JPH10117616A - 胡蝶蘭等の水耕栽培方法および水耕栽培用装置 - Google Patents

胡蝶蘭等の水耕栽培方法および水耕栽培用装置

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JPH10117616A
JPH10117616A JP8284278A JP28427896A JPH10117616A JP H10117616 A JPH10117616 A JP H10117616A JP 8284278 A JP8284278 A JP 8284278A JP 28427896 A JP28427896 A JP 28427896A JP H10117616 A JPH10117616 A JP H10117616A
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JP
Japan
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nutrient solution
seedlings
seedling
nursery bed
bed
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JP8284278A
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English (en)
Inventor
Akira Yoshikawa
昭 吉川
Takaji Miura
貴二 三浦
Hiroshi Tojo
浩 東條
Jinichi Fujiya
仁一 冨士谷
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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    • Y02P60/216

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】栽培日数を8ケ月〜18ケ月の範囲内に短縮で
きるよう、育苗床内に載置した苗に対して肥料となる養
液が充分行きわたるように一時的に浸水状態となるよう
供給し、しかも苗の成長状況に応じて適切な内容の養液
を供給することによって、苗の成育を促進できる栽培が
実現できるようにする。 【解決手段】胡蝶蘭等の栽培対象物の苗に対して、肥料
となる養液Wを、多数の苗が載置された育苗床Bに下方
から溜まるよう供給して、苗を一旦養液Wによる浸水状
態にした後、所定時間の経過後に養液Wを育苗床Bから
一斉に排出させることによって、育苗床B上方から培養
土内に酸素流入を行い、積算日照時間に応じた期間経過
後に再び養液供給からの上記サイクルを繰返して行い、
苗を成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は胡蝶蘭、シンピジュ
ウム等の蘭類や、各種の観葉植物を早期に栽培できるよ
うにした水耕栽培方法および水耕栽培用装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
における胡蝶蘭等の栽培方法については、育苗床に多く
の苗を載置して施肥となる養液を与える際、苗に対して
上方から散水、注水、滴下したりする、いわゆる葉上か
らの灌水による方法のため、苗の中には根側に対しての
施肥が不充分になるものが出たりして全体としての施肥
バランスが悪く、特に灌水し放しの場合は、非常に施肥
コストが多大となり不経済であった。また、施肥が続い
て根側から毛管上昇を続けていると、苗は塩基障害等成
育障害を起こし易くなる。そして、苗の成長段階に応じ
た適切濃度の施肥管理も不充分なため、特に根の安定化
に月日を要すると共に、葉の成長にも多くの日時を要し
たもので、例えば胡蝶蘭の場合、葉1枚の成長に3ケ月
を要し、フラスコ苗から順次育苗して開花する栽培完了
までの必要日数は、約3ケ年が一般的なものとされてき
た。
【0003】そこで本発明においては、胡蝶蘭等の栽培
方法として、栽培完了までの栽培日数を8ケ月〜18ケ
月の範囲内に短縮できるように、育苗床内に載置した多
くの苗に対して施肥となる養液が充分行きわたるように
一時的に浸水状態となるよう供給し、しかも苗の成長状
況に応じて適切な内容の養液を供給することによって、
苗の成育を促進できる栽培が実現できるように鋭意研究
の上、新たな水耕栽培と称し得る水耕栽培方法および栽
培用装置を開発するに至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記したように、非常に
短期間での栽培を可能にした、本発明による胡蝶蘭等の
水耕栽培方法としては、請求項1に記載したように、胡
蝶蘭等の栽培対象物の苗に対して、施肥となる養液を、
多数の苗が載置された育苗床に下方から溜まるよう供給
して、苗を一旦養液による浸水状態にした後、所定時間
の経過後に養液を育苗床から一斉に排出させることによ
って、育苗床上方から培養土内に酸素流入を行い、積算
日照時間に応じた期間経過後に再び養液供給からの上記
サイクルを繰返して行い、苗を成長させることを特徴と
する方法や、請求項2に記載したように、苗に成長度合
に応じて、内容の異なる養液を供給することを特徴とす
る方法、さらには請求項3に記載したように、育苗床か
ら一斉に排出させて、回収した養液を成分分析し、分析
結果に基づき次回に養液内容を必要に応じて変化させて
供給する成育促進のためのサイクルを、苗の成長段階に
応じて繰り返して栽培することを特徴とする方法であ
る。
【0005】上記水耕栽培方法によると、苗を一旦養液
による浸水状態になるように、多数の苗が載置された育
苗床に施肥となる養液を供給することによって、根側か
ら養液は吸い上げられることになり、施肥ムラがなくな
り、施肥バランスが良く、根の安定も短期間で可能とな
る。しかも、絶えず施肥が行われているものでなく、施
肥後、所定の時間が経過すると、一斉に養液を育苗床か
ら排出させることによって育苗床上方から培養土内に酸
素流入を行うことになり、施肥による塩基障害を苗に発
生させるのを避けることができる。また、養液の排出
後、積算日照時間に応じた期間の経過後に、再び上記し
た養液の供給からはじまるサイクルを繰返すもので、育
苗上適切な養液排出に伴う施肥ストレスを与え、次回の
施肥効果を高める上でも非常に好適となる。
【0006】特に、請求項2記載の発明によると、養液
内容を苗の成長度合に応じて異なるようにしているの
で、適切な養液供給が行われ、花成誘導等の成育が促進
されることになる。さらに上記請求項3の発明では、回
収養液を分析し、その分析結果に基づき次回に供給する
養液内容を必要に応じて変化させるものであり、苗が要
求する適切な養液を供給でき、このような花成誘導等の
成育促進のために好適な養液供給、養液排出および日照
経過のサイクルを苗の成長段階に応じて繰り返して8ケ
月〜18ケ月という、従来では不可能とされていた極め
て短期による促成栽培が可能となった。
【0007】次に、上記請求項2または3に挙げた養液
内容の変化は、請求項4に記載したように幼苗段階およ
び中苗段階等、苗の成長度合に応じて行われることによ
って、それぞれの成長時点で必要な施肥が実現でき、一
層のこと栽培の促進に寄与できることになる。さらに、
請求項5に記載したように、施肥となる養液は、回収養
液に必要内容物(栄養組成物)を加えて再使用すること
により、養液のリサイクル化が促進され、施肥に要する
経費の節約が促進されることになる。
【0008】次いで、上記した水耕栽培方法を実施する
のに好適な栽培装置としては、請求項6に記載したよう
に、合成樹脂発泡体にて形成された育苗床の苗載置部に
は、波板、ネット等による水切り手段を設け、施肥とな
る養液を苗に散水、注水、滴下等による灌水をさせずに
育苗床内に供給する供給部と、一斉に養液を排出できる
排出部とを設けてあることを特徴とするものである。
【0009】上記請求項6記載の水耕用栽培装置を使用
するには、苗載置部にそれぞれポットに入った多くの苗
を載置し、施肥となる養液を供給部から育苗床内に供給
して溜めた状態にして、養液上面は苗の根側から養液を
吸い上げるのに適した水位(培養土の上位)としてお
く。そして施肥後所定時間が経過すると、養液を一斉に
排出部から排出させる。排出後の状態は波板、ネット等
による水切り手段にて苗から落下した養液との接触が遮
たれることになる。また苗の根は、通水は可能であるが
根を通さないように請求項7のごとく、水切り手段上
に、通水は可能であるが苗の根を通さない不織布シート
等による根の拡張抑制手段を設けてあることを特徴とし
ていると、上記の根の拡張抑制手段にて、根の不必要な
育成による拡張が抑制され、根は太くて短く安定したも
のとなり、苗の他部分へ施肥効果が行きわたるような装
置となっていて、育苗上好適となる。
【0010】また、請求項8に記載したように、育苗床
の内面には合成樹脂シート等による保護シートが設けら
れていると、苗にとって保温上好適であると共に、育苗
床の内面保護と汚れ付着防止を果たすことができる。さ
らに、請求項9のように、育苗床の内面下部には、苗載
置部より下方に溝を形成し、この溝内に温調用のパイプ
を配管してあると、パイプに冷水や温水を通すことによ
って、育苗床内の温度調整を行うことができて、育苗上
好適な温調を果たせることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】次いで、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら以下に例示する。図1は、育苗ポ
ットPを載置した水耕栽培用装置の中核となる育苗床B
を示しており、図2は、育苗床Bの要部を拡大して示
し、図3は、養液の循環を例示するとともに育苗床Bの
載置状態を示している。
【0012】図示した育苗床(育苗ベッド)Bは、発泡
倍率30倍以上、好ましくは40倍以上で、底板厚さ2
0mm以上、周壁板厚さ15mm以上の発泡ポリスチレ
ン等の合成樹脂発泡体にて形成されてあり、育苗床の全
体サイズとしては設置される栽培ハウスの大きさに応じ
て適宜決められるもので、多くを長さ方向に接続して構
成するもので、長さ×幅が40m×1m20cm、40m
×1m50cm、20m×1m30cm、20m×1m80
cm等、種々の大きさのベッドに形成して実施するもので
あり、床本体b1と底側に溝b2を形成できるように間
隔をあけて敷設した底敷ブロックb3とを以って、育苗
床Bを形成してあり、高さについては図2に示したよう
に、周壁部B′で壁板を接続具b4を用いて高くなるよ
う接続できるようにして苗の成長高さに対応できるよう
に構成してある。
【0013】図中40は、育苗床Bに対する支持脚であ
る。そして育苗に際しては、育苗床Bの内面に合成樹脂
シート等による保護シート10、好ましくは保温性を考
慮した黒色シートを敷設してあり、底側に波板11を水
切り手段として敷設していると共に、波板11の上には
通水は可能であるが、苗の根を通さない不敷布シート1
2を根の拡張抑制手段として設けてあり、さらに底敷ブ
ロックb3,b3間の溝b2には、冷水または温水を通
せる温調パイプ13を設置してある。なお、根が多く拡
張しない場合には、不織布シート12を省略して実施す
ることも可能である。
【0014】そして、苗を入れた育苗ポットPは、直接
に不敷布シート12上に載置する場合のほか、図示する
ように通水孔14を有したトレー状コンテナー15に複
数をセットした状態で、不敷布シート12上または不織
布シート12のないときは波板11上に載置しておくと
至便である。また、育苗ポットPとしては、フラスコ苗
から順次成長度合に応じて、4cm径→2.5寸径→3.
5寸径と大きな育苗ポットPへと移植したものを用いる
ものである。
【0015】次に施肥となる養液は、苗に対して灌水さ
せずに育苗床Bに溜まるように供給するものであり、養
液Wは、図3に示すようにタンクTからポンプPOを以
って育苗床B内へ養液供給パイプ20の供給部21から
供給するもので、養液の上水面および下水面の調整は調
整用のフロートバルブV1 を用いるほか、図示していな
いセンサーと組合せた自動調整バルブや、サイフォン方
式等既知の水位調整手段を用いて実施すればよく、多数
の育苗ポットPが載置された育苗床Bの苗に対して、根
側から吸い上げられるように供給することが必要であ
る。図中31は、排出部であり、V2 およびV3 は、養
液供給パイプ20,養液排出パイプ30に設けたバルブ
を示している。なお、養液Wは、窒素、リン、カリウム
等を養分の主成分とするものである。
【0016】なお、上記に示した保護シート10として
は、他の素材によるものでもよく、また波板11による
水切り手段に代え、ネットその他の水切り手段を採用し
たり、不敷布シート12に代え、他の通水可能で苗の根
を通さない非常に隙間の微細なポーラス状シート等、同
様の効果を具有するものも使用可能であることは言うま
でもない。
【0017】さらに育苗床Bとしては、底敷ブロックb
3を用いず、底敷部分b3′を一体化させた図4(図5
および図6)のような成形品を長手方向に接続し、接続
部分Jを保護シート10で包被して使用するもので、温
調パイプ13を通す溝b2′をも成形品内に形成してあ
る。上記に説明した育苗床Bに、多数の育苗ポットPを
載置して水耕栽培を実施する形態を以下に順次説明す
る。 (1) 先ず、フラスコ苗で育苗した胡蝶蘭の苗を、4cm直
径の育苗ポットPに移植して、トレー状のコンテナーに
多くの育苗ポットPをセットして育苗床Bに載置した状
態で、栽培ハウス内で施肥となる養液Wを灌水させずに
育苗床Bに溜まるよう供給する。
【0018】養液は苗を一旦浸水状態にするものである
から、根側から苗上方へと吸収させることができる。そ
して、養液を苗に対して数時間(1時間程度)吸収させ
た後、養液Wを育苗床Bから一斉に数十分から1時間程
度の間に排出させる。すると、この排出によって養液水
位の減少に伴ない、育苗床上方から自然の酸素が培養土
内に流れ込むことになり、施肥による塩基障害が生じる
ことを回避し、苗の成長障害を防ぐのにも役立つことと
なる。そしてまた、苗に対しては施肥が行われないこと
による施肥ストレスが生じて、次回の養液吸収が良好と
なる。
【0019】次いで、次回の養液供給までに適度の日照
時期を採ることが必要であり、胡蝶蘭の場合、約1週間
〜10日間位の積算日照が必要となる。この積算日照量
に応じた適切時期を過ぎると、再度養液供給へのサイク
ルへと移ることができる。日照量は季節、天候、地域に
よっても異なるので予め設定した積算日照量を基にして
いる。
【0020】このような養液供給と養液排出および日照
経過のサイクルを繰返して行う。 (2) 上記した育苗後、数ケ月、例えば2〜3ケ月位の経
過後に、成長した苗を2.5寸径の育苗ポットPに移植
して、先と同じ養液供給と養液排出および日照経過のサ
イクルを繰返し行う。 (3) そして4ケ月〜6ケ月経過後、成長した苗を3.5
寸径の育苗ポットPに移植して、先と同様の養液供給と
養液排出および日照経過のサイクルを繰返し行う。この
養液供給に際しては、成長に応じて養液を回収後分析
し、どの成分が現状の苗に必要かを選択して花成誘導を
促進させる。 (4) 次いで、花成誘導のための2ケ月程度を経過してか
ら、成長した苗を13℃〜18℃前後の低温環境、例え
ば栽培ハウスから低温地へ育苗ポットPを移行させる
か、低温に温調したクーラー内に育苗ポットPを移行さ
せて、16時間以上、好ましくは30日前後にわたって
低温処理を施す。
【0021】低温地やクーラーに代え、育苗床Bの溝b
2内の温調パイプ13に冷水を通して低温処理を施す場
合もある。 (5) 上記のような低温処理後、栽培ハウス内にて最終の
調整のために、半月ほど養液供給と養液排出および日照
経過のサイクルを繰返して、着花を促してやれば、開花
させることができる。開花前に出荷用の鉢に移植してお
けばそのまま出荷が可能となる。 なお、上記した(1)
〜(5) の段階では、当初のフラスコ苗から移植した幼苗
から中苗を経て、開花時の大苗へと至るまでの苗の成長
度合に応じて供給する養液としては、内容の異なるもの
を供給してやることにより、成長度合に応じた適切な養
液供給を行えて、花成誘導を促進できる利点がある。
【0022】予め、養液成分を数段階で異なる成分配合
にしておいて、苗の成長度合に適した配合の養液を供給
すればよい。さらに、養液供給と養液排出を繰返すサイ
クル中において、排出した回収養液の成分を分析し、窒
素、リン、カリウム等の成分のうち、現段階で苗がどの
成分を多く要求しているかを確認した上、次回から供給
する養液の成分配合を必要に応じて変化させて供給する
と、一層のこと花成誘導を促進させることができ、短期
間、例えば8ケ月〜18ケ月、その多くは12ケ月程度
で胡蝶蘭を開花させることができる。
【0023】
【発明の効果】以上のごとく本発明によると、先ず、養
液を灌水させずに多数の苗が載置された育苗床に下方か
ら溜まるように供給し、苗を一旦養液による浸水状態に
しているので、根側から確実に吸い上げが実現でき、灌
水の場合に比して、はるかに施肥バランスが良好とな
り、根の安定育成にも適切な養液供給となる。しかも、
養液を無駄なく経済的に供給できる。
【0024】さらに、苗に対して絶えず養液供給してい
るものでなく、供給後所定時間経過後に育苗床から一斉
に養液を排出させることによって培養土内に酸素を流入
できるので、施肥に伴う塩基障害が苗に生じるのを防止
できる。そして排出後は積算日照時間に応じた時期を経
過した後、再び養液供給からのサイクルに戻すものであ
り、養液供給、排出および日照経過のサイクルを繰返し
て育苗しているので、養液供給されない気体下に苗を放
置する期間により施肥ストレスを適度に与えて、次の施
肥効果を高めるようにしている水耕栽培を採用している
ため、花成誘導等の成育の促進に寄与することができる
栽培方法となる。
【0025】しかも、請求項2に記載した発明のごと
く、苗の成長度合に応じて内容の異なる養液を供給する
ことによって一層のこと花成誘導が促進され、従来の栽
培方法が葉1枚の成長に3ケ月を要し、開花するまでに
約3年を要したのに比し、葉1枚の成長に約1ケ月で開
花まではるかに短期間の8ケ月〜18ケ月、特に多くは
12ケ月程度の期間で開花させて出荷可能となるもの
で、栽培促進が著しい。
【0026】さらに、請求項3に記載した発明のごと
く、養液排出後にその養液の成分を分析し、分析結果に
基づき次回に養液内容を必要に応じて変化させて供給す
る方法によれば、苗にとってその都度必要とする養液を
的確に供給でき、花成誘導のためのサイクルアップに非
常に役立つこととなり、早期栽培の一層の躍進に寄与で
きることになる。しかも、養液の再使用を可能にし、栽
培コストの引き下げに役立つことになる。
【0027】次に、請求項6に記載した本発明による水
耕栽培用装置によると、育苗床には水切り手段を有して
養液出状態の維持を良好にできる。さらに請求項7によ
る根の拡張抑制手段を有していると、根が不要に拡張す
るのを防ぎ、短く太い安定した根を育成し、育苗ポット
からの移植時の取扱いもし易く、従来の如く拡張した根
を切ったりする弊害もなく、移植作業も非常にし易くな
り、栽培の能率化に貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】育苗床を中核とした水耕栽培用装置を示す断面
図である。
【図2】育苗床の一部拡大断面図である。
【図3】育苗床への養液供給状態を略示する断面図であ
る。
【図4】育苗床の他の実施例を示す断面図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】図4のVI−VI断面図である。
【符号の説明】
B 育苗床 P 育苗ポット 10 保護シート 11 波板 12 不敷布シート W 養液 13 温調パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 昭 徳島県板野郡板野町川端字若王寺49の1 (72)発明者 三浦 貴二 徳島県徳島市国府町延命525 (72)発明者 東條 浩 徳島県徳島市国府町中579 (72)発明者 冨士谷 仁一 徳島県徳島市三軒屋町東86−2

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胡蝶蘭等の栽培対象物の苗に対して、施肥
    となる養液を、多数の苗が載置された育苗床に下方から
    溜まるよう供給して、苗を一旦養液による浸水状態にし
    た後、所定時間の経過後に養液を育苗床から一斉に排出
    させることによって、育苗床上方から培養土内に酸素流
    入を行い、積算日照時間に応じた期間経過後に再び養液
    供給からの上記サイクルを繰返して行い、苗を成長させ
    ることを特徴とする胡蝶蘭等の水耕栽培方法。
  2. 【請求項2】苗に成長度合に応じて、内容の異なる養液
    を供給することを特徴とする請求項1記載の胡蝶蘭等の
    水耕栽培方法。
  3. 【請求項3】育苗床から一斉に排出させて回収した養液
    を成分分析し、分析結果に基づき次回に養液内容を必要
    に応じて変化させて供給する成育促進のためのサイクル
    を、苗の成長段階に応じて繰り返して栽培することを特
    徴とする請求項1記載の胡蝶蘭等の水耕栽培方法。
  4. 【請求項4】養液内容の変化は、幼苗段階および中苗段
    階等、苗の成長度合に応じて行われることを特徴とする
    請求項2または3記載の胡蝶蘭等の水耕栽培方法。
  5. 【請求項5】施肥となる養液は、回収養液に必要内容物
    を加えて再使用することを特徴とする、請求項2または
    3記載の胡蝶蘭等の水耕栽培方法。
  6. 【請求項6】合成樹脂発泡体にて形成された育苗床の苗
    載置部には、波板、ネット等による水切り手段を設け、
    施肥となる養液を苗に散水、注水、滴下等による灌水を
    させずに育苗床内に供給する供給部と、一斉に養液を排
    出できる排出部とを設けてあることを特徴とする水耕栽
    培用装置。
  7. 【請求項7】水切り手段上には、通水は可能であるが苗
    の根を通さない不織布シート等による根の拡張抑制手段
    を設けてあることを特徴とする請求項6記載の水耕栽培
    用装置。
  8. 【請求項8】育苗床の内面には、合成樹脂シート等によ
    る保護シートが設けられていることを特徴とする請求項
    6記載の水耕栽培用装置。
  9. 【請求項9】育苗床の内面下部には、苗載置部より下方
    に溝を形成し、この溝内に温調用パイプを配管してある
    ことを特徴とする請求項6記載の水耕栽培用装置。
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