JPH08231803A - フッ素ゴム組成物 - Google Patents
フッ素ゴム組成物Info
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- JPH08231803A JPH08231803A JP4099295A JP4099295A JPH08231803A JP H08231803 A JPH08231803 A JP H08231803A JP 4099295 A JP4099295 A JP 4099295A JP 4099295 A JP4099295 A JP 4099295A JP H08231803 A JPH08231803 A JP H08231803A
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Abstract
体、有機過酸化物、ポリアリル化合物等の加硫助剤、2
価の金属酸化物、および特定の有機4級アンモニウム塩
の水酸化物からなるフッ素ゴム組成物。 【効果】効率的な有機過酸化物加硫が可能であり、ま
た、加硫物の耐熱性および耐油性が優れたフッ素ゴム組
成物が得られる。
Description
加硫が可能なフッ素ゴム組成物に関する。
法として、ヨウ素または臭素を含有する高価な有機過酸
化物加硫用のモノマーを共重合する方法や、ポリマーを
オニウム塩の存在下にアルカリ処理を行い有機過酸化物
加硫を可能とする方法などが知られている。
等の不飽和多官能性化合物と例えば水酸化カルシウム等
の2価の金属水酸化物および例えばジアザビシクロウン
デセンの塩等の有機塩基を混合することにより、安価に
しかも容易に有機過酸化物での加硫を可能とする方法
[特開平1−198654]が知られている。さらに、
有機アンモニウム塩の硫酸水素塩を用いることにより、
通常の有機塩基の場合に比べ少ない使用量での有機過酸
化物加硫を可能とした方法[特開平6−122801]
も知られている。
る方法は、有機過酸化物加硫用の特別な加硫部位を必要
としない優れた発明であるが、そこで用いられている有
機塩基では、有機過酸化物加硫のために必要な使用量が
比較的多く、そのために加硫成形物の耐熱性、耐油性に
問題があった。また有機アンモニウム硫酸水素塩ではフ
ッ素ゴム中への分散性の面でより改良が望まれていた。
を解決すべくなされたものであり、(A)フッ化ビニリ
デンおよびこれと共重合可能な少なくとも1種の他のエ
チレン性不飽和単量体との共重合体からなる含フッ素弾
性共重合体、(B)有機過酸化物、(C)不飽和結合基
を2個以上有する加硫助剤、(D)2価の金属酸化物、
および(E)有機4級アンモニウム塩の水酸化物からな
ることを特徴とするフッ素ゴム組成物を提供する。
合体は、フッ化ビニリデンおよびこれと共重合可能な少
なくとも1種のエチレン性不飽和単量体との共重合体か
らなる。ここで、フッ化ビニリデンと共重合可能なエチ
レン性不飽和単量体としては、六フッ化プロピレン、五
フッ化プロピレン、プロピレン、三フッ化エチレン、四
フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、エチレン、フ
ッ化ビニルや、パーフルオロ(メチルビニルエーテ
ル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パー
フルオロ(ヘキシルビニルエーテル)、などのパーフル
オロ(アルキルビニルエーテル)などが例示される。
エチレン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四
フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化
ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニ
リデン−四フッ化エチレン−パーフルオロ(メチルビニ
ルエーテル)共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エ
チレン−パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重
合体が好ましい。
は、所望の物性、共重合するエチレン性不飽和単量体の
種類などにより適宜採用される。通常は、フッ化ビニリ
デンによる重合単位を0.1モル%以上の割合で含むも
のが採用される。
ン−プロピレン系共重合体を用いた場合に耐エンジンオ
イル性に優れた加硫フッ素ゴムが得られるため好まし
い。なかでも、フッ化ビニリデンよる重合単位を0.5
〜70モル%、四フッ化エチレンによる重合単位を20
〜60モル%、プロピレンによる重合単位を20〜50
モル%の割合で含むフッ化ビニリデン−四フッ化エチレ
ン−プロピレン系3元系共重合体が加硫フッ素ゴムの耐
エンジンオイル性、加硫特性、加硫物性にバランスよく
優れるため好ましく採用される。
ッ素弾性共重合体は、通常、有機過酸化物加硫用に行わ
れる易加硫部位が導入されていなくとも、良好な加硫特
性が得られ、良好な物性を有する加硫物が得られる。こ
こで、易加硫部位としては、ポリマー鎖中に導入した臭
素、ヨウ素および、二重結合などをいう。この易加硫部
位は、易加硫性部位を与える単量体(例えば、ヨウ素化
合物、臭素化合物など)を共重合する、あるいは、易加
硫性部位を与える後処理(加熱処理、オニウム塩存在下
にアルカリ処理など)を行うことにより導入されうる。
には、所定量の単量体を塊状重合、懸濁重合、乳化重
合、溶液重合など各種重合方式の採用が可能であり、フ
リーラジカル開始剤を使用する触媒重合法、電離性放射
重合法、レドックス系重合法などが適宜採用されうる。
硫剤として用いられ、−O−O−結合をもつ有機化合物
であり、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキシ
ド、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、ハイ
ドロパーオキシドなどが採用される。それらを具体的に
例示すればベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、ジ−t−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−p−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンなどが挙げられる。これらのうち、α,α’−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンが好ましく使用できる。
弾性共重合体100重量部当たり0.5〜10重量部、
好ましくは1〜5重量部を使用する。
2個以上有する化合物、例えば、多アリル化合物、ジメ
タクリレート化合物、ジビニル化合物、ポリブタジエン
などが用いられる。なかでもトリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレートなどの多アリル化合物が好
ましい。これら加硫助剤の使用量は含フッ素弾性共重合
体100重量部当たり0.5〜20重量部、好ましくは
1〜10重量部を使用する。
いられ、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛などの酸
化物が挙げられる。これら2価の金属酸化物の使用量
は、含フッ素弾性共重合体100重量部当たり1〜20
重量部、好ましくは2〜10重量部を使用する。
モニウム塩の水酸化物が配合されていることが重要であ
る。(E)有機4級アンモニウム塩の水酸化物が配合さ
れていることにより、含フッ素弾性共重合体が易加硫部
位を有しなくとも、有機過酸化物により、優れた物性を
示す加硫物が得られる。
は、加硫時に含フッ素弾性共重合体からの脱フッ化水素
反応を促進し、加硫を円滑に行わしめるものであり、驚
くべきことに特に一般式R1 R2 R3 R4 N・OH(R
1 、R2 、R3 、R4 は同一または異なる炭素数1〜2
0の置換または非置換の1価の炭化水素基)で示される
有機4級アンモニウム塩の水酸化物を用いることによ
り、従来の方法で用いられていた通常の有機塩基と比較
して少量の使用量で効果的にはたらき、得られる加硫物
の耐熱性や耐油性も改善される。
物としては、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化
テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモ
ニウム、水酸化トリオクチルメチルアンモニウム、水酸
化トリドデシルメチルアンモニウム、水酸化トリメチル
ベンジルアンモニウム等が例示される。
は通常水溶液もしくはアルコール溶液として市販されて
いるが、その使用量は有機4級アンモニウム塩の水酸化
物として、含フッ素弾性共重合体100重量部に対して
通常0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部
を使用する。0.05重量部未満では十分な加硫密度お
よび加硫物性を得るうえで不利となり、また5重量部を
超えるとスコーチ現象等の成形加工性に悪影響を及ぼす
とともに耐薬品性等の加硫物の特性を低下させる。
際して通常使用されるカーボンブラツク、ファインシリ
カ、クレイ、タルクのごとき補強剤、その他の充填剤、
顔料、酸化防止剤、安定剤、加工助剤、内部離型剤など
を添加、配合してもよい。
素弾性共重合体、有機過酸化物、不飽和結合基を2個以
上有する加硫助剤、2価の金属酸化物、有機4級アンモ
ニウム塩の水酸化物、および必要に応じてその他の添加
剤を十分均一に混合することが望ましい。
るゴム混練用ロール、ニーダーまたはバンバリーミキサ
ー等によって行われうる。混合時の作業条件は特に限定
されないが、通常は30〜80℃程度の温度で約10〜
60分間混練することによって、添加配合物を含フッ素
弾性共重合体中に十分分散混合し得る。また、かかる添
加配合物を適当に溶媒中に溶解分散し、懸濁溶液とする
こともできる。
ゆるウェット混合も可能である。このような場合には、
ロール、ボールミル、ホモジナイザー等の混合機を用い
ることによって溶液状の配合物が得られる。また、有機
4級アンモニウム塩の水酸化物の混合に際しては、含フ
ッ素弾性共重合体製造後の水性分散液の状態で混合する
ことにより、より効果的に分散され得る。なお、混合時
の作業条件や操作は、使用原料および配合物の種類や目
的に応じて最適条件を選定して行うのが望ましい。
押し出し、トランスファー、ロールコート、はけ塗り、
含浸等の連続成形加工法により、シート、パイプ、ロッ
ド、チューブ、アングル、チャンネル、引布、塗布板の
ごとき成形物などに成形加工されうるものであり、その
他各種成形加工法によつて異形品、特殊成形品例えばス
ポンジ状ラバーなどにも成形加工されうるものである。
このように成形加工された本発明の組成物は、後述のご
とき加硫手段によって加硫物にされうる。かくして、本
発明の組成物から加硫ゴム製品が得られるものである。
従来より通常使用されている操作を採用しうる。例え
ば、成形型中で加圧しながら加熱する操作が採用され、
また押し出し、カレンダーロールなどで成形した後、加
熱炉中または蒸気釜中で加熱する操作が採用されうる。
に応じて最適条件を選定して行うのが望ましい。加硫時
の温度は、通常60〜250℃程度、好ましくは120
〜200℃程度が採用されうる。また、加熱時間は特に
限定されないが、有機過酸化物の種類に応じて1分〜3
時間の範囲であり、好ましくは5分〜2時間の範囲内で
選定される。加熱温度を高くすれば、加熱時間を短縮し
うる。なお、得られる加硫物の再加熱処理も採用でき、
物理的性質の向上に役立つものである。例えば、150
〜250℃、好ましくは180℃〜230℃の温度で、
2〜25時間程度の再加熱処理が採用されうるなどであ
る。
塩の水酸化物と2価の金属酸化物を組み合わせることに
より易加硫性部位を含まない含フッ素弾性共重合体の場
合にも、加熱することにより、該弾性共重合体中に不飽
和結合基が導入され、それと同時に過酸化物加硫が進行
するものと考えられる。ここで、該アンモニウム塩の水
酸化物は、従来の方法において用いられている有機塩基
と比較して不飽和結合の導入反応への活性が高いため、
少量の使用量で効果的に有機過酸化物加硫が進行し、得
られる加硫物の耐熱性や耐油性も良好となると推定され
る。
る。表1、表2に示す組成(重量部)に従い、各種の配
合材料を2ロールで均一に混合してゴム組成物を得た。
それらを170℃で10分間プレス加硫した後、オーブ
ン中で230℃で24時間2次加硫した。得られた加硫
物をJIS−K−6301に従い、常態物性、耐熱性お
よび耐油性を測定した。結果を表1、表2に示した。ま
た、表1、表2の略号等を表3に示した。なお、表1、
表2の各フッ素ゴムは乳化重合法により得たもので、そ
れらの各単量体単位含有割合(モル比)も表3に示し
た。
可能であり、また、加硫物の耐熱性および耐油性が優れ
たフッ素ゴム組成物が得られる。さらに、種々の優れた
加硫物性に基づき、自動車のラジエーター、エンジン回
りのO−リング、ガスケット、シール材、ダイヤフラ
ム、チューブ、ホース等、食品プラントや化学プラント
等の同様の部品等の広範囲の用途において極めて有用で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)フッ化ビニリデンおよびこれと共重
合可能な少なくとも1種の他のエチレン性不飽和単量体
との共重合体からなる含フッ素弾性共重合体、(B)有
機過酸化物、(C)不飽和結合基を2個以上有する加硫
助剤、(D)2価の金属酸化物、および(E)有機4級
アンモニウム塩の水酸化物からなることを特徴とするフ
ッ素ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04099295A JP3411706B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | フッ素ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04099295A JP3411706B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | フッ素ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08231803A true JPH08231803A (ja) | 1996-09-10 |
JP3411706B2 JP3411706B2 (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=12595937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04099295A Expired - Fee Related JP3411706B2 (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | フッ素ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3411706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016065197A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-28 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物とそれを用いたゴム成形品 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP04099295A patent/JP3411706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016065197A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-28 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物とそれを用いたゴム成形品 |
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---|---|
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