JPH08238789A - カラー感熱記録装置 - Google Patents

カラー感熱記録装置

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Publication number
JPH08238789A
JPH08238789A JP7045889A JP4588995A JPH08238789A JP H08238789 A JPH08238789 A JP H08238789A JP 7045889 A JP7045889 A JP 7045889A JP 4588995 A JP4588995 A JP 4588995A JP H08238789 A JPH08238789 A JP H08238789A
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JP
Japan
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color
switching element
temperature
heating resistor
layer
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Application number
JP7045889A
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Inventor
Masaaki Yoshida
正明 吉田
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発色する色が異なりそれぞれに熱記録感度が
異なる少なくとも3つの感熱発色層が支持体上にあり、
内の少なくとも2つの層はそれぞれに特有な波長域の電
磁波による光定着性を備えたカラー感熱記録材料にサー
マルヘッドを用いてカラー画像を記録する方法において
サーマルヘッドへの供給電圧を上げる事なく、印字時間
を短縮する事を目的とする。 【構成】 発熱抵抗体1は基準電位の異なるスイッチン
グ素子であるトランジスタ2、3を複数個有し、トラン
ジスタ3は基準電位制御回路4で制御され、発熱抵抗体
1の発熱期間と冷却期間で発熱抵抗体1の基準電位を変
える事により休止期間でも発熱抵抗体1に発色温度に達
しない程度な微少電流を流す事により印字時間の短縮が
図れるようにする。 【効果】 印加開始温度と発色温度の差が10〜20℃
なので発色温度に達するまでの時間が短くなり、休止期
間も短くなるので印字時間は従来の装置と比べ15%短
くなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発色する色が異なり
それぞれに熱記録感度が異なる少なくとも3つの感熱発
色層が支持体上にあり、内の少なくとも2つの層はそれ
ぞれに特有な波長域の電磁波による光定着性を備えたカ
ラー感熱記録材料を用い、これに複数の発熱体がカラー
画像の主走査方向に一列に配置されたサーマルヘッドを
用いてカラー画像を記録するカラー感熱記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種のカラー感熱記録材料は特
開昭61−40192号に開示されているように支持体
上にシアン、マゼンタ、イエローの3層の感熱発色層が
形成されていて各感熱発色層の熱記録感度は異なり、シ
アン、マゼンタ、イエローの順に熱記録感度は高い。イ
エロー感熱発色層は最大吸収波長がλ1のジアゾニウム
塩化合物とこれに熱反応してイエローに発色するカプラ
ーとを含有している。このイエロー発色層は熱記録後に
λ1の電磁波を照射するとジアゾニウム塩化合物が光分
解して発色能力が失われる。マゼンタ感熱発色層は最大
吸収波長がλ2のジアゾニウム塩化合物とこれに熱反応
してマゼンタに発色するカプラーとを含有している。こ
のマゼンタ発色層は熱記録後にλ2の電磁波を照射する
とジアゾニウム塩化合物が光分解して発色能力が失われ
る。一般にλ1、λ2はλ1>λ2の関係にある。
【0003】またシアン感熱発色層は電子供与性染料前
駆体と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱さ
れたときにシアンに発色する。一番感度の低いシアン感
熱発色層は昇華型熱転写記録装置の熱転写温度よりも高
く、一般にマゼンタ感熱発色層が昇華型熱転写記録装置
の熱転写温度に相当するので、常温すなわち通常の使用
状態では発色する事はないので特に定着する必要はな
い。具体的にはイエロー感熱発色層は80度を下限とし
て110度までの間で発色する。110度以上の温度で
も発色するがその場合、マゼンタ感熱発色層も同時に発
色してしまう。マゼンタ感熱発色層は110度を下限と
して140度までの間で発色する。140度以上の温度
でも発色するがその場合、シアン感熱発色層も同時に発
色してしまう。シアン感熱発色層は140度を下限とし
て170度までの間で発色する。
【0004】前記カラー感熱記録材料にカラー画像を記
録するには複数の発熱抵抗体がカラー画像の主走査方向
に一列に配置されたサーマルヘッドとプラテンローラと
の間でカラー感熱記録材料を相対的に移動しながら、最
初にイエロー感熱発色層を熱記録する。イエロー画像の
熱記録後に、イエロー感熱発色層の未発色部分がマゼン
タ感熱発色層の熱記録時に発色エネルギーを与えられて
も発色しないようにイエロー感熱発色層の未発色のジア
ゾニウム塩化合物を光分解する波長域の光を照射してイ
エロー画像を光定着する。次にマゼンタ感熱発色層にイ
エロー感熱発色層に与えたのよりも大きい熱エネルギー
を与えて熱記録する。マゼンタ画像の熱記録後に、マゼ
ンタ感熱発色層の未発色部分がシアン感熱発色層の熱記
録時に発色エネルギーを与えられても発色しないように
マゼンタ感熱発色層の未発色のジアゾニウム塩化合物を
光分解する波長域の光を照射してマゼンタ画像を光定着
する。
【0005】最後に、マゼンタ感熱発色層に与えたのよ
りも大きい熱エネルギーをシアン感熱発色層に与えて熱
記録する。熱記録する際に用いるサーマルヘッドの回路
構成の一例を示した従来例の図2について簡単に説明す
る。サーマルヘッドの基本回路は一列に並んだ複数の発
熱抵抗体1とそれぞれの発熱抵抗体1の通電を制御する
スイッチング素子であるトランジスタ2、更にスイッチ
ング素子を選択的に駆動する制御回路6等からなる。な
お、発熱抵抗体1の数や間隔はこのサーマルヘッドが使
用される装置の解像度、印刷領域等の仕様により決定さ
れるものである。発熱抵抗体1とスイッチング素子であ
るトランジスタ2は直列接続されて両端にはイエロー、
マゼンタ、シアンごとに所定の電圧がサーマルヘッド電
圧制御部5により印加される。
【0006】画像記録時には映像信号に対応した制御信
号が制御回路6から各々のスイッチング素子であるトラ
ンジスタ2に供給され、発熱抵抗体1は通電する事によ
り熱を発生し印字が行われる。階調は1ドットにおける
パルス幅を可変させる事により表現する。または1ドッ
ト内の印加パルスを階調分、分割してパルス数で表現す
る事もできる。イエロー層、マゼンタ層、シアン層にお
ける電圧印加信号と前記印加電圧信号に対する発熱抵抗
体温度変化は従来例の図3、図4及び図5に示すように
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記のような
カラー感熱記録の場合、シアン、マゼンタ、イエローの
順に発熱抵抗体温度を高くしなければならないが、印加
パルスを与えることにより常温から瞬時に発色温度に達
するのではなく、従来例の図3、図4及び図5から明ら
かなように実際は数μSの時間を要する。さらに各発色
層ごとに発色温度に到達するまでの時間は異なり、一般
にシアン、マゼンタ、イエローの順に長くなる。また印
加パルスがオフしてから、次のラインのパルスが印加さ
れるまでに発熱抵抗体温度を常温レベルまで下げておか
なければならない。そうしなければ前ラインのドットの
階調によって当該ラインのパルス印加開始時の発熱抵抗
体温度がドットごとに一定でなくなり階調制御が困難と
なる。よって印加パルスはライン間で発熱抵抗体温度を
冷やす為の休止期間を設けなければならない。しかし、
この休止期間も各発色層ごとに異なりシアン、マゼン
タ、イエローの順に長くなる。
【0008】このような従来の装置では発熱抵抗体温度
が常温から発色温度に達するまでの時間がシアン、マゼ
ンタ、イエローの順に長くなる為、印加パルスをシア
ン、マゼンタ、イエローの順に長くしなければならず、
また発色温度から常温レベルまで下がる時間もシアン、
マゼンタ、イエローの順に時間が長くかかる為、休止期
間をシアン、マゼンタ、イエローの順に長くしなければ
ならない為印字周期がシアン、マゼンタ、イエローの順
に長くなり、トータルの印字時間も結局長くかかってし
まう。具体的な印加パルスはイエロー感熱発色層に対し
印加時間9mS、休止時間2mS、マゼンタ感熱発色層
に対し印加時間11mS、休止時間3.5mS、シアン
感熱発色層に対し印加時間13.5mS、休止時間4.
5mSで1ドットあたりのトータルの印加パルスの時間
は43.5mSになる。
【0009】印加パルスを与えてから発色温度に達する
までの時間を少しでも短くする為、サーマルヘッドへの
供給電圧を上げる方法があるが電力を余計に消費し、サ
ーマルヘッドへの供給電源が大型化したり、また温度上
昇が急激になったが故にマゼンタ感熱発色層の発色と同
時にシアン感熱発色層の発色もおこなわれたり、さらに
はカラー感熱記録材料の耐熱層である保護層が破壊され
たり、発熱抵抗体のスイッチング素子の耐圧オーバーな
どの弊害があるためサーマルヘッドへの供給電圧を上げ
るにも限界があり効果的な方法ではない。
【0010】故に従来の装置による方法では実際の発色
に寄与しない無駄な時間があるために印字時間が長くか
かり、それによる電力の浪費が発生する為、印字時間の
短縮化という課題があった。そこで、この発明の目的は
従来のこのような課題を解決するため、サーマルヘッド
において供給電圧を必要以上に上げる事なくサーマルヘ
ッドの発熱抵抗体へ印加を開始してから発色温度に到達
するまでの時間を短くし、さらに階調表現を損ねること
なく休止期間を短くする事で、サーマルヘッドへ電圧を
供給する電源を大型化する事なく印字時間を短くして各
色の印字をおこなう事ができるカラー感熱記録装置を得
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明はサーマルヘッドの各々の発熱抵抗体は発
熱抵抗体の通電を制御するスイッチング素子を複数個有
し、この内の少なくとも一つのスイッチング素子の基準
電位は制御可能とし、休止期間においては基準電位の高
いスイッチング素子を駆動させる事により各発熱抵抗体
が印字に該当する色の発色温度に達しない程度に各発熱
抵抗体に微少電流を流し、さらに各色の印字ごとに基準
電位を任意に変える事で、印字の休止期間、非印加時に
おける発熱抵抗体温度を制御し、副走査方向各ラインに
おけるパルス印加開始時の発熱抵抗体の温度を各色の印
字ごとに発色温度以下の任意の温度にする事でパルス印
加を開始してから発色温度に達するまでの時間、及び休
止期間を短くする事により電源を大型化してサーマルヘ
ッドの供給電圧を上げる事なく印字時間の短縮が図れる
ようにした。
【0012】
【作用】上記のように構成されたカラー感熱記録装置に
おいては、非印加時、休止期間にも発熱抵抗体に発色温
度に達しないような微少電流を流す事によりライン毎の
印加開始温度を任意に設定できるという構成にしたので
パルス印加が開始してから発色温度に達するまでの時間
が短く済み、同様に休止期間も短くできるのでサーマル
ヘッド供給電圧を上げる事なく、また階調制御を損ねる
ことなく印字時間の短縮が図れることとなる。
【0013】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図に基づいて説
明する。図6は本発明に用いるカラー感熱記録材料14
の構成の概略を示すものである。カラー感熱記録材料1
4は支持体の上にシアン感熱発色層、マゼンタ感熱発色
層、イエロー感熱発色層、保護層とが順次層設されてい
る。それぞれの層の熱記録感度は異なり、シアン、マゼ
ンタ、イエローの順に感度は高くなる。各層の濃度は各
温度帯域において温度が高い程、濃度が高くなる。また
イエロー層は420nm近辺の電磁波による光定着性、
マゼンタ層は365nm近傍の電磁波による光定着性を
備えている。
【0014】図1は本実施例に係わるカラー感熱記録装
置内のサーマルヘッドの概略構造が示されている。サー
マルヘッドは2個のトランジスタ又はFETからなるス
イッチング素子(Sa)2,(Sb)3が並列接続され
たものと発熱抵抗体1とが直列接続されたものがn個並
列に配置され、更に印字する画像に応じて前記スイッチ
ング素子であるトランジスタ2,3に順次印加パルスを
供給する制御回路6とスイッチング素子であるトランジ
スタ3の基準電位制御回路4等から構成されている。な
お発熱抵抗体1にはサーマルヘッドへ電源を供給する為
のサーマルヘッド電圧制御部5が接続されている。
【0015】図7は本実施例に係わるカラー感熱記録装
置の概略構造が示されている。カラー感熱記録装置の前
面にはカラー感熱記録材料14の搬入口(図示せず)、
背面にはカラー感熱記録材料14の排出口(図示せず)
が設けられている。サーマルヘッド12には発熱体12
−1がプラテンローラ13に対向するように配置されて
いてプラテンローラ13と共に記録部を構成している。
この発熱体12−1は図1の発熱抵抗体1に相当するも
のである。図示しない給紙カセットに載置された感熱記
録材料14は一対の給紙ローラ22A、22Bから成る
給紙ローラ22の間を通る。給紙ローラ22はモータド
ライバB20を介して制御部17でコントロールされる
駆動モータB21により回転し、カラー感熱記録材料1
4をサーマルヘッド12とプラテンローラ13から成る
記録部へ搬送する役目を為す。
【0016】プラテンローラ13、一対の搬送ローラ1
6A、16Bから成る搬送ローラ16はモータドライバ
A18を介して、制御部17でコントロールされる駆動
モータA19により副走査毎にカラー感熱記録材料14
を正逆搬送する。正方向の搬送先には光定着器15が設
けられていて、光定着器15は前記カラー感熱材料14
のイエロー層を定着するのに十分な光量を発光する42
0nm近傍とマゼンタ層を定着するのに十分な光量を発
光する365nm近傍に発光ピークを持つ電磁波ランプ
15−1、15−2とリフレクタ15−3から構成され
ている。さらにその先には一対の排出ローラ23A、2
3Bから成る排出ローラ23があり、カラー感熱記録が
終了したカラー感熱記録材料14はモータドライバB2
0を介して制御部17でコントロールされる駆動モータ
B21が排出ローラ23を回転することにより排出口か
ら装置外に排出される。
【0017】次にこの装置の動作について述べる。カラ
ー感熱記録材料14は給紙ローラ22によりサーマルヘ
ッド12とプラテンローラ13の間の記録位置に向かっ
て搬送される。カラー感熱記録材料14がサーマルヘッ
ド12とプラテンローラ13の間に挟まれる位置まで運
ばれるとそれ以降の記録動作に伴うカラー感熱記録材料
14の搬送はプラテンローラ13及び搬送ローラ16が
受け持つ。プラテンローラ13と搬送ローラ16が駆動
モータA19によりライン毎に副走査方向に正回転する
事によりカラー感熱記録材料14を搬送しながらイエロ
ー層を熱記録する。この時サーマルヘッド供給電圧はV
y(9V)に設定されていてスイッチング素子Sb3の
基準電位(トランジスタ3のエミッタ電圧)はVby
(4V)に設定されている。
【0018】このVyは印字ライン周期や装置内温度、
発熱抵抗体抵抗値によって適正値が異なるが例えばライ
ン周期が20mSで発熱抵抗体抵抗値が3000オー
ム、装置内温度が25度近辺の常温においてはVyは9
Vである。同様にこのVbyは印字ライン周期や装置内
温度、発熱抵抗体抵抗値によって適正値が異なるが例え
ばライン周期が20mSで発熱抵抗体抵抗値が3000
オーム、装置内温度が25度近辺の常温においてはVb
yは4Vである。またイエロー層印字の間、スイッチン
グ素子Saであるトランジスタ2に加えられるパルスと
スイッチング素子Sbであるトランジスタ3に加えられ
るパルスは逆の関係にありスイッチング素子Sa2の駆
動パルスがインバータを介してスイッチング素子Sb3
への駆動パルスとなっている事と同等である。なおSa
2への印加パルスの電圧は5Vであり、Sa3への印加
パルスの電圧は6Vである。
【0019】イエロー層印字開始の直前にプリヒートの
為、スイッチング素子Sb3に駆動パルスが加えられ発
熱抵抗体1には微少電流Iyが流れる。このIyは印字
ライン周期や装置内温度、発熱抵抗体抵抗値によって適
正値が異なるが例えばライン周期が20mSで発熱抵抗
体抵抗値が3000オーム、装置内温度が25度近辺の
常温においてはIyは1.5mAである。Iyによって
発熱抵抗体温度は上がりイエロー発色開始温度80℃以
下であるTy〔℃〕は(60度から70度の間)で飽和
する。イエロー画像印字が開始すると印字する画像に応
じて制御回路6からスイッチング素子Sa2に駆動パル
スが加えられその間Sa2は導通となる。すでにイエロ
ー発色温度80℃の手前のTy〔℃〕(60度から70
度の間)まで発熱抵抗体1は温められているので印加と
ほとんど同時にイエローの発色温度である80度に達す
る。
【0020】階調に応じたスイッチング素子Sa2への
パルス印加が終了し、Sa2が非導通になると同時にス
イッチング素子Sb3への印加が始まりSb3は導通と
なる。発熱抵抗体1両端の電位差は画像印加時(ほぼV
y)よりも小さい(ほぼVy−Vby)ため微少電流I
yが流れ発熱抵抗体温度はTy〔℃〕より下がることな
くTy〔℃〕近辺で保たれる。以下ライン毎にこの動作
が繰り返される。よってイエロー印字においては発熱抵
抗体1の温度はTy〔℃〕以下に下がる事はない。
【0021】このときのSa2への駆動パルスとSb3
への印加信号と発熱抵抗体温度の関係を図8に示す。具
体的には、Sa2への印加時の8.5mSの間はSb3
は非印加で、Sa2が非印加になる1.5mSの間はS
b3への印加がなされる。この後、光定着部である光定
着器15に搬送され420nm近傍に発光ピークを持つ
電磁波がイエロー定着用電磁波ランプ15−1から照射
されるのでイエロー感熱発色層が光定着されマゼンタ感
熱発色層は定着されない。この後、イエロー感熱層発色
感度以上の熱がカラー感熱記録材料14に加えられても
イエロー感熱発色層が発色する事はない。イエロー感熱
発色層の光定着完了後、搬送ローラ16とプラテンロー
ラ13が逆回転し、カラー感熱記録材料14の印字開始
ライン部がサーマルヘッド12の発熱体12−1の位置
まで戻される。次に搬送ローラ16とプラテンローラ1
3を正転させる事によりカラー感熱記録材料14を搬送
させながらマゼンタ層を熱記録する。
【0022】このときサーマルヘッド供給電圧はVm
(Vm>Vy)、スイッチング素子Sb3の基準電位
(トランジスタ3のエミッタ電圧)はVbm(>0)
〔V〕に設定されている。このVmは印字ライン周期や
装置内温度、発熱抵抗体抵抗値によって適正値が異なる
が例えばライン周期が20mSで発熱抵抗体抵抗値が3
000オーム、装置内温度が25度近辺の常温において
はVmは12Vである。同様にこのVbmは印字ライン
周期や装置内温度、発熱抵抗体抵抗値によって適正値が
異なるが例えばライン周期が20mSで発熱抵抗体抵抗
値が3000オーム、装置内温度が25度近辺の常温に
おいてはVbmは6Vである。またマゼンタ層印字の
間、スイッチング素子Saであるトランジスタ2に加え
られるパルスとスイッチング素子Sbであるトランジス
タ3に加えられるパルスは逆の関係にありスイッチング
素子Sa2の駆動パルスがインバータを介してスイッチ
ング素子Sb3への駆動パルスとなっている事と同等で
ある。
【0023】マゼンタ層印字開始の直前にプリヒートの
為、スイッチング素子Sb3に駆動パルスが加えられ発
熱抵抗体1には微少電流Im(>0〔mA〕)が流れ
る。このImは印字ライン周期や装置内温度、発熱抵抗
体抵抗値によって適正値が異なるが例えばライン周期が
20mSで発熱抵抗体抵抗値が3000オーム、装置内
温度が25度近辺の常温においてはImは2mAであ
る。Imによって発熱抵抗体温度は上がりマゼンタ発色
開始温度110℃以下であるTm〔℃〕は(90度から
100度の間)で飽和する。マゼンタ画像印字が開始す
ると印字する画像に応じて制御回路6からスイッチング
素子Sa2に駆動パルスが加えられその間Sa2は導通
となる。すでにマゼンタ発色温度110℃の手前のTm
〔℃〕(90度から100度の間)まで発熱抵抗体1は
温められているので印加とほとんど同時にマゼンタの発
色温度である110度に達する。階調に応じたスイッチ
ング素子Sa2へのパルス印加が終了し、Sa2が非導
通になると同時にスイッチング素子Sb3への印加が始
まりSb3は導通となる。
【0024】発熱抵抗体1両端の電位差は画像印加時
(ほぼVm)よりも小さい(ほぼVm−Vbm)ため微
少電流Imが流れ発熱抵抗体温度はTm〔℃〕より下が
ることなくTm〔℃〕近辺で保たれる。以下ライン毎に
この動作が繰り返される。よってマゼンタ印字において
は発熱抵抗体1の温度はTm〔℃〕以下に下がる事はな
い。このときのSa2への駆動パルスとSb3への印加
信号と発熱抵抗体温度の関係を図9に示す。
【0025】具体的にはSa2への印加時の9.5mS
の間はSb3は非印加で、Sa2が非印加になる2.5
mSの間は、Sb3への印加がなされる。この後、カラ
ー感熱記録材料14は光定着部に搬送され365nm近
傍に発光ピークを持つ電磁波が光定着器15のマゼンタ
定着用電磁波ランプ15−2から照射されるのでマゼン
タ感熱発色層が光定着される。この後、マゼンタ感熱層
発色感度以上の熱がカラー感熱記録材料14に加えられ
てもマゼンタ感熱発色層が発色する事はない。マゼンタ
感熱発色層の光定着完了後、搬送ローラ16とプラテン
ローラ13が逆回転し、カラー感熱記録材料14の印字
開始ライン部がサーマルヘッド12の発熱体12−1の
位置まで戻される。
【0026】次に搬送ローラ16とプラテンローラ13
を正転させる事によりカラー感熱記録材料14を搬送さ
せながらシアン層を熱記録する。このときサーマルヘッ
ド供給電圧はVc(Vc>Vm)、スイッチング素子S
b3の基準電位(トランジスタ3のエミッタ電圧)はV
bc(>Vbm)〔V〕に設定されている。このVcは
印字ライン周期や装置内温度、発熱抵抗体抵抗値によっ
て適正値が異なるが例えばライン周期が20mSで発熱
抵抗体抵抗値が3000オーム、装置内温度が25度近
辺の常温においてはVcは15Vである。同様にこのV
bcは印字ライン周期や装置内温度、発熱抵抗体抵抗値
によって適正値が異なるが例えばライン周期が20mS
で発熱抵抗体抵抗値が3000オーム、装置内温度が2
5度近辺の常温においてはVbcは7Vである。またシ
アン層印字の間、マゼンタ層印字の場合と同様にスイッ
チング素子Sa2に加えられるパルスとスイッチング素
子Sb3に加えられるパルスは逆の関係にありスイッチ
ング素子Sa2の駆動パルスがインバータを介してスイ
ッチング素子Sb3への駆動パルスとなっている事と同
等である。
【0027】シアン層印字開始の直前にプリヒートの
為、スイッチング素子Sb3に駆動パルスが加えられ発
熱抵抗体1には微少電流Ic(>Im〔mA〕)が流れ
る。このIcは印字ライン周期や装置内温度、発熱抵抗
体抵抗値によって適正値が異なるが例えばライン周期が
20mSで発熱抵抗体抵抗値が3000オーム、装置内
温度が25度近辺の常温においてはIcは2.5mAで
ある。Icによって発熱抵抗体温度は上がりシアン発色
開始温度140℃以下であるTc〔℃〕は(120度か
ら130度の間)で飽和する。シアン画像印字が開始す
ると印字する画像に応じて制御回路6からスイッチング
素子Sa2に駆動パルスが加えられその間Sa2は導通
となる。すでにシアン発色温度140℃の手前のTcは
(120度から130度の間)まで発熱抵抗体1は温め
られているので印加とほとんど同時にシアン感熱発色温
度である140度に達する。
【0028】階調に応じたスイッチング素子Sa2への
印加が終了し、Sa2が非道通になると同時にスイッチ
ング素子Sb3への印加が始まりSb3は導通となる。
発熱抵抗体1両端の電位差は画像印加時(ほぼVc)よ
りも小さい(ほぼVc−Vbc)ため、微少電流Icが
流れ発熱抵抗体温度はTc〔℃〕より下がることなくT
c〔℃〕近辺で保たれる。以下ライン毎にこの動作が繰
り返される。このときのSa2への駆動パルスとSb3
への印加と発熱抵抗体1の温度の関係を図10に示す。
具体的にはSa2への印加時の12mSの間はSb3は
非印加で、Sa2が非印加になる3mSの間はSb3へ
の印加がなされる。よってシアン印字においては発熱抵
抗体1の温度はTc〔℃〕以下になる事はない。これに
より1ドットあたりのトータル印加パルス時間は37m
Sに短縮された。シアン層の熱記録完了後、排出ローラ
23が回転する事によりカラー感熱記録材料14はカラ
ー感熱記録装置外に排出される。
【0029】また本実施例ではライン毎にスイッチング
素子Sa2への印加が終了すると同時にスイッチング素
子Sb3をオンにしていたがスイッチング素子Sa2へ
の印加が終了してからスイッチング素子Sb3をオンに
するまでSa2,Sb3共にオフの期間を微少時間与え
る事でより早く所定の温度にする事で休止期間をより短
くすれば印字時間はさらに短くなる。さらにイエロー層
印加時にもスイッチング素子Sb3を使用し、休止期間
の発熱抵抗体温度をイエロー発色温度の手前に設定する
事でイエロー層の印字時間をより短くしてもよい。な
お、本実施例はカラー感熱記録装置について記載してあ
るが、それだけに限らずサーマルヘッドを用いて画像記
録を行う昇華型熱転写記録装置、溶融型熱転写記録装置
にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
印加時、休止期間にも発熱抵抗体に発色温度に達しない
ような微少電流を流す事によりライン毎の印加開始温度
を任意に設定できるという構成にしたのでパルス印加が
開始してから発色温度に達するまでの時間が短く済み、
同様に休止期間も短くできるのでサーマルヘッド供給電
圧を上げる事なく、階調制御も損ねる事なく印字時間を
従来装置に比べ15%短縮が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるカラー感熱記録装置の実施例に
おけるサーマルヘッドの構成を示す説明図である。
【図2】従来のカラー感熱記録装置の実施例におけるサ
ーマルヘッドの構成を示す説明図である。
【図3】従来例のイエロー層印字、マゼンタ層印字及び
シアン層印字を説明するための印加信号とそれに対する
発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【図4】従来例のイエロー層印字、マゼンタ層印字及び
シアン層印字を説明するための印加信号とそれに対する
発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【図5】従来例のイエロー層印字、マゼンタ層印字及び
シアン層印字を説明するための印加信号とそれに対する
発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【図6】カラー感熱記録材料の層構成の一例を示す説明
図である。
【図7】本発明を実施するカラー感熱記録装置の概略図
である。
【図8】本発明のイエロー層印字、マゼンタ層印字及び
シアン層印字を説明するための印加信号とそれに対する
発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【図9】本発明のイエロー層印字、マゼンタ層印字及び
シアン層印字を説明するための印加信号とそれに対する
発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【図10】本発明のイエロー層印字、マゼンタ層印字及
びシアン層印字を説明するための印加信号とそれに対す
る発熱抵抗体温度曲線を示した図である。
【符号の説明】
1 発熱抵抗体 2、3 トランジスタ 4 基準電位制御回路 5 サーマルヘッド電圧制御部 6 制御回路 11 サーマルヘッド電圧制御回路 12 サーマルヘッド 13 プラテンローラ 14 カラー感熱記録材料 15 光定着器 16 搬送ローラ 17 制御部 18 モータドライバA 19 駆動モータA 20 モータドライバB 21 駆動モータB 22 給紙ローラ 23 排出ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色する色が異なりそれぞれに熱記録感
    度が異なる少なくとも3つの感熱発色層が支持体上にあ
    り、内の少なくとも2つの層はそれぞれに特有な波長域
    の電磁波による光定着性を備えたカラー感熱記録材料を
    用い、これに複数の発熱抵抗体がカラー画像の主走査方
    向に一列に配置されたサーマルヘッドを用いてカラー画
    像を記録し、電磁波により光定着する電磁波ランプを有
    する光定着器を備えたカラー感熱記録装置において、前
    記装置内におけるサーマルヘッドの個々の発熱抵抗体が
    発熱抵抗体を駆動するスイッチング素子を個々の発熱抵
    抗体ごとに複数個有し、前記複数のスイッチング素子の
    少なくとも一つ、すなわち主走査方向1組のスイッチン
    グ素子の基準電位を制御する手段を有する事を特徴とす
    るカラー感熱記録装置。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子の基準電位を制御する
    手段が基準電位制御回路であることを特徴とする請求項
    1記載のカラー感熱記録装置。
  3. 【請求項3】 サーマルヘッドに並列に接続された2つ
    のスイッチング素子の内、感熱発色層を発色させるスイ
    ッチング素子の印加時は、他方のスイッチング素子は非
    印加で、前記感熱発色層を発色させるスイッチング素子
    が非印加時には、他方のスイッチング素子が印加してい
    ることを特徴とする請求項1記載のカラー感熱記録装
    置。
  4. 【請求項4】 感熱発色層を発色させるスイッチング素
    子への印加による発熱抵抗体による発色温度と他方のス
    イッチング素子への印加時の発熱抵抗体の温度との差が
    10〜20℃であることを特徴とする請求項3記載のカ
    ラー感熱記録装置。
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