JPH082327Y2 - 構造物の制振装置 - Google Patents

構造物の制振装置

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JPH082327Y2
JPH082327Y2 JP1988134686U JP13468688U JPH082327Y2 JP H082327 Y2 JPH082327 Y2 JP H082327Y2 JP 1988134686 U JP1988134686 U JP 1988134686U JP 13468688 U JP13468688 U JP 13468688U JP H082327 Y2 JPH082327 Y2 JP H082327Y2
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vibration
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tower
vibration damping
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一志 小川
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は長大吊橋の主塔や高層ビルさらに、煙突や展
望塔などの超高構造物の制振装置に関するものである。
〔従来技術〕
長大吊橋の主塔や高層建築物(高層ビル、展望塔、無
線塔など)は、その高さの割に横断面の寸法が小さく比
較的剛性が低いので、地震や風の外力によって振動しや
すい。この振動を抑制する技術としては、構造材料や継
手構造の工夫によって構造物の内部減衰を大きくする技
術、構造設計において構造物の質量や剛性を大きくした
り風圧を受けにくい構造物の外部形状とすることによっ
て対処する技術と、制振装置を構造物に設置して構造物
の振動を抑制する技術とが知られている。
上記制振装置としては、構造物に応じて種々のものが
提案されており、例えば構造物の外部の地上に傾斜滑動
台を配設し、構造物の上部からワイヤロープを張設し、
このワイヤロープの下端に連結した重錘を傾斜滑動台に
滑動自在に配設してなるスライディングブロック方式制
振装置(実開昭61-26706号公報参照)、構造物の外部の
地上に起伏自在の案内板を配設し、構造物の上部からワ
イヤロープを張設し、このワイヤロープの下端に連結し
た重錘を案内板上に滑動自在に配設し、上記重錘を油圧
ダンパを介して案内板の下部に連結してなる油圧ダンパ
ブロック方式制振装置(特開昭60-126473号公報参
照)、構造物の近くに支持塔を立設し、支持塔に振子を
枢支し、振子の上端を緩衝機構を有する連結具を介して
構造物に連結してなる同調質量ダンパ方式制振装置(特
開昭61-137974号公報参照)、構造物の上部に重錘を吊
設し重錘をバネと油圧ダンパを介して構造物に連結して
なる同調質量ダンパ方式制振装置、構造物の上部に重錘
を移動可能に設けるとともに重錘をスプリングや油圧ダ
ンパを介して構造物に連結してなる同調質量ダンパ方式
制振装置、などが提案されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記スライディングブロック方式制振装置や油圧ダン
パブロック方式制振装置は、構造物の上部より斜めにワ
イヤロープを張設するので広いスペースを要することか
ら、構造物に付属の恒久的制振装置として適さず、主に
架設中の構造物に適用される。
構造物に付属の恒久的制振装置としては、同調質量ダ
ンパ方式制振装置が適しており、一般にこれが用いられ
ている。
ところで、同調質量ダンパ方式制振装置では、かなり
大型の重錘を構造物に配設することが必要であるだけで
なく、同調ダンパが作動するときの重錘の振幅は一般に
構造物の振幅より大きくなることから、構造物の内部空
間の制約あるいは構造物内部に他の設備を設置する必要
性などにより、同調質量ダンパ方式制振装置において
は、その設置場所の確保に困難を生じるという問題が有
り、時として構造物の外部に設置しなければならないこ
ともある。構造物の外部に設置すると、風雨や日射にさ
らされて性能低下し所定の制振機能を発揮できなくなる
恐れもある。本考案の目的は、構造物の内部空間を最大
限に利用でき且つ装置の内部にも活用可能な空間を有す
る制振装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る構造物の制振装置は、質量ダンパの振動
数を構造物の振動数とほぼ一致させた同調質量ダンパあ
るいは質量ダンパの振動数を構造物の振動数からずらし
た非同調質量ダンパを備えた構造物の制振装置におい
て、上記ダンパの重錘は、構造物の内部に配設され且つ
構造物の内壁面に沿う形状であって上下に貫通する貫通
空間の周囲を全面的にまたは部分的に囲むように環状に
形成され、上記構造物の内壁面と重錘の外面との少なく
とも一方に振動エネルギー吸収用の複数の緩衝材が付設
され、上記構造物の振動に応動して振動する重錘を、複
数の緩衝材を介して構造物に衝突させることにより、構
造物の振動エネルギーを吸収するように構成したもので
ある。
〔作用〕
本考案に係る構造物の制振装置においては、構造物が
振動すると、その振動に応動して重錘も振動し、この重
錘が複数の緩衝材を介して構造物に衝突して振動エネル
ギーが吸収される。このとき、複数の緩衝材によっても
振動エネルギーが吸収され、かつ衝突に伴う振動音が吸
収される。
ダンパの重錘が、構造物の内部に配設され且つ構造物
の内壁面に沿う形状であって上下に貫通する貫通空間の
周囲を全面的又は部分的に囲むように環状に形成されて
いるので、構造物の内部の空間を有効活用して重錘を配
設することが可能となるうえ、重錘の貫通空間を構造物
に必要なスペースとして例えばエレベータの昇降スペー
スなどに有効活用することが出来る。
〔考案の効果〕
本考案に係る構造物の制振装置によれば、以上説明し
たように、重錘を複数の緩衝材を介して構造物に衝突さ
せて、構造物の振動エネルギーを吸収するように構成
し、重錘と構造物との衝突を介して、また、複数の緩衝
材を介して、振動エネルギーを吸収できるため、簡単な
構造の制振装置でありながら、制振性能に優れる。ま
た、複数の緩衝材を介して衝突音も緩和される。
ダンパの重錘が構造物の内部に配設されるので構造物
の外観を損なうこともないしまたダンパのメンテナンス
も容易となる。また、風雨や日射にさらされて性能が低
下することもない。
上記重錘が構造物の内壁面に沿う形状で環状に形成さ
れているので、構造物の内部の中央部の有用な高価なス
ペースを何ら犠牲にすることなく配設することが出来
る。例えば、重錘の貫通空間をエレベータ昇降用スペー
スや非常用の昇降通路として活用することが出来る。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例について図面に基いて説明す
る。
本実施例に係る構造物の制振装置は、長大吊橋の主塔
の振動を抑制する為の制振装置である。
第1図〜第3図に示すように、長大吊橋の主塔1は左
右1対の塔体2を所定の間隔あけて配設し、塔体2同士
を斜材3で連結してなるものである。
ケーブル設置前の架設時主塔1は前後方向(第1図で
紙面直交方向)に振動しやすくなっていることから、上
記制振装置Dは主塔1の前後方向の振動を抑制する為の
ものである。
上記各塔体2に夫々設けられた上記制振装置Dは、塔
体2の上端近くの内部に配設された環状の重錘4をリン
ク部材5で塔体2の上端から吊設するとともに重錘4を
バネ6と油圧ダンパ7とを介して塔体2に連結してなる
質量ダンパである。上記重錘4は、前後1対の所定間隔
あけて対向させた直方体状の鋼製ブロック8を連結材9
で連結してなり、前後の鋼製ブロック8は夫々塔体2の
前部と後部の内部仕切板2aの内側面に所定の小間隔あけ
て沿うように配設され、左右の連結材9は夫々左右の外
側板2bの内側面に所定の小間隔あけて沿うように配設さ
れ、重錘4の内部には上下に貫通する貫通空間10が空け
られ、重錘4は全体として環状に形成されている。
上記各鋼製ブロック8の上方位置において、内部仕切
板2aには左右1対のブラケット11が夫々固着され、各ブ
ラケット11には鋼製のリング5が前後方向に揺動自在に
装着され、各リンク5の下端が鋼製ブロック8の上端の
夫々対応するブラケット12に左右方向の軸心回りに回動
自在に連結され、これにより重錘4は4本のリンク5で
塔体2に前後方向に揺動自在に吊設されている。更に、
前側の鋼製ブロック8の左右両端の下側にはバネ6が前
後方向に向けて夫々配設され、バネ6の基端部は塔体2
の内部仕切板2aに連結されたバネ6の後端部は左右の下
部連結材9に固着されたブラケット14に夫々連結され、
バネ6は圧縮にも引張りに効くようになっている。
上記バネ6に対向するように、後側の鋼製ブロック8
の左右両端の下側には油圧ダンパ7が前後方向に向けて
夫々配設され、これら油圧ダンパ7のシリンダ本体の基
端部は内部仕切板2aの受け具15に夫々固着されまたこれ
ら油圧ダンパ7のロッド7aの前端部は左右の下部連結部
材9に固着されたブラケット16に夫々連結されている。
上記質量ダンパ方式の制振装置Dにおける重錘4の質
量、リンク5の長さ、バネ6のバネ定数及び油圧ダンパ
7の減衰定数は制振装置Dの前後方向振動に対する固有
振動数が主塔1の前後方向振動に対する固有振動数と略
等しくなるように設定されている。更に、各鋼製ブロッ
ク8の外側面には4個のゴム製の緩衝材17が固着されて
いる。
上記制振装置Dの作用について説明すると、地震時や
強風時に架設途上の主塔1が前後方向に振動するとき
に、その振動に同調して重錘4が前後方向に振動し、重
錘4が複数の緩衝材17を介して主塔1に衝突し、主塔1
の振動エネルギの一部は重錘4の振動エネルギとして吸
収され、重錘4の振動エネルギの大部分は緩衝材17とバ
ネ6と油圧ダンパ7とで吸収され、これにより主塔1の
振動が抑制されることになる。
上記長大吊橋の主塔1の架設時に作業者及び器材の昇
降の為、各塔体2の内部にはエレベータタワー18及びエ
レベータが配設されるが、上記エレベータタワー18は重
錘4の貫通空間10を貫通状に配設されている。上記制振
装置Dを高層ビル等に適用する場合には、構造物内の比
較的小さなスペースを活用して重錘4を配設でき且つ重
錘4内の貫通空間10を有効活用できるので非常に有利で
ある。尚、上記重錘4の固有振動数を塔体2の固有振動
数と異ならせて非同調質量ダンパ方式制振装置に構成し
てもよい。
次に別実施例に係る構造物の制振装置について第4図
・第5図に基いて説明する。この実施例の構造物は円柱
状の展望塔20であり、その外壁21は円筒状をなしてい
る。上記展望塔20の振動を抑制する制振装置DAは、展望
塔20の上端近くに4本のワイヤロープ22で円筒状の重錘
23を吊持してなる質量ダンパ方式の制振装置である。上
記重錘23は鋼製或いは鉄筋コンクリート製のもので、そ
の外周面が外壁21の内周面に所定の小間隔あけて沿うよ
うに形成され、重錘23の内部には上下に貫通する貫通空
間24が形成され、この貫通空間24に挿通させて展望塔20
のエレベータタワー(図示略)が配設されている。
上記外壁21の上端の内周側に円周4等分位置で4個の
ブラケット25が固着され、各ブラケット25から吊設され
たワイヤロープ22の下端が重錘23の上端の対応する部位
に連結され、重錘23は4本のワイヤロープ22により前後
左右を含む全方向に揺動自在に吊設され、上記重錘23の
質量とワイヤロープ22の長さは、上記振子式重錘の固有
振動数が展望塔20の固有振動数に略等しくなるように
(同調)あるいは展望塔20の固有振動数からずらして
(非同調)設定されている。更に、重錘23の外周面の上
部と下部には周方向適当間隔おきにゴム製の緩衝材26が
固着されている。
上記制振装置DAの作用について説明すると、地震時や
強風時に展望塔20が振動すると、これに同調して或いは
非同調して重錘23が振動し、重錘23が緩衝材26を介して
外壁21の内面に衝突し、展望塔20の振動エネルギの一部
が重錘23の振動エネルギとして吸収されて重錘23の振動
エネルギの大部分は緩衝材26に吸収されて、熱エネルギ
となって大気中へ放出され、これにより展望塔20の振動
が抑制される。
尚、上記実施例の重錘4′・23の如く重錘4・23は必
ずしも吊持する必要はなく、スプリングを介して構造物
に弾性支持してもよくまた鋼球等で水平方向へ移動自在
に支持するとともに周囲をスプリングや油圧ダンパを介
して構造物に連結しておいてもよい。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は長大吊橋
の主塔及びそれに組込んだ制振装置の正面図、第2図は
第1図のII-II線拡大断面図、第3図は第2図のIII-III
線断面図、第4図は円筒状の展望塔の要部とそれに組込
んだ制振装置の縦断面図、第5図は第4図V−V線断面
図である。 1……塔体、D・DA……制振装置、4・23……重錘、10
・24……貫通空間。20……展望塔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量ダンパの振動数を構造物の振動数とほ
    ぼ一致させた同調質量ダンパあるいは質量ダンパの振動
    数を構造物の振動数からずらした非同調質量ダンパを備
    えた構造物の制振装置において、 上記ダンパの重錘は、構造物の内部に配設され且つ構造
    物の内壁面に沿う形状であって上下に貫通する貫通空間
    の周囲を全面的にまたは部分的に囲むように環状に形成
    され、 上記構造物の内壁面と重錘の外面の少なくとも一方に振
    動エネルギー吸収用の複数の緩衝材が付設され、 上記構造物の振動に応動して振動する重錘を、複数の緩
    衝材を介して構造物に衝突させることにより、構造物の
    振動エネルギーを吸収するように構成したことを特徴と
    する構造物の制振装置。
JP1988134686U 1988-10-14 1988-10-14 構造物の制振装置 Expired - Lifetime JPH082327Y2 (ja)

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JP5925591B2 (ja) * 2012-05-15 2016-05-25 株式会社竹中工務店 制振装置及び同装置が配置されたラック式自動倉庫

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