JPH08235774A - デジタルデータのデコード装置および光ディスク装置 - Google Patents

デジタルデータのデコード装置および光ディスク装置

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JPH08235774A
JPH08235774A JP6691695A JP6691695A JPH08235774A JP H08235774 A JPH08235774 A JP H08235774A JP 6691695 A JP6691695 A JP 6691695A JP 6691695 A JP6691695 A JP 6691695A JP H08235774 A JPH08235774 A JP H08235774A
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JP
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data
digital data
decoding
memory
circuit
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JP6691695A
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Hiroshi Kawaguchi
浩 河口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスク装置において、圧縮符号化デコード
回路のデコード出力データ専用のバッファメモリを不要
とする。 【構成】 ディスク再生装置において、ショックプルー
フ用のメモリ25の一部に、圧縮オーディオデータの伸
長処理を行なった後のデータのデータエリア25atを設
定する。このデータエリア25atからのデータを読み出
して、D/Aコンバータに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、いわゆるミ
ニディスクとよばれる小型の光磁気ディスクの記録再生
装置や再生専用装置などのディスク装置およびこのディ
スク装置に適用して好適なデジタルデータのデコード装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】前述したような小型の光磁気ディスクを
記録媒体とする、ポータブルのオーディオ記録再生装置
(ディスク記録再生装置)が、本出願人により提案さ
れ、市販されるに至った。このディスク装置は、「コン
パクト」「記録可能」など、コンパクトカセットの持つ
長所と、「高音質」「クイックランダムアクセス」な
ど、コンパクトディスク(CD)の持つ長所とを兼ね備
えており、コンパクトカセットに代わる、次世代パーソ
ナル・オーディオとして期待されている。
【0003】なお、このディスク装置は、CDと同様
に、オーディオデータが物理的なピットの形で記録され
た、再生専用の光ディスクにも対応している。また、デ
ィスク記録再生装置だけでなく、再生専用のディスク再
生装置も市販されている。
【0004】また、このディスク記録再生装置では、デ
ータの記録変調方式として、CDと同様に、EFM(Ei
ght Fourteen Modulation,8−14変調)が用いられ
る。
【0005】記録可能な光磁気ディスクには、トラッキ
ング制御のため、予め、スパイラル状のプリグルーブ
(案内溝)が形成されている。このプリグルーブは、デ
ィスク全周にわたる絶対アドレスデータに基づいてFM
変調されて記録されている。したがって、光磁気ディス
クのプリグルーブは、絶対アドレスデータに基づいて、
光ディスクの径方向に蛇行(ウォブリング)している。
【0006】記録可能な光磁気ディスクの記録時と再生
時に、ディスク記録再生装置では、いわゆるプッシュプ
ル信号から、ウォブリング成分を検出し、このウォブリ
ング成分が一定周波数となるように、スピンドルモータ
の回転をサーボ制御することにより、ディスクが一定線
速度(Constant Line Velocity)で回転駆動される。ま
た、ウォブリング成分をFM復調することにより、ディ
スクの全周にわたる前記の絶対アドレスデータ(いわゆ
る、ADIP(ADress In Pre-groobe))が得られる。
【0007】そして、このディスク装置では、携帯時の
外乱によるピックアップの走査位置のジャンプによる音
とびに対しては、半導体メモリを使用して、圧縮音声デ
ータをバッファリングすることにより、ディスクから正
しいデータが読み取れない期間も、このメモリ、いわゆ
る、ショックプルーフメモリからデータを読み出して、
実用上の耐ショック性を確保している。
【0008】更に、このディスク装置では、例えば、直
径が64mmのディスクに74分間のデジタル音声信号
の記録再生を実現するために、ATRAC(Adaptive T
Ransform Acoustic Coding)とよばれる高能率の圧縮符
号化方式が採用されている。この圧縮符号化方式は、聴
覚心理の等ラウドネス特性とマスキング効果とを利用し
て、帯域分割と直交変換を組み合わせ、オーディオ信号
を適度な時間と周波数の領域で再量子化し、量子化雑音
を人に認知されないよう、高能率の圧縮符号化を実現し
ている。
【0009】 参考文献: 前田:“ミニディスクシステム” テレビジョン学会誌第47巻第6号(1993年6月)
など
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したデ
ィスク装置の再生時には、前述の圧縮符号化方式により
圧縮されたオーディオデータがデコードされ、D/A変
換されて、再生オーディオ信号が得られる。
【0011】ところが、圧縮符号化方式による圧縮オー
ディオデータのデコードの際には、伸長処理を伴うた
め、デコード済みのデータを、一旦、バッファメモリに
格納してからD/Aコンバータに供給することが必要で
ある。外部に専用のメモリを設ける場合は部品点数が増
えるという問題があり、また、圧縮符号化用のIC内に
メモリを搭載する場合には、ICチップの面積が大きく
なり、いずれの場合も、装置の小型化・低価格化の妨げ
になるという問題があった。
【0012】この問題は、圧縮符号化方式による圧縮オ
ーディオデータに限らず、他の方式で圧縮されたオーデ
ィオデータをデコードする際も、例えば、数キロバイト
〜数十キロバイトのバッファメモリが必要であって、上
述と同様の問題が生ずる。
【0013】かかる点に鑑み、この発明の目的は、部品
点数や、ICチップ面積の増加を回避することができ
る、デジタルオーディオ信号再生装置を提供するところ
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、この発明によるデジタルデータのデコード装置は、
デジタルデータの復号化手段23Pと、D/Aコンバー
タ35と、復号化前のデジタルデータ用の第1の記憶領
域と、この第1の記憶領域とは別の記録領域であって、
復号化後のデジタルデータ用の第2の記憶領域とを有す
るメモリ25と、前記メモリの前記第1の記憶領域から
読み出したデジタルデータを前記復号化手段に供給し、
復号化されたデジタルデータを前記メモリの前記第2の
記憶領域に書き込み、この第2の領域のデータを前記D
/Aコンバータに供給するように制御するメモリ制御手
段24とを備えることを特徴とするものである。
【0015】また、この発明によるディスク装置は、デ
ィスクから符号化されたデジタルデータを取り出すピッ
クアップ手段30と、前記符号化されたデジタルデータ
を復号化する復号化手段23Pと、この復号化手段での
復号化に先立ち前記ピックアップ手段から得たデジタル
データをバッファリングするための第1の記憶領域と、
この第1の記憶領域とは別領域の第2の記憶領域とを備
えるメモリ25と、前記復号化されたデジタルデータを
アナログ信号に変換するD/Aコンバータ35と、前記
復号化される前のデジタルデータを前記メモリ25の第
1の記憶領域に書き込み、この第1の記憶領域から読み
出したデジタルデータを前記復号化手段23Pに供給
し、復号化されたデジタルデータを前記メモリ25の前
記第2の記憶領域に書き込み、この第2の領域のデータ
を前記D/Aコンバータ35に供給するように制御する
メモリ制御手段24とを備えることを特徴とする。
【0016】特に、前記メモリ25が、ディスク上のデ
ジタルデータの取り出し位置がジャンプしたことによ
り、前記D/Aコンバータ35からのアナログ信号が不
連続の信号となるのを防止するためのバッファメモリで
ある場合もある。
【0017】
【作用】上述の構成のデジタルデータのデコード装置に
おいては、復号化前のデジタルデータは、メモリの第1
の記憶領域に記憶されており、これが読み出されて復号
化手段により復号化されるとメモリの第2の記憶領域に
書き込まれて記憶される。そして、この第2の記憶領域
の復号化データがD/Aコンバータに供給されてアナロ
グ信号に変換される。したがって、復号化前のデジタル
データのメモリの一部記憶領域を用いることにより、復
号化手段にバッファメモリを設ける必要がなく、復号化
手段をICチップ化するときに、チップ面積を小さくす
ることができる、チップの設計の自由度が大きいなどの
メリットを有する。
【0018】特に、このデジタルデータのデコード装置
を、請求項2に記載の発明のようにディスク装置に適用
した場合に、請求項5のように、そのメモリが、いわゆ
るトラックジャンプによる信号の不連続を防止するため
のメモリであれば、もともとあるメモリを有効に利用す
ることができるものである。
【0019】
【実施例】以下、図1〜図3を参照しながら、この発明
によるデジタルデータのデコード装置を、前述したディ
スク装置に適用した一実施例について説明する。この例
は、ディスク記録再生装置の場合の例であり、図1は、
その全体の構成図、図2は、その要部の説明のための図
である。
【0020】[ディスクの構成]図1において、1は光
ディスクであって、この例の場合、光磁気記録膜を持っ
た記録再生、消去が可能な書換形の光磁気ディスクが用
いられる。ディスク1の外径は例えば64mmで、この
ディスク1には、例えば1.6μmのピッチでスパイラ
ル状に記録トラックが形成される。ディスク1は、一定
の線速度、例えば1.2〜1.4m/sで回転される。
そして、ディスク1には、オーディオ情報がデジタル信
号とされ、かつ、圧縮されて記録されることにより、対
象となる情報が130Mバイト以上記録再生可能であ
る。
【0021】また、ディスク1には、予め、光スポット
制御用(トラッキング制御用)のプリグルーブが形成さ
れているが、特に、この例の場合には、このプリグルー
ブにトラッキング用のウォブリング信号に重畳して絶対
番地コードが記録されている。なお、ディスク1は防塵
および傷付着防止のため、ディスクカートリッジ2内に
収納されている。
【0022】また、ディスク1には、その最内周のトラ
ック位置に、記録されているオーディオデータに関する
情報が記録されている。これは、一般にTOC(Table
of content)と呼ばれ、記録されている曲数、各曲の記
録位置に関する情報、各曲の演奏時間などが含まれてい
る。
【0023】[記録再生装置の記録系]図1の記録再生
装置は、IC化により、できるだけ構成を簡略化できる
ように工夫されている。先ず、光磁気ディスクへの記録
時について説明する。なお、記録時と再生時とでは、シ
ステム制御回路20からのモード切換信号R/Pによ
り、各回路部がモード切り換えされるようにされてい
る。システム制御回路20には、録音,再生など、複数
の操作キーK1〜Knが接続されており、このキーKの
操作により動作モードが指定される。
【0024】1対の入力端子21LT,21RTを通じた2
チャンネルのアナログオーディオ信号は、A/Dコンバ
ータ22において、サンプリング周波数44.1kHz
でサンプリングされ、各サンプリング値が16ビットの
デジタル信号に変換される。この16ビットのデジタル
信号は、前述の圧縮符号化方式によるデータ圧縮回路2
3Rに供給され、この例の場合には、入力デジタルデー
タが例えば約1/5にデータ圧縮される。
【0025】また、例えば、入力デジタルデータを高域
ほど帯域幅が広くなるように複数の帯域に分割し、分割
された各帯域毎に複数のサンプル(サンプル数は各帯域
で同数とする方が良い)からなるブロックを形成し、各
帯域のブロックごとに直交変換を行ない、係数データを
得、この係数データに基づいて各ブロックごとのビット
割り当てを行なうようにする方法を用いることもでき
る。この場合のデータ圧縮方法は、音に対する人間の聴
感特性を考慮しており、高能率でデータ圧縮ができる
(特願平1−278207号参照)。
【0026】こうしてA/Dコンバータ22からのデジ
タルデータDAは、データ圧縮回路23Rにおける圧縮
処理により約1/5にデータ圧縮され、このデータ圧縮
されたデータdaは、メモリ制御回路24により制御さ
れるバッファメモリ25に転送される。この例の場合に
は、バッファメモリ25は、例えば4Mビットの容量を
有するDRAMが用いられている。
【0027】メモリ制御回路24は、記録中に振動等に
よりディスク1上の記録位置が飛んでしまうトラックジ
ャンプが生じなければ、バッファメモリ25から圧縮デ
ータdaを書き込み速度の約5倍の転送速度で順次読み
出し、読み出したデータを、データエンコード回路26
Rに転送する。
【0028】また、記録中にトラックジャンプが生じた
ことを検出したときは、エンコード回路26Rへのデー
タ転送を停止し、データ圧縮回路23Rからの圧縮デー
タdaをバッファメモリ25に蓄積する。そして、記録
位置が修正されたとき、バッファメモリ25からエンコ
ード回路26Rへのデータ転送を再開するようにする制
御を行う。
【0029】トラックジャンプが生じたか否かの検出
は、例えば振動計を装置に設け、振動の大きさがトラッ
クジャンプが生じるようなものであるか否かを検出する
ことにより行うことができる。また、この例のディスク
1には、前述したように、プリグルーブを形成する際
に、トラッキング制御用のウォブリング信号に重畳して
絶対番地コードが記録されている。そこで、このプリグ
ルーブからの絶対番地コードを記録時に読取り、そのデ
コード出力からトラックジャンプを検出するようにする
こともできる。また、振動計と絶対番地コードのオアを
取ってトラックジャンプを検出するようにしても良い。
なお、トラックジャンプが生じたときには、光磁気記録
のためのレーザ光のパワーを下げる、あるいはパワーを
零とするようにしておくものである。
【0030】そして、トラックジャンプが生じたときの
記録位置の修正は、前記の絶対番地コードを用いて行う
ことができる。また、この場合のバッファメモリ25の
データ容量としては、上述から理解されるように、トラ
ックジャンプが生じてから記録位置が正しく修正される
までの間の時間分に相当する圧縮データdaを蓄積でき
る容量が最低必要である。この例では、バッファメモリ
25の容量としては、前記のように例えば4Mビット有
し、この容量は前記の条件を十分に満足するように余裕
を持ったものとして選定されているものである。
【0031】また、この場合、メモリ制御回路24は、
この記録時において、正常動作時は、できるだけバッフ
ァメモリ25に蓄積されるデータが少なくなるようにメ
モリ制御を行う。例えば、バッファメモリ25のデータ
量が予め定められた所定量以上になったら、所定量のデ
ータ、例えば32セクタ分(1セクタは1CD−ROM
セクタ(約2Kバイト))のデータだけバッファメモリ
25から読み出して、常に所定データ量以上の書込み空
間を確保しておくようにメモリ制御を行う。
【0032】データエンコード回路26Rは、バッファ
メモリ25から転送されてきた圧縮データdaをCD−
ROMのセクタ構造のデータにエンコードする。なお、
32セクタ分のオーディオデータを含むデータを以下ク
ラスタと称する。
【0033】このデータエンコード回路26Rの出力デ
ータ(クラスタ単位のデータ)は、記録エンコード回路
27に供給される。この記録エンコード回路27では、
データにエラー検出訂正用の符号化処理を行うと共に、
記録に適した変調処理、この例ではEFM符号化処理な
どを施す。エラー検出訂正用の符号は、この例ではCD
のCIRC(クロスインターリーブ・リード・ソロモン
符号)に対してインターリーブを変更したものを用い
る。記録データがクラスタ単位の間欠的なデータである
ので、32セクタのクラスタの前後に、クラスタ接続用
の複数個のセクタが付加される。
【0034】この記録エンコード回路27からの符号化
処理の施されたデータは、磁気ヘッド駆動回路28を介
して磁気ヘッド29に供給される。磁気ヘッド駆動回路
28は、記録データに応じた変調磁界をディスク1(光
磁気ディスク)に印加するように磁気ヘッド29を駆動
する。このヘッド29に供給されるオーディオデータ
は、クラスタ単位であり、記録は間欠的に行われる。
【0035】ディスク1はカートリッジ2に収納されて
いるが、装置に装填されることにより、シャッタ板が開
けられて、シャッタ開口からディスク1が露呈する。そ
して、スピンドル挿入用開口にディスク駆動モータ30
Mの回転軸が挿入連結されて、ディスク1が回転駆動さ
れる。この場合、ディスク駆動モータ30Mは、後述す
るサーボ制御回路32により、線速度1.2〜1.4m
/sでディスク1を回転駆動するように回転速度制御が
なされる。
【0036】磁気ヘッド29は、前記カートリッジ2の
シャッタ開口から露呈するディスク1に対向している。
また、ディスク1の磁気ヘッドに対向する面とは反対側
の面と対向する位置には、光学ヘッド30が設けられて
いる。この光学ヘッド30は、例えばレーザダイオード
等のレーザ光源、コリメータレンズ、対物レンズ、偏光
ビームスプリッタ、円筒レンズなどの光学部品および光
検出器などから構成されており、この記録時は、記録ト
ラックには、再生時より大きな一定のパワーのレーザ光
が照射されている。この光照射と、磁気ヘッド29によ
る変調磁界とにより、ディスク1には熱磁気記録によっ
てデータが記録される。そして、磁気ヘッド29と光学
ヘッド30とは、共にディスク1の半径方向に沿って移
動できるように構成されている。
【0037】なお、この記録時において、光学ヘッド3
0の出力がRF信号処理回路31を介して絶対番地デコ
ード回路34に供給されて、ディスク1のプリグルーブ
からの絶対番地コードが抽出されると共に、デコードさ
れる。そして、そのデコードされた絶対番地情報が記録
エンコード回路27に供給されて、記録データ中に絶対
番地情報として挿入されて、ディスクに記録される。絶
対番地デコード回路34からの絶対番地情報は、また、
システム制御回路20に供給され、前述したように、記
録位置の認識および位置制御に用いられる。
【0038】また、RF信号処理回路31からの信号が
サーボ制御回路32に供給され、ディスク1のプリグル
ーブからの信号からモータ30Mの線速度一定サーボの
ための制御信号が形成され、モータ30Mが速度制御さ
れる。
【0039】[記録再生装置の再生系]装置に装填され
たディスクは、ディスク駆動モータ30Mにより回転駆
動される。そして、記録時と同様にして、このディスク
駆動モータ30Mは、サーボ制御回路32により、プリ
グルーブからの信号により、ディスク1が記録時と同じ
速度、すなわち線速度1.2〜1.4m/sで、一定と
なるように回転速度制御される。
【0040】再生時、光学ヘッド30は、目的トラック
に照射したレーザ光の反射光を検出することにより、例
えば非点収差法によりフォーカスエラーを検出し、ま
た、例えばプッシュプル法によりトラッキングエラーを
検出すると共に、目的トラックからの反射光の偏光角
(カー回転角)の違いを検出して、再生RF信号を出力
する。
【0041】光学ヘッド30の出力は、RF信号処理回
路31に供給される。RF信号処理回路31は、光学ヘ
ッド30の出力からフォーカスエラー信号やトラッキン
グエラー信号を抽出してサーボ制御回路32に供給する
と共に、再生信号を2値化して再生デコード回路33に
供給する。
【0042】サーボ制御回路32は、前記フォーカスエ
ラー信号が零になるように、光学ヘッド30の光学系の
フォーカス制御を行うと共に、トラッキングエラー信号
が零になるように、光学ヘッド30の光学系のトラッキ
ング制御を行う。
【0043】また、絶対番地デコード回路34は、RF
信号処理回路31からの信号を受けて、プリプルーブか
らの絶対番地コードを抽出してデコードする。そして、
システム制御回路20に、この絶対番地デコード回路3
4からの絶対番地情報が供給され、サーボ制御回路32
による光学ヘッド30のディスク半径方向の再生位置制
御のために使用される。また、システム制御回路20
は、再生データ中から抽出されるセクタ単位のアドレス
情報も、光学ヘッド30が走査している記録トラック上
の位置を管理するために用いることができる。
【0044】この再生時、後述するように、ディスク1
から読み出された圧縮データはバッファメモリ25に書
き込まれ、読み出されて伸長されるが、両データの伝送
レートの違いから、ディスク1からの光学ヘッド30に
よるデータ読み出しは、例えばバッファメモリに蓄えら
れるデータが所定量以下にならないように間欠的に行わ
れる。
【0045】ディスク1から読み出されたデータは、R
F信号処理回路31を介して再生デコード回路33に供
給される。再生デコード回路33は、RF信号処理回路
31からの2値化再生信号を受けて、記録エンコード回
路27に対応した処理、すなわち、EFM復号化処理、
エラー検出訂正のための復号化処理や補間処理などを行
う。この再生デコード回路33の出力データは、データ
デコード回路26Pに供給される。
【0046】このデータデコード回路26Pは、CD−
ROMのセクタ構造のデータを圧縮された状態の元デー
タにデコードする。
【0047】このデータデコード回路26Pの出力デー
タは、メモリ制御回路24により制御されるバッファメ
モリ25の第1のメモリ領域に転送され、所定の書き込
み速度で書き込まれる。そして、この再生時において
は、メモリ制御回路24は、再生中に振動等により再生
位置が飛んでしまうトラックジャンプが生じなければ、
データデコード回路26Pからの圧縮された状態のデー
タを書き込み速度の約1/5倍の転送速度で順次読み出
し、読み出したデータを、前述の圧縮符号化方式による
データ伸長回路23Pに転送する。この場合、メモリ制
御回路24は、バッファメモリ25に蓄えられているデ
ータ量が、所定以下にならないようにバッファメモリ2
5の書き込み/読み出しを制御する。
【0048】また、メモリ制御回路24は、再生中にト
ラックジャンプが生じたことが検出されたときは、デー
タデコード回路26Pからバッファメモリ25へのデー
タの書き込みを停止し、データ伸長回路23Pへのデー
タの転送のみを行う。そして、再生位置が修正されたと
き、データデコード回路26Pからバッファメモリ25
へのデータ書き込みを再開するようにする制御を行う。
【0049】トラックジャンプが生じたか否かの検出
は、記録時と同様に、例えば振動計を用いる方法および
光ディスクのプリグルーブにトラッキング制御用のウォ
ブリング信号に重畳して記録されている絶対番地コード
を用いる方法(つまり、絶対番地デコード回路34のデ
コード出力を用いる方法)、あるいは、振動計と絶対番
地コードのオアを取ってトラックジャンプを検出する方
法を用いることができる。さらには、この再生時には、
前述したように再生データ中から絶対番地情報およびセ
クタ単位のアドレス情報が抽出されるのでこれを用いる
こともできる。
【0050】この再生時の場合のバッファメモリ25の
データ容量としては、上述から理解されるように、トラ
ックジャンプが生じてから再生位置が正しく修正される
までの間の時間分に相当するデータを常に蓄積できる容
量が最低必要である。何故なら、それだけの容量があれ
ば、トラックジャンプが生じても、バッファメモリ25
からデータ伸長回路23Pにデータを転送し続けること
ができるからである。この例のバッファメモリ25の容
量としての4Mビットは、前記の条件を十分に満足する
ように余裕を持った容量として選定されている。
【0051】また、前述もしたように、メモリ制御回路
24は、正常動作時は、できるだけバッファメモリ25
に前記必要最小限以上の所定データが蓄積されるように
メモリ制御を行う。この場合、例えば、バッファメモリ
25のデータ量が予め定められた所定量以下になった
ら、光学ヘッド30によりディスク1からのデータの間
欠的な取り込みを行って、データデコード回路26Pか
らのデータの書き込みを行い、常に所定データ量以上の
読み出し空間を確保しておくようにメモリ制御を行う。
【0052】データ伸長回路23Pは、前述した圧縮符
号化処理されたオーディオデータを伸長して、復号化す
る処理を行なうもので、記録時のデータ圧縮処理とは逆
に、約5倍に伸長する。
【0053】この実施例では、データ伸長回路23Pか
らのデジタルオーディオデータが、メモリ制御回路24
を通じて、一旦、バッファメモリ25上の前記第1のメ
モリ領域とは異なる第2のメモリ領域に書き込まれる。
この第2のメモリ領域から読み出されたデジタルオーデ
ィオデータは、再びメモリ制御回路24を通じて、D/
Aコンバータ35に供給され、2チャンネルのアナログ
オーディオ信号に戻され、1対の出力端子36LT,36
RTから出力される。
【0054】[メモリ制御系]この実施例では、前述の
ように大容量の、ショックプルーフ用のメモリ25に着
目し、その一部領域を圧縮符号化デコード用のバッファ
として利用する。
【0055】このため、この実施例のメモリ制御回路2
4は、図2に示すように、アクセス制御部24aと、ア
ドレス変換部24bと、圧縮符号化データ書込アドレス
生成部24cと、圧縮符号化データ読出アドレス生成部
24dと、音声データ書込アドレス生成部24eと、音
声データ読出アドレス生成部24fとから構成され、ア
ドレス変換部24bと各アドレス生成部24c〜24f
がアクセス制御部24aに接続される。
【0056】なお、この図2のメモリ制御回路24の構
成は、概念的なもので、このメモリ制御が行なう処理の
順序を機能的に表現したものであって、実際のハードウ
エア構成をそのまま示すものではない。つまり、このメ
モリ制御回路24は、ハードウエアで構成することも、
また、ソフトウエアで構成することも、さらに、両者の
混合によって構成することもできるが、機能的には図2
の要素を有することが必要である。
【0057】アクセス制御部24aに接続されたDRA
M25には、前述のような、ショックプルーフ用のデー
タエリア(前述の第1の記憶領域)25spに加えて、シ
ステム制御回路20のCPU用のワークエリア25cp
と、D/Aコンバータに出力するデータ用のデータエリ
ア(前述の第2の記憶領域、以下DAC用データエリア
という)25atとが設定される。DAC用データエリア
25atについては後に詳述する。
【0058】そして、システム制御回路20からのデー
タについては、メモリ制御回路24のアドレス変換部2
4bにおいて、そのアドレスがCPU用ワークエリア2
5cp用のアドレスに変換される。また、データデコード
回路26Pの出力データに対しては、圧縮符号化データ
書込アドレス生成部24cにおいて、ショックプルーフ
用データエリア25spの書き込みアドレスが生成され
る。
【0059】そして、DRAM25のショックプルーフ
用エリア25spからの圧縮符号化データについては、圧
縮符号化データ読出アドレス生成部24dでその読み出
しアドレスが生成されて、読み出され、データ伸長回路
23Pに供給される。
【0060】データ伸長回路23Pで伸長された音声デ
ータに対しては、音声データ書込アドレス生成部24e
において、DAC用データエリア25atの書き込みアド
レスが生成される。このDRAM25のDAC用データ
エリア25atからのデータに対しては、音声データ読
出アドレス生成部24fでその読み出しアドレスが生成
される。
【0061】これにより、データデコード回路26Pか
らの圧縮データが、第1の書込アドレス生成回路24c
で生成された書き込みアドレスにより、アクセス制御部
24aを通じて、DRAM25のショックプルーフ用デ
ータエリア25spに書き込まれる。そして、圧縮符号化
データ読出アドレス生成部24dで生成されたアドレス
により、アクセス制御部24aを通じて、このショック
プルーフ用のデータエリア25spから読み出された圧縮
データが、データ伸長回路23Pに供給されて、伸長を
含む所定のデコード処理を施される。
【0062】このデータ伸長回路23Pから出力された
音声データは、第2の書込アドレス生成回路24eで生
成された書き込みアドレスにより、アクセス制御部24
aを通じて、圧縮符号化デコード用のデータエリア25
atに書き込まれる。そして、このデータエリア25atか
ら、第2の読出アドレス生成部24fで生成された読み
出しアドレスに基づいてアクセス制御部24aを通じて
読み出された音声データが、左右2チャンネル用の1対
のD/Aコンバータ35L,35Rに供給されて、アナ
ログ音声信号に変換される。
【0063】[メモリの領域設定]前述のように、この
実施例では、DRAM25に、ショックプルーフ用のデ
ータエリア25spに加えて、CPU用のワークエリア2
5cpと、圧縮符号化デコード用のデータエリア25atと
が設定される。
【0064】圧縮符号化方式では、データ伸長回路23
Pからの音声データが、バッファメモリの一方のバンク
に書き込まれると同時に、バッファメモリの他方のバン
クからは、D/Aコンバータ35への音声データが読み
出されるようになっている。
【0065】従って、この実施例の圧縮符号化用のデー
タエリア25atは、例えば、図3に示すように、左・右
のチャンネルの、それぞれ512サンプル分の16ビッ
トデータに対応して、1バンク当たり1024ワード
分、合計で2048ワード分、即ち、32kビットのメ
モリが必要になる。なお、データの転送レートは、書込
みと読出しを合わせても、たかだか2.8Mb/秒であ
る。
【0066】上述の32kビットのサイズのメモリが、
従来のように、データ圧縮回路23Pを含むICチップ
に、SRAM構成で搭載される場合、そのゲート数はビ
ット数の3倍、約10万ゲートにもなり、それだけIC
チップの面積が大きくなっていた。
【0067】この実施例では、本来はショックプルーフ
用で、比較的大容量のDRAM25に、圧縮符号化デコ
ード用のデータエリア25atを設定することにより、こ
のデータエリアのメモリサイズに対応する分だけ、デー
タ圧縮回路23Pを含むICチップの面積を削減するこ
とができて、ICチップの設計が容易になる。
【0068】また、圧縮符号化デコード専用の外部メモ
リを使用する場合と比べて、部品点数が削減される。そ
して、いずれの場合も、装置の小型化・低価格化に寄与
することになる。
【0069】[他の実施例]上述の実施例では、この発
明を、いわゆるミニディスクを記録媒体とするディスク
装置に適用した場合について説明したが、この発明は、
大容量の外部メモリを有する、他のデジタルオーディオ
システムにも、同様に適用することができる。
【0070】また、データとしては、オーディオ信号に
限らない。また、この例の場合には、メモリに記憶され
る復号化される前のデータは、圧縮データであったが、
圧縮符号化に限らず、他の符号化の復号化処理前のデー
タであってもよい。
【0071】また、メモリからの復号化されたデジタル
データを、D/Aコンバータを通さずに、デジタル信号
のまま出力あるいは後段の回路に供給する場合にも、こ
の発明は適用することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、復号化以外の目的で設けられているメモリ手段の一
部領域をA/Dコンバータなどの復号化処理の後段の回
路への出力データ用として用いるようにしたので、この
メモリ手段上に設定された一時記憶領域に、復号化手段
で復号化された後段回路に供給するデジタル信号をバッ
ファリングすることができて、復号化手段の出力信号専
用のバッファメモリを設ける必要がなくなる。
【0073】これにより、復号化手段専用の外部メモリ
を使用する場合と比べて、部品点数が削減され、また、
復号化手段の出力信号専用のメモリが復号手段を含むI
Cチップに搭載されている場合と比べると、ICチップ
の面積を削減することができて、装置の小型化・低価格
化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるデジタルオーディオ信号再生装
置をミニディスク再生装置に適用した一実施例の全体の
構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】この発明の一実施例の要部の動作を説明するた
めの概念図である。
【符号の説明】
20 システム制御回路(CPU) 24 メモリ制御回路 24a アクセス制御部 24b アドレス変換部 24c 圧縮符号化データ書込アドレス生成部 24d 圧縮符号化データ読出アドレス生成部 24e 音声データ書込アドレス生成部 24f 音声データ読出アドレス生成部 25 DRAM 25at 圧縮符号化デコード用データエリア 25sp ショックプルーフ用データエリア

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタルデータの復号化手段と、 復号化前のデジタルデータ用の第1の記憶領域と、この
    第1の記憶領域とは別の記録領域であって、復号化後の
    デジタルデータ用の第2の記憶領域とを有するメモリ
    と、 前記メモリの前記第1の記憶領域から読み出したデジタ
    ルデータを前記復号化手段に供給し、復号化されたデジ
    タルデータを前記メモリの前記第2の記憶領域に書き込
    み、この第2の領域のデータを、後段の回路に供給する
    ように制御するメモリ制御手段とを備えるデジタルデー
    タのデコード装置。
  2. 【請求項2】前記デジタルデータは、圧縮符号化された
    データであり、前記復号化手段は、この圧縮符号化され
    たデジタルデータを伸長復号化するものであり、前記後
    段の回路は、D/Aコンバータである請求項1に記載の
    デジタルデータのデコード装置。
  3. 【請求項3】ディスクから符号化されたデジタルデータ
    を取り出すピックアップ手段と、 前記符号化されたデジタルデータを復号化する復号化手
    段と、 この復号化手段での復号化に先立ち前記ピックアップ手
    段から得たデジタルデータをバッファリングするための
    第1の記憶領域と、この第1の記憶領域とは別領域の第
    2の記憶領域とを備えるメモリと、 前記復号化されたデジタルデータが供給される後段の回
    路と、 前記復号化される前のデジタルデータを前記メモリの第
    1の記憶領域に書き込み、この第1の記憶領域から読み
    出したデジタルデータを前記復号化手段に供給し、復号
    化されたデジタルデータを前記メモリの前記第2の記憶
    領域に書き込み、この第2の領域のデータを前記後段の
    回路に供給するように制御するメモリ制御手段とを備え
    るディスク装置。
  4. 【請求項4】前記デジタルデータは、圧縮符号化された
    データであり、前記復号化手段は、この圧縮符号化され
    たデジタルデータを伸長復号化するものであり、前記後
    段の回路は、D/Aコンバータである請求項3に記載の
    ディスク装置。
  5. 【請求項5】前記メモリは、ディスク上のデジタルデー
    タの取り出し位置がジャンプしたことにより、前記D/
    Aコンバータからのアナログ信号が不連続の信号となる
    のを防止するためのバッファメモリである請求項4に記
    載のディスク装置。
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