JPH08232182A - 複写トナー用脱墨液 - Google Patents

複写トナー用脱墨液

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JPH08232182A
JPH08232182A JP4041695A JP4041695A JPH08232182A JP H08232182 A JPH08232182 A JP H08232182A JP 4041695 A JP4041695 A JP 4041695A JP 4041695 A JP4041695 A JP 4041695A JP H08232182 A JPH08232182 A JP H08232182A
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JP
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water
solvent
liquid
deinking
toner
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JP4041695A
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Naoki Yoshie
直樹 吉江
Masaaki Takama
正彰 高間
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オフィスにおける種々の紙やOHPシートな
どの記録媒体の再使用に有用な複写トナー用脱墨剤を提
供する。 【構成】 (a)グリコール系の酢酸エステル化合物、
(b)水への溶解度が0.5g/100g以上の、ケト
ン系溶剤、多価エステル溶剤、環状エステル溶剤、アミ
ド系溶剤およびアルキレングリコールジアルキルエーテ
ル溶剤からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の有
機溶剤、および(c)水を含有してなり、かつ総量に対
する(c)水の含有量が10〜30重量%であることを
特徴とする複写トナー用脱墨液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、媒体上に形成された樹
脂成分を含む複写トナーをクリーニングして、再使用可
能な媒体を提供するための複写トナー用脱墨剤に関する
ものであり、特にオーバーヘッドプロジェクター用の透
光性シート(OHPシート)などのプラスチックフィル
ム上に現像、定着された複写トナー像のクリーニングに
有効な複写トナー用脱墨剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスによって得られた画像
を消去もしくは修正する液として、いくつかのものが公
知となっている。例えば、特公平5−70673号に
は、ジエチレングリコールジアルキルエーテルとフタル
酸ジアルキルエステルからなる修正液が示されている
が、臭いや引火性の面などで問題のあるものであった。
【0003】一方、例えば特公平2−38146号およ
び特開昭59−176398号には、グリコール系の酢
酸エステルを使用した剥離液が開示されている。
【0004】しかしながら、特公平2−38146号に
記載の剥離液は、トルエン、キシレンに代表される芳香
族系溶剤を主成分として含んでいる。このような芳香族
系溶剤は、水に対する相溶性がなく、水含有率を増加さ
せた場合均一系溶媒の形成が困難となる。また、開示さ
れている芳香族系溶媒はいずれも引火点が低く、不快な
臭いを有するものであり、問題であった。
【0005】また、特開昭59−176398号に記載
のものは、グリコールエーテルまたはグリコールアセテ
ート系溶剤を主成分としている。本発明者らが、この洗
浄液で種々の記録媒体、特に各種のOHPシートにおけ
るトナー脱墨性について実験を行なったところ、ある種
のOHPシートに対しては十分なクリーニング性が得ら
れず、汎用性という点で満足のできる結果は得られなか
った。また、上記公報に示された液の多くは比較的多量
の界面活性剤を添加することによって均一性を確保して
いるものであり、洗浄液塗布後の記録媒体の乾燥性など
といった面で問題の生じるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点に鑑み
て、本発明は、媒体上に形成された樹脂成分を含む複写
トナーをクリーニングして、再使用可能な媒体を提供す
るための新規な組成の複写トナー用脱墨剤を提供するこ
とを目的とする。本発明はまた、オフィスにおける種々
の記録媒体、特にOHPシートの再使用に有用な複写ト
ナー用脱墨剤を提供することを目的とする。
【0007】さらに本発明は、安全性が高いこと、
臭気が少ないこと、引火しにくいこと、塗布後にお
いて乾燥しやすいこと、長期的に安定してクリーニン
グできること、相分離を引起こさないこと、および
種々OHPシートに対して適用可能なことといった従来
の洗浄液では、達成し得なかった種々の性能を満足して
なる複写トナー用脱墨剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の複写トナー用脱墨液は、(a) 下記一般式(1)
で示される化合物 R1 COO(R2 O)n 3 …(1) [但し、式中、R1 はメチル基、R3 は炭素数5以下の
アルキル基、nは5以下の自然数を示し、R2 は−CH
2 CH2 −、−CH(CH3 )CH2 −、−CH2 CH
(CH3 )−、または−CH2 CH2 CH(CH3 )−
のいずれかを示す。]、(b) 水への溶解度が0.5
g/100g以上の、ケトン系溶剤、多価エステル溶
剤、環状エステル溶剤、アミド系溶剤およびアルキレン
グリコールジアルキルエーテル溶剤からなる群より選ば
れた少なくとも1種以上の有機溶剤、および(c) 水
を含有してなり、かつ総量に対する(c)水の含有量が
10〜30重量%であり液全体が均一系であることを特
徴とするものである。
【0009】
【作用】上記した〜の性能を満足するために、複写
トナー用脱墨液を構成する個々の溶剤には次のような制
約がある。
【0010】すなわち、上記のおよびがあるため
に、脱墨液を構成する個々の溶剤には、安全性が高く、
臭気の少ないものを使用する必要がある。不快な臭気の
する溶剤は使用しにくく、また使用したとしてもごく少
量とする必要がある。また、個々の溶剤の蒸気圧は低い
方が好ましい。
【0011】また上記を克服するために、脱墨液を構
成する個々の溶剤には引火性が高い溶剤は使用できな
い。引火性の高い溶剤を明確には定義できないが、使用
される溶剤の引火点は少なくとも常温以上でなければな
らない。引火性を下げるために本発明に係る脱墨液には
水を添加した。本脱墨液が水を必須成分とする理由の第
一がここにある。
【0012】またの乾燥性であるが、乾燥性が悪い
と、クリーニング済みの記録媒体、特にOHPシートを
コピー機等で使用する際、重走などのトラブルを引き起
す。従って、脱墨液に乾燥性を悪化させるほどの多量の
界面活性剤を添加することはできない。
【0013】さらに前記を満たすため、すなわち長期
的に安定して使用するために、クリーニングによる液の
汚れはなるべく少ない方が良い。媒体上から樹脂を含む
複写トナーをクリーニングするとき、材料を溶解によっ
て除去するのではなく、剥離によって除去することが望
ましい。溶解によてトナーを除去すると、液が汚れ、媒
体に再付着する可能性がある。そのために、本発明に係
る脱墨液にはある程度の量の水を添加することにより媒
体への再付着を防止したものである。これが本発明に係
る脱墨液が水を必須成分とする理由の一つである。
【0014】また前記の相分離についてであるが、相
分離を引起すとクリーニングにむらが生じ好ましくな
い。前記したように本発明に係る脱墨液は水を必須成分
とするので、脱墨液を構成する個々の溶剤はある程度水
と相溶性をもつ必要がある。なお、、の要件につい
ては後に詳述する。
【0015】本発明においては、これらの要件を満足す
るために、脱墨液の主成分にグリコール系の酢酸エステ
ルを用い、常温(20℃±1℃)下で水100gに対す
る溶解度が0.5g以上の、ケトン系溶剤、多価エステ
ル溶剤、環状エステル溶剤、アミド系溶剤およびアルキ
レングリコールジアルキルエーテル溶剤からなる群より
選ばれた少なくとも1種以上の有機溶剤を添加し、残成
分を水としたものである。なお、グリコール系の酢酸エ
ステルは公知のように、臭いが少なく、引火点も高く、
また水に対する相溶性も一般的に高い。
【0016】本発明者らは、グリコール系の酢酸エステ
ルに水を添加してなる組成の液で、種々の紙やOHPシ
ート上のトナーをクリーニングできたり、OHPシート
表面に設けられているコート層の剥離が可能であること
を先に確認していた。
【0017】ここで、通常市販されているOHPシート
には表面にコート処理が施されオーバーコート層が設け
られている。このコート剤は各社各様であり、このコー
ト剤の種類により、トナーの脱墨性は著しく異なってく
ることが確認されている。樹脂コート剤として一般的に
用いられているものとして、ウレタン系樹脂、メラミン
系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などがあ
る。
【0018】このようなオーバーコート層上の像形成物
質を除去するためには、液をある程度このコート層に浸
透させる必要性がある。グリコール系の酢酸エステルに
水を添加した組成の液は、かなり広い範囲の種類のOH
Pシート上のトナーを除去可能であるが、酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体などの架橋成分を少量含有する樹脂
によりコート処理されたものではクリーニングが困難で
あった。これは、当該組成の液によって膨潤したコート
層とトナーとが接着するためであると推定される。
【0019】ところが、このようなグリコール系の酢酸
エステルに水を添加してなる組成液に、樹脂を強く溶か
す能力を有する溶剤を添加すると、クリーニング性は向
上し、液の汎用性が非常に広がるとの知見を、本発明者
らはさらに鋭意研究を行なった結果得たものである。こ
のような樹脂に対する溶解力の強い溶剤としては、前記
したようにケトン系溶剤、多価エステル溶剤、環状エス
テル溶剤、アミド系溶剤およびアルキレングリコールジ
アルキルエーテル溶剤が挙げられる。
【0020】ここで、このような樹脂に対する溶解力の
強い溶剤として、水100gに対するの溶解度が0.5
g以上としたのは次の理由による。すなわち、前記した
ように脱墨液に相分離が生じるとクリーニングむらが生
じる虞れが高い。そのため、脱墨液を構成する各成分は
ある程度水に対する相溶性を持つ必要がある。仮に水に
対する相溶性の全くない溶剤を有効量当該脱墨液に添加
したとすると、相分離を引起し、特に低温条件下では相
分離しやすくなる。また水に対する相溶性のない溶剤を
含有している液は、液の水成分の蒸発速度と液に含まれ
ている有機溶剤の蒸発速度が異なるため、水の含有比率
が変化しやすい。この点、水に対する相溶性の高い溶剤
で構成されている液は、溶剤と水の結合力のために、水
成分の含有比率が変化しにくく、長期保存に対する安定
性も高いものとなる。本発明者らが研究を重ねた結果、
水100gに対する溶解度が0.5g未満の溶剤を用い
た脱墨液では、低温条件、例えば5℃条件下では相分離
を引起しやすいことがわかった。またこのような液を開
放下で長期間保存すると、水の含有比率の変化が大きく
なることが判明した。
【0021】従って、前記したように水に対する相溶性
の高いグリコール系の酢酸エステルを主成分とし、これ
に前記したようなある程度水に対する相溶性を有する、
樹脂に対する溶解力の強い溶剤を併用し、所定量以上の
水を含有してなる組成を有する本発明に係る脱墨液は、
液全体を均一にすることが容易となり、長期放置後も相
分離が生じにくいものである。
【0022】以下、本発明を実施態様に基づきより詳細
に説明する。本発明の複写トナー用脱墨液は、必須成分
として(a)上記一般式(1)で示される化合物、
(b)水への溶解度が0.5g/100g以上の、ケト
ン系溶剤、多価エステル溶剤、環状エステル溶剤、アミ
ド系溶剤およびアルキレングリコールジアルキルエーテ
ル溶剤からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の有
機溶剤、および(c)水を含有してなるものである。
【0023】上記一般式(1)で示される化合物、すな
わち、グリコール系の酢酸エステルとしては、具体的に
は例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノn−ブチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、トリエチレングリコールモノn−ブチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセ
テートなどが挙げられる。このうち特に好ましくは、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールn−ブチルエーテルアセテートなど
である。
【0024】本発明に係る脱墨液において、上記
(a)、すなわち、一般式(1)で表わされる化合物
は、脱墨液総量の10〜70重量%、より好ましくは1
0〜40重量%含有されていることが望ましい。10重
量%未満あるいは70重量%を越えると十分なクリーニ
ング性を確保することができなくなるおそれがある。
【0025】また本発明に係る脱墨液に配合される上記
(b)の水への溶解度が0.5g/100g以上のもの
を使用するが、より好ましくは10g/100g以上の
有機溶剤の1つとしてのアルキレングリコールジアルキ
ルエーテルとしては、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリ
エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレング
リコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジ
メチルエーテルなどが挙げられるが、もちろんこれに限
定されるわけではない。
【0026】さらにアミド系溶剤としては、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,
N,N´,N´−テトラメチル尿素、N−メチル−2−
ピロリドンなどが挙げられるが、もちろんこれに限定さ
れるわけではない。
【0027】環状エステル溶剤としては、例えば、γ−
ブチロラクトン、炭酸プロピレンなどが挙げられるが、
もちろんこれに限定されるわけではない。
【0028】ケトン系溶剤としては、例えば、アセトニ
ルアセトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノ
ン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどが挙げら
れるが、もちろんこれに限定されるわけではない。
【0029】また多価エステル溶剤としては、例えば、
マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マレイン酸ジメ
チル、マレイン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク
酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、酒石酸ジブチル、エ
チレングリコールジアセテート、トリアセチンなどが挙
げられるが、もちろんこれに限定されるわけではない。
なお、上記のケトン系溶剤、多価エステル溶剤には後
述する水混和性溶剤を併用することが好ましい。
【0030】本発明の脱墨液においては、このような水
への溶解度が0.5g/100g以上の有機溶剤を一種
もしくは二種以上添加するが、その添加量は脱墨液総量
の10〜70重量%、より好ましくは20〜70重量%
含有されていることが望ましい。10重量%未満あるい
は70重量%を越えると十分なクリーニング性が得られ
なくなる虞れがある。
【0031】さらに本発明の脱墨液においては水が含有
されるが、その添加量は、脱墨液総量の10〜30重量
%、より好ましくは10〜20重量%程度とする。水の
添加量が少ないと、脱墨液の引火性が上り、火気に対し
ての安全性が低減すること、また媒体上の複写トナーを
溶解し易くなり、液の汚れを引起す。一方、水の含有量
が多いとクリーニング力が低下することを考慮して、水
の含有量の上限は、30重量%とする。
【0032】このように本発明の脱墨液においては、
(a)上記一般式(1)で示される化合物、(b)水へ
の溶解度が0.5g/100g以上の、ケトン系溶剤、
多価エステル溶剤、環状エステル溶剤、アミド系溶剤お
よびアルキレングリコールジアルキルエーテル溶剤から
なる群より選ばれた少なくとも1種以上の有機溶剤、お
よび(c)水を含有するが、ここで成分(a)および
(b)の作用をさらに詳しく述べる。
【0033】成分(a)、(b)共に樹脂を溶解もしく
は膨潤する力は強い。そのため、成分(a)+(c)、
あるいは成分(b)+(c)の液もある程度の範囲のク
リーニング性を有する。
【0034】水を含有した均一系の液の場合、一般に、
水の添加部数により液の樹脂に対する溶解力は著しく減
少する。本発明者らの行なった実験の結果、成分(a)
は成分(b)に比べてこの減少の度合が小さいことがわ
かった。換言すると、成分(a)は水の添加の影響が比
較的少ない。一方、成分(b)は溶剤単独では樹脂を溶
解させる力が成分(a)より大きい。しかし、特に上記
の環状エステル溶剤、アミド系溶剤およびアルキレング
リコールジアルキルエーテル溶剤については水の添加に
よる影響を成分(a)より強く受け、特に水の割合が2
0%を越える場合、著しくそのクリーニング性能を落し
てしまう。このため、両者を混合することにより単独で
使用するよりも、安定したクリーニング性能を発揮し、
液の汎用性が広がったものである。また、上記のケトン
系溶剤および多価エステル溶剤については詳細は不明で
あるが、これらと共に水混和性溶剤を用いることにより
水の含有量の影響を受けやすくなるものと考えられる。
【0035】本発明の脱墨液には、上記(a)〜(c)
の他に補助成分として(d)水混和性溶剤、(e)アミ
ルアルコール、(f)界面活性剤を必要に応じて添加し
てもよい。以下、上記(d)〜(f)について説明す
る。
【0036】上記(a)、(b)はある程度水溶性を有
したものであるから均一な脱墨液を調製しやすいもので
あるが、例えば水の量を多くするなどにより、均一系を
保つことが難しい場合などにおいては、液全体を均一系
とするために、(d)水に対して任意の量溶解する水混
和性溶剤を必要に応じて添加することができる。この水
混和性溶剤としては、特に制約はないが、複写トナーに
含まれる樹脂を膨潤もしくは溶解できる溶剤が望まし
く、例えば、グリコール系モノエーテル、複素環式アル
コールなどが好ましく例示できる。
【0037】グリコール系モノエーテルとしては、例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプ
ロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタ
ノールなどがあり、また複素環式アルコールとしては、
例えば、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリ
ルアルコールなどが挙げられる。なお、これらの水混和
性溶剤の添加量は、脱墨液総量の20重量%以下とする
ことが適当である。
【0038】また、本発明の脱墨液においては、媒体に
対する浸透力を増加させるために、必要に応じて、
(e)アミノアルコールを添加することもできる。アミ
ノアルコールとしては例えば、2−アミノエタノール、
N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチル
エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−ブチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジブ
チルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタ
ノールアミンなどが挙げられる。なお、これらのアミノ
アルコールの添加量は、脱墨液総量の10重量%以下と
することが適当である。
【0039】さらに、本発明の脱墨液には、剥離したト
ナーの再付着防止及び静電防止処理のために、トナー除
去後の記録媒体の乾燥性に問題を生じない範囲で(f)
界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、
陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオ
ン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤のいずれもが
使用可能である。
【0040】陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩
類、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アル
キルスルホコハク酸塩類、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩類、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩類、ナフタリンスルホン
酸ホルマリン縮合物、ポリカルボン酸高分子界面活性剤
等が挙げられる。
【0041】また陽イオン性界面活性剤及び両性界面活
性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム
塩、アルキルベタイン、アミンオキサイド等が挙げられ
る。
【0042】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリルエーテル、オキシエチレン−オキシプロピレ
ンコポリマー、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙
げられる。
【0043】これらの界面活性剤は、単独であるいは二
種以上の混合物として本発明の脱墨液に添加し得るが、
その添加量は脱墨液総量の0.1〜4重量%程度とする
ことが望ましい。添加量が0.1重量%未満であると添
加による効果が十分でなく、一方、4重量%よりも多い
と脱墨液の乾燥性を低下させる虞れがあるためである。
【0044】本発明の複写トナー脱墨液は、媒体上に形
成される樹脂成分を含む複写トナー像をクリーニングし
て、再使用可能な媒体を提供するために好適に使用され
る。特に、OHPシート上に現像、定着された複写トナ
ー像のクリーニングに好ましく使用され得る。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、以下に例示する実施例はあくまで本発明の
説明のために挙げたものであって、本発明はこれらの実
施例に何ら限定されるものではない。
【0046】実施例1〜14および比較例1〜6 それぞれ表1ないし表2に示すような成分を所定量づつ
配合し、これらを10分間撹拌して、脱墨液A〜Tを調
製した。このようにして調製された脱墨液A〜Tに対
し、次に示すような条件にて、放置安定性、引火性、お
よびクリーニング性について試験した。得られた結果を
表3に示す。
【0047】・放置安定性 各脱墨液を5℃の温度下に1週間放置し、相分離の有無
を目視にて確認した。
【0048】・引火性 引火性の確認は、開放式引火点測定器を用いて行なっ
た。測定方法は次の通りである。試料を試料カップに入
れ、バーナーで試料カップを毎分5.5℃の割合で加熱
し、試料炎ノズルからでている火を適時近接させ、試料
が引火するかどうか確認した。このとき、液温120℃
以下において引火しないものを○、引火したものを×と
した。
【0049】・クリーニング性 それぞれの脱墨液のクリーニング性を確認するために記
録媒体にトナーを定着させた。このとき使用した複写機
はミノルタEP5425で、記録媒体として、ミノルタ
社製M−100(D)とリコー社製PPC−STの2種
類のOHPシートを使用した。なお、各OHPシートの
オーバーコート層の材質を次の手順で分析した。まず、
OHPシート上にクロロホルムを滴下してオーバーコー
ト層を溶出させ測定試料とした。そして、この試料をF
T−IR(FTS−40(BIO−RAD))を用いて
同定した。その結果、前者のオーバーコート層の材質は
メタクリル−酢酸ビニル共重合体であり、後者のオーバ
ーコート層の材質は酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体で
あることがわかった。
【0050】液のクリーニング性は、簡易クリーニング
機で確認した。簡易クリーニング機の構成は図1に示
す。槽6には各脱墨液が満たされており、またこの槽6
の搬送方向前方側には、記録媒体7を槽6内に送り込む
ための給紙ローラー1が、また搬送方向後方側には、槽
6内より導出される記録媒体7を乾燥するための乾燥ロ
ーラー5が配置されており、また槽6内には、前後に搬
送ローラー2,4を有してクリーニングブラシ3が備え
付けられている。このクリーニングブラシの毛は長さ1
0mm、太さ30μmのナイロン製のものである。芯金
の径は12mmで、それぞれのブラシの間隔は24mm
とされている。そして記録媒体7の通過する速度は1c
m/秒とされ、ブラシの回転速度は記録媒体の通過する
速度の30倍とされた。このような簡易クリーニング機
において、給紙ローラー1を通り槽6内に送り込まれた
記録媒体7は、搬送ローラー2を通る前に約1分間液中
で浸漬される。浸漬後、前記所定の回転速度で回転する
クリーニングブラシ3を前記所定速度で通過後、搬送ロ
ーラー4の作用により、乾燥ローラー5へと運ばれ、こ
こにおいて乾燥されるものである。
【0051】そして簡易クリーニング機を通過後の記録
媒体のクリーニング度を目視評価した。全く残トナーの
ないものを◎、少し痕跡が残るものの再使用には問題の
ないものを○、残存トナーがあり再使用上問題があるも
のを△、明らかに残存トナーがあるものを×とした。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る複写トナ
ー用脱墨液は、(a)前記一般式(1)で示されるグリ
コール系の酢酸エステル化合物、(b)水への溶解度が
0.5g/100g以上の、ケトン系溶剤、多価エステ
ル溶剤、環状エステル溶剤、アミド系溶剤およびアルキ
レングリコールジアルキルエーテル溶剤からなる群より
選ばれた少なくとも1種以上の有機溶剤、および(c)
水を含有してなり、かつ総量に対する(c)水の含有量
が10〜30重量%であることを特徴とするものである
ので、安全性が高く、臭気が少なく、引火しにく
く、塗布後において乾燥しやすく、長期的に安定し
て優れたクリーニング性を発揮し、また相分離を生じ
にくく、種々OHPシートに対して適用可能であると
いった従来の脱墨液では、達成し得なかった種々の性能
を満足してなり、汎用性の高い脱墨液として好適に使用
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例において用いた簡易クリーニ
ング機の構成を模式的に示す図面である。
【符号の説明】
1…給紙ローラー、 2,4…搬送ローラー、 3…クリーニングブラシ、 5…乾燥ローラー、 6…槽、 7…記録媒体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 下記一般式(1)で示される化
    合物 R1 COO(R2 O)n 3 …(1) [但し、式中、R1 はメチル基、R3 は炭素数5以下の
    アルキル基、nは5以下の自然数を示し、R2 は−CH
    2 CH2 −、−CH(CH3 )CH2 −、−CH2 CH
    (CH3 )−、または−CH2 CH2 CH(CH3 )−
    のいずれかを示す。]、 (b) 水への溶解度が0.5g/100g以上の、ケ
    トン系溶剤、多価エステル溶剤、環状エステル溶剤、ア
    ミド系溶剤およびアルキレングリコールジアルキルエー
    テル溶剤からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の
    有機溶剤、および (c) 水 を含有してなり、かつ総量に対する(c)水の含有量が
    10〜30重量%であり液全体が均一系であることを特
    徴とする複写トナー用脱墨液。
JP4041695A 1995-02-28 1995-02-28 複写トナー用脱墨液 Pending JPH08232182A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7335319B2 (en) 2002-02-06 2008-02-26 Arch Specialty Chemicals, Inc. Semiconductor stress buffer coating edge bead removal compositions and method for their use
JP2009154154A (ja) * 1998-03-16 2009-07-16 Nalco Chem Co 処理された容器の再生に有用な汚染物質分散剤

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JP2009154154A (ja) * 1998-03-16 2009-07-16 Nalco Chem Co 処理された容器の再生に有用な汚染物質分散剤
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