JPH08234550A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH08234550A
JPH08234550A JP7037863A JP3786395A JPH08234550A JP H08234550 A JPH08234550 A JP H08234550A JP 7037863 A JP7037863 A JP 7037863A JP 3786395 A JP3786395 A JP 3786395A JP H08234550 A JPH08234550 A JP H08234550A
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JP
Japan
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toner
carrier
replenishment
developer
resistance value
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Pending
Application number
JP7037863A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Saito
純一 斉藤
Yasutaka Maeda
恭孝 前田
Koichi Takenouchi
幸一 竹ノ内
Shoichi Fujita
庄一 藤田
Keizo Kitamura
圭三 北村
裕子 ▲高▼屋
Hiroko Takaya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像槽内の現像剤の変化をなくして安定した
画質を得る。 【構成】 現像槽11内の現像剤のキャリアに比べて抵
抗値が高いキャリアを含有した補給トナーを3種
類用意して、補給トナー容器20の現像槽11に通じる
供出口23に近い側に3種類のうち一番抵抗値が低い補
給トナーを収容し、続いて抵抗値が大きくなる順に層
別に収容する。現像槽11には一番抵抗値が低い補給ト
ナーから順に補給され、現像槽11内のキャリアの抵
抗値は初期から寿命までほぼ一定に推移していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンター等
に使用されるトナーとキャリアとからなる2成分現像剤
を用いた現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば乾式複写機等において、キャリア
とトナーとからなる2成分現像剤で感光体表面の静電潜
像の可視化(現像)を行う現像装置が多用されている。
このような現像装置では、トナーが現像動作によって消
費されていく一方、キャリアは消費されずに現像槽内に
残る。そのため、現像槽内でトナーと共に撹拌されるキ
ャリアは撹拌頻度が多くなるにつれて、表面の樹脂コー
トの剥がれや表面へのトナーの付着といった事態が生じ
て劣化し、キャリアの抵抗値および現像剤の帯電性が徐
々に低下して、現像剤の現像性が上がり、画像濃度が上
昇してしまう。
【0003】そこで、現像動作によって消費されるトナ
ーの補給とは別に、現像槽内にキャリアも少量ずつ補給
して、帯電量の低下を抑制できるようにした現像装置
が、特公平2−21591号公報に開示されている。こ
の装置においては、キャリアの補給によって過剰になっ
た現像槽内の現像剤は、オーバーフローして排出され、
このような補給、排出が繰り返されることによって、現
像槽内の劣化された現像剤は新たに供給されるトナーお
よびキャリアに置換されていく。しかしながら、補給さ
れるキャリアは現像槽内に収容されているキャリアと同
じものであるから、使用していくうちに劣化したキャリ
アが増え、画像濃度の上昇を抑えることはできなくな
る。
【0004】一方、特開平3−145678号公報に
は、その現像槽内に収容されているキャリアの抵抗値に
比べて高い抵抗値を有するキャリアをトナーに含有さ
せ、それを補給トナーとして用いることにより、帯電性
を維持し複写画質の低下を抑え得ることが開示されてい
る。
【0005】また、実開平4−89967号公報には、
複数のトナーホッパーにそれぞれ物性の異なるトナーを
収容しており、現像剤の抵抗値を適時検出し、検出した
抵抗値が現像剤の基準上限値と基準下限値に対して大き
いか小さいかによって、トナーの帯電性が安定するよう
に補給するトナーを選択することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、現像剤
寿命による現像槽内のキャリアの抵抗の低下に対して、
現像槽内に収容されているキャリアの抵抗値よりも高い
抵抗値を有する単一のキャリアを含有したトナーを補給
するといったトリクル現像方法が提案されている。しか
し、この方法では、トナーの補給時期により抵抗値の上
がり方が違うため、抵抗値の維持が難しい。つまり、初
期に補給された場合には、キャリアの抵抗値が急に上が
るため、画像濃度が低下する。これに対し、キャリアの
交換時期に達したときに補給された場合には、現像槽内
のキャリアの抵抗値が下がりすぎていて、充分に抵抗値
が上がらないという現象がある。このことは、キャリア
が疲労する原因であり現像剤の長寿命化に対して問題と
なっており、また帯電性についても同じことが言える。
【0007】また、実開平4−89967号公報に記載
されたように物性の異なるトナーを補給する方法では、
現像剤が寿命のときに補給された場合には、トナーのキ
ャリアに対する帯電量が変化してしまった現像剤、ある
いはキャリアにトナーが融着して固化したスペント化し
た現像剤に対して抵抗値および帯電性を適性値に戻すこ
とは難しく、現像槽内のキャリアを補充あるいは交換す
ることが必要となる。
【0008】本発明は、上記に鑑み、現像剤の寿命を通
じて現像剤の変化をなくして長期間にわたって安定な画
質を得ることができる現像装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図1の如く、現像槽11内に収容されたキャリア
とトナーとからなる2成分現像剤のうちキャリアと物性
の異なるキャリアが含有された補給トナーを複数種類用
い、トナー補給手段により各補給トナーを順次補給する
ものである。補給トナーに含有されたキャリアは、現像
槽11内に収容されたキャリアと抵抗値が異なるか、現
像槽11内に収容されたキャリアと帯電性(帯電量)が
異ならしめられている。
【0010】そして、複数種類の補給トナーを1個の容
器20に種類別に収容したり、図9または図11の如
く、1個の縦型容器40に積層して収容し、順次落下さ
せて補給するものである。
【0011】
【作用】上記課題解決手段において、抵抗値あるいは帯
電量が低いキャリアを含有した補給トナーがまず現像槽
11に補給され、現像剤のキャリアの抵抗値あるいは帯
電量の上昇し過ぎが抑制され、画像濃度の低下が防止さ
れる。そして、キャリアの劣化に対応して抵抗値あるい
は帯電量の高いキャリアを含有した補給トナーが徐々に
補給されていき、現像槽11内のキャリアの抵抗値ある
いは帯電量はほぼ一定の値を推移し、長期にわたって安
定な画質が得られる。
【0012】そして、1個の容器20,40に補給トナ
ーを種類別に収容しておくと、1種類ずつ順に補給され
ていき、補給トナーが混じり合うことがなくなり、補給
トナーの効果を確実に発揮させることができる。
【0013】
【実施例】
(第一実施例)本実施例の電子写真式複写機の概略構成
を図2に示す。帯電装置1により帯電された感光体2に
原稿台3上の原稿を照射した露光装置4からの露光Lに
より静電潜像が形成され、現像装置5により現像(可視
像化)される。次いで、給紙カセット6からの転写紙あ
るいは手差し給紙された転写紙は給紙装置7によって感
光体2に搬送され、可視像が転写装置8により転写さ
れ、定着装置9により定着されて排出される。一方、感
光体2には転写されずに残った未転写トナーが残留して
おり、クリーナー装置10によってクリーニングが行わ
れる。
【0014】前記現像装置5は、トナーおよび表面にト
ナーに対して帯電、抵抗、スペントを制御する樹脂コー
トを有したキャリアからなる2成分現像剤を収容した現
像槽11と、現像槽11にトナーを補給するトナー補給
手段とからなる。現像槽11の内部には、図3の如く、
マグネットローラからなる現像ローラ12と複数の撹拌
ローラ13とが回転自在に配置されており、現像剤のト
ナー濃度を検出するトナー濃度検出器が取り付けられて
いる。このキャリアとトナーとが撹拌ローラ13によっ
て撹拌されると、トナーは摩擦帯電してキャリアに付着
し、現像ローラ12の表面に吸着することによって磁気
ブラシを形成する。また、現像槽11上部のX部には補
給トナー用の補給開口14が形成され、この補給開口1
4を通してトナー補給手段からトナーが補給される。現
像槽11の側部のY部には現像剤を排出するための排出
開口15が形成されている。
【0015】前記トナー補給手段は、図4〜6の如く、
現像槽11の上方に装着されており、現像槽11内のキ
ャリアと物性の異なるキャリアとトナーが一定比率で混
合された補給トナーを収容した補給トナー容器20と、
現像槽11からの廃棄トナーおよび廃棄現像剤を収容す
る廃現像剤容器21と、補給トナー容器20から現像槽
11に補給トナーを搬送するトナー補給部22とからな
る。
【0016】補給トナー容器20は、略円筒状の容器を
現像槽11の上方に一側が下にくるようにやや傾斜させ
て横置きしたもので、図1の如く、一側の外周面に補給
トナーを現像槽11に向けて供出するための供出口23
が形成され、他側に補給トナーを充填するための供給口
24が形成され、供給口24を閉塞する蓋25が着脱自
在に取り付けられている。補給トナー容器20の内部に
は、軸方向に補給トナーを搬送可能なように羽根等を有
したシャフト26が一側の側壁20aを貫通して回転自
在に支持され、シャフト26の供出口23の上方に対応
する部分に補給トナーを円周方向に搬送する羽根27が
取り付けられ、シャフト26の端部にギヤ28が嵌合さ
れている。また、供出口23を閉塞しておくためのカバ
ー29が補給トナー容器20の一側の外周面を覆うよう
に設けられ、カバー29に供出口23と連通可能な孔3
0が形成され、モータ、ギヤ等の駆動機構により補給ト
ナー容器20の外周を回転して、孔30と供出口23と
が一致すると補給トナーの供出が可能となる。
【0017】そして、補給トナー容器20には、3種類
の補給トナーが充填されている。すなわち、現像槽11
内のキャリアよりも抵抗値の高いキャリアがトナーに均
一に含有された補給トナーであり、それぞれ抵抗値の低
いものから順に一側から他側に向けて3層に区分けされ
ている。キャリアとしては、例えば鉄粉、フェライト等
のコア材にシリコンコートをした被覆キャリアが用いら
れ、コート量(コア材粒径に対するシリコンコート厚み
の比)によって抵抗値が変えられており、コート量を大
きくするほど抵抗値が大きくなる。このように、1個の
容器に3種類の補給トナーを収容することによって、そ
れぞれ個別に容器を設ける場合に比べて設置スペースを
小さくでき、また補給順序も自動的に設定され、安定し
た画質が得られる。
【0018】廃現像剤容器21は、図6の如く、側面が
開口され、この開口を介して現像槽11に突設された廃
現像剤搬送通路31に装着されており、廃現像剤搬送通
路31の下面に前記排出開口15が形成され、現像槽1
1内の現像剤が自重により廃現像剤容器21に流下する
ことによって溜められていく。これによって、現像槽1
1内の劣化したキャリアが廃棄され、新しいキャリアが
補給されることで、帯電性能の低下が抑えられる。
【0019】トナー補給部22は、補給トナー容器20
と現像槽11の補給開口14とを接続する補給用筒32
と、筒32に回転自在に内装された螺旋状の羽根を有す
る搬送シャフト33と、搬送シャフト33を回転させる
駆動機構とからなり、駆動機構は、トナー補給モータ3
4および複数のギヤ35を組み合わせたものである。そ
して、トナー補給動作は、トナー補給モータ34を駆動
することにより、搬送シャフト33が回転するとともに
補給トナー容器20のシャフトも回転し、またカバーも
回転して孔30と供出口23とが一致し、トナー補給モ
ータ34の回転時間に応じた量だけ補給トナーが現像槽
11に供給される。
【0020】上記構成において、コピー動作が繰り返さ
れることによりトナーは消費される。現像槽11内のト
ナー濃度センサからの検出信号によってトナー濃度が低
下したことが検知されると、トナーの補給動作が行われ
る。ところが、トナーだけが逐次補給されると、現像槽
11内の現像剤と撹拌され、現像剤中のキャリアは減少
しないが繰り返し使用されて、キャリア表面の樹脂コー
トが剥がれ、抵抗値の低いコア材が表面に露出してキャ
リアの抵抗が徐々に低下することにより劣化していき、
トナーに所定の帯電量を付与し得なくなり、画質の低下
が生じることになる。そこで、キャリアとトナーが含有
された補給トナーを補給すると、現像槽11内の劣化し
たキャリアが新しいキャリアと置換され、帯電性能の低
下が抑えられる。
【0021】ここで、上記の補給トナーを用いたとき、
現像剤寿命まで実写にて現像剤の抵抗値の変化の確認を
行った。まず、表1に示すキャリアとトナーを準備す
る。トナーはスチレンとアクリルの共重合体で形成さ
れ、キャリアに対して正帯電された同一のトナーとし
た。のキャリアは現像槽内に収容された現像剤のもの
で、は補給トナー容器に収容された補給トナー
で、図1に示すようにと順に充填されている。な
お、キャリア/トナー重量比=2/88である。
【0022】
【表1】
【0023】そして、直接現像槽11内のキャリア単体
の抵抗値は測定できないため、現像剤の抵抗値の測定を
行った。その結果を図7に示す。図中、Aは常に同一抵
抗値のキャリア()を補給した場合、Bは常に
現像槽11内の現像剤より高い抵抗値のキャリア(
)を補給した場合、Cは本実施例の補給トナーであ
る徐々に抵抗値を高くしたキャリア()を含有
した補給トナーを用い、コピー枚数1万枚までは、1
万枚から2万枚までは、2万枚以後現像剤寿命までは
の補給トナーを補給した場合である。これより、Cで
は初期から現像剤寿命を通じて現像剤の抵抗値は5×1
5Ω付近を一定推移しているが、Aはコピー枚数が増
えるにしたがって抵抗値は徐々に低下しており、Bのよ
うに同レベルのキャリアを補給し続けると初期ではキャ
リアの抵抗値が上昇し過ぎ、画像濃度が低下してしま
い、最終的には抵抗値は低下してしまう。また、本実施
例の補給トナーでは、画質も初期と変わらないものが現
像剤寿命を通して確保されていた。
【0024】したがって、本実施例のような補給トナー
を用いることにより、樹脂コートの剥がれによるキャリ
アの劣化に対処でき、現像槽11内のキャリアの抵抗値
は常に一定となり、長期にわたり安定な画質を得ること
ができる。また、劣化したキャリアを含む現像剤は廃現
像剤容器21に排出されて、新たに補給されたキャリア
と置換されていくので、同じ現像剤を交換なしに使用す
る場合に比べてキャリアの疲労を低減でき、現像剤の長
寿命化を図ることができ、しかも交換頻度が少なくなっ
て、メンテナンス性も向上させることができる。
【0025】ところで、キャリアの劣化には表面にトナ
ーが付着することによってキャリアの帯電能力が低下し
ていくものもあり、これに対しては物性の異なるキャリ
アとして、帯電量が異なるキャリアを上記と同じように
用いればよい。すなわち、キャリア製造時にコア材を被
覆するシリコンコートを固化させるために加熱するとき
の焼き付け温度を変えることによって、帯電量を異なら
せることができ、焼き付け温度が高いほど帯電量が高く
なる。
【0026】
【表2】
【0027】そして、表2に示す補給トナーを用いてト
ナーの帯電量の変化を調べた。のキャリアは現像槽1
1内に収容された現像剤のもので、は補給トナー
容器20に収容された補給トナーで、の順に補給
されるよう充填されている。その結果は、図8に示す。
図中、Dは常に同一帯電量のキャリア()を補
給した場合、Eは常に現像槽11内の現像剤より高い帯
電量のキャリア()を補給した場合、Fは本実
施例の補給トナーである徐々に帯電量を高くしたキャリ
ア()を含有した補給トナーを用いたもので、
他の条件は上記と同じである。これより、Fでは初期か
ら現像剤寿命を通じて現像剤の帯電量は15μC/g付
近を一定推移して、画質も初期と変わらないものが現像
剤寿命を通して確保されていたが、Dはコピー枚数が増
えるにしたがって帯電量は徐々に低下しており、Eのよ
うに同レベルのキャリアを補給し続けると初期ではトナ
ーの帯電量が上昇し過ぎ、画像濃度が低下してしまう。
したがって、表面へのトナーの付着によるキャリアの劣
化に対処でき、現像槽11内のトナーの帯電量は常に一
定となり、長期にわたり安定な画質を得ることができ
る。
【0028】(第二実施例)本実施例では、図9の如
く、第一実施例における補給トナー容器が縦型とされた
ものである。補給トナー容器40は、その底部に図10
に示すような帯状の円弧形の供出口41が形成され、供
出口41を閉塞しておくためのカバー42が補給トナー
容器40の下部の外周面を覆うように設けられ、カバー
42に供出口41と連通可能な通路43が形成され、モ
ータ、ギヤ等の駆動機構により補給トナー容器40の外
周を回転して、通路43と供出口41とが一致すると補
給トナーの供出が可能となる。また、補給トナー容器4
0内には、3種類の補給トナーが充填されている。すな
わち、現像槽11内のキャリアよりも抵抗値の高いキャ
リアがトナーに均一に含有された補給トナーであり、そ
れぞれ抵抗値の低いものから順に下側から上側に向けて
3層に区分けされている。なお、図9中、44はシャフ
ト、45は供給口、46が蓋、47は羽根、48はギ
ヤ、は表1に示した補給トナーである(以下同
様)。また、他の構成は第一実施例と同じである。
【0029】そして、第一実施例と同様に現像剤の抵抗
値を測定したところ、現像剤寿命を通じて現像剤の抵抗
値はほぼ5×105Ωと一定になっていた。しかも、補
給トナーは自重によって抵抗値の低いものから順に落下
していくので、安定した補給を行うことができる。ま
た、横置きした容器に比べてそれぞれの補給トナーが混
じり合うことがなくなり、より一層現像剤の特性の変化
をなくすことができ、安定した画質が得られる。
【0030】(第三実施例)本実施例では、図11の如
く、第二実施例における補給トナー容器40に、内部の
空間を3分割する棚51,52を2枚設けた。棚51,
52は、一端が補給トナー容器40の側壁40aに固定
され、他端にかけて下側に傾斜しており、他端と補給ト
ナー容器40の側壁40aとの間に補給トナーが通過す
るスリット53が形成され、各棚51,52は互い違い
になっている。そして、棚51,52によって区画され
た各段に3種類の補給トナーが下段からキャリアの抵抗
値の低い順にそれぞれ収容されている。なお、補給トナ
ーを搬送するためのシャフト44は棚51,52を貫通
して設けられている。他の構成は第二実施例と同じであ
る。
【0031】補給トナー容器40中の補給トナーはシャ
フト44の回転により、まず下段の補給トナーが自重で
落下して現像槽11に補給される。同時に中段および上
段の補給トナーは棚51,52に沿って移動し、スリッ
ト53から下の段に落下して、順次現像槽11に補給さ
れていく。そして、第一実施例と同じように現像剤の抵
抗値を測定したところ、初期から現像剤の抵抗値は5×
105Ω付近を一定に推移した。このように、補給トナ
ー容器40を区画して複数の補給トナーを別々に収容す
ると、各補給トナーが接触していないので、運搬時等に
容器に振動が加わってもお互いが混じり合うことはな
く、補給トナーとしての性能を発揮させることができ
る。また、補給中においても上下の補給トナーが混じり
合うことが少なくなり、常に現像剤の特性を一定に維持
でき、安定した画質を得ることができる。
【0032】(第四実施例)本実施例では、図12の如
く、補給トナー容器60が壁61によって第1室〜第3
室62a,62b,62cまでの3室に分けられ、各室
62a,62b,62cの下部中央に供出口63が形成
され、供出口63に補給ローラ64が配されている。ま
た、補給トナー容器60の下部に補給ローラ64を回転
駆動するためのDCモータ65が各室ごとに取り付けら
れている。そして、補給トナー容器60の各供出口63
に連通するように補給用筒32が延伸されており、現像
槽11の補給開口14と連通されている。補給用筒32
には、回転自在に螺旋状の羽根を有する搬送シャフト3
3が内装され、トナー補給モータ34および複数のギヤ
35を組み合わせた駆動機構によって搬送シャフト33
は回転される。補給トナーは第一実施例のものと同じも
のが用いられ、補給開口14に近い第1室62aから順
に抵抗値の低いキャリアを含有した補給トナーがそれぞ
れ収容されている。
【0033】そして、補給トナー容器60の下面には、
補給トナーの漏出を防ぐためのフィルム66が供出口6
3を塞ぐようにセットされている。フィルム66は、補
給開口側の一端が補給トナー容器60に接着され、他端
はボビン67に固定され、供出口63では補給ローラ6
4の上面を沿うように通っている。ボビン67は巻取用
DCモータおよびギヤ68によって回転駆動され、フィ
ルム66が巻き取られることによって順次供出口63は
開放される。
【0034】補給トナー容器60が現像槽11に装着さ
れたときには、各室62a,62b,62cの供出口6
3はフィルム66によって塞がれており、補給トナーが
漏れることはない。そして、補給時には、図12(a)
に示すように、まず巻取用DCモータを駆動して、フィ
ルム66を引っ張って第1室62aの供出口63が開放
されるまでボビン67に巻き取る。それから、第1室6
2aのDCモータを駆動して補給ローラ64を回転させ
て、補給トナーを補給用筒32に落下させ、搬送シャフ
ト33によって現像槽11の補給開口14まで搬送して
補給を行う。第1室62aの補給トナーが大部分排出さ
れ、トナー濃度の検知結果から判断して補給が追いつか
なくなったとき、図12(b)に示すように巻取用DC
モータを再び駆動して、第2室62bの供出口63が開
放されるまでフィルム66を巻き取る。そして、同様に
DCモータにより補給ローラ64を回転させて、補給ト
ナーを現像槽11に補給する。第3室62cの補給トナ
ーに対しても図12(c)に示すように同様な動作を繰
り返す。
【0035】以上の装置を用いて現像剤寿命まで現像剤
の抵抗値を測定したところ、第一実施例と同じように現
像剤の抵抗値は初期から5×105Ω付近を一定推移し
た。このように、補給トナーの補給動作中に各補給トナ
ーは互いに隔離されているので、混ざることはなく、キ
ャリアの抵抗値の低い補給トナーから順に確実に現像槽
へ供給することができ、安定な画質を得ることができ
る。
【0036】ここで、上記第二実施例〜第四実施例にお
いて、抵抗値の異なるキャリアを含有した補給トナーの
代わりに帯電量の異なるキャリアを含有した補給トナー
を用いて、同様の確認を行った結果、何れの場合におい
ても、初期から現像剤寿命を通じて現像剤の帯電量は1
5μC/g付近を一定推移し、また画質についても、現
像剤寿命を通じて初期と変わらないものが確保された。
【0037】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。例えば、第
一実施例〜第三実施例において、複数種類の補給トナー
を1個の容器に層別に収容する代わりに、1種類ずつ補
給トナーを容器に収容して、抵抗値あるいは帯電量の低
いものから順に現像槽に装着していくようにしてもよ
く、容器の大きさを小さくすることができ、装置全体の
小型化を図ることができる。
【0038】また、第四実施例において、各室にそれぞ
れ補給トナー駆動用のモータを設けたが、1個のDCモ
ータによって3個の補給ローラを同時に駆動させてもよ
い。この場合、供出口はフィルムによって仕切られてい
るため、各室の補給トナーが同時に落下されるようなこ
とはない。
【0039】また、各実施例ではキャリアの物性として
抵抗値あるいは帯電量を単独で異ならせていたが、両者
を異ならせたキャリアを含有した補給トナーを用いる
と、一度にキャリアの樹脂コートの剥がれやスペント化
による劣化に対応でき、より一層寿命を通じて現像剤の
変化をなくすことができ、長寿命化を図ることができ
る。さらに、補給トナーは3種類に限らず、2種類ある
いは4種類以上であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を用
いた現像装置において、現像槽内のキャリアと抵抗値あ
るいは帯電量といった物性の異なるキャリアが含有され
た補給トナーを複数種類用い、各補給トナーを順次補給
するので、キャリアの劣化による現像剤の性能の低下を
抑制することができ、現像剤は初期の性能を維持するこ
とが可能となり、長期間にわたって安定した画質を得る
ことができる。また、キャリアが劣化しても新たなキャ
リアが補給されるため、現像剤の交換頻度を低減でき、
現像剤の長寿命化を達成できる。
【0041】また、複数種類の補給トナーを1個の容器
に種類別に収容することによって、補給トナーの補給順
序が確立され、安定した補給が可能となり、現像剤の性
能の変化をなくすことができ、より安定した画質が得ら
れる。
【0042】また、複数種類の補給トナーを1個の縦型
容器に積層して収容し、順次落下させて補給すると、ト
ナーは自重によって抵抗値の低いものから順に落下して
いくので、安定した補給を行うことができるとともにト
ナー補給手段を簡易にすることができる。しかも、補給
トナーが混じり合うことがなくなり、より一層現像剤の
性能の変化をなくすことができ、安定した画質が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の補給トナーが収容された
補給トナー容器の断面図
【図2】複写機の概略構成図
【図3】現像槽の内部構成図
【図4】トナー補給手段の構成図
【図5】トナー補給手段の現像槽との連結部分の構成図
【図6】トナー補給手段の廃現像剤容器の構成図
【図7】現像剤の抵抗値の変化を示す図
【図8】トナーの帯電量の変化を示す図
【図9】第二実施例の補給トナーが収容された補給トナ
ー容器の断面図
【図10】補給トナー容器の底面図
【図11】第三実施例の補給トナーが収容された補給ト
ナー容器の断面図
【図12】第四実施例の補給トナーが収容されたトナー
補給手段の構成を補給動作に従って示した図
【符号の説明】
11 現像槽 14 補給開口 20 補給トナー容器 23 供出口 32 補給用筒 33 搬送シャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 庄一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 北村 圭三 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 ▲高▼屋 裕子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像槽内にキャリアとトナーとからなる
    2成分現像剤が収容され、前記現像槽にトナーを補給す
    るトナー補給手段を備えた現像装置において、前記現像
    槽内のキャリアと物性の異なるキャリアが含有された補
    給トナーを複数種類用い、各補給トナーを順次補給する
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 補給トナーに含有されたキャリアは、現
    像槽内に収容されたキャリアと抵抗値が異なることを特
    徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 補給トナーに含有されたキャリアは、現
    像槽内に収容されたキャリアと帯電性が異なることを特
    徴とする請求項1記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 複数種類の補給トナーが1個の容器に種
    類別に収容されたことを特徴とする請求項1,2または
    3記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 複数種類の補給トナーが1個の縦型容器
    に積層して収容され、順次落下させて補給することを特
    徴とする請求項1,2または3記載の現像装置。
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