図により本発明に係る画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。
[第1実施形態]
先ず、図1〜図8を用いて本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
図1に示すように、本実施形態の現像装置1は、いわゆるタンデム方式といわれるフルカラーの画像形成装置6に用いられる一例である。各色のトナー像作像工程を行なうカートリッジ7をイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの四色分並列して設けている。尚、説明の都合上、各色のカートリッジ7Y,7M,7C,7Kを代表して単にカートリッジ7を用いて説明する場合もある。他の画像形成プロセス手段についても同様である。
像担持体となる各感光ドラム28の表面上に形成されたトナー像を中間転写ベルト24の外周面上に四色重ねて一次転写した後、図示しない搬送手段により搬送される記録材27に一括して二次転写する。その後、定着手段となる定着装置25によって加熱及び加圧することで記録材27上にフルカラー画像が形成される。
図1を用いて各カートリッジ7における画像形成動作について説明する。像担持体となる各感光ドラム28は、図1の反時計回り方向に回転駆動される。感光ドラム28の表面は、帯電手段となる帯電ローラ21によって一様に帯電される。帯電ローラ21によって一様に帯電された感光ドラム28の表面は、像露光手段となるレーザスキャナ33から出射される画像情報に応じたレーザ光22によって露光走査される。これにより感光ドラム28の表面上に画像情報に応じた静電潜像が形成される。
感光ドラム28の表面上に形成された静電潜像に対して現像装置1によって現像剤10を供給する。これによりトナー像として現像される。各感光ドラム28の表面上に形成された各色のトナー像は、一次転写手段となる一次転写ローラ23によって中間転写ベルト24の外周面上に重畳して転写される。
中間転写ベルト24は、張架ローラ24a,24b,24cにより図1の時計回り方向に回転可能に張架されおり、該中間転写ベルト24の内周面側に各一次転写ローラ23が設けられている。
中間転写ベルト24の外周面上に転写された後に感光ドラム28の表面上に残った残トナーは、クリーニング手段となるクリーナ26により掻き取られて除去される。
中間転写ベルト24の外周面上に一次転写されたトナー像は、二次転写手段となる二次転写ローラ23zによって紙等の記録材27に一括して二次転写される。その後、トナー像が二次転写された記録材27は、搬送ベルト8により定着装置25に搬送される。定着装置25に設けられた加熱ローラと加圧ローラとにより挟持搬送される間に加熱及び加圧されてトナー像が記録材27に加熱定着される。
中間転写ベルト24の外周面上から記録材27に二次転写された後に該中間転写ベルト24の外周面上に残った残トナーは、クリーニング手段となるベルトクリーナ26zによって掻き取られて除去される。
<現像装置>
次に、図2及び図3を用いて現像装置1の構成について説明する。図2及び図3は本実施形態の現像装置1の構成を示す断面説明図である。
本実施形態の現像装置1は、複数の現像剤の収容室となる現像室11と撹拌室12とを備えた現像剤容器2を有する。
現像室11は、現像剤担持体となる現像スリーブ3に対向位置で現像剤を収容し、該現像スリーブ3に現像剤を供給する。
撹拌室12は、現像室11よりも下方で現像剤担持体となる現像スリーブ3に対向して設けられ、該現像スリーブ3から現像剤を回収する。
現像剤容器2内(現像剤容器内)には、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤からなる現像剤10が収容されている。
現像剤容器2内には、該現像剤容器2内の現像剤10を担持搬送し、感光ドラム28の表面に現像剤10を供給する現像剤担持体となる現像スリーブ3を有する。更に、現像剤容器2には、該現像スリーブ3の表面上に担持された現像剤10の穂を規制する穂切り部材となる規制ブレード5が設けられている。
本実施形態において、現像剤容器2の内部は、その略中央部が該現像剤容器2の長手方向(図3の左右方向)に沿って図3の紙面に対して垂直方向に延在する隔壁15が設けられている。該隔壁15によって複数の現像剤の収容室となる現像室11と撹拌室12とに図2及び図3の上下に区画されている。
図2及び図3に示すように、現像室11及び撹拌室12内には、該現像室11と撹拌室12との間で現像剤10を撹拌しつつ循環搬送する搬送部材となる第一、第二の搬送スクリュー13,14がそれぞれ配置されている。
本実施形態の第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの回転軸13a,14aの外周面上には、外径直径Dが20mmで、一巻きのスクリューピッチPが20mmの螺旋状羽根13b,14bが形成されている。
第一の搬送スクリュー13は、現像室11の底部に現像スリーブ3の軸方向(図3の左右方向)に沿って略平行に配置されている。第一の搬送スクリュー13は、通常の現像時の正回転方向として図2の矢印d方向に回転して現像室11内の現像剤10を軸線方向に沿って一方向(図3の左方向)に搬送する。
通常の現像時の第一の搬送スクリュー13の回転方向を図2の矢印d方向とした理由は、図2に示す現像スリーブ3に対する現像剤10の供給という観点で有利だからである。
第二の搬送スクリュー14は、撹拌室12の底部に第一の搬送スクリュー13の軸方向(図3の左右方向)と略平行に配置されている。第二の搬送スクリュー14は、通常の現像時の正回転方向として第一の搬送スクリュー13とは反対方向(図2の矢印e方向)に回転して撹拌室12内の現像剤10を第一の搬送スクリュー13とは反対方向(図3の右方向)に搬送する。
このように、現像室11及び撹拌室12内の現像剤10を第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転により撹拌しながら図3の反時計回り方向に循環搬送する。これにより現像剤10が図3に示す隔壁15の長手方向(図3の左右方向)の両端部に設けられた開口からなる連通部16,17を介して現像室11と撹拌室12との間で図3の反時計回り方向に循環搬送される。
現像剤容器2の感光ドラム28に対向した現像領域に対応する位置には開口2aが設けられている。現像スリーブ3の一部は、該開口2aから感光ドラム28の方向に露出した状態で該現像剤容器2に対して回転可能に設けられている。
本実施形態では、現像スリーブ3の外径直径は20mm、感光ドラム28の外径直径は80mmに設定されている。現像スリーブ3と感光ドラム28との最近接位置では約300μmの距離を有して配置されている。これにより現像スリーブ3の表面上の感光ドラム28に対向する現像領域に搬送した現像剤10を該感光ドラム28の表面と接触させた状態で現像が行なわれる。
尚、本実施形態の現像スリーブ3は、非磁性材料で構成され、その内部には磁界形成手段となるマグネットローラ4が非回転状態で設置されている。このマグネットローラ4は、現像スリーブ3の表面上の感光ドラム28に対向する現像領域に配置された現像極S2を有する。更に、穂切り部材となる規制ブレード5に対向して配置された磁極N1を有する。更に、前記磁極N1、S2の間に配置された磁極S1,N2と、撹拌室12に対向して配置された磁極N3とを有している。
現像スリーブ3は、現像時に図2の反時計回り方向に回転し、穂切り部材となる規制ブレード5による磁気ブラシの穂切りによって層厚を規制された二成分現像剤からなる現像剤10を担持して感光ドラム28と対向した現像領域に搬送する。そして、感光ドラム28の表面上に形成された静電潜像に現像剤10を供給してトナー像として現像する。
このとき、静電潜像へのトナーの付与率(現像効率)を向上させるために、現像スリーブ3には、現像バイアス電源から直流電圧と交流電圧とを重畳した現像バイアス電圧が印加される。本実施形態では、−500Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが1800Vで周波数fが12kHzの交流電圧とを重畳した現像バイアス電圧とした。しかし、直流電圧値や交流電圧波形は、これらに限定する必要はない。
穂切り部材となる規制ブレード5は、現像スリーブ3の長手方向の軸線に沿って延在した板状のアルミニウム板等で形成された非磁性部材で構成される。図2に示すように、規制ブレード5は、感光ドラム28よりも現像スリーブ3の回転方向上流側に設けられている。規制ブレード5の先端部と、現像スリーブ3の表面との間を現像剤10のトナーとキャリアとの両方が通過して感光ドラム28と対向した現像領域へと送られる。
尚、規制ブレード5の先端部と、現像スリーブ3の表面との間隙を調整することによって該現像スリーブ3の表面上に担持した現像剤10の磁気ブラシの穂切り量が規制されて感光ドラム28と対向した現像領域へ搬送される現像剤量が調整される。本実施形態では、規制ブレード5によって現像スリーブ3の表面上の単位面積当りの現像剤コート量を30mg/cm2に規制している。
尚、規制ブレード5の先端部と、現像スリーブ3の表面との間隙は、200μm〜1000μmに設定される。更に、好ましくは、300μm〜700μmに設定される。本実施形態では、500μmに設定した。
現像装置1に回転可能に設けられた現像スリーブ3は、感光ドラム28と対向した現像領域において、該感光ドラム28の移動方向(図2の反時計回り方向)と順方向(図2の矢印h方向)に移動する。現像スリーブ3の周速度と、感光ドラム28の周速度との周速比は、感光ドラム28の周速度の1.75倍の周速度で現像スリーブ3が移動している。
この周速比に関しては、感光ドラム28の周速度の1.0倍〜3.0倍の間で適宜設定される。更に、好ましくは、感光ドラム28の周速度の1.0倍〜2.5倍の間に設定されれば良い。現像スリーブ3の周速度と、感光ドラム28の周速度との周速比は、現像スリーブ3の周速度の感光ドラム28の周速度に対する周速比が大きくなればなるほど現像効率は向上する。しかし、あまり大き過ぎるとトナーの飛散や現像剤10の劣化等の問題が発生する。このため前述した範囲内で現像スリーブ3の周速度と、感光ドラム28の周速度との周速比を設定することが好ましい。
<二成分現像剤>
本実施形態で用いられるトナーとキャリアとを含む二成分現像剤からなる現像剤10について説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、或いは、必要に応じて、その他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は4μm以上、10μm以下が好ましい。より好ましくは、7μm以下であることが好ましい。
また、キャリアは、例えば、表面が酸化した鉄、或いは、表面が未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属、及びそれらの合金、或いは、酸化物フェライト等が好適に使用可能である。これらの磁性粒子の製造方法は特に制限されない。
キャリアは、重量平均粒径が20μm〜60μm、好ましくは、30μm〜50μmである。抵抗率は、1×107Ωcm以上、好ましくは、1×108Ωcm以上である。本実施形態では1×108Ωcmのものを用いた。
本実施形態では、前述したトナーとキャリアとを8:92の質量比で混合したT/D比(現像剤10中のトナー比率)が8%のものを初期現像剤10iとして使用した。尚、「T/D比」とは、磁性キャリア及び非磁性トナーの合計重量(D)に対する非磁性トナー重量(T)の割合をいう。
<現像剤の補給方法>
次に、図3を用いて本実施形態における現像剤10の補給方法について説明する。図3に示すように、現像装置1の上部には、現像剤容器2内にトナーとキャリアとを混合した補給用二成分現像剤10rの補給を行なう補給手段となるホッパー31が設けられている。ホッパー31内には補給用二成分現像剤10rが収容されている。
図3に示すように、ホッパー31の底部には、螺旋状羽根を有する補給スクリュー32が設けられている。補給スクリュー32の長手方向(図3の左右方向)の一端部が現像装置1の前端部に設けられた補給口18の開口位置まで延びている。
現像剤10を用いて画像形成によって消費された分のトナーは、補給スクリュー32の回転力と、補給用二成分現像剤10rの重力とによって、ホッパー31から補給口18を通過して現像剤容器2の現像室11内(現像室内)に補給される。このようにしてホッパー31から現像装置1に補給用二成分現像剤10rが補給される。
尚、本実施形態の補給用二成分現像剤10rは、トナーとキャリアとを質量比が90:10で混合したT/D比が90%の補給用二成分現像剤10rを使用した。
補給用二成分現像剤10rの補給量は、搬送部材となる補給スクリュー32の回転数によって、おおよそ定められる。補給スクリュー32の回転数は、図示しないトナー補給量制御部によって定められる。トナー補給量制御方法としては、現像剤容器2内の二成分現像剤からなる現像剤10のトナー濃度を光学的、或いは、磁気的に検知する。或いは、感光ドラム28の表面上の基準潜像を現像して、そのトナー像の濃度を検知する等の種々の方法が用いられている。これらの何れかの方法を適宜選択することが可能である。尚、本実施形態では、キャリアを補給トナーに混合して補給する一例であるが、キャリアを補給トナーとは別に単独で補給する構成でも良い。
<現像剤の排出方法>
次に、図2を用いて本実施形態における現像剤10の排出方法について説明する。図2に示すように、現像装置1の現像剤容器2の現像室11の壁面には、該現像剤容器2の現像室11から現像剤10の一部を排出するための排出口40が設けられている。
現像剤容器2内で劣化した現像剤10は、図2に示すように、排出口40から回収室9内に排出される。トナーの消費に伴う補給用二成分現像剤10rの補給により現像装置1内の現像剤10が増加する。補給用二成分現像剤10rの増加量に応じて現像装置1内の現像剤10は排出口40から溢れ出して回収室9内に排出して回収される。回収室9内に排出された現像剤10は、搬送部材となる螺旋状羽根を有する回収スクリュー41の回転により図示しない回収容器まで搬送されて回収される。
尚、本実施形態においては、現像室11内の現像剤10の現像剤面10sの高さが低下し易い該現像室11の通常の現像時の現像剤搬送方向下流側(図3の左側)の位置に排出口40を設けている。
現像室11内の現像剤10の現像剤量が現像スリーブ3の表面に現像剤10を安定してコートするために必要な現像剤量を下回る場合は、該現像室11内の現像剤10が排出口40から排出されない高さに該排出口40を設ける。
これにより補給用二成分現像剤10rが補給されて現像装置1内の現像剤10の現像剤量が増え過ぎた場合のみ該排出口40から現像剤10がオーバーフローする。そして、排出口40の高さよりも現像剤10の現像剤面10sが下がった場合は、該排出口40から排出される現像剤10が自然と収まる。その結果、現像スリーブ3の表面に現像剤10を安定してコートすることが可能となる。
本実施形態では、図3に示すように、補給口18の位置よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図3の右側)に排出口40を形成した。これにより補給口18から補給されたばかりの新しい補給用二成分現像剤10rが排出口40からすぐに排出されることはない。
<初期現像剤の封止>
次に、図2及び図3を用いて本実施形態における初期現像剤10iの封止構成について説明する。図2及び図3に示すように、本実施形態では、初期現像剤10iは、現像室11の上部(一部)に形成された格納室19内(格納室内)に格納され、封止部材となる封止シート51により開封可能に封止されている。格納室19は、排出口40よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図3の現像室11内における右側)に設けられる。
封止シート51は、現像装置1の初期化前に該現像装置1の外へ初期現像剤10iが漏れないように該現像装置1内(現像装置内)に初期現像剤10iを封止する。
<初期化動作>
通常の初期化動作は、封止シート51の封止を解除して初期現像剤10iを現像室11内に投入した後、空回転動作を行なう。そして、現像剤容器2内のトナー濃度を検知する図示しないインダクタンス検知部のイニシャライズ動作(制御電圧設定)を行なう。その後、感光ドラム28の表面上に濃度検知用の参照画像であるパッチ画像を作像して、そのパッチ画像上のトナー付着量を検知するイニシャライズ(初期値検知)を行なう。
封止シート51の封止解除をサービスマンやユーザが手動で行なう場合には以下の通りである。封止シート51を開封した新品の現像装置1が画像形成装置6本体にセットされている状態で、サービスマンやユーザにより図示しないイニシャライズ(初期化実行)ボタン(入力部)が押される。
イニシャライズ(初期化実行)ボタン(入力部)は、現像装置1が交換された場合、もしくは現像装置1が新品の場合に以下の通りである。搬送部材となる第一、第二の搬送スクリュー13,14を駆動させて所定の初期化動作を実行させる信号を制御手段となるCPU60に入力する。
これにより制御手段となるCPU60がイニシャライズ(初期化実行)ボタン(入力部)から入力された入力信号となる初期化信号を受信する。これにより該初期化信号に基づいて前記初期化動作を実行する前に搬送部材となる第一、第二の搬送スクリュー13,14を現像時の回転方向とは反対方向に回転した後に、現像時の回転方向に回転制御するモードを実行させる。
一方、封止シート51の封止解除を図示しない巻き取り手段によって該封止シート51を巻き取って自動開封する場合は以下の通りである。サービスマンやユーザが図示しないイニシャライズ(初期化実行)ボタンを押す。すると、図示しない巻き取り手段によって該封止シート51を巻き取って自動開封する。これと共に、制御手段となるCPU60が初期化信号を受信する。これにより該初期化信号に基づいて搬送部材となる第一、第二の搬送スクリュー13,14を現像時の回転方向とは反対方向に回転した後に、現像時の回転方向に回転制御する構成とすることもできる。
また、それ以外にも現像装置1が新品であるか否かを検知する新品検知手段となる図4に示す新旧検知センサ64により画像形成装置6本体にセットされた現像装置1が新品であることを検知をした場合は以下の通りである。自動的にイニシャライズ動作に移行し、図示しない巻き取り手段によって該封止シート51を巻き取って自動開封する。これと共に、制御手段となるCPU60が初期化信号を受信する。これにより該初期化信号に基づいて前記初期化動作を実行する前に搬送部材となる第一、第二の搬送スクリュー13,14を現像時の回転方向とは反対方向に回転した後に、現像時の回転方向に回転制御するモードを実行させる構成とすることもできる。
このように、封止シート51の封止を解除した後、第一、第二の搬送スクリュー13,14を現像時の回転方向とは反対方向に回転した後に、現像時の回転方向に回転させる制御は、前述の通常の初期化動作に先立って一連の初期化動作として実行される。
尚、本実施形態における現像装置1の初期化動作は、図4に示す新旧検知センサ64により画像形成装置6本体にセットされた現像装置1が新品であることを検知する。その場合に封止シート51を開封し、第一、第二の搬送スクリュー13,14を通常の現像時の現像剤の搬送方向とは反対方向に回転させる処理である。
本実施形態では、図3に示すように、封止シート51により封止された初期現像剤10iを収容する現像剤の収容室となる現像室11に排出口40が設けられる。また、複数の現像剤の収容室となる現像室11と撹拌室12のうち封止シート51により封止された初期現像剤10iと、排出口40とを備えた現像室11を他の現像剤の収容室となる撹拌室12の上方に配置した。
図2及び図3に示すように、本実施形態では撹拌室12の上部に現像室11が設けられている。このため撹拌室12の上部にはスペースの余裕が無い。これに対して、現像室11の上部には比較的スペースの余裕がある。従って、現像室11の上部に初期現像剤10iを格納しておく格納室19を配置し易い。
また、撹拌室12内に設けられた第二の搬送スクリュー14は、上部の現像室11内に現像剤10を汲み上げなければならない。このため第二の搬送スクリュー14の負荷(トルク)が重くなり易い。そのため撹拌室12内に初期現像剤10iを片寄って格納すると、第二の搬送スクリュー14に更に負荷がかかって不用意にロック(停止)してしまう場合がある。そのため本実施形態では、図3に示すように、排出口40を設けた現像室11の上部に設けた格納室19内に封止シート51により初期現像剤10iを封止して格納している。
本実施形態では、現像装置1の現像剤容器2の現像室11の上部に設けた格納室19内に初期現像剤10iを密封状態で格納している。現像装置1の現像剤容器2の現像室11の上部には、該現像室11内で回転可能に設けられた第一の搬送スクリュー13よりも上部に初期現像剤10iを格納する格納室19が設けられている。
図2に示すように、格納室19を形成する現像剤容器2の現像室11の上部の壁面には、封止シート51を剥離可能に貼着するリブ52a,52bが形成されている。
リブ52a,52bの底面には、図2に示すように、現像室11を上下に分離するように封止シート51の貼着部51aが貼付されている。封止シート51と、リブ52a,52bが設けられた現像剤容器2の壁面とにより初期現像剤10iを密封状態で格納する格納室19が形成されている。
製造工場から出荷時の現像装置1は、初期現像剤10iが現像室11の上部で封止シート51によって密封状態とされた格納室19内に充填される。このとき、撹拌室12の内部と、現像室11の封止シート51の下部には、現像剤10となるキャリア、トナー共に存在しない。
封止シート51は、図3に示すように、現像室11の現像剤搬送方向上流部(図3の右側)から下流部(図3の左側)に向かって該現像室11を上下に仕切りつつ該現像室11の通常の現像時の現像剤搬送方向下流部(図3の左側)で折り返されている。
その折り返し部51bは、該現像室11の通常の現像時の現像剤搬送方向下流部(図3の左側)から上流部(図3の右側)まで延長され、更に、その先端部が現像剤容器2の壁面を貫通して設けられた開口2bから現像剤容器2の外側まで伸びている。封止シート51の現像剤容器2の外側まで伸びている折り返し部51bの先端部には、摘み部53が固定されている。
本実施形態の封止シート51は、ユーザやサービスマンが摘み部53を摘んで折り返し部51bを図3の矢印a方向に引き抜く。これにより貼着部51aがリブ52a,52bの底面から剥離されて格納室19の開口19aが開封される。
これにより封止シート51により仕切られていた現像室11の上下部が連通される。封止シート51の開封に関しては、ユーザ等の人手を介さずに封止シート51を自動巻き取り機により自動で巻き取って開封することも出来る。
尚、現像室11の上部の格納室19に格納される初期現像剤10iの格納位置は、図3に示すように、現像室11の中でも排出口40よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図3の右側)に配置される。
次に、図4及び図5を用いて現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化動作について説明する。図4は本実施形態における制御系の構成を示すブロック図である。図5は現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化動作を説明するフローチャートである。
図4に示すように、画像形成装置6は、制御手段となるCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)60を有する。該CPU60には、作業用のメモリ(記憶手段)として使われるRAM(Randon Access Memory;ランダムアクセスメモリ)61が接続されている。更に、該CPU60には、該CPU60が実行するプログラムや各種データが格納されたROM(Read Only Memory;リードオンリメモリ)62が接続されている。
更に、該CPU60には、各色の現像装置1に備えられた各種センサが接続されている。更に、該CPU60には、該現像装置1を駆動するための駆動源となる各色の現像モータ66等を動作させるI/O(Input/Output;入出力)装置63が接続されている。更に、該CPU60には、画像形成装置6本体に装着された現像装置1が未使用の新品であるか使用済みの旧品であるかを検知する新旧検知手段となる新旧検知センサ64が接続されている。
通常、現像装置1及び感光ドラム28等のドラムユニットを新品に交換した場合、現像装置1の初期化(イニシャライズ)動作が行なわれる。初期化動作では、先ず、図5のステップS1において、画像形成装置6の電源をオンすると、ステップS2において、該画像形成装置6本体に装着されている現像装置1の新旧検知を新旧検知センサ64により検知する。
次に、ステップS3において、新旧検知センサ64の検知信号に基づいてCPU60により該画像形成装置6本体に装着されている現像装置1が新品か旧品(耐久品)かを判断する。
該画像形成装置6本体に装着されている現像装置1が新品か旧品かの判断方法は、種々の方法があり、どのような方法を用いても構わない。本実施形態の現像装置1にはヒューズが備えられており、画像形成装置6本体側の接点に該ヒューズの基板端子が接触することで新旧検知センサ64により該画像形成装置6本体に装着されている現像装置1が新品か旧品かが検知される。
新品の現像装置1の場合には、該現像装置1に設けられたヒューズに所定の電流が流れて切断される。これにより新旧検知センサ64により該画像形成装置6本体に装着されている現像装置1が新品であると判断することができる。
旧品の現像装置1の場合は、ヒューズが既に切断されて電流が流れないため、旧品であると判断することができる。
前記ステップS3において、画像形成装置6本体に装着されている現像装置1が新品であると判断された場合は、ステップS4に進む。本実施形態の現像装置1では、封止シート51をユーザやサービスマンが手動で除去できる。このため封止シート51の除去を促すサインを画像形成装置6本体に設けられた表示手段となる表示パネル65に表示する。
その後、ユーザやサービスマンにより封止シート51が開封される。封止シート51の開封を自動で行なう場合もこのタイミングで開封を行なう。
封止シート51を開封(封止解除)した後、ステップS5において、現像モータ66の駆動が開始される。現像モータ66の駆動開始にあたり、通常の現像時の回転方向(正回転方向)とは反対方向の回転(逆回転)の駆動を短時間で行なう。本実施形態では、通常の現像時の回転方向(正回転方向)とは反対方向の回転(逆回転)の駆動工程を3秒間行なう。
図6(b)に示すように、封止シート51の開封により格納室19から自重により現像室11内に初期現像剤10iが偏って落下する。そして、図6(c)に示すように、現像室11内に落下した初期現像剤10iの一部が現像モータ66の逆回転により第一の搬送スクリュー13が逆回転して図6(c)の矢印b方向に搬送されて開口からなる連通部16を介して撹拌室12へ移動する。
撹拌室12内に移動した初期現像剤10iは、第二の搬送スクリュー14の逆回転により図6(c)の矢印c方向に搬送される。
その後、ステップS6において、所定時間だけ現像モータ66を通常の現像時の正回転方向に空回転させる。本実施形態において、現像モータ66を通常の現像時の正回転方向に空回転させる空回転時間は120秒とした。
この空回転時間の間に撹拌室12内に収容された初期現像剤10iを現像装置1の現像剤容器2に設けられた現像室11及び撹拌室12内の全体に循環させる。これにより該現像室11内の初期現像剤10iの現像剤面10sを均しつつ第一、第二の搬送スクリュー13,14の螺旋状羽根13b,14bの回転に伴う撹拌によりトナーの帯電量が高められる。
本実施形態では、現像装置1の初期化時において、封止シート51による封止を解除する。これにより該封止シート51により封止された初期現像剤10iを現像室11内(現像剤の収容室内)の排出口40よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図6(b)の右側)において落下させる。
その後、第一、第二の搬送スクリュー13,14を通常の現像時の回転方向(図2の矢印d,e方向で示す正回転方向)とは反対方向に回転(逆回転)する。その後、通常の現像時の回転方向(図2の矢印d,e方向)に回転(正回転)することで現像装置1の初期化を行なう。
現像モータ66を通常の現像時の正回転方向に所定時間だけ空回転させた後、ステップS7において作像条件を設定する。ここで、作像条件とは、図示しない帯電バイアス電源により帯電バイアス電圧が印加される帯電ローラ21により帯電される感光ドラム28の表面上の帯電電圧の条件である。更に、図示しない現像バイアス電源により現像スリーブ3に印加される現像バイアス電圧の条件である。更に、図示しない一次転写バイアス電源により一次転写ローラ23に印加される一次転写電圧の条件である。更に、各色の階調補正テーブル等の各種条件をいう。
そして、予め決められた作像条件により複数の異なる露光量(低濃度と中間濃度)で形成したトナーテストパターンを感光ドラム28の表面上に形成する。その後、ステップS8において、各種センサ条件を設定する。そして、中間転写ベルト24に設置した図1に示す濃度センサ29により検知した濃度情報に基づいて出力値の推定を行なう。ここで、出力値とは、前記作像条件における最適帯電電圧と、最適現像バイアス電圧と、最適一次転写電圧と、最適階調補正テーブルである。
これらの各種センサ条件の設定が終了すると、ステップS9において、現像モータ66の駆動が停止して初期化動作が終了する(ステップS10)。
<初期化動作時における現像剤面>
次に、図6及び図7を用いて現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化動作時における現像室11内の二成分現像剤からなる初期現像剤10iの現像剤面10sの高さ位置について説明する。図6(a)に示すように、新品の現像装置1は、現像室11の上方に設けられた格納室19内に封止シート51により封止された初期現像剤10iが格納されている。
ユーザやサービスマンが封止シート51の折り返し部51bの先端部で現像装置1の外部に露出した摘み部53を摘んで、図6(a)の矢印a方向に引き抜く。これにより封止シート51の貼着部51aがリブ52a,52bの下面から剥離されて格納室19の開口19aが開封される。そして、図6(b)に示すように、格納室19内に格納されていた初期現像剤10iが開口19aから自重により現像室11内に落下する。
図6(b)に示すように、封止シート51の開封直後は、現像室11内に落下した初期現像剤10iは、該現像室11内に山状に偏って存在する。これにより現像室11内の初期現像剤10iの現像剤面10sの高さが山状の頂付近で非常に高くなっている。現像室11内の初期現像剤10iの現像剤面10sの高さが山状の頂付近で排出口40の高さを超えている。
本実施形態では、図6(b)に示すように、排出口40が現像室11に設けられている。このため図6(b)に示す状態のまま現像モータ66を通常の現像時の正回転方向に回転させて第一の搬送スクリュー13を正回転させる。すると、初期現像剤10iは、現像室11内を現像剤搬送方向下流側(図6(b)の左側)に搬送されて排出口40から多量の初期現像剤10iが未使用のまま無駄に排出されてしまう可能性がある。
そのため本実施形態では、現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化動作を開始するにあたり、先ず、現像モータ66を通常の現像時の正回転方向とは反対方向に回転させて、第一、第二の搬送スクリュー13,14をそれぞれ逆回転させる。
すると、図6(c)に示すように、現像室11内の初期現像剤10iは、排出口40側とは逆方向となる図6(c)の矢印b方向に搬送され、開口からなる連通部16を介して徐々に撹拌室12内に送られる。
本実施形態のように、初期現像剤10iの格納位置を通常の現像時の第一の搬送スクリュー13の正回転時の現像剤搬送方向(図6(b)の右から左方向)に対して排出口40よりも上流側(図6(b)の右側)にしている。これにより初期化時の該第一の搬送スクリュー13の逆回転動作中に排出口40の近傍には常に初期現像剤10iが無い状態を維持することができる。
図6(c)に示すように、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転終了後は、該第一の搬送スクリュー13の逆回転動作により現像室11内の初期現像剤10iは、図6(c)の矢印b方向に搬送されて連通部16から撹拌室12に導かれる。そして、該第二の搬送スクリュー14の逆回転動作により該撹拌室12内を図6(c)の矢印c方向に搬送される。
これにより現像室11内の初期現像剤10iの現像剤量は、図7(a)に示すように半分程度にまで減る。また、現像室11内の初期現像剤10iの現像剤面10sの高さも第一の搬送スクリュー13の逆回転動作により撹拌されつつ搬送されて現像剤面10sが均され、図6(b)に示す山状の頂付近の高さよりも低くなる。
その後、図7(a)に示すように、現像モータ66を通常の現像時の正回転方向に戻して第一、第二の搬送スクリュー13,14の空回転を開始する。このとき、現像室11内の初期現像剤10iの現像剤量が減っており、且つ、現像室11内に残った初期現像剤10iも第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転の搬送動作で均された状態になっている。
このため排出口40の近傍の初期現像剤10iの現像剤面10sの高さを比較的低く抑えることができる。これにより第一の搬送スクリュー13の正回転動作により現像室11内の初期現像剤10iが現像に使用される前に排出口40から無駄に排出されることを抑えることが可能となる。
第一、第二の搬送スクリュー13,14の正回転方向の空回転動作により図7(b)に示すように、二成分現像剤からなる初期現像剤10iが現像装置1の現像剤容器2の現像室11と撹拌室12内の全体に循環搬送される。これにより現像室11内の現像剤10の現像剤面10sの高さが均されて現像装置1の初期化動作が終了する。
本実施形態では、初期化動作において、格納室19に格納された初期現像剤10iの封入量が300gに対して排出口40から未使用の初期現像剤10iが5g排出された。
一方、初期化動作開始時に本実施形態のような第一の搬送スクリュー13の逆回転を行わない場合は、格納室19に格納された初期現像剤10iの封入量が300gに対して排出口40から未使用の初期現像剤10iが30g排出された。
これにより本実施形態では、初期化動作時に排出口40から無駄に排出される未使用の初期現像剤10iの現像剤量を減らすことができた。
本実施形態では、初期化動作において、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作時間は3秒とした。他に初期化動作における第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作時間は適宜の時間に設定することも出来る。
図6(b)に示すように、封止シート51が剥離されて格納室19内に格納されていた初期現像剤10iが現像室11内に落下する。その後、図6(c)に示すように、第一、第二の搬送スクリュー13,14が逆回転する。これにより該現像室11内の初期現像剤10iのうちの約半分以上が図6(c)の時計回り方向(図6(c)の矢印b,c方向)に搬送されて撹拌室12内に移動する。該現像室11内の初期現像剤10iのうちの約半分以上が撹拌室12内に移動する程度に該第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を行なうのが好ましい。
本実施形態では、第一、第二の搬送スクリュー13,14の各螺旋状羽根13b,14bのそれぞれの一巻きのスクリューピッチPを20mmに設定した。更に、該第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの回転数R(回転速度)を400rpm(rotation per minute)に設定した。
このとき、第一、第二の搬送スクリュー13,14の搬送効率αを仮に100%だとすれば、初期現像剤10iは、1秒間に133mm(=20[mm]×400[rotation/min]/60[sec])進む。
<搬送効率>
ここで、第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転数をRとする。更に、第一、第二の搬送スクリュー13,14による初期現像剤10iの搬送効率をαとする。更に、第一、第二の搬送スクリュー13,14の各螺旋状羽根13b,14bのそれぞれの一巻きのスクリューピッチをPとする。すると、第一、第二の搬送スクリュー13,14による初期現像剤10iの図6(c)の時計回り方向(図6(c)の矢印b,c方向)の搬送量Aは、以下の数1式で表わされる。
[数1]
A=R×α×P
従って、第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転による初期現像剤10iの搬送量Aを測定する。第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転数Rと、第一、第二の搬送スクリュー13,14の各螺旋状羽根13b,14bのそれぞれの一巻きのスクリューピッチP(20mm)は、予め設定された設計値を使用する。
これにより第一、第二の搬送スクリュー13,14による初期現像剤10iの搬送効率αを求めることができる。尚、搬送効率αは、初期現像剤10iの特性や第一、第二の搬送スクリュー13,14の材質等により変化する。
つまり、第一、第二の搬送スクリュー13,14による初期現像剤10iの搬送効率αが100%の理想状態では、初期現像剤10iは、第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転により1秒間に133mm進むこととなる。
本実施形態では、現像室11の第一の搬送スクリュー13の回転軸13a方向(図6(a)の左右方向)の長さ(現像室11の長手方向両端部に形成された連通部16と連通部17との間の距離)を350mmとした。
この場合、現像室11の長手方向(図6(a)の左右方向)の長さの約半分(175mm=350[mm]/2)の初期現像剤10iが逆回転する第一の搬送スクリュー13により図6(c)の矢印b方向に搬送される。約半分の初期現像剤10iが連通部16に到達するまでに要する時間は1.3秒(≒175mm/133[mm/sec])となる。
そのため第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作により現像室11内の初期現像剤10iの約半分を連通部16を介して撹拌室12へ移動させるのに必要な時間は、最低でも1.3秒以上となる。上記搬送時間の計算では、第一、第二の搬送スクリュー13,14による初期現像剤10iの搬送効率αを100%と仮定した。
しかしながら、実際には、搬送効率αは100%以下の場合が殆んどである。このため本実施形態では、実際の搬送効率αを考慮して第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作により現像室11内の初期現像剤10iの約半分を連通部16を介して撹拌室12へ移動させるのに必要な時間を3秒に設定した。
尚、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作により現像室11内の初期現像剤10iが連通部16を介して撹拌室12内に移動した後、該撹拌室12から連通部17を介して図7(b)の反時計回り方向に一周して再度、現像室11内に戻ってくる。それ以上の第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を続けてもあまり意味がない。
図7(b)に示す本実施形態の連通部17には、初期現像剤10iを跳ね返す返しスクリュー羽根が無い。このため第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を長時間続けると、初期現像剤10iが第二の搬送スクリュー14の図7(b)の左端部に侵入して圧縮されて固化する可能性がある。
そのため第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作は、できるだけ短い時間で行なう方が良い。例えば、現像剤容器2の現像室11と撹拌室12との一周分の距離が700mmである。現像剤容器2の長手方向(図7(b)の左右方向)両端部に設けられる連通部16と連通部17との間の距離が350mm(片道の長さ)である。そして、往復の長さは、350mm×2=700mmである。
現像剤容器2の現像室11と撹拌室12との一周分の距離である700mmだけ初期現像剤10iを搬送するのに必要な時間は、5.2秒(=700mm/133[mm/sec])以内に設定すれば良い。
本実施形態では、第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの正回転する際の現像剤搬送方向下流部には、それぞれの螺旋状羽根13b,14bとは反対方向に巻かれた螺旋状の返し羽根13c,14cが設けられている。第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの正回転する際の現像剤搬送方向下流部とは、図6(a)に示す第一の搬送スクリュー13の左側と、図6(a)に示す第二の搬送スクリュー14の右側である。
第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの現像剤搬送方向下流部に返し羽根13c,14cを設ける。これにより正回転する第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの返し羽根13c,14cにより初期現像剤10iは現像剤搬送方向下流側の端部からそれぞれ離れる方向に返される。
これにより初期現像剤10iが第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの現像剤搬送方向下流側の端部に侵入することが抑制される。このため初期現像剤10iが第一、第二の搬送スクリュー13,14のそれぞれの現像剤搬送方向下流側の端部に侵入して圧縮されて固化することがない。
図6(c)に示すように、本実施形態では、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を行なう。すると、それぞれの返し羽根13c,14cにより初期現像剤10iは、各第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転軸13a,14a方向の端部に向かう方向に力を受ける。
しかしながら、本実施形態のように現像室11を撹拌室12の上部に設けた場合は以下の通りである。図6(c)に示すように、第一の搬送スクリュー13の逆回転動作により現像室11の連通部16まで搬送された初期現像剤10iは、図6(c)に示す現像室11の右側端部まで搬送されることはない。そして、該連通部16から撹拌室12内に落下しながら移動する。このため初期現像剤10iは、図6(c)に示す第一の搬送スクリュー13の回転軸13a方向の右端部に侵入することがない。
また、図6(c)に示すように、第一の搬送スクリュー13の逆回転動作により現像室11の連通部16まで搬送された初期現像剤10iが該連通部16から撹拌室12内に落下する落下位置は以下の通りである。該撹拌室12に設けられた第二の搬送スクリュー14の返し羽根14cとオーバーラップしないように配置する。
これにより逆回転動作する第二の搬送スクリュー14の返し羽根14cにより初期現像剤10iが図6(c)に示す撹拌室12の連通部16の右側端部に搬送されて該第二の搬送スクリュー14の図6(c)の右端部に侵入して圧縮されて固化することがない。
一方、図6(c)に示す撹拌室12の連通部17における第二の搬送スクリュー14の図6(c)の左端部には返し羽根が設けられていない。このため逆回転動作する第二の搬送スクリュー14の螺旋状羽根14bにより該第二の搬送スクリュー14の図6(c)の左端部にまで初期現像剤10iが搬送されてしまう。
従って、図6(c)に示す本実施形態のように現像室11と撹拌室12とが上下に配置された場合には、撹拌室12の連通部17側の端部に関してのみ初期現像剤10iが第二の搬送スクリュー14の図6(c)の左端部に侵入することだけを考慮すれば良い。
尚、現像室11と撹拌室12とは、厳密に鉛直方向に配置されている必要はなく、現像室11の長手方向端部まで搬送された初期現像剤10iが該端部に到達することなく撹拌室12内に滑り落ちるように構成すれば良い。この場合は、現像室11と撹拌室12とを連結して初期現像剤10iを搬送する搬送面(底面)の傾斜角度が水平面に対して初期現像剤10iの安息角θ以上であれば現像室11内の初期現像剤10iは、撹拌室12内に滑り落ちることができる。
<安息角>
次に、図8を用いて現像剤10の安息角θの測定方法について説明する。現像剤10の安息角θの測定方法は以下の通りである。図8に示すように、容器20内に現像剤10を収容し、図8の左右に容器20を振って該容器20の開口20aから現像剤10を自重により測定板30上に落下させて現像剤10の山を作る。
現像剤10を載置した測定板30を水平面に対してゆっくり傾斜させて現像剤10が一体となって滑り始めたときの測定板30と水平面とがなす傾斜角度を測定する。この傾斜角度が図8に示す安息角θである。
図8に示す安息角θは、測定板30上に乗せる現像剤10の量によらない。しかしながら現像剤10を載置した測定板30を水平面に対してゆっくり傾斜させて現像剤10が一体となって滑り始めた瞬間を特定し易いように測定板30上に乗せる現像剤10の量は10gとした。
尚、一度目の安息角θの測定後には、現像剤10が測定板30の上面を薄く覆ってしまう。このため一度目の安息角θの測定結果と、二度目の安息角θの測定結果とが大きく異なってしまう。このため安息角θの測定結果としては、二度目以降の安息角θの測定結果を採用した。
本実施形態の初期現像剤10iは、絶対水分量が10g/m3の環境下で現像装置1の格納室19内に封入している。その環境下での初期現像剤10iの安息角θは22°であった。尚、絶対水分量(飽和水蒸気量)は1m3の空間内に存在できる水蒸気の質量(g)である。
第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作時は、該第一、第二の搬送スクリュー13,14のみを空回転すれば良い。図2に示す現像スリーブ3を逆回転する。すると、該現像スリーブ3の表面上に担持された現像剤10が規制ブレード5により規制されずに該現像スリーブ3の表面上に担持されたまま搬送される。これにより該現像スリーブ3と感光ドラム28との間や現像スリーブ3と規制ブレード5との間に現像剤10が詰まって滞留してしまう場合がある。
本実施形態では、現像スリーブ3と、第一、第二の搬送スクリュー13,14との駆動源を同一の現像モータ66により構成して回転駆動している。
このため現像スリーブ3の回転軸の端部には、図示しないワンウェイクラッチ67を介して駆動伝達ギアを設けた。ワンウェイクラッチ67は、通常の現像時において現像モータ66が正回転するときは、現像スリーブ3の回転軸の端部に設けられた図示しない駆動伝達ギアと現像スリーブ3の回転軸とが繋がって駆動力が伝達される。
一方、現像装置1の初期化時において現像モータ66が逆回転する。そのとき現像スリーブ3の回転軸の端部に設けられた図示しない駆動伝達ギアと現像スリーブ3の回転軸とが離間して駆動伝達ギアが空転する。これにより現像スリーブ3に現像モータ66からの回転駆動力が伝達されない。
一方、第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転軸13a,14aの端部には、ワンウェイクラッチ67を介さずに駆動伝達ギアを設けた。これにより通常の現像時において現像モータ66の正回転動作時は、現像スリーブ3と、第一、第二の搬送スクリュー13,14とは共に回転する。また、現像装置1の初期化時において現像モータ66の逆回転動作時は、第一、第二の搬送スクリュー13,14のみが回転し、現像スリーブ3は回転しない構成とした。
本実施形態では、現像スリーブ3と第一、第二の搬送スクリュー13,14との駆動源が同じ現像モータ66で構成される。現像スリーブ3と現像モータ66との間の駆動伝達経路には図示しないワンウェイクラッチ67が設けられる。
現像装置1の初期化時において現像モータ66により第一、第二の搬送スクリュー13,14を通常の現像時の回転方向に回転(正回転)する。その際に現像スリーブ3は図示しないワンウェイクラッチ67の作用により通常の現像時の回転方向とは反対方向(逆回転方向)に回転しない。
現像スリーブ3と、第一、第二の搬送スクリュー13,14との駆動源を別々の駆動モータで駆動している場合は以下の通りである。現像装置1の初期化時において、図示しない第一の駆動源(第一の駆動モータ)により第一、第二の搬送スクリュー13,14を通常の現像時の回転方向とは反対方向(逆回転方向)に回転する。
その際に、図示しない第二の駆動源(第二の駆動モータ)により現像スリーブ3を通常の現像時の回転方向とは反対方向(逆回転方向)に回転しない構成としても良い。
即ち、現像装置1の初期化時において、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転時は、現像スリーブ3の第二の駆動モータを停止し、第一、第二の搬送スクリュー13,14の第一の駆動モータのみを逆回転駆動しても良い。
本実施形態では、現像装置1の初期化時において、現像モータ66の逆回転時に現像スリーブ3が回転駆動しない構成とした。本実施形態のように、格納室19内に格納された初期現像剤10iの供給場所が現像室11の上部に設けられる場合は、現像装置1の初期化時において、第一の搬送スクリュー13の逆回転開始時に撹拌室12内には現像剤10が存在しない。
このため第一の搬送スクリュー13が逆回転してもすぐに現像スリーブ3の表面上に現像剤10が供給されるわけではない。そのため長時間に渡って第一の搬送スクリュー13を逆回転し続けなければ、現像スリーブ3が逆回転しても大きな影響はない。
現像装置1の初期化時において、第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作時間は以下の通りである。現像剤10が現像室11と撹拌室12との間で図6(c)の時計回り方向に一周循環移動するのに要する時間(先の計算例では5.2秒)以内としておけば大きな影響はない。
ただし、多少は影響する可能性があるので、コストや寿命等の製品仕様に応じて第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転時に現像スリーブ3の駆動を行なうか、行なわないかの何れかの構成とすることが出来る。
本実施形態によれば、現像装置1の初期化時において、現像装置1の現像剤容器2の現像室11の上部に設けられた格納室19内に収納された初期現像剤10iを封止する封止シート51を剥離して開封する。そのとき該現像室11内に落下した初期現像剤10iの現像剤面10sの高さが局所的に高くなる場合がある。
しかしながら本実施形態では最初に第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を行った後に通常の初期化動作を行なう。これにより排出口40から初期現像剤10iが過剰に排出されることを抑制することが出来る。
[第2実施形態]
次に、図9及び図10を用いて本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、図2に示すように、現像室11と撹拌室12とを上下に配置した縦撹拌型である。本実施形態は、図9に示すように、現像室11と撹拌室12とを略水平に配置した横撹拌型である。
また、前記第1実施形態では、図2に示すように、現像スリーブ3に対して現像剤10を供給する現像室11の上部に初期現像剤10iを格納した格納室19を設けた。本実施形態では、図9に示すように、撹拌室12の上部に初期現像剤10iを格納した格納室19を設けた一例である。
本実施形態では、図9に示すように、現像剤容器2から現像剤10の一部を排出するための排出口40を以下の通り設けている。封止部材となる封止シート51により封止された初期現像剤10iを収容する格納室19が上部に設けられた現像剤の収容室となる撹拌室12側に設けている。
これにより初期現像剤10iを格納した格納室19と、排出口40とを同じ場所である撹拌室12側に配置した点は、前記第1実施形態と同様である。
本実施形態においても現像剤容器2内に補給用二成分現像剤10rの補給を行なう補給手段となるホッパー31から補給用二成分現像剤10rを補給する図示しない補給口が設けられる。該補給口の位置よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図10の右側)に排出口40を形成した。これにより図示しない補給口から補給されたばかりの新しい補給用二成分現像剤10rが排出口40からすぐに排出されることはない。
本実施形態においても現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化時において、現像剤の収容室となる撹拌室12の上部に設けられた格納室19内に初期現像剤10iを封止する封止シート51を剥離する。そして、該封止シート51による封止を解除する。これにより該封止シート51により封止された初期現像剤10iを撹拌室12内の排出口40よりも通常の現像時の現像剤の搬送方向の上流側(図10の右側)において落下させる。
その後、撹拌室12内に設けられた第二の搬送スクリュー14(搬送部材)と、現像室11内に設けられた第一の搬送スクリュー13(搬送部材)とを通常の現像時の回転方向(図9の矢印e,d方向)とは反対方向に回転(逆回転)する。その後、通常の現像時の回転方向(図9の矢印e,d方向)に回転(正回転)することで現像装置1の初期化を行なう。
このように本実施形態においても現像装置1を画像形成装置6本体に装着した際の初期化動作時の初期に第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転駆動を行なうことで前記第1実施形態と同様な効果を得ることが可能である。
本実施形態では、図9に示すように、現像室11と撹拌室12とを略水平に配置した横撹拌型である。このため封止シート51を剥離して格納室19から撹拌室12内に落下した初期現像剤10iは以下の通りである。現像装置1の初期化時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作により該撹拌室12から現像室11へ該初期現像剤10iの重力を利用して速やかには移動しない。
そのため第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転開始直後に初期現像剤10iは、図10に示す第二の搬送スクリュー14の回転軸14aの長手方向端部に到達してしまう。
そこで、本実施形態では、現像装置1の初期化動作時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転時は以下の通りである。通常の現像時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の正回転時に比べて該第一、第二の搬送スクリュー13,14の回転数R(回転速度)の絶対値を小さくしている。
即ち、本実施形態では、現像装置1の初期化時において、第一、第二の搬送スクリュー13,14を通常の現像時の回転方向(図9の矢印e,d方向)とは反対方向に回転(逆回転)する際の第一の回転速度は以下の通りである。その後の通常の現像時の回転方向(図9の矢印e,d方向)に回転(正回転)する第二の回転速度よりも遅くなるように設定している。
これにより第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転開始直後に初期現像剤10iが図10に示す第二の搬送スクリュー14の回転軸14aの長手方向端部に侵入することを抑制する。
具体的には、通常の現像時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の正回転時の回転数R(第二の回転速度)が400rpmである。これに対して、現像装置1の初期化動作時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転時の回転数R(第一の回転速度)は100rpmに設定している。
これにより第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転開始直後に初期現像剤10iが図10に示す第二の搬送スクリュー14の回転軸14aの長手方向端部に侵入することを抑制することができた。
尚、本実施形態では、現像スリーブ3のの駆動源と、第一、第二の搬送スクリュー13,14の駆動源とを同一の駆動モータとし、更に、ワンウェイクラッチ67等も介さない構成とした。そのため現像装置1の初期化動作時の第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転駆動時は、第一、第二の搬送スクリュー13,14だけでなく現像スリーブ3も逆回転してしまう。
しかしながら本実施形態では、図9に示すように、通常の現像時の現像スリーブ3の矢印h方向の正回転時の反発極の片割れである剥ぎ取り極となる磁極N3(磁極N3は現像スリーブ3の逆回転時の汲み上げ極となる)を以下の通り設定している。現像スリーブ3の軸中心3aよりも高い位置に設定している。
このため現像装置1の初期化時において、現像スリーブ3の逆回転時に現像剤10が汲み上がり難い構成となっている。そのため第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転時は、現像スリーブ3も逆回転するが、該現像スリーブ3の逆回転により現像剤10は殆んど搬送されない。そのため別途、駆動源やワンウェイクラッチ67等を設ける必要が無く、コストダウンが可能となった。
本実施形態によれば、現像装置1の初期化時において、現像装置1の現像剤容器2の撹拌室12の上部に設けられた格納室19内に収納された初期現像剤10iを封止する封止シート51を剥離して開封する。そのとき該撹拌室12内に落下した初期現像剤10iの現像剤面10sの高さが局所的に高くなる場合がある。その場合でも最初に第一、第二の搬送スクリュー13,14の逆回転動作を行なう。その後、通常の初期化動作を行なう。これにより排出口40から初期現像剤10iが過剰に排出されることを抑制することが出来る。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。