JPH08235536A - 磁気抵抗効果ヘッドおよび磁気記録再生ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッドおよび磁気記録再生ヘッド

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JPH08235536A
JPH08235536A JP33673595A JP33673595A JPH08235536A JP H08235536 A JPH08235536 A JP H08235536A JP 33673595 A JP33673595 A JP 33673595A JP 33673595 A JP33673595 A JP 33673595A JP H08235536 A JPH08235536 A JP H08235536A
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JP
Japan
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film
magnetic field
magnetoresistive effect
head
magnetic
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Application number
JP33673595A
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English (en)
Inventor
Yuichi Osawa
裕一 大沢
Hiroaki Yoda
博明 與田
Reiko Kondo
玲子 近藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に狭ギャップ対応のシールド型磁気抵抗効
果ヘッドにおいて、形状精度や歩留りの向上、さらには
製造コストの低減を図る。 【解決手段】 一対の良導体膜25からなる電極と、こ
れら電極から電流が供給されると共に、これら電極間に
位置する部分が磁界応答部28となる磁気抵抗効果膜2
3との間に、磁気抵抗効果膜23にバイアス磁界を付与
する磁界付与膜24をそれぞれ介在させる。良導体膜2
5、磁界付与膜24および磁気抵抗効果膜23は、この
順で基板側から積層形成される。あるいは、磁界応答部
以外の受動領域に、磁界付与膜および良導体膜の順に積
層され、かつ磁界付与膜の磁界応答部側の端部表面が露
出された積層膜を形成する。磁気抵抗効果膜は、磁界付
与膜の露出された端部表面と一部が重なるようにほぼ磁
界応答部のみに形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
の再生ヘッド等として利用される磁気抵抗効果ヘッドと
それを用いた磁気記録再生ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の高密度化が進み、VT
Rでは500Mb/inch2 、HDDでは 200Mb/inch2 という
ような高記録密度のシステムが実用化されている。磁気
記録においては、さらなる高密度化が要求されている。
このような高記録密度システムにおける再生ヘッドとし
ては、ある種の磁性薄膜や磁性多層薄膜等の電気抵抗が
外部磁界によって変化するという、磁気抵抗効果を用い
た磁気抵抗効果ヘッド(以下、MRヘッドと記す)が注
目されている。
【0003】従来、異方性磁気抵抗効果(以下、AMR
と記す)を利用したMR素子においては、単層で厚さ約
30nm程度のNiFe合金膜等のAMR膜が使用されている。
このようなAMR膜に動作点バイアスを付与するため
に、SALバイアス膜等が積層される。このバイアス膜
も20〜30nm程度の厚さで形成されている。一方、縦バイ
アスを付与する方法としては、例えばトラック部以外の
受動領域にFeMn膜のような反強磁性膜等を形成すること
が行われている。
【0004】図15に、従来の一般的なAMR膜を用い
たMRヘッドの要部構造を示す。図示される通り、従来
の一般的なAMRヘッドにおけるAMR素子部では、動
作点にバイアスを付与するための軟磁性膜1と非磁性膜
2との積層膜、すなわちSALバイアス膜上にAMR膜
3が形成されている。このAMR膜3上には、トラック
部3aを除く受動領域に、上述した縦バイアスを付与す
る磁界付与膜としての反強磁性膜4、4と、AMR膜3
に電流を供給するCu膜等の良導体膜からなるリード膜
5、5が形成されている。言い換えると、リード膜5の
パターニング形状(リード形状)により、トラック部3
aの幅が規定されている。
【0005】ここで、上述したリード膜5のパターニン
グ方法としては、リフトオフ法やイオンミリング法が用
いられている。リフトオフ法では、レジストをリード形
状の逆パターン状にパターニングした後、スパッタ法や
蒸着法等でリード膜5の成膜が行われる。この場合、コ
ストや付着力を考えると、スパッタ法で成膜することが
望ましい。しかし、スパッタ法を適用した場合には、ア
セトン等の有機溶剤に浸してレジストを剥離する際に、
リード膜5のパターンエッジ部にバリが発生しやすいと
いう問題があった。例えば、シールドタイプのAMRヘ
ッドの場合、リード膜5のエッジ部に生じるバリは上側
シールド層との絶縁不良の原因になる。特に、記録媒体
の線記録密度の増大に対応するために、線分解能を向上
させたAMRヘッド、すなわちAMR膜3と上側シール
ド層間に介在させるギャップ形成用絶縁膜の厚さを薄く
したAMRヘッドでは、上側シールド層との絶縁不良が
生じやすい。
【0006】一方、イオンミリング法では、厚さ 100〜
200nm程度のCu膜等からなるリード膜5をパターニング
して、AMR膜3表面もしくは若干のオーバーミリング
でミリングを止める必要がある。ここで、Cu膜の膜厚分
布や表面酸化状態、さらにイオンビームの強度分布等を
考慮した場合、イオンミリングのエンドポイントを決め
ることが難しく、量産性に問題を有していた。
【0007】ところで、近年、巨大磁気抵抗効果(以
下、GMRと記す)が発見されて以来、さらなる高記録
密度化への対応を図るために、GMR素子をMRヘッド
に適用することが試みられている。一般に、GMR膜は
磁性膜/非磁性中間膜/磁性膜のサンドイッチ構造や磁
性膜/非磁性膜を繰り返し積層した多層構造を有してい
る。これらの膜厚はそれぞれが数nmのレベルであり、従
来の単層のAMR膜に比べて多層となり、さらに 1層の
膜厚が薄いことが特徴的である。
【0008】図16に、スピンバルブ膜と呼ばれるGM
R膜を用いた従来のGMRヘッドの要部構造を示す(J.A
ppl.Phys.VOL.75,6385(1994)等参照)。図16に示すよ
うに、スピンバルブ膜6は一対の強磁性膜7、8間に非
磁性中間膜9を介在させた構造を有している。一方の強
磁性膜8上には、それと直接接触させてFeMn合金膜のよ
うな反強磁性膜10が形成されている。反強磁性膜10
上には、AMRヘッドの場合と同様に、パターニングさ
れたCu膜等からなるリード膜5、5が形成されている。
【0009】強磁性膜8は、反強磁性膜10により媒体
からの信号磁界方向と平行に磁化が固定されている。外
部磁界(信号磁界)により磁化が回転する他方の強磁性
膜7は、磁化がセンス電流方向と平行に向けられてい
る。さらに、信号磁界により磁化回転する強磁性膜7に
磁壁が発生するのを防ぐために、スピンバルブ膜6のス
トライプ両端下部には、反強磁性膜や硬磁性膜11、1
1が設けられており、これによりバイアス磁界を付与し
ている(特開昭62-40610号公報、特開昭60-59518号公報
等参照)。
【0010】このようなスピンバルブ膜6を用いたGM
Rヘッドにおいては、図17に示すように、信号磁界が
0の場合には抵抗はHIGHと LOWの中間にあり、信号磁界
の正負により抵抗値はHIGH〜 LOWと変化する。すなわ
ち、それぞれの磁化方向を90度変えて設定することによ
り、動作点バイアスが不要となる。
【0011】上述したようなスピンバルブ膜6等の多層
構造のGMR膜上に、パターニングしたリード膜5を形
成する場合、スピンバルブ膜6中の各層(7、8、9)
の厚さが数nm程度であるために、イオンミリング法では
ミリング停止のタイミングがさらに分かりづらくなる。
従って、基板全体を一様にミリングすることがAMR膜
の場合に増して困難であった。また前述したように、リ
フトオフ法ではバリ発生の問題があり、さらなる高記録
密度対応のシールドタイプのMRヘッドでは上側シール
ド層との絶縁不良が大きな問題となる。
【0012】さらに、図16に示したようなGMRヘッ
ドの一般的な作製プロセスでは、まずバイアス磁界を付
与する硬磁性膜11を成膜してパターニングする。次い
で、スピンバルブ膜6等の多層構造のGMR膜を順に成
膜し、これらをパターニングすることによりストライプ
化する。この後、さらにリード膜5の形成とパターニン
グを行う。このように、従来のGMRヘッドの作製プロ
セスにおいては、PEP(Photo Engraving Procese) 工
程が 3工程必要であることから、作製工程が繁雑である
と共に、製造コストが増大するという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のMRヘッド構造においては、狭ギャップ対応のシール
ドタイプヘッドの製造において、MR素子部のパターニ
ングをリフトオフ法で行うと、パターンエッジにバリが
発生して絶縁不良を起こしやすいという問題があった。
一方、イオンミリング法では、特に多層構造のGMR膜
を用いる場合に、ミリング停止の制御が難しく、高精度
のMR素子部を歩留りよく得ることが困難であった。さ
らに、GMR膜等を用いたMR素子部の作製には、 3回
のPEP工程が必要となるため、製造コストの増大を招
くという問題があった。
【0014】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、形状精度や歩留りの向上、さらには製
造コストの低減を図ることを可能にした磁気抵抗効果ヘ
ッド、および高記録密度システムへの対応を図った磁気
記録再生ヘッドを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明における第1の磁
気抵抗効果ヘッドは、請求項1に記載したように、一対
の電極と、前記一対の電極から電流が供給され、前記一
対の電極間に位置する部分が磁界応答部となる磁気抵抗
効果膜と、前記磁気抵抗効果膜と前記一対の電極との間
にそれぞれ介在され、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁
界を付与する磁界付与膜とを有する磁気抵抗効果素子部
を具備することを特徴としている。
【0016】さらには、請求項8に記載したように、磁
界応答部を有する磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果
膜にバイアス磁界を付与する磁界付与膜と、前記磁気抵
抗効果膜に電流を供給する良導体膜とを有する磁気抵抗
効果素子部を具備する磁気抵抗効果ヘッドであって、前
記磁気抵抗効果素子部は前記磁界応答部以外の部分に、
少なくとも前記良導体膜、磁界付与膜および磁気抵抗効
果膜の順に積層形成された積層構造部を有することを特
徴としている。
【0017】本発明における第2の磁気抵抗効果ヘッド
は、請求項9に記載したように、磁界応答部を有する磁
気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を
付与し、かつ導電性を有する磁界付与膜と、前記磁気抵
抗効果膜に電流を供給する良導体膜とを有する磁気抵抗
効果素子部を具備する磁気抵抗効果ヘッドであって、前
記磁気抵抗効果素子部は前記磁界付与膜および良導体膜
の順に積層形成され、かつ前記磁界付与膜の前記磁界応
答部側の端部表面が露出された積層膜を有し、前記磁気
抵抗効果膜は前記磁界付与膜の露出された前記端部表面
と重なるように、前記磁界付与膜の前記磁界応答部側の
端部間に形成されていることを特徴としている。
【0018】これら本発明の磁気抵抗効果ヘッドは、例
えばシールドタイプの磁気抵抗効果ヘッドとして用いら
れる。シールドタイプの磁気抵抗効果ヘッドとして用い
る場合には、磁気ギャップ形成用絶縁膜を介して設けら
れた下側シールド層と、他の磁気ギャップ形成用絶縁膜
を介して設けられた上側シールド層との間に磁気抵抗効
果素子部を配置する。
【0019】本発明における第1の磁気記録再生ヘッド
は、請求項11に記載したように、上述した本発明の第
1の磁気抵抗効果ヘッドをシールドタイプに適用した磁
気抵抗効果ヘッドを有する再生ヘッドと、磁気ギャップ
を介して配置された下側磁気コアおよび上側磁気コアを
有し、前記下側磁気コアが前記磁気抵抗効果ヘッドの上
側シールド層と共通の磁性体層により構成された誘導型
磁気ヘッドを有する記録ヘッドとを具備することを特徴
としている。
【0020】本発明における第2の磁気記録再生ヘッド
は、請求項12に記載したように、上述した第2の磁気
抵抗効果ヘッドをシールドタイプに適用した磁気抵抗効
果ヘッドを有する再生ヘッドと、磁気ギャップを介して
配置された下側磁気コアおよび上側磁気コアを有し、前
記下側磁気コアが前記磁気抵抗効果ヘッドの上側シール
ド層と共通の磁性体層により構成された誘導型磁気ヘッ
ドを有する記録ヘッドとを具備することを特徴としてい
る。
【0021】本発明の第1の磁気抵抗効果ヘッドにおい
ては、良導体膜(電極)と磁気抵抗効果膜との間に磁界
付与膜を介在させている。特に、良導体膜、磁界付与膜
および磁気抵抗効果膜を下からこの順で積層した積層構
造部で、磁気抵抗効果素子部の受動領域の一部を構成し
ている。すなわち、リード部分については、磁気抵抗効
果膜の下側に良導体膜と磁界付与膜とを設けている。こ
のため、予め良導体膜と磁界付与膜をリード形状にパタ
ーニングすることができる。このパターニングは、例え
ばイオンミリングを利用して基板全体を均一にミリング
することが可能となる。これによって、まずリード形状
およびトラック部形状の精度および歩留りの向上を図る
ことができると共に、パターンエッジのバリ発生が防止
できる。また、磁気抵抗効果膜については、例えばリー
ド形状に合せてパターニングすることにより、同様に基
板全体を均一にミリングすることが可能となる。従っ
て、オーバーミリングによる形状不良や特性低下等が防
止できる。
【0022】上述した第1の磁気抵抗効果ヘッドは、例
えば磁気抵抗効果膜に電流を供給する良導体膜と、磁気
抵抗効果膜にバイアス磁界を付与する磁界付与膜とを、
少なくとも順に積層形成する工程と、これら良導体膜と
磁界付与膜との積層膜を、磁気抵抗効果膜の磁界応答部
を規定するリード形状に応じてパターニングする工程
と、パターニングされた積層膜上および磁界応答部に磁
気抵抗効果膜を成膜する工程と、磁気抵抗効果膜をリー
ド形状および磁界応答部形状に応じてパターニングする
工程とを有する製造方法に基いて作製することができ
る。
【0023】このように、 2回のPEP工程で磁気抵抗
効果素子部を形成することが可能となるため、製造工程
の簡略化および製造コストの低減が達成できる。また、
リード部分に対応する積層膜のパターニングは、磁気抵
抗効果膜を考慮することなく実施できるため、形状精度
および歩留りの向上を図ることができると共に、パター
ンエッジのバリ発生が防止できる。例えば、パターニン
グにイオンミリングを利用した場合、基板全体を均一に
ミリングすることが可能となる。
【0024】本発明の第2の磁気抵抗効果ヘッドにおい
ては、磁界付与膜および良導体膜の順に積層した積層膜
でリード部分を形成し、磁気抵抗効果膜は磁界付与膜の
露出された端部表面と重なり合うように、磁界付与膜の
磁界応答部側端部間に形成している。従って、予め磁界
付与膜と良導体膜との積層膜をリード形状にパターニン
グすることができるため、リード形状およびトラック部
形状の精度および歩留りの向上を図ることができ、さら
にパターンエッジのバリ発生が防止できる。磁気抵抗効
果膜は、磁界付与膜の露出された端部表面と重なる部分
を除いて、ほぼ磁界応答部のみに形成している。磁気抵
抗効果膜には、重ねて形成した磁界付与膜から良好にバ
イアス磁界が付与される。また、磁気抵抗効果膜への電
流供給も磁界付与膜を介して良好に行われる。そして、
磁気抵抗効果膜をほぼ磁界応答部のみに形成することに
よって、受動領域における磁化固着不良等の発生を抑制
することができる。これはノイズ発生の抑制に大きな効
果を示す。
【0025】上述した第2の磁気抵抗効果ヘッドは、例
えば磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を付与し、かつ導電
性を有する磁界付与膜と、磁気抵抗効果膜に電流を供給
する良導体膜とを、少なくとも順に積層形成する工程
と、これら磁界付与膜と良導体膜との積層膜を、磁気抵
抗効果膜の磁界応答部を規定するリード形状に応じて、
磁界付与膜の磁界応答部側の端部表面が露出するように
パターニングする工程と、磁気抵抗効果膜を、磁界付与
膜の表面が露出された端部間に、露出された端部表面と
重なるように成膜する工程とを有する製造方法に基いて
作製することができる。このような 2回のPEP工程で
磁気抵抗効果素子部を形成することができ、製造工程の
簡略化および製造コストの低減が達成できる。また、リ
ード部分のパターニングは、磁気抵抗効果膜を考慮する
ことなく実施できるため、形状精度および歩留りの向上
を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0027】図1は、本発明の第1の実施形態による磁
気抵抗効果(MR)ヘッドの要部構成を示す斜視図であ
る。同図において、21はSi基板やAl2 O 3 ・TiC 基板
等の基板であり、この基板21上には下地膜22として
厚さ 200nm程度のアルミナ膜が設けられている。この下
地膜22上に、磁気抵抗効果膜(MR膜)23と、この
MR膜23にバイアス磁界を付与する厚さ20〜40nm程度
の磁界付与膜24と、MR膜23に電流を供給するリー
ド膜(電極)として機能する厚さ50〜 300nm程度の良導
体膜25とを有するMR素子部26が設けられている。
【0028】MR素子部26の具体的な構成としては、
まず下地膜22上に例えば膜厚 100nmのCu膜等からなる
良導体膜25が設けられている。この良導体膜25は、
後述するMR膜23のトラック部(磁界応答部)28の
幅を規定するように、すなわち媒体対向面側に所定の間
隙を有するリード形状にパターニングされている。これ
ら良導体膜25上には、それぞれMR膜23にバイアス
磁界を付与する磁界付与膜24として、例えば膜厚40nm
のCo80Pt20(at.%)膜等の硬磁性膜が形成されている。こ
の磁界付与膜25は、パターニングされた良導体膜25
の上面全面を覆うように形成されている。
【0029】良導体膜25と磁界付与膜24との積層膜
27のトラック部側側壁部には、それぞれ10〜60°程度
の所望の角度θが付与されている。角度θのより好まし
い範囲は20〜30°である。この角度θが小さすぎると、
トラック部28の幅を正確に規定することが困難とな
る。逆に、角度θが大きすぎると、MR膜23にトラッ
ク部28と積層膜27上に形成された部分との段差に基
く磁化の不連続が発生し易くなって、ノイズが大きくな
るおそれが生じる。積層膜27のトラック部側側壁部
は、多段に形成された角度を有していてもよい。具体的
には、良導体膜25のトラック部側側壁部の角度を20〜
30°とし、磁界付与膜24のトラック部側側壁部の角度
を10〜20°とするような構成である。
【0030】なお、良導体膜25には MoW合金膜等を適
用することもできる。また、磁界付与膜24は反強磁性
膜により構成することも可能である。さらにこのとき、
磁界付与膜24と良導体膜25との界面にアモルファス
膜を介在させることで、磁界付与膜24の特性を向上さ
せることができる。例えばこの実施形態のCo80Pt20膜の
場合、良導体膜25としてのCu膜との間に、厚さ 2nm程
度のCoZrNb系アモルファス膜を介在させることでCo80Pt
20膜の結晶性が向上する。この結晶性の向上に伴ってCo
80Pt20膜は保磁力が上昇し、磁界付与膜24としての特
性が向上する。MR膜23は、上記した積層膜27上お
よび積層膜27のトラック部側側壁部の間に形成されて
いる。積層膜27のトラック部側側壁部間に位置するM
R膜23のストライプ部分は磁界応答部、すなわちトラ
ック部28を構成している。本発明で用いられるMR膜
23としては、例えば電流の方向と磁性層の磁化モーメ
ントの成す角度に依存して電気抵抗が変化するNi80Fe20
等からなる異方性磁気抵抗効果膜、あるいは強磁性膜と
非磁性中間膜との多層膜を有し、巨大磁気抵抗効果(G
MR)を示すスピンバルブ膜や人工格子膜が挙げられ
る。
【0031】図1に示したMR素子部26において、ト
ラック部28はMR膜23単層により構成されている。
そして、トラック部28以外の受動領域は、良導体膜2
5、磁界付与膜24およびMR膜23が順に積層された
積層構造部29により構成されている。MR膜23のト
ラック部28と積層膜27上に形成された部分との間に
は、積層膜27のトラック部側側壁部に付与された角度
に応じて、積層膜27のトラック部側側壁部を被覆する
テーパー部23aが設けられている。さらに、このMR
素子部26においては、媒体対向面に対して後方に位置
する部分の積層構造部29が一対のリード30、30と
して機能する。
【0032】次に、上記第1の実施形態によるMRヘッ
ドの製造工程について、図2を参照して述べる。なお図
2は、パターニング後の積層膜27、次工程で成膜され
るMR膜23、およびそのミリング用マスク31を示し
ている。
【0033】まず、基板21上に設けられた下地膜22
上に、良導体膜25として例えば膜厚 100nmのCu膜と、
バイアス磁界を付与する磁界付与膜24として例えば膜
厚40nmのCo80Pt20膜を連続して成膜して、積層膜27を
形成する。次いで、この積層膜27を前述したリード形
状に、例えばイオンミリングによりパターニングする。
この際、イオンビームを垂直から60°程度の範囲で斜め
に入射させる。積層膜27のトラック部側側壁部を、角
度θが20〜30°程度となるようにテーパー加工する。な
お、磁界付与膜24としてのCo80Pt20膜は、10〜20°程
度のテーパー角となる。このパターニング工程が第1の
PEP工程となる。また、積層膜27のトラック部側側
壁部の角度は、423K以上の比較的高温ベークにより予め
レジストに角度を形成しておくことによっても付与する
ことができる。この第1の工程においては、下地膜22
上に設けられた積層膜27をイオンミリングによりパタ
ーニングしている。従って、基板全体を均一にミリング
することができる。
【0034】次に、図2に示すように、上記パターニン
グした積層膜27上に、例えば厚さ30nm程度のNi80Fe20
合金膜等からなるMR膜23を、例えばスパッタ法によ
り成膜する。次いで、このMR膜23をパターニングす
る。このMR膜23のパターニングに用いるマスク31
は、図2に示したように、左右のリード30、30をト
ラック部28で繋いだような形状を有するものである。
すなわち、MR膜23をリード形状およびトラック部2
8形状に応じてパターニングする。ただし、MR膜23
は積層膜27よりも小さくパターニングされていてもよ
い。このパターニング工程が第2のPEP工程となる。
上記したような形状のマスク31を用いることで、過剰
なイオンミリングにより磁界付与膜24や良導体膜25
が削られることがない。従って、基板全体を均一にミリ
ングした上で、MR素子部26を高精度に形成すること
ができる。
【0035】上述した第1の実施形態のMRヘッドにお
いては、リード30、30部分でCo80Pt20膜等からなる
磁界付与膜24とMR膜23とが直接接触することで交
換結合している。磁界付与膜24は、MR膜23へのバ
イアス膜として機能する。すなわち、MR膜23のトラ
ック部28が単磁区化されると同時に、トラック部28
以外の部分のMR膜23は磁化回転が抑制される。トラ
ック部28以外の部分のMR膜23の磁化は、バイアス
用磁界付与膜24により固着されている。従って、外部
から磁界が深く侵入してきても、トラック部28以外の
部分においては信号として検出されない。また、MR膜
23のトラック部28と積層膜27上に形成された部分
との間には、テーパー部23aが設けられている。この
テーパー部23aにより、MR膜23のトラック部28
と積層膜27上に形成された部分との段差に基く磁化の
不連続が緩和される。このため、ノイズの発生が抑制さ
れる。
【0036】第1の実施形態によるMR素子部26の構
造およびその製造工程においては、リード30、30部
分を良導体膜25、磁界付与膜24およびMR膜23の
順に積層して構成している。そして、良導体膜25と磁
界付与膜24との積層膜27を予めイオンミリングによ
りリード形状にパターニングしている。このため、積層
膜27のパターニング工程を、基板全体を均一にミリン
グすることで実施できる。さらに、MR膜23のパター
ニング工程についても、MR膜23をリード形状および
トラック部28形状に応じてパターニングしているた
め、基板全体を均一にミリングすることで実施できる。
【0037】従って、MR素子部26を 2回のパターニ
ング工程すなわちPEP工程で、かつ全工程をイオンミ
リングで基板全体を均一にミリングして形成することが
できる。これによって、オーバーエッチによるMR膜2
3特にトラック部28の形状不良やそれによる歩留りの
低下を防止することが可能となる。さらに、製造工程の
簡略化および製造コストの低減が達成できる。加えて、
パターンエッジにバリが発生するようなこともないた
め、狭ギャップへの対応が可能なシールドタイプのMR
ヘッドを良好に作製することが可能となる。
【0038】なお、シールドタイプのMRヘッドは、以
下のようにして構成することができる。まず、例えば下
地膜22を下側ギャップ形成用絶縁膜とする。この下側
ギャップ形成用絶縁膜と基板21との間に軟磁性体から
なる下側シールド層を形成する。また、MR素子部26
上に上側ギャップ形成用絶縁膜を介して軟磁性体からな
る上側シールド層を形成する。
【0039】また、上述した実施形態の製造方法は、積
層膜27やMR膜23のパターニングをイオンミリング
で行った例である。本発明のMRヘッドの製造にはこれ
に限らず、他の物理的パターニング法、リアクティブイ
オンエッチング(RIE)法やケミカルドライエッチン
グ(CDE)等の化学的反応によるパターニング法、さ
らにはリフトオフ法等を適用することも可能である。こ
れら他のパターニング法においても、製造工程の簡略化
や製造コストの低減を図ることができる。ただし、パタ
ーン精度を確保したり、パターンエッジのバリ発生を防
止する上で、リフトオフ法以外のパターニング法を適用
することが好ましい。
【0040】図3は、上記第1の実施例のMRヘッドの
MR膜に、GMR多層膜32を適用した一構成例を示す
ものであり、その要部を媒体対向面から見た断面図であ
る。GMR多層膜32は、例えば膜厚10nmのCo86Zr6 Nb
8 アモルファス膜からなる軟磁性膜33、膜厚 4nmのCo
90Fe10合金膜からなる第1の強磁性膜34、膜厚 3nmの
Cu膜からなる非磁性中間膜35、膜厚 3nmのCo90Fe10
金膜からなる第2の強磁性膜36および膜厚10nmのFeMn
合金膜からなる反強磁性膜37が順に積層されて構成さ
れている。なお、反強磁性膜37上には保護膜38とし
て膜厚10nmのTi膜が形成されている。
【0041】上記GMR多層膜32においては、非磁性
中間膜35を介して配置された第1および第2の強磁性
膜34、36がいわゆるスピンバルブ膜を構成してい
る。上側の第2の強磁性膜36は、反強磁性膜37によ
り磁化固着されている。一方、下側の第1の強磁性膜3
4および軟磁性膜33は、外部磁界(信号磁界)により
磁化が回転する。このため、第1および第2の強磁性膜
34、36の磁化の成す角度に依存して電気抵抗が変化
し、いわゆるスピンバルブ効果が得られる。
【0042】上述したGMR多層膜32を用いたMRヘ
ッドは、前述したMRヘッドの製造工程と同様にして作
製される。すなわち、良導体膜25と磁界付与膜24と
の積層膜27をパターニングした後、GMR多層膜32
を構成する各層33、34、35、36、37および保
護膜38を順に、例えばスパッタ法で成膜する。次い
で、この多層構造膜を左右のリードをトラック部28で
繋いだような形状のマスクを用いてパターニングする。
これら 2回のパターニング工程によって、GMR多層膜
32を用いたMRヘッドを作製することができる。
【0043】上述したようなGMR多層膜32を用いた
MRヘッドにおいては、リード形状にパターニングされ
た良導体膜25と磁界付与膜24との積層膜27と、そ
の上に存在するGMR多層膜32とがリードとして機能
する。トラック部28側側壁部がテーパー状に形成され
た積層膜27中の硬磁性膜等からなる磁界付与膜24
は、CoZrNbアモルファス膜等からなる軟磁性膜33と直
接接触することで交換結合する。従って、磁界付与膜2
4はバイアス磁界付与膜として機能する。これと同時
に、トラック部28以外の部分の第1の強磁性膜34お
よび軟磁性膜33の磁化回転を抑制する。従って、外部
から磁界が深く侵入してきても、トラック部28以外の
部分のGMR多層膜32においては、外部磁界が信号と
して検出されることはない。
【0044】従来のリード(良導体膜)がMR膜上(基
板と逆側)にあるGMR多層膜を用いたMRヘッドにお
いては、MR素子部中の各層の厚さが薄いために、特に
オーバーミリング等を考慮する必要がある。これに対し
て、図3に示したGMR多層膜32を用いたMRヘッド
では、基板全体を均一にミリングして、MR素子部26
を形成することができる。従って、形状精度や歩留りが
大幅に向上する。さらに、スピンバルブ膜中の一方の磁
性膜の磁区を固定するFeMn膜等の反強磁性膜37は、結
晶性等の点から磁性膜上に形成することが好ましい。こ
のため、通常上側の第2の強磁性膜36上に形成され
る。外部磁界(信号磁界)は、下側の第1の強磁性膜3
4の磁化を回転させることになる。従って、GMR多層
膜32の下側に磁界付与膜24を形成することによっ
て、形状精度や歩留りを大幅に向上させた上で、磁化回
転する第1の強磁性膜34に良好にバイアス磁界を付与
することができる。
【0045】なお、上述した実施形態においては、磁界
付与膜24と接する膜としてCoZrNb系アモルファス膜か
らなる軟磁性膜33を用いたが、これ以外の軟磁性体膜
33でも同様に機能する。また軟磁性膜33がなく、直
接第1の強磁性膜34と磁界付与膜24が接する構造と
した場合においても同様な機能が得られる。
【0046】次に、本発明の第2の実施形態について図
4および図5を参照して説明する。なお、図4は第2の
実施形態によるMRヘッドの要部構成を示す斜視図であ
る。図5は第2の実施形態のMRヘッドにMR膜として
GMR多層膜32を適用した一構成例を示すものであっ
て、その要部を媒体対向面から見た断面図である。
【0047】図4および図5に示すように、第2の実施
形態のMRヘッドにおけるMR素子部26は、Cu膜等の
良導体膜25の下側にも磁界付与膜39が設けられてい
る。すなわち、磁界付与膜39、良導体膜25および磁
界付与膜24による積層膜40がリード形状にパターニ
ングされている。そしてこの積層膜40上および積層膜
40のトラック部28側側壁部間にMR膜23が形成さ
れている。言い換えると、MR素子部26のトラック部
28以外の受動領域は、磁界付与膜39、良導体膜2
5、磁界付与膜24およびMR膜23が順に積層された
積層構造部41を有している。この積層構造部41の後
方側が一対のリード30、30として機能する。なお、
これら以外の構成は、前述した第1の実施形態と同一構
造とされており、同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。
【0048】ここで、前述した第1の実施形態のMRヘ
ッド、特にGMR多層膜32を用いたMRヘッドでは、
トラック部28から積層膜27上へとGMR多層膜32
が伸びている。このため、GMR多層膜32には磁化の
不連続が発生するおそれがある。特に、トラック部28
において、磁化固着されていない軟磁性膜33は、積層
膜27のテーパー形状によってはトラック部28の両端
から磁区が発生する可能性がある。これはバルクハウゼ
ンノイズの原因となる。
【0049】第2の実施形態では、図4および図5に示
したように、良導体膜25の下側に例えば膜厚15nmのCo
80Pt20(at.%)膜からなる磁界付与膜39を形成してい
る。さらに、良導体膜25の上側にも例えば膜厚30nmの
Co80Pt20(at.%)膜からなる磁界付与膜24を形成してい
る。このため、GMR多層膜32の最下層の軟磁性膜3
3は、トラック部28の両端で磁界付与膜39と直接的
に接触する。従って、GMR多層膜32の折れ曲りによ
る磁化の不連続は、トラック部28の両端で接触する磁
界付与膜39により緩和されて、トラックエッジからの
磁区の発生が抑制される。
【0050】なお、GMR多層膜32に代えてAMR膜
を用いる場合においても、下側の磁界付与膜39はAM
R膜の単磁区化に寄与し、かつ上側の磁界付与膜24は
トラック部28以外のAMR膜の磁化固着に寄与する。
このため、ノイズ発生の抑制等に効果を示す。さらに、
第2の実施形態においても第1の実施形態の場合と同様
に、磁界付与膜24と良導体膜25との間にアモルファ
ス膜を介在させることで、磁界付与膜24の特性を向上
させることができる。
【0051】上述した第2の実施形態のMRヘッドは、
例えば前述した第1の実施形態のMRヘッドの製造工程
と同様にして作製することができる。すなわち、磁界付
与膜39、良導体膜25および磁界付与膜24を順に成
膜して積層膜40を形成し、この積層膜40をリード形
状に例えばイオンミリングでパターニングする。例え
ば、Cu膜とCoPt膜とでは、CoPt膜がより低テーパー角と
なる。そして、このパターニングした積層膜40上にM
R膜23(例えばGMR多層膜32)を成膜し、このM
R膜23を左右のリードをトラック部28で繋いだよう
な形状のマスクを用いてパターニングする。これら 2回
のパターニング工程によって、MRヘッドを高パターン
精度で作製することができ、かつ高歩留りが達成でき
る。また、パターンエッジにバリが発生すること等を防
止することができる。
【0052】第2の実施形態のMRヘッド構造は、図6
および図7に示す製造工程によっても作製することがで
きる。図6および図7は、第2の実施形態のMRヘッド
構造をシールドタイプのMRヘッドに適用した例を示し
ている。
【0053】すなわち、まず図6(a)に示すように、
表面にアルミナ膜を有するアルチック(Al2 O 3 ・TiC)
基板等からなる基板21上に、下側シールド層42とし
て膜厚 1μm 程度のCoZrNb系アモルファス軟磁性膜、お
よび下側ギャップ形成用絶縁膜として機能する下地膜2
2を順に形成する。下地膜22は、例えば膜厚 100nmの
アルミナ膜からなる。次いで、下地膜22上に磁界付与
膜39、良導体膜25および磁界付与膜24を順に成膜
して積層膜40を形成する。具体的には、例えば下地膜
22上に、膜厚40nmのCo80Pt20(at.%)膜/膜厚 100nmの
Mo70 W30(at.%)膜/膜厚40nmのCo80Pt20(at.%)膜からな
る積層膜40を形成する。この積層膜40上にリード形
状に応じたレジスト43を形成する。
【0054】次に、図6(b)に示すように、リード形
状のレジスト43をマスクとして、イオンミリングによ
りCoPt膜等からなる上側の磁界付与膜24をパターニン
グする。次いで、図6(c)に示すように、CF4 と O2
との混合ガス等を用いて、MoW合金膜等からなる良導体
膜25をケミカルドライエッチング(CDE)によりパ
ターニングする。この際、レジスト43も後退するよう
な O2 /CF4 比(例えば O2 /CF4 =3)を選択する。C
DEの条件は、CoPt膜等からなる磁界付与膜24、39
がエッチングされない条件とする。このようなCDEに
よって、上側の磁界付与膜24を挟んで、その上下に位
置するレジスト43と良導体膜25とが後退する。この
際良導体膜25は、下側の磁界付与膜39のトラック側
端部の上面が例えば 0.2μm 程度露出するようにパター
ニングする。
【0055】次に、図7(a)に示すように、上側の磁
界付与膜24をマスクとして利用して、イオンミリング
によりCoPt膜等からなる下側の磁界付与膜39をパター
ニングする。この際、トラック部28に相当する部分
は、下側の磁界付与膜39が除去され、それ以外の部分
については上側の磁界付与膜24が除去される。従っ
て、レジスト43を用いて形成した上側の磁界付与膜2
4の形状、すなわちトラック部形状が下側の磁界付与膜
39に転写される。レジスト43を除去することによっ
て、リード形状にパターニングされた積層膜40が得ら
れる。
【0056】この後、図7(b)に示すように、上記パ
ターニングした積層膜40上に、MR膜23(例えばG
MR多層膜32)を成膜する。このMR膜23を左右の
リードをトラック部28で繋いだような形状のマスクを
用いて、イオンミリングによりパターニングする。さら
に、図7(c)に示すように、パターニングしたMR膜
23上に、上側ギャップ形成用絶縁膜44として膜厚 1
00nmのアルミナ膜、および上側シールド層45として膜
厚 1μm 程度のCoZrNb系アモルファス軟磁性膜を形成す
ることによって、シールド型MRヘッドが完成する。
【0057】上述したような製造方法を適用することに
よって、MR膜23は露出された下側の磁界付与膜39
のトラック側端部上面と直接接触する。下側の磁界付与
膜39の露出表面は、その厚さより十分に大きい。従っ
て、下側の磁界付与膜39でMR膜23のトラック部2
8の両端外側に確実に交換結合を付与することが可能と
なる。すなわち、トラック部28の幅をより正確に規定
することができる。
【0058】さらに、CDEを適用することによって、
良導体膜25のトラック側側壁部をよりなだらかに加工
することができる。これは、リードと上側シールド層4
5との間の絶縁を確実にする。また、トラック部の幅
は、上記条件のCDEではエッチングされない下側の磁
界付与膜39のエッジ部分で決まる。従って、トラック
幅についても良好な制御性が得られる。
【0059】なお、下側ギャップ形成用絶縁膜22と下
側の磁界付与膜39との間に、厚さ5nm程度のTi膜等を
下地膜として形成することによって、付着強度の向上を
図ることができる。
【0060】図8は、第2の実施形態のMRヘッドの変
形例を示す図である。図8に示すMR素子部26におい
ては、リード部に対応する積層膜46が第1の磁界付与
膜39、第1の良導体膜47、第2の磁界付与膜48、
第2の良導体膜49および第3の磁界付与膜24により
構成されている。積層膜46の具体的な構成は、例えば
膜厚20nmのCo80Pt20(at.%)膜39/膜厚40nmのCu膜47
/膜厚20nmのCo80Pt20(at.%)膜48/膜厚40nmのCu膜4
9/膜厚20nmのCo80Pt20(at.%)膜24である。すなわ
ち、積層膜46は図5に示した第2の実施形態のMRヘ
ッドにおいて、良導体膜25の中間にさらに磁界付与膜
48を設けた構造を有している。
【0061】上述したような積層膜46を用いることに
よって、GMR多層膜32のテーパー部32aの磁化固
着をより確実に行うことができる。なお、ここでは 3層
の磁界付与膜を用いた例について説明したが、磁界付与
膜をさらに増やした多層構造の積層膜を使用することも
できる。
【0062】次に、上述したような本発明のMRヘッド
を磁気記録再生ヘッドに組み込んだ実施形態について、
図9を参照して説明する。
【0063】図9において、21はAl2 O 3 付きAl2 O
3 ・TiC 基板等からなる基板である。この基板21上に
は、NiFe合金やCoZrNbアモルファス合金等の軟磁性材料
からなる下側シールド層42が形成されている。下側シ
ールド層42上には、Al2 O3 等の絶縁膜からなる下側
再生磁気ギャップ膜22を介して、例えば図4や図5に
示したMR素子部26が形成されている。図9には図4
や図5に示したMR素子部26を示したが、図1や図3
に示したMR素子部26、あるいは図8に示したMR素
子部26が適用できることは言うまでもない。
【0064】MR素子部26上には、Al2 O 3 等の絶縁
膜からなる上側再生磁気ギャップ膜44が形成されてい
る。さらにその上には、下側シールド層42と同様な軟
磁性材料からなる上側シールド層45が形成されてい
る。これらにより、再生ヘッドとして機能するシールド
型MRヘッド50が構成されている。
【0065】このシールド型MRヘッド50からなる再
生ヘッド上には、誘導型薄膜磁気ヘッド51からなる記
録ヘッドが形成されている。シールド型MRヘッド50
の上側シールド層45は、誘導型薄膜磁気ヘッド51の
下側磁気コアを兼ねるものである。この下側磁気コア4
5上には、Al2 O 3 等の記録磁気ギャップ膜52を介し
て、上側磁気コア53が形成されている。これらによっ
て、誘導型薄膜磁気ヘッド51が構成されている。そし
て、この誘導型薄膜磁気ヘッド51からなる記録ヘッド
と、上述したシールド型MRヘッド50からなる再生ヘ
ッドとによって、磁気記録再生ヘッド54が構成されて
いる。
【0066】このような磁気記録再生ヘッド54におい
ては、再生ヘッドとして機能するシールド型MRヘッド
50が形状精度に優れ、良好な再生特性が得られること
から、記録・再生特性の向上を図ることができる。さら
に、リード部分のエッジ部にバリ等が生じることもない
ため、線分解能を向上させるために上側再生磁気ギャッ
プ層44の厚さを薄くした場合においても、絶縁不良等
を招くことがない。すなわち、磁気記録再生ヘッド54
は、高記録密度システムに対して十分に対応することが
できる。
【0067】次に、本発明の他のMRヘッドの実施形態
について、図10および図11を参照して説明する。な
お、図10はこの実施形態のMRヘッドの要部を媒体対
向面から見た断面図であり、図11はその要部平面図で
ある。
【0068】これらの図に示すように、Al2 O 3 付きAl
2 O 3 ・TiC 基板等からなる基板61上には、NiFe合金
やCoZrNbアモルファス合金等の軟磁性材料からなる下側
シールド層62が形成されている。下側シールド層62
上には、厚さ 100nm程度のAl2 O 3 膜等からなる下側ギ
ャップ膜63を介して、MR素子部64が形成されてい
る。MR素子部64は、MR膜65と、このMR膜65
にバイアス磁界を付与する磁界付与膜66と、MR膜6
5に電流を供給するリード膜として機能する良導体膜6
7とを有する。
【0069】MR素子部64の具体的な構成としては、
まず下側ギャップ膜63上にMR膜65にバイアス磁界
を付与する磁界付与膜66として、例えば膜厚20nmのCo
80Pt20(at.%)膜等の硬磁性膜が形成されている。磁界付
与膜66には導電性を有する硬磁性膜や反強磁性膜等が
用いられる。この磁界付与膜66は、MR膜65の磁界
応答部、すなわちトラック部68の幅を規定するように
パターニングされている。すなわち、磁界付与膜66は
媒体対向面側に所定の間隙を有するリード形状にパター
ニングされている。
【0070】これら磁界付与膜66上には、それぞれ磁
界付与膜66のトラック部68側端部の上面が例えば
0.2μm 程度露出するように、膜厚 100nmのMo70 W30(a
t.%)膜等からなる良導体膜67が積層形成されている。
これら磁界付与膜66と良導体膜67とは積層膜69を
構成しており、これら積層膜69が一対のリード70、
70として機能する。
【0071】MR膜65は、露出された磁界付与膜66
の端部上面と重なるように、磁界付与膜66のトラック
部68側の端部間に形成されている。すなわち、MR膜
65は、露出された磁界付与膜66の端部上面と重なっ
た部分を除いて、能動領域のみに形成されている。MR
膜65には、MR膜65が重なって形成された磁界付与
膜66からバイアス磁界が付与される。さらに、この磁
界付与膜66を介して良導体膜67からMR膜65に電
流が供給される。MR膜65には、前述した各実施形態
と同様な異方性磁気抵抗効果膜やGMR多層膜が用いら
れる。
【0072】上述したようなMR素子部64上には、厚
さ 100nm程度のAl2 O 3 膜等からなる上側ギャップ膜7
1を介して、下側シールド層62と同様な軟磁性材料か
らなる上側シールド層72が形成されている。これらに
よって、シールド型MRヘッド73が構成されている。
【0073】次に、上記実施形態のシールド型MRヘッ
ド73の製造工程について、図12、図13および図1
4を参照して述べる。
【0074】まず、図12(a)に示すように、表面に
アルミナ膜を有するアルチック(Al2 O 3 ・TiC)基板等
からなる基板61上に、下側シールド層62と下側ギャ
ップ膜63を順に形成する。次いで、下側ギャップ膜6
3上に磁界付与膜66および良導体膜67を順に成膜し
て積層膜69を形成する。この積層膜69上にリード形
状およびトラック部68の形状に応じたレジスト74を
形成する。
【0075】次に、図12(b)に示すように、CF4
O2 との混合ガス等を用いて、レジスト74をマスクと
して MoW合金膜等からなる良導体膜67をケミカルドラ
イエッチング(CDE)する。この際、レジスト74は
後退せず、良導体膜67のみが後退するような O2 /CF
4 比(例えば O2 /CF4 =1)を選択する。CDEの条件
は、CoPt膜等からなる磁界付与膜66がエッチングされ
ない条件とする。このようなCDEによって、レジスト
74はトラック部68の形状を保持したまま、その下の
良導体膜67のみがパターニングされる。この際良導体
膜67は、磁界付与膜66のトラック側端部の上面が例
えば 0.2μm 程度露出するようにパターニングする。
【0076】次に、図12(c)に示すように、レジス
ト74をマスクとして、イオンミリングによりCoPt膜等
からなる磁界付与膜66をパターニングする。このイオ
ンミリングによって、トラック部68に相当する部分が
形成される。レジスト73はそのままで、図13(a)
に示すようにMR膜65を成膜する。この際、MR膜6
5は回り込みによって、露出された磁界付与膜66の端
部上面と一部が重なって形成される。
【0077】この後、図14に示すように、MR膜65
のデプスエンドラインに対応させたレジスト75を形成
し、このレジスト75をマスクとしてMR膜65のデプ
スエンドとなる部分をイオンミリングで除去する。図1
3(b)に示すように、レジスト74、75を除去する
ことによって、ほぼトラック部68のみにMR膜65を
形成することができる。これによってMR素子部64が
完成する。そして、MR素子部64上に上側ギャップ膜
71および上側シールド層72を順に形成することによ
って、図10および図11に示したようにシールド型M
Rヘッド73が完成する。
【0078】上述した実施形態のシールド型MRヘッド
73においては、ほぼトラック部(能動領域)68のみ
にMR膜65を形成することで、受動領域での磁化固着
不良等の発生を抑制することが可能となる。これはノイ
ズ発生の抑制に大きな効果を示す。MR膜65へのバイ
アス磁界は、MR膜65を重ねて形成した磁界付与膜6
6から良好に付与することができる。また、MR膜65
への電流供給も磁界付与膜65を介して良好に行われ
る。これは、トラック部分にのみMR膜が存在するアバ
ットジャンクションタイプと比較して、MR膜65への
バイアス磁界の付与および電流供給共に良好となる。さ
らに、磁界付与膜66は平面上に形成されているため、
十分な特性が得られる。
【0079】リード形状およびトラック部68形状は、
MR膜65を成膜する前に、通常のPEP工程 1回で形
成することができる。従って、形状精度と歩留りの向上
を図ることができる。また、MR膜65のデプスエンド
を決定した後のレジスト74、75の除去工程は、不要
なMR膜65が除去されているために、基本的にレジス
トのみの除去となる。従って、リフトオフ特有のリムー
ブされた物質が溶解液中で再付着して引起こす絶縁不良
を生じることがない。リード形状は予め設定されてお
り、その上にレジスト74を介してMR膜65を形成し
ているため、MR膜65がレジスト74の裏側に回り込
まない限り、原理的にバリが発生することはありえな
い。これは上側シールド層72との絶縁に大きな効果を
発揮し、狭ギャップへの対応が可能なシールドタイプの
MRヘッドを良好に作製することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パターンエッジにバリ等を発生させることなく、形状精
度に優れた磁気抵抗効果型ヘッドを高歩留りで提供する
ことが可能となる。また、本発明の磁気記録再生ヘッド
によれば、高記録密度システムへの対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による磁気抵抗効果
ヘッドの要部を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す磁気抵抗効果ヘッドの製造工程の
要部を示す斜視図である。
【図3】 図1に示す磁気抵抗効果ヘッドにGMR膜を
適用した一構成例を示す断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態による磁気抵抗効果
ヘッドの要部を示す斜視図である。
【図5】 図4に示す磁気抵抗効果ヘッドにGMR膜を
適用した一構成例を示す断面図である。
【図6】 図4に示す磁気抵抗効果ヘッドの他の製造工
程の前半部を示す断面図である。
【図7】 図4に示す磁気抵抗効果ヘッドの他の製造工
程の図6以降の後半部を示す断面図である。
【図8】 図5に示す磁気抵抗効果ヘッドの変形例を示
す断面図である。
【図9】 本発明の一実施形態による磁気記録再生ヘッ
ドの構成を示す断面図である。
【図10】 本発明の他の磁気抵抗効果ヘッドの実施形
態の要部を示す断面図である。
【図11】 図10に示す磁気抵抗効果ヘッドの要部平
面図である。
【図12】 図10に示す磁気抵抗効果ヘッドの製造工
程の前半部を示す断面図である。
【図13】 図10に示す磁気抵抗効果ヘッドの製造工
程の図12以降の後半部を示す断面図である。
【図14】 図10に示す磁気抵抗効果ヘッドの製造工
程の一工程を示す斜視図である。
【図15】 従来のAMR膜を用いた磁気抵抗効果ヘッ
ドの要部を示す断面図である。
【図16】 従来のスピンバルブ膜を用いた磁気抵抗効
果ヘッドの要部を示す断面図である。
【図17】 磁化直交バイアスによるスピンバルブ膜を
用いたGMRヘッドの抵抗変化曲線を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
23、65……MR膜 24、39、48、66……磁界付与膜 25、47、49、67……良導体膜 26……MR素子部 28、68……トラック部 32……GMR多層膜 34、36……強磁性膜 35……非磁性中間膜 50、73……シールド型MRヘッド 51……誘導型薄膜磁気ヘッド 54……磁気記録再生ヘッド

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極と、 前記一対の電極から電流が供給され、前記一対の電極間
    に位置する部分が磁界応答部となる磁気抵抗効果膜と、 前記磁気抵抗効果膜と前記一対の電極との間にそれぞれ
    介在され、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を付与す
    る磁界付与膜とを有する磁気抵抗効果素子部を具備する
    ことを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記電極、磁界付与膜および磁気抵抗効果膜は、この順
    で基板側から順に積層形成されていることを特徴とする
    磁気抵抗効果ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記磁気抵抗効果素子部は、磁気ギャップ形成用絶縁膜
    を介して設けられた下側シールド層と、他の磁気ギャッ
    プ形成用絶縁膜を介して設けられた上側シールド層との
    間に配置されていることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記磁気抵抗効果膜は、一対の強磁性膜と、前記一対の
    強磁性膜間に介在された非磁性中間膜とを含む多層膜を
    有することを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記電極と磁界付与膜との積層膜は、前記磁界応答部側
    の側壁部がテーパー加工されており、かつ前記磁気抵抗
    効果膜は、前記積層膜上と前記磁界応答部との間に、前
    記積層膜の前記磁界応答部側の側壁部を被覆するテーパ
    ー部を有することを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記磁気抵抗効果素子部は、さらに前記電極の下側に設
    けられた磁界付与膜を有することを特徴とする磁気抵抗
    効果ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の磁気抵抗効果ヘッドにお
    いて、 前記下側の磁界付与膜は、前記磁界応答部側の端部表面
    が露出されており、前記磁気抵抗効果膜は、前記磁界付
    与膜の露出された前記端部表面と接するように形成され
    ていることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 【請求項8】 磁界応答部を有する磁気抵抗効果膜と、 前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を付与する磁界付与
    膜と、 前記磁気抵抗効果膜に電流を供給する良導体膜とを有す
    る磁気抵抗効果素子部を具備する磁気抵抗効果ヘッドで
    あって、 前記磁気抵抗効果素子部は、前記磁界応答部以外の部分
    に、少なくとも前記良導体膜、前記磁界付与膜および前
    記磁気抵抗効果膜の順に積層形成された積層構造部を有
    することを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  9. 【請求項9】 磁界応答部を有する磁気抵抗効果膜と、 前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を付与し、かつ導電
    性を有する磁界付与膜と、 前記磁気抵抗効果膜に電流を供給する良導体膜とを有す
    る磁気抵抗効果素子部を具備する磁気抵抗効果ヘッドで
    あって、 前記磁気抵抗効果素子部は、前記磁界付与膜および良導
    体膜の順に積層形成され、かつ前記磁界付与膜の前記磁
    界応答部側の端部表面が露出された積層膜を有し、前記
    磁気抵抗効果膜は、前記磁界付与膜の露出された前記端
    部表面と重なるように、前記磁界付与膜の前記磁界応答
    部側の端部間に形成されていることを特徴とする磁気抵
    抗効果ヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の磁気抵抗効果ヘッドに
    おいて、 前記磁気抵抗効果素子部は、磁気ギャップ形成用絶縁膜
    を介して設けられた下側シールド層と、他の磁気ギャッ
    プ形成用絶縁膜を介して設けられた上側シールド層との
    間に配置されていることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の磁気抵抗効果ヘッドを
    有する再生ヘッドと、磁気ギャップを介して配置された
    下側磁気コアおよび上側磁気コアを有し、前記下側磁気
    コアが前記磁気抵抗効果ヘッドの上側シールド層と共通
    の磁性体層により構成された誘導型磁気ヘッドを有する
    記録ヘッドとを具備することを特徴とする磁気記録再生
    ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の磁気抵抗効果ヘッド
    を有する再生ヘッドと、 磁気ギャップを介して配置された下側磁気コアおよび上
    側磁気コアを有し、前記下側磁気コアが前記磁気抵抗効
    果ヘッドの上側シールド層と共通の磁性体層により構成
    された誘導型磁気ヘッドを有する記録ヘッドとを具備す
    ることを特徴とする磁気記録再生ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12記載の磁
    気記録再生ヘッドにおいて、 前記磁気抵抗効果膜は、一対の強磁性膜と、前記一対の
    強磁性膜間に介在された非磁性中間膜とを含む多層膜を
    有することを特徴とする磁気記録再生ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001001396A1 (fr) * 1999-06-29 2001-01-04 Fujitsu Limited Tete magnetoresistive et dispositif de reproduction d'informations

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WO2001001396A1 (fr) * 1999-06-29 2001-01-04 Fujitsu Limited Tete magnetoresistive et dispositif de reproduction d'informations
US6493197B2 (en) 1999-06-29 2002-12-10 Fujitsu Limited Magneto-resistance effect type head and information reproducing apparatus

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