JPH082392A - 車両用液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ装置

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Publication number
JPH082392A
JPH082392A JP9503095A JP9503095A JPH082392A JP H082392 A JPH082392 A JP H082392A JP 9503095 A JP9503095 A JP 9503095A JP 9503095 A JP9503095 A JP 9503095A JP H082392 A JPH082392 A JP H082392A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
brake
valve device
wheel brake
reservoir
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Pending
Application number
JP9503095A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiji Nishii
井 理 治 西
Satoshi Ishida
田 聡 石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
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Publication of JPH082392A publication Critical patent/JPH082392A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンチロック制御用液圧調節装置における弁
装置の作動頻度が低い車両用液圧ブレーキ装置を提供す
る。 【構成】 前輪のアンチロック制御のために前輪ブレー
キFWBR,FWBLの液圧を減少させる時には弁装置
V1を作動させて前輪ブレーキのブレーキ液をリザーバ
Rに流出させ、前輪ブレーキの液圧を再上昇させる時に
は弁装置V2L,V2Rを作動させ且つ弁装置V3を作
動させてレギュレータバルブからブレーキ液を絞り通路
O1L,O1Rを通して緩やかに流入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願の発明は、ブレーキ液を
貯溜するリザーバと、このリザーバと接続されており且
つ運転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力するマ
スタシリンダと、前記リザーバに接続されており且つ運
転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力するパワー
液圧源と、液圧作動の車輪ブレーキと、通常時には前記
車輪ブレーキを前記マスタシリンダに接続しているがア
ンチロック制御時には前記車輪ブレーキを前記パワー液
圧源に接続して前記車輪ブレーキから前記リザーバへの
ブレーキ液の流出および前記パワー液圧源から前記車輪
ブレーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック
制御用液圧調節装置とを備えた車両用液圧ブレーキ装
置、および、ブレーキ液を貯溜するリザーバと、このリ
ザーバと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に
対応した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザー
バに接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対応
した液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の第1車
輪ブレーキと、通常時には前記第1車輪ブレーキを前記
マスタシリンダに接続しているがアンチロック制御時に
は前記第1車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し且
つ前記第1車輪ブレーキから前記リザーバへのブレーキ
液の流出および前記パワー液圧源から前記第1車輪ブレ
ーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック制御
用第1液圧調節装置と、液圧作動の第2車輪ブレーキ
と、前記第2車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し
ているがアンチロック制御時には前記第2車輪ブレーキ
から前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワ
ー液圧源から前記第2車輪ブレーキへのブレーキ液の流
入を制御するアンチロック制御用第2液圧調節装置とを
備えた車両用液圧ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブレーキ液を貯溜するリザーバと、この
リザーバと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力
に対応した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザ
ーバに接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対
応した液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の車輪
ブレーキと、通常時には前記車輪ブレーキを前記マスタ
シリンダに接続しているがアンチロック制御時には前記
車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続して前記車輪ブ
レーキから前記リザーバへのブレーキ液の流出および前
記パワー液圧源から前記車輪ブレーキへのブレーキ液の
流入を制御するアンチロック制御用液圧調節装置とを備
えた車両用液圧ブレーキ装置は、既に知られており、例
えば、特公昭56−10219号公報や特開昭64−4
7644号公報に記載されている。この従来装置におけ
るアンチロック制御用液圧調節装置は、車輪ブレーキに
対するブレーキ液の供給源をマスタシリンダからパワー
液圧源に切り替えるための弁装置と、この弁装置を通し
てマスタシリンダ或いはパワー液圧源から送出されるブ
レーキ液の車輪ブレーキへの流入を制御する弁装置と、
車輪ブレーキからリザーバへのブレーキ液の流出を制御
する弁装置を備えている。
【0003】また、上記の特開昭64−47644号公
報には、ブレーキ液を貯溜するリザーバと、このリザー
バと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対応
した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザーバに
接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対応した
液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の第1車輪ブ
レーキと、通常時には前記第1車輪ブレーキを前記マス
タシリンダに接続しているがアンチロック制御時には前
記第1車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し且つ前
記第1車輪ブレーキから前記リザーバへのブレーキ液の
流出および前記パワー液圧源から前記第1車輪ブレーキ
へのブレーキ液の流入を制御するアンチロック制御用第
1液圧調節装置と、液圧作動の第2車輪ブレーキと、前
記第2車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続している
がアンチロック制御時には前記第2車輪ブレーキから前
記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワー液圧
源から前記第2車輪ブレーキへのブレーキ液の流入を制
御するアンチロック制御用第2液圧調節装置とを備えた
車両用液圧ブレーキ装置が記載されている。この従来装
置におけるアンチロック制御用第1液圧調節装置は、第
1車輪ブレーキに対するブレーキ液の供給源をマスタシ
リンダからパワー液圧源に切り替えるための弁装置と、
この弁装置を通してマスタシリンダ或いはパワー液圧源
から送出されるブレーキ液の第1車輪ブレーキへの流入
を制御する弁装置と、第1車輪ブレーキからリザーバへ
のブレーキ液の流出を制御する弁装置を備えており、ま
たアンチロック制御用第2液圧調節装置は、パワー液圧
源から送出されるブレーキ液の第2車輪ブレーキへの流
入を制御する弁装置と、第2車輪ブレーキからリザーバ
へのブレーキ液の流出を制御する弁装置を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子制御技術の急速な
発展とアンチロック制御分野への電子制御技術の適用に
より、アンチロック制御時における車輪ブレーキの液圧
の変化態様は、急な減少と緩やかな増加の2モードが主
体になってきた。
【0005】上記の従来装置においては、アンチロック
制御時における車輪ブレーキの液圧の緩やかな増加は車
輪ブレーキへのブレーキ液の流入を制御する弁装置を高
頻度で作動させることにより達成されるものであり、こ
の弁装置の高頻度の作動が騒音を発生し、同時に弁体お
よび弁座の摩耗が激しく、耐久性を維持するために高価
な素材を使用しなければならないと言う問題がある。
【0006】この出願の発明は、上記問題が解消された
車両用液圧ブレーキ装置を提供することを主目的とす
る。
【0007】また、この出願の発明は、安価なアンチロ
ック制御用液圧調節装置を備えた車両用液圧ブレーキ装
置を提供することを副目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明は、ブレーキ液を貯溜するリザーバと、このリザーバ
と接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対応し
た液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザーバに接
続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対応した液
圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の車輪ブレーキ
と、通常時には前記車輪ブレーキを前記マスタシリンダ
に接続しているがアンチロック制御時には前記車輪ブレ
ーキを前記パワー液圧源に接続して前記車輪ブレーキか
ら前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワー
液圧源から前記車輪ブレーキへのブレーキ液の流入を制
御するアンチロック制御用液圧調節装置とを備えた車両
用液圧ブレーキ装置であって、前記アンチロック制御用
液圧調節装置は、前記車輪ブレーキと前記マスタシリン
ダとの接続を断つと同時に前記車輪ブレーキと前記リザ
ーバとを接続するための第1弁装置と、この第1の弁装
置と前記車輪ブレーキとの接続を断つための第2弁装置
と、前記車輪ブレーキを前記第1弁装置および前記第2
弁装置を介することなく前記パワー液圧源に接続するた
めの第3弁装置と、前記パワー液圧源から前記車輪ブレ
ーキへ流入するブレーキ液流量を前記車輪ブレーキから
前記第2弁装置および前記第1弁装置を順次通って前記
リザーバへ流出するブレーキ液の流量よりも少ない所望
値に設定するための絞り通路とを備えたものであること
を特徴とする車両用液圧ブレーキ装置である。
【0009】この出願の請求項2の発明は、ブレーキ液
を貯溜するリザーバと、このリザーバと接続されており
且つ運転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力する
マスタシリンダと、前記リザーバに接続されており且つ
運転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力するパワ
ー液圧源と、液圧作動の第1車輪ブレーキと、通常時に
は前記第1車輪ブレーキを前記マスタシリンダに接続し
ているがアンチロック制御時には前記第1車輪ブレーキ
を前記パワー液圧源に接続し且つ前記第1車輪ブレーキ
から前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワ
ー液圧源から前記第1車輪ブレーキへのブレーキ液の流
入を制御するアンチロック制御用第1液圧調節装置と、
液圧作動の第2車輪ブレーキと、前記第2車輪ブレーキ
を前記パワー液圧源に接続しているがアンチロック制御
時には前記第2車輪ブレーキから前記リザーバへのブレ
ーキ液の流出および前記パワー液圧源から前記第2車輪
ブレーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック
制御用第2液圧調節装置とを備えた車両用液圧ブレーキ
装置であって、前記アンチロック制御用第1液圧調節装
置は、前記第1車輪ブレーキと前記マスタシリンダとの
接続を断つと同時に前記第1車輪ブレーキと前記リザー
バとを接続するための第1弁装置と、この第1の弁装置
と前記第1車輪ブレーキとの接続を断つための第2弁装
置と、前記第1車輪ブレーキを前記第1弁装置および前
記第2弁装置を介することなく前記パワー液圧源に接続
すると同時に前記第2車輪ブレーキと前記パワー液圧源
との接続を断つための第3弁装置と、前記パワー液圧源
から前記第1車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を
前記第1車輪ブレーキから前記第2弁装置および前記第
1弁装置を順次通って前記リザーバへ流出するブレーキ
液の流量よりも少ない所望値に設定するための第1絞り
通路とを備えたものであり、前記アンチロック制御用第
2液圧調節装置は、前記第3弁装置と、前記第2車輪ブ
レーキを前記リザーバに接続するための第4弁装置と、
前記第2車輪ブレーキと前記パワー液圧源とを前記第3
弁装置を介さずに接続し且つ前記パワー液圧源から前記
第3弁装置を通らずに前記第2車輪ブレーキへ流入する
ブレーキ液流量を前記第2車輪ブレーキから前記第4弁
装置を通って前記リザーバへ流出するブレーキ液の流量
よりも少ない所望値に設定するための第2の絞り通路と
を備えたものであることを特徴とする車両用液圧ブレー
キ装置である。
【0010】この出願の請求項3の発明は、ブレーキ液
を貯溜するリザーバと、このリザーバと接続されており
且つ運転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力する
マスタシリンダと、前記リザーバに接続されており且つ
運転者のブレーキ操作力に対応した液圧を出力するパワ
ー液圧源と、液圧作動の第1車輪ブレーキと、通常時に
は前記第1車輪ブレーキを前記マスタシリンダに接続し
ているがアンチロック制御時には前記第1車輪ブレーキ
を前記パワー液圧源に接続し且つ前記第1車輪ブレーキ
から前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワ
ー液圧源から前記第1車輪ブレーキへのブレーキ液の流
入を制御するアンチロック制御用第1液圧調節装置と、
液圧作動の第2車輪ブレーキと、前記第2車輪ブレーキ
を前記パワー液圧源に接続しているがアンチロック制御
時には前記第2車輪ブレーキから前記リザーバへのブレ
ーキ液の流出および前記パワー液圧源から前記第2車輪
ブレーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック
制御用第2液圧調節装置とを備えた車両用液圧ブレーキ
装置であって、前記アンチロック制御用第1液圧調節装
置は、前記第1車輪ブレーキと前記マスタシリンダとの
接続を断つと同時に前記第1車輪ブレーキと前記リザー
バとを接続するための第1弁装置と、この第1の弁装置
と前記第1車輪ブレーキとの接続を断つための第2弁装
置と、前記第1車輪ブレーキを前記第1弁装置および前
記第2弁装置を介することなく前記パワー液圧源に接続
するための第3弁装置と、前記パワー液圧源から前記第
1車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を前記第1車
輪ブレーキから前記第1弁装置を通って前記リザーバへ
流出するブレーキ液の流量よりも少ない所望値に設定す
るための第1絞り通路とを備えたものであり、前記アン
チロック制御用第2液圧調節装置は、前記第2車輪ブレ
ーキと前記パワー液圧源との接続を断つと同時に前記第
2車輪ブレーキと前記リザーバとを接続するための第4
弁装置と、この第4の弁装置と前記第2車輪ブレーキと
の接続を断つための第5弁装置と、前記第2車輪ブレー
キと前記パワー液圧源とを前記第4弁装置および前記第
5弁装置を介さずに接続し且つ前記パワー液圧源から前
記第4の弁装置および前記第5弁装置を通らずに前記第
2車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を前記第2車
輪ブレーキから前記第5弁装置および前記第4弁装置を
順次通って前記リザーバへ流出するブレーキ液の流量よ
りも少ない所望値に設定するための第2の絞り通路とを
備えたものであることを特徴とする車両用液圧ブレーキ
装置である。
【0011】上記の車両用液圧ブレーキ装置において、
前記第1弁装置は2ポート2位置の常開弁と2ポート2
位置の常閉弁とを1組として使用しても良いが、3ポー
ト2位置の切替弁を使用することが製造コストの観点か
ら好ましい。
【0012】また、上記の車両用液圧ブレーキ装置にお
いて、アンチロック制御時において運転者がブレーキ操
作を解除した時にはブレーキ作用も確実に解除されるよ
うにするため、前記絞り通路、前記第1の絞り通路、前
記第2の絞り通路と並列に逆止弁(車輪ブレーキ側から
パワー液圧源側への流れのみを許容する)を配設するこ
とが好ましい。
【0013】更に、前記車輪ブレーキ(または前記第1
車輪ブレーキ)または前記第2車輪ブレーキが複数存在
し、これら各車輪ブレーキの液圧を個別に調節しようと
する場合には、車輪ブレーキの各々に対して前記第2弁
装置および前記絞り通路(または前記第1絞り通路)、
または前記第5弁装置および前記第2絞り通路を配設
し、前記第1弁装置、前記第3弁装置、前記第4弁装置
の各々を1つとすることが製造コストの観点から好まし
い。
【0014】
【作用】請求項1〜3に記載の車両用液圧ブレーキ装置
においては、通常時には第2弁装置が車輪ブレーキ(ま
たは第1車輪ブレーキ)を第1弁装置に接続し、第1弁
装置が車輪ブレーキをリザーバから遮断してマスタシリ
ンダに接続し、第3弁装置が車輪ブレーキをパワー液圧
源から遮断している。従って、運転者がブレーキ操作を
した時には、マスタシリンダからブレーキ液が第1弁装
置および第2弁装置を順次通して車輪ブレーキに供給さ
れ、マスタシリンダが出力するブレーキ操作力に対応し
た液圧が車輪ブレーキに付与され、通常のブレーキ作用
が行われる。運転者がブレーキ操作をしている状態にお
いて、第2弁装置が作動されて車輪ブレーキがマスタシ
リンダから遮断されることにより車輪ブレーキの液圧は
保持され、また第1弁装置が作動されて第2弁装置がマ
スタシリンダから遮断されてリザーバに接続されるとと
もに第2弁装置の作動が解除されることにより車輪ブレ
ーキのブレーキ液が第2弁装置および第1弁装置を順次
通ってリザーバへ流出するので車輪ブレーキの液圧が急
速に減少し、更に第2弁装置が作動されるとともに第3
弁装置が動作されることによりパワー液圧源のブレーキ
液が絞り通路(または第1絞り通路)を通って車輪ブレ
ーキに流入して車輪ブレーキの液圧が緩やかに増加す
る。パワー液圧源から絞り通路を通って車輪ブレーキに
流入するブレーキ液の流量は車輪ブレーキから第2の弁
装置および第1の弁装置を順次通ってリザーバへ流出す
るブレーキ液の流量よりも少ないので、第1弁装置およ
び第3弁装置が作動され且つ第2弁装置の作動が解除さ
れた状態では車輪ブレーキの液圧は減少する。
【0015】騒音低減および耐久性確保の観点から、第
3弁装置はアンチロック制御中を通じて作動させ続ける
ことが好ましい。
【0016】また、請求項2に記載の車両用液圧ブレー
キ装置においては、通常時にはパワー液圧源からブレー
キ液が第3弁装置を通して第2車輪ブレーキに流入し、
パワー液圧源が出力するブレーキ操作力に対応した液圧
が第2車輪ブレーキに付与され、通常のブレーキ作用が
行われる。第3弁装置が作動された時にはパワー液圧源
からブレーキ液が第2絞り通路を通して第2車輪ブレー
キに流入し、第2車輪ブレーキの液圧の増加が緩やかに
なる。第3弁装置が作動されるとともに第4弁装置が作
動された状態では、パワー液圧源からブレーキ液が第2
絞り通路を通して第2車輪ブレーキに流入するとともに
第2車輪ブレーキからブレーキ液が第3弁装置を通して
リザーバに流出し、その前者の流量よりもその後者の流
量の方が多いので第2車輪ブレーキの液圧が減少する。
第3弁装置および第4弁装置が作動されている状態から
第4弁装置の作動が解除された場合には、第2車輪ブレ
ーキからリザーバへのブレーキ液の流出が停止し且つパ
ワー液圧源からブレーキ液が第2絞り通路を通して第2
車輪ブレーキに流入することにより、第2車輪ブレーキ
の液圧が緩やかに増加する。
【0017】更に、請求項3に記載の車両用液圧ブレー
キ装置においては、通常時には第5弁装置が第2車輪ブ
レーキを第4弁装置に接続し、第4弁装置が車輪ブレー
キをリザーバから遮断してパワー液圧源に接続してい
る。従って、パワー液圧源からブレーキ液が第4弁装置
および第5弁装置を順次通して第2車輪ブレーキに供給
され、パワー液圧源が出力するブレーキ操作力に対応し
た液圧が第2車輪ブレーキに付与され、通常のブレーキ
作用が行われる。第5弁装置が作動されてパワー液圧源
からブレーキ液が第4弁装置を通って第2車輪ブレーキ
に流入する経路が遮断されることによりパワー液圧源か
らブレーキ液が第2絞り通路を通して第2車輪ブレーキ
に流入し、第2車輪ブレーキの液圧の増加が緩やかにな
る。第4弁装置が作動されることにより第5弁装置がパ
ワー液圧源から遮断されてリザーバに接続されるととも
に第5弁装置の作動が解除された時には、第2車輪ブレ
ーキのブレーキ液が第5弁装置および第4弁装置を順次
通ってリザーバへ流出し、この流出流量の方が第2絞り
通路を通した流入流量よりも多いので第2車輪ブレーキ
の液圧が急速に減少する。更に、第4弁装置が作動され
ている状態下で第4弁装置が作動されることによりパワ
ー液圧源のブレーキ液が第2絞り通路を通って車輪ブレ
ーキに流入して車輪ブレーキの液圧が緩やかに増加す
る。
【0018】
【実施例】以下、この出願の発明に係る車両用液圧ブレ
ーキ装置の実施例を図に基づいて説明する。
【0019】図1および図2は第1実施例を示すもので
ある。図1において、マスタシリンダMは、ブレーキ液
を貯溜するリザーバRと接続されており、リザーバRか
らブレーキ液の補給を受ける。マスタシリンダMはブレ
ーキペダル(ブレーキ操作部材)BPと連結されてお
り、ブレーキペダル踏力(ブレーキ操作力)に比例した
液圧を出力する。液圧ポンプHPは、リザーバRと接続
されており、図示しない電動機により駆動されることに
よりリザーバRのブレーキ液を逆止弁CV1を介してア
キュムレータACCへ圧送する。レギュレータバルブR
Vは、アキュムレータACCおよびリザーバRと接続さ
れており、マスタシリンダMの出力液圧をパイロット圧
として付与されて作動してマスタシリンダMの出力液圧
に比例したパワー液圧を出力する。液圧ポンプHP、逆
止弁CV1、アキュムレータACCおよびレギュレータ
バルブRVはパワー液圧源を構成する。
【0020】マスタシリンダMおよびレギュレータバル
ブRVの詳細が図2に示されている。図2において、シ
リンダボデー2内には第1ピストン3が摺動可能に設置
され、第1ピストン3は、プッシュロッド4を介してブ
レーキペダルBPと連結している。第1ピストン3はリ
ターンスプリング6からの付勢力を受けスリーブ7に当
接し、更に、スナップリング7aにて位置決めされてい
る。また、スリーブ7の前部にはストッパー7bが設置
され、スリーブ7が前方に移動することを防いでいる。
第1ピストン3の連通孔3a内には、インレットバルブ
8が嵌挿され、インレットバルブ8はバルブスプリング
8aによって付勢され、第1ピストン3の非作動時に
は、シリンダボデー2に固定され、第1ピストン3に設
けられた貫通孔3bに挿通されたピン9に当接してお
り、この状態ではインレットバルブ8のバルブ部8bと
ピストン3のバルブ面3cとは当接しておらず、インレ
ットバルブ8は開弁している。第1ピストン3は、その
前端においてシールカップ3dが装着され、更に、その
後端においてシールカップ3eが装着されている。ま
た、スリーブ7には、各々内径シール7c、および外径
シール7dが装着されている。これらのシール部材によ
って、第1ピストン3の前方には液圧室10が、又、後
方にはスリーブ7との間で、補助液圧室11が形成され
ている。また、12は防塵用ブーツであり、リテーナ1
3はブーツ12を支持し、プッシュロッド4の径方向へ
の移動を規制する。更に、カップリテーナ14はリター
ンスプリング6を第1ピストン3に係合させ、且つ、シ
ールカップ3dが第1ピストン3から脱落しないように
規制している。
【0021】スリーブ部材15は、その右端においてリ
ターンスプリング6からの付勢力を受けて、シリンダボ
デー2の底部に当接している。スリーブ部材15にはシ
ール部材15aが装着され、第1ピストン3との間で液
圧室10を形成している。スリーブ部材15には第2ピ
ストン16が摺動可能に嵌挿され、スナップリング16
aに係止したピストンスプリング15bによってスリー
ブ部材15に対して右方に付勢されており、ストッパー
15cに当接することで位置決めされている。
【0022】第2ピストン16は、カップシール16b
を備えることによって液圧室10を形成すると共に、液
圧室10に発生する液圧を受けて図において左方に摺動
可能となっている。第2ピストン16には、ピン17に
よってスプールバルブ18と連結しており、スプールバ
ルブ18は第2ピストン16と一体的に移動可能となっ
ている。
【0023】更に、スプールバルブ18の左端にはスプ
リング19を介してピストン戻し部材20が設置され、
ピストン戻し部材20には、規制手段を構成する台形状
の係合部材21が装着されている。係合部材21は、ス
プリング19の付勢力によって例えばゴムによって形成
された、やはり規制手段を構成する弾性部材22と当接
している。23はスリーブ部材15の移動防止部材であ
り、スリーブ部材15に固定されている。更に、移動防
止部材23には、シール部材23aと連通孔23b,2
3cが備えられている。ここで、弾性部材22は移動防
止部材23との間で、レギュレータ圧室24を形成して
おり、このレギュレータ圧室24の液圧がレギュレータ
バルブから出力されるパワー液圧となる。
【0024】スリーブ部材15は、シール部材15a以
外に、図において右方からシール部材15d,15e,
15fを備えている。シール部材15dと15eの間に
は、図1に示される左後輪ブレーキRWBLおよび右後
輪ブレーキRWBRへとつながるアウトレットポート1
5gが、また、シール部材15eと15fの間には、ア
キュムレータACCに蓄積された高圧ブレーキ液が導入
されるインレットポート15hが形成されている。スリ
ーブ部材15に設けられたアウトレットポート15g、
インレットポート15hは、各々シリンダボデー2に設
置されたポート2a,2bに連結している。また、シリ
ンダボデー2には、更にポート2cが設置され、このポ
ートは図1に示される左前輪ブレーキFWBLおよび右
前輪ブレーキFWBRへとつながる。また、シリンダボ
デー2には2つのインレットポート2d,2eが設置さ
れ、双方共リザーバRへと連通している。
【0025】スプールバルブ18にはその外周部に、第
1スリット18aと第2スリット18bとが形成され、
又、スリーブ部材15にもスリット15iが形成されて
いる。また、シリンダボデー2に設置されたポート2a
は、レギュレータ圧室24へ連通するポート2fと連通
し、更に連通孔2gを介して補助液圧室11へと連通し
ている。
【0026】マスタシリンダMおよびレギュレータバル
ブRVの作動について説明する。ブレーキペダルBPが
踏み込まれるとプッシュロッド4を介して第1ピストン
3が、図において左方にストロークするため、インレッ
トバルブ8がピン9から離れ、バルブスプリング8aに
付勢されたバルブ部8bと第1ピストン3のバルブ面3
cとが当接することによって液圧室10をリザーバRか
ら遮断する。その後、第1ピストン3のストロークが更
に増えるに従って、液圧室10の容積が減少し、液圧室
10にブレーキペダル踏力を液圧室10の断面積で除し
た値の液圧PMが発生する。この時、第2ピストン16
は、液圧室10に発生した液圧PM を受けるため、図2
において、第2ピストン16の断面積をSA とするとP
A ×SAの力が、図において左方に働き、第2ピストン
16は左方に移動する。スプールバルブ18は、ピン1
7にて第2ピストン16に係合しているため、第2ピス
トン16と共に左方に移動し、スプリング19を圧縮し
てピストン戻し部材20と当接する。スプールバルブ1
8の移動によって、スプールバルブ18に設けられた第
1スリット18aが、スリーブ部材15に設置されたイ
ンレットポート15hと連通し、インレットポート15
hとスリーブ部材15に設置されたスリット15iとを
連通させる。また、スプールバルブ18に設置された第
2スリット18bはスリット15iと連通して、スリッ
ト15iとアウトレットポート15gとを連通させるた
め、結局、スプールバルブ18の図の左方への移動によ
って、スリーブ部材15に設置されたインレットポート
15hはアウトレットポート15gと連通する。従っ
て、シリンダボデー2に備えられたインレットポート2
bは、インレットポート15h→第1スリット18a→
スリット15i→第2スリット18b→アウトレットポ
ート15gを経由して、同じくシリンダボデー2に設置
されたポート2aと連通するため、アキュムレータAC
Cに蓄えられていた液圧は、ポート2aから、ポート2
fを介して徐々にレギュレータ圧室24へ導入される。
ここで、レギュレータ圧室24へ導入された液圧は、弾
性部材22を図において右方に付勢して、係合部材2
1、ピストン戻し部材20を介して、スプールバルブ1
8を図において右方に押し返し、スプールバルブ18の
両端に働く力がつりあったところで平衡に達して、レギ
ュレータ圧が決定される。この時、弾性部材22が係合
部材21と当接している部位の面積を、SV とすると、
液圧室10に発生した液圧PM と、アキュムレータAC
Cからスプールバルブ18を経てレギュレータ圧となっ
てレギュレータ圧室24に導入される液圧PR との間に
は、リタンスプリングの荷重等による損失を無視すれば
PM ×SA =PR ×SVという関係があるため、レギュ
レータ圧室24に導入される液圧:レギュレータ圧は PR =PM ×SA /SV となり、液圧室10に発生する液圧PM に対して、第2
ピストン16の断面積SA の、弾性部材22が係合部材
21に当接している部位の面積に対する比を乗じたもの
となる。ここで、レギュレータ圧室24の液圧が比較的
低圧である場合は、弾性部材22が係合部材21に向け
て付勢される力がさほど大きくないため、弾性部材22
が係合部材21と当接している部位の面積SV も小さ
く、レギュレータ圧室24の液圧が上昇するにつれて面
積SV も増大し、最大時として図1におけるSB まで増
大する。従って、液圧室10に発生する圧力PM とレギ
ュレータ圧PR との特性は、図3におけるXに示すよう
なゆるやかな曲線を描く。この曲線で描かれる特性は、
弾性部材22の硬度、或いは係合部材21の弾性部材2
2と当接する部位の形状を変更することによって、図3
に示したように、その特性を任意に設定できる。
【0027】その後、液圧室10に発生する圧力PM の
上昇に伴って、レギュレータ圧PRが上昇し、最終的に
図3のY部に示す如く、 PR =PM ×SA /SB となり、SA ,SB は不変の値であるため、これ以降は
レギュレータ圧PR は液圧室10の液圧PM の上昇に伴
って、直線的に上昇する。つまり、液圧室10に発生す
る液圧PM に対する、レギュレータ圧PR の設定(図2
において、Y部の直線の傾きで表される)は、第2ピス
トン16の断面積SA と規制手段の一部である係合部材
21の断面積SB を変えることによって自由に設定で
き、ブレーキの効きを任意に設定できる。
【0028】スプールバルブ18によってアキュムレー
タ圧が調圧されてレギュレータ圧室24に発生したレギ
ュレータ圧PR は、連通孔2gを経由して補助液圧室1
1に伝達され、第1ピストン3に働く入力の助勢力とし
て供されるのと同時に、後輪ブレーキRWBL,RWB
Rに付与される。尚、液圧室10に発生した液圧PM
は、前輪ブレーキFWBL,FWBRに付与される。
【0029】マスタシリンダMの液圧室10のブレーキ
液は、図1により示されるように、通常は、3ポート2
位置の電磁操作式の第1弁装置V1と2ポート2位置の
電磁操作式の常開型の第2弁装置V2Lを順次通って左
前輪ブレーキFWBLに流入し、左前輪ブレーキFWB
Lから第2弁装置V2Lと第1弁装置V1を順次通って
液圧室10へと戻る。また、マスタシリンダMの液圧室
10のブレーキ液は、図1に示したように、第1弁装置
V1と2ポート2位置の電磁操作式の常開型の第2弁装
置V2Rを順次通って右前輪ブレーキFWBRに流入
し、右前輪ブレーキFWBRから第2弁装置V2Rと第
1弁装置V1を順次通って液圧室10へと戻る。第1弁
装置V1は通常は第2弁装置V2L,V2Rをリザーバ
Rから遮断してマスタシリンダMに接続しているが、作
動時には第2弁装置V2L,V2RをマスタシリンダM
から遮断してリザーバRに接続する。
【0030】第1弁装置V1の作動時において、レギュ
レータバルブRVからブレーキ液を前輪ブレーキFWB
L,FWBRに緩やかに流入させるため、3ポート2位
置の電磁操作式の第3弁装置V3と第1絞り通路O1
L,O1Rとが配設されている。第3弁装置が作動した
時には、左前輪ブレーキFWBLが第1絞り通路O1L
と第3弁装置V3を介してレギュレータバルブRVに接
続し、レギュレータバルブRVからブレーキ液が第3弁
装置V3と第1絞り通路O1Lを順次通って左前輪ブレ
ーキFWBLに緩やかに流入するものであり、また右前
輪ブレーキFWBRが第1絞り通路O1Rと第3弁装置
V3を介してレギュレータバルブRVに接続し、レギュ
レータバルブRVからブレーキ液が第3弁装置V3と第
1絞り通路O1Rを順次通って右前輪ブレーキFWBR
に緩やかに流入する。第1絞り通路O1L,O1Rは、
レギュレータバルブRVから第3弁装置V3を通って前
輪ブレーキFWBL,FWBRに流入するブレーキ液の
流量を、前輪ブレーキFWBL,FWBRから第2弁装
置V2L,V2Rと第1弁装置V1を順次通ってリザー
バRへ流出するブレーキ液の流量よりも少なくし、且
つ、レギュレータバルブRVから第3弁装置V3を通っ
て前輪ブレーキFWBL,FWBRに流入するブレーキ
液の流量を所望値に設定するためのものである。
【0031】第1弁装置V1および第3弁装置V3が作
動されている状態でブレーキペダルが釈放された時に前
輪ブレーキFWBL,FWBRのブレーキ液をレギュレ
ータバルブRV側へ速やかに流出させるため、第1絞り
通路O1L,O1Rと並列に逆止弁CV2L,CV2R
が配設されている。
【0032】第3弁装置V3は、通常は後輪ブレーキR
WBR,RWBLをレギュレータバルブRVに接続して
いるものである。従って、通常は、レギュレータバルブ
RVからブレーキ液が第3弁装置を通って後輪ブレーキ
RWBR,RWBLへ流入し、後輪ブレーキRWBR,
RWBLから第3弁装置を通ってレギュレータバルブR
Vへと戻る。第3弁装置が作動されている状態におい
て、後輪ブレーキRWBR,RWBLのブレーキ液をリ
ザーバRに流出させるために2ポート2位置の電磁操作
式の常閉型の第4弁装置V4が配設されている。そし
て、第3弁装置V3が作動されている状態において、レ
ギュレータバルブRVからブレーキ液を後輪ブレーキR
WBR,RWBLへ緩やかに流入させるため、第2絞り
通路O2が第3弁装置と並列に配設されている。この第
2絞り通路O2と並列に配設された逆止弁CV3は、第
3弁装置V3が作動されている状態でブレーキペダルが
釈放された時に後輪ブレーキRWBL,RWBRのブレ
ーキ液をレギュレータバルブRV側へ速やかに流出させ
るためのものである。
【0033】第1弁装置V1、第2弁装置V2L,V2
R、第3弁装置V3、第1絞り通路O1L,O1R、逆
止弁CV2L,CV2Rはアンチロック制御用第1液圧
調節装置を構成する。第3弁装置V3、第4弁装置V
4、第2絞り通路O2、逆止弁CV3はアンチロック制
御用第2液圧調節装置を構成する。
【0034】第1弁装置V1、第2弁装置V2L,V2
R、第3弁装置V3および第4弁装置V4の作動は図示
しない電子制御装置により制御されるものである。この
電子制御装置はブレーキペダルBPが踏み込まれている
状態において、左右各前輪および左右各後輪にそれぞれ
配設された回転速度センサからの信号を処理し、左右各
前輪の挙動に応じて第1弁装置V1、第2弁装置V2
L,V2R、第3弁装置V3を作動させて前輪ブレーキ
FWBL,FWBRの液圧を調節し左右各前輪のロック
を防止し、また左右各後輪の挙動に応じて第3弁装置V
3および第4弁装置V4(第3弁装置が前輪ブレーキの
液圧の調節のために先行して作動されている時には第4
弁装置のみ)を作動させて後輪ブレーキRWBL,RW
BRの液圧を調節し左右各後輪のロックを防止する。
【0035】第1弁装置V1、第2弁装置V2L,V2
R、第3弁装置V3および第4弁装置の作動と車輪ブレ
ーキFWBL,FWBR,RWBL,RWBRの液圧の
変化を図4に示す。図5は第2実施例を示すものであ
る。この第2実施例は、後輪ブレーキRWBL,RWB
Rの液圧を個別に調節し得るようにした点でのみ第1実
施例と相違するものであり、第1実施例と同じ構成部材
には第1実施例で用いた符号と同じ符号を付すことによ
り説明を省略する。図5において、後輪ブレーキRWB
L,RWBRの各々に対して後輪ブレーキから第3弁装
置V3への逆流を阻止する逆止弁CV4L,CV4Rが
配設されており、後輪ブレーキRWBL,RWBRの各
々に対して第4弁装置V4L,V4Rが配設されてお
り、後輪ブレーキRWBL,RWBRの各々に対して第
2絞り通路O2L,O2Rおよび逆止弁CV3L,CV
3Rが配設されている。
【0036】第3弁装置V3、第4弁装置V4L,V4
R、第2絞り通路O2L,O2Rおよび逆止弁CV3
L,CV3Rはアンチロック制御用第2液圧調節装置を
構成する。
【0037】この第2実施例における第3弁装置V3、
第4弁装置V4L,V4Rの作動による後輪ブレーキR
WBL,RWBRの各々の液圧の変化を図6に示す。
【0038】図7は第3実施例を示すものである。この
第3実施例は後輪ブレーキRWBL,RWBRの液圧を
個別に調節し得るようにした点で第2実施例と共通する
ものであるが、アンチロック制御用第1液圧調節装置に
おける第3弁装置として2ポート2位置の電磁操作式の
常開の弁装置V3’を使用している点で第2実施例と相
違し、且つ、アンチロック制御用第2液圧調節装置を、
3ポート2位置の電磁操作式の第4弁装置V4’、2ポ
ート2位置の電磁操作式の常開の第5弁装置V5L,V
5R、第2絞り通路O2L,O2R、逆止弁CV3L,
CV3Rで構成している点で第2実施例と相違する。こ
の第3実施例は、第2実施例に比べて電磁操作式の弁装
置が1つ多いが、アンチロック制御用第1液圧調節装置
とアンチロック制御用第2液圧調節装置の作動が全く干
渉しないので、前輪ブレーキFWBL,FWBRおよび
後輪ブレーキRWBL,RWBRの全てを個別に調節で
きるものである。
【0039】尚、以上に説明した3つの実施例は何れも
後輪ブレーキにパワー液圧のみを付与するようにしてい
るが、特開昭64−47644号公報に記載されている
ように、マスタシリンダを前輪ブレーキに繋がる液圧室
と後輪ブレーキにつながる液圧室とを有する構成とする
とともにこのマスタシリンダを作動させる液圧式ブース
タを設けた構成とし、この液圧式ブースタの作動液圧
(ブレーキ操作力に対応する液圧)をパワー液圧源とす
る構成として実施することができる等、請求項の記載を
逸脱しない範囲で適宜に変更して実施し得るものであ
る。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この出
願の発明に係る車両用液圧ブレーキ装置は、アンチロッ
ク制御時における弁装置の作動の頻度を少なくし、弁装
置の作動に起因する騒音を低減し、弁装置の弁対や弁座
に高価な素材を使用しなくても必要な耐久性を得ること
ができ、製造コストを下げることができる。
【0041】また、弁装置の数が少なく、製造コストの
低い車両用液圧ブレーキ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1実施例の構成を示す液圧
回路図である。
【図2】図1中のマスタシリンダMおよびレギュレータ
バルブRVの詳細構成を示す縦断面図である。
【図3】図2のマスタシリンダMおよびレギュレータバ
ルブRVの出力特性を示す線図である。
【図4】図1の第1実施例の作用を説明する線図であ
る。
【図5】この出願の発明の第2実施例の構成を示す液圧
回路図である。
【図6】図1の第2実施例の作用を説明する線図であ
る。
【図7】この出願の発明の第2実施例の構成を示す液圧
回路図である。
【符号の説明】
R・・・リザーバ M・・・マスタシリンダ BP・・・ブレーキペダル(ブレーキ操作部材) HP・・・液圧ポンプ ACC・・・アキュムレータ RV・・・パワー液圧を出力するレギュレータバルブ V1・・・第1弁装置 V2L,V2R・・・第2弁装置 V3,V3’・・・第3弁装置 V4,V4’・・・第4弁装置 V5L,V5R・・・第5弁装置 O1L,O1R・・・第1絞り通路 O2L,O2R・・・第2絞り通路 CV1,CV2L,CV2R,CV3L,CV3R・・
・逆止弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ液を貯溜するリザーバと、この
    リザーバと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力
    に対応した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザ
    ーバに接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対
    応した液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の車輪
    ブレーキと、通常時には前記車輪ブレーキを前記マスタ
    シリンダに接続しているがアンチロック制御時には前記
    車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続して前記車輪ブ
    レーキから前記リザーバへのブレーキ液の流出および前
    記パワー液圧源から前記車輪ブレーキへのブレーキ液の
    流入を制御するアンチロック制御用液圧調節装置とを備
    えた車両用液圧ブレーキ装置であって、 前記アンチロック制御用液圧調節装置は、前記車輪ブレ
    ーキと前記マスタシリンダとの接続を断つと同時に前記
    車輪ブレーキと前記リザーバとを接続するための第1弁
    装置と、この第1の弁装置と前記車輪ブレーキとの接続
    を断つための第2弁装置と、前記車輪ブレーキを前記第
    1弁装置および前記第2弁装置を介することなく前記パ
    ワー液圧源に接続するための第3弁装置と、前記パワー
    液圧源から前記車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量
    を前記車輪ブレーキから前記第2弁装置および前記第1
    弁装置を順次通って前記リザーバへ流出するブレーキ液
    の流量よりも少ない所望値に設定するための絞り通路と
    を備えたものであることを特徴とする車両用液圧ブレー
    キ装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ液を貯溜するリザーバと、この
    リザーバと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力
    に対応した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザ
    ーバに接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対
    応した液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の第1
    車輪ブレーキと、通常時には前記第1車輪ブレーキを前
    記マスタシリンダに接続しているがアンチロック制御時
    には前記第1車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し
    且つ前記第1車輪ブレーキから前記リザーバへのブレー
    キ液の流出および前記パワー液圧源から前記第1車輪ブ
    レーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック制
    御用第1液圧調節装置と、液圧作動の第2車輪ブレーキ
    と、前記第2車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し
    ているがアンチロック制御時には前記第2車輪ブレーキ
    から前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワ
    ー液圧源から前記第2車輪ブレーキへのブレーキ液の流
    入を制御するアンチロック制御用第2液圧調節装置とを
    備えた車両用液圧ブレーキ装置であって、 前記アンチロック制御用第1液圧調節装置は、前記第1
    車輪ブレーキと前記マスタシリンダとの接続を断つと同
    時に前記第1車輪ブレーキと前記リザーバとを接続する
    ための第1弁装置と、この第1の弁装置と前記第1車輪
    ブレーキとの接続を断つための第2弁装置と、前記第1
    車輪ブレーキを前記第1弁装置および前記第2弁装置を
    介することなく前記パワー液圧源に接続すると同時に前
    記第2車輪ブレーキと前記パワー液圧源との接続を断つ
    ための第3弁装置と、前記パワー液圧源から前記第1車
    輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を前記第1車輪ブ
    レーキから前記第2弁装置および前記第1弁装置を順次
    通って前記リザーバへ流出するブレーキ液の流量よりも
    少ない所望値に設定するための第1絞り通路とを備えた
    ものであり、 前記アンチロック制御用第2液圧調節装置は、前記第3
    弁装置と、前記第2車輪ブレーキを前記リザーバに接続
    するための第4弁装置と、前記第2車輪ブレーキと前記
    パワー液圧源とを前記第3弁装置を介さずに接続し且つ
    前記パワー液圧源から前記第3弁装置を通らずに前記第
    2車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を前記第2車
    輪ブレーキから前記第4弁装置を通って前記リザーバへ
    流出するブレーキ液流の量よりも少ない所望値に設定す
    るための第2の絞り通路とを備えたものであることを特
    徴とする車両用液圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ液を貯溜するリザーバと、この
    リザーバと接続されており且つ運転者のブレーキ操作力
    に対応した液圧を出力するマスタシリンダと、前記リザ
    ーバに接続されており且つ運転者のブレーキ操作力に対
    応した液圧を出力するパワー液圧源と、液圧作動の第1
    車輪ブレーキと、通常時には前記第1車輪ブレーキを前
    記マスタシリンダに接続しているがアンチロック制御時
    には前記第1車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し
    且つ前記第1車輪ブレーキから前記リザーバへのブレー
    キ液の流出および前記パワー液圧源から前記第1車輪ブ
    レーキへのブレーキ液の流入を制御するアンチロック制
    御用第1液圧調節装置と、液圧作動の第2車輪ブレーキ
    と、前記第2車輪ブレーキを前記パワー液圧源に接続し
    ているがアンチロック制御時には前記第2車輪ブレーキ
    から前記リザーバへのブレーキ液の流出および前記パワ
    ー液圧源から前記第2車輪ブレーキへのブレーキ液の流
    入を制御するアンチロック制御用第2液圧調節装置とを
    備えた車両用液圧ブレーキ装置であって、 前記アンチロック制御用第1液圧調節装置は、前記第1
    車輪ブレーキと前記マスタシリンダとの接続を断つと同
    時に前記第1車輪ブレーキと前記リザーバとを接続する
    ための第1弁装置と、この第1の弁装置と前記第1車輪
    ブレーキとの接続を断つための第2弁装置と、前記第1
    車輪ブレーキを前記第1弁装置および前記第2弁装置を
    介することなく前記パワー液圧源に接続するための第3
    弁装置と、前記パワー液圧源から前記第1車輪ブレーキ
    へ流入するブレーキ液流量を前記第1車輪ブレーキから
    前記第1弁装置を通って前記リザーバへ流出するブレー
    キ液の流量よりも少ない所望値に設定するための第1絞
    り通路とを備えたものであり、 前記アンチロック制御用第2液圧調節装置は、前記第2
    車輪ブレーキと前記パワー液圧源との接続を断つと同時
    に前記第2車輪ブレーキと前記リザーバとを接続するた
    めの第4弁装置と、この第4の弁装置と前記第2車輪ブ
    レーキとの接続を断つための第5弁装置と、前記第2車
    輪ブレーキと前記パワー液圧源とを前記第4弁装置およ
    び前記第5弁装置を介さずに接続し且つ前記パワー液圧
    源から前記第4の弁装置および前記第5弁装置を通らず
    に前記第2車輪ブレーキへ流入するブレーキ液流量を前
    記第2車輪ブレーキから前記第5弁装置および前記第4
    弁装置を順次通って前記リザーバへ流出するブレーキ液
    の流量よりも少ない所望値に設定するための第2の絞り
    通路とを備えたものであることを特徴とする車両用液圧
    ブレーキ装置。
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