JPH08238028A - 緑化用培器 - Google Patents

緑化用培器

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JPH08238028A
JPH08238028A JP7070592A JP7059295A JPH08238028A JP H08238028 A JPH08238028 A JP H08238028A JP 7070592 A JP7070592 A JP 7070592A JP 7059295 A JP7059295 A JP 7059295A JP H08238028 A JPH08238028 A JP H08238028A
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cultivator
greening
water
soil
irrigation
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Kenichi Yokoyama
憲一 横山
Daisuke Toyohara
大介 豊原
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Nisshoku Corp
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NASU TOA KK
Nisshoku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 万遍なく灌水をおこなえ、均一で健全な緑化
が可能でメンテナンス性の良好な緑化用培器を提供す
る。 【構成】 前面に植物植込み用の開口部36を有して容
器状に形成された培器本体30と、その培器本体30の
上方に設けられた給水手段42と、その給水手段42と
対応させて前記培器本体30内の上部に取り付けられた
灌水手段27と、前記培器本体30内の下部に取り付け
られた排水手段28と、前記培器本体30内の灌水手段
27と排水手段28との間に内装された無土壌培地22
〜24とを備え、前記灌水手段27を透水性の多孔質発
泡体で形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は都市を中心とした緑化、
詳細には建造物等の垂直な壁面あるいは垂直に近い傾斜
面の緑化に用いる緑化用培器に関する。
【0002】
【従来の技術】国土の開発が進むにつれ、特に都市部に
おける自然の緑がますます少なくなってしまっている。
そこで、都市部に緑を復活させる活動等も盛んに行わ
れ、空き地に植物を植え込んで公園にしたり、道路に並
木を植えたり、道路のセンターライン部を緑化する等、
さまざまな試みがなされている。
【0003】しかし、空き地や道路を対象とする緑化に
は限度があり、行き詰まっているのが現状である。そこ
で、ビル等の建造物、あるいは建築物の壁面を緑化する
ことが考えられ、壁面に沿って設けた支柱等に植物を栽
培した鉢等を懸架し、または縦方向に長い筒状の容器等
に栽培して壁面に取り付け、あるいは建造物に部分的に
壁がんを設け、そこに土壌を積み上げて土壌間の培養土
に植物を栽培し、上方から灌水する等の方法も考えられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の壁面緑化の装置においては、特にメンテナンスの
点において問題が多いものであり、例えば、四季それぞ
れの植物とするための植え替え、痛んだ植物の交換、栽
培土壌の手入れに非常に手間がかかり、不可能であるこ
とも多かった。例えば、給排水を例にとっても、不規則
に漏れたり、垂れ流しであったりして、灌水量を制御で
きなかったりする場合があった。
【0005】特に、灌水が万遍なくおこなわれないと、
植物の生育状態に大きく影響し、均一で健全な緑化がな
されなくなり、緑化品質が低下して見映えも損なわれる
ことが懸念される。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
万遍なく灌水をおこなえ均一で健全な緑化をおこなえる
メンテナンス性の良好な緑化用培器を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、請求項1に記載の発明では、前面に植物植込み用の
開口部を有して容器状に形成された培器本体と、その培
器本体の上方に設けられた給水手段と、その給水手段と
対応させて前記培器本体内の上部に取り付けられた灌水
手段と、前記培器本体内の下部に取り付けられた排水手
段と、前記培器本体内の灌水手段と排水手段との間に内
装された無土壌培地とを備え、前記灌水手段を透水性の
多孔質発泡体で形成してなることを特徴としている。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明における前記灌水手段を受皿状に形成してなる
ことを特徴としている。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の発明における前記排水手段を透水性
の多孔質発泡体で形成してなることを特徴としている。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明における前記排水手段を受皿状に形成して倒置
させて配置してなることを特徴としている。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し請求項4のいずれかに記載の発明における前記無土壌
培地が、多孔性合成繊維材よりなる成形マットであるこ
とを特徴としている。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し請求項5のいずれかに記載の発明における前記無土壌
培地の前面に断熱性発泡体を配置してあることを特徴と
している。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項1ない
し請求項6のいずれかに記載の発明における前記無土壌
培地に、肥料、生育抑制剤等の生育コントロール材料を
担持させてあることを特徴としている。
【0014】請求項8に記載の発明では、請求項1ない
し請求項7のいずれかに記載の発明における前記給水手
段から供給される灌水に、肥料、生育抑制剤等の生育コ
ントロール材料を混入させてあることを特徴としてい
る。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明では、灌水手段を透水性
の多孔質発泡体で形成したことにより、給水手段から給
水された水を、無土壌培地に万遍なく灌水することがで
きる。
【0016】請求項2に記載の発明では、灌水手段を受
皿状に形成したことにより、一旦、水を貯留してから全
体的に均一な面状の灌水をおこなうことができ、より一
層万遍な灌水が可能となる。
【0017】請求項3に記載の発明では、排水手段を透
水性の多孔質発泡体で形成したことにより、無土壌培地
からむらなく排水させることが可能となる。
【0018】請求項4に記載の発明では、倒置された受
皿状の排水手段の下方に排水のための空間が形成される
ことから、より一層スムーズな排水がなされる。
【0019】請求項5に記載の発明では、無土壌培地を
多孔性合成繊維材よりなる成形マットで形成したことに
より、気相を充分に確保し、かつ良好な保水性が得られ
るとともに根系の収納スペースが充分確保でき、また流
出のおそれがない。
【0020】請求項6に記載の発明では、無土壌培地の
前面に断熱性発泡体を配置したことにより、無土壌培地
を断熱・保温してその温度の急激な変動を防ぐことがで
きる。
【0021】請求項7に記載の発明では、無土壌培地に
生育コントロール材料を担持させることにより、外部か
らの給肥を要することなく、植物のより一層良好な発芽
・生育が可能となる。特に、その無土壌培地を多孔性合
成繊維材よりなる成形マットで形成した場合には、生育
コントロール材料の定着性が良好となり流出を免れる。
【0022】請求項8に記載の発明では、灌水に生育コ
ントロール材料を混入させることにより、特に無土壌培
地に生育コントロール材料を担持させなくても植物を良
好に発芽・生育させることが可能となる。
【0023】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は緑化用培器(以下培器という)の
斜視図、図2は培器の内部の構成を示す部分破断斜視
図、図3は培器の縦断面図、図4は給・排水装置の配置
図で、これらの図において、符号3は培器で、その培器
3を構成する培器本体30は、例えば厚さ0.8mmの
ステンレス鋼板により、概ね縦900mm、横600m
m、奥行き150mmの直方体の函状に形成され、背面
板30aがねじ等により着脱可能に取り付けられるよう
になっている。
【0024】培器本体30の前面板35には、植物を植
え込むための円形状の開口部36が複数設けられてい
る。その開口部36の大きさは栽培する植物の種類に応
じて設定されるが、本実施例では80φmmとしてい
る。各開口部36,…は、植え込まれた植物に対して上
方からの灌水が極力均等になされるように、奇数段と偶
数段とが図1に実線若しくは鎖線で示すように千鳥状に
配置されている。
【0025】培器本体30の前面板35の内側には発泡
スチロール等の断熱材21が貼着され、その断熱材21
には、開口部36に対応した開口部26が形成されてい
る。そして、断熱材21の内面には両開口部36,26
を閉塞するように水解紙若しくは水溶性フィルムからな
る流出防止膜aが張設され、また、前面板35には開口
部36を閉塞するように耐水性フィルムよりなる保護膜
bが剥離可能に張設されている。なお、液肥(灌水と混
合)を用いる場合等には、保護膜bは不要である。
【0026】上述の断熱材21の後部には、2〜4層の
無土壌合成繊維培地(以下培地という)22〜24が重
合配置される。その培地22〜24は、例えばポリプロ
ピレン1000d(または2000d)を72%とアク
リル多孔性合成繊維30dを28%含むもの、あるいは
ポリプロピレン1000d(または2000d)を56
%とES(ポリプロピレン)18dを22%とアクリル
30dを22%含むもの等のノーバインダー整形による
空隙率の高い軽量マット(厚み5cm程度)とする。
【0027】上述の太いポリプロピレン繊維によってマ
ット形状を整え、かつマットにこしを与えることができ
る。また、アクリル多孔性合成繊維は30g/リットル
〜40g/リットル程度の密度とし、この程度の粗さで
も繊維自体にボイドが形成されているため、充分な保水
性が得られる。従って、従来では、フェルト状にして繊
維間に保水性を持たせていたため密度が高く重いものと
なっていたが、本実施例では、軽量かつ保形性が良好で
取り扱い易い上に、保水性が良好で灌水によっても圧縮
変形することがなくなった。
【0028】その第2層目の培地22には、前記両開口
部26,36と対応する植栽用の開口部22aが開設さ
れており、第3層目と第4層目の培地23,24は特に
穿孔加工を施すことなく、その空隙内に肥料や生育抑制
(促進)剤等の生育コントロール材料を定着性よく担持
させることができる。なお、肥料や生育抑制剤等の生育
コントロール材料は灌水に混入してもよく、これらを併
用してもよい。また、開口部22aに代えて、植物の根
の部分を挿入できるような十字状やその他の切れ込みを
形成してもよい。
【0029】このように重合された断熱材21および培
地22〜24の上部には、多孔質発泡体ポリプロピレン
等により方形の受皿状に形成した灌水手段27を載設し
ている。その灌水手段27は、横600mm×奥行き1
50mm×深さ20mm(厚さ10mm)程度の無蓋の
方形箱状に形成され、その上方に給水手段としての圧力
調整弁付きのドリッパ43を臨ませている。
【0030】このような灌水手段27を設けたことによ
り、ドリッパ43から供給された水は灌水手段27に貯
えられつつ徐々に万遍なく下方の培地22〜24に浸透
供給され、全体的に均一な面状の灌水がおこなわれるた
め、植物を万遍なく生育させることができる。
【0031】一方、断熱材21および培地22〜24の
直下には、上述の受皿状の灌水手段27と同じ材質より
なる受皿状の方形箱状体を倒置させた排水手段28が設
けられている。このような排水手段28によって、その
下方に排水のための空間、つまりその方形箱状体の内底
面と培器本体30の内底面との間に生じる空間部によっ
て、不用水が澱むことなく、常時スムーズな排水が可能
となり、定着性の良好な培地22〜24と灌水性の良好
な灌水手段27との総合作用により、均一で健全な緑化
生育が可能となるのである。
【0032】上述の各内装物、つまり断熱材21、培地
22〜24、灌水手段27および排水手段28は、培器
本体30の背面板30aを取り除いた状態にて背部から
きわめて容易に装填することができ、ねじ止めによりこ
れらを安定に収納しておくことができる。装填の順序
は、排水手段28、断熱材21、培地22〜24、灌水
手段27の順におこなえばよい。なお、その開口部36
は前記のように流出防止膜aにより閉塞しているので、
運搬等に際して培地22〜24に担持させた肥料や生育
抑制(促進)剤等の生育コントロール材料が培器本体3
0外へ流出するのを防止することができ、また、耐水性
の保護膜bにより、流出防止膜aに培器3外からの水が
付着するのを防止することができ、その破損を防止する
ことができる。
【0033】他方、培器本体30の左右側面と上面には
それぞれ把手31,32が溶接等により取り付けられ、
培器本体30の左右側面には培器3を緑化装置に取り付
けるための平面コ字状の係合部材33が溶接等により取
り付けられている。
【0034】緑化装置について説明すると、図5および
図6において、1はフレームで、形鋼(本実施例ではL
形鋼)からなる複数本の横方向の部材11と、複数本の
縦方向の部材12とを格子状に組み立てた矩形状の構成
とされ、同一形状の培器保持枠1aを縦横に複数配列形
成し、図示例では、縦方向に3個、横方向に6個形成さ
れている。そのフレーム1は、複数本の角パイプからな
る連結部材17によって複数本(図示例では2本)の支
柱16に連結され、その支柱16によって地表等の基準
面に設置され、建造物の壁面等の緑化対象面に沿うよう
に配置される。
【0035】緑化装置の外観的な効果として広い面積に
わたって連続的に緑化した印象を与えるために培器3間
の間隔は極力少なくする必要があり、本実施例では培器
3のフレーム1への取り付け構造と外部配管の配置と配
管の作業性を工夫することで約50mmとすることに成
功した。フレーム1前面への培器3の取り付けは、フレ
ーム1の横方向の部材11がL形鋼で構成されているの
で、L型の水平面部に培器3を載置した後、図7に示す
方法で固定する。すなわち、フレーム1の縦方向の部材
12の前面の所定位置にボルト13を溶接等の手段で予
め植設しておき、培器3の取り付け時、左右両側からそ
れぞれ突出しているコ字状の係合部材33に対し、逆向
きのコ字状の係合部材14aを係合させ、座金14bを
介してナット15を前記ボルト13に締め込んで固定す
る。培器3側の係合部材33は、ステンレス等の板材で
形成され、その高さは10mm程度であるので、培器3
間の間隔寸法を極小にすることができる。左右両端部の
培器3の取り付けについては、ボルト13に所定長さの
パイプ等を嵌入すればよい。前記係合部材14aは縦長
に構成し、隙間の目隠しとして対応させることも外観の
見映えの向上に効果がある。
【0036】次いで、図3ないし図5に基づいて灌水系
統について説明すると、図3および図4に示すように、
本発明では、まず、給水配管42および排水管44を培
器本体30の外部に設けていることが大きな特徴であっ
て、これにより、灌水系統全体の構成がきわめて簡易な
ものとなり、施工やメンテナンスを格段に容易かつ安価
なものにしている。その給水配管42は、ポリエチレン
製等よりなり、フレーム1の3段に設けられた培器保持
枠1aの各上縁部におけるL形鋼製の横方向の部材11
の水平部分と、培器3との間隙部に導入され、その給水
配管42には、各培器3当り2個のドリッパ43が下方
に向けて取り付けられ、それぞれ培器3の上部に開設さ
れた2つの給水開口38,38に臨むようになってお
り、これにより配管接続を不要としている。
【0037】他方、培器3の下部の排水ドレーン37に
は、ビニル製等の排水管44(図4参照)が接続され、
3段分がまとめられてフレーム1の縦方向の部材12に
沿うようにして最下部まで導出され、放出される。フレ
ーム1の最下部は、図示しないがドレーンの処理用とし
て、体裁のよい雨樋等を設けてもよい。これは下方から
見れば庇状に見えるようにしておけば安全面で見る人に
安心感を与えることにもなる。
【0038】以上のように構成される緑化装置の使用要
領について説明すると、まず、前述のように、断熱材2
1、培地22〜24、灌水手段27、排水手段28を培
器3内に充填して背面板30aで蓋をする。次に、培器
3の保護膜bを剥離し、別に栽培しておいた植物の水分
を含む根側を開口部36から流出防止膜aに押し付け、
その水分で流出防止膜aを破り、植物の根を培地22〜
24内に埋め込む。
【0039】このような培器3を多数用意し、目的によ
っては植物の種類、色彩等も各種揃えておく。しかる
後、建造物等に設置固定されたフレーム1の前面側から
前記の方法で培器3を取り付け、培器保持枠1aに保持
させる。または、培地22〜24等をすでに収納した培
器3をフレーム1に取り付けた後、前記のように培器3
に植物を植え込むこともできる。フレーム1側には予め
取り付け固定用のボルト13が植設されており、培器3
にも係合部材33が設けられているので、取り付けは係
合部材14a、座金14bを挿入してナット15をねじ
込むのみでよい。さらに培器3には取り扱い用の把手3
1及び32も設けてあるので、持ち運びも容易である。
培器3の取り付け固定後、給水配管42を培器3の給水
開口38へ、排水管44を培器3の排水ドレーン37へ
接続し、給水源を開けば栽培状態となる。また、適宜必
要に応じて培器3を取り外して交換するなど、手際のよ
いメンテナンスを行うことができる。
【0040】なお、培器3はボルト13、ナット15等
に代えて係合手段により離脱可能に係合するようにして
もよく、また、チェン等によりフレーム1に連結して安
全性を向上させるようにしてもよい。また、図4及び図
5の装置の図においては、上記のようにフレーム1の横
方向の部材11を幅広のL形鋼で構成し、横方向には左
右全長にわたり水平部を設け、どこでも培器3を載置で
きるように構成したが、L形鋼を幅の狭いもので構成し
た場合には、横方向の部材11と縦方向の部材12との
交点付近にのみ棚状の部材(ブラケット)11a(図5
参照)を溶接等で結合し、培器3を載置するように構成
してもよい。また、強度等が必要な場合に角パイプ材を
使用してもよい。
【0041】そしてまた、前記実施例では培器3を直方
体状に形成したが、隙間なく広い面積を埋められる形状
であればよく、正面において、正方形、三角形、あるい
は6角形等の多角形でも、灌水手段に工夫を加えること
によって、同様の効果が得られる。さらに、前記実施例
では建造物等の壁面を緑化する装置について述べたが、
本発明の培器3は壁面のみならず、例えば、歩道橋の手
すり、高速道路のガードレール等の建造物に取り付けた
フレームにも利用することができる。本発明は、この
他、その基本的技術思想を逸脱しない範囲で種々設計変
更することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、内部に無土壌培地を収納した培器本体の上部
に、透水性の多孔質発泡体よりなる灌水手段を設けたの
で、無土壌培地に対して万遍なく灌水することができ、
均一で健全な緑化生育が可能となる。
【0043】請求項2に記載の発明では、灌水手段を受
皿状に形成したので、一旦、水を貯留してから全体に均
一な面状の灌水をおこなえ、より一層万遍な灌水ができ
る。
【0044】請求項3に記載の発明では、排水手段を透
水性の多孔質発泡体で形成したので、無土壌培地からむ
らなく排水させることができる。
【0045】請求項4に記載の発明では、倒置された受
皿状の排水手段の下方に排水のための空間が形成される
ので、より一層スムーズな排水が可能となる。
【0046】請求項5に記載の発明では、無土壌培地を
多孔性合成繊維材よりなる成形マットで形成したので、
気相を充分に確保し、かつ良好な保水性が得られ、また
流出のおそれがなくなり、植物の健全な生育が可能とな
る。
【0047】請求項6に記載の発明では、無土壌培地の
前面に断熱性発泡体を配置したので、無土壌培地の断熱
・保温ができ、その温度の急激な変動を防いで植物の安
定生育が可能となる。
【0048】請求項7に記載の発明では、無土壌培地に
生育コントロール材料を担持させるので、外部からの給
肥を要することなく、植物のより一層良好な発芽・生育
が可能となる。特にその無土壌培地を多孔性合成繊維材
よりなる成形マットで形成した場合には、生育コントロ
ール材料の定着性が良好となり流亡を免れる。
【0049】請求項8に記載の発明では、灌水に生育コ
ントロール材料を混入させることにより、特に無土壌培
地に生育コントロール材料を担持させなくても植物を良
好に発芽・生育させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における建造物壁面等の緑化
用培器を示し、保護膜を除去した斜視図である。
【図2】同緑化用培器の内部構成を示す斜視図である。
【図3】図1のX−X線矢視断面図である。
【図4】同緑化用培器の給水配管と排水管のレイアウト
を示す一部縦断正面図である。
【図5】同緑化用培器を建造物壁面等に設けた緑化装置
に装着した状態の正面図である。
【図6】同状態を示す側面図である。
【図7】同緑化用培器の取付手段を示す平面図である。
【符号の説明】
3…培器、21…断熱性発泡体(断熱材)、22〜24
…無土壌培地(培地)、27…灌水手段、28…排水手
段、30…培器本体、36…開口部、43…給水手段
(ドリッパ)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】上述の各内装物、つまり断熱材21、培地
22〜24、灌水手段27および排水手段28は、培器
本体30の背面板30aを取り除いた状態にて背部から
きわめて容易に装填することができ、ねじ止めによりこ
れらを安定に収納しておくことができる。装填の順序
は、灌水手段27、排水手段28、断熱材21、培地2
2〜24の順におこなえばよい。なお、その開口部36
は前記のように流出防止膜aにより閉塞しているので、
運搬等に際して培地22〜24に担持させた肥料や生育
抑制(促進)剤等の生育コントロール材料が培器本体3
0外へ流出するのを防止することができ、また、耐水性
の保護膜bにより、流出防止膜aに培器3外からの水が
付着するのを防止することができ、その破損を防止する
ことができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に植物植込み用の開口部を有して容
    器状に形成された培器本体と、その培器本体の上方に設
    けられた給水手段と、その給水手段と対応させて前記培
    器本体内の上部に取り付けられた灌水手段と、前記培器
    本体内の下部に取り付けられた排水手段と、前記培器本
    体内の灌水手段と排水手段との間に内装された無土壌培
    地とを備え、前記灌水手段を透水性の多孔質発泡体で形
    成してなることを特徴とする緑化用培器。
  2. 【請求項2】 前記灌水手段を受皿状に形成してなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の緑化用培器。
  3. 【請求項3】 前記排水手段を透水性の多孔質発泡体で
    形成してなることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の緑化用培器。
  4. 【請求項4】 前記排水手段を受皿状に形成して倒置さ
    せて配置してなることを特徴とする請求項3に記載の緑
    化用培器。
  5. 【請求項5】 前記無土壌培地が、多孔性合成繊維材よ
    りなる成形マットであることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれかに記載の緑化用培器。
  6. 【請求項6】 前記無土壌培地の前面に断熱性発泡体を
    配置してあることを特徴とする請求項1ないし請求項5
    のいずれかに記載の緑化用培器。
  7. 【請求項7】 前記無土壌培地に、肥料、生育抑制剤等
    の生育コントロール材料を担持させてあることを特徴と
    する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の緑化用
    培器。
  8. 【請求項8】 前記給水手段から供給される灌水に、肥
    料、生育抑制剤等の生育コントロール材料を混入させて
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    かに記載の緑化用培器。
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