミン)白金、
ジブロモビス(トリエチルホスファイト)白金、ビス
(η−1,5−シクロオクタジエン)白金、ジクロロ
(η−1,5−シクロオクタジエン)白金、ジカルボニ
ルビス(トリブチルホスフィン)白金、カルボナトビス
(トリシクロヘキシルホスフィン)白金、ビス(ジベン
ジリデンアセトン)ビス(トリフェニルホスフィン)白
金、ビス(ジベンジリデンアセトン)白金等が挙げられ
るが、これに制限されるものではない。
【0034】またこれらの白金化合物を単独でなく、2
種以上を共存させて実施してもよく、さらに白金化合物
と共に該白金化合物にふくまれるものと同一、もしくは
異なる有機配位子を添加して実施することも、本発明の
有利な態様に含まれる。これら白金化合物の使用量は、
1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン
類1モルに対し、0.00001〜5モルの範囲で使用
されるが、好ましくは0.005〜2モルの範囲であ
る。また有機配位子は、白金原子1モルに対し1〜20
モルの範囲で用いられ、好ましくは1〜4モルの範囲で
ある。
【0035】本発明の反応は特に溶媒を使用することな
く、反応に供すべき1,2,4,5−テトラキス(ヒド
ロシリル)ベンゼン類と環状ジイン類との混合物を用い
ることにより容易に実施される。しかし、溶媒を用いる
ことは本反応の生起にとって障害となるものでなく、必
要に応じ溶媒中で実施される。これらの溶媒の選択は、
反応させるべき1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシ
リル)ベンゼン類、または環状ジイン類との反応性や溶
解度等を考慮して、一般に用いられる溶媒、例えば炭化
水素系、またはエーテル系の溶媒の中から選ぶのが好ま
しい。本発明の各製造方法において反応は0°C以下で
も進行するが、好ましい速度を達するためには250°
Cまでの温度に加熱することもできる。原料物質の構造
にもよるが、一般的に好ましい温度領域は0〜150°
Cである。本発明の製造方法においては、反応時間、圧
力に特に制限はない。好ましくは反応時間は10分〜1
00時間である。反応は常圧下で行うことができる。本
発明の製造方法において、反応は窒素、アルゴンまたは
ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で行われることが好ま
しい。反応後の生成物の分離は、通常の蒸留、再結晶、
クロマトグラフィー、溶媒による抽出、または再沈等の
有機化学的に通常用いられる手段により、容易に実施さ
れる。
【0036】本発明の前記一般式(III )で表わされる
含ケイ素ラダーポリマーの分子量は、通常1,000〜
10,000,000、好ましくは2,000〜1,0
00,000であるが、これに限定されるものではな
い。本発明の前記一般式(V)で表わされる含ケイ素ラ
ダーポリマーの分子量は、通常1,000〜500万、
好ましくは5,000〜100万であるが、これに限定
されるものではない。一般式(III )または(V)で表
わされるポリマーの末端基は、水素原子又は三重結合で
あると考えられる。第1発明および第2発明の製造方法
により、ヘリウム雰囲気下での熱重量分析で、重量減少
が5%になる温度が400℃以上の含ケイ素ラダーポリ
マーを製造することができる。このような含ケイ素ラダ
ーポリマーそれ自体を、耐熱性材料または耐燃焼性材料
として用いることができる。
【0037】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、もとより本発明は、これら実施例に限定されるも
のではない。
【0038】実施例1 Pt(CH2 =CH2 )(PPh32 を0.0067
mモル、1,2,4,5−テトラキス(ジメチルシリ
ル)ベンゼンを0.38mモル及び、1,8−シクロテ
トラデカジインを0.38mモル含むトルエン溶液4m
lを、アルゴン雰囲気下100℃にて12時間反応させ
た。懸濁した反応液をメタノール(40ml)中に注
ぎ、沈殿物をろ過、乾燥することにより97%の収率で
下記式で表わされる白色ポリマーを得た。
【0039】
【化20】
【0040】(このポリマーは、一般式(III )におい
てR3 及びR4 がペンタメチレン基、R1 がメチル基、
2 が水素原子である含ケイ素ラダーポリマーであ
る。)
【0041】本化合物は文献に未収載の新規化合物であ
り、その物性値、スペクトルデータは以下の通りであっ
た。 融点:300℃以上 分子量:約3000(IRによる末端基定量法により見
積もった値である。) IR(KBr):2956、1251、828、764
cm-1 元素分析 (C2846Si4n (理論値)C 67.94%; H 9.37%: (実測値)C 67.74%; H 9.85% 熱重量分析(ヘリウム雰囲気下、10℃/分の昇温速度
で900℃まで加熱): 360℃ 残存率99% 435℃ 残存率95%
【0042】実施例2 Pt(CH2 =CH2)(PPh3)2 を0.00071m
モル、1,2,4,5−テトラキス(ジメチルシリル)
ベンゼンを0.175mモル、及び環状ジイン
【0043】
【化21】
【0044】を0.175mモル含むトルエン溶液4m
lを、窒素雰囲気下30℃にて12時間、50℃にて4
時間、さらに110℃にて24時間加熱し反応させた。
反応液を室温に冷却後、メタノール(100ml)中に
注ぎ、沈殿物をろ過、乾燥することにより97%の収率
で下記式で表わされる白色ポリマーを得た。
【0045】
【化22】
【0046】本化合物は文献に未収載の新規化合物であ
り、その物性値、スペクトルデータは以下の通りであっ
た。 融点:300℃以上1 H−NMR(CDCl3): δ 0.20−0.45
(br),0.86(t),1.26(s),1.4−
1.9(br),2.0−3.0(br),3.7−
4.2(br),7.7(br)13 C−NMR(CDCl3): δ −0.42,−0.
35,14.16,22.72,26.3(br),2
7.4,28.4(br),29.30,29.38,
29.64,29.68,29.72,31.95,4
4.98(br),116.45,127.76,13
6.84,142.29,144.23,149.0
1,152.16(br),152.73,153.0
3,162.30 IR(KBr):2926,2856,1638,15
84,1533,1249,1149,824,76
6,661cm-1 重量平均分子量(標準ポリスチレン基準、40℃):
1.0×105 分子量分布指数(重量平均分子量/数平均分子量):
4.1 元素分析(C61103 NOSi4)n (理論値)C 74.85%; H 10.61%;
N 1.43% (実測値)C 74.01%; H 10.57%;
N 1.41% 熱重量分析(ヘリウム雰囲気下、10℃/分の昇温速度
で900℃まで加熱): 370℃ 残存率99% 402℃ 残存率95%
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、入手容易な1,2,
4,5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン類と、環
状ジイン類とから耐燃焼性材料、耐熱性材料、導電性材
料および非線形光学材料としての用途が見込まれる、完
全なラダ−構造を有する含ケイ素ラダーポリマー類が一
段の反応で得られる。また特定の環状ジインを用いれば
溶解性が高く、成形性、加工性に優れた含ケイ素ラダー
ポリマーを得ることができる。従って本発明の産業的意
義は多大である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(I) 【化1】 (式中、R1およびR2は1価の基である。)で表わされる
    1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン
    類と(b)一般式(II) 【化2】 (式中、R3およびR4は2価の基である。)で表わされる
    環状ジイン類とを、(c)白金化合物の存在下に反応さ
    せることを特徴とする、一般式(III ) 【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ前記と同じ意味
    をもち、nは正の整数である。)で表わされる含ケイ素
    ラダーポリマー類の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)一般式(I) 【化4】 (式中、R1およびR2は1価の基である。)で表わされる
    1,2,4,5−テトラキス(ヒドロシリル)ベンゼン
    類と(b)一般式(IV) 【化5】 (式中、R5、R6、R7およびR8は2価の基であり、R9は1
    価の基である。)で表わされる環状ジイン類とを、
    (c)白金化合物の存在下に反応させることを特徴とす
    る、一般式(V) 【化6】 (式中、R1、R2、R5、R6、R7、R8およびR9はそれぞれ前
    記と同じ意味をもち、mは正の整数である。)で表わさ
    れる含ケイ素ラダーポリマー類の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(III ) 【化7】 (式中、R1およびR2は1価の基であり、R3およびR4は2
    価の基であり、nは正の整数である。)で表わされる含
    ケイ素ラダーポリマー類。
  4. 【請求項4】 一般式(V) 【化8】 (式中、R1およびR2は1価の基であり、R5、R6、R7およ
    びR8は2価の基であり、R9は1価の基であり、mは正の
    整数である。)で表わされる含ケイ素ラダーポリマー
    類。
JP08065634A 1993-12-27 1996-03-22 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3101706B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08065634A JP3101706B2 (ja) 1993-12-27 1996-03-22 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-353158 1993-12-27
JP35315893 1993-12-27
JP08065634A JP3101706B2 (ja) 1993-12-27 1996-03-22 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6324906A Division JP2535794B2 (ja) 1993-12-27 1994-12-27 含ケイ素5環性化合物及びその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9306726A Division JP3062737B2 (ja) 1993-12-27 1997-11-10 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08239389A true JPH08239389A (ja) 1996-09-17
JP3101706B2 JP3101706B2 (ja) 2000-10-23

Family

ID=26406772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08065634A Expired - Lifetime JP3101706B2 (ja) 1993-12-27 1996-03-22 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3101706B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112341625A (zh) * 2020-11-27 2021-02-09 广州天赐高新材料股份有限公司 一种耐高温高相容性梯形硅树脂及其制备方法和应用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112341625A (zh) * 2020-11-27 2021-02-09 广州天赐高新材料股份有限公司 一种耐高温高相容性梯形硅树脂及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3101706B2 (ja) 2000-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06298929A (ja) 触媒組成物
US20030065117A1 (en) Modified silicone compound, process of producing the same, and cured object obtained therefrom
US5449800A (en) Silicon-containing pentacyclic compound, a silicon-containing ladder polymer, and methods for producing the same
JPH08239389A (ja) 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法
JP3062737B2 (ja) 含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法
JPH07233176A (ja) 含ケイ素5環性化合物、含ケイ素ラダーポリマー及びその製造方法
JP3041424B1 (ja) カルボシランボラジン系ポリマ―およびその製造方法
Majchrzak et al. An efficient catalytic synthesis and characterization of new styryl-ferrocenes and their trans-π-conjugated organosilicon materials
JP3713537B2 (ja) カルボシラン系共重合ポリマー
JP3564536B2 (ja) シリレン基を有するポリカルボシランの製造方法
JP2560246B2 (ja) 有機白金ポリマーおよびその製造法
JP2500383B2 (ja) ポリカルボシラン類、その製造方法及びそれを用いた材料
JPH0830121B2 (ja) 主鎖にケイ素を含む有機ポリマーとその製造方法
JP3567250B2 (ja) 芳香族ポリカルボシラン類
JP2644683B2 (ja) 含ケイ素化合物、その製造方法、およびその用途
JP3713536B2 (ja) カルボシランボラジン系共重合ポリマー及びその製造方法
JPH0692972A (ja) 含ケイ素化合物、その製造方法、およびその用途
JP3673855B2 (ja) 官能基を持つポリカルボシラン類及びその製造方法
JP2500382B2 (ja) ビス(1,2―ビスシリルエチレン)類及びその製造方法
US6410681B1 (en) Process for the preparation of a polyesteramide
JPH05310752A (ja) ビス(1,2−ビスシリルエチレン)類、含ケイ素ステップラダーポリマー及びその製造方法とそれを用いた材料
JP3614194B2 (ja) 環状オレフィンの開環メタセシス重合触媒とその合成方法
JP2003261680A (ja) ビナフチルシロキサン系ポリマーおよびその製造方法
JP2721860B2 (ja) ポリシラン化合物の製造方法
JP3479681B2 (ja) 可溶性含ケイ素ステップラダー型ポリマーとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term