JPH08238075A - かに・えび・貝柱様食品およびその製造法 - Google Patents
かに・えび・貝柱様食品およびその製造法Info
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- JPH08238075A JPH08238075A JP7044577A JP4457795A JPH08238075A JP H08238075 A JPH08238075 A JP H08238075A JP 7044577 A JP7044577 A JP 7044577A JP 4457795 A JP4457795 A JP 4457795A JP H08238075 A JPH08238075 A JP H08238075A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】かに・えび・貝柱様食品食品及びその製造法を
提供する。 【構成】加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲル
を成形してなるかに・えび・貝柱様食品。 【効果】本発明の新規かに・えび・貝柱様食品は、繊維
組織様の歯ごたえのある食感を有し、風味も良好であ
る。さらに、本発明の食品は、耐熱性、耐冷凍性、耐乾
燥性、耐レトルト性を有するため、そのまま食品とし
て、あるいは種々の食品や料理の素材としても利用でき
る。
提供する。 【構成】加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲル
を成形してなるかに・えび・貝柱様食品。 【効果】本発明の新規かに・えび・貝柱様食品は、繊維
組織様の歯ごたえのある食感を有し、風味も良好であ
る。さらに、本発明の食品は、耐熱性、耐冷凍性、耐乾
燥性、耐レトルト性を有するため、そのまま食品とし
て、あるいは種々の食品や料理の素材としても利用でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱凝固性β−1,3
−グルカンの繊維状ゲルを成形してなるかに・えび・貝
柱様食品およびその製造法に関する。
−グルカンの繊維状ゲルを成形してなるかに・えび・貝
柱様食品およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、かに、えび、貝柱等の繊維組
織様の食品としては、スケトウタラ等の魚のすり身を材
料としたかに風かまぼこ、えび風かまぼこ、ほたて風か
まぼこ等が知られている。一方、加熱凝固性β−1,3
−グルカンによるゲル状食品としては、該グルカンの均
一なゲルを利用したものがほとんどである。また、加熱
凝固性β−1,3−グルカンの繊維状物については、例
えば特開平4−365458号公報には、カードランの
熱可逆性ゲルをペースト化し、成型後、約80℃以上に
加熱することを特徴とする線状ゲル食品の製造法および
得られた線状ゲルはなめらかな食感を有することが記載
されている。
織様の食品としては、スケトウタラ等の魚のすり身を材
料としたかに風かまぼこ、えび風かまぼこ、ほたて風か
まぼこ等が知られている。一方、加熱凝固性β−1,3
−グルカンによるゲル状食品としては、該グルカンの均
一なゲルを利用したものがほとんどである。また、加熱
凝固性β−1,3−グルカンの繊維状物については、例
えば特開平4−365458号公報には、カードランの
熱可逆性ゲルをペースト化し、成型後、約80℃以上に
加熱することを特徴とする線状ゲル食品の製造法および
得られた線状ゲルはなめらかな食感を有することが記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記す
り身から製造されたかまぼこは、すり身特有の風味や味
を有し、その食感も満足すべきものではない。また、上
記の線状ゲル食品は歯ごたえのある食感を有しない。そ
こで、繊維状の食感を有し、風味のよいかに、えび、貝
柱様食品が要望される。
り身から製造されたかまぼこは、すり身特有の風味や味
を有し、その食感も満足すべきものではない。また、上
記の線状ゲル食品は歯ごたえのある食感を有しない。そ
こで、繊維状の食感を有し、風味のよいかに、えび、貝
柱様食品が要望される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維
状ゲルを成形することにより、かにや貝柱様の成形食品
が得られることを見いだした。そして、さらに鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は
(1)加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルを
成形してなるかに・えび・貝柱様食品、(2)加熱凝固
性β−1,3−グルカンがカードランである上記(1)
記載の食品、(3)かに様食品である上記(1)記載の
食品、および(4)加熱凝固性β−1,3−グルカンの
繊維状ゲルを成形することを特徴とするかに・えび・貝
柱様食品の製造法に関する。
を重ねた結果、加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維
状ゲルを成形することにより、かにや貝柱様の成形食品
が得られることを見いだした。そして、さらに鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は
(1)加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルを
成形してなるかに・えび・貝柱様食品、(2)加熱凝固
性β−1,3−グルカンがカードランである上記(1)
記載の食品、(3)かに様食品である上記(1)記載の
食品、および(4)加熱凝固性β−1,3−グルカンの
繊維状ゲルを成形することを特徴とするかに・えび・貝
柱様食品の製造法に関する。
【0005】本発明で用いられる加熱凝固性β−1,3
−グルカンは、D−グルコースを構成糖とし、β−1,
3−グルコシド結合してなり、加熱凝固性を有する多糖
類である。このグルカンの起源は微生物、動物または植
物など、特に限定されない。このうち、微生物由来のグ
ルカンが好ましい。具体的には、例えばカードラン、パ
ラミロン、パキマンなどが挙げられる〔ニュー・フード
・インダストリー(New Food Industry)第20巻,第
49〜57頁〕。カードランは、微生物により生産され
るβ−1,3−グルコシド結合を主体とする加熱凝固性
多糖類である。例えばアルカリゲネス属またはアグロバ
クテリウム属の微生物によって生産される多糖類が挙げ
られる。具体的にはアルカリゲネス・フェカリス・バー
ル・ミクソゲネス 10C3K株により生産される多糖
類〔アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリ
ー(Agricultural Biological Chemistry),30巻,
196頁(1966年)〕,アルカリゲネス・フェカリ
ス・バール・ミクソゲネス 10C3Kの変異株NTK
−u(IFO 13140)により生産される多糖類
(特公昭48−32673号)、アグロバクテリウム・
ラジオバクター(IFO 13127)およびその変異
株U−19(IFO 13126)により生産される多
糖類(特公昭48−32674号)などがあげられる。
−グルカンは、D−グルコースを構成糖とし、β−1,
3−グルコシド結合してなり、加熱凝固性を有する多糖
類である。このグルカンの起源は微生物、動物または植
物など、特に限定されない。このうち、微生物由来のグ
ルカンが好ましい。具体的には、例えばカードラン、パ
ラミロン、パキマンなどが挙げられる〔ニュー・フード
・インダストリー(New Food Industry)第20巻,第
49〜57頁〕。カードランは、微生物により生産され
るβ−1,3−グルコシド結合を主体とする加熱凝固性
多糖類である。例えばアルカリゲネス属またはアグロバ
クテリウム属の微生物によって生産される多糖類が挙げ
られる。具体的にはアルカリゲネス・フェカリス・バー
ル・ミクソゲネス 10C3K株により生産される多糖
類〔アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリ
ー(Agricultural Biological Chemistry),30巻,
196頁(1966年)〕,アルカリゲネス・フェカリ
ス・バール・ミクソゲネス 10C3Kの変異株NTK
−u(IFO 13140)により生産される多糖類
(特公昭48−32673号)、アグロバクテリウム・
ラジオバクター(IFO 13127)およびその変異
株U−19(IFO 13126)により生産される多
糖類(特公昭48−32674号)などがあげられる。
【0006】パラミロンは、微生物により生産される多
糖類である。例えばユーグレナ属の微生物によって生産
される多糖類が挙げられる。具体的には、例えばユーグ
レナ・グラシリス・クレブス(Euglena gracilis Kleb
s)NIES−47、ユーグレナ・グラシリス・クレブ
スNIES−48、ユーグレナ・グラシリス・バラエテ
ィ・バチラリス・プリンシェイン(Euglena gracilis v
ar. bacillaris pringsheim)NIES−49等により
生産される多糖類が挙げられる。これらの菌株は、
(財)地球人間環境フォーラムに保管されている公知株
である。本発明では、該多糖類に加熱凝固性を持たせた
ものが使用され得る。例えば、上記多糖類をアルカリで
溶解後、不溶物を除去し、pH10以下に調整して析出
させたものが用いられる。パキマンは、ポリア・コカス
(Poria cocas)の菌核グルカンである。上記した加熱
凝固性β−1,3−グルカンのうち、特に好ましくはカ
ードランである。本発明で用いる加熱凝固性β−1,3
−グルカンの繊維状ゲルとしては、その直径が約0.0
1ないし10mm、好ましくは約0.5ないし3mmであ
る。また、その長さは、約0.01ないし10cm、好ま
しくは約0.5ないし5cmである。本発明のかに・えび
・貝柱様食品は、繊維組織様の歯ごたえのある食品であ
ればよく、例えばかに・えび・貝柱に似た食品が挙げら
れる。具体的には、例えばかに(例、タラバガニ,ズワ
イガニ,ケガニ等)、えび(例、イセエビ,クルマエ
ビ,シバエビ等)、貝柱(例、ほたて貝柱,タイラギ貝
柱等)様食品が挙げられる。このうち好ましくは、かに
様食品、貝柱様食品であり、特に好ましくは、かに様食
品である。さらに、本発明の食品としては、例えばまつ
たけ様食品、たけのこ様食品等も挙げられる。本発明の
食品は、そのまま食品として、または種々の加工食品や
料理の素材として用いられる。該加工食品としては、例
えば水産練製品(例、かまぼこ,かに足かまぼこ,ちく
わ,揚げかまぼこ,魚肉ハム,魚肉ソーセージ等)、食
肉加工品(例、シューマイ,ギョウザ,ミンチカツ,ハ
ンバーグ,食肉ソーセージ等)、調理食品(例、グラタ
ン,コロッケ類,春巻等)、総菜(例、かにサラダ
等)、かに缶詰などである。
糖類である。例えばユーグレナ属の微生物によって生産
される多糖類が挙げられる。具体的には、例えばユーグ
レナ・グラシリス・クレブス(Euglena gracilis Kleb
s)NIES−47、ユーグレナ・グラシリス・クレブ
スNIES−48、ユーグレナ・グラシリス・バラエテ
ィ・バチラリス・プリンシェイン(Euglena gracilis v
ar. bacillaris pringsheim)NIES−49等により
生産される多糖類が挙げられる。これらの菌株は、
(財)地球人間環境フォーラムに保管されている公知株
である。本発明では、該多糖類に加熱凝固性を持たせた
ものが使用され得る。例えば、上記多糖類をアルカリで
溶解後、不溶物を除去し、pH10以下に調整して析出
させたものが用いられる。パキマンは、ポリア・コカス
(Poria cocas)の菌核グルカンである。上記した加熱
凝固性β−1,3−グルカンのうち、特に好ましくはカ
ードランである。本発明で用いる加熱凝固性β−1,3
−グルカンの繊維状ゲルとしては、その直径が約0.0
1ないし10mm、好ましくは約0.5ないし3mmであ
る。また、その長さは、約0.01ないし10cm、好ま
しくは約0.5ないし5cmである。本発明のかに・えび
・貝柱様食品は、繊維組織様の歯ごたえのある食品であ
ればよく、例えばかに・えび・貝柱に似た食品が挙げら
れる。具体的には、例えばかに(例、タラバガニ,ズワ
イガニ,ケガニ等)、えび(例、イセエビ,クルマエ
ビ,シバエビ等)、貝柱(例、ほたて貝柱,タイラギ貝
柱等)様食品が挙げられる。このうち好ましくは、かに
様食品、貝柱様食品であり、特に好ましくは、かに様食
品である。さらに、本発明の食品としては、例えばまつ
たけ様食品、たけのこ様食品等も挙げられる。本発明の
食品は、そのまま食品として、または種々の加工食品や
料理の素材として用いられる。該加工食品としては、例
えば水産練製品(例、かまぼこ,かに足かまぼこ,ちく
わ,揚げかまぼこ,魚肉ハム,魚肉ソーセージ等)、食
肉加工品(例、シューマイ,ギョウザ,ミンチカツ,ハ
ンバーグ,食肉ソーセージ等)、調理食品(例、グラタ
ン,コロッケ類,春巻等)、総菜(例、かにサラダ
等)、かに缶詰などである。
【0007】以下に、加熱凝固性β−1,3−グルカン
の繊維状ゲルの製造法について述べる。加熱凝固性β−
1,3−グルカンの繊維状ゲルは自体公知の方法により
製造できる。例えば、カードランの水懸濁液を、断面積
0.1〜30mm2の細管内を吐出速度500cm/sec 以下
で通過中または通過後に、85℃以上に加熱し、ゲル化
せしめて線状カードランゲルを得る方法(特開平3−1
57401号公報)、または、カードランの熱可逆性ゲ
ルをペースト化し、成型後、80℃以上に加熱して線状
ゲルを得る方法(特開平4−365458号公報)、お
よびこれらに準じた方法が用いられる。具体的には、例
えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液を成形
・加熱することにより繊維状ゲルとすることにより行わ
れる。β−1,3−グルカンの水分散液は、例えば次の
ように調製される。 加熱凝固性β−1,3−グルカンおよび水を、高速撹
拌機(例、ホモジナイザー,カッターミキサーなど)を
用いて混合し、粘稠液を得る。 加熱凝固性β−1,3−グルカンおよび水を、高速撹
拌機(例、ホモジナイザー,カッターミキサーなど)を
用いて均一化し、得られた分散液を約50〜70℃に加
熱し、次いで40℃以下に冷却する。 加熱凝固性β−1,3−グルカンを、常温下、水に分
散させておき、これに例えば熱湯を加えて瞬時に温度を
約50〜70℃に調整し、次いで40℃以下に冷却す
る。 加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液をpH1
0.5以上の強アルカリに調整し、加熱凝固性β−1,
3−グルカンを溶解させ、この液に酸を添加してpH5
〜9に調整し、カードランを析出凝固させる。
の繊維状ゲルの製造法について述べる。加熱凝固性β−
1,3−グルカンの繊維状ゲルは自体公知の方法により
製造できる。例えば、カードランの水懸濁液を、断面積
0.1〜30mm2の細管内を吐出速度500cm/sec 以下
で通過中または通過後に、85℃以上に加熱し、ゲル化
せしめて線状カードランゲルを得る方法(特開平3−1
57401号公報)、または、カードランの熱可逆性ゲ
ルをペースト化し、成型後、80℃以上に加熱して線状
ゲルを得る方法(特開平4−365458号公報)、お
よびこれらに準じた方法が用いられる。具体的には、例
えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液を成形
・加熱することにより繊維状ゲルとすることにより行わ
れる。β−1,3−グルカンの水分散液は、例えば次の
ように調製される。 加熱凝固性β−1,3−グルカンおよび水を、高速撹
拌機(例、ホモジナイザー,カッターミキサーなど)を
用いて混合し、粘稠液を得る。 加熱凝固性β−1,3−グルカンおよび水を、高速撹
拌機(例、ホモジナイザー,カッターミキサーなど)を
用いて均一化し、得られた分散液を約50〜70℃に加
熱し、次いで40℃以下に冷却する。 加熱凝固性β−1,3−グルカンを、常温下、水に分
散させておき、これに例えば熱湯を加えて瞬時に温度を
約50〜70℃に調整し、次いで40℃以下に冷却す
る。 加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液をpH1
0.5以上の強アルカリに調整し、加熱凝固性β−1,
3−グルカンを溶解させ、この液に酸を添加してpH5
〜9に調整し、カードランを析出凝固させる。
【0008】上記の〜の方法で調製された加熱凝固
性β−1,3−グルカンの水分散液は、次いでペースト
化することが好ましい。ペースト化としては、機械的に
せん断力、圧力などを加える方法を用いればよい。たと
えば撹拌棒を用いて手撹拌する方法、高速回転刃を有す
るミキサーを用いる方法などが採用されるが、これらに
特に限定されるものではない。通常、高速回転刃を有す
るミキサーを用いて加熱凝固性β−1,3−グルカンの
水分散液をペースト化する方法を採用すると、後工程に
おいて約80℃以上に加熱して得られる加熱凝固性β−
1,3−グルカンのゲルのテクスチャーがなめらかとな
り、品質的により好ましい加熱凝固性β−1,3−グル
カンの繊維状ゲルが得られ、かつ大量処理も可能である
ため、実用的に有利である。高速回転刃を有するミキサ
ーとしては、たとえばカッターミキサー,フードカッタ
ー,ラインミキサー,家庭用ミキサーなどが用いられ
る。ペースト化工程は、加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの加熱凝固性を良好に維持するため、約40℃以下の
温度でおこなうのが望ましい。ペーストの状態は、放置
した際、短時間に加熱凝固性β−1,3−グルカンと水
が分離しないものが好ましく、また、そのきめは細かい
ほど望ましい。その目安としては、たとえば該ペースト
化した水分散液の粘度がB形粘度計(東京計器製)を用
いた場合、25℃で5,000cp以上、好ましくは約1
5,000〜100,000cpであるのが好ましい。
性β−1,3−グルカンの水分散液は、次いでペースト
化することが好ましい。ペースト化としては、機械的に
せん断力、圧力などを加える方法を用いればよい。たと
えば撹拌棒を用いて手撹拌する方法、高速回転刃を有す
るミキサーを用いる方法などが採用されるが、これらに
特に限定されるものではない。通常、高速回転刃を有す
るミキサーを用いて加熱凝固性β−1,3−グルカンの
水分散液をペースト化する方法を採用すると、後工程に
おいて約80℃以上に加熱して得られる加熱凝固性β−
1,3−グルカンのゲルのテクスチャーがなめらかとな
り、品質的により好ましい加熱凝固性β−1,3−グル
カンの繊維状ゲルが得られ、かつ大量処理も可能である
ため、実用的に有利である。高速回転刃を有するミキサ
ーとしては、たとえばカッターミキサー,フードカッタ
ー,ラインミキサー,家庭用ミキサーなどが用いられ
る。ペースト化工程は、加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの加熱凝固性を良好に維持するため、約40℃以下の
温度でおこなうのが望ましい。ペーストの状態は、放置
した際、短時間に加熱凝固性β−1,3−グルカンと水
が分離しないものが好ましく、また、そのきめは細かい
ほど望ましい。その目安としては、たとえば該ペースト
化した水分散液の粘度がB形粘度計(東京計器製)を用
いた場合、25℃で5,000cp以上、好ましくは約1
5,000〜100,000cpであるのが好ましい。
【0009】かくして得られる〜の水分散液又は
〜より得られるペースト化した水分散液は、次いで成
形・加熱に付され、繊維状ゲルが調製される。この調製
法としては、上記水分散液又はペースト化した水分散液
を、大きな形状(例、シート状等)に成形した後、約8
0℃以上に加熱して熱不可逆性ゲルを形成させ、次いで
そのゲルを繊維状に切り出す方法(以下、A法とい
う)、または、上記水分散液又はペースト化した水分散
液を、細管内に導入し、その細管を通過中または通過後
に約80℃以上に加熱することによって熱不可逆性の繊
維状ゲルを調製する方法(以下、B法という)などが採
用される。A法の成形・加熱の方法は、加熱凝固性β−
1,3−グルカンの水分散液又はペースト化した水分散
液を、シート成形機を用いて、厚さ約1〜30mm(幅約
30〜1000mm)のシート状に成形後、加熱する方
法、または、上記水分散液又はペースト化した水分散液
を目的とする形状を有する耐熱性型枠に充填後、加熱す
る方法などが採用される。加熱方法は特に限定されず、
従来の加熱方法、例えば蒸煮、85〜100℃の湯浴加
熱、マイクロ波加熱などが挙げられる。成形加熱された
加熱凝固性β−1,3−グルカンのシート状ゲルを切り
出す方法としては、特に限定されず、例えば線状切り
刃、回転切り刃、あるいは製麺用切り出しロールなどが
用いられる。B法の成形・加熱の方法は、加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液又はペースト化した水分
散液を約80℃以上に加熱した細管に導入しその中を通
過させる方法、または、上記水分散液又はペースト化し
た水分散液を細管を通過させた後、約80℃以上の湯浴
中に吐出させる方法(特開平3−157401号公報)
など、およびこれに準じた方法に従っておこなえばよ
い。
〜より得られるペースト化した水分散液は、次いで成
形・加熱に付され、繊維状ゲルが調製される。この調製
法としては、上記水分散液又はペースト化した水分散液
を、大きな形状(例、シート状等)に成形した後、約8
0℃以上に加熱して熱不可逆性ゲルを形成させ、次いで
そのゲルを繊維状に切り出す方法(以下、A法とい
う)、または、上記水分散液又はペースト化した水分散
液を、細管内に導入し、その細管を通過中または通過後
に約80℃以上に加熱することによって熱不可逆性の繊
維状ゲルを調製する方法(以下、B法という)などが採
用される。A法の成形・加熱の方法は、加熱凝固性β−
1,3−グルカンの水分散液又はペースト化した水分散
液を、シート成形機を用いて、厚さ約1〜30mm(幅約
30〜1000mm)のシート状に成形後、加熱する方
法、または、上記水分散液又はペースト化した水分散液
を目的とする形状を有する耐熱性型枠に充填後、加熱す
る方法などが採用される。加熱方法は特に限定されず、
従来の加熱方法、例えば蒸煮、85〜100℃の湯浴加
熱、マイクロ波加熱などが挙げられる。成形加熱された
加熱凝固性β−1,3−グルカンのシート状ゲルを切り
出す方法としては、特に限定されず、例えば線状切り
刃、回転切り刃、あるいは製麺用切り出しロールなどが
用いられる。B法の成形・加熱の方法は、加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液又はペースト化した水分
散液を約80℃以上に加熱した細管に導入しその中を通
過させる方法、または、上記水分散液又はペースト化し
た水分散液を細管を通過させた後、約80℃以上の湯浴
中に吐出させる方法(特開平3−157401号公報)
など、およびこれに準じた方法に従っておこなえばよ
い。
【0010】加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散
液において、加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃度
は、例えばカードランを使用する場合、カードラン濃度
が約1〜10w/w%、好ましくは約2〜7w/w%であ
る。上記のように調製された加熱凝固性β−1,3−グ
ルカンの水分散液は、必要に応じて減圧下に保持して脱
気してもよい。また、加熱凝固性β−1,3−グルカン
の水分散液を調製する際、可食性の天然または合成の材
料を併用してもよい。可食性の天然または合成の材料と
して、例えば甘味料(例、砂糖,ブドウ糖,果糖,ソル
ビット,水あめ,アスパルテーム,ステビオサイドな
ど)、酸味料(例、クエン酸,リンゴ酸,乳酸など)、
フレーバー類(例、かに肉フレーバー,えび肉フレーバ
ー,帆立て貝フレーバー,マツタケフレーバーなど)、
着色料(例、食用赤色色素,食用緑色色素,カラメル,
β−カロチン,パプリカ,くちなし黄色素など)、調味
料〔例、食塩、グルタミン酸ソーダ、リボヌクレオタイ
ド類、みりん、酒、動植物たん白加水分解物、魚肉,畜
肉,野菜,海藻類などの細断品,ペースト及びそれらの
エキス類(例、カニエキス,エビエキス,ビーフエキ
ス,ホタテエキス,マツタケエキス等)など〕、アミノ
酸(例、グリシン,アラニン,アルギニンなど)、香料
(例、ガーリック,オニオン,ペッパー,コリアンダー
など)、油脂類(例、大豆油,綿実油など)、ビタミン
類(例、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビ
タミンC,ビタミンA,ビタミンD,ビタミンEな
ど)、ミネラル類(例、炭酸カルシウム,ピロリン酸第
二鉄など)、でん粉類(例、タピオカでん粉,ワキシー
コーンスターチ,馬鈴薯でん粉,小麦でん粉,米でん
粉,これらの加工でん粉など)、蛋白質(例、分離大豆
蛋白,卵白粉末など)、多糖類(例、ジェランガム,木
材セルロース,キサンタンガムなど)などがあげられ
る。これらは一種で、または二種以上を使用してもよ
い。上記可食性の天然または合成の材料は、例えば加熱
凝固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、約0.
01〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部用い
る。
液において、加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃度
は、例えばカードランを使用する場合、カードラン濃度
が約1〜10w/w%、好ましくは約2〜7w/w%であ
る。上記のように調製された加熱凝固性β−1,3−グ
ルカンの水分散液は、必要に応じて減圧下に保持して脱
気してもよい。また、加熱凝固性β−1,3−グルカン
の水分散液を調製する際、可食性の天然または合成の材
料を併用してもよい。可食性の天然または合成の材料と
して、例えば甘味料(例、砂糖,ブドウ糖,果糖,ソル
ビット,水あめ,アスパルテーム,ステビオサイドな
ど)、酸味料(例、クエン酸,リンゴ酸,乳酸など)、
フレーバー類(例、かに肉フレーバー,えび肉フレーバ
ー,帆立て貝フレーバー,マツタケフレーバーなど)、
着色料(例、食用赤色色素,食用緑色色素,カラメル,
β−カロチン,パプリカ,くちなし黄色素など)、調味
料〔例、食塩、グルタミン酸ソーダ、リボヌクレオタイ
ド類、みりん、酒、動植物たん白加水分解物、魚肉,畜
肉,野菜,海藻類などの細断品,ペースト及びそれらの
エキス類(例、カニエキス,エビエキス,ビーフエキ
ス,ホタテエキス,マツタケエキス等)など〕、アミノ
酸(例、グリシン,アラニン,アルギニンなど)、香料
(例、ガーリック,オニオン,ペッパー,コリアンダー
など)、油脂類(例、大豆油,綿実油など)、ビタミン
類(例、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビ
タミンC,ビタミンA,ビタミンD,ビタミンEな
ど)、ミネラル類(例、炭酸カルシウム,ピロリン酸第
二鉄など)、でん粉類(例、タピオカでん粉,ワキシー
コーンスターチ,馬鈴薯でん粉,小麦でん粉,米でん
粉,これらの加工でん粉など)、蛋白質(例、分離大豆
蛋白,卵白粉末など)、多糖類(例、ジェランガム,木
材セルロース,キサンタンガムなど)などがあげられ
る。これらは一種で、または二種以上を使用してもよ
い。上記可食性の天然または合成の材料は、例えば加熱
凝固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、約0.
01〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部用い
る。
【0011】本発明の食品は、上記で得られた加熱凝固
性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルを成形して、加熱
凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲル成形品とする
ことにより製造することができる。例えば加熱凝固性β
−1,3−グルカンの繊維状ゲルを成形工程、必要に応
じ調味工程に付す。成形工程および調味工程の回数、お
よびこれらの順序は特に限定されない。成形工程として
は自体公知の方法が挙げられる。例えば加熱凝固性β−
1,3−グルカンの繊維状ゲルを加熱または圧縮により
成形する方法が挙げられる。加熱は通常の方法で行えば
よい。例えば蒸気加熱,湯浴中加熱,マイクロ波加熱,
ローラー加熱または高温高圧加熱などが採用される。加
熱温度は、好ましくは約80℃以上である。加熱温度
は、特に好ましくは約80℃〜100℃である。 加熱
する際、加熱凝固性β−1,3−グルカン繊維状ゲルを
自体公知の方法、例えば平面上に展延する方法、あるい
は様々な形状(例えばシート状,カード状,キューブ
状,球状,円柱状,長四角状等)の容器に充填する方法
等により成形してもよい。例えば容器に充填する方法で
は、容器は特に限定されないが、ゲルの厚みが約10cm
以下、好ましくは約1〜5cmとなるような容器を用いる
ことが好ましい。
性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルを成形して、加熱
凝固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲル成形品とする
ことにより製造することができる。例えば加熱凝固性β
−1,3−グルカンの繊維状ゲルを成形工程、必要に応
じ調味工程に付す。成形工程および調味工程の回数、お
よびこれらの順序は特に限定されない。成形工程として
は自体公知の方法が挙げられる。例えば加熱凝固性β−
1,3−グルカンの繊維状ゲルを加熱または圧縮により
成形する方法が挙げられる。加熱は通常の方法で行えば
よい。例えば蒸気加熱,湯浴中加熱,マイクロ波加熱,
ローラー加熱または高温高圧加熱などが採用される。加
熱温度は、好ましくは約80℃以上である。加熱温度
は、特に好ましくは約80℃〜100℃である。 加熱
する際、加熱凝固性β−1,3−グルカン繊維状ゲルを
自体公知の方法、例えば平面上に展延する方法、あるい
は様々な形状(例えばシート状,カード状,キューブ
状,球状,円柱状,長四角状等)の容器に充填する方法
等により成形してもよい。例えば容器に充填する方法で
は、容器は特に限定されないが、ゲルの厚みが約10cm
以下、好ましくは約1〜5cmとなるような容器を用いる
ことが好ましい。
【0012】例えばシート状に成形する場合、上述の加
熱凝固性β−1,3−グルカン繊維状ゲルの適量を、例
えばポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポリエチレン
テレフタレート等のフィルム上,金属板(テトラフルオ
ロエチレンポリマー(商品名:テフロン)加工含む)上
またはガラス板上に、均一に並べて、シート状に成形し
て加熱する。この場合のシート材質としては、約90〜
100℃に耐えることおよびゲルとの剥離性が良好であ
るものが望ましい。得られたゲル状食品はそのまま、又
は適宜の大きさ(例、厚みが約0.1〜3cm等)に切断
したのち、必要に応じて冷却される。圧縮は通常の方法
で行えばよい。例えば容器に充填し、加圧する方法、容
器に充填し、真空包装する方法などが用いられる。調味
工程としては自体公知の方法が挙げられ、例えば加熱凝
固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルと調味料とを混
合する方法、加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状
ゲルを調味料を含む調味液に浸漬または該調味液を塗布
する方法等が挙げられる。該調味料としては、例えば上
記した可食性の天然または合成の材料等が挙げられる。
このうち好ましくは、着色料(例、食用赤色色素,食用
緑色色素,カラメル,β−カロチン,パプリカ,くちな
し黄色素など)、調味料〔例、食塩、グルタミン酸ソー
ダ、リボヌクレオタイド類、みりん、酒、動植物たん白
加水分解物、魚肉,畜肉,野菜,海藻類などの細断品,
ペースト及びそれらのエキス類(例、カニエキス,エビ
エキス,マツタケエキス,ホタテエキス,ビーフエキス
等)など〕、アミノ酸(例、グリシン,アラニン,アル
ギニンなど)、である。上記可食性の天然または合成の
材料は、例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維
状ゲル100重量部に対して、約0〜20重量部、好ま
しくは約5〜10重量部用いる。加熱凝固性β−1,3
−グルカンの繊維状ゲルは、本発明の食品100重量部
に対して約80〜100重量部、好ましくは約90〜1
00重量部である。
熱凝固性β−1,3−グルカン繊維状ゲルの適量を、例
えばポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポリエチレン
テレフタレート等のフィルム上,金属板(テトラフルオ
ロエチレンポリマー(商品名:テフロン)加工含む)上
またはガラス板上に、均一に並べて、シート状に成形し
て加熱する。この場合のシート材質としては、約90〜
100℃に耐えることおよびゲルとの剥離性が良好であ
るものが望ましい。得られたゲル状食品はそのまま、又
は適宜の大きさ(例、厚みが約0.1〜3cm等)に切断
したのち、必要に応じて冷却される。圧縮は通常の方法
で行えばよい。例えば容器に充填し、加圧する方法、容
器に充填し、真空包装する方法などが用いられる。調味
工程としては自体公知の方法が挙げられ、例えば加熱凝
固性β−1,3−グルカンの繊維状ゲルと調味料とを混
合する方法、加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状
ゲルを調味料を含む調味液に浸漬または該調味液を塗布
する方法等が挙げられる。該調味料としては、例えば上
記した可食性の天然または合成の材料等が挙げられる。
このうち好ましくは、着色料(例、食用赤色色素,食用
緑色色素,カラメル,β−カロチン,パプリカ,くちな
し黄色素など)、調味料〔例、食塩、グルタミン酸ソー
ダ、リボヌクレオタイド類、みりん、酒、動植物たん白
加水分解物、魚肉,畜肉,野菜,海藻類などの細断品,
ペースト及びそれらのエキス類(例、カニエキス,エビ
エキス,マツタケエキス,ホタテエキス,ビーフエキス
等)など〕、アミノ酸(例、グリシン,アラニン,アル
ギニンなど)、である。上記可食性の天然または合成の
材料は、例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維
状ゲル100重量部に対して、約0〜20重量部、好ま
しくは約5〜10重量部用いる。加熱凝固性β−1,3
−グルカンの繊維状ゲルは、本発明の食品100重量部
に対して約80〜100重量部、好ましくは約90〜1
00重量部である。
【0013】得られた加熱凝固性β−1,3−グルカン
の繊維状ゲル成形品は、一種で、または二種以上を混合
して本発明の食品とする。加熱凝固性β−1,3−グル
カンの繊維状ゲル成形品は、必要に応じ、袋または容器
(例、シート状容器,カード状容器,キューブ状容器,
円柱状容器,長四角状容器等)に充填、冷蔵、冷凍
(例、急速冷凍,緩慢冷凍等)、加熱(例、蒸気加熱,
湯浴中加熱,マイクロ波加熱,高温加圧加熱等)、乾燥
(例、熱風乾燥,マイクロ波乾燥,凍結乾燥等)等の処
理を施しても良い。これらの処理は自体公知の方法によ
り行われる。
の繊維状ゲル成形品は、一種で、または二種以上を混合
して本発明の食品とする。加熱凝固性β−1,3−グル
カンの繊維状ゲル成形品は、必要に応じ、袋または容器
(例、シート状容器,カード状容器,キューブ状容器,
円柱状容器,長四角状容器等)に充填、冷蔵、冷凍
(例、急速冷凍,緩慢冷凍等)、加熱(例、蒸気加熱,
湯浴中加熱,マイクロ波加熱,高温加圧加熱等)、乾燥
(例、熱風乾燥,マイクロ波乾燥,凍結乾燥等)等の処
理を施しても良い。これらの処理は自体公知の方法によ
り行われる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、本実施例において、カードランはアル
カリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス菌株1
0C3Kの変異株NTK−u(IFO 13140)に
より生産されたもので、培養物から採取および精製後、
乾燥した粉末品を用いた。 実施例1 水925gにカードラン35gを加え、液温が50℃に
なるまで混合しながら加熱した後、20℃まで冷却し
た。これにタピオカでん粉40gを加え、ミキサーで3
分間撹拌均質化した後、真空下で脱気し、カードランの
ペースト1000gを得た。得られたペーストの内90
0gを長方形角型ノズル2本(ノズルの短径×長径:
0.5mm×2mm および 0.7mm×2.5mm)より95℃
の熱水中へ押出し、95℃で10分間保持した後、冷却
し、1〜5cmの長さに切断してカードランの繊維状ゲル
945gを得た。上記カードランのペースト100gに
水50g、β-カロチン粉末(日本ロシュ(株))1g
およびサンレッド(商品名、三栄源エフ・エフ・アイ
(株))10gを加えて混合し、赤黄色のカードランの
ペーストを得た。次に、上記繊維状ゲル945gの内1
45gを型枠の中で約5mmの厚さでシート状に広げ、上
記赤黄色のカードランのペーストを噴霧器でスプレー
後、90℃で3分間蒸煮後冷却し、赤黄色の着色繊維状
ゲル150gを得た。得られた着色繊維状ゲル150g
と上記の未着色のカードランの繊維状ゲル800gとを
混合した後、カードランの粉末5gを加え、さらに、グ
リシン10g、プレックスかに(商品名、武田薬品工業
(株)販売))30g、だししるべG−1(商品名、武
田薬品工業(株)販売))20gおよびみりん10gを
加えて混合し、ついでラミコンカップに充填後、90℃
で40分間蒸煮してかに様食品を得た。得られたかに様
食品を−20℃で冷凍しそのまま7日間保存した。この
冷凍食品を解凍後、官能評価を行った。その結果、外観
はかに肉と非常に似ていた。またその食感はソフトであ
り、歯ごたえおよび粘りが有り、かに肉と似た食感であ
った。風味も良好で美味であった。
説明する。なお、本実施例において、カードランはアル
カリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス菌株1
0C3Kの変異株NTK−u(IFO 13140)に
より生産されたもので、培養物から採取および精製後、
乾燥した粉末品を用いた。 実施例1 水925gにカードラン35gを加え、液温が50℃に
なるまで混合しながら加熱した後、20℃まで冷却し
た。これにタピオカでん粉40gを加え、ミキサーで3
分間撹拌均質化した後、真空下で脱気し、カードランの
ペースト1000gを得た。得られたペーストの内90
0gを長方形角型ノズル2本(ノズルの短径×長径:
0.5mm×2mm および 0.7mm×2.5mm)より95℃
の熱水中へ押出し、95℃で10分間保持した後、冷却
し、1〜5cmの長さに切断してカードランの繊維状ゲル
945gを得た。上記カードランのペースト100gに
水50g、β-カロチン粉末(日本ロシュ(株))1g
およびサンレッド(商品名、三栄源エフ・エフ・アイ
(株))10gを加えて混合し、赤黄色のカードランの
ペーストを得た。次に、上記繊維状ゲル945gの内1
45gを型枠の中で約5mmの厚さでシート状に広げ、上
記赤黄色のカードランのペーストを噴霧器でスプレー
後、90℃で3分間蒸煮後冷却し、赤黄色の着色繊維状
ゲル150gを得た。得られた着色繊維状ゲル150g
と上記の未着色のカードランの繊維状ゲル800gとを
混合した後、カードランの粉末5gを加え、さらに、グ
リシン10g、プレックスかに(商品名、武田薬品工業
(株)販売))30g、だししるべG−1(商品名、武
田薬品工業(株)販売))20gおよびみりん10gを
加えて混合し、ついでラミコンカップに充填後、90℃
で40分間蒸煮してかに様食品を得た。得られたかに様
食品を−20℃で冷凍しそのまま7日間保存した。この
冷凍食品を解凍後、官能評価を行った。その結果、外観
はかに肉と非常に似ていた。またその食感はソフトであ
り、歯ごたえおよび粘りが有り、かに肉と似た食感であ
った。風味も良好で美味であった。
【0015】実施例2 水850gにカードラン40gを加え、混合しながら液
温が55℃になるまで加熱した後、20℃まで冷却し
た。これにタピオカでん粉80gおよびKCフロック
(商品名、武田薬品工業(株)販売))30gを加え、
ミキサーで5分間撹拌、均質化した後、脱気してカード
ランのペーストを得た。このペーストを型枠(100mm
×100mm×0.5mm)に充填して95℃で10分間蒸
煮後冷却し、カードランのシート状ゲルを得た。このゲ
ルを、ホタテ貝調味料(商品名、武田薬品工業(株)販
売))100gを水900gに溶解した液に1時間浸漬
した。ついでこのゲルを幅約1mmに切断して繊維状ゲル
を得た。次に、円の一部が開放した直径2cmの円筒形ア
クリル容器を横置きにした中に、得られた繊維状ゲルを
真っすぐに並べて充填し、95℃で30分間蒸煮した
後、冷却し、繊維状ゲルが束になった棒状ゲルを得た。
この棒状ゲルを丸型レトルトパウチに入れ真空包装後、
120℃で20分間加熱し、冷却し、ほたて貝柱様食品
を得た。この食品の官能評価を行ったところ、その結果
は、外観は貝柱に非常に似ており、またその食感は少し
コリコリして歯ごたえが有り、ほたて貝と似た食感であ
り美味であった。
温が55℃になるまで加熱した後、20℃まで冷却し
た。これにタピオカでん粉80gおよびKCフロック
(商品名、武田薬品工業(株)販売))30gを加え、
ミキサーで5分間撹拌、均質化した後、脱気してカード
ランのペーストを得た。このペーストを型枠(100mm
×100mm×0.5mm)に充填して95℃で10分間蒸
煮後冷却し、カードランのシート状ゲルを得た。このゲ
ルを、ホタテ貝調味料(商品名、武田薬品工業(株)販
売))100gを水900gに溶解した液に1時間浸漬
した。ついでこのゲルを幅約1mmに切断して繊維状ゲル
を得た。次に、円の一部が開放した直径2cmの円筒形ア
クリル容器を横置きにした中に、得られた繊維状ゲルを
真っすぐに並べて充填し、95℃で30分間蒸煮した
後、冷却し、繊維状ゲルが束になった棒状ゲルを得た。
この棒状ゲルを丸型レトルトパウチに入れ真空包装後、
120℃で20分間加熱し、冷却し、ほたて貝柱様食品
を得た。この食品の官能評価を行ったところ、その結果
は、外観は貝柱に非常に似ており、またその食感は少し
コリコリして歯ごたえが有り、ほたて貝と似た食感であ
り美味であった。
【0016】
【発明の効果】本発明の新規かに・えび・貝柱様食品
は、繊維組織様の歯ごたえのある食感を有し、風味も良
好である。さらに、本発明の食品は、耐熱性、耐冷凍
性、耐乾燥性、耐レトルト性を有するため、そのまま食
品として、あるいは種々の加工食品や料理の素材として
も利用できる。
は、繊維組織様の歯ごたえのある食感を有し、風味も良
好である。さらに、本発明の食品は、耐熱性、耐冷凍
性、耐乾燥性、耐レトルト性を有するため、そのまま食
品として、あるいは種々の加工食品や料理の素材として
も利用できる。
Claims (4)
- 【請求項1】加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状
ゲルを成形してなるかに・えび・貝柱様食品。 - 【請求項2】加熱凝固性β−1,3−グルカンがカード
ランである請求項1記載の食品。 - 【請求項3】かに様食品である請求項1記載の食品。
- 【請求項4】加熱凝固性β−1,3−グルカンの繊維状
ゲルを成形することを特徴とするかに・えび・貝柱様食
品の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7044577A JPH08238075A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | かに・えび・貝柱様食品およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7044577A JPH08238075A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | かに・えび・貝柱様食品およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08238075A true JPH08238075A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=12695366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7044577A Withdrawn JPH08238075A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | かに・えび・貝柱様食品およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08238075A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016144420A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 株式会社ヤナギヤ | カニ脚肉様製品の製造方法 |
WO2024038902A1 (ja) * | 2022-08-19 | 2024-02-22 | 三菱商事ライフサイエンス株式会社 | カードラン含有組成物 |
-
1995
- 1995-03-03 JP JP7044577A patent/JPH08238075A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016144420A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 株式会社ヤナギヤ | カニ脚肉様製品の製造方法 |
WO2024038902A1 (ja) * | 2022-08-19 | 2024-02-22 | 三菱商事ライフサイエンス株式会社 | カードラン含有組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |