JPH08235502A - 回転消去ヘッドを備えた磁気記録再生装置 - Google Patents

回転消去ヘッドを備えた磁気記録再生装置

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JPH08235502A
JPH08235502A JP7038332A JP3833295A JPH08235502A JP H08235502 A JPH08235502 A JP H08235502A JP 7038332 A JP7038332 A JP 7038332A JP 3833295 A JP3833295 A JP 3833295A JP H08235502 A JPH08235502 A JP H08235502A
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JP7038332A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Ogata
重幸 尾形
Masafumi Shimotashiro
雅文 下田代
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の記録トラックを1度に消去可能な回転
消去ヘッドを使用する磁気記録再生装置において、既記
録トラック上の一部を書き換えるインサート編集を可能
にする。 【構成】 ディジタル変調器1で記録トラック上のヘッ
ドトレース位置検出に必要なパイロット信号を付加さ
れ、記録信号として記録されたトラックにインサート編
集を行う際、回転シリンダ3上の消去ヘッド6を、AT
F制御に必要な信号を再生する記録再生ヘッド4と対置
した位置に取り付け、トラック消去動作とATF信号の
再生を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル磁気記録再生
において、回転シリンダに登載した回転消去ヘッドによ
って既記録信号を消去しながら記録を行う磁気記録再生
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録において、既に信号が記録され
た磁気記録媒体に重ね記録を行った場合、再生時には以
前の記録信号の残留成分が影響を及ぼす。特にヘリカル
記録のトラッキング制御を自動トラック検出(以下、A
TFと略す)で行う場合には、重ね記録で消去され難い
低周波数をパイロット信号にするためトラッキング精度
に影響を及ぼす。このため、記録する前に回転消去ヘッ
ドによって既記録信号を消去する方法が開発されてき
た。
【0003】以下にATFでトラッキング制御を行う8
mmビデオテープレコーダ(以下、VTRと略す)につ
いて、信号消去、ならびにトラッキング制御方法を示
す。図5に8mmVTRにおける回転シリンダ上のヘッ
ド配置を示す。図5において、51は回転シリンダ、5
2、53は記録再生ヘッド、54は回転消去ヘッド、5
5はバランス用のおもりである。トラッキング方法とし
てはATF制御を採用しているため、この8mmVTR
の記録信号は各トラック毎に4種類のパイロット周波数
を付加している。このATF制御は、どのトラックを再
生しても両隣接トラックからの漏れ込み信号との差は約
46kHzと16kHzになることを利用し、この2つ
の周波数信号レベルを比較することでヘッド位置制御を
行っている。
【0004】この8mmVTRは、既記録トラック内の
一部分のみを改めて記録し、必要な部分はそのまま残す
といったインサート編集を行うことはできない。仮に、
回転消去ヘッドを用いてインサート編集を行った場合、
再生信号によるATF制御は回転消去ヘッドからの漏れ
込み電流の影響を避けるため、消去電流が流れていない
ときのみ行えば特定部分のみ可能であるが、このような
インサート編集は行われていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】家庭用ディジタルVT
R(以下、DVCと称す)規格となっているATF方式
は、1トラック毎に特定パイロット信号が記録され、そ
の間のトラックは2種類のパイロット信号が交互に記録
されるという方式のため、記録再生ヘッドが2ヘッドの
みの構成の場合には再生時に特定の単一ヘッドによる再
生信号のみでATF制御を行うことになる。したがっ
て、このチャネルの再生時に大電流を発生させる回転消
去ヘッドを使用すると、消去信号成分の飛び込みなどに
より正常なトラッキング制御を行うことができないとい
う問題を有していた。更に、2トラック分を一度に消去
する幅広の回転消去ヘッドを使用してインサート編集を
行う場合、必要な記録部分、つまり消去不要な部分まで
消去してしまうという問題点を有していた。
【0006】また、消去信号の周波数が残留することを
考えて、データの帯域外である高周波数を消去信号とし
て既記録信号の消去を実施すると、記録信号に影響は及
ぼさないものの、高周波の信号発生回路は発生効率が悪
いため非常に大きな電流を必要し消費電力が大きくなる
という問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、回転消去ヘッドの使用とATF制御の実施を時間的
に分離しインサート編集を可能とする。更に、既記録ト
ラックのトラック情報を読み取り、消去信号の制御を行
うことで不当なトラック消去を防ぐ。
【0008】また、電力的な効率が良く信号検出に不要
な周波数でトラック消去を実施することで、信号には影
響を与えず消費電力を小さく押さえることが可能な回転
消去ヘッドを備えた磁気記録再生装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の回転消去ヘッドを備えた磁気記録再生装置
は、入力されたディジタル信号に、再生時、記録トラッ
ク上でのヘッドトレース位置検出に必要なパイロット信
号を付加するディジタル変調器と、ディジタル変調器の
出力を増幅する記録アンプと、回転シリンダと、回転シ
リンダに装着する第1の記録再生ヘッドと、回転シリン
ダに装着し第1の記録再生ヘッドと対置する第2の記録
再生ヘッドと、回転シリンダに装着する回転消去ヘッド
と、記録アンプの出力を記録再生ヘッド各々に伝送し記
録再生ヘッドからの再生信号を伝送し回転消去ヘッドに
消去信号を伝送するロータリトランスと、ロータリトラ
ンスを介し第1の記録再生ヘッドの出力を増幅する第1
の再生アンプと、ロータリトランスを介し第2の記録再
生ヘッドの出力を増幅する第2の再生アンプと、第1の
再生アンプの出力を入力とし自動トラック検出でトラッ
キング制御を行うトラッキング制御器と、消去信号を発
生する信号発生回路と、信号発生回路の出力を増幅しロ
ータリトランスに出力する消去アンプからなる構成を有
している。
【0010】更に、回転消去ヘッドは実記録トラック幅
の2倍程度で、信号発生回路は、再生、記録、インサー
ト編集などのモード検出を行う第1の検出器と、第1の
検出器の出力で動作し特定周波数を発生する信号発生器
と、信号発生器の出力をオン/オフする切換スイッチ
と、既記録トラックに記録されたフレーム番号、トラッ
ク番号を検出する第2の検出器と、第1の検出器の出力
と第2の検出器の出力を入力とし切換スイッチの制御を
行う制御器からなる構成を有している。
【0011】また、本発明の回転消去ヘッドを備えた磁
気記録再生装置は、記録符号をインタリーブドNRZI
とし、M個の記録再生ヘッドと、記録トラック幅のM倍
以上のヘッド幅を持つ回転消去ヘッドと、記録再生ヘッ
ド各々の入出力信号を伝送し回転消去ヘッドに消去信号
を伝送するロータリトランスと、ロータリトランスを介
しN個の記録再生ヘッドの出力を増幅するM個の再生ア
ンプと、M個の再生アンプの出力を等化する等化器と、
最小磁化反転時間をTとしたとき、等化器の出力を入力
とし1/2Tの周波数成分を減衰させるトラップフィル
タと、1/2Tの周波数を消去信号としてこれを発生す
る信号発生器と、信号発生器の出力を増幅しロータリト
ランスに出力する消去アンプからなる構成を有してい
る。
【0012】
【作用】本発明は上記した構成により、記録またはイン
サート編集時においては回転消去ヘッドに流れる消去電
流が小さくて済むため、記録再生ヘッドへの影響が小さ
くなるのに加え、インサート編集中にATF制御信号の
再生を行うヘッドを、回転消去ヘッドから位置的に遠い
方のヘッドに限定することで消去信号の漏れ込みをヘッ
ド位置条件としては最小にすることができ、これにより
ATF制御によるトラッキングでインサート編集が可能
となる。更に、トラック情報を検出して消去信号の制御
を行うことで、消去すべき部分は消去でき、必要な既記
録部分、つまり消去不要なトラック部分の消去を回避す
ることが可能になる。
【0013】また、本発明は上記した構成により、消去
信号を重ね記録の際も最小磁化反転時間の2倍の波長を
使用することで、通常の信号記録と同等の記録電流で既
記録信号を十分に消去することができ、この後に記録し
た信号を再生する際には、記録符号インタリーブドNR
ZIを使用しているためこの消去信号は不要周波数とな
り信号検出に影響を与えない。したがって、重ね記録に
よる信号劣化を生じない記録が可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例を示す回転消
去ヘッドを備えた磁気記録再生装置のブロック図であ
る。図1において、1は入力されたディジタル信号に、
再生時、記録トラック上のヘッドトレース位置の検出に
必要なパイロット信号を付加するディジタル変調器、2
はディジタル変調器の出力を増幅する記録アンプ、3は
ヘリカル型に記録媒体となる磁気テープを巻き付ける回
転シリンダ、4、5は磁気テープ上に記録再生を行う記
録再生ヘッドで、異なるアジマス角を持ち、記録時、記
録再生ヘッド5で特定のパイロット信号を付加した信号
を記録し、再生時、記録再生ヘッド4で同アジマスのト
ラックを再生すると共に隣接トラックから漏れ込むパイ
ロット信号を再生する。6は磁気テープ上の既記録信号
の消去を行う回転消去ヘッドで、回転シリンダ3上にお
いて記録再生ヘッド4と対向して位置し、記録再生ヘッ
ド5と同一ベース上にあり、記録トラック2本分を1度
で消去できるトラック幅を持つ。7は記録アンプ2から
の記録信号を記録再生ヘッドに伝送、または記録再生ヘ
ッドからの再生信号を伝送するロータリトランス、8、
9はそれぞれ記録再生ヘッド4、記録再生ヘッド5から
の再生信号をロータリトランス7を介して増幅する再生
アンプ、10は再生アンプ8の出力でATF制御を行う
トラッキング制御器、11は消去信号を発生する信号発
生回路、12は信号発生回路11の出力を増幅する消去
アンプで、この出力はロータリトランス7を介して回転
消去ヘッド6に伝送される。
【0016】図2は第1の実施例を示す回転消去ヘッド
を備えた磁気記録再生装置における記録トラック構成の
模式図である。図2において、21は磁気テープ、2
2、24は記録再生ヘッド5で記録したトラック、2
3、25は記録トラック22、24とは異なるアジマス
角を持つ記録再生ヘッド4で記録したトラック、26は
音声信号、27は映像信号の記録領域である。
【0017】図3は第1の実施例を示す回転消去ヘッド
を備えた磁気記録再生装置のディジタル変調器1の出力
を示す周波数特性図である。図3において、31は記録
再生ヘッド4のデータ信号となるf0データ、32は記
録再生ヘッド5のデータ信号となるf1データ、33は
記録再生ヘッド5のデータ信号となるf2データであ
る。
【0018】以上のように構成された回転消去ヘッドを
備えた磁気記録再生装置について、以下その動作を説明
する。ATF制御でトラッキングを実施するために記録
データはディジタル変調器1でパイロット周波数を付加
される。この出力の周波数特性の例としては図3のよう
な特性になる。この信号は記録アンプ2で増幅されロー
タリトランス7を介して記録再生ヘッド4、5に送られ
る。記録状態の時、記録再生ヘッド4では常にf0デー
タ31が記録される。これに対し、記録再生ヘッド5で
はf1データ32とf2データ33が交互に記録される
ことになる。したがって、図2の記録トラックにおい
て、記録トラック22をf1データとすると、記録トラ
ック23、25はf0データ、記録トラック24はf2
データとなる。
【0019】再生時において、記録トラック23を記録
再生ヘッド4で再生する場合、ヘッドがトラックの中心
に位置するときには隣接の記録トラック22、24から
は同一レベルの漏れ込みがある。つまり、f1データ3
2とf2データ33の特定周波数ピークは同一レベルに
なる。したがって、この誤差を求めることによりトラッ
キング制御を行うことができる。この処理は再生信号を
ロータリトランス7を介して再生アンプ8で増幅した信
号を利用しトラッキング制御器10で行われる。この制
御は前述した通り記録再生ヘッド4で再生された信号の
みで行われ、記録再生ヘッド5の再生データは利用して
いない。
【0020】通常の記録状態ではトラッキング制御は行
わないので、同時に回転消去ヘッド6を使用しても問題
はない。しかし、インサート編集を行うとき記録再生ヘ
ッドでは、記録、再生の状態が、また回転消去ヘッド6
では消去動作のオン/オフが入り交じった状態となる。
したがって、最悪でもトラック消去とトラッキング制御
データの再生を同時に行わないよう回転シリンダ3上の
ヘッド配置を図1のようにする。このようにすれば、通
常、記録媒体上にヘッドがないときは、記録/再生/消
去のいずれを問わず動作が停止するため、回転シリンダ
3上で対向した位置関係にあるこの記録再生ヘッド4と
回転消去ヘッド6は制御方法に依らず同時に動作するこ
とはない。これにより、消去信号の漏れ込みのないトラ
ッキング信号を得ることができる。
【0021】図4は本発明の第1の実施例を示す回転消
去ヘッドを備えた磁気記録再生装置の信号発生回路のブ
ロック図である。図4において、41は再生、記録、イ
ンサート編集などのモード検出を行う第1の検出器、4
2は第1の検出器の出力で動作し消去信号となる特定周
波数を発生する信号発生器、43は信号発生器42の出
力をオン/オフする切換スイッチで、この切換スイッチ
の出力が信号発生回路11の出力となる。44は回転消
去ヘッド6が走査しようとしている既記録トラックに記
録されたフレーム番号、トラック番号を検出する第2の
検出器、45は第1の検出器41の出力と第2の検出器
44の出力を入力とし切換スイッチ43の制御を行う制
御器である。
【0022】DVCのデータ規格はNTSCの映像信号
の場合、記録トラック25のようなトラックの連続した
10本構成で1フレームを形成する。また、音声信号の
場合にはこのこの1フレーム10本中前半の5本で1つ
のチャネル、後半の5本で1つのチャネルとなる。規格
としては、音声の場合には1つのチャネル単独でのイン
サート編集を可能としている。
【0023】このため一方の音声チャネルのみを編集す
る場合には、まず第1の検出器41でインサート編集モ
ードを検出し信号発生器42を動作させ消去信号を出力
させる。このとき、第2の検出器44は回転消去ヘッド
6が走査する既記録トラックのフレーム番号や、トラッ
ク番号を検出しこの情報を制御器45に出力する。制御
器45は回転消去ヘッド6が走査する2トラックが両者
とも編集トラックであるときのみスイッチ43をオンと
し、1トラックでも編集しないトラックがあればスイッ
チ43をオフとする。つまり、5本置きにインサート編
集するときには4本のみを消去し、のこりの1本は消去
せずに重ね書きになる。この場合には多少この1トラッ
クのみデータの誤り率が高くなるが、DVC規格の音声
情報に関しては、連続したデータが各トラックに分散し
ていることに加えて、誤り訂正能力が高いために1トラ
ックのみの欠落については訂正可能であり、補正も有効
に働く。
【0024】なお、この実施例において第2の検出器
は、既記録トラック上の情報を検出しているが重ね記録
する信号の情報からトラック番号などを検出してもよ
い。
【0025】以上のように本実施例によれば、トラック
消去を行う回転消去ヘッドと、トラッキング制御データ
の再生を行う記録再生ヘッドを回転シリンダ3上の対向
した位置関係にすることで制御方法に依らず、消去信号
の漏れ込みのないトラッキング信号を得ることができ
る。更に、再生、記録、インサート編集などのモード検
出を行う第1の検出器と、第1の検出器の出力で動作し
消去信号となる特定周波数を発生する信号発生器と、信
号発生器の出力をオン/オフする切換スイッチと、回転
消去ヘッドが走査しようとしている既記録トラックに記
録されたフレーム番号、トラック番号を検出する第2の
検出器と、第1の検出器の出力と第2の検出器の出力を
入力とし切換スイッチの制御を行う制御器を設けること
で、必要な既記録部分、つまり消去不要なトラック部分
の消去を回避することが可能になる。
【0026】次に本発明の第2の実施例を示す回転消去
ヘッドを備えた磁気記録再生装置を、図1のブロック図
を用いて説明する。図1において、記録符号はインタリ
ーブドNRZIであり、信号発生回路11は消去信号と
して1/2Tの周波数を発信する。13は再生アンプ
8、9の出力の位相や周波数特性を補正する等化器、1
4は1/2Tの周波数成分を減衰させるトラップフィル
タである。
【0027】以上のように構成された回転消去ヘッドを
備えた磁気記録再生装置について、以下その動作を説明
する。図1において信号発生器11は消去信号として1
/2Tの周波数の信号を出力する。消去アンプ12はこ
の出力を増幅し、ロータリヘッド7を介して回転消去ヘ
ッド6に送られる。この信号で回転消去ヘッド6は記録
媒体となる磁気テープ上の既記録信号を消去することに
なるが、消去信号がデータの帯域内にあるため通常の記
録電流と同一レベルでも磁気的な特性を保つことができ
消去可能となる。もし周波数がデータ帯域以上の高周波
数の場合、信号発生回路での電力ロスが大きく、高い記
録電流を必要とする。しかし、この反面この周波数成分
は磁気テープ上に残留するため、状態の磁気テープに改
めて記録を行うと、この周波数成分が再生されることに
なる。
【0028】再生時、この再生信号を等化器13に通
し、1/2Tの周波数を減衰させるトラップフィルタ1
4を使うことで消去信号の影響を取り除くことができ
る。これは、記録符号をデータ帯域中の1/2Tの周波
数が不要成分となるインタリーブドNRZIにしている
ためで、消去信号が最終的に検出される再生データに影
響することない。
【0029】次に、本発明の回転消去ヘッドを備えた磁
気記録再生装置の記録再生ヘッドが、広いトラック幅に
記録するための第1のテープ送り速度と、狭いトラック
幅に記録するための第2のテープ送り速度の2モードで
使用する兼用ヘッドである場合について説明する。
【0030】例えば第1のテープ送り速度のときのテー
プ上の記録トラック幅を10μm、第2のテープ送り速
度のときのテープ上の記録トラック幅を6.7μmとし
て、回転消去ヘッド幅を22μmとする。また、この2
つのトラック幅を記録再生するための兼用の記録再生ヘ
ッド幅は10μm程度とする。
【0031】まず、第1のテープ送り速度での記録につ
いて説明する。この例の条件のようにテープ上の記録ト
ラック幅と記録ヘッド幅がほぼ同等の場合には、記録ヘ
ッドの取り付け精度などの影響で記録されない隙間、い
わゆるガードが空くことがある。例えば、取り付け精度
で一方に1μmのズレが発生した場合には、記録トラッ
ク幅は重なりを考えると10μmと9μmになる。した
がって、1μmのガードを生じることになる。このと
き、未記録テープであれば問題はないが、既記録テープ
である場合には同アジマス成分がガードとなる部分に消
え残り、再生時には正規の信号に対し大きな雑音とな
る。したがって、これを防ぐために回転消去ヘッドが必
要となる。次に、第2のテープ送り速度での記録につい
てであるが、この条件のときには先に記述したようなガ
ードが空くことはない。これはヘッド幅に対して記録ト
ラック幅がかなり狭いため記録が重複して行われるため
である。このため、重ね書きで生じる磁性体の深さ方向
の消え残り成分が十分に小さければ消去動作は不要とな
る。
【0032】最小磁化反転時間がTであるとき、最も波
長が短いときの記録の深さなども考慮すると、記録媒体
となる磁気テープの磁性層厚が0.2μm以下のとき、
既記録データを十分に消去することが可能である。この
判断はDVCのデータ規格で最も周波数の低いパイロッ
ト周波数が、ATF制御に支障のでない程度消去できる
ことを基準としている。したがって、第1のテープ送り
速度のときのみ回転消去ヘッドを使用し、第2のテープ
送り速度のときには使用しない。これにより、回転消去
ヘッド幅が第2のテープ送り速度のときの記録トラック
幅の3倍に相当するため、インサート編集のときなどは
必要ない部分まで消去してしまうという問題についても
解消される。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、ATF制御に必
要なパイロット信号を含む信号を記録/再生する記録再
生ヘッドが、インサート編集中にトラッキング制御のた
め再生状態となっても、回転消去ヘッドから位置的に遠
い方の記録再生ヘッドに限定することで消去信号の漏れ
込みをヘッド位置条件としては最小にすることができ、
これによりインサート編集中でもATF制御が可能とな
り、ATF制御でのトラッキングでインサート編集が可
能となる。更に、記録されているトラック情報を検出し
て消去信号の制御を行うことで、消去するトラックを選
択するので幅広ヘッドでの消去が可能になる。
【0034】また、以上のように本発明は、重ね記録の
際も最小磁化反転時間の2倍の波長を使用することで、
通常の信号記録と同等の記録電流で既記録信号を十分に
消去することができ、この後に記録した信号を再生する
際には、記録符号インタリーブドNRZIを使用してい
るためこの消去信号は不要周波数となり信号検出に影響
を与えない。したがって、重ね記録による信号劣化を生
じない記録が可能となる。さらに、磁気記録媒体の磁性
層厚を0.2μm以下にすることで、ガードの空かない
記録速度のときは回転消去ヘッドを使う必要がなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施例における回転
消去ヘッドを備えた磁気記録再生装置の構成を示すブロ
ック図
【図2】同第1の実施例における記録トラックの構成を
示す模式図
【図3】同第1の実施例におけるディジタル変調器の出
力を示す特性図
【図4】同第1の実施例における信号発生回路の構成を
示すブロック図
【図5】従来例の回転シリンダ上のヘッド配置を示す構
成図
【符号の説明】
1 ディジタル変調機 2 記録アンプ 3 回転シリンダ 4 第1の記録再生ヘッド 5 第2の記録再生ヘッド 6 回転消去ヘッド 7 ロータリトランス 8 第1の再生アンプ 9 第2の再生アンプ 10 トラッキング制御器 11 信号発生回路 12 消去アンプ 13 等化器 14 トラップフィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたディジタル信号に、再生時、
    磁気記録媒体の記録トラック上でのヘッドトレース位置
    検出に必要なパイロット信号を付加するディジタル変調
    器と、前記ディジタル変調器の出力を増幅する記録アン
    プと、回転シリンダと、前記回転シリンダに装着し磁気
    記録媒体に記録再生を行う第1の記録再生ヘッドと、前
    記回転シリンダに装着し磁気記録媒体に記録再生を行い
    前記第1の記録再生ヘッドと対置する第2の記録再生ヘ
    ッドと、前記回転シリンダに装着する回転消去ヘッド
    と、前記記録アンプの出力を前記記録再生ヘッド各々に
    伝送し前記記録再生ヘッドからの再生信号を伝送し前記
    回転消去ヘッドに消去信号を伝送するロータリトランス
    と、前記ロータリトランスを介し前記第1の記録再生ヘ
    ッドの出力を増幅する第1の再生アンプと、前記ロータ
    リトランスを介し前記第2の記録再生ヘッドの出力を増
    幅する第2の再生アンプと、前記第1の再生アンプの出
    力を入力とし自動トラック検出でトラッキング制御を行
    うトラッキング制御器と、前記消去信号を発生する信号
    発生回路と、前記信号発生回路の出力を増幅し前記ロー
    タリトランスに出力する消去アンプを具備し、 トラッキング制御にリニア制御用ヘッドを用いることな
    しにインサート編集を実施することを特徴とする回転消
    去ヘッドを備えた磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 回転消去ヘッドは実記録トラック幅の2
    倍程度で、信号発生回路は、再生、記録、インサート編
    集などのモード検出を行う第1の検出器と、前記第1の
    検出器の出力で動作し特定周波数を発生する信号発生器
    と、前記信号発生器の出力をオン/オフする切換スイッ
    チと、既記録トラックに記録されたフレーム番号、トラ
    ック番号を検出する第2の検出器と、前記第1の検出器
    の出力と前記第2の検出器の出力を入力とし前記切換ス
    イッチの制御を行う制御器からなり、前記切換スイッチ
    の出力を消去信号とし、 前記第1の検出器はインサート編集モードを検出し、前
    記第2の検出器の検出でインサート編集を実施する連続
    の編集トラック数が奇数(2N+1)の場合は、編集範
    囲内の先頭トラック、または1トラック後からN回トラ
    ック消去を行うよう前記制御器で制御することを特徴と
    する請求項1記載の回転消去ヘッドを備えた磁気記録再
    生装置。
  3. 【請求項3】 ディジタル磁気記録において記録符号が
    インタリーブドNRZIであって、 M個の記録再生ヘッドと、記録トラック幅のM倍以上の
    ヘッド幅を持つ回転消去ヘッドと、前記記録再生ヘッド
    各々の入出力信号を伝送し前記回転消去ヘッドに消去信
    号を伝送するロータリトランスと、前記ロータリトラン
    スを介し前記M個の記録再生ヘッドの出力を増幅するM
    個の再生アンプと、前記M個の再生アンプの出力を等化
    する等化器と、最小磁化反転時間をTとしたとき、前記
    等化器の出力を入力とし1/2Tの周波数成分を減衰さ
    せるトラップフィルタと、1/2Tの周波数を前記消去
    信号としてこれを発生する信号発生器と、前記信号発生
    器の出力を増幅し前記ロータリトランスに出力する消去
    アンプを具備した回転消去ヘッドを備えた磁気記録再生
    装置。
  4. 【請求項4】 磁気記録媒体上に記録再生ヘッドで記録
    するとき、最終的に記録されるトラック幅を、広く記録
    するための第1のテープ送り速度と、狭く記録するため
    の第2のテープ送り速度の2モードで使用する兼用ヘッ
    ドであって、 磁気記録媒体の磁性層厚が0.2μm以下で、前記第1
    のテープ送り速度の時のみ回転消去ヘッドを使用するこ
    とを特徴とする請求項3記載の回転消去ヘッドを備えた
    磁気記録再生装置。
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