JPH08232964A - 転がり部品とその製造方法 - Google Patents
転がり部品とその製造方法Info
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Abstract
に対しても安定した油膜形成能力を有し、しかも転がり
疲労寿命についても改善された転がり部品と、その製造
方法とを提供する。 【構成】 転がり部品は、浸炭窒化処理した高炭素鋼系
材料からなり、その転がり面に、ショットブラストによ
る粗化とバレル仕上によって、互いに独立した多数の微
小くぼみが形成されている。また、上記転がり面の表層
部は、90MPa以上の残留圧縮応力を有し、かつ8容
積%以上のオーステナイト相を含有している。製造方法
は、未処理の転がり部品を浸炭窒化処理し、ついでその
転がり面をショットブラストによって粗化した後、バレ
ル仕上げする。
Description
ーラの外輪や、あるいは機械の回転軸に組み込まれて、
当該回転軸と直接に接触するギヤインナー軸受の転動体
等の転がり部品と、その製造方法に関するものである。
品の寿命は、その転がり接触部における油膜厚さと表面
粗さとの大小関係、および材料の硬さと残留圧縮応力の
影響を大きく受けることがわかっている。とくに、上記
カム追従ローラの外輪やギヤインナー軸受の転動体など
が接触する相手物体(カム、回転軸)は、その表面が、
通常の転がり軸受の内外輪や転動体の表面ほどきれいに
仕上げられておらず、十分な潤滑油膜が形成されないこ
とから、特別な工夫が必要とされる。
バレル加工して微小なくぼみを形成することにより油膜
形成を向上させるとともに、上記バレル加工時の熱や衝
撃等によって、転がり面の表面を内部に比べて高硬度と
し、かつ転がり面の表層部に、積極的に残留圧縮応力を
発生させる方法が提案されている(たとえば特開平5−
239550号公報参照)。
微小くぼみの形成が困難であるという問題があった。実
際、発明者らが同一条件でバレル加工した複数の試料に
ついて、表面状態の測定、および回転試験を実施した結
果、所定のくぼみが形成されており、ピーリング等の損
傷の防止に効果がある場合と、くぼみがほとんど形成さ
れておらず、上記効果が全くない場合とがあった。
が、それぞれ独立して存在している場合が、油膜の形成
に最も効果がある。しかしバレル加工によって形成され
た微小くぼみは、形状や大きさのばらつきが大きく、し
かもくぼみ同士が互いにつながっている場合がある。こ
のためくぼみの状態によっては油膜の形成効果が不十分
となって、損傷の防止に効果がない場合が生じるのであ
る。
の状態によっては、ピーリング等の損傷の防止には効果
があるものの、通常の転がり疲労であるフレーキングに
対しては対策がなされていないという問題もある。一般
に残留圧縮応力は、転がり部品の転がり疲労に対する寿
命を向上する効果、とくに材料内部に発生したき裂の成
長を抑制する効果があることが知られている。
バレル加工によって、転がり面の表層部に残留圧縮応力
を積極的に発生させてはいるが、その範囲は表面から数
μm以内のごく薄い領域であって、それより深い、転が
り部品においてき裂が最も発生しやすい、転がり面の表
面から数10μmないし100μm程度の深さの範囲に
はほとんど残留圧縮応力が発生していない。
耗に対しては効果があるものの、通常の転がり疲労寿命
の向上は期待できない。この発明の目的は、微小くぼみ
の大きさと形状をコントロールすることで、上記のよう
な従来の表面処理法の欠点を解消して、表面がきれいに
仕上げられていない相手物体に対しても安定した油膜形
成能力を有し、しかも転がり疲労寿命についても改善さ
れた転がり部品と、その製造方法とを提供することにあ
る。
決するための、この発明の転がり部品は、浸炭窒化処理
した高炭素鋼系材料からなる転がり部品の転がり面を、
ショットブラストにて粗化し、さらにバレル仕上げする
ことで、当該転がり面に、各々独立した多数の微小くぼ
みが形成された転がり部品であって、上記転がり面の表
面から深さ100μmまでの表層部での、残留圧縮応力
の最小値が90MPa以上で、かつ当該表層部での残留
オーステナイト相の含有率が8容積%以上であるととも
に、上記転がり面の最大粗さRmax が3μm以下、自乗
平均平方根粗さRMSが0.3μm以下、表面粗さの分
布曲線のゆがみ度を示すSK値が−3以下で、かつ微小
くぼみの開口面積が、転がり面の全表面積に対する面積
率で表して5〜20%であることを特徴としている。
は、高炭素鋼系材料からなる未処理の転がり部品を浸炭
窒化処理し、ついでその転がり面をショットブラストに
て粗化した後、バレル仕上げして、上記の特性を有する
転がり部品を製造することを特徴としている。前記課題
のところで述べたように微小くぼみの形状や大きさは、
均一であることが重要であり、また微小くぼみは、各々
独立したものであることが重要である。
たす微小くぼみを形成し得る、バレル加工に代わる新た
な加工方法について検討した結果、ショットブラストに
よる粗化とバレル仕上げとの組み合わせによってのみ、
形状や大きさが均一で、しかも各々独立した微小くぼみ
を形成できることを見出した。また発明者らは、上記の
方法によって形成される微小くぼみの形状や大きさを規
定すべく、まずその基準をどうするかについて検討し
た。
びに 微小くぼみの開口面積の、転がり面の全表面積に対
する面積率、の4つの基準によって微小くぼみの形状や
大きさを規定するのが望ましいことを見出した。上記の
うちとくに〜の値は、たとえば表面粗さ計を用いた
測定から、簡単に求めることができることができるの
で、製造現場での工程管理には適している。
微小くぼみの形状や大きさを規定する、上記各基準値の
範囲について検討した結果、この発明においては、最大
粗さRmax が3μm以下、自乗平均平方根粗さRMSが
0.3μm以下、表面粗さの分布曲線のゆがみ度を示す
SK値が−3以下で、かつ微小くぼみの開口面積の面積
率が5〜20%である必要があることがわかった。
m以下、自乗平均平方根粗さRMSが0.3μm以下に
それぞれ限定されるのは、これより表面粗さが大きい場
合、微小くぼみが大きくなりすぎて、この微小くぼみの
部分からき裂が発生しやすくなったり、あるいは転がり
時の振動や音を増大させたり、相手物体に損傷を及ぼし
たりするという問題が生じるからである。
平方根粗さRMSの好ましい範囲については特に限定さ
れないが、最大粗さRmax は2〜3μm程度、自乗平均
平方根粗さRMSは0.2〜0.25μm程度であるの
が好ましい。これより表面粗さが小さい場合には微小く
ぼみが小さすぎて、油膜の形成能力が低下するおそれが
ある。
各特性のうちSK値は、前述したように表面粗さの分布
曲線のゆがみ度を示すもので、正規分布のような左右対
称の分布の場合は0となるが、このSK値を−3以下の
範囲に限定することにより、微小くぼみの形状と分布
が、油膜形成に有利な範囲に規定される。すなわち、潤
滑油の蓄積に適した深さの微小くぼみが、転がり面に適
当な間隔で分散される。
−4〜−3程度であるのが好ましい。さらに、微小くぼ
みの形状や大きさを規定する前記各特性のうち、微小く
ぼみの開口面積の面積率が5〜20%に限定されるの
は、以下の理由による。すなわち上記面積率が5%未満
では、微小くぼみが少ないため、潤滑油膜の形成能力が
悪化してしまう。逆に、上記面積率が20%を超えた場
合には微小くぼみが拡大しやすく、それにともなってき
裂が発生したり、あるいは転がり時の振動や音を増大さ
せたり、相手物体に損傷を及ぼしたりするという問題が
生じる。
10%前後であるのが好ましい。上記の各特性を有する
微小くぼみが転がり面に形成された、この発明の転がり
部品は、通常の転がり疲労であるフレーキングをも抑え
るために、材料素材そのものの疲労強度を高める必要が
ある。そのために、この発明の転がり部品は、高炭素鋼
系材料からなる未処理のものを浸炭窒化処理して製造さ
れ、微小くぼみが形成された転がり面の表面から深さ1
00μmまでの表層部での、残留圧縮応力の最小値が9
0MPa以上、当該表層部での残留オーステナイト相の
含有率が8容積%以上に限定される。
限定されるのは、以下の理由による。すなわち、転がり
接触部に荷重が作用すると材料内部にせん断応力が生
じ、そのせん断応力が最大となる深さにおいて、フレー
キングにつながるき裂が発生しやすい。その深さは、転
がり部品が使用される荷重条件下においては、前述した
ように数10〜100μm程度である。
の表面から、深さ100μmまでの表層部に残留圧縮応
力が付与されていると、前述したように、発生したき裂
の成長が抑制される。但し、その残留圧縮応力の最小値
が90MPa未満では、当該表層部に発生したき裂が成
長するのを抑える作用が不十分となり、転がり部品は、
短期間で疲労寿命に至る可能性が高くなる。よって、上
記表層部での残留圧縮応力の最小値は、90MPa以上
に限定されるのである。
範囲内でもとくに95MPa以上であるのが好ましく、
100MPa以上であるのがさらに好ましい。また、上
記表層部における残留圧縮応力の最大値は、とくに限定
されないが、1000〜1500MPa程度であるのが
好ましい。高炭素鋼系材料の浸炭窒化処理、ショットブ
ラストによる粗化、およびバレル仕上げの工程を含む、
この発明の製造方法では、表層部に、1500MPaを
超える残留圧縮応力を付与することは不可能である。
オーステナイト相の含有率が8容積%以上に限定される
のは、以下の理由による。すなわち残留オーステナイト
相は、上記表層部にき裂が発生するのを抑制する効果に
すぐれている。しかし、その含有率が8容積%未満で
は、き裂の発生を抑制する作用が低下するため、残留オ
ーステナイト相の含有率は8容積%以上に限定されるの
である。
記範囲内でもとくに、10〜20容積%程度であるのが
好ましい。さらに、上記転がり面の表層部の硬度は、こ
の発明では特に限定されないが、ビッカース硬さHV で
表して800以上であるのが好ましい。それ未満では、
転がり面が摩耗しやすくなって、当該転がり面に形成さ
れた微小くぼみが早期に失われてしまい、潤滑油膜の形
成能力が悪化するおそれがある。
り部品は、従来公知の種々の高炭素鋼系材料にて形成す
ることができ、とくにSUJ2等の軸受鋼にて形成する
のが好ましい。この発明の転がり部品の具体例として
は、前述したカム追従ローラの外輪やギヤインナー軸受
の転動体等があげられるほか、通常の転がり軸受の内外
輪や転動体などにこの発明の構成を採用することもでき
る。
明の転がり部品の製造方法のうち浸炭窒化処理として
は、気相による浸炭窒化法と、液相による浸炭窒化法の
何れを採用してもよい。このうち前者の、気相による浸
炭窒化法は、高炭素鋼系材料からなる未処理の転がり部
品を、材料の変態点以上の温度に保持しつつ、NH3 を
導入したガス浸炭雰囲気にさらして処理するものであ
る。一方、後者の液相による浸炭窒化法は、未処理の転
がり部品を、青化物の溶融浴中に浸漬して処理するもの
である。
の転がり部品の、転がり面の表層部の、残留圧縮応力の
最小値が90MPa以上となり、かつ当該表層部に、2
0容積%以上のオーステナイト相が残留するように、浸
炭窒化処理の条件を設定するのが望ましい。なお上記残
留圧縮応力は、その後、研磨仕上げにより、最大値が5
00MPa程度まで上昇し、ショットブラストによる粗
化とバレル仕上げによって最大値が1200MPa程度
まで上昇する。
は、その転がり面を、常法にて研磨処理した後、ショッ
トブラストによって粗化し、さらにバレル仕上げするこ
とで、製品として完成する。ショットブラストおよびバ
レル仕上げの条件等は、転がり面の表面粗さおよび微小
くぼみの面積率が前述した範囲となるように、適宜設定
すればよい。
て説明する。 実施例1 外周に幅10mmの転がり面を有する直径60mmφの
転がり部品を、軸受鋼SUJ2から旋削、形成し、この
転がり部品を、NH3 を導入したガス浸炭雰囲気中で、
825℃で5時間、焼入れし、さらに160℃で2時
間、焼もどししてガス浸炭窒化処理した後、転がり面を
研磨した。
記の条件にてショットブラスト処理し、次いでバレル仕
上げして、実施例1の転がり部品を製造した。 〈ショットブラスト処理条件〉 使用装置:エアーブラスト装置 加圧タンク圧力:4kgf/cm2 (0.4MPa) 投射材:アルミナ(粒径63〜105μm) 処理時間:5分間 〈バレル仕上げ条件〉 使用装置:遠心バレル研磨機 回転数:170r.p.m. メディア:セラミック球(直径φ5mm) コンパウンド:粉末(水添加) 処理時間:30分間 かかる転がり部品の転がり面における、深さ方向の残留
圧縮応力を、X線法にて測定したところ、図1に(─○
─)の折れ線で示す結果となり、深さ100μmまでの
表層部における残留圧縮応力の最小値は95MPa、最
大値は1188MPaであることがわかった。
テナイト量を、同じくX線法にて測定したところ10〜
18容積%であり、上記表層部のビッカース硬さHV は
840であった。また、上記転がり面の表面状態を表面
粗さ計にて測定したところ、最大粗さR max は2.7μ
m、自乗平均平方根粗さRMSは0.24μm、SK値
は−3.6であった。
解析して、上記転がり面における、微小くぼみの開口の
面積率を測定したところ、9.8%であった。 比較例1 実施例1で使用したのと同じ未処理の転がり部品を、実
施例1と同一方法で加工して、転がり面の最大粗さR
max が4.0μm、自乗平均平方根粗さRMSが0.3
6μm、SK値が−4.2で、かつ微小くぼみの開口の
面積率が32%の、比較例1の転がり部品を製造した。
層部における残留圧縮応力、残留オーステナイト量、お
よびビッカース硬さHV は、それぞれ実施例1と同じ値
であった。 比較例2 実施例1で使用したのと同じ未処理の転がり部品を、実
施例1と同条件で浸炭窒化処理した後、転がり面を研磨
したが、その後のショットブラスト処理およびバレル仕
上げをせず、転がり面に微小くぼみを形成しなかったも
のを、比較例2とした。
さ方向の残留圧縮応力を、前記と同様にして測定したと
ころ、図1に(─●─)の折れ線で示す結果となり、深
さ100μmまでの表層部における残留圧縮応力の最小
値は104MPa、最大値は512MPaであることが
わかった。また上記転がり面の表層部の、残留オーステ
ナイト量は24〜27容積%、ビッカース硬さHV は8
14であった。
0.2μm、自乗平均平方根粗さRMSは0.03μm
であった。 比較例3 実施例1で使用したのと同じ未処理の転がり部品に、下
記の条件で通常の焼入れ処理を行った後、転がり面を研
磨したが、その後のショットブラスト処理およびバレル
仕上げをせず、転がり面に微小くぼみを形成しなかった
ものを、比較例3とした。 〈焼入れ処理条件〉 ・焼入れ:835℃、40分間 ・焼もどし:180℃、2時間 かかる転がり部品の転がり面における、深さ方向の残留
圧縮応力を、前記と同様にして測定したところ、図1に
(─▲─)の折れ線で示す結果となり、深さ100μm
までの表層部における残留圧縮応力の最小値は−21M
Pa(つまり残留引張応力が21MPa)、最大値は5
02MPaであることがわかった。
テナイト量は10〜12容積%、ビッカース硬さHV は
733であった。さらに、上記転がり面の最大粗さR
max は0.2μm、自乗平均平方根粗さRMSは0.0
3μmであった。上記実施例、比較例の転がり部品につ
いて、以下の試験を行い、その特性を評価した。 ピーリング寿命測定 転がり面が、周方向と直交する方向に半径30mmのR
形状となっていること以外は、転がり部品と同様の寸
法、形状を有するとともに、当該転がり面が周方向に研
削仕上げ(最大粗さRmax =3μm)された、軸受鋼S
UJ2製の駆動輪を用意した。
がり部品とを、それぞれの転がり面同士が接触応力P
max =2300MPaで接触するようにセットし、潤滑
油(タービン油VG32)を、3cc/分の速度で滴下
しつつ、駆動輪を回転速度1000r.p.m.、すべ
り率0(純転がり)の条件で、180×104 回、連続
回転させた。
よる自然昇温を許容しつつ、室温下で行った。そして、
上記連続回転前後の段階と、途中、6×104 回、18
×104 回および60×104 回、回転させた時点で、
転がり部品の転がり面を顕微鏡にて観察したところ、比
較例2の転がり部品は18×104 回の段階で、比較例
3の転がり部品は6×104 回の段階で、それぞれき裂
の拡大によるピーリングが発生し、その後の段階ではい
ずれもピーリングが増加、進展しているのが確認され
た。
04 回までピーリングは見られなかったが、回転に伴っ
て微小くぼみが若干、拡大しているのが観察された。こ
れに対し、実施例1の転がり部品は、180×104 回
までピーリングは見られず、また微小くぼみの拡大等も
観察されなかった。また、連続回転の終了後に、上記実
施例、比較例の転がり部品と組み合わされた駆動輪の転
がり面を顕微鏡にて観察したところ、比較例2,3,4
の転がり部品と組み合わされていた駆動輪の転がり面に
は、いずれもピーリングに類似した損傷が発生している
のが確認された。
部品と組み合わされていた駆動輪の転がり面には、損傷
は見られなかった。
部品は、転がり面の表層部が高い残留圧縮応力を有し、
かつ所定の割合のオーステナイト相を含有しているとと
もに、当該転がり面に、特定の微小くぼみが多数形成さ
れているため、表面がきれいに仕上げられていない相手
物体に対しても安定した油膜形成能力を有し、しかも転
がり疲労寿命についても改善されている。よってこの発
明の転がり部品は、従来のものに比べて、通常の使用条
件下で長寿命であるとともに、より過酷な使用条件下で
も寿命が長いという特有の作用効果を奏する。
素鋼系材料からなる未処理の転がり部品を、浸炭窒化処
理し、さらにこの転がり部品の転がり面に微小くぼみを
形成すべく、ショットブラスト処理とバレル仕上げとを
行うだけで、上記のようにすぐれた特性を有する転がり
部品を製造できるという利点がある。
層部における、残留応力の分布を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】浸炭窒化処理した高炭素鋼系材料からなる
転がり部品の転がり面を、ショットブラストにて粗化
し、さらにバレル仕上げすることで、当該転がり面に、
各々独立した多数の微小くぼみが形成された転がり部品
であって、上記転がり面の表面から深さ100μmまで
の表層部での、残留圧縮応力の最小値が90MPa以上
で、かつ当該表層部での残留オーステナイト相の含有率
が8容積%以上であるとともに、上記転がり面の最大粗
さRmax が3μm以下、自乗平均平方根粗さRMSが
0.3μm以下、表面粗さの分布曲線のゆがみ度を示す
SK値が−3以下で、かつ微小くぼみの開口面積が、転
がり面の全表面積に対する面積率で表して5〜20%で
あることを特徴とする転がり部品。 - 【請求項2】高炭素鋼系材料からなる未処理の転がり部
品を浸炭窒化処理し、ついでその転がり面をショットブ
ラストにて粗化した後、バレル仕上げして、上記請求項
1記載の転がり部品を製造することを特徴とする転がり
部品の製造方法。
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