JPH08232083A - 表面弾性波デバイスの製造方法 - Google Patents

表面弾性波デバイスの製造方法

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JPH08232083A
JPH08232083A JP3650195A JP3650195A JPH08232083A JP H08232083 A JPH08232083 A JP H08232083A JP 3650195 A JP3650195 A JP 3650195A JP 3650195 A JP3650195 A JP 3650195A JP H08232083 A JPH08232083 A JP H08232083A
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JP
Japan
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etching
surface acoustic
acoustic wave
solution
zinc oxide
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JP3650195A
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English (en)
Inventor
Shinji Ogino
慎次 荻野
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エッチングにより酸化亜鉛層上にアルミニウム
層のパターンを形成することが可能な表面弾性波デバイ
スの製造方法を得る。 【構成】酸化亜鉛12の層上にアルミニウム層を形成し
たのち、PHが8.5ないし12.5の範囲にあるエッチング
液を用いてアルミニウム層パターン13を食刻する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、弾性表面波(SA
W)デバイスの製造方法に係り、特に基板上の酸化亜鉛
ZnO層上にアルミニウムAl電極やアルミニウムAl
配線を食刻により形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性体の表面を伝搬する表面弾性波を利
用する表面弾性波デバイスには表面弾性波フィルタや光
音響素子が知られている。表面弾性波フィルタは酸化亜
鉛結晶層の表面にアルミニウムの櫛形電極(IDT電
極)を二対形成し、一方の櫛形電極に高周波電圧を印加
し他方の電極から特定周波数の電圧を取り出すデバイス
である。酸化亜鉛の一方の電極に印加された高周波電圧
は圧電素子である酸化亜鉛に機械的な弾性波を発生させ
る。酸化亜鉛の結晶表面にはデバイスの形,寸法,電極
の仕様に従い特定周波数の弾性波が伝搬する。他方の電
極はこの伝搬した表面弾性波を電圧に変換する。
【0003】図3は表面弾性波フィルタを示す斜視図で
ある。ガラス等の基体11の上に酸化亜鉛層12が積層
され、酸化亜鉛層12に櫛形電極(IDT) 13が積層され
る。従来表面弾性波デバイスの櫛形電極13は、lif
t−off法を用いて、蒸着したAlまたはAl合金を
所定のパターンに形成していた。lift−off法が
用いられる理由としては、ZnはAlと同様に両性金属
であるだけでなく、Al以上に活性な金属であるため酸
性や塩基性の溶液中に浸漬すると簡単に腐食する。酸性
溶液中でZnOは簡単に反応し、Zn2+イオンになって
溶解する。また、塩基性溶液中でもZnOは簡単に反応
し,Zn(OH)4 2- イオンになって溶解し、Alを酸
性溶液や塩基性溶液でエッチング溶液と反応させるとZ
nOも同時にエッチングしてしまうからである。そのた
めにエッチング溶液を用いないでパターンを得ることの
できるlift−off法が用いられてきた。
【0004】このlift−off法では露光条件や現
像条件を最適値に選定してレジストの断面を台形状にし
た後にAlまたはAl合金を蒸着する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらAlまた
はAl合金の膜厚が1μm以上の厚さの場合には、剥離
液が金属層に遮られてレジスト層まで浸透することがで
きずそのためにレジスト層を剥離してレジスト層ととも
にAlまたはAl合金層をlift−offすることが
できないという問題があった。またレジストでパターン
を形成した後にAlまたはAl合金層を蒸着するときに
高温に加熱するためにレジストが変形してしまうという
問題もあった。
【0006】この発明は上述の点に鑑みてなされその目
的は、AlまたはAl合金に選択的なエッチング溶液を
開発することにより、酸化亜鉛上のアルミニウム層パタ
ーンを食刻法により形成することが可能な表面弾性波デ
バイスの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的はこの発明に
よれば酸化亜鉛層上にアルミニウム層パターンを形成し
てなる表面弾性波デバイスの製造方法において、酸化亜
鉛層上にアルミニウム層を形成したのち、PHが8.5
ないし12.5の範囲にあるエッチング液を用いてアル
ミニウム層を食刻するとすることにより達成される。
【0008】上述の発明においてエッチング液は50容
量%以下の30%過酸化水素水を含むとすること、また
はアルミニウム層は電場を印加した状態で食刻されると
することが有効である。
【0009】
【作用】AlはpHが4以下または8.5以上の範囲で
腐食しやすい。一方ZnはpHが7から13の範囲でZ
nOの形で安定であるので、Znは安定であるがAlが
腐食しやすい8.5以上で12.5以下の範囲のpHに
エッチング液を調整することによりZnOを腐食するこ
となくAlまたはAl合金をエッチングすることができ
る。
【0010】過酸化水素水を用いるとエッチングの速度
を高めることができる。電解エッチングもエッチングの
速度を高めることができる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 実施例1 濃度を0.1mol/lに調整した塩化アンモニウム溶液
と、0.1mol/lに調整したアンモニア溶液を作製
し、塩化アンモニウム溶液とアンモニア溶液を容積比で
4:1の割合で混合しpH=10.1の緩衝溶液を得
た。次いでこの混合溶液と濃度が30%の過酸化水素水
とを容積比で1:1の割合で混合し,pHを測定したと
ころpHは10.0を示した。このpHが10.0の塩
化アンモニウムとアンア溶液と過酸化水素水の混合溶液
を使って次に示す工程で作製したAl配線のエッチング
を行った。次表にエッチング溶液の仕様が示される。
【0012】
【表1】 RFマグネトロン・スパッタ装置を用いて次に示す条件
で厚さ500nmの酸化膜付きのSi基板上にC軸配向
のZnO膜を成長した。次いで,基板を200℃に加熱
して厚さ300nmのAlをZnO膜上に全面に電子ビ
ーム蒸着した。
【0013】 装置 : RFマグネトロン・スパッタ装置 スパッタ圧力 : 1.0Pa ガス比 : O2:Ar=5:5 ターゲット : Zn(5N,φ100mm) スパッタ・パワー: 200W 基板温度 : 200℃ Alを蒸着した後にフォト・リソグラフィで線幅5μm
のパターンを形成した。
【0014】図1はこの発明の実施例に係るエッチング
溶液につきエッチング溶液組成を示す三成分系状態図で
ある。この状態図で領域Aは酸化亜鉛もアルミニウムも
エッチングされない領域である。領域Bはアルミニウム
のみがエッチングされる領域である。領域Cは酸化亜鉛
もアルミニウムもエッチングされない領域である。
【0015】表記したエッチング溶液でエッチングを行
ったところ、酸化亜鉛ZnOをエッチングすることな
く、Alだけをエッチングすることができた。またAl
−Si,Al−Ti,Al−Cu合金等にも同様の実験
を行ったところ、Alの場合と同様の結果が得られた。
次に塩化アンモニウム溶液とアンモニア溶液と過酸化水
素水の混合比を変えて実験を行った。pHが8.5以下
ではAlはエッチングされず、pHが12.5以上では
AlだけでなくZnOもエッチングされてしまった。結
果としてAlはエッチングできるがZnOはエッチング
されないpHが8.5から12.5の範囲で良好なAl
のエッチング特性を得ることができた。また過酸化水素
水を混合することによりエッチング速度を加速すること
ができる。600nmのアルミニウムの食刻に約数分を
要する。過酸化水素水を50%以上の比率で混合すると
エッチング速度が加速し過ぎて製造工程の管理が難しく
なる。
【0016】なおこのエッチング液において0.1mo
l/lの塩化アンモニウムやアンモニア濃度は重要でな
く他の濃度例えば1mol/lの濃度の溶液でpHの調
整を行ってもよいし塩化アンモニウムやアンモニアの緩
衝溶液の代わりにホウ酸ナトリウムと水酸化ナトリウム
等の緩衝溶液やの他の緩衝溶液を使ってもよい。図2は
この発明に実施例に係る製造方法による表面弾性波フィ
ルタを示す要部平面図である。選択的なエッチングが行
われていることがわかる。 実施例2 次に塩化アンモニウム溶液とアンモニア溶液と混合比を
変えてpHを調整したエッチング溶液を使って電解エッ
チングを行った。その結果、電極電位を1.0から2.
5V(vs SCE)の範囲でZnOをエッチングする
ことなくAlを良好なエッチング速度でエッチングする
ことができた。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば酸化亜鉛層上にアルミ
ニウム層を形成したのち、PHが8.5ないし12.5
の範囲にあるエッチング液を用いてアルミニウム層を食
刻するので酸化亜鉛は食刻せずアルミニウムのみを食刻
することができる。さらにエッチング溶液に過酸化水素
水を添加してエッチング速度を高めることができる。電
解エッチングもエッチングの速度を高める。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係るエッチング溶液につき
エッチング溶液組成を示す三成分系状態図
【図2】この発明に実施例に係る製造方法による表面弾
性波フィルタを示す要部平面図
【図3】表面弾性波フィルタを示す斜視図
【符号の説明】
11 基体 12 酸化亜鉛 13 櫛形電極 14 アルミニウム 15 酸化亜鉛

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛層上にアルミニウム層パターンを
    形成してなる表面弾性波デバイスの製造方法において、
    酸化亜鉛層上にアルミニウム層を形成したのち、PHが
    8.5ないし12.5の範囲にあるエッチング液を用い
    てアルミニウム層を食刻することを特徴とする表面弾性
    波デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の製造方法において、エッ
    チング液は50容量%以下の30%過酸化水素水を含む
    ことを特徴とする表面弾性波デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の製造方法におい
    て、アルミニウム層は電場を印加した状態で食刻される
    ことを特徴とする表面弾性波デバイスの製造方法。
JP3650195A 1995-02-24 1995-02-24 表面弾性波デバイスの製造方法 Pending JPH08232083A (ja)

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Cited By (3)

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