JPH06276965A - ゲル状食品及びその製造法 - Google Patents
ゲル状食品及びその製造法Info
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- JPH06276965A JPH06276965A JP5072088A JP7208893A JPH06276965A JP H06276965 A JPH06276965 A JP H06276965A JP 5072088 A JP5072088 A JP 5072088A JP 7208893 A JP7208893 A JP 7208893A JP H06276965 A JPH06276965 A JP H06276965A
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- Japan
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- gel
- gel particles
- food
- glucan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】表裏が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、サク
サク,コリコリとした歯ごたえのある不均一な食感を有
するゲル状食品及びその製造法を提供する。 【構成】可食性ゲル粒を含んでなる加熱凝固性β−1,
3−グルカンのゲル状食品およびその製造法。 【効果】本発明のゲル状食品は、表裏が凹凸でザラザラ
したゲル状を呈し、サクサク,コリコリした歯ごたえの
ある不均一な食感を有する。また、耐熱性,耐冷凍性,
耐乾燥性,耐レトルト性を有するため、種々の食品や料
理の素材としても利用できる。
サク,コリコリとした歯ごたえのある不均一な食感を有
するゲル状食品及びその製造法を提供する。 【構成】可食性ゲル粒を含んでなる加熱凝固性β−1,
3−グルカンのゲル状食品およびその製造法。 【効果】本発明のゲル状食品は、表裏が凹凸でザラザラ
したゲル状を呈し、サクサク,コリコリした歯ごたえの
ある不均一な食感を有する。また、耐熱性,耐冷凍性,
耐乾燥性,耐レトルト性を有するため、種々の食品や料
理の素材としても利用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲル状食品及びその製
造法に関する。本発明のゲル状食品は、ざらつきのある
外観があり、サクサク,コリコリとした歯ごたえのある
不均一な食感を有し、種々の加工食品として用いられ
る。
造法に関する。本発明のゲル状食品は、ざらつきのある
外観があり、サクサク,コリコリとした歯ごたえのある
不均一な食感を有し、種々の加工食品として用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、加熱凝固性β−1,3−グル
カンによるゲル状食品は検討されているが、加熱凝固性
β−1,3−グルカンの均一なゲルを利用したものがほ
とんどである。例えば特開平4−365458号公報に
は、カードランの熱可逆性ゲルをペースト化し、成型
後、約80℃以上に加熱することを特徴とする線状ゲル
食品の製造法が記載されている。この製造法で得られる
線状ゲルはなめらかな食感を有することが記載されてい
る。また、特開平4−11852号公報には、β−1,
3−グルカンを主成分とし発泡した凝固卵白を含有する
発泡ゲル状食品が記載されており、得られたゲル状食品
は、和菓子の淡雪様等の新規な食感を有することが記載
されている。
カンによるゲル状食品は検討されているが、加熱凝固性
β−1,3−グルカンの均一なゲルを利用したものがほ
とんどである。例えば特開平4−365458号公報に
は、カードランの熱可逆性ゲルをペースト化し、成型
後、約80℃以上に加熱することを特徴とする線状ゲル
食品の製造法が記載されている。この製造法で得られる
線状ゲルはなめらかな食感を有することが記載されてい
る。また、特開平4−11852号公報には、β−1,
3−グルカンを主成分とし発泡した凝固卵白を含有する
発泡ゲル状食品が記載されており、得られたゲル状食品
は、和菓子の淡雪様等の新規な食感を有することが記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法により得られるゲル状食品は、ゲル状食品内に微細な
気泡を含有するために柔軟性のある食感を有し、サクサ
ク,コリコリとした歯ごたえのある食感を有しない。該
ゲル状食品は、例えばさらし鯨様食品等として用いる場
合に満足な食感が得られない。したがって、さらし鯨様
食品等として用いる場合であっても満足な食感が得られ
るような、サクサク,コリコリとした歯ごたえのある不
均一な食感を有するゲル状食品が要望される。
法により得られるゲル状食品は、ゲル状食品内に微細な
気泡を含有するために柔軟性のある食感を有し、サクサ
ク,コリコリとした歯ごたえのある食感を有しない。該
ゲル状食品は、例えばさらし鯨様食品等として用いる場
合に満足な食感が得られない。したがって、さらし鯨様
食品等として用いる場合であっても満足な食感が得られ
るような、サクサク,コリコリとした歯ごたえのある不
均一な食感を有するゲル状食品が要望される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、加熱凝固性β−1,3−グルカンを主成
分として含むゲルに可食性ゲル粒を含有させることによ
り、不均一な新規な食感を示すゲル状食品が得られるこ
とを見いだした。すなわち、本発明は(1)可食性ゲル
粒を含んでなる加熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル
状食品、(2)可食性ゲル粒が加熱凝固性β−1,3−
グルカンのゲル粒である第1項記載のゲル状食品、
(3)可食性ゲル粒がカードランのゲル粒である第1項
記載のゲル状食品、(4)可食性ゲル粒がカラギーナン
のゲル粒である第1項記載のゲル状食品、(5)可食性
ゲル粒がゼラチンのゲル粒である第1項記載のゲル状食
品、(6)可食性ゲル粒が寒天のゲル粒である第1項記
載のゲル状食品、(7)可食性ゲル粒がジェランガムの
ゲル粒である第1項記載のゲル状食品、(8)可食性ゲ
ル粒がカードランとゼラチンのゲル粒の混合粒である第
1項記載のゲル状食品、(9)可食性ゲル粒の粒径が約
10〜10,000μmである第1項記載のゲル状食
品、(10)加熱凝固性β−1,3−グルカンがカード
ランである第1項記載のゲル状食品、(11)可食性ゲ
ル粒を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液
を加熱することを特徴とするゲル状食品の製造法、(1
2)水分散液が、加熱凝固性β−1,3−グルカン1重
量部に対して約0.5〜400重量部の可食性ゲル粒を
含む第11項記載の製造法および(13)加熱温度が約
80℃以上である第11項記載の製造法に関する。
を重ねた結果、加熱凝固性β−1,3−グルカンを主成
分として含むゲルに可食性ゲル粒を含有させることによ
り、不均一な新規な食感を示すゲル状食品が得られるこ
とを見いだした。すなわち、本発明は(1)可食性ゲル
粒を含んでなる加熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル
状食品、(2)可食性ゲル粒が加熱凝固性β−1,3−
グルカンのゲル粒である第1項記載のゲル状食品、
(3)可食性ゲル粒がカードランのゲル粒である第1項
記載のゲル状食品、(4)可食性ゲル粒がカラギーナン
のゲル粒である第1項記載のゲル状食品、(5)可食性
ゲル粒がゼラチンのゲル粒である第1項記載のゲル状食
品、(6)可食性ゲル粒が寒天のゲル粒である第1項記
載のゲル状食品、(7)可食性ゲル粒がジェランガムの
ゲル粒である第1項記載のゲル状食品、(8)可食性ゲ
ル粒がカードランとゼラチンのゲル粒の混合粒である第
1項記載のゲル状食品、(9)可食性ゲル粒の粒径が約
10〜10,000μmである第1項記載のゲル状食
品、(10)加熱凝固性β−1,3−グルカンがカード
ランである第1項記載のゲル状食品、(11)可食性ゲ
ル粒を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液
を加熱することを特徴とするゲル状食品の製造法、(1
2)水分散液が、加熱凝固性β−1,3−グルカン1重
量部に対して約0.5〜400重量部の可食性ゲル粒を
含む第11項記載の製造法および(13)加熱温度が約
80℃以上である第11項記載の製造法に関する。
【0005】本発明のゲル状食品において、可食性ゲル
粒とは可食性原料より得られるゲル粒であれば特に制限
されない。該ゲル粒としては、例えば加熱凝固性β−
1,3−グルカン,凝固性タンパク質,ゲル化性海藻抽
出物,ゲル化性植物成分,微生物産生粘性物質などのゲ
ル粒が挙げられる。加熱凝固性β−1,3−グルカン
は、D−グルコースを構成糖とし、β−1,3−グルコ
シド結合してなり、加熱凝固性を有する多糖類であり、
その起源は微生物,動物あるいは植物など特に限定され
ない。その好ましい例として、例えばニュー・フード・
インダストリー(New Food Industry)第20巻,第4
9〜57頁に記載されたカードラン,パラミロン,パキ
マンなどが挙げられる。
粒とは可食性原料より得られるゲル粒であれば特に制限
されない。該ゲル粒としては、例えば加熱凝固性β−
1,3−グルカン,凝固性タンパク質,ゲル化性海藻抽
出物,ゲル化性植物成分,微生物産生粘性物質などのゲ
ル粒が挙げられる。加熱凝固性β−1,3−グルカン
は、D−グルコースを構成糖とし、β−1,3−グルコ
シド結合してなり、加熱凝固性を有する多糖類であり、
その起源は微生物,動物あるいは植物など特に限定され
ない。その好ましい例として、例えばニュー・フード・
インダストリー(New Food Industry)第20巻,第4
9〜57頁に記載されたカードラン,パラミロン,パキ
マンなどが挙げられる。
【0006】カードランは、微生物により生産されるβ
−1,3−グルコシド結合を主体とする加熱凝固性多糖
類であり、例えばアルカリゲネス属またはアグロバクテ
リウム属の微生物によって生産される多糖類が挙げられ
る。具体的にはアルカリゲネス・フェカリス・バール・
ミクソゲネス菌株10C3Kにより生産される多糖類
〔アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリー
(Agricultural Biological Chemistry),30巻,1
96頁(1966年)〕,アルカリゲネス・フェカリス
・バール・ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK
−u(IFO 13140)により生産される多糖類
(特公昭48−32673号),アグロバクテリウム・
ラジオバクター(IFO 13127)およびその変異
株U−19(IFO 13126)により生産される多
糖類(特公昭48−32674号)などが使用し得る。
−1,3−グルコシド結合を主体とする加熱凝固性多糖
類であり、例えばアルカリゲネス属またはアグロバクテ
リウム属の微生物によって生産される多糖類が挙げられ
る。具体的にはアルカリゲネス・フェカリス・バール・
ミクソゲネス菌株10C3Kにより生産される多糖類
〔アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリー
(Agricultural Biological Chemistry),30巻,1
96頁(1966年)〕,アルカリゲネス・フェカリス
・バール・ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK
−u(IFO 13140)により生産される多糖類
(特公昭48−32673号),アグロバクテリウム・
ラジオバクター(IFO 13127)およびその変異
株U−19(IFO 13126)により生産される多
糖類(特公昭48−32674号)などが使用し得る。
【0007】パラミロンは、微生物により生産される多
糖類である。該多糖類としては、例えばユーグレナ属の
微生物によって生産されるもので、具体的にはユーグレ
ナ・グラシリス・クレブス(Euglena gracilis Klebs)
NIES−47,ユーグレナ・グラシリス・クレブスN
IES−48あるいはユーグレナ・グラシリス・バラエ
ティ・バチラリス・プリンシェイン(Euglena gracilis
var. bacillaris pringsheim)NIES−49により
生産される多糖類が挙げられる。これらの菌株は、
(財)地球人間環境フォーラムに保管されている公知株
である。本発明では、該多糖類に加熱凝固性を持たせた
ものが使用され得る。例えば、上記多糖類をアルカリで
溶解後、不溶物を除去し、pH10以下に調整して析出
させたものが用いられる。パキマンは、ポリア・コカス
(Poria cocas)の菌核グルカンである。上記した加熱
凝固性β−1,3−グルカンのうち、特に好ましくはカ
ードランである。
糖類である。該多糖類としては、例えばユーグレナ属の
微生物によって生産されるもので、具体的にはユーグレ
ナ・グラシリス・クレブス(Euglena gracilis Klebs)
NIES−47,ユーグレナ・グラシリス・クレブスN
IES−48あるいはユーグレナ・グラシリス・バラエ
ティ・バチラリス・プリンシェイン(Euglena gracilis
var. bacillaris pringsheim)NIES−49により
生産される多糖類が挙げられる。これらの菌株は、
(財)地球人間環境フォーラムに保管されている公知株
である。本発明では、該多糖類に加熱凝固性を持たせた
ものが使用され得る。例えば、上記多糖類をアルカリで
溶解後、不溶物を除去し、pH10以下に調整して析出
させたものが用いられる。パキマンは、ポリア・コカス
(Poria cocas)の菌核グルカンである。上記した加熱
凝固性β−1,3−グルカンのうち、特に好ましくはカ
ードランである。
【0008】凝固性タンパク質としては、例えばゼラチ
ン,コラーゲン,卵白,全卵,ラクトアルブミンなどが
挙げられる。ゲル化性海藻抽出物としては、例えばカラ
ギーナン,寒天などが挙げられる。ゲル化性植物成分と
しては、例えばコンニャクマンナン,ペクチンなどが挙
げられる。微生物産生粘性物質としては、例えばジェラ
ンガムなどが挙げられる。本発明で用いる可食性ゲル粒
として好ましくは加熱凝固性β−1,3−グルカン,凝
固性タンパク質,ゲル化性海藻抽出物,微生物産生粘性
物質などのゲル粒である。特に好ましくはカードラン,
ゼラチン,カラギーナン,寒天,ジェランガムなどのゲ
ル粒である。上記したゲル粒は、ゲル状食品中に二種以
上含まれていてもよい。この場合のゲル粒としては、例
えば加熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル粒と凝固性
タンパク質のゲル粒との組み合わせが挙げられる。この
うち好ましくは、カードランとゼラチンのゲル粒の混合
粒等が挙げられる。
ン,コラーゲン,卵白,全卵,ラクトアルブミンなどが
挙げられる。ゲル化性海藻抽出物としては、例えばカラ
ギーナン,寒天などが挙げられる。ゲル化性植物成分と
しては、例えばコンニャクマンナン,ペクチンなどが挙
げられる。微生物産生粘性物質としては、例えばジェラ
ンガムなどが挙げられる。本発明で用いる可食性ゲル粒
として好ましくは加熱凝固性β−1,3−グルカン,凝
固性タンパク質,ゲル化性海藻抽出物,微生物産生粘性
物質などのゲル粒である。特に好ましくはカードラン,
ゼラチン,カラギーナン,寒天,ジェランガムなどのゲ
ル粒である。上記したゲル粒は、ゲル状食品中に二種以
上含まれていてもよい。この場合のゲル粒としては、例
えば加熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル粒と凝固性
タンパク質のゲル粒との組み合わせが挙げられる。この
うち好ましくは、カードランとゼラチンのゲル粒の混合
粒等が挙げられる。
【0009】可食性ゲル粒の調製法は自体公知の方法が
用いられる。例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの
ゲル粒を調製する場合、該グルカンを約0.1〜10w
/w%,好ましくは約0.5〜8w/w%含有する水分散
液を調製し、次いで約80℃以上に加熱することにより
ゲルを得る。得られたゲルは、適当な粒子化方法、例え
ば機械的にせん断力,圧力などを加えることにより粒子
化される。例えば撹拌棒を用いて手撹拌する方法,高速
回転刃を有するミキサーを用いる方法などが採用される
が、これらに特に限定されるものではない。高速回転刃
を有するミキサーとしては、例えばカッターミキサー,
フードカッター,ラインミキサー,家庭用ミキサーなど
が用いられる。また、ゼラチン,カラギーナン,寒天等
の加熱溶解性原料のゲル粒を調製する場合は、該原料を
約0.1〜10w/w%,好ましくは約0.5〜8w/w%
の濃度となるように水に添加し、次いで加熱溶解したの
ち冷却してゲルを得る。得られたゲルは、上記と同様に
して粒子化される。
用いられる。例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンの
ゲル粒を調製する場合、該グルカンを約0.1〜10w
/w%,好ましくは約0.5〜8w/w%含有する水分散
液を調製し、次いで約80℃以上に加熱することにより
ゲルを得る。得られたゲルは、適当な粒子化方法、例え
ば機械的にせん断力,圧力などを加えることにより粒子
化される。例えば撹拌棒を用いて手撹拌する方法,高速
回転刃を有するミキサーを用いる方法などが採用される
が、これらに特に限定されるものではない。高速回転刃
を有するミキサーとしては、例えばカッターミキサー,
フードカッター,ラインミキサー,家庭用ミキサーなど
が用いられる。また、ゼラチン,カラギーナン,寒天等
の加熱溶解性原料のゲル粒を調製する場合は、該原料を
約0.1〜10w/w%,好ましくは約0.5〜8w/w%
の濃度となるように水に添加し、次いで加熱溶解したの
ち冷却してゲルを得る。得られたゲルは、上記と同様に
して粒子化される。
【0010】可食性ゲル粒の粒径は、約10〜10,0
00μmであることが好ましい。さらに好ましくは、約
50〜5,000μmである。可食性ゲル粒の形状はい
ずれであってもよい。例えば球状,だ円状,しずく状,
米粒状,ラグビーボール状,角状,円柱状などの形状が
用いられる。本発明の可食性ゲル粒を含んでなる加熱凝
固性β−1,3−グルカンのゲル状食品における成分の
一つである加熱凝固性β−1,3−グルカンは、前記可
食性ゲル粒で定義した加熱凝固性β−1,3−グルカン
と同様のものが用いられる。好ましくはカードランであ
る。
00μmであることが好ましい。さらに好ましくは、約
50〜5,000μmである。可食性ゲル粒の形状はい
ずれであってもよい。例えば球状,だ円状,しずく状,
米粒状,ラグビーボール状,角状,円柱状などの形状が
用いられる。本発明の可食性ゲル粒を含んでなる加熱凝
固性β−1,3−グルカンのゲル状食品における成分の
一つである加熱凝固性β−1,3−グルカンは、前記可
食性ゲル粒で定義した加熱凝固性β−1,3−グルカン
と同様のものが用いられる。好ましくはカードランであ
る。
【0011】次に本発明のゲル状食品の製造法について
説明する。本発明のゲル状食品は、例えば可食性ゲル粒
を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液を加
熱することによって製造することができる。本発明の製
造法の原料の一つである加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンは、好ましくは約80℃以上に加熱することにより凝
固する(ゲルを形成する)。したがって、ゲル状食品を
製造する過程において、約80℃以上に加熱することに
より、原料である加熱凝固性β−1,3−グルカンは凝
固し、冷却あるいは加水してももとのゾルにはならな
い。本発明のゲル状食品は、好ましくはこのように約8
0℃以上に加熱して得られるゲル状食品を示す。
説明する。本発明のゲル状食品は、例えば可食性ゲル粒
を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液を加
熱することによって製造することができる。本発明の製
造法の原料の一つである加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンは、好ましくは約80℃以上に加熱することにより凝
固する(ゲルを形成する)。したがって、ゲル状食品を
製造する過程において、約80℃以上に加熱することに
より、原料である加熱凝固性β−1,3−グルカンは凝
固し、冷却あるいは加水してももとのゾルにはならな
い。本発明のゲル状食品は、好ましくはこのように約8
0℃以上に加熱して得られるゲル状食品を示す。
【0012】原料である加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの水分散液において、加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの濃度は約1〜10w/w%であることが好ましい。さ
らに好ましくは約2〜7w/w%である。原料である加熱
凝固性β−1,3−グルカンの水分散液の調製方法は、
公知の方法、例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンを
水または温水に適当な撹拌機を適宜用いて分散または懸
濁する方法等が挙げられる。具体的には、高速回転刃を
有するミキサーを用いる方法,高圧ホモジナイザーを用
いる方法,加熱凝固性β−1,3−グルカンと水の混合
液を約50〜70℃に加温する方法,加熱凝固性β−
1,3−グルカンと水の混合液に熱水を加えて約50〜
70℃に調温する方法,約50〜60℃の温水に加熱凝
固性β−1,3−グルカン粉末を添加する方法等が挙げ
られる。加熱凝固性β−1,3−グルカンとして、例え
ばカードランを使用する場合、カードラン濃度が約1〜
10w/w%,好ましくは約2〜7w/w%となるようにカ
ードランと水とを混合し、ミキサーなどにより均一に分
散させる方法が用いられる。また、カードランの水分散
液はカードランと水とを混合した後、約50〜70℃程
度に加熱することによって調製してもよい。
ンの水分散液において、加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの濃度は約1〜10w/w%であることが好ましい。さ
らに好ましくは約2〜7w/w%である。原料である加熱
凝固性β−1,3−グルカンの水分散液の調製方法は、
公知の方法、例えば加熱凝固性β−1,3−グルカンを
水または温水に適当な撹拌機を適宜用いて分散または懸
濁する方法等が挙げられる。具体的には、高速回転刃を
有するミキサーを用いる方法,高圧ホモジナイザーを用
いる方法,加熱凝固性β−1,3−グルカンと水の混合
液を約50〜70℃に加温する方法,加熱凝固性β−
1,3−グルカンと水の混合液に熱水を加えて約50〜
70℃に調温する方法,約50〜60℃の温水に加熱凝
固性β−1,3−グルカン粉末を添加する方法等が挙げ
られる。加熱凝固性β−1,3−グルカンとして、例え
ばカードランを使用する場合、カードラン濃度が約1〜
10w/w%,好ましくは約2〜7w/w%となるようにカ
ードランと水とを混合し、ミキサーなどにより均一に分
散させる方法が用いられる。また、カードランの水分散
液はカードランと水とを混合した後、約50〜70℃程
度に加熱することによって調製してもよい。
【0013】上記のように調製された加熱凝固性β−
1,3−グルカンの水分散液は、必要に応じて減圧下に
保持して脱気してもよい。また、原料である加熱凝固性
β−1,3−グルカンの水分散液を調製する際、可食性
の天然または合成の原料を併用してもよい。可食性の天
然または合成の原料として、例えば甘味料(例、砂糖,
ブドウ糖,果糖,ソルビット,水あめ,アスパルテー
ム,ステビオサイドなど)、酸味料(例、クエン酸,リ
ンゴ酸,乳酸など)、フレーバー類(例、魚畜肉フレー
バーなど)、着色料(例、β−カロチン,パプリカな
ど)、調味料(例、魚肉,畜肉,野菜,海藻類などの細
断品,ペースト及びそれらのエキス類、食塩、グルタミ
ン酸ソーダ、みりん、酒、動植物たん白加水分解物な
ど)、油脂類(例、大豆油,綿実油など)、ビタミン類
(例、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビタ
ミンC,ビタミンA,ビタミンD,ビタミンEなど)、
ミネラル類(例、炭酸カルシウム,ピロリン酸第二鉄な
ど)、でん粉類(例、ワキシーコーンスターチ,馬鈴薯
でん粉,小麦でん粉,米でん粉,これらの加工でん粉な
ど)などの一種または二種以上を添加してもよい。可食
性の天然または合成の原料は、例えば原料である加熱凝
固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、好ましく
は約0.1〜2000重量部、特に好ましくは約1〜5
00重量部用いる。
1,3−グルカンの水分散液は、必要に応じて減圧下に
保持して脱気してもよい。また、原料である加熱凝固性
β−1,3−グルカンの水分散液を調製する際、可食性
の天然または合成の原料を併用してもよい。可食性の天
然または合成の原料として、例えば甘味料(例、砂糖,
ブドウ糖,果糖,ソルビット,水あめ,アスパルテー
ム,ステビオサイドなど)、酸味料(例、クエン酸,リ
ンゴ酸,乳酸など)、フレーバー類(例、魚畜肉フレー
バーなど)、着色料(例、β−カロチン,パプリカな
ど)、調味料(例、魚肉,畜肉,野菜,海藻類などの細
断品,ペースト及びそれらのエキス類、食塩、グルタミ
ン酸ソーダ、みりん、酒、動植物たん白加水分解物な
ど)、油脂類(例、大豆油,綿実油など)、ビタミン類
(例、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビタ
ミンC,ビタミンA,ビタミンD,ビタミンEなど)、
ミネラル類(例、炭酸カルシウム,ピロリン酸第二鉄な
ど)、でん粉類(例、ワキシーコーンスターチ,馬鈴薯
でん粉,小麦でん粉,米でん粉,これらの加工でん粉な
ど)などの一種または二種以上を添加してもよい。可食
性の天然または合成の原料は、例えば原料である加熱凝
固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、好ましく
は約0.1〜2000重量部、特に好ましくは約1〜5
00重量部用いる。
【0014】次に、上記で得られた原料である加熱凝固
性β−1,3−グルカンの水分散液と可食性ゲル粒とを
混合し、加熱することにより本発明のゲル状食品が得ら
れる。この際、可食性ゲル粒と原料である加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液との混合液全体を100
重量部とした場合に、可食性ゲル粒は、約5〜80重量
部であることが好ましい。とくに、可食性ゲル粒が該混
合液全体100重量部に対して約10〜60重量部であ
ることが好ましい。また、可食性ゲル粒は、水分散液中
の加熱凝固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、
好ましくは約0.5〜400重量部、さらに好ましくは
約1〜150重量部混合する。可食性ゲル粒としては上
記と同様のものが用いられる。可食性ゲル粒として、加
熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル粒を用いる場合、
ゲル粒に含まれる加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃
度は、原料である加熱凝固性β−1,3−グルカンの水
分散液中の加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃度より
も高濃度であることが好ましい。
性β−1,3−グルカンの水分散液と可食性ゲル粒とを
混合し、加熱することにより本発明のゲル状食品が得ら
れる。この際、可食性ゲル粒と原料である加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液との混合液全体を100
重量部とした場合に、可食性ゲル粒は、約5〜80重量
部であることが好ましい。とくに、可食性ゲル粒が該混
合液全体100重量部に対して約10〜60重量部であ
ることが好ましい。また、可食性ゲル粒は、水分散液中
の加熱凝固性β−1,3−グルカン1重量部に対して、
好ましくは約0.5〜400重量部、さらに好ましくは
約1〜150重量部混合する。可食性ゲル粒としては上
記と同様のものが用いられる。可食性ゲル粒として、加
熱凝固性β−1,3−グルカンのゲル粒を用いる場合、
ゲル粒に含まれる加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃
度は、原料である加熱凝固性β−1,3−グルカンの水
分散液中の加熱凝固性β−1,3−グルカンの濃度より
も高濃度であることが好ましい。
【0015】可食性ゲル粒を含む加熱凝固性β−1,3
−グルカンの水分散液の加熱は、通常の方法で行えばよ
い。加熱方法としては、例えば蒸気加熱,湯浴中加熱,
マイクロ波加熱,ローラー加熱または高温高圧加熱など
が採用される。加熱温度は、好ましくは約80℃以上で
ある。加熱温度は、特に好ましくは約80℃〜100℃
である。加熱する際、可食性ゲル粒を含む加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液は、自体公知の方法、例
えば平面上に展延する方法、あるいは様々な形状(例え
ばシート状,カード状,キューブ状,球状,円柱状,長
四角状等)の容器に充填する方法等により成形されても
よい。例えば容器に充填する方法では、容器は特に限定
されないが、ゲル状食品の厚みが約3cm以下となるよう
な容器を用いることが好ましい。特に好ましくは、ゲル
状食品の厚みが約0.2〜0.3cm程度となるようにす
る。例えばシート状に成形する場合、上述の可食性ゲル
粒を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液の
適量を、例えばポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポ
リエチレンテレフタレート等のフィルム上,金属板(テ
トラフルオロエチレンポリマー(商品名:テフロン)加
工含む)上またはガラス板上に、均一に流し込み、加熱
する。この場合のシート材質は,少なくとも約80℃〜
85℃に耐えることおよびゲルとの剥離性が良好である
ことが要求される。
−グルカンの水分散液の加熱は、通常の方法で行えばよ
い。加熱方法としては、例えば蒸気加熱,湯浴中加熱,
マイクロ波加熱,ローラー加熱または高温高圧加熱など
が採用される。加熱温度は、好ましくは約80℃以上で
ある。加熱温度は、特に好ましくは約80℃〜100℃
である。加熱する際、可食性ゲル粒を含む加熱凝固性β
−1,3−グルカンの水分散液は、自体公知の方法、例
えば平面上に展延する方法、あるいは様々な形状(例え
ばシート状,カード状,キューブ状,球状,円柱状,長
四角状等)の容器に充填する方法等により成形されても
よい。例えば容器に充填する方法では、容器は特に限定
されないが、ゲル状食品の厚みが約3cm以下となるよう
な容器を用いることが好ましい。特に好ましくは、ゲル
状食品の厚みが約0.2〜0.3cm程度となるようにす
る。例えばシート状に成形する場合、上述の可食性ゲル
粒を含む加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液の
適量を、例えばポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポ
リエチレンテレフタレート等のフィルム上,金属板(テ
トラフルオロエチレンポリマー(商品名:テフロン)加
工含む)上またはガラス板上に、均一に流し込み、加熱
する。この場合のシート材質は,少なくとも約80℃〜
85℃に耐えることおよびゲルとの剥離性が良好である
ことが要求される。
【0016】得られたゲル状食品はそのまま、又は適宜
の大きさ(例、厚みが約0.2〜0.3cm程度等)に切
断したのち、必要に応じて冷凍処理される。冷凍処理は
通常の方法で行えばよい。冷凍温度は、好ましくは約0
℃〜−15℃である。ゲル状食品は、冷凍処理により食
感がさらに改良される。また、冷凍処理の後に殺菌を目
的として加熱処理を行ってもよい。必要に応じ、冷凍処
理の前に殺菌を目的として加熱処理を行ってもよい。該
加熱方法としては、ゲル状食品を解凍後袋詰めしたの
ち、前記した加熱方法と同様の方法を用いてもよい。ま
た、例えばカラギーナン,ゼラチン,寒天等のゲル粒を
用いて得られたゲル状食品は、冷凍処理の前に適宜の大
きさに切断したのち、ゲル状食品の表面に含まれるゲル
粒を熱水で除去することが好ましい。この場合の熱水の
温度は、約60℃以上であることが好ましい。さらに好
ましくは、約80℃〜100℃である。所要時間は、2
分〜30分程度である。本発明のゲル状食品において、
可食性ゲル粒は、いかなる形状でゲル状食品中に含まれ
ていてもよい。例えば可食性ゲル粒自体が液状であって
もよい。このようにして得られた本発明のゲル状食品
は、目的に応じてさらに冷却,冷凍,レトルト処理,凍
結乾燥または熱風乾燥等の処理を施しても良い。これら
の処理は自体公知の方法により行われる。本発明のゲル
状食品は、例えばさらし鯨様食品,昆布様食品,ベーコ
ン様食品等の加工食品として用いられる。
の大きさ(例、厚みが約0.2〜0.3cm程度等)に切
断したのち、必要に応じて冷凍処理される。冷凍処理は
通常の方法で行えばよい。冷凍温度は、好ましくは約0
℃〜−15℃である。ゲル状食品は、冷凍処理により食
感がさらに改良される。また、冷凍処理の後に殺菌を目
的として加熱処理を行ってもよい。必要に応じ、冷凍処
理の前に殺菌を目的として加熱処理を行ってもよい。該
加熱方法としては、ゲル状食品を解凍後袋詰めしたの
ち、前記した加熱方法と同様の方法を用いてもよい。ま
た、例えばカラギーナン,ゼラチン,寒天等のゲル粒を
用いて得られたゲル状食品は、冷凍処理の前に適宜の大
きさに切断したのち、ゲル状食品の表面に含まれるゲル
粒を熱水で除去することが好ましい。この場合の熱水の
温度は、約60℃以上であることが好ましい。さらに好
ましくは、約80℃〜100℃である。所要時間は、2
分〜30分程度である。本発明のゲル状食品において、
可食性ゲル粒は、いかなる形状でゲル状食品中に含まれ
ていてもよい。例えば可食性ゲル粒自体が液状であって
もよい。このようにして得られた本発明のゲル状食品
は、目的に応じてさらに冷却,冷凍,レトルト処理,凍
結乾燥または熱風乾燥等の処理を施しても良い。これら
の処理は自体公知の方法により行われる。本発明のゲル
状食品は、例えばさらし鯨様食品,昆布様食品,ベーコ
ン様食品等の加工食品として用いられる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、本実施例において、カードランはアル
カリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス菌株1
0C3Kの変異株NTK−u(IFO 13140)に
より生産されたもので、培養物から採取および精製後、
スプレードライに付した粉末品を用いた。 実施例1 水975gにカードラン25gを加え、ミキサーで加熱
下混合し、液温が53℃になったのち室温まで冷却し、
カードランの水分散液を調製した。一方、水940gに
カードラン60gを加え、ミキサーで3分間混合したの
ち、直径3cmのサランチューブに入れ沸騰水中で30分
間加熱後冷却し、カードランのゲルを得た。該ゲルを冷
蔵庫で一夜冷却した後、ミキサーで細かく砕きカードラ
ンのゲル粒を調製した。得られたゲル粒は、約920g
であった。上記カードランの水分散液500gとカード
ランゲル粒500gとを混合し、容器(縦10cm,横2
0cm,高さ0.2cm)に充填後、95℃の熱水中で10
分間加熱し、ゲルを調製した。該ゲルを冷却後、さらに
−3℃で60分間冷凍した。ついで解凍し、袋詰めした
後、95℃の熱水中で40分間加熱殺菌して、冷却を経
てゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表裏
が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサク,
コリコリして歯切れの良いものであった。
説明する。なお、本実施例において、カードランはアル
カリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス菌株1
0C3Kの変異株NTK−u(IFO 13140)に
より生産されたもので、培養物から採取および精製後、
スプレードライに付した粉末品を用いた。 実施例1 水975gにカードラン25gを加え、ミキサーで加熱
下混合し、液温が53℃になったのち室温まで冷却し、
カードランの水分散液を調製した。一方、水940gに
カードラン60gを加え、ミキサーで3分間混合したの
ち、直径3cmのサランチューブに入れ沸騰水中で30分
間加熱後冷却し、カードランのゲルを得た。該ゲルを冷
蔵庫で一夜冷却した後、ミキサーで細かく砕きカードラ
ンのゲル粒を調製した。得られたゲル粒は、約920g
であった。上記カードランの水分散液500gとカード
ランゲル粒500gとを混合し、容器(縦10cm,横2
0cm,高さ0.2cm)に充填後、95℃の熱水中で10
分間加熱し、ゲルを調製した。該ゲルを冷却後、さらに
−3℃で60分間冷凍した。ついで解凍し、袋詰めした
後、95℃の熱水中で40分間加熱殺菌して、冷却を経
てゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表裏
が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサク,
コリコリして歯切れの良いものであった。
【0018】実施例2 水960gにカードラン40gを加え、ミキサーで5分
間混合し、カードランの水分散液を調製した。一方、水
980gにカラギーナン20gを加え加熱,溶解後、冷
蔵庫で一夜冷却してカラギーナンゲルを得た。該ゲルを
ミキサーで細かく砕きカラギーナンのゲル粒を調製し
た。得られたゲル粒は、約990gであった。上記カー
ドランの水分散液700gとカラギーナンのゲル粒30
0gとを混合し、容器(縦6cm,横15cm,高さ2.5
cm)に充填後、95℃の熱水中で45分間加熱し、ゲル
を調製した。該ゲルを冷却し、厚さ約0.2cmに切断
後、90℃の熱水中で10分間加熱することにより、前
記した厚さ約0.2cmのゲルの表面から、カラギーナン
のゲル粒を除去した。得られたゲルを冷却し、さらに−
5℃で60分間冷凍した。ついで解凍し、袋詰めした
後、95℃の熱水中で40分間加熱殺菌して、冷却を経
てゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表裏
が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサク,
コリコリしていた。
間混合し、カードランの水分散液を調製した。一方、水
980gにカラギーナン20gを加え加熱,溶解後、冷
蔵庫で一夜冷却してカラギーナンゲルを得た。該ゲルを
ミキサーで細かく砕きカラギーナンのゲル粒を調製し
た。得られたゲル粒は、約990gであった。上記カー
ドランの水分散液700gとカラギーナンのゲル粒30
0gとを混合し、容器(縦6cm,横15cm,高さ2.5
cm)に充填後、95℃の熱水中で45分間加熱し、ゲル
を調製した。該ゲルを冷却し、厚さ約0.2cmに切断
後、90℃の熱水中で10分間加熱することにより、前
記した厚さ約0.2cmのゲルの表面から、カラギーナン
のゲル粒を除去した。得られたゲルを冷却し、さらに−
5℃で60分間冷凍した。ついで解凍し、袋詰めした
後、95℃の熱水中で40分間加熱殺菌して、冷却を経
てゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表裏
が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサク,
コリコリしていた。
【0019】実施例3 水950gにカードラン50gを加えミキサーで3分間
混合し、カードランの水分散液を調製した。一方、水9
60gにゼラチン40gを加え加熱,溶解後、冷蔵庫で
一夜冷却してゼラチンゲルを得た。該ゲルをミキサーで
細かく砕きゼラチンのゲル粒を調製した。得られたゲル
粒は、約990gであった。上記カードランの水分散液
800gとゼラチンのゲル粒200gとを混合し、容器
(実施例2と同様)に充填後、95℃の熱水中で45分
間加熱し、ゲルを調製した。該ゲルを冷却後、厚さ約
0.2cmに切断した。ついで、−7℃で60分間冷凍し
た。ついで解凍し、袋詰めした後、95℃の熱水中で4
0分間加熱して、冷却を経て、ゲル状食品を調製した。
得られたゲル状食品は、表裏が凹凸でザラザラしたゲル
状を呈し、食感はサクサク,コリコリしていた。 実施例4 実施例3と同様にして得られた厚さ約0.2cmのゲル
を、袋詰めした後、95℃の熱水中で40分間加熱し
て、冷却を経て−7℃で60分間冷凍した。ついで解凍
し、ゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表
裏が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサ
ク,コリコリしていた。
混合し、カードランの水分散液を調製した。一方、水9
60gにゼラチン40gを加え加熱,溶解後、冷蔵庫で
一夜冷却してゼラチンゲルを得た。該ゲルをミキサーで
細かく砕きゼラチンのゲル粒を調製した。得られたゲル
粒は、約990gであった。上記カードランの水分散液
800gとゼラチンのゲル粒200gとを混合し、容器
(実施例2と同様)に充填後、95℃の熱水中で45分
間加熱し、ゲルを調製した。該ゲルを冷却後、厚さ約
0.2cmに切断した。ついで、−7℃で60分間冷凍し
た。ついで解凍し、袋詰めした後、95℃の熱水中で4
0分間加熱して、冷却を経て、ゲル状食品を調製した。
得られたゲル状食品は、表裏が凹凸でザラザラしたゲル
状を呈し、食感はサクサク,コリコリしていた。 実施例4 実施例3と同様にして得られた厚さ約0.2cmのゲル
を、袋詰めした後、95℃の熱水中で40分間加熱し
て、冷却を経て−7℃で60分間冷凍した。ついで解凍
し、ゲル状食品を調製した。得られたゲル状食品は、表
裏が凹凸でザラザラしたゲル状を呈し、食感はサクサ
ク,コリコリしていた。
【0020】
【発明の効果】本発明のゲル状食品は、表裏が凹凸でザ
ラザラしたゲル状を呈し、サクサク,コリコリした歯ご
たえのある不均一な食感を有する。本発明のゲル状食品
は、耐熱性,耐冷凍性,耐乾燥性,耐レトルト性を有す
るため、種々の食品や料理の素材としても利用できる。
ラザラしたゲル状を呈し、サクサク,コリコリした歯ご
たえのある不均一な食感を有する。本発明のゲル状食品
は、耐熱性,耐冷凍性,耐乾燥性,耐レトルト性を有す
るため、種々の食品や料理の素材としても利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/06
Claims (13)
- 【請求項1】可食性ゲル粒を含んでなる加熱凝固性β−
1,3−グルカンのゲル状食品。 - 【請求項2】可食性ゲル粒が加熱凝固性β−1,3−グ
ルカンのゲル粒である請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項3】可食性ゲル粒がカードランのゲル粒である
請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項4】可食性ゲル粒がカラギーナンのゲル粒であ
る請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項5】可食性ゲル粒がゼラチンのゲル粒である請
求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項6】可食性ゲル粒が寒天のゲル粒である請求項
1記載のゲル状食品。 - 【請求項7】可食性ゲル粒がジェランガムのゲル粒であ
る請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項8】可食性ゲル粒がカードランとゼラチンのゲ
ル粒の混合粒である請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項9】可食性ゲル粒の粒径が約10〜10,00
0μmである請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項10】加熱凝固性β−1,3−グルカンがカー
ドランである請求項1記載のゲル状食品。 - 【請求項11】可食性ゲル粒を含む加熱凝固性β−1,
3−グルカンの水分散液を加熱することを特徴とするゲ
ル状食品の製造法。 - 【請求項12】水分散液が、加熱凝固性β−1,3−グ
ルカン1重量部に対して約0.5〜400重量部の可食
性ゲル粒を含む請求項11記載の製造法。 - 【請求項13】加熱温度が約80℃以上である請求項1
1記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5072088A JPH06276965A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | ゲル状食品及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5072088A JPH06276965A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | ゲル状食品及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06276965A true JPH06276965A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13479306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5072088A Withdrawn JPH06276965A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | ゲル状食品及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06276965A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014020717A1 (ja) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | キリン協和フーズ株式会社 | 球状ゲルおよびその製造方法 |
JP2017203158A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | Mcフードスペシャリティーズ株式会社 | β−1,3−グルカンの水分散性を向上させる方法 |
WO2017222054A1 (ja) * | 2016-06-24 | 2017-12-28 | オルガノフードテック株式会社 | カードラン含有組成物、カードラン含有組成物を含む製品、およびカードラン含有組成物を含む製品の製造方法 |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP5072088A patent/JPH06276965A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014020717A1 (ja) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | キリン協和フーズ株式会社 | 球状ゲルおよびその製造方法 |
CN104507330A (zh) * | 2012-08-01 | 2015-04-08 | Mc食品科技株式会社 | 球状凝胶及其制造方法 |
JP2017203158A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | Mcフードスペシャリティーズ株式会社 | β−1,3−グルカンの水分散性を向上させる方法 |
JP2022065076A (ja) * | 2016-05-10 | 2022-04-26 | 三菱商事ライフサイエンス株式会社 | β-1,3-グルカンの水分散性を向上させる方法 |
WO2017222054A1 (ja) * | 2016-06-24 | 2017-12-28 | オルガノフードテック株式会社 | カードラン含有組成物、カードラン含有組成物を含む製品、およびカードラン含有組成物を含む製品の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |