JPH08231445A - 1,1,1−トリフルオルエタンの製造方法 - Google Patents

1,1,1−トリフルオルエタンの製造方法

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JPH08231445A JP7329440A JP32944095A JPH08231445A JP H08231445 A JPH08231445 A JP H08231445A JP 7329440 A JP7329440 A JP 7329440A JP 32944095 A JP32944095 A JP 32944095A JP H08231445 A JPH08231445 A JP H08231445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1,1,1−トリフルオルエタン(143
a)の製造方法を提供する。 【解決手段】 これは、1,1−ジフルオル−1−クロ
ルエタンを気相中でクロム触媒の存在下に弗化水素化す
ることからなる。この方法は、クロム触媒のためのニッ
ケル、コバルト、マンガン又は亜鉛助触媒の存在下又は
不存在下に、空気又はその他の酸素含有ガスを共供給す
ることなく、等温で又は断熱的に行うことができる。触
媒は未担持でも又は担持されていてもよく、そして担体
は好ましくは活性炭、アルミナ及び弗化アルミナから選
択される。本発明に従えばオレフィン生成物の形成は1
0ppm未満にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不均質触媒を使
用して1,1−ジフルオル−1−クロルエタンを連続気
相弗化水素化することによって143a(1,1,1−
トリフルオルエタン)を製造するための改良方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1,1,1−トリフルオルエタン(14
3a)は、オゾンを絶滅させる危険性(ODP)のない
ヒドロフルオロカーボン(HFC)である。この物質
は、以前に、1,1−ジクロルエチレン(VDC、11
30a)又は1,1,1−トリクロルエタン(140
a)の弗化水素化を伴う方法の望ましくない共生成物と
して文献に記載されていた。143aを合成する方法が
知られているが、143aを製造するための簡単で便利
でしかも経済的な工業的方法に対する要望がある。本発
明は、転化率が非常に高く且つ143aに対する選択率
が非常に高い(共に99%以上)143aの新規な実用
的方法を提供する。
【0003】1966年1月28日に発行され、ユニオ
ンカーバイド社に譲渡された米国特許第3,231,5
19号においては、共沈された水酸化鉄及び水酸化ジス
プロシウムのような希土類酸化物と酸化ジルコニウムと
からなる触媒が140aを143a、142b及び11
30aの混合物に弗化水素化するのに使用された。しか
して、弗化水素(177g、8.85モル)と1,1,
1−トリクロルエタン(541g、4.05モル)を1
50mlの触媒上で230〜260℃の温度で3〜4時
間の反応時間にわたり気化させると、1,1,1−トリ
フルオルエタン(122g、1.45モル)、1−クロ
ル−1,1−ジフルオルエタン(33g、0.328モ
ル)、1,1−ジクロルエチレン(157g、1.62
モル)及び少量の1−クロル−1−フルオルエチレンが
生成した。後者の二つの物質1130a及び1131a
は、無用の共生成物である。これらの条件下では転化率
は83.9%であり、143aについての選択率は4
2.67%であった。この特許にクレームされた触媒
は、酸化鉄、希土類酸化物及び酸化ジルコニウムの組合
せである。この触媒の寿命は記載されていなかった。
【0004】1986年11月22日に発行され且つス
トーファー・ケミカル社に譲渡された米国特許第3,2
87,424号は、弗素化剤として三弗化ひ素及び触媒
として五弗化アンチモンを使用するバッチ法で1,1,
1−トリクロルエタン(140を)の1,1,1−トリ
フルオルエタン(143a)に弗化水素化する方法を開
示している。その実施例3において、三弗化ひ素(33
3.25g、2.53モル)と五弗化アンチモン(2
9.9g、0.14モル)の混合物をメチルクロロホル
ム(133g、1モル)と45〜50℃で反応させて
1,1,1−トリフルオルエタン(63g、0.75モ
ル)を製造した。この弗素化剤AsF3 は毒性の高い物
質であって、工業用としては高価な試薬である。
【0005】ダイナミット・ノーベル社に譲渡された米
国特許第3,803,241号は、酸化アルミニウムペ
レットをCrCl3 ・6H2 O溶液(31重量%)に浸
漬することによって製造された、アルミナに担持しれた
塩化クロム(III) からなる触媒を使用している。この触
媒は、窒素又は空気を使用して200℃で乾燥され、次
いで250℃で2時間HFにより活性化された。実施例
1において、HFによる活性化に続いて、1,1−ジク
ロルエチレンと弗化水素との1:3.5のモル比の15
0℃のガス状流れが150℃の触媒床に通されて98.
8容量%の1,1,1−トリフルオルエタン、0.2容
量%の142b、0.2容量%の141b及び0.8容
量%の1,1−ジクロルエチレンを生じた。幾時間かの
実験後に(正確な実験時間は記載されていない)、触媒
は10〜15日間加熱することにより再生された。触媒
がどのように再活性化されたかについて実験による詳細
はないし、触媒の性能がその処理後に向上したかの立証
もなかった。選択率及び転化率は非常に高かったが、触
媒は再生のために非常に長い時間を必要としたが、これ
は工業的な用途にとっては実用的ではない。
【0006】米国特許第3,833,676号には、液
相バッチ法でのメチルクロロホルムの弗化水素化が非常
に低レベルの1,1,1−トリフルオルエタン(実施例
2)を生成させ得ることが開示されている。この実施例
においては、メチルクロロホルム(3.73g)と弗化
水素(17g)(HF:メチルクロロホルムのモル比=
30.3:1)がステンレス鋼製反応器で110℃で2
時間混合されて2.3モル%の141b、95.5モル
%の142b及び2.1モル%の143aを生成した。
この方法は、液相法であり、非常に長い接触時間を要求
するが、これは連続気相法と比較して非常に生産的でな
いことを意味する。
【0007】米国特許第3,836,479号の実施例
1には、硼酸(0.18kg)をプソイドベーマイトア
ルミナ(1.2kg)を混合してなる触媒が製造され、
弗化水素を350℃で使用し2モル/hrのHF及び1
モル/hrの窒素を使用して活性化された。この触媒を
活性化させた後、HF(0.75モル.hr)と弗化ビ
ニリデン伝(供給速度は記載されていなかった)との混
合物がこの触媒上に室温で通されて143aへの100
%転化率を与えた(実施例12)。この方法の供給原料
である1,1−ジフルオルエチレンは工業上使用するに
は高価な化合物であり、従ってこの方法を使用して製造
される143aは高価であることが予想される。
【0008】米国特許第3,904,701号の実施例
1において、α−アルミナ(650g)をBi(NO
33 ・5H2 O(153g)のマンニット溶液に浸漬
することによりアルミナに担持されたビスマス含有触媒
が製造された。この触媒は80℃で1時間乾燥された。
次いで、HFと空気との混合物を使用して250℃で活
性化された。次いで、1部のジクロルエチレンと3.2
部のHFとのガス状混合物(実施例1)が触媒床上に1
80℃で18秒間の接触時間でもって通された。得られ
た生成物の分析は、転化率が99.9%であり、143
aについての選択率は99.8%であり、142bにつ
いては0.2%であったことを示た。この特許に記載の
実施例の全てにおいて、ハロゲン化アルケンが供給原料
として使用された。例えば、実施例1、3、4及び5で
は1,1−ジクロルアルケンが出発物質として使用さ
れ、実施例2では弗化ビニル単量体が有機基質として使
用された。この特許の触媒の組成(Bi/Al23
は、本発明の触媒の組成と完全に異なっている。また、
この特許は、失活した触媒を空気中で約350〜450
℃の温度で加熱することによって上記の触媒を再生する
方法を開示している。この再生方法は、関連する米国特
許第3,965,238号に記載されている。
【0009】メチルクロロホルムを弗化水素化して14
1b、142b及び143aの混合物を生成させる連続
液相法が米国特許第4,019,043号に開示されて
いる。この方法は、有機溶媒の存在下に五塩化アンチモ
ンを連続供給することを要求する。この方法は、アンチ
モン触媒と有機溶媒を分離するための別個の分離装置を
要求するが、これは工業的な規模ではやっかいなもので
ある。反応器にSbCl5 (52.2モル%)及び0.
76モルの溶媒1,1,2−トリフルオル−1,2,2
−トリクロルエタンを最初に装入すると、CH3 CF3
転化率の最良の結果(82.6%)が得られた。メチル
クロロホルムの供給速度は0.76モル/hrであり、
HFの供給速度は2.32モル/hrであった。28℃
では転化率は93%であったが、143aの選択率は8
2.6%であった。また、選択率は142bについて1
7.1%であり、141bについて0.3%であった。
類似の方法がアトケム社のヨーロッパ特許公告第042
1830A1に記載されているが、これはHF/メチル
クロロホルム法のための触媒としてSbF5 と塩素ガス
との組合せを使用する。143aについての選択率は、
プロセス条件に従って1%〜10.3%の間にあった。
やはり、この方法はアンチモン触媒の回収を要求する。
塩素ガスの不在下では、活性な触媒種のSb(V)が不
活性な触媒種のSb(III)に還元された。
【0010】米国特許第4,147,733号の実施例
2では、アルミナに12重量%のCr23 及び6重量
%のNiOを被覆してなる触媒が水性HFを使用して例
えば420℃で塩素化脂肪族炭化水素を相当する弗化物
に弗化水素化するために使用された。38%の水性HF
と1,1−ジクロルエチレン蒸気との混合物を3:1の
HF/VDCモル比で供給すると、16.3%の弗素化
生成物への総転化率が得られた。143aについての選
択率は54.1モル%であったが、1−クロル−1−フ
ルオルエチレンについては21%であり、弗化ビニリデ
ンについては20.4%であった。この方法は、供給原
料としてHF水溶液の使用を要求するが、この物質は無
水のHFガスと比較して非常に腐蝕性であることが知ら
れている。さらに、143a中の不純物としてのフルオ
ロオレフィンの存在は、冷媒の用途又はフォーム発泡剤
の用途のいずれにとっても望ましくない。
【0011】また、米国特許第4,937,398号に
おいて、1,1,1−トリフルオルエタンが活性炭を使
用する弗化ビニリデンの弗素化における主要な共生成物
であると報告された。この方法は、1,1,1,2−テ
トラフルオルエタンの製造法に関するものであった。そ
の代わりとして、143aが主要生成物であった。後者
の物質は、弗化ビニリデンに対するHFの付加を伴う方
法から得られることが示唆された。HFは、例えば窒素
(50cc/m)を混合したVF2 (8cc/m)を活
性炭(400g、6重量%の弗素ガスを飽和させた)上
にゆっくりと供給すると、活性炭の表面上の水分による
弗素ガスの加水分解によって発生すると記載されてい
る。50℃では転化率は100%であり、143aにつ
いての転化率は82%であった。1,1,1,2−テト
ラフルオルエタン(134a)についての選択率は18
%であった。この方法を143aの製造のために実行す
ることは非常に困難な作業であろう。なぜならば、オレ
フィンに対する弗素ガスの付加は非常に発熱的な過程で
あるからである。
【0012】米国特許第5,008,474号の実施例
1において、バッチ液相法で触媒として四塩化チタンの
存在下に1,1−ジクロルエチレンを弗化水素化すると
143aを少量で生成した。例えば、5.16モルの
1,1−ジクロルエチレン、16.05モルのHF及び
0.25モルのSnCl4 を連続的に撹拌しながら混合
すると、形成された生成物の分析は、次の組成:143
a(2.1モル%)、142b(26.7%)、141
b(64.8%)、塩化ビニリデン(4.1%)、1,
1,1−トリクロルエタン(0.8%)及びオリゴマー
物質(1.4%)を示した。実施例2〜4においては、
143aの収率はさらに低かった。従って、この方法か
らの143aの収率は、それを工業的な方法として利用
させるには十分に高いとはいえない。
【0013】ヨーロッパ特許公告第0486333A1
号は、クロム及びニッケルの酸化物、ハロゲン化物及び
(又は)オキシハロゲン化物を弗化アルミニウム又は弗
化アルミニウムとアルミナとの混合物の担体に担持して
なる混合触媒の存在下に1−クロル−2,2,2−トリ
フルオルエタン(133a)を気相弗化水素化すること
による1,1,1,2−テトラフルオルエタン(134
a)の製造を開示している。その実施例3(比較例)に
おいて、触媒中のニッケルとクロムとの共存は触媒の活
性と安定性の双方を高めることが教示されている。
【0014】国際特許出願公開第W093/25507
号は、概略すれば、クロム化合物とニッケル、パラジウ
ム及び白金の酸化物、ハロゲン化物及びオキシハロゲン
化物から選択される少なくとも1種の遷移金属化合物と
からなる触媒の存在下に200℃以上の温度でハロカー
ボン(弗素以外の少なくとも1種のハロゲンを含む)を
無水HFにより気相弗化水素化する方法に関するもので
ある。この触媒は、担持しても又は担持しなくてもよい
し、或いは適当な結合剤と混合されてもよい。好適な担
体は、酸化アルミニウム、弗化アルミニウム、オキシ弗
化アルミニウム、ヒドロキシ弗化アルミニウム及び炭素
を包含すると記載されている。また、この特許公告は、
高い転化率及び長期間の触媒活性を得るためには触媒中
のニッケルとクロムとの共存の重要性を教示している。
本発明の方法の出発物質である1,1−ジフルオル−1
−クロルエタン(142b)は、この特許公告の一般的
な教示内にあるけれども、そこには明白に述べられてい
ない。さらに、従来技術は、140a又は1130aの
いずれかの弗化水素化に基づいた143aの製造法を記
載している。最初の化合物(140a)は、近い将来に
米国連邦政府により規制されることが予想される。第二
の化合物(1130a)は、陽イオン重合を受けて例分
子量の重合体を生成し、これにより触媒を失活させるこ
とが知られている(マクベス他、J.Chem.So
c.,Dalton Trans.,671(199
0)を参照)。多くの場合に、禁止剤が供給流れに添加
されるならば、それはおそらく触媒を被毒させるものと
思われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、前記のような
問題点を回避させる143aを製造するための単純で簡
便でしかも経済的な方法が要望されるのである。
【0016】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、不均質触媒を使用する連続気相弗化水素化に
基づいている、経済的な工業的に容易に実行可能な態様
で143aを製造する新規な方法を提供する。有機供給
物は1,1−ジフルオル−1−クロルエタン(142
b)であり、弗素化剤はHFである。さらに詳しくは、
本発明者は、142bを1:1よりも大きく、好ましく
は2.5:1よりも大きいHF:142bのモル比で、
担持されても又は担持されていなくてもよいCr触媒の
存在下に、ニッケル、コバルト及びマンガンの塩類から
選択される助触媒の存在下又は不存在下に、気相で弗素
化することによって、143aが非常に効率的に、しか
も転化率及び選択率のそれぞれが99%以上でもって製
造できると共に、オレフィン性副生物の形成を回避でき
ることを発見した。143aについてのこのような異例
なほどの高い収率及び選択率が142bの弗化水素化に
よって、特にクロム触媒を使用するときに、担持されて
いないときでさえも、またさらに助触媒なしでも、達成
できたことは、前記した参照文献からは予期できなかっ
たことであったのである。触媒の不存在下では、3のH
F/142bモル比及び47秒の接触時間を使用して1
42bをHFにより140℃で処理すると0%の転化率
となった。触媒の存在下では、転化率は非常に高かっ
た。触媒は任意の(担持された又は担持されていない)
クロム塩であってよいが、本法において高い転化率を与
えるために使用された二つの触媒はCrF3 ・4H2
(粉末又はペレット状)及びCr/Ni/AlF3 であ
る。これらの触媒を使用すると、転化率は非常に高く
(99%以上)、また143aについての選択率も非常
に高かった(99%以上)。
【0017】これらの触媒を、高濃度のHCl(総供給
流れ中32%)並びに141b及び1,1,1,3,3
−ペンタフルオルブタン(365)の存在下で厳しい試
験、例えば高温(100〜325℃)に付した。しか
し、転化率の変化は最小であり、143aについての選
択率は依然として>99.9%であった。これらの結果
は予期できなかったことである。なぜならば、142b
は1,1−ジフルオルエチレン(1132a)及び1−
クロル−1−フルオルエチレン(1131a)に脱ハロ
ゲン化水素され得ることが知られているからである。例
えば、142bをAlF3 /Al23 床に300℃で
通じると、1132aについての転化率は10.4%で
あり、1131aについて79.5%であった(ウオー
カー及びパブラス、「1,1,1−トリハロエタンの脱
ハロゲン化水素」、J.Org.Chem.,30,3
284(1965)を参照)。他方、143aは500
℃で32%の転化率で1132aに脱弗化水素されるこ
とがある(ヨーロッパ特許公告第0234022B1号
を参照)。
【0018】この研究において、等温条件下ではHF:
142bのモル比が1:1以上であるという条件で、こ
のモル比が2.5:1までであったときには275℃以
下の反応温度で、又はこのモル比が2.5:1よりも大
きかったときには325℃医かの反応温度でいかなる量
のオレフィン生成物も検出されなかった。
【0019】また、国際特許出願第W093/2550
7号の方法が200℃以上の反応温度を要求しているの
に対して、本発明の方法においては、100℃ほどに低
い反応温度において優れた収率及び選択率が得られる。
別の具体例では、本発明の方法は、断熱条件下で、例え
ば連続栓流型断熱反応器において実施することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、142bを弗化水素化す
ることによって143aを製造する本発明の方法を実施
するのに現時点で好ましい反応器の該略図を例示する。
この反応器を以下の例1と関連させて詳述する。
【0021】本発明の方法においては、142bとHF
が反応器内の触媒床に特定の反応条件下で通され、次い
で143aが精製される。副生物のHCl及び未反応の
HFは斯界で知られた多くの方法、例えば水若しくは苛
性アルカリ溶液又は固体吸収剤への吸収、蒸留、或いは
膜による分離によって除去することができる。また、い
かなる未反応の142b或いは副生物の141b又はオ
レフィン類(1,1−ジフルオルエチレン、1,1−ク
ロルフルオルエチレン、1,1−ジクロルエチレン)も
例えば蒸留、液体か若しくは固体への吸収又は膜による
分離によって除去することができる。第一反応器で生成
したいかなるオレフィンも、第一反応器よりも低い温度
で操作する第二反応器においてHFと反応させることが
できる(例19)。オレフィンと飽和化合物との間の熱
力学的平衡はより低い温度では飽和化合物の方に強く向
く。この形態は、オレフィンが第一反応器において生成
して第二反応器において転化されるように低いHF:1
42bモル比を使用するのを可能にさせる。これは、中
和し又は再循環しなければならない未反応のHFの量を
最小限にさせるであろう。未反応のHFは、分離して第
一反応器に再循環することができる。
【0022】図2は、以下に記載の例21〜26に示す
ように、方法を断熱的に実施するのに好適なパイロット
断熱反応器の該略図を示す。この反応器は、これらの例
と関連させて以下に詳述する。
【0023】供給源は、142b及びHFであるか又は
これらの二つの化合物を含有するその他の流れであって
よい。142bは、HFと140aか又は1130aの
いずれかを反応させることによって製造することができ
る。本発明の生成物は、通常未反応のHF及びHCl並
びに141b副生物を含有する。141b及びHClを
含有する未精製供給流れの使用を以下の例2、3、4、
5、6、10及び11に例示する。
【0024】反応器は、所望の転化率を得るのに十分な
時間にわたって反応体と触媒との接触を可能にさせるい
かなる容器であってもよい。その構成材料は反応温度に
おいてHF及びHClに良く耐え得るものでなければな
らないが、これは斯界で周知である。効率的な態様で高
い転化率を達成するためには混合型反応器、例えば流動
床よりも栓流型反応器が好ましい。反応器は、適切な反
応条件が維持される限りでは、冷却しても冷却しなくて
もよい。
【0025】触媒は、担持され又は担持されていない任
意のクロム塩であってよい。さらに、ニッケル、コバル
ト、マンガン及び亜鉛のようなその他の金属の塩類も担
持され又は担持されていない助触媒として使用すること
ができる。現時点で好ましい担体は、Al23 及び弗
化Al23 である。使用することができるその他の担
体としては、活性炭並びに斯界で周知のその他の触媒担
体が含まれる。本発明において、現時点では、以下の実
施例に例示するように、担持されていないCrF3 ・4
2 O又は担持されたCr/Ni/AlF3 を使用する
のが好ましい。
【0026】前記したように、本発明の方法は、供給物
としての142b及び共供給物としての1,1−ジクロ
ル−1−フルオルエタン(141b)、1,1,1,
3,3−ペンタフルオルブタン又はHClを使用して実
施することができる。この方法は、30℃〜400℃、
好ましくは30℃〜280℃、さらに好ましくは100
℃〜250℃、もっとも好ましくは120℃〜200℃
の温度で実施することができる。別の好ましい具体例に
おいては、反応温度は280℃〜350℃である。接触
時間は1〜100秒まで変えることができるが、5〜1
5秒が好ましい。触媒は、最初に窒素、空気又はHF/
142bを使用して100℃〜650℃、好ましくは2
00℃〜500℃の温度で活性化されねばならない。弗
化水素化は、1気圧(0psig)〜200psig、
好ましくは1気圧〜150psigの間の圧力下に実施
することができる。HF:142bのモル比は、1:1
以上から20:1の間、好ましくは1:1以上から1
0:1の間で変えることができる。さらに好ましくは
2:1〜5:1の間である。
【0027】本発明の重要な局面は、供給物中のHFと
R142bとの比率である。これは、理想的には、下流
での分離の必要性を最小限にするように1に非常に近い
ものであろう。しかし、低いHF比では、選択的ではな
い生成物(所望されていない副生物)が形成される。特
に、3種の異なった所望されないオレフィン:弗化ビニ
リデン(1132a)、塩化弗化ビニリデン(1131
a)及び塩化ビニリデン(1130a)が形成され得
る。これらは142bの分解生成物である。これらの不
飽和の化合物は、最終生成物においては少量でさえも望
ましくないものである。従って、これらは、反応が完了
し生成物が反応器から取り出された後に、分離方法によ
って反応生成物から分解又は除去されなければならな
い。これらのオレフィンは、触媒の失活の主な原因であ
るコークス生成の先駆物質であると思われる。従って、
オレフィンの生成を回避するためには、HF/142b
のモル比は1:1以上であるべきであることがわかっ
た。HF/142bのモル比には上限はないが、10:
1よりも高い比率は反応器の生産性及び分離の要件の双
方の点からみて、経済的に実用できるものではない。
【0028】また、オレフィンの生成を回避するために
要求されるHF/142bモル比は、反応温度により影
響される。一般に、オレフィンの生成を回避するために
は高い反応温度では高い比率が要求される。本発明者
は、280℃までの反応温度については1:1以上のH
F/142bモル比が好適であることを見出した。28
0℃よりも高い反応温度では、2.5:1の最低HF/
142bモル比を使用するのが好ましい。
【0029】反応器流出物は、143a、HCl及びH
Fを含有する。本発明の方法においては、転化率は一般
に99.5%よりも大きく、従って流出物中には142
bは非常に少ししか存在しない。酸類は、苛性アルカリ
による洗浄によって除去するか又は蒸留によって回収す
ることができる。蒸留を使用した場合には、HClを慣
用の冷却により回収するには加圧蒸留が必要である。1
30psigでのHClの沸点は−26°Fである。従
って、反応器流出物を蒸留装置に直接供給しよとする場
合には、反応器を加圧下に操作することが有益である。
HClの蒸留に続いて、143aをオーバーヘッドとし
て蒸留すると共にHFは残液として回収される。この蒸
留からのオーバーヘッド生成物は約10モル%のHFで
あって、これは143aとの共沸組成物である。この物
質はそのHFを除去するために苛性アルカリにより洗浄
され、次いで乾燥されよう。また、この装置からの流出
物は、約99.9%の純度レベルの143aである。超
精製を所望するならば、未反応の142bを別の蒸留カ
ラムの残液留分として回収し、反応器に再循環すること
ができよう。この蒸留の順序に代わる蒸留の順序があ
る。まず、HFは第一カラムにおいて回収することがで
き、HF/143共沸物及びHClはオーバーヘッドと
して出ていく。次いで、HClは蒸留により回収でき又
は酸の全部を洗浄することができる。最後の143a回
収工程は、この揮発性物質の圧縮及び凝縮からなる。
【0030】本発明の断熱法は、酸除去装置のみを使用
して、143aを生成物として回収するのに十分に高い
転化率及び選択率でもって製造できる方法を提供する。
本発明は、非常に簡単な反応器設計(図2を参照)並び
に非常に特定の範囲の初期温度及びHF/142b供給
モル比でこれを行う。この技術の延長は、141b又は
141bと142bとの混合物を供給原料として使用す
ることである。これは、141bから142bへの反応
が非常に温和な発熱量(約1kcal/モル)を有する
ために可能である。
【0031】
【実施例】
I.CrF3 ・4H2 Oを使用する142bの弗素化例1 :142bの弗素化 弗化クロム水和物粉末(CrF3 ・4H2 O、200
g)(エルフ・アトケム社製)をほぼ10gのアルミナ
と混合し、緊密混合物を触媒ペレット化機を使用してペ
レット化した。ペレット化した触媒13(1/8in×
1/8in)(81g)を図1に示す固定床型の3/4
in(内径)×12inのハステロイ製反応器11にお
いて評価した。まず、それを弁15からの空気(20c
c/m)の流れ中で450℃に18時間漸次加熱し、次
いでHFによる活性化(弁15から200cc/mのH
Fを18時間)を行った。次いで温度を200℃まで低
下させ、HFと142bとの混合物(モル比1.47)
を反応器のそれぞれ弁15及び17より接触時間を3
5.6秒として供給した。反応生成物は反応器11の底
部から管路19及び背圧調節器16を介して取り出し、
次いで、未反応HFを除去するため、ポンプ20により
管路18を介して循環されているアルカリ溶液、例えば
1〜5Nの水酸化カリウム水溶液22の流れと向流方向
でスクラッビング塔21に通した。別法として、HF
は、蒸留又は斯界で周知のその他の方法により除去する
ことができる。その他の水酸化物水溶液、例えば水酸化
ナトリウム溶液又は水酸化カルシウム懸濁液もアルカリ
溶液として使用することができる。得られた生成物は、
次いで乾燥剤26、例えば無水硫酸カルシウムを充填し
た乾燥塔23に通した。電子積分器29を備えたガスク
ロマトグラフィー27に生成物を弁25を介して自動的
に通じることによって転化率を周期的にチェックした。
図1の装置においては、ポンプ9及び10並びに背圧調
節器16はより高い圧力、例えば100psigよりも
高い圧力での装置の操作を容易にさせる。転化率は10
0%であり、また143aについての選択率も100%
であった。この方法はこれらの条件下で32時間続け
た。このことは、CrF3 が触媒活性を維持するために
空気を共供給しなくとも142bを143aに弗化水素
化するのに非常に良好な触媒であることを明示している
(第1表の例1を参照)。
【0032】例2:141bの存在下での142bの弗
素化 例1が完了してから、例1の反応器に141bと142
bとの等モル量混合物をHFと共に供給した。HF対総
141b及び142b(2×14lb+l42b)のモ
ル比は1.3であり、接触時間は39.4秒であり、転
化率は100%であり、143aについての選択率も1
00%であった。この方法を200℃で24時間(32
〜56時間の間)連続的に行った。これは、CrF3
媒が141bと142bとのブレンドを所望の生成物1
43aに大きな効率でしかも副生物を形成させることな
く弗化水素化するのに使用できることを示す(第1表の
例2を参照)。
【0033】例3:141b及びHClの存在下に20
0℃での142bの弗素化 例2に記載のようなHF、141b及び142bの供給
混合物をHCl(38モル%)と一緒に混合して前記の
例で使用した反応器への全供給物とした。接触時間は2
4.4秒であり、転化率は99.9%であり、143a
についての選択率は99.9%であった(その他の0.
1%の「選択的でない生成物」は実際には141b供給
物中に存在する不純物を表わしている)。この方法をこ
れらの条件下で触媒の失活の徴候は何もなく66時間
(56〜122時間の間)続けた。これは、141bと
142bとの混合物をHClと共に供給することがCr
3触媒の性能を低下させないことを示している(第1
表の例3を参照)。
【0034】例4:141b及びHClの存在下に25
0℃での142bの弗素化 例3に記載の同一の供給条件を使用して触媒を250℃
で評価した。接触時間は23.8秒であり、転化率は依
然として非常に高く(99.9%)、143aについて
の選択率も99.9%であった。この方法をこれらの条
件下で28時間(122〜150時間の間)定常状態で
続けた。これらのデータは、CrF3 触媒が主な共生成
物を形成させることなく141b、142b及びHCl
の混合物を高い温度で弗化水素化さえるのに耐久性のあ
る触媒であることを示唆している(第1表の例4を参
照)。
【0035】例5:接触時間の効果 HF、141b及び142bの混合物の供給速度を増大
させることにより接触時間を17.8秒に短縮すること
を除いて、例4を繰返した。これらの条件下での転化率
は99.9%であり、143aについての選択率も9
9.9%であった。この方法はこれらの条件下で74時
間(150〜224時間の間)連続して続けた(第1表
の例5aを参照)。例4を再度繰返す(この場合は接触
時間を12.9秒に短縮した)と、転化率及び143a
の選択率は共に99.9%であった(第1表の例5bを
参照)。反応温度を300℃に上昇させ、接触時間を1
1.7秒にさらに短縮させると、転化率及び選択率は多
少低下した(それぞれ99.5及び99.1%)が、そ
れでも99%以上であった(第1表の例5cを参照)。
【0036】例6:触媒の性能に対する低温の効果 例2と同じモル比を使用するが、ただし44.9秒の接
触時間でもって、反応温度を100℃に低下させると、
転化率は17%に過ぎなかったが、選択率は依然として
100%であった。この方法は、これらの条件下で63
時間続けた(第1表の例6aを参照)。反応温度を15
0℃に上昇させ、接触時間を39秒に短縮すると、転化
率は86%に増大し、選択率は100%のままであった
(第1表の例6bを参照)。
【0037】
【表1】
【0038】II.Cr/Ni/AlF3 触媒を使用する
弗素化例7 ヨーロッパ特許公告第0486333A1号の実施例1
Aに記載のようにして触媒(Cr/Ni/AlF3 )の
製造及び活性化を実質上達成した。5〜10容量%の弗
化水素酸を含有する回転蒸発器に、重量で73%の弗化
アルミニウム及び27%のアルミナを含有する250m
lの担体(グレースHSAアルミナを流動床において3
00℃で空気と弗化水素酸との混合物により弗化水素化
することにより得た)を入れた。次いで、二つの別個の
溶液a)及びb)を調製した。 a)無水クロム酸を12.5g、塩化ニッケル6水塩を
29g及び水を40g含有する塩化ニッケルを添加した
クロム酸溶液。 b)メタノールを17.8g及び水を50g含有するメ
タノール溶液。 次いで、これらの二つの溶液の混合物を担体に周囲温度
で大気圧下に撹拌しながら約45分間にわたり導入し
た。次いで触媒を流動床で窒素気流下に約100℃で4
時間乾燥した。触媒(63.1g)を反応器に入れた。
この触媒を20cc/mの窒素を使用して300℃で5
時間乾燥し、次いでHFガスによる活性化(15cc/
m、これは4時間で40cc/mまで徐々に増加させ
た)を行った。HFによる活性化法は18時間維持し
た。その後、HF(60cc/m)と142b(20c
c/m)との混合物を触媒床に140℃で供給した。接
触時間は47秒であった。転化率は100%であり、選
択率も100%であった。この方法は、触媒の失活又は
劣化の徴候もなく170時間連続して行われた。これ
は、Cr/Ni/AlF3 が142bを143aに弗化
水素化させるのに優れた触媒であることを明示してい
る。
【0039】例8 例7に記載のような触媒を活性化させた後、1.3:1
のモル比のHFと142bとの混合物を反応器に11.
4秒の接触時間を与えるような速度で供給した。反応温
度は70℃であった。転化率は2.2%であり、143
aについての選択率は100%であった(第2表の実験
1)。この方法を100℃で実施すると、転化率は9
9.5%であり、選択率は100%であった(第2表の
実験2)。また、この方法をこれらの条件下で40時間
行った。温度を70℃に低下させると、転化率は88.
9%に低下し、143aについての選択率は100%で
維持された(第2表の実験3)。これは、Cr/Ni/
AlF3 触媒が142b及びHFを供給する過程でさら
に活性化できることを示している。
【0040】例9:Cr/Ni/AlF3 触媒の性能に
対する高温の効果 例8と同じ混合物を同じ触媒に300℃で6.9秒の接
触時間で供給すると、転化率は依然として非常に高かか
った(99.8%)が、しかし143aについての選択
率は99.4%に低下した。その他の物質はVF2 (選
択率=0.17%)、VClF(0.12%)及びVD
C(0.27%)であった(第2表の実験4)。6.6
秒の接触時間で温度をさらに320℃に上昇させると、
転化率は99.8%のままであったが、143aについ
ての選択率は98.2%にさらに低下した。また、11
32a物質は0.56%に、VClFは0.37%に、
VDCは0.85%に増加した(第2表の実験5)。温
度を275℃に低下させると、転化率は99.7%であ
り、143aについての選択率は99.7%であり、そ
して1132aは今や0.07%に、1131aは0.
04%に、1130aは0.13%に減少した(第2表
の実験6)。しかして、以下に示すように、二つの連続
的な不均化過程の結果として共生成物が形成され、次い
でHClの脱離が続くものと思われる。 1) 142b→143a+141b 2) 141b→142b+140a 3) 140a→VDC+HCl 例8及び9の結果の要約を第2表に示す。第2表のデー
タは、オレフィンの生成を回避するためには、プロセス
温度は1.3:1以下のHF/142bのモル比で27
5℃を越えるべきではないことを示す。
【0041】
【表2】
【0042】例10:Cr/Ni/AlF3 触媒の性能
に対する141bの効果 例9で使用したのと同じ触媒を使用して供給流れ中の1
41bの効果を評価した。次の組成物:142b(1
6.49%)、141b(17.7%)、HF(65.
78%)を、HF:2×141b+142b=1.92
のモル比で、100℃で11.5秒の接触時間で触媒床
に供給すると、転化率は非常に高く(99.6%)、1
43aについての選択率も非常に高かった(99.9
%)。オレフィンの生成又はその他の共生成物の形成の
証拠はなかった。これは、Cr/Ni/弗化アルミナ触
媒が、望ましくない副生物を形成させることなく141
bと142bの双方を弗化水素化するのに使用できるこ
とを意味している。
【0043】例11:種々の温度でのCr/Ni/弗化
アルミナの性能に対する141b及びHClの共供給の
効果 次の組成物:11%の142b、12%の141b、3
2%のHCl及び45%のHFを、HF:2×141b
+142b=1.92のモル比で、種々の温度(100
〜240℃)及び接触時間で触媒床に供給した。第3表
に示すように、転化率は一般に>99.0%であり、1
43aについての選択率は100%であった。これらの
結果は、共生成物を形成させることなく、HCl及び1
41bを含有する142bの純粋でない流れを供給する
ことが可能であることを示唆している。
【0044】
【表3】
【0045】例12:触媒の不存在下での142bの弗
素化(比較例) HFと142bとの混合物を反応器に140℃の温度で
3:1のHF:142bのモル比で47秒の接触時間で
触媒の不存在下に供給すると、転化率は0%であた。こ
れは、142bから143aへの弗化水素化が触媒を要
求することを示している。
【0046】例13:使用済みCr/Ni/弗化アルミ
ナ触媒の評価及び再生 12重量%の炭素質の物質を収容したパイロットプラン
トからの使用済み触媒(高度のオレフィンを生成させる
ような条件下で評価したもの)を、以下に示すように、
非常に高い転化率及び非常に高い143a選択率を生成
させることが知られているプロセス条件を使用して評価
した(下記の表4の(1)を参照)。使用済み触媒(2
0g)を20cc/mの空気を使用して350℃で40
時間、次いで40cc/mの空気を使用してやはり35
0℃で16時間、最後に40cc/mの空気を使用して
400℃で24時間加熱することによって触媒を再生し
た。次いで、触媒を上記と類似の条件下で評価した(下
記の表4の(2)を参照)。転化率は99.53%であ
り、143aについての選択率は99.98%であっ
た。これは、触媒の失活の原因が炭素質の付着であるこ
と及び触媒を再生させる最良の方法が熱い空気を使用す
ることであることを示している。
【表4】
【0047】例14:高圧でのCr/Ni/AlF3
媒の使用 新たな供給系を高圧で操作させるように試験反応器に添
加した。三帯域電気炉内で、例1〜13で使用した反応
器と同等の12in×3/4inIDのハステロイC製
反応器を使用した。また、生成物ガスは、再循環KOH
スクラッバー及びドリエライト床を介して自動オンライ
ン試料弁に、次いで毛管カラム及びFIDを備えたHP
5890ガスクロマトグラフィー装置に通した。この系
は、反応器とスクラッバーと二つの液体供給ポンプとの
間に背圧調整器が備えられた点で前記の例の系とは異な
っていた。これらのポンプは、26ml/minの容量
のテフロンダイアフラム付のミルトンロイモデルA77
1−257ポンプであった。ポンプヘッドは約−5℃に
冷却した。HF圧をヘリウムにより約40psigに増
大させた。二つの供給流れを加熱テープを巻いたハステ
ロイ製の管内で別々に気化させた。Cr/Ni/AlF
3 触媒を上記の例7に記載のように装填し、活性化し
た。HFと142bを3.2:1のモル比で7秒の接触
時間で100psigで供給した。温度プロフィルは、
120℃の入口温度及び325℃の出口温度の断熱反応
器を真似るように制御した。次に、142bの供給速度
を増大させ、HFの供給速度を低下させてHF:142
bのモル比を2.5:1に変化させたが、その他の全て
の条件は同じ条件に維持した。転化率及び選択率は共に
100%のままであった。最後に、HF:142bのモ
ル比を2:1に低下させた。不飽和の共生成物(主とし
てVDC)のレベルは約0.01%〜1%の間で変化し
た。これらの結果を下記の第4表に要約する。これらの
結果と例9の結果との比較は、オレフィンの生成が高い
温度及び低いHF:142bモル比で起こることを示し
ている。
【0048】
【表5】
【0049】低レベルのオレフィン物質を143aから
除去する方法 143a中のオレフィン系化合物の最大許容レベル(特
に、502冷媒代替物として125と134aとのブレ
ンドを使用する場合)は10ppmである。オレフィン
系化合物は、1,1−ジクロルエチレン(1130
a)、1,1−ジフルオルエチレン(1132a)及び
1−クロル−1−フルオルエチレン(1131a)とし
て同定された。前記の例14からわかるように、これら
のオレフィン系化合物は、操作条件に応じて143aの
合成において共生成物として現れることがある。例え
ば、反応器温度が275℃を越え、HF/142bのモ
ル比が2:1よりも小さいならば、高レベル(ほぼ1
%)のこれらの化合物が形成されることがある。従っ
て、これらの化合物を以下の化学式に示すように相当す
る飽和化合物141b、142b及び143aに有効に
弗化水素化する可能性を研究した。
【化1】 この方法は、粗生成物からHCl又はHFを蒸留するこ
となく、主反応器の下流側にある別個の固定床後反応器
において行うことができる。後反応器は、主反応器と同
じ触媒Cr/Ni/AlF3 を有する。しかし、この下
流側の反応器を操作するために使用される温度は、主反
応器の温度よりもはるかに低い。一般に、操作できる温
度配位は約25℃〜約200℃である。実際には、約5
0℃〜100℃の間の温度で操作することが好ましい。
【0050】例15:HClの不存在下での143a中
の低レベルの1132a及び1130aの除去 触媒Cr/Ni/AlF3 (38.8g)を12in×
3/4inの反応器に装入した。触媒をまず25cc/
mの窒素を使用して100℃で2時間、次いでHF(2
5cc/m)と窒素(25cc/m)とのブレンドを2
00℃で18時間供給することにより活性化した。次い
で、次の組成物(モル):143a(90.91%)、
1130a(4.545%)及び1132a(4.54
5%)を1:1のHF:143aのモル比を使用して7
0℃で11秒の接触時間で供給した。86時間運転を行
った後、ガスクロマトグラフィー(GC)分析は、次の
組成:143a(99.917%)、141b(0.0
45%)及び142b(0.03%)を示したが、これ
は供給物中に存在するオレフィンを飽和化合物141b
及び142bに100%転化させることを表わしている
(下記の第5表の例15を参照)。
【0051】例16:HClの存在下での弗化水素化に
よる143aから低レベルのオレフィン1132a及び
1130aの除去 上記の実験を、HClの存在下にHCl/HF/143
aのモル比を2:1:1とし、有機供給物のモル組成を
143a(90.91%)、1130a(4.545
%)及び1132a(4.545%)とし、70℃、
5.6秒の接触時間でもって繰返した。33時間実験を
行った後、有機流れのガスクロマトグラフィー分析は、
143a(99.688%)、1130a(〜0.00
1%)、141b(0.023%)及び142b(0.
288%)を示した。データの要約を下記の第5表に示
す。
【0052】例17及び18:HClの存在下での11
30a及び1132aの弗化水素化に対する接触時間の
効果例17 例16の方法を100℃で5.2秒の接触時間で繰返し
た。有機流れのGC分析は、99.95%の143a及
び0.05%の142bを示したが、これはオレフィン
化合物が飽和化合物に完全に転化したことを表わす(下
記の第5表の例17を参照)。例18 接触時間を4秒に短縮し、同じ供給組成物を100℃で
使用して、例17を繰返すと、360時間実験を行った
後に、ガスクロマトグラフィー分析により第5表に示す
ように、次の結果:143a(99.577%)、11
30a(0.001%)、141b(0.009%)及
び142b(0.413%)が得られた。
【0053】例19:HClの存在下での143aから
の低レベルの1130a、1131a及び1132aの
除去 143a(86.956%)、1130a(4.348
%)、1132a(4.348%)及び1131a
(4.348%)の混合物を、1:1:1のHF/14
3a/HClモル比を使用して、100℃で4秒の接触
時間で、例18と同じ触媒バッチを使用して弗化水素化
した。48時間の運転後に得た生成物のGC分析は、9
9.896%の143a、0.011%の141b及び
0.093%の142bを示した。オレフィン系物質の
存在の証拠はなかったが、これはオレフィンが100%
転化したことを表わす(下記の第5表の例19を参
照)。
【0054】
【表6】
【0055】例20:高圧で141b及び365を共供
給する効果 Cr/Ni/AlF3 触媒を例14の反応器において例
7に記載のように製造し、活性化した。反応器を300
℃及び125psigに維持した。90モル%の142
bと10モル%の141bとのブレンドをHFと共に
5:1のHF/(142b+2×141b)モル比で1
3秒の接触時間で供給した。転化率は100%であり、
143aについての選択率も100%であった。次に、
上記の有機供給物を、83.1モル%142b、9.4
モル%の141b及び7.5モル%の365(1,1,
1,3,3−ペンタフルオルブタン)からなる供給物に
より置き換えた。HF/(142b+2×141b)の
モル比は5:1に維持した。142b及び141bは再
び143aに完全に転化された。365は未反応であ
り、触媒の性能に影響を与えなかった。
【0056】例21〜26:断熱弗化水素化 例21〜26で使用する断熱装置の小規模パイロットプ
ラントの変形例の該略図を図2に示す。図示するよう
に、反応器312は、パイロットモデルでは全長が8f
tである2in直径のシェジュール10ハステロイ製の
管300からなる。上部フランジ301及び下部フラン
ジ302が管300の上部及び下部をそれぞれ覆う。触
媒床303の底部は下部フランジ302よりも約6in
上にある。フランジ302と床303の底部との間には
スペーサー304及び数inの活性炭が存在する。床3
03の底部は、底部温度プローブ305と同じ軸位置に
あるように設定される。9個の内部温度プローブは側面
から装入したRTDプローブである。これは、導電性サ
ーモウェルの使用を回避させる。例示した具体例におい
ては、RTDプローブは、反応器312の上の方に合計
4ftについて6inの間隔で配置されている。反応器
312は、1inの断熱材308により完全に囲まれ
る。この断熱材の外側には、銅コイル309が反応器3
12の軸方向長さに沿って均一に巻かれる。さらに1i
nの断熱材310がコイルの外側の周囲に巻かれる。反
応器312からの熱伝達のための駆動力をを最小にする
ように外部熱を供給するために水蒸気か又は熱い油をコ
イル309に供給することができる。コイルと反応器と
の間の断熱材は、いずれの方向への熱伝達を最小にする
ように設計される。反応器312の上流側には、142
b/HF供給混合物を気化させる二重管式熱交換器(図
示してない)が配置される。反応器312の下流側に
は、インラインフィルター315、その次に圧力を調節
するための調節弁317、次いで酸を除去するためのス
クラッビング−乾燥系(図示してない)への管路319
が配置される。スクラッビング及び乾燥の後、反応器流
出物は生成物を分析するためのオンラインガスクロマト
グラフィー装置(GC)(図示してない)に送られる。
【0057】例21 前記の断熱反応器(図2)に上記の例7に記載の方法に
よって活性化した5.5ポンドのCr/Ni/AlF3
触媒を充填した。供給速度は142bについて6ポンド
/hr、HFについて4ポンド/hr(HF/142b
のモル比=3.35)であり、圧力は150psigで
あった。流出ガスは、99.972重量%の143aと
して分析され、残りは142bであった。オレフィンは
実質的に検出限界以下であった(即ち、<5ppm)。
軸方向の温度プロフィルを以下にします(第6表)。
【表7】 3.5ftと4.0ftの間の温度低下は反応器の熱が
失われたためである。上記の定常状態のプロフィルは実
際の最高床温度を表わしていない。なぜならば、これは
2個のプローブの間に位置していないからである。この
最高温度を見出すために、供給速度を温度ピロフィルを
床より上に移動するように10%低下させた。3ftで
のプローブ温度の読みは148℃から295℃の最高ま
で上昇した。従って、断熱温度上昇は174℃であっ
た。
【0058】例22 反応器の構成は、例21のものと同じであった。供給速
度は例21と同じであったが、圧力は100psigま
で低下させた。143aへの転化率は99.97%であ
り、残りは142bであった。オレフィンは検出されな
かった。軸方向温度プロフィルを以下の第7表に示す。
【表8】 供給速度を例21におけるように10%だけ低下させる
と、最高床温度は305℃であることがわかった。断熱
温度上昇は例21よりも約17℃高かった。
【0059】例23 反応器の構成は、例21と同じであった。供給速度は1
42bについて7.0ポンド/hr、HFについて3.
5ポンド/hrであった。これは、2.5:1のHF/
142bの供給モル比であった。反応器の圧力は150
psigであった。転化率は99.95%であり、残り
は142bであった。オレフィンは検出されなかった
(即ち、<5ppm)。軸方向の温度プロフィルを以下
の第8表に示す。
【表9】 供給速度を例21におけるように10%だけ低下させる
と、温度は2.0ftで303℃まで上昇したが、これ
が最高床温度であることを示す。断熱温度上昇は187
℃であった。
【0060】例24 反応器の構成は、例21と同じであった。供給速度は1
42bについて5.0ポンド/hr、HFについて4.
0ポンド/hrであった。反応器の圧力は150psi
gであった。転化率は99.98%であり、残りは14
2bであった。オレフィンは検出されなかった(即ち、
<5ppm)。軸方向の温度プロフィルを以下の第9表
に示す。
【表10】 供給速度を10%だけ低下させると、最高床温度は26
2℃であることがわかった。
【0061】例25 反応器の構成は、例21と同じであった。142bの流
速は7.5ポンド/hr、HFの流速は3.5ポンド/
hrであった。1.8のHF/142bの供給モル比で
あった。反応器の流出物中の143aの重量%は98.
9%であった。また、流出物は0.43%の142b、
690ppmの141b、230ppmの140aを含
有した。反応器の流出物中のオレフィンの分布は、58
58ppmの1130a、335ppmの1131a及
び87ppmの1132aであった。軸方向の温度プロ
フィルを以下の第10表に示す。
【表11】 供給速度を10%だけ低下させると、最高床温度は35
6℃であることがわかった。
【0062】例26 反応器の構成は、例21と同じであった。この実験は、
141b及び142bを共供給物として使用する可能性
を試験するために設定された。142bの供給速度は3
ポンド/hr、141bの供給速度も3ポンド/hrで
あった。HFの供給速度は3.2ポンド/hrであっ
た。化学量論的要求量よりも過剰のHFモル比は1.9
7であった。両供給物の転化率は99.97%であっ
た。1130aは、190ppmのレベルで非選択的な
共生成物であった。軸方向の温度プロフィルを以下に第
11表に示す。
【表12】
【0063】本発明を特定の具体例を参照して説明した
が、本発明はこれらに限定されない。むしろ、本発明は
その精神及び特許請求の範囲内で実施できるものと解さ
れたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するのに好適な反応器の該
略図である。
【図2】本発明の例21〜26の実験を実施するのに使
用された断熱反応器のパイロット装置の該略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 17/42 C07C 17/42 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 マヘル・ヨーセフ・エルシェイク アメリカ合衆国ペンシルベニア州ウェイ ン、ノース・ウェイン・アベニュー784 (72)発明者 ウェイン・エドワード・ブルックス アメリカ合衆国ケンタッキー州パデュー カ、ドローブリッジ・トレイス355 (72)発明者 ジョン・アロイシアス・ウィズマー アメリカ合衆国ペンシルベニア州ワシント ン・クロシング、マウント・エア・ロード 69 (72)発明者 ジャンピエール・シルマン フランス国パリ、リュ・ド・ラ・マン・ド ール6

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1−ジフルオル−1−クロルエタン
    (142b)とHFを、気相中で1以上のHF:1,1
    −ジフルオル−1−クロルエタンのモル比でクロム塩触
    媒の存在下に、1,1−ジクロル−1−フルオルエタン
    (141b)、1,1,1,3,3−ペンタフルオルブ
    タン(365)及びHClよりなる群から選択される共
    供給物の存在下又は不存在下に接触させることからなる
    1,1,1−トリフルオルエタン(143a)の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 触媒が担持されていない請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 触媒が担持されている請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 クロム触媒がクロムのハロゲン化物、酸
    化物、オキシハロゲン化物、硝酸塩及び硫酸塩から選択
    されるクロム塩を活性化させることにより製造される請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 選択された塩がCrF3 ・4H2 Oであ
    る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 空気又はその他の酸素含有ガスを共供給
    することなしで行われる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 10ppm未満のオレフィン副生物しか
    形成させない請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応が30℃〜400℃の間の温度で実
    施される請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応温度が30℃〜280℃である請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 反応温度が280℃〜350℃である
    請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 HFと1,1−ジフルオル−1−クロ
    ルエタンのモル比が1:1〜20:1である請求項1記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 HFと1,1−ジフルオル−1−クロ
    ルエタンのモル比が1:1〜10:1である請求項11
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 モル比が2.5:1〜10:1である
    請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 モル比が2.5:1〜5:1である請
    求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 HFと1,1−ジフルオル−1−クロ
    ルエタンのモル比が少なくとも約2.5:1である請求
    項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 反応が大気圧から200psigまで
    の間の圧力下で実施される請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 反応が大気圧から150psigまで
    の間の圧力下で実施される請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 接触時間が1〜100秒間である請求
    項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 接触がクロム塩のための助触媒の存在
    下に実施され、該助触媒がニッケル、コバルト、マンガ
    ン及び亜鉛の塩類から選択される請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 助触媒がNi及びCoの塩類から選択
    される請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 助触媒がNiの塩類から選択される請
    求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 触媒の担体が活性炭、アルミナ及び弗
    化アルミナから選択される請求項3記載の方法。
  23. 【請求項23】 担体が弗化アルミナである請求項22
    記載の方法。
  24. 【請求項24】 触媒がCr/Ni/AlF3 である請
    求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 1,1−ジクロル−1−フルオルエタ
    ン、1,1,1,3,3−ペンタフルオルブタン及びH
    Clから選択される不純物の存在下に実施される請求項
    1記載の方法。
  26. 【請求項26】 実質的に等温の条件下で実施される請
    求項1記載の方法。
  27. 【請求項27】 実質的に断熱の条件下で実施される請
    求項1記載の方法。
  28. 【請求項28】 反応生成物を第二反応器に通し、該反
    応生成物をHFと該触媒の存在下に接触させ、これによ
    りどの残留オレフィン不純物も弗化水素化させる工程を
    さらに含む請求項1記載の方法。
  29. 【請求項29】 第二反応器の温度が30℃〜150℃
    である請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 第二反応器からの反応生成物が分別さ
    れる請求項28記載の方法。
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