JPH08239301A - 新規組成物およびその製造法 - Google Patents

新規組成物およびその製造法

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JPH08239301A
JPH08239301A JP4332495A JP4332495A JPH08239301A JP H08239301 A JPH08239301 A JP H08239301A JP 4332495 A JP4332495 A JP 4332495A JP 4332495 A JP4332495 A JP 4332495A JP H08239301 A JPH08239301 A JP H08239301A
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JP
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drug
capsule
water
salt
polyvalent metal
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Withdrawn
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JP4332495A
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English (en)
Inventor
Kanji Akashi
寛治 明石
Yukio Okada
由紀夫 岡田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薬物の取り込み率が向上せしめられた組成物の
提供。 【構成】水溶性CMC塩と多価金属塩との架橋体および
薬物を含有する組成物、好ましくは、水溶性CMC塩と
多価金属塩との架橋体中に薬物を保持させらカプセル、
その製造法、および該カプセルを含有する医薬もしくは
農薬組成物。 【効果】本発明の組成物は薬物が高効率で取り込まれて
おり、優れた徐放効果を有する。また、本発明の組成物
は、有機溶媒を用いる必要がなく、簡便で安全な方法で
製造することができる。さらには、配合禁忌の関係にあ
る薬物の一方を本発明のカプセルに含有せしめることに
よって、該薬物の混合製剤を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性カルボキシメチ
ルセルロース塩と多価金属塩との架橋体および薬物を含
有する組成物、特に水溶性カルボキシメチルセルロース
塩と多価金属塩との架橋体中に薬物を保持した徐放性カ
プセル、その製造法および該カプセルを含有する組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薬物をマイクロスフィアに取り込
ませるた徐放性製剤の製造技術としては、例えば、粒状
の有効成分をゴム・ワックスで被覆し放出制御効果を持
たせる技術(特開昭62−277301号公報)、界面
重合法(ジャーナル・ペスチサイド・サイエンス(J. P
esticide. Sci.) 9, 511-516(1984))、液中乾燥法
(マイクロカプセル化の新技術とその用途開発・応用実
例、経営開発センター出版部、S53.9.10発行)などの方
法がある。例えば、液中乾燥法の場合、O/O型、W/
O/W型およびO/W型があるが、O/O型は大量の溶
媒を使用するため、廃溶媒の処理あるいは作業者の健康
に悪影響を与えるなどの問題点がある。W/O/W型
は、O/O型よりも使用する溶媒は少ないものの、乳化
操作を2回も繰り返す必要があり、工程が複雑である。
O/W型は、先の二つの方法に比べて溶媒の使用量は少
なくなるものの、水溶性薬物の水相への分配がおこりや
すいためマイクロカプセルに取り込まれる薬物量が極め
て少なくなるという欠点がある。
【0003】その他、有効成分をロウ状物質に溶解もし
くは分散させ、増量剤を加えて造粒させた粒剤が提案さ
れているが(特公昭58−28841号公報)、この方
法ではロウ状物質を加熱溶融するための設備が必要とな
る。また、特開平5−85902号には農薬有効成分と
脂肪族ポリエステル結合を有する生分解性ポリマーをこ
のポリマーを溶解する能力を有する有機溶媒とともに液
状にして鉱物質担体に保持して徐放性農薬を製造する方
法が示されている。この方法でも有機溶媒が使用されて
おり、人あるいは環境に対する安全性の保証、爆発防止
に対する設備等が必要になる。このように、従来の徐放
性製剤を調製する技術では工程が複雑であったり、人や
環境面に好ましくない有機溶媒を使用したり、あるい
は、水溶性薬物を製剤中に簡便でしかも効率よく取り込
むことが困難であった。そこで、製造工程が簡単で有機
溶媒を使用せず、かつ薬物の取り込み率が高い徐放性製
剤の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水溶性カル
ボキシメチルセルロース塩と多価金属塩との架橋体およ
び薬物を含有する組成物、特に水溶性カルボキシメチル
セルロース塩と多価金属塩との架橋体中に薬物を保持し
た徐放性カプセル、その製造法および該カプセルを含有
する組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、水溶性カルボ
キシメチルセルロース塩の水溶液に薬物を溶解または懸
濁させ液を内相液とし、その液を多価金属塩水溶液から
なる外水相液中に滴下することによって、水溶性カルボ
キシメチルセルロース塩と多価金属塩との架橋体中に薬
物を保持した新規なカプセルを製造することに成功し
た。そして、本発明者らは、この製造法によれば、加熱
のための特殊な設備を必要せず、かつ有機溶媒を用いる
ことのない水/水系の条件下で、予想外にも水溶性薬物
を大量に取り込み、かつ優れた徐放性を有するカプセル
を製造することができることを見いだした。本発明者ら
は、これらの知見に基づいて、さらに研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)水溶性カルボ
キシメチルセルロース塩と多価金属塩との架橋体および
薬物を含有することを特徴とする組成物、(2)組成物
が、水溶性カルボキシメチルセルロース塩と多価金属塩
との架橋体中に薬物を保持したカプセルである第(1)
項記載の組成物、(3)水溶性カルボキシメチルセルロ
ース塩が水溶性カルボキシメチルセルロース金属塩また
はアンモニウム塩である第(1)項または第(2)項記
載の組成物、(4)多価金属がアルミニウム、鉄、銅ま
たはマグネシウムである第(1)項〜第(3)項記載の
組成物、(5)薬物がカルタップ塩酸塩である第(1)
項〜第(4)項記載の組成物、(6)カプセル全量に対
して、薬物が約0.1〜80重量%、水溶性カルボキシ
メチルセルロース塩と多価金属塩との架橋体が約20〜
99.9重量%含有されていることを特徴とする第
(2)項記載のカプセル、
【0007】(7)カプセルが、水溶性カルボキシメチ
ルセルロース塩の水溶液に薬物を溶解または懸濁させた
液(A)を、多価金属塩水溶液(B)中に添加すること
によって製造され得るカプセルである第(2)項記載の
カプセル、(8)水溶性カルボキシメチルセルロース塩
の水溶液に薬物を溶解または懸濁させた液(A)を、多
価金属塩水溶液(B)中に添加することを特徴とする第
(2)項記載のカプセルの製造法、(9)液(A)にお
ける水溶性カルボキシメチルセルロース塩の濃度が約1
〜20%(W/W)の水溶液である第(8)項記載のカ
プセルの製造法、(10)多価金属塩水溶液(B)にお
ける多価金属塩の濃度が約5〜70%(W/W)である
第(8)項または第(9)項記載のカプセルの製造法、
(11)第(2)項記載のカプセルを含有することを特
徴とする農薬または医薬組成物、(12)さらに、カプ
セルに保持されている薬物と配合禁忌の関係にある1種
または2種以上の薬物を含有する第(11)項記載の組
成物、
【0008】さらに具体的には、本発明は、(13)組
成物全量に対して、薬物が約0.05〜80重量%、好
ましくは約0.1〜80重量%、より好ましくは約0.
1〜60重量%、水溶性カルボキシメチルセルロース塩
と多価金属塩との架橋体が約1〜99.95重量%、好
ましくは約20〜99.95重量%、より好ましくは約
20〜90重量%含有されていることを特徴とする第
(1)項記載の組成物、(14)水溶性カルボキシメチ
ルセルロース塩の分子量が約2000〜20万程度であ
る第(1)項〜第(6)項記載の組成物、(15)多価
金属が2価または3価の金属である第(1)項〜第
(3)項記載の組成物、(16)薬物が水溶性、水不溶
性または水難溶性の薬物である第(1)項〜第(4)項
記載の組成物、(17)さらに吸着剤または成膜性物質
を含有する第(2)項記載のカプセル、(18)カプセ
ル全量に対して、吸着剤が約5〜50重量%、成膜性物
質が約10〜40重量%含有されていることを特徴とす
る第(17)項記載のカプセル、(19)液(A)に吸
着剤または成膜性物質を添加することを特徴とする第
(8)項〜第(10)項記載のカプセルの製造法、
【0009】(20)さらに農薬または医薬組成物に用
いられる添加剤を含有する第(11)項または第(1
2)項記載の組成物、(21)添加剤が界面活性剤、担
体、酸化防止剤、分散剤、流動剤、防腐剤、共力剤、乳
化剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、安定
剤、固着剤または吸着剤である第(20)項記載の組成
物、(22)組成物全量に対して、カプセルを約1〜6
0重量%含有する第(11)項、第(12)項、第(2
0)項または第(21)項記載の組成物、(23)組成
物全量に対して、カプセルに含まれる薬物と配合禁忌の
関係にある1種または2種以上の薬物を約0.1〜30
重量%含有する第(12)項記載の組成物、(24)組
成物全量に対して、添加剤を約0.01〜99重量%含
有する第(20)項記載の組成物、および(25)組成
物が粒剤、粉剤または錠剤である第(11)項、第(1
2)項、第(20)項〜第(24)項記載の組成物を提
供する。
【0010】本発明の組成物は、水溶性カルボキシメチ
ルセルロース塩と多価金属塩との架橋体および薬物を含
有するものである。本発明の組成物に用いられる薬物
は、医薬、農薬の他に、肥料、食品などの広い分野から
選択することができる。以下に、本発明に使用できる薬
物を例示するが、これらに限定されるものではない。。
なお、英名の後のSおよびOは、それぞれ室温(約1〜
30℃)で固状の物質、および室温(1〜30℃)で油
状の物質であることを示す。 (1)農薬 〔カーバメート系殺虫剤〕:プロポクスル(PHL,propox
ur:S)、イソプロカルブ(MIPC,isoprocarb:S)、フ
ェノブカルブ(BPMC,fenobucarb:S)、キシリルカル
ブ(MPMC,xylylcarb:S)、メトルカルブ(MTMC,metolc
arb:S)、XMC(S)、エチオフェンカルブ(ethiofe
ncarb:O)、カルバリル(NAC,carbaryl:S)、ピリミ
カーブ(pirimicarb:S)、ベンジオカルブ(bendiocar
b:S)、カルボフラン(carbofuran:S)、フラチオカー
ブ(furathiocarb:O)、カルボスルファン(carbosulfa
n:O)、アミノスルフラン(aminosulfulan)、メソミル
(methomil:S)、カルタップ(cartap:S)、フェノキシ
カーブ(fenoxycarb:S)、アラニカルブ(alanycarb:
S)、クロエトカルブ(cloethocarb:S)、ベンフラカル
ブ(benfuracarb:O)、フェノチオカルブ(fenothiocar
b:S)など。
【0011】〔有機リン系殺虫剤〕:フェンチオン(MP
P,fenthion:O)、フェニトロチオン(MEP,fenitrothi
on:O)、プロパホス(propaphos:O)、シアノホス(cya
nophos:O)、プロチオホス(prothiofos:O)、スルプ
ロホス(sulprofos:O)、プロフェノホス(profenofos:
O)、EPN(O)、シアノフェンホス(cyanofenphos:
S)、アセフェート(acephate:S)、オキシデプロホス
(oxydeprofos:O)、ジスルホトン(disulfoton:O)、チ
オメトン(thiometon:O)、フェントエート(phenthoat
e:S)、マラソン(malathion:O)、ジメトエート(dime
thoate:S)、バミドチオン(vamidothion:S)、メカル
バム(mecarbam:O)、トリクロルホン(DEP,trichlorph
on:S)、ネイルド(naled:O)、ジクロルホス(dichlor
vos:O)、クロロフェンビンホス(chlorofenvinphos)、
テトラクロルビンホス(CVMP,tetrachlorvihphos:
S)、モノクロトホス(monocrotophos:S)、ホサロン(p
hosalone:S)、ジアリホス(dialifos:S)、クロルピ
リホスメチル(chlorpyrifosmethyl:S)、クロルピリホ
ス(chlorpyrifos:S)、ピリミホスメチル(pirimiphosm
ethyl:O)、ダイアジノン(diazinon:O)、エトリムホ
ス(etrimfos:O)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthi
on:S)、キナルホス(quinalphos:S)、イソキサチオ
ン(isoxathion:O)、メチダチオン(DMTP,methidathio
n:S)、サリチオン(salithion:S)、ピラクロホス(py
raclophos:O)、クロルチオホス(chlorthiophos:
O)、フォートレス(fortress:O)、イソフェンホス(is
ofenphos:O)、ブタチオホス(butathiofos)、EDDP
(O)など。
【0012】〔ピレスロイド系殺虫剤〕:シフトスリン
(cyfluthrin:O)、パーメスリン(permethrin:O)、シ
ペルメトリン(cypermethrin:S)、デメタメスリン(del
tamethrin:S)、シハロスリン(cyhalothrin:O)、フ
ェンプロパスリン(fenpropathrin:S)、フェンバレレ
ート(fenvalerate:O)、フルシスリネート(flucythrin
ate:O)、フルバリネート(flubalinate:O)、エトフ
ェンプロックス(ethofenprox:S)、シラノファン(sila
nophane)、フェンプロパトリン(fenpropathrin:S)、
トラロメトリン(tralomethrin:S)、シクロプロトリン
(cycloprothrin:O)、アクリナスリン(acrinathrin:
S)、レスメトリン(resmethrin:S)など。 〔ウレア系殺虫剤〕:ジフルベンズロン(difulbenzuro
n:S)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron:S)、ノ
ーモルト(nomolto:S)、ヘキサフルムロン(hexaflum
uron:S)、フルフェノクスロン(flufenoxuron:S)、
ジアフェンチウロン(diafenthiuron:S)、フルシクロ
クスロン(flucycloxuron:S)、ヘキシチアゾクス(hexy
thiazox:S)など。
【0013】〔その他の殺虫剤〕:チオシクラム(thioc
yclam:S)、ブプロフェジン(buprofezin:S)、ベンス
ルタップ(bensultap:S)、イミダクロプリド(imidaclo
prid:S)、ハイドロプレン(hydroprene:S)、フェナ
ザキン(fenazaquin:S)、クロフェンテジン(clofentez
ine:S)、レバミゾール(levamisol:S)、ジエノクロ
ル(dienochlor:S)、シロマジン(cyromazine:S)、フ
ェンピロキシメート(fenpyroximate:S)、ピリダベン
(pyridaben:S)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen:
S)、スルフラミド(sulfluramid:S)、チオジカルブ(t
hiodicarb:S)、ニテンピラム(nitenpyram:S)、1-
(2-クロロ-5-チアゾリルメチル)-3-メチル-2-ニト
ログアニジン、ベンゾエピン(enndosulfan:S)、フルフ
ェノクスロン(flufenoxuron:S)、ジフルベンズロン(di
flubenzuron:S)、クロルフルアズロン(chlorfluazuro
n:S)など。 〔カーバメート系殺菌剤〕:ジネブ(zineb:S)、マネ
ブ(maneb:S)、ベノミル(benomyl:S)、チオファネー
トメチル(thiophanate-methyl:S)、ジベンダゾール(c
ypendazole:S)、カーベンダジン(carbendazim:S)、
プロチオカーブ(prothiocarb:S)、ジエトフェンカル
ブ(diethofencarb:S)など。
【0014】〔抗生物質系殺菌剤〕:バリダマイシンA
(validamycin A:S)、カスガマイシン(kasugamycin:
S)、アベルメクチン(avermectin:S)、ミルベマイシ
ン(milbemycin:S)、ミルディオマイシン(mildiomyci
n)など。 〔アニライド系殺菌剤〕:メプロニル(mepronil:S)、
フルトラニル(flutolanil:S)、ペンシクロン(pencyc
uron:S)、カルボキシン(carboxin:S)、オキシカル
ボキシン(oxycarboxin:S)、ピラカルボリド(pyracarb
olid:O)、メベニル(mebenil:S)、フルカルバニル(f
urcarbanil)、シクラフラミド(cyclafuramid:S)、ベ
ノダニル(beodanil:S)、グラノバックス(granovax)、
メタラキシル(metalaxyl:S)、オフラセ(ofurace:
S)、ベナラキシル(benalaxyl:S)、オキサデキシル(o
xadixyl:S)、シプロフラム(cyprofuram:S)、ロジラ
コン(clozylacon)、メトスルホバックス(metsulfova
x)、テクロフタラム(tecloftalam:S)など。 〔有機リン系殺菌剤〕:エジフェンホス(edifenphos:
O)、IBP(O)、ピラゾホス(pyrazophos:S)、ア
リエッティ(aliette:S)、トルクロホスメチル(tolclo
phos-methyl:S)など。
【0015】〔アゾール系殺菌剤〕:フェナリモール(f
enarimol:S)、フルルプリミドール(flurprimidol:
S)、フルオトリマゾール(fluotrimazole:S)、トリア
ジメホン(triadimefon:S)、トリアジメノール(triadi
menole:S)、クロブタノール(diclobutrazol:S)、パ
クロブタゾール(paclobutazol:S)、ジニコナゾール(d
iniconazole:S)、ウニコナゾール(uniconazole:
S)、トリフルミゾール(triflumizole:S)、プロピコ
ナゾール(propiconazole:O)、フルトリアホル(flutri
afol:S)、フルシラゾール(flusilazole:S)、ペンコ
ナゾール(penconazole:S)、プロクロラズ(prochlora
z:O)、トリアペンテノール(triapenthenol:S)、ト
リアリモル(triarimol:S)、フェナリモル(fenarimo
l:S)、ビイテルタノール(bitertanol:S)、イマザリ
ル(imazalil:O)、エタコナゾール(etaconazole:
S)、パクロブタラゾール(paclobutrazol:S)、フェナ
プロニル(phenapronil)、ビニコナゾール(viniconazol
e)、ジフェノコナゾール(difenoconazole:S)、ブロム
コナゾール(bromuconazole:S)、ミクロブタニル(mycl
obutanil:S)、ヘキサコナゾール(hexaconazole:
S)、シプロコナゾール(cyproconazole:S)、フルコナ
ゾール−シス(furconazole-cis:S)、フェネサニル(fe
nethanil)、テブコナゾール(tebuconazole:S)など。
【0016】〔ジカルボキシイミド系殺菌剤〕:ジクロ
ゾリン(dichlozoline:S)、イプロジオン(iprodione:
S)、ビンクロゾリン(vinclozoline:S)、プロシミド
ン(procymidone:S)、ミクロゾリン(myclozolin)、フ
ルオロイミド(fluoroimide:S)など。 〔その他の殺菌剤〕:フサライド(fthalide:S)、モン
ガード(商品名monguard:S)、イソプロチオラン(isopr
othiolane:S)、トリシクラゾール(tricyclazole:
S)、プロベナゾール(probenazole:S)、フェリムゾン
(ferimzone:S)、フルアジナム(fluazinam:S),ブチ
オベ−ト(butiobate:O)、ピロキロン(pyroquilon:
S)、クロベンチアゾン(chlobenchiazone)、クロロタロ
ニル(TPN,chlorothalonil:S)、キャプタン(captan:
S)、キャプタフォル(captafol:S)、ホルペット(folp
et:S)、チアベンダゾール(thiabendazole:S)、フベ
リダゾール(fuberidazole:S)、トリデモルフ(tridemo
rph:O)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph:O)、
トリフォリン(triforine:S)、エチリモル(ethirimo
l:S)、ジメチルモル(dimethirimol:S)、ヒメキサゾ
ール(hymexazol:S)、エタゾール(ethazol:O)、フェ
ンプロピディン(fenpropidin:O)、ピリフェノックス
(pyrifenox:O)、ジメトモルフ(dimethomorph:S)、
フェンピクロニル(fenpiclonil:S)、ザリラミド(zari
lamid)、トリクラミド(triclamide:S)、フルスルファ
ミド(flusulfamide:S)、ベフラン(befran:S)、ジメ
フルアゾール(dimefluazole)、オキソリニック酸(oxoli
nic acid:S)、プロキシクロル(proxychlor)、ジクロ
メジン(diclomezin:S)、アニラジン(anilazine:
S)など。
【0017】〔フェロモン〕:オキメラノルア(okimera
nolure:S)、チェリトルア(cherrytlure:O)、ダイア
モルアー(daimolure:O)など。 〔上記以外の殺虫剤および殺菌剤〕:フィプロニル(fip
ronil:S)、ノバリュロン(novaluron)、フルフェンプ
ロクス(flufenprox)、フェンピラドまたはテブフェンピ
ラド(tebufenpyrad:S)、メトキサジアゾン(methoxadi
azone)、ベンフルスリン(benfluthrin)、ピリプロキシ
フェン(pyriproxyfen:S)、デェアフェンチウロン(dia
fenthiuron:S)、ジクロルフルアニド(dichlorfluani
d:S)、フタラキシル(ftalaxyl)、フラペナゾール(fla
penazole)、ピパニピリム(pipanipirim)、チシオフェン
(thicyofen)、オプス(商品名,opus:S)、イプコナゾ
ール(ipconazole:S)、ジメトコナゾール(dimetconazo
le)、ミソチオアゾール(myxothiazol)、チオイミコナゾ
ール(thioimiconazole)、クインコナゾール(quinconazo
le)など。
【0018】〔除草剤〕:イマゾスルフロン(imazosulf
uron:S)、ジメタメトリン(dimethametryn:S)、ダイ
ムロン(dymron:S)、アトラジン(atrazine:S)、シア
ナジン(cyanazine:S)、アメトリン(ametryne:S)、
アラクロール(alachlor:S)、ブタクロール(butachlo
r:O)、メトラクロール(metolachlor:O)、IPC
(S)、CIPC(S)、チオベンカルブ(thiobencar
b:O)、ブチレート(butylate:O)、EPTC(O)、
ジカンバ(dicamba:S)、モニュロン(monuron:S)、ジ
ウロン(diuron:S)、フルオメツロン(fluometuron:
S)、クロロクスロン(chloroxuron:S)、ベンズチアズ
ロン(benzthiazuron:S)、カルブチレイト(karbutilat
e:S)、メトキスロン(metoxurin:S)、メタベンズチ
アズロン(methabenzthiazuron:S)、クロロトルロン(c
hlortoluron:S)、イソプロツロン(isoproturon:
S)、トリフルラリン(trifluralin:S)、ペンディメタ
リン(pendimethalin:S)、2,4-D(S)、MCPA
(S)、MCPP(S)、モリネート(molinate:O)、
エプロナズ(epronaz:S)、セトキシジム(sethoxydim:
O)、アロキシジム(alloxydim:S)、トラルコキシジム
(tralkoxydim:S)、フルアジホップ−ブチル(fluazifo
p-butyl:O),キザロホップ−エチル(quizalofop ehy
l:S)、
【0019】フェノキサプロップ−エチル(fenxaprop-e
thyl:S),ハロキシホップ−エトキシエチル(haloxyfo
p ethoxyethyl:S)、フルアジホップ−P−ブチル(flu
azifop-P-butyl:O)、フラムプロフ−M−イソプロピ
ル(framprof-M-isopropyl)、トリジファン(tridiphan
e:S)、メサゾール(methazole:S),オキサジアゾン
(oxadiazon:S)、ベンタゾン(bentazone:S)、ピラゾ
レイト(pyrazolate:S)、クロルメトキシニル(chlorme
thoxynil:S)、クロルニトロフェン(chlornitrofen:
S),ジクロホップ−メチル(dichlofop-methyl)、オキ
シフルオルフェン(oxyfluorfen:S)、ラクトフェン(la
ctofen:O)、アクロニフェン(achonifen:S)、プロパ
ニル(propanil:S)、メトリブジン(metribuzin:S)、
アシフルオルフェン(acifluorfen:S)、ホメサフェン
(fomesafen:S)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron
methyl:S),クロルスルフロン(chlorsulfuron:S)、
クロリムロン−エチル(chlorimuron methyl:S),プリ
ミスルフロン(primisulfuron-metyl:S)、トリアスル
フロン(triasulfuron:S)、イマザキン(imazaquin:
S)、イマザメタベンズ(imazamethabenz:S)、イマザ
ピル(imazethapyr:S)、トリベニュロン(tribenuron m
ethyl:S)、ベンゾイルプロプ−エチル(benzoylprop-e
thyl:S)、ジフェンゾクォート(difenzoquat:S)、ア
イオキシニル(ioxynil:S)、ビフェノックス(bifeno
x:S)、クロピラリド(clopyralid:S)、
【0020】メコプロプ(mecoprop:S)、メツルフロン
−メチル(metsulfuron-methyl:S)、フルロキシピル(f
luroxypyr:S)、イソキサベン(isoxaben:S)、チアメ
トウロン−メチル(thiameturon-methyl:S)、フルオロ
グリコフェン−エチル(fluoroglycofen-ethyl:S)、ブ
ロモキシニル(bromoxynil:S)、ペンジメチリン(pendi
methalin:S)、プロメトリン(prometryn:S)、ピラゾ
スルフロン−エチル(pyrazosulfuron-ethyl:S)、ピペ
ロホス(piperophos:O)、エスプロカルブ(esprocarb:
O)、ピリブチカルブ(pyributicarb:O)、ジチオピル
(dithipyr:S)、HW−52(2',3'-ジクロロ-4-エ
トキシメトキシベンズアニリド:S)、ベンゾフェナッ
プ(benzofenap:S)、ベノキサゾール(benoxazol:
O)、ブロモブチド(bromobutide:S)、クロメプロップ
(chlomeprop)、クロルチアミド(chlorthiamid:S)、ダ
ラポン(dalapon:O)、ジメピレート(dimepiperate:
S)、フルオチウロン(fluothiuron:S)、クロルニトロ
フェン(chlornitrofen:s)、MCPB(S)、MCP
CA、メフェナセット(mefenacet:S)、メトキシフェ
ノン(methoxyphenone:S)、ナプロアニリド(naproanil
ide:S)、ニトロフェン(nitorofen:S)、フェノピレ
ート(phenopylate:O)、ピロゾキシフェン(pyrazoxyfe
n:S)、シメトリン(simetryn:S)、スエップ(swep:
S)、シノスルフロンなど。
【0021】(2)医薬 〔抗生物質〕塩酸テトラサイクロン、アンピシリン、ピ
ペラシリンなど 〔解熱・鎮痛・消炎剤〕サリチル酸ナトリウム、スルピ
リン、インドメタシンナトリウム、塩酸モルヒネなど 〔鎮咳去たん剤〕塩酸エフェドリン、塩酸ノスカピン、
リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸イソプ
ロテレノールなど 〔鎮静剤〕塩酸クロルプロマジン、硫酸アトロピンなど 〔抗潰瘍剤〕メタクロプロミド、塩酸ヒスチジンなど 〔不整脈治療剤〕塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレ
ノロールなど 〔降圧利尿剤〕ヘキサメトニウムブロミド、塩酸クロニ
ジンなど 〔抗凝血剤〕ヘパリンナトリウム、クエン酸ナトリウム
など 本発明の組成物においては、上記の薬物を1種または2
種以上用いることができる。
【0022】本発明の組成物に使用される水溶性カルボ
キシメチルセルロース塩(以下、水溶性CMC塩と略称
する場合がある)としては、分子量が通常約2000〜
20万程度のものなどが好ましく、例えば、水溶性カル
ボキシメチルセルロース(以下、水溶性CMCと略称す
る場合がある)の1価の金属塩(例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩など)またはアンモニウム塩などが用い
られる。なかでも、水溶性のCMCナトリウム塩などが
好ましく、具体的には、セロゲン7A(商品名、第一工
業製薬)などが好適である。水溶性CMC塩には種々の
分子量を有するものがあるが、分子量は通常約2000
〜20万程度である。本発明の組成物においては、単一
の分子量を有する水溶性CMA塩を単独で用いてもよい
し、低分子量(約5000〜5万程度)の水溶性CMC
塩と高分子量(約10万〜15万程度)の水溶性CMC
塩とを混合して用いてもよい。本発明の組成物に使用さ
れる多価金属塩としては、例えば、2価または3価の金
属塩などが用いられる。具体的には、例えば、アルミニ
ウム、鉄、銅またはマグネシウムなどの硫酸塩、塩化物
などが挙げられ、なかでも塩化物などが好ましい。より
具体的には、例えば、塩化アルミニウム、塩化第二鉄な
どが好適である。
【0023】本発明の組成物に使用される水溶性CMC
塩と多価金属塩との架橋体は、水溶性CMC塩と多価金
属塩が互いに架橋し合っているものであり、水溶性CM
C塩と多価金属塩とを反応させることによって製造する
ことができる。この架橋体においては、CMC塩のCO
-と多価金属塩の金属イオン(多価金属塩がAlCl3
の場合がAl3+)とが複合体を形成している。該架橋体
は、例えば、室温〜40℃、好ましくは約10〜40℃
において、水溶性CMC塩の水溶液を多価金属塩水溶液
に滴下あるいは添加して、必要に応じて通常約2時間〜
10時間程度、好ましくは約2〜4時間程度静置した
後、濾過し、乾燥することによって得ることができる。
乾燥温度は、通常約40℃〜100℃、好ましくは約4
0℃〜70℃程度である。本発明の組成物において水溶
性CMC塩と多価金属塩との架橋体を用いることによっ
て、薬物を安定に保持することができ、また、薬物の溶
出を調節することができる。したがって、本発明の組成
物は、薬物を安定に取り込んだ徐放用組成物として有用
である。水溶性CMC塩と多価金属塩との架橋体におけ
る水溶性CMC塩と多価金属塩の重量割合は、使用する
水溶性CMC塩および多価金属塩の種類や濃度によって
異なる。
【0024】本発明の組成物における薬物の含有量は、
組成物全量に対して通常約0.05〜80重量%であ
り、好ましくは約0.1〜80重量%、より好ましくは
約0.1〜60重量%である。本発明の組成物における
水溶性CMC塩と多価金属塩との架橋体の含有量は、組
成物全量に対して、通常約1〜99.95重量%であ
り、好ましくは約20〜99.95重量%、より好まし
くは約20〜90重量%である。本発明の組成物には、
さらに、農薬または医薬組成物などに通常用いられる添
加剤を含有せしめることができる。本発明の組成物が農
薬組成物である場合、添加剤としては、例えば、界面活
性剤、担体(例えば、希釈剤、増量剤)、酸化防止剤
(例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、4,4-チオビ
ス-6-tert-ブチル-3-メチルフェノールなど)、流動
助剤(例えば、ホワイトカーボンなど)、防腐剤(例え
ば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラヒドロキシ
安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、パラ
ヒドロキシ安息香酸プロピル、パラヒドロキシ安息香酸
ブチル、安息香酸、サリチル酸など)、共力剤、乳化
剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、安定
剤、固着剤、吸着剤などが用いられる。
【0025】界面活性剤としては、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤など
いずれのものでもよく、単独でまたは2種類以上を混合
して用いてもよい。なかでも、非イオン界面活性剤が好
ましい。具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類〔例、ノイゲン(商品名)、イ
ー・エー142(E・A142(商品名));第一工業製薬(株)
製、ノナール(商品名);東邦化学(株)製〕、アルキ
ル硫酸塩類〔例、エマール10(商品名)、エマール40
(商品名);花王(株)製〕、アルキルスルホン酸塩類
〔例、ネオゲン(商品名)、ネオゲンT(商品名);第
一工業製薬(株)製、ネオペレックス;花王(株)
製〕、ポリエチレングリコールエーテル類〔例、ノニポ
ール85(商品名)、ノニポール100(商品名)、ノニポ
ール160(商品名);三洋化成(株)製〕、多価アルコ
ールエステル類〔例、トウイーン20(商品名)、トウイ
ーン80(商品名);花王(株)製〕などの界面活性剤が
適宜用いられる。
【0026】担体としては、固体担体などの希釈剤、増
量剤などが用いられる。固体担体としては、例えば、植
物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉な
ど)、鉱物性粉末(例えば、カオリン、ベントナイト、
酸性白土などのクレー類、滑石粉、ロウ石粉などのタル
ク類、珪藻土、雲母粉などのシリカ類など)、アルミ
ナ、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウムなどが用いら
れ、これらは1種または2種以上を適当な割合で混合し
て使用することができる。これら添加剤の使用量は、組
成物全量に対して通常約0.01〜99.9重量%、好ま
しくは約40〜99重量%、より好ましくは約60〜9
9重量%である。具体的には、界面活性剤の場合は、通
常約0.2〜20重量%、好ましくは約0.2〜10重量
%である。担体の場合は、通常約10〜99重量%、好
ましくは約40〜99重量%である。酸化防止剤は、通
常約0.02〜0.2重量%、好ましくは約0.02〜0.
1重量%である。流動助剤は、通常約0.1〜5重量
%、好ましくは約0.1〜3重量%である。防腐剤は、
通常約0.05〜0.5重量%、好ましくは約0.05〜
0.2重量%である。
【0027】本発明の農薬組成物である場合、上記の成
分を一般に農薬組成物の製造に用いられるそれ自体公知
の方法あるいはそれに準じる方法によって、例えば、マ
イクロカプセル、粉剤、錠剤、粒剤などの種々の製剤に
成型することができる。本発明の農薬組成物は、農薬活
性成分の種類、対象害虫などによって異なるが、公知の
使用法、例えば育苗箱処理、作物の茎葉散布、虫体散
布、水田の水中施用あるいは土壌処理などにより使用す
ることができる。そして、その施用量は、施用時間、施
用場所、施用方法などに応じて広範囲に変えることがで
きるが、一般には10アール当たり農薬成分が通常約1
〜500g、好ましくは約5〜200gとなるように施
用する。本発明の組成物が医薬組成物である場合、通常
の医薬組成物の製造に用いられる常套手段に従って製造
することができる。例えば、必要に応じて糖衣を施した
錠剤、カプセル剤、トローチ剤などとして経口的に使用
できる。
【0028】例えば、生理学的に認められる担体、香味
剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などと
ともに一般に認められた製薬実施に要求される単位用量
形態で混和することによって製造することができる。こ
れら製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な
容量が得られるようにするものである。錠剤、カプセル
剤などに混和することができる添加剤としては、例え
ば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビア
ゴムのような結合剤、結晶性セルロースのような賦形
剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのよう
な膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、
ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパー
ミント、アカモノ油またはチェリーのような香味剤など
が用いられる。調剤単位形態がカプセルである場合に
は、前記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体を
含有することができる。このようにして得られる本発明
の医薬組成物は安全で低毒性であるので、例えば、温血
哺乳動物(例えば、ラット、マウイス、ニワトリ、ウサ
ギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル、マントヒ
ヒ、チンパンジー、ヒトなど)に対して投与することが
できる。本発明の医薬組成物の使用量は、投与対象者、
症状などにより差異はあるが、経口投与の場合、薬物の
量として、一般的に成人(約60kgとして)において
は、一日につき約0.1〜100mg、好ましくは約
1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg
である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した
量を投与することができる。
【0029】本発明の組成物は、前記の製剤のなかでも
カプセルに成型することによって、薬物の取り込み率が
向上せしめられた徐放性カプセルとして用いることがで
きる。すなわち、本発明は、水溶性CMC塩と多価金属
塩との架橋体中に1種または2種以上の薬物を保持した
マイクロカプセルを提供する。本発明のカプセルに用い
られる水溶性CMC塩および多価金属塩としては、前記
と同様のものを用いることができ、またそれらの使用量
も前記と同様に選択することができる。本発明のカプセ
ルの製造は、例えば、水溶性カルボキシメチルセルロー
ス塩の水溶液に薬物を溶解または懸濁させた液(A)
を、多価金属塩水溶液(B)中に添加することによって
製造することができる。具体的には、次のような工程で
製造することができる。 (1)水溶性CMC塩および薬物の水溶液または懸濁液
(A)の調製 水溶性CMC塩の水溶液に薬物を添加し、撹拌機を用い
て水溶液または懸濁液を調製する。薬物が水溶性薬物の
場合には、水溶性CMC塩の水溶液に薬物をそのまま溶
かして水溶液とする。薬物が水不溶性または水難溶性薬
物の場合には、原体をそのまま添加し懸濁するか、ある
いは粉砕し平均粒子径が約0.1〜20μm、好ましく
は約0.2〜10μm程度の粉末に粉砕して水溶性CM
C塩の水溶液に均一に分散させ、懸濁液とする。また、
薬物原体の粒子径が大きい場合、原体をそのまま水溶性
CMC塩の水溶液に添加し懸濁させた後、湿式粉砕を行
なってもよい。水溶性CMC塩水溶液(A)における水
溶性CMC塩の濃度は、通常約1〜20%(W/W)、
好ましくは約1〜15%(W/W)に調整する。
【0030】(2)カプセルの調製 上記(1)工程で調製された液(A)を多価金属塩水溶
液(B)に定量ポンプを用いて滴下する。または、上記
(1)工程で調製された液を多価金属塩水溶液に添加
し、ホモミキサーで乳化してもよい。滴下あるいは乳化
した後、通常室温〜40℃、好ましくは約10〜40℃
で、通常約2時間〜10時間程度静置した後、濾過し、
カプセルを分取し、乾燥する。乾燥温度は、通常約40
℃〜100℃、好ましくは約40〜70℃である。多価
金属塩水溶液(B)における多価金属塩の濃度は、通常
約5〜70%(W/W)、好ましくは約20〜70%
(W/W)、より好ましくは飽和濃度に調整する。本発
明のカプセルには、さらに吸着剤や、ウレタンエマルシ
ョンなどの成膜性物質、アエロジルR972などの疎水
性物質を添加してもよい。吸着剤としては、例えば、植
物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉な
ど)、鉱物性粉末(例えば、カオリン、ベントナイト、
酸性白土などのクレー類、滑石粉、ロウ石粉などのタル
ク類、珪藻土、雲母粉などのシリカ類など)、アルミ
ナ、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウムなどが用いら
れ、これらは1種または2種以上を適当な割合で混合し
て使用することができる。具体的には、酸性白土などが
好ましい。本発明のカプセルに上記の添加剤を含有せし
める場合は、上記(1)の工程において、水溶性CMC
塩および薬物の水溶液または懸濁液(A)に該添加剤を
添加すればよい。
【0031】以上の製造法は、有機溶媒を使用しない水
/水系でのカプセルの製造法であるにもかかわらず、カ
プセル中に大量の薬物を取り込ませることができる。本
発明のカプセルは、薬物を大量に取り込んでおり、かつ
優れた徐放性を有しているので、薬物が有する活性効果
を効率よく持続的に発揮させることができる。さらに、
本発明のカプセルは、安全で低毒性の成分を使用してい
るので、例えば、含まれる薬物が農薬成分である場合
は、安全で低毒性な徐放性農薬カプセルとして、また含
まれる薬物が医薬成分である場合は、安全で低毒性な徐
放性医薬カプセルとして使用することができる。本発明
のカプセルにおける各成分の使用量は、前記の本発明の
組成物における各成分の使用量と同様にして選択するこ
とができるが、より好ましい使用量を以下に示す。本発
明のカプセルにおける薬物の含有量は、カプセル全量に
対して通常約0.1〜80重量%であり、好ましくは通
常約0.1〜60重量%である。本発明のカプセルにお
ける水溶性CMC塩と多価金属塩との架橋体の含有量
は、カプセル全量に対して通常約1〜99.9重量%で
あり、好ましくは通常約20〜99.9重量%である。
本発明のカプセルにおける水溶性CMC塩の含有量は、
カプセル全量に対して通常約1〜99重量%であり、好
ましくは通常約5〜99重量%である。本発明のカプセ
ルにおける薬物と水溶性CMC塩との配合比は、通常、
薬物/水溶性CMC塩=約1:100〜10:1(重量
比)、好ましくは約1:5〜5:1の範囲である。
【0032】本発明のカプセルにおける他の添加剤の含
有量は、カプセル全量に対して、通常約0.5〜60重
量%、好ましくは約1〜50重量%である。具体的に
は、本発明のカプセルにおける吸着剤の含有量は、カプ
セル全量に対して、通常約5〜50重量%、好ましくは
約5〜20重量%である。本発明のカプセルにおける成
膜性物質の含有量は、カプセル全量に対して、通常約1
0〜40重量%、好ましくは約10〜35重量%であ
る。本発明のカプセルにおける疎水性物質の含有量は、
カプセル全量に対して、通常約1〜30重量%、好まし
くは約1〜25重量%である。以上の製造法で得られる
本発明のカプセルの粒子径は通常約1μm〜5mm、好
ましくは約5μm〜2mmである。本発明のカプセルの
粒子系が約1mm〜2mmはそのまま用いてもよく、例
えば、約5μm〜0.5mmの粒子径の場合はカプセル
を粒剤に製剤化して用いることもできる。
【0033】このようにして得られた本発明のカプセル
に含まれる薬物が農薬成分である場合、公知の使用方
法、例えば水田の水中施用あるいは土壌処理、育苗箱処
理などにより用いることができる。その施用量は、農薬
成分の種類、場所、方法、目的等に応じて変えることが
できる。一般には10アール当たり農薬成分が通常1〜
500g、好ましくは3〜200gとなるように施用す
る。本発明のカプセルに含まれる薬物が医薬成分である
場合、安全で低毒性であるので、例えば、温血哺乳動物
(例えば、ラット、マウイス、ニワトリ、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル、マントヒヒ、チン
パンジー、ヒトなど)に対して投与することができる。
本発明の医薬組成物の使用量は、医薬成分の種類、投与
対象者、症状などにより差異はあるが、経口投与の場
合、薬物の量として、一般的に成人(約60kgとし
て)においては、一日につき約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mgである。他の動物の場合も、60kg当たり
に換算した量を投与することができる。
【0034】さらに、本発明のカプセルは、上記のごと
く、それ自体単独で使用することもできるが、例えば、
本発明のカプセルと所望により本発明のカプセルに含ま
れる薬物以外の薬物を1種または2種以上、または(お
よび)農薬もしくは医薬組成物に用いられる添加剤とを
常法に従い混合することによって、本発明のカプセルを
含有する農薬または医薬組成物として使用することがで
きる。例えば、使用目的によって適当な担体と混合また
は吸着させる方法などによって混合し、一般に農薬また
は医薬組成物の製造に用いられるそれ自体公知の方法あ
るいはそれに準じる方法によって、例えば、粉剤、錠
剤、粒剤などの種々の製剤に成型することができる。本
発明のカプセルを含有する農薬または医薬組成物(以
下、カプセル含有組成物と略称する場合がある)に使用
できるカプセルに含まれる薬物以外の薬物としては、前
述した薬物の中から適当に選択することができる。特
に、カプセルに含まれる薬物以外の薬物として、カプセ
ルに含まれる薬物と配合禁忌の関係にある薬物を1種ま
たは2種以上用いることが望ましい。すなわち、配合禁
忌の関係にある薬物の一方を本発明のマイクロカプセル
に含有せしめることによって、配合禁忌の関係にある薬
物の混合製剤を提供することができる。
【0035】具体的に、マイクロカプセルに含有せしめ
る薬物(A)と、マイクロカプセルに含まれる薬物と配
合禁忌の関係にある薬物(B)の組み合わせとしては、
次のものなどが挙げられる。 (1)(A)ニテムピラムと(B)カルタップ塩酸塩、
ベンスルタップまたはフェニトロチオン (2)(A)カルタップ塩酸塩と(B)ニテムピラム、
フェリムゾンまたはメソミル (3)(A)アセフェートと(B)フェリムゾンまたは
メソミル (4)(A)フェリムゾンと(B)カルタップ塩酸塩、
フェニトロチオンまたはアセフェート (5)(A)フェニトロチオンと(B)ニテムピラム、
ベンスルタップ、フェリムゾンまたはトリシクラゾール (6)(A)ベンスルタップと(B)ニテムピラム、B
PMCまたはフェニトロチオン 本発明のカプセル含有組成物におけるマイクロカプセル
に含まれる薬物と配合禁忌の関係にある薬物の含有量
は、通常約0.1〜80重量%、好ましくは0.1〜30
重量%である。
【0036】本発明のカプセル含有組成物には、さら
に、農薬または医薬組成物などに通常用いられる添加剤
を含有せしめることができる。本発明のカプセル含有組
成物が農薬組成物である場合、添加剤としては、例え
ば、界面活性剤、担体(例えば、希釈剤、増量剤)、酸
化防止剤(例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、4,
4-チオビス-6-tert-ブチル-3-メチルフェノールな
ど)、流動助剤(例えば、ホワイトカーボンなど)、防
腐剤(例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラ
ヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エ
チル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、パラヒドロキ
シ安息香酸ブチル、安息香酸、サリチル酸など)、共力
剤、乳化剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿
剤、安定剤、固着剤、吸着剤などが用いられる。
【0037】界面活性剤としては、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤など
いずれのものでもよく、単独でまたは2種類以上を混合
して用いてもよい。なかでも、非イオン界面活性剤が好
ましい。具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類〔例、ノイゲン(商品名)、イ
ー・エー142(E・A142(商品名));第一工業製薬(株)
製、ノナール(商品名);東邦化学(株)製〕、アルキ
ル硫酸塩類〔例、エマール10(商品名)、エマール40
(商品名);花王(株)製〕、アルキルスルホン酸塩類
〔例、ネオゲン(商品名)、ネオゲンT(商品名);第
一工業製薬(株)製、ネオペレックス;花王(株)
製〕、ポリエチレングリコールエ−テル類〔例、ノニポ
ール85(商品名)、ノニポール100(商品名)、ノニポ
ール160(商品名);三洋化成(株)製〕、多価アルコ
ールエステル類〔例、トウイーン20(商品名)、トウイ
ーン80(商品名);花王(株)製〕などの界面活性剤が
適宜用いられる。担体としては、固体担体などの希釈
剤、増量剤などが用いられる。固体担体としては、例え
ば、植物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、
木粉など)、鉱物性粉末(例えば、カオリン、ベントナ
イト、酸性白土などのクレー類、滑石粉、ロウ石粉など
のタルク類、珪藻土、雲母粉などのシリカ類など)、ア
ルミナ、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウムなどが用い
られ、これらは1種または2種以上を適当な割合で混合
して使用することができる。
【0038】これら添加剤の使用量は、カプセル含有組
成物全量に対して通常約0.01〜99.9重量%、好ま
しくは約40〜99重量%、より好ましくは約60〜9
9重量%である。具体的には、界面活性剤の場合は、通
常約0.2〜20重量%、好ましくは約0.2〜10重量
%である。担体の場合は、通常約10〜99重量%、好
ましくは約40〜99重量%である。酸化防止剤は、通
常約0.02〜0.2重量%、好ましくは約0.02〜0.
1重量%である。流動助剤は、通常約0.1〜5重量
%、好ましくは約0.1〜3重量%である。防腐剤は、
通常約0.05〜0.5重量%、好ましくは約0.05〜
0.2重量%である。本発明のカプセル含有農薬組成物
は、上記の成分を一般に農薬組成物の製造に用いられる
それ自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によっ
て、例えば、粉剤、錠剤、粒剤などの種々の製剤に成型
することができる。本発明のカプセル含有農薬組成物
は、農薬活性成分の種類、対象害虫などによって異なる
が、公知の使用法、例えば育苗箱処理、作物の茎葉散
布、虫体散布、水田の水中施用あるいは土壌処理などに
より使用することができる。そして、その施用量は、施
用時間、施用場所、施用方法などに応じて広範囲に変え
ることができるが、一般には10アール当たり農薬成分
が通常約1〜500g、好ましくは約5〜200gとな
るように施用する。
【0039】本発明のカプセル含有組成物が医薬組成物
である場合、通常の医薬組成物の製造に用いられる常套
手段に従って製造することができる。例えば、必要に応
じて糖衣を施した錠剤、粉剤、粒剤、トローチ剤などと
して経口的に使用できる。例えば、生理学的に認められ
る担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、
結合剤などとともに一般に認められた製薬実施に要求さ
れる単位用量形態で混和することによって製造すること
ができる。これら製剤における有効成分量は指示された
範囲の適当な容量が得られるようにするものである。錠
剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤とし
ては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガン
ト、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースの
ような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸
などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのよう
な潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味
剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような
香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルであ
る場合には、前記タイプの材料にさらに油脂のような液
状担体を含有することができる。このようにして得られ
る本発明の医薬組成物は安全で低毒性であるので、例え
ば、温血哺乳動物(例えば、ラット、マウイス、ニワト
リ、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル、
マントヒヒ、チンパンジー、ヒトなど)に対して投与す
ることができる。本発明のカプセル含有医薬組成物の使
用量は、投与対象者、症状などにより差異はあるが、経
口投与の場合、薬物の量として、一般的に成人(約60
kgとして)においては、一日につき約0.1〜100
mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは
約1.0〜20mgである。他の動物の場合も、60k
g当たりに換算した量を投与することができる。
【0040】
【実施例】以下に、実施例、試験例を示して本発明をさ
らに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定す
るものではない。なお、ここにおいて用いられる%およ
び部は特記のないかぎり全て重量%および重量部を示
す。
【実施例1】セロゲン7A 10gおよびパダン原体1
0gを水90gに溶解する。さらにこの溶液にアエロジ
ルR972 1.5gを加え懸濁させる。この溶液をパスツ
ールピペットに取り、過飽和の塩化アルミニウム水溶液
に滴下した後、24時間静置する。こうして得られた固
形物を、吸引濾過し少量の水で洗浄する。これをさらに
40℃で一昼夜減圧乾燥し、パダン含有カプセルを得
た。
【0041】
【実施例2】セロゲン7A 4.5gおよびパダン原体
4.5gを水40gに溶解する。さらにこの溶液にアエ
ロジルR972 0.67gおよび酸性白土0.93gを加え
懸濁させる。この溶液をパスツールピペットに取り、過
飽和の塩化アルミニウム水溶液に滴下した後、24時間
静置する。こうして得られた固形物を、吸引濾過し少量
の水で洗浄する。これをさらに40℃で一昼夜減圧乾燥
し、パダン含有カプセルを得た。
【参考例1】パダン原体4.22gにアルファーデンプ
ン3.5g、PAP助剤0.5g、工用85%リン酸1.
5g、ノニポール85 0.5gおよびクレーを加え全量1
00gとし、よく混合し、さらに少量の水を加え練合し
た後、押し出し造粒法により造粒する。得られたものを
流動層乾燥し、さらに500μm以上1680μm以下に
篩過したものをサンプルとした。
【0042】
【試験例1】実施例1および2のカプセル約0.5gを
小型ミルで粉砕し、そのうちの0.1gを0.01N塩酸
水溶液で30分間振とう抽出し、抽出液を比色法により
定量し、粒剤中のパダン含量を求め、次式より取り込み
率を求めた。その結果を〔表1〕に示した。
【数1】
【0043】
【表1】 〔表1〕より、本発明のカプセルには、大量のパダンが
取り込まれていることが分かった。
【0044】
【試験例2】実施例1および2のカプセルおよび参考例
1の製剤各々0.3gを200mlの溶出液(3度硬水)
に入れ静置し、経時的に2mlの溶出液を取り、その後2
mlの溶出液を加える。採取した液中のパダン含量を比色
法により求め、次式に従いその溶出率を求めた。その結
果を〔表2〕に表した。
【数2】
【0045】
【表2】 〔表2〕より、本発明のカプセルは優れた徐放性を有し
ていることが分かった。
【0046】
【発明の効果】本発明によって有機溶媒あるいは加熱溶
融などの設備等を用いることなく、薬物をカプセル化
し、徐放性を付与することができる。水溶性CMC塩と
多価金属塩との架橋体を含有する本発明の組成物は、組
成物中に薬物を安定に保持することができる。また、組
成物からの薬物の溶出を抑制することができる。特に、
本発明のカプセルは、水溶性薬物でもカプセルへの薬物
の取込率が高い。また、本発明のカプセルを含有する組
成物は、薬物の溶出が抑制されており、長期に薬効を発
揮できる徐放性製剤として有効である。さらには、本発
明のカプセルを用いることによって、配合禁忌の関係に
ある薬物の混合製剤を提供することができる。また、本
発明のカプセルの製造法は、有機溶媒を使用する必要が
なく、また水/水系の製造法であるにもかかわらず、薬
物をカプセルに大量に取り込ませることができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性カルボキシメチルセルロース塩と多
    価金属塩との架橋体および薬物を含有することを特徴と
    する組成物。
  2. 【請求項2】組成物が、水溶性カルボキシメチルセルロ
    ース塩と多価金属塩との架橋体中に薬物を保持したカプ
    セルである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】水溶性カルボキシメチルセルロース塩が水
    溶性カルボキシメチルセルロース金属塩またはアンモニ
    ウム塩である請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】多価金属がアルミニウム、鉄、銅またはマ
    グネシウムである請求項1〜3記載の組成物。
  5. 【請求項5】薬物がカルタップ塩酸塩である請求項1〜
    4記載の組成物。
  6. 【請求項6】カプセル全量に対して、薬物が約0.1〜
    80重量%、水溶性カルボキシメチルセルロース塩と多
    価金属塩との架橋体が約20〜99.9重量%、含有さ
    れていることを特徴とする請求項2記載のカプセル。
  7. 【請求項7】カプセルが、水溶性カルボキシメチルセル
    ロース塩の水溶液に薬物を溶解または懸濁させた液
    (A)を、多価金属塩水溶液(B)中に添加することに
    よって製造され得るカプセルである請求項2記載のカプ
    セル。
  8. 【請求項8】水溶性カルボキシメチルセルロース塩の水
    溶液に薬物を溶解または懸濁させた液(A)を、多価金
    属塩水溶液(B)中に添加することを特徴とする請求項
    2記載のカプセルの製造法。
  9. 【請求項9】液(A)における水溶性カルボキシメチル
    セルロース塩の濃度が約1〜20%(W/W)の水溶液
    である請求項8記載のカプセルの製造法。
  10. 【請求項10】多価金属塩水溶液(B)における多価金
    属塩の濃度が約5〜70%(W/W)である請求項8ま
    たは9記載のカプセルの製造法。
  11. 【請求項11】請求項2記載のカプセルを含有すること
    を特徴とする農薬または医薬組成物。
  12. 【請求項12】さらに、カプセルに保持されている薬物
    と配合禁忌の関係にある1種または2種以上の薬物を含
    有する請求項11記載の組成物。
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CN103848768A (zh) * 2012-12-05 2014-06-11 湖南国发精细化工科技有限公司 一种甲氨基甲酰氯分解尾气氯化氢在杀螟丹合成中的应用方法

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